« 【音楽】「ヨー・ヨー・マ プレイズ・ジャズ」←ほぼ「絶対に」楽しいです。 | トップページ | 「更正の場を…「千房」社長、刑務所に求人 元受刑者2人、晴れの正社員に 大阪」←いい話じゃないですか。 »

2010.07.04

「楽天 英語を12年中に社内公用語化」←アホか?

◆記事:楽天 英語を12年中に社内公用語化(6月30日21時38分配信 毎日新聞)

楽天の三木谷浩史社長は30日、東京都内で会見し、社内の公用語を12年中に英語に完全に切り替えると発表した。

三木谷社長は「世界企業に脱皮するには英語が必要と判断した」と理由を説明。

同時に発表した今後の国際事業戦略についても、英語で説明を行った。

三木谷社長は会見の冒頭、英語で「社内の公用語を英語に変えている最中であり、

(ここは)日本だが英語で説明させてもらう」と断ったうえで、同社の将来ビジョンを解説。

その後の記者らとの質疑応答では、英語の質問には英語で、日本語には日本語で応じた。

同社では役員会議などの資料を英語にし、役員会議や幹部会議などでの会話も、英語で行い始めている。

三木谷社長は「世界で事業を成功させるには、スタッフレベルの英語のコミュニケーションが重要になってくる。

海外の優秀な人材を得るためにも必要」と説明し、必要があれば本社機能の一部海外移転もあり得るとの考えも示した。

今後の国際戦略については、事業を現在の6カ国・地域から27カ国・地域へ拡大し、

グループの販売額を09年度の1兆円から将来的に20兆円まで伸ばす目標も打ち出した。

楽天以外の国内企業では、日産自動車が社内の経営会議などを英語で行っているほか、

カジュアル衣料のユニクロを展開するファーストリテイリングが12年3月から英語を社内公用語化する方針だ。


◆コメント:あまりにも幼稚。

あまりにも、単純・短絡的な思考である。三木谷社長という人、もう少し利口かと思った。

(というか、最後にもう一度書くが、自意識と自己顕示欲が非常に強いのだろう)。


三木谷氏に於ける「世界企業」の定義が頭の中でどのようになっているかしらないが、

仮に、「世界的に事業を展開する企業」と常識的に解釈するならば、

既に、トヨタ、ホンタ、パナソニック、SONYなどの製造業。

その他に伊藤忠商事、三菱商事等々総合商社の海外駐在員は戦前から世界中に飛んでいる。

これらの会社の内、日産は社長がゴーン氏になったとき仕方がないから書類を日本語と英語で作っているらしいが、

これはいうまでもなく、経営の最高責任者の日本語運用能力が、十分ではないから、英語を使わざるを得ない、

という、極めて特殊な事情による。


トヨタなど、今年はリコールで揉めたが、アメリカ人はあまりにも多くのトヨタ車が走っているので、

普段、"TOYOTA"が日本企業であることを意識していない、という。

これぞまさしく「世界企業」だ。しかし、トヨタ本社で、日本人従業員は日本語で話している。

あまりにもあたりまえである。


私は、トヨタ以外にも、上で掲げた日本を代表するメーカー(製造業)や総合商社などの本社を

何度訪ねたか分からないが、失礼ながら楽天などとは比べものにならない、日本を代表する「世界企業」で

英語を社内「公用語」にしている会社は、存在しない。


私の勤め先(具体的に企業名・業種は言えないが)も同様である。

私自身ロンドン駐在員だったことがあるけれども、一体世界にいくつ、

支店、出張所、駐在員事務所、現地法人を設けているのか、数えてみたら、

北米・中南米・中国・その他アジア、オセアニア(オーストラリアですな)、中東、ヨーロッパ、アフリカに、

規模の大小はあるけれども、合計54拠点だった。


世界中に営業拠点を設けて、それぞれの地で商売をしているのが「世界企業」だとするならば、

私の勤務先は「世界企業」だ、ということになるが、

東京本店で日本人同士が英語で会議を行うなどというバカなアイディアは誰も持ち出さない。

海外に拠点がいくつ有ろうが、あくまでも日本の企業なのであり、本店は日本にあり、主な従業員は

日本人なのだから、日本では日本語で仕事をすれば良い。あまりにも当然なことである。


◆人には得手不得手がある。

楽天の三木谷社長は、

世界で事業を成功させるには、スタッフレベルの英語のコミュニケーションが重要になってくる。

海外の優秀な人材を得るためにも必要。

といっている。

それはそうかもしれないが、それは、国際業務に携わる人間に、語学力を求めれば済む話である。

全従業員6,000人が海外業務に携わるわけでは無かろう。

日本国内の業務は、日本企業で有る限り依然として、最も大切である。

そして国内業務に関する会議まで英語で行う必要は全く無い。


三木谷氏は、
ハーバード大学経営大学院を修了し、MBAを取得したワンマン経営者

だそうだ。ハーバードでMBAを取得したのが、自慢なのかも知れないが、自分が英語が得意だからといって、

全従業員に後2年で英語を話せるようになれ、と言っても無理だし、無意味だ。


日本人が東京の会議室で英語で会議をするなど滑稽だし、余程、正しい英語を

教わらないと、皆が日本人特有のデタラメ英語を話すことになるだろう。

それでも日本人同士だから、意味は通じる。しかし、それは「英語もどき」を話しているに過ぎない。

そんなので得意になった社員が、本当にネイティブと話すことになったらみっともない。

人間には、「得手不得手」があって当然である。頑張っても語学な苦手な人はどうしても残る。

世の中全体もそうなっている。だから、通訳者、翻訳者という職業が必要なのである。

業務そのものに専念して貴重な企画を創造する才能はあるが、語学は苦手だ、という人もいるだろう。

そういうひとは、本来の仕事に専念すればいい。

そのエネルギーを、苦手な英語学習に注ぎ、無駄に使うべきではない。


三木谷という人は、こんなアホな決定を下し、かつわざわざ記者会見で発表した。

既に零落した「ホリエモン」と同じような、過剰な自意識と自己顕示欲を感じる。

この会社、大丈夫かしら?

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

« 【音楽】「ヨー・ヨー・マ プレイズ・ジャズ」←ほぼ「絶対に」楽しいです。 | トップページ | 「更正の場を…「千房」社長、刑務所に求人 元受刑者2人、晴れの正社員に 大阪」←いい話じゃないですか。 »

ニュース」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

語学」カテゴリの記事

コメント

おはようさん、はじめまして。JIROです。

細かい事で恐縮ですが、リンク先の記事は「アメリカの健康保険事情3」でした。
しかし、楽天のことをお書きになった記事を読ませて頂きました。

全く同感です。
英語うんぬんは、リストラへの布石だと思います。

三木谷氏は一橋大学卒で、旧IBJ(日本興業銀行)勤務だったのですから、

「国際的な企業になること」と、「日本人社員同士が日本で英語で話すこと」とは

何の関係も無い事が分からないほどのアホとは思えません。

2012年までに、楽天の社員全員が驚異的な英語力の向上に成功することは

まず、あり得ませんから、嫌気が差して自分から辞める人を出すこと、

英語が出来ないのを理由に、解雇を正当化するのが本当の目的でしょう。

嫌味な男です。

投稿: JIRO | 2010.08.10 21:25

Jiroさん、
はじめまして。
楽天英語会見を見て、飽きれていて、、
自分のブログを書き上げたところ「他にも同じ意見を持っている人がいるかな??」と思い検索して辿り着きました。
いくつかのブログは、英語化賛成でしたね。。。残念に思います。
興味があったら、私のブログに来てみて下さい!

投稿: おはよう | 2010.08.06 07:41

chair_manさん、こんばんは。

>あれだけの会社を一人で興した三木谷氏が、単なるアホとは思えません。

そう思いたいのですけどね・・・。

>三木谷氏は承知の上で、恐らくマトモな知性からのバッシングも覚悟の上で行っているのではないでしょうか?

「アホだ」と言われることはchair_manさんがおっしゃる通り、三木谷氏も計算した上での発言かもしれません。

しかし、特にあの記者会見をすることによる「メリット」が分かりません。

>むしろ、厳しく言えば外国語を操る事が「利口」で「カッコ」良いと感じる日本人の潜在意識に、幼稚な危うさがあると思います。

そうですね。その潜在意識をさらに観察すると要するに、「英語を自由に話す外人(=白人)」へのコンプレックスが克服出来ていないのでは
無いかと思います。そして、英語を話すことがカッコイイと思うのならば、本気で勉強すれば良いのではないか、と思料いたします。

私は英国で経験しましたが、外人と対等に英語で話せるようになると、
英語のネイティブの内、特に白人は容姿端麗ですが、実は、オツムは大したことがない、という現実に気が付きます。

ですから、

>少なくとも入学試験科目から英語を外す必要がある、とかねてから感じています。

とのご意見には、失礼ながら、同意致しかねます。

英語が出来ないままだと、いつまで経っても「外人怖い」状態から抜け出せないからです。

また、ネットで飛び交う世界中の情報の80パーセント以上は、英語で表記されている、と言われています。
国内メディアはしばしば「ロイターによると」という報道をしますが、自分で一次情報に触れることが大切です。

海外のメディアが発信する情報を自分で直接読むことにより、日本のメディアから知りうる情報だけでは、
如何に情報に偏りがあるか、よく分かる。話せなくても読める事は、世界を考える上でやはり必要ではないか、

と思う次第です。

投稿: JIRO | 2010.07.05 01:55

猫野さん、こんばんは。コメントをありがとうございます。

蒸し暑い日が続いておりますね。如何お過ごしでしょうか?

>一瞬にして「アホ」と返すしかないほど呆れて見ました。

やはりそうですか。私も久しぶりに「呆れてものがいえない」状態の陥りました(笑)。

>社内公用語に英語ですって?
>三木谷氏という実業家は40代半ばで、若いわりに常識のあるまともな経営者だと勘違いしていました。

私もです。三木谷某は若いIT関連の中では、まともな方だと思っていたので、余計にびっくりしたのでしょう。

>楽天の事業の柱は(国内における)「ネット商店モール」であって、マーケットも顧客も「日本」であるのは言うまでもありません。

そうですよねえ。日本のお客さんのおかげでここまで、大きくなってきたのに、「日本企業であることをやめる」は、
(マスコミにウケそうなインパクトな修辞を計算したとしても)今までの顧客に対して失礼ですらある、と思うのです。

>ドイツ本社とのメール、電話、出張等を通じて折衝をする必要のある職種・職掌の社員は、語学の堪能な社員が配置されていました。
>それが組織というもので、円滑に業務をまわす適材適所の人員配置ではないでしょうか。

まさにおっしゃる通り。私がブログで言わんとしたことは、要するに「適材適所」の四文字で事足ります。
全員が英語を話す必要など、どう考えても無駄ですし、細かい事柄を聞き間違えて業務上の重大なミス、
ひいては、経営に危機をもたらす可能性すら、あります。

>お話はずれるのですが、藤原正彦氏の著作「国家の品格」をだいぶ前に読みましたが、納得の一冊でした。


ああ、あれは良い本ですね。藤原氏は「論理で世の中を割り切ろうとしてもダメだ」ということを強調するために、
故意に、時代錯誤的と解する輩がいるのを承知で、「武士道」とか「惻隠の情」などの概念を使っているのですが、
真意を読み取れない若い人がいて、「数学者が国家の事に口をだすとロクなことにならない」などと書いているアホもおります(笑)。

>日本人であれば、まず日本語なのではないでしょうか?

そのとおりで、藤原正彦氏は

祖国とは国語 (新潮文庫)
http://amzn.to/aa4AY5

という本をも書いておられますし、

何十年も英語-日本語の会議通訳者として活躍なさった鳥飼玖美子先生が、
ずっと前に「通訳の評価は詰まるところ、日本語の能力。国語力で決まる」と書いておられたのを
鮮明に記憶しております。

投稿: JIRO | 2010.07.05 01:32

あれだけの会社を一人で興した三木谷氏が、単なるアホとは思えません。特にIT企業の場合、見栄え、なんとなくカッコよさが市場に与えるインパクトは大きいと思います。三木谷氏は承知の上で、恐らくマトモな知性からのバッシングも覚悟の上で行っているのではないでしょうか?
むしろ、厳しく言えば外国語を操る事が「利口」で「カッコ」良いと感じる日本人の潜在意識に、幼稚な危うさがあると思います。少なくとも入学試験科目から英語を外す必要がある、とかねてから感じています。

投稿: chair_man | 2010.07.04 23:12

JIROさん、こんばんは。
暑い日が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。

こちらのニュースは6月30日放送のNHK7時のニュースを見て知りました。
同じく深夜、テレビ東京放送のワールドビジネスサテライトにおいても三木谷社長の会見、インタビューを見ました。

一瞬にして「アホ」と返すしかないほど呆れて見ました。

社内公用語に英語ですって? 
三木谷氏という実業家は40代半ばで、若いわりに常識のあるまともな経営者だと勘違いしていました。

楽天の事業の柱は(国内における)「ネット商店モール」であって、マーケットも顧客も「日本」であるのは言うまでもありません。

いったい彼は何をしたいんだ?
今度は何をたくらんでいるんだ?

そう思わずにはいられないほど、「社内公用語を英語に」、とんちんかんにも程度があると言うものです。

私は以前、ドイツ企業の日本法人に勤務していたことがあります。
社長は日本人でしたが、役員幹部はドイツ本社から日本に赴任している人たちがほとんどでした。
一般社員は日本人がほとんどで、ドイツ人を始めヨーロッパ系が3割ぐらいでした。
お客様は大手日本企業でしたし、当然ターゲットhは日本市場です。
経営会議は英語でやっていたようですが、私たち一般社員のミーティング等は同僚にドイツ人やイギリス人がいても日本語でした。
「公用語を英語に」なんていうバカげたアイデアを出す社員、上司はいませんでしたね。
むしろ、外国人社員は会社に雇われた講師から日本語のレッスンを受けていました。

ドイツ本社とのメール、電話、出張等を通じて折衝をする必要のある職種・職掌の社員は、語学の堪能な社員が配置されていました。
それが組織というもので、円滑に業務をまわす適材適所の人員配置ではないでしょうか。

テレビニュース等で三木谷氏の会見を聞いて奇妙に思えたのは私だけではないようで安心致しました。

お話はずれるのですが、藤原正彦氏の著作「国家の品格」をだいぶ前に読みましたが、納得の一冊でした。
日本人であれば、まず日本語なのではないでしょうか?

投稿: 猫野 | 2010.07.04 22:37

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/62198/48790889

この記事へのトラックバック一覧です: 「楽天 英語を12年中に社内公用語化」←アホか?:

« 【音楽】「ヨー・ヨー・マ プレイズ・ジャズ」←ほぼ「絶対に」楽しいです。 | トップページ | 「更正の場を…「千房」社長、刑務所に求人 元受刑者2人、晴れの正社員に 大阪」←いい話じゃないですか。 »