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2011.02.27

【音楽】独奏者が複数の協奏曲を 集めました。

◆普通は、協奏曲といえば、独奏者は1人です。

御存知の透り、例えば、ベートーヴェンのピアノ協奏曲や、

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では、独奏者は文字どおり「独り」です。

しかし、協奏曲のひとつの形式としてバロック(バッハ、ヴィヴァルディなど)から、

古典派(モーツァルト、ベートヴェンなど)、ロマン派(ブラームス、シューマンなど)、

現代(ショスタコーヴィッチなど)に至るまで、独奏者が2人以上の協奏曲が、

意外に沢山あります。 独奏者が4人ぐらいになると、2つの合奏体が協演するとみなされ、


こういうのは、コンチェルト・グロッソと言いまして、

あとでお聴き頂くブランデンブルク協奏曲の第2番など、その典型ですが、

そこまで、多く無くて独奏者が二人、はかなり、あります。



独奏者は、普段は独りで、勝手に(というと語弊がありますが)

弾いていたのに対して、こういう曲では、まず、独奏者同士が「合わせる」という

意識と、その独奏者群とオーケストラが「合わせる」という意識が必要ですから、

素人のドタ勘ですが、神経を使うのでは無いかと思います。

これ以上書くと、例によって知ったかぶりがバレるので早速音楽にします


◆ヴィヴァルディ:二つのトランペットのための協奏曲。4本のヴァイオリンの為の協奏曲

完全に正確に時系列ではありませんが、音楽史上、古い→新しいで載せます。

ヴィヴァルディとバッハは生涯がほぼ重なってまして、

何と二人とも命日が7月28日(年は異なりますが)なんです。

ラッパが好きな私なので、最初にヴィヴァルディの「2つのトランペット~」から。

音源は、トランペット協奏曲集 ギュトラー、ザクセン・ヴィルトゥオーゾです。


2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV537 第1楽章:アレグロ







もう1曲ヴィヴァルディ。4つのヴァイオリンのための協奏曲。

4本というのは、この時代は珍しく無いですが、今では珍しい。

音源は、アメリカのオルフェウス室内管弦楽団。指揮者なしで演奏する、

ので、一時期日本でも評判になりました。 「泰西名曲」ばかりですが、上手いです。

パッヘルベルのカノン/バロック名曲集


4つのヴァイオリンのための協奏曲(協奏曲 第10番 ロ短調 作品3の10) 1.Allegro






バッハがこれを4台のチェンバロの為の協奏曲に編曲しています。


◆バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 、二つのヴァイオリンのための協奏曲

ブランデンブルク2番は今までに何度も載せましたが、典型的なコンチェルト・グロッソで、

独奏者群(ヴァイオリン、リコーダー、オーボエ、トランペット)という小さい「合奏体」とバックのオーケストラ

との「協奏曲」になっています。
独奏楽器群のリコーダーパートは、アルト・リコーダーで吹けますが、音量のバランスなどを考えて、

モダン・フルートで演奏している例もあります。特筆すべきは独奏トランペットのパートで、今日のトランペット

(バルブ・トランペット)で演奏しても難しいのに、17世紀では、ナチュラル・トランペットといって、要するに単なる

真鍮の管で倍音を使い、息を吹き込むときのスピードとか、角度で、細かい音型を演奏していたのです。

天才的に上手い人がいたのでしょう。私はこればかりはタイム・トリップできるものなら、この当時に行って、

実際にどの程度の上手さで吹いていたのか、聴いて見たい、と思います。

専門的になりますが、プロのトランペット奏者(バッハコレギウムジャパン・トランペット奏者、島田俊雄氏)が

詳しい解説をしておられます。ブランデンブルグ協奏曲第2番に関するトランペットの演奏アプローチ

音源はですね。これは私は好きだから、買ったけど、一般の方におすすめし難い。

「モーリス・アンドレ全集第1巻」(CD6枚)の収録されているんです。

iTunes Storeならバラで買えます。

アルバム全体のURLは、

http://itunes.apple.com/jp/album/maurice-andre-edition-vol-1/id365043069

ブランデンブルク協奏曲第2番だけなら、(3つの楽章を買っても450円ですね)↓です。

http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewCollaboration?ids=152599214-17504741-189648532-2134749-1704847-138329101&s=143462


バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第2番 ヘ長調 BWV1047 第3楽章





全く以て見事な演奏です。


バッハは複数の独奏者のための協奏曲を色々書いていますが、

その中で非常な傑作で、人気のあるのが「2つのヴァイオリンのための協奏曲」です。

通称「ドッペル・コンチェルト」といいます。「ドッペル(Doppel)はドイツ語で、英語なら"Double"(ダブル)、

即ち、「二重協奏曲」という意味です。「バッハのドッペル」或いは単に「ドッペル」といったら、

バッハのこの作品のことを指している場合が殆どです。
第一楽章を。音源は、ヒラリー・ハーンというアメリカのヴァイオリニストの

バッハ:ヴァイオリン協奏曲集です。 この人は良いと思います。


バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 BWV 1043 第一楽章





最初に独奏ヴァイオリンが奏でる跳躍する音型が何とも美しい。第2楽章もきれいです。

大人になってからでも、ある程度の耳があって本気で3年ぐらい頑張ると、この曲は弾けるようになるかも

知れません(私の経験から)。勿論ヘタクソですけどね。何しろバッハでしょ?必死でさらいたくなります。

ただ、聴くと弾くとでは大違い。ソロで目立つところは2人の奏者で交互に現れますが、そうではないとき、

プロは、プロですから、何気なく弾いていますが、実際に弾くと、D線(低い方から2番目の弦)の第2ポジションとか

なんだか、やたらと「鳴らし難い」音域なのです。

まあ、これから、芸大や桐朋のヴァイオリン科を受験するわけじゃないですから、ダメ元で

習ってみては如何でしょう。必ずしも高く無くても良心的な楽器屋さんだと、安物でも鳴る楽器を探してくれます。

私のヴァイオリンは、20年前、本体、弓、ケース合計で10万円という「超安物」の新作でしたが、「当たり」だったらしく、

その後、在京オケの第1ヴァイオリンの現役のプレーヤーである先生と、ロンドン駐在時には、かつてロイヤル・フィルの

コンサート・マスターだったという「ウクライナ系・カナダ人で英国に帰化した」先生に習いましたが、

「へー、良い楽器だね」とお二人ともおっしゃいました(勿論、「それなりに」ということです)。


◆最後はモーツァルト。フルートとハープ。協奏交響曲(ヴァイオリンとヴィオラ)、2台のピアノのための協奏曲。

さて、ながくなってしまいますが、最後はモーツァルト。

まずは、 2台のピアノのための協奏曲変ホ長調 K.365ですが、面白い顔ぶれ。

亡くなりましたけど、シカゴ交響楽団の指揮者を長く務めた、

サー・ゲオルグ・ショルティがピアノを弾いています。もう一台は、アンドラーシュ・シフという

かなり有名なピアニストです。 

音源は、Amazonでは、モーツァルト: 2台のピアノのための協奏曲変ホ長調ですが、

中古で5千円以上は高すぎますね。

HMVには、輸入盤ですが、ピアノ協奏曲第20番、他 ショルティ&ECO、バレンボイム、A.シフ(p)が1,000円ちょっと。

TOWER RECORDSは品切れでした(他の演奏者のCDはありましたが)。


モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調 K.365 第三楽章






次はですね。モーツァルトの協奏交響曲K.364というのですが、

要するに、独奏がヴァイオリンとヴィオラなのです。

モーツァルトは何でも弾けてしまった大天才ですが、ヴィオラも上手かったらしい。

先日、ヴァイオリンとヴィオラの二重奏曲をご紹介しました。

2010年12月04日(土) 【音楽】恒例。12月5日はモーツァルト(1756-1791)の命日。ココログ

そこでご紹介したのと同じくパールマンとズッカーマンの独奏によるものです。

独奏(ヴァイオリンとヴィオラ)のパートが秀逸だと思います。

少し注意して聴くと分かりますけれども、ヴィオラは「大きなヴァイオリン」ではなくて、

明らかに異なる音色を持った、別の楽器です。その違いを上手くいかした作品です。

音源は、モーツァルト:協奏交響曲

伴奏は、ズービン・メータ指揮、イスラエル・フィルです。


モーツァルト:協奏交響曲 K.364 第三楽章






最後は「フルートとハープの為の協奏曲」これは曲名からしてきれいですが

勿論音楽自体も素晴らしい。冒頭から、長調の主和音、「ド・ミ・ソ」を用いた音型が

登場します。こういう単純なのをモーツァルトは自由自在に使いますね。

アイネ・クライネ・ナハトムジークの冒頭も、

「フィガロの結婚」の「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」のアリアも

「ポスト・ホルン・セレナーデ」の有名なポストホルンのソロも、

要するに「ド・ミ・ソ」の組み合わせです。

これは、名盤が沢山ありますが、ここでの音源は、たまたま先ほどでましたが、

オルフェウス室内管弦楽団:モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲。1,000円です。


モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299 第一楽章







この曲はモーツァルトがパリ旅行中に、貴族で結構上手にフルートを吹くオヤジさんとハープの上手い

娘がいて、娘が結婚するに際して、音楽の贈り物をしたいというので、モーツァルトに作曲を依頼した

という割と有名なエピソードがあります。モーツァルトの作品は、子供のころから、大人に「こんなの書いてくれる?」

という依頼に応えて書いた曲が沢山あり、必ずしもモーツァルトが自発的に書きたいと思って書いた作品ばかりでは

ありませんが、それでも、超一流の名曲になってしまうのが、モーツァルトのモーツァルトたる所以なのでしょう。

それでは皆様、良い、日曜日をお過ごし下さい。

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