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2011.02.18

北アフリカと中東では何が起きているのか。

◆本当は、私自身、把握しきれていないのです。

正直に書きますと私もまだ、問題の本質と実情を把握出来ていませんが、

途中で、受け売りでも良いから、一回まとめておきます。

殆どアンチョコ丸写しですが、それでもまとめて書いてあるウェブサイトは

見当たらないのです。


◆チュニジアからドミノ的にクーデターやデモが起きています。

完全に正しいか、自信がありませんが、北アフリカと中東で、

クーデターやデモが次々と起きている理由は、非常に大雑把に言うと、

1.長期独裁政権への不満が爆発した、民主化を目指す動き。

2.イスラム世界で少数派であるシーア派が、勢力を拡大しようとする動き。

3.経済的な不満。失業率が高く、食料価格が高騰していることへの従来からの不満。

これらのエネルギーが混在しています。

しかし、国によってそれぞれ事情が少しずつ違うので、ややこしいのです。


◆最初はチュニジアでした。

ことの発端は、昨年(2010年)末、26歳の失業中の青年が、

街頭で果物や野菜を売ろうとしたところ、当局の許可を得ていないことを理由に

警察が青年の売り物を没収しました。青年(モハメッド・ブウアジジ)は

抗議するために、焼身自殺を図りました。数日後に死亡しました。

チュニジアの失業率は高く、モハメッド・ブウアジジと同じ事をして

つまり、大学を出ても就職できず道で野菜を売っている青年達が、

これでキレました。職を求めるデモが全国に拡がりました。


さらにそれが、23年間もの長期にわたって、政権を握っていた、ベン・アリー大統領の

腐敗した(何がどう「腐敗し」ていたかわかりません)政治や抑圧された人権に対する

不満の爆発につながり、若者だけではなく、全ての年齢層が全国でデモが起こり、

次第にエスカレートしました。ベン・アリーは最初、警察や軍隊を使って制圧しようと

しましたが、失敗し、ついには、政権内部や軍部からも、ベン・アリーの退陣を迫る声が

出ました。ベン・アリー大統領は「このままだと殺される。ヤバい」と思ったらしく、

1月14日、サウジアラビアに亡命し、23年続いた政権は崩壊しました。

その後暫定大統領が就任していますが、まだ、安定していません。


◆チュニジアからエジプトに飛びました。

チュニジアが大統領の国外逃亡という結果をもたらしたのを見たエジプト国民。

エジプトは、チュニジアそっくりで、ホスニ・ムバラク大統領が独裁的な強権政治を

29年も続けていました(その間、ものすごく私腹を肥やしていたことが後で分かりました)。


エジプトもチュニジア同様失業率が高く、貧富の差が激しい。当然、国民の不満はたまっていました。

チュニジアのベン・アリー大統領が亡命した1月14日、在エジプト・チュニジア大使館の前で

最初の大規模反政府デモが発生しました。チュニジアのモハメッド・ブウアジジの真似をして

エジプトでも1月17日と18日に、カイロやアレクサンドリアで3人が焼身自殺しました。


エジプトのデモでは、ネットが利用されました。Facebookで1月25日(警官の日)に大規模デモを

行う呼びかけが拡がり、当日は8万7,000人がデモに参加しました。


野党勢力は、この国民の不満を利用して、1月28日にさらに大規模なデモを呼びかけました。

ムバラク大統領は、夜間外出禁止令を出したり、軍隊を出動させて鎮圧を試みましたが失敗しました。


翌日。1月29日。ムバラクはテレビ演説で姿を現し、経済改革などを約束しましたが、

大統領退陣を求める反政府勢力は納得しません。


野党は2月1日、一層大規模な「100万人のデモ」を呼びかけました。

これは、史上最大規模のデモとなり、ムバラクは「もはや、これまで」と、2月1日夜に

テレビ演説で、時期大統領選への不出馬を表明しました(アメリカの圧力があったといわれてます)。


それでも、反政府勢力は、「次期選挙不出馬じゃなくて、今すぐに大統領を辞めろ」と迫りました。

ムバラクは抵抗を試みましたが、失敗。2月11日、副大統領のスレイマンが、

ムバラク大統領は、全権をエジプト軍最高評議会に移譲した後、

一家はリゾート地であるシャルム・エル・シェイクに移動したと発表し、

30年続いたムバラク政権は崩壊しました。しかし、デモの最中にムバラク大統領は、

自分の資産、何と約5兆円をサウジアラビアやアラブ首長国連邦に移していたことが

後で分かりました。


◆その他の国々

アルジェリアでも反政府デモが1月から発生しています。

背景は、高い失業率。住宅供給の不足、食料価格の高騰、言論の自由など

基本的人権の抑圧、などがあります。



バーレーンは、宗教的色彩が濃いのです。前述のとおり、イスラム世界では、

スンニ-派が幅を利かせているのですが、バーレーンの反政府デモはシーア派の

勢力拡大に繋がりかねません。元々数ではシーア派が多かったバーレーンですが、

シーア派は抑圧され続けていました。この不満が爆発したのです。

すると、シーア派が多数を占めるイランが台頭することになりやすい。

ご承知のとおり核を持とうとしているイランですから、アメリカは特にピリピリしています。

更にシーア派の勢力の増大に関しては、スンニー派国家である、サウジアラビアやクウェート、

オマーン、カタール、UAEの政府にとって気持の良いことではありません。


私が個人的に最も驚いたのは、リビアです。独裁者、カダフィ大佐

(←どうでも良いことですが、この人は、何故、いつまでたっても「大佐」なのでしょう?)が

強権政治で完全に国民を掌握していると思っていたのですが、反政府デモが起き、警官隊と衝突して

います。ちょっと前では考えられなかったことですが、チュニジア、エジプトで起きたことが

どれほど強いインパクトとなり、周辺国に影響を与えたかを、端的に示していると思います。


◆ちょっと強引な結論ですが、アメリカの金融政策が一連の騒動の一因です。

先に述べたとおり、反政府デモが北アフリカや中東諸国で続発している要因には、

長年の圧政への不満、失業率の高さ。宗教的に弾圧されてきたシーア派の反発など

様々な要因が渾然一体となっている、と考えられますが、

庶民が「キレ」た最大の要因は、食料価格の高騰と思われます。


そして、それはアメリカのバーナンキFRB議長が、大胆な金融緩和策を取っているため、

市場にたっぷりと供給された資金が商品市場(コモディティ・マーケット)で、

小麦・大豆、砂糖、トウモロコシなどの先物の買いに回っているからです。

数年前、原油価格が暴騰して、日本でもガソリン価格がものすごく上がったことが

ありますが、あれは、数にすればほんのわずかな人間たちが構成するヘッジファンドが

投機の対象として、原油を買ったからです。どんどん買って価格を吊り上げ、

上がった所でうれば、差益が出る。相場の原理は売買対象が何であろうと同じです。

今回は明らかに、そういう投機筋が商品市場でこれらの「食べ物」を投機の対象に

している。バーナンキ議長1人で政策を決めているわけではありませんが、

結論が出ないときには最終的にはFRB議長の裁量に委ねられる。

自国の経済ばかりを考えて、アメリカとしては過去、例を見ないほどの低金利政策を

続けていることが、世界の混乱の一因になっていることは、ほぼ確実です。


以上、かなり大雑把な説明になってしまいましたが、

何となくおわかり頂けたでしょうか?

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