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2011.05.02

【差替】プロ・アマ問わず、ずっと楽器を続けていられる人は、非常に好運であることを認識して下さい。

◆何故、そのようなことを書くかというと・・・。

私は、中学生の時にトランペットを始めましたが、今は全く吹けません。

Twitterでは、音楽のことをTweetすることが多い所為か、ご自分が楽器を演奏なさる

「大人の」フォロアーが大変多い。プロもアマもです。


正直に告白すると、嫉妬を覚えます。


◆東京都杉並区は文化人を大勢輩出していますが、何故か公立学校で音楽教育に不熱心です。

私は小学校5年生の時に、「音教」(移動音楽教室)の時間に杉並公会堂で、

「軽騎兵序曲」と「ウィリアム・テル」序曲を聴いて、どうしても自分でも

あの輝かしい音を出す、トランペットという楽器を自分でも吹きたいと思いました。


東京でも他の区や市、また、地方の公立小中学校では、吹奏楽部があるのが普通ですが、

なんと私が通った、公立小学校にも、中学校にも、吹奏楽部がありません。


それでも、私はトランペットが吹きたくて、親にせがんでヤマハの4万円ぐらいのトランペットを

買って貰いました。しかし、楽器は我流で練習しても(余程天才的な才能の持ち主は別として)、

絶対に吹けるようにはなりません。何らかの「音」は出ることがありますが、

「音楽に使える音」では無い。しかも我流で変な癖が付いたら、後で矯正するのが大変です。


◆仕方が無いので、トランペットの個人レッスンを受けました。

仕方が無いので、と書きましたが、本来ピアノであろうが、トランペットであろうが、

基礎は個人レッスンを受けて「正しい奏法」を身につけるべきです。

しかし、日本の現状では、恵まれた所に生まれた人は学校に立派な吹奏楽部があり、

先輩や、金管トレーナーの先生の指導を受けるのです。

日本のアマチュア・トランペット吹きで、個人レッスンから始めた人間は、かなり

珍しいと思います。そうする以外に、正しい奏法を習得する方法が無かった。

楽器を買って貰えて、レッスンを受けさせて貰えたのですから、ここまでは、

私も幸せでした。


◆高校には吹奏楽部がありましたが、問題外のヘタクソでした。

小中と吹奏楽部がなく、一人でトランペットのレッスンを受けて、高校に入学した時には

漸く合奏体の中でトランペットが吹ける、と思い、とても嬉しかった。早速吹奏楽部に入りました。

ところが、何処までも私はツイていなかった。

高校の吹奏楽部は、コンクールに出るような学校には、上手な先輩が後輩を教えるとか、

金管、木管のトレーナー(プロです)の指導を受けたりして、きちんと基礎が出来ていますが、

私の入った高校の吹奏楽部は、その正反対の悪循環で、間違った奏法が、代々伝えられたらしく、

話になりません。フルートが全員、息の音が聞こえてしまう「スカ・フルート」です。

あれだけで発狂しそうでした。


金管もなっていません。ロングトーンも満足に吹けておらず、スケールの練習もしていない。

タンギングも雑ですし、「管を鳴らす」という意識が無い。

指揮者はOBで日芸(日本大学芸術学部)でテレビ局のカメラマンか何かを目指している百貫デブで、

音楽の系統だった知識もないし、ピアノも弾けない。自分が現役のときはフルートだったそうですが、

これも、蕁麻疹がでそうな「スカ・フルート」です。よく、あれで偉そうに「指揮者」「指導者」気取りで

いられたなと思います。


私はもう、我慢出来ず、

ロングトーンでスケールも吹けない人間ばかりで、曲など吹いても仕方が無い。今後最低一年は、全員基礎を習うべきだ。

と百貫デブに進言しましたが、聞く耳を持たない。それどころか部員も怒ってしまいました。

とても付き合っていられないので、高校2年の1学期で、自ら辞めました。


◆大学では、敢えてクラブには入りませんでした。

大学では、管弦楽部を覗きましたが、何しろ偏差値の低い成蹊大学ですから、オケも下手です。

チャラチャラした雰囲気が、気に入りません。無理に入部しても絶対に途中で辞めると思いました。

仕方が無いので、学生時代は一人でラッパをさらいました。善福寺池公園で練習していたら、目の前を

作家の故・新田次郎氏が歩いていたのを覚えています。


◆日本でサラリーマンになったら、楽器などさらう暇はありません。

まず、時間的に無理です。私は若い頃、朝の7時半に会社に着き、毎日夜中の12時まで働きました。

それから帰宅したらもうヘトヘトです。仮にエネルギーが残っていたとしても、

真夜中に何処でトランペットを練習するのですか。


◆26歳でヴァイオリンを習い始めました。

少し仕事に余裕が出来たことと、それまで管楽器だったので、今度は難しいことは分かっているけど

人生は一度しかないので、ヴァイオリンを習うことにしました。良心的な先生に恵まれ、何とかバッハのドッペルの

第二ヴァイオリン(ソロの)ぐらいまで必死にさらいました。

30歳になる数ヶ月前に結婚しました。こういうことに理解がある人、と思い

音大出身の今の家内と結婚しました。


◆賃貸マンションに「組立式防音室」を作ってもらいました。

今でもありますねえ。こういうものです。

CEFINE II ev ROOM TYPE(セフィーネII イーブイ ルームタイプ)

狭いのです。ギリギリアップライトピアノを置いて、ヴァイオリンをさらえる最小限の空間。

高いんですよ-。私の時、100万しました。更に組み立て作業費が25万円ぐらいするのです。

ところが賃貸アパートの悲しさ。新婚で住んだマンション、1年経ったら大家さんの子供さんが海外赴任から

戻るので、出ていってくれというのです。となり駅にまたマンションを借りましたが、その時。

この「組立式防音室」を解体するのに20万円。運んでもう一度新しいマンションで組み立てるのに30万円。

引っ越しの費用より余程高い。

そしてまた1年後。ロンドン駐在の内示がでました。防音室の解体にまた何十万円か、必要でした。

これでは、破産してしまいます。


◆人には、金運、健康運、結婚運などに加えて、「合奏運」「楽器運」があるのだと思います。

この後、ロンドンでも色々試みたのですが、4年後日本に帰国したら社宅住まいになりました。

もう無理です。


私は、人間に運命があるとしたら、「健康運」や「結婚運」と友に「合奏運、楽器運」があると思います。

私は、本当にトランペットが好きで、出来ることならば続けたかった。


次善のバイオリンも結局中途半端です。

今までの経緯を読んで頂けばおわかりでしょうが、私はトランペットは吹奏楽部がなければ

個人レッスンの先生を見つけました。


ヴァイオリンを始めてからも何とか毎日練習し続けたかった。

しかし、くどくどと事情を説明したとおり、どうしても無理な人間には、無理なのです。

「合奏運、楽器運」が無い人間は、どんなに頑張っても、

楽器を続ける事は出来ません。


プロは、勿論、才能を物凄い努力があるわけですが、

その前提として、楽器を習わせて貰えるような家庭に生まれ、音大に進学させて貰え(それまでのレッスン料も、

サラリーマンの平均年収から考えれば物凄い額です)、特に弦楽器ならば高価な楽器を買える

経済力のある家庭に生まれなければ、決してプロにはなりません。

自分にそれらが無かったから、プロ・アマ問わず、子供のころから今まで

ずっと楽器を続けていられる方々が羨ましい。

続けて来られた方々は、実は、非常に好運に恵まれているということを

頭の片隅で覚えておいて下さい。

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