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2011年9月

2011.09.30

「原子炉 すべて100度下回る」←何の意味も無い情報を吉報のように報道するな。

◆記事:原子炉 すべて100度下回る(NHK 9月29日 17:20更新)

東京電力福島第一原子力発電所では、2号機の原子炉周辺の温度が

事故発生以来初めて100度を下回りました。

これで、1号機から3号機の原子炉の周辺温度がすべて

100度を下回ったことになりますが、東京電力が目指す「冷温停止」の状態には、

まだ、冷却のシステムを安定させることなどが必要です。

東京電力福島第一原発では、原子炉の温度が安定して100度を下回る

「冷温停止」の状態に向けて冷却作業が続けられていますが、

最後まで100度を超えていた2号機の原子炉の下部の温度も

28日午後5時の時点で99.4度となり、

3月の事故発生以来初めて100度を下回りました。



同じ箇所の温度は、28日夜から29日朝にかけて、

いったん、僅かに100度を超えましたが、29日午前11時の時点では、

再び99.7度と100度を下回っています。

2号機の原子炉下部の温度は、今月中旬まで、

110度台半ばの高い温度が続いていましたが、

冷却に使う水の量を増やすとともに、溶け落ちた核燃料の上から

スプレーのように水をかける方式を取り入れた結果、温度は急速に下がりました。

そのほかの号機では、3月下旬におよそ400度を計測した1号機も、

3号機と共に先月以降、100度を下回っていて、

これですべての原子炉の周辺温度が100度を切ったことになります。

原子炉の「冷温停止」は、

温度が継続的に100度を下回り、トラブルが起きても状態が安定していることなどが条件

となることから、今回の温度の低下が即座に冷温停止に結びつくわけではありませんが、

東京電力はこれまでの冷却作業の成果が出たものとみています。



東京電力の松本純一本部長代理は「原子炉が冷温停止したと考えるのは、まだ早いと感じている。

今後は、冷却システムの信頼性を確保することが重要になる」と話しています。

1号機から3号機までの原子炉の周辺温度がすべて100度を下回ったことについて、

東京大学大学院の岡本孝司教授は「現在、原子炉の温度が低下しているのは

汚染水の処理システムが順調に稼動し、水を継続的に注ぐことが

できるようになったことによるもので、大きな進歩だと思う」と評価しています。

その一方で、「100度というのはあくまで通過点にすぎず、

万が一、地震や津波で冷却装置が止まっても、確実に燃料を冷やすことができるように

しなければならない。核燃料はすでに、原子炉の外に漏れ出していることが想定されるうえ、

一部は原子炉の中に残って発熱を続けていると考えられる。

今後はまず、シミュレーションを行って原子炉の中の状況を把握したうえ、

最終的に、燃料が完全に水につかった状態にしなければならない
」と指摘しています。


◆コメント:核燃料が溶けて地面に落ちた後、空の原子炉の温度が下がるのは当たり前。

「冷温停止」という言葉には、妙な安心感があるから、我々素人は

なんとなく、福島第一原発事故が収束に向かっているかの如き錯覚に陥る。

しかし、この温度が下がっても、全然問題の解決には関係がない、

ということを、先日、小出裕章京都大学原子炉実験所助教が論評していて、

この日記・ブログに転載したばかりである。

「原発収束、順調さ強調…放射性物質が大幅減」←如何に意味の無い話か小出助教が明解に説明。

それを文字に起こして下さる方がいらっしゃる。
小出裕章「温度計は圧力容器の温度を測っているだけ。融けた炉心を測っているわけでもない」小出裕章×神保哲生9/8(1)(文字おこし)

タイトルだけで十分なほど、簡単な事だ。

福島原発の1号機から3号機まで、とっくに核燃料は圧力容器と、

その外側の格納容器の底を溶かし、さらに、原子炉建屋のコンクリートの床も溶かし、

土の中にめり込んでいる。どこまで沈降したかわからない。


温度が100度になったという場合、温度計はどこにあるかというと圧力容器の付近にある。

熱を発する核燃料は、もう容器には無いのだから、温度が下がるのは当たり前である。

しかし、核燃料は多分、1号機から3号機の下の地中にあり、放射性物質を今、この瞬間も

環境に放出している。これを回収して密閉した容器に格納しない限り、

汚染は拡がり続ける。子供でも分かる簡単なことなのに、各メディアは

あたかも問題が解決に大きく近づいたかのような印象を国民に与える。

NHKの報道は色文字の部分で辛うじてその問題を説明しているが、

NHKでただ一人、原子力の解説をする水野解説委員が、この問題を説明しないのは、

NHKが意図的に、問題の深刻さを過小評価しようとしているのではないか?

と穿った気持になる。

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2011.09.29

「解約5万9000件=地デジ移行で―NHK」←解約しても、見てるんだろ?

◆記事:解約5万9000件=地デジ移行で―NHK(時事通信 9月27日(火)18時35分配信)

NHKは27日、被災3県を除くテレビの地上デジタル放送移行に伴い、

受信契約の解約件数が7、8月で計5万9000件に達したことを明らかにした。

解約の申し込みがあったものの、まだ確定していない分もあり、

最終的な件数はさらに増える可能性がある。

放送を受信できる設備がある場合、視聴者はNHKと受信契約を結ぶ必要がある。

しかし、7月24日にアナログ放送が終了し、地デジ対応テレビを持っていない場合は

契約が必要なくなったことから、解約の申し込みが増加している。


◆コメント:いざというときには、NHKをあてにしているクセに・・・・。

時事通信は、白々しい。

7月24日にアナログ放送が終了し、地デジ対応テレビを持っていない場合は契約が必要なくなったことから、

アナログ放送終了と共に、「もうテレビは自宅に無い」という人が、

それほど多いのだろうか? アナログ終了の前、家電量販店では、

地デジ対応テレビが飛ぶように売れていた。
◆記事:地デジに「駆け込み」買い(日経 2011/7/21)

地上デジタル放送の完全移行(東北3県を除く)が24日に迫り、

関連銘柄に「駆け込み需要」の買いが広がっている。

20日は地デジ対応のカーナビ普及への期待でパイオニア、クラリオンが震災後の高値を付けた。

テレビの買い替えが追い風のビックカメラは連日の年初来高値だ。

皆、地デジ対応テレビを買ったのは、これで明らか。

それでも、「地デジ対応テレビを買いはしたが、NHKは見ていない」というのか。

日経その他が行ったアンケート調査がある。
◆記事:震災後、重要度増したメディア「新聞・NHK」8割超( 2011/9/14 5:00 日本経済新聞)

東日本大震災後、重要度が増したメディア・情報源について、新聞とNHKを挙げる人が

8割を超えたことが13日、日本経済新聞社など全国紙5社の共同調査で分かった。

民放のテレビや政府・自治体、雑誌などを大きく上回った。

震災に関して特に関心を持って読まれる記事は

「福島第1原子力発電所の状況」や「食料への放射能汚染」「日本経済の動向」が上位を占めた。

調査は、日経、朝日、毎日、読売、産経の新聞5社が

9月1日~2日、インターネットを通じて実施。

各紙の購読者が対象で、首都圏と近畿圏の1941人(回答率68.8%)から回答を得た。

調査結果では、重要度が増したメディア・情報源は

(1)新聞(83.4%)

(2)NHK(82.1%)

(3)民放(69.9%)

(4)ラジオ(59.2%)

(5)政府・自治体(57.8%)。

そのほかは、ソーシャルメディアが35.7%、雑誌が28.0%などだった。

震災・原発事故で特に関心を持って読む記事(複数回答)は

「食料への放射能汚染」が63.9%で最高。「福島第1原発の状況」や

「日本経済の動向」が60%以上で続き、

「被災地の復興状況」や「節電対策」「政治動向」「各地の放射線量」が

それぞれ50%を超えた。

これでも、まだ、NHKを解約した人は、「地デジ切替と共にNHKは見ていない」と

言い張るのであろうか?

この調査は新聞社が行ったものだから、特に、震災後の新聞報道の重要性が増した、

と言いたいわけだが、それでも、8割超がNHKの重要度が増した、と回答している。


特に、大きな揺れを感じた直後、翌日の新聞を待っているとは思われない。

要するに「地デジ」はケチな奴にとって絶好の口実になったが、

解約後も地震があれば、真っ先にNHKを見ている奴が大勢いるのだろう。

それでもNHK の経営が成り立つのは、インチキしている奴らの分まで、

受信料に上乗せされているからだ。



本屋にならぶ書籍の価格には、万引による損失分が上乗せされているのと同様である。

市場経済社会では、財・サービスを利用したら、原則として対価を支払うのは当然だ。

民放は無料で見ることができるが、スポンサーの広告収入で成り立つ民放は、

大スポンサー、東京電力を、厳しく批判出来ない。無料の情報はその程度だ。

NHKが発する情報が完璧だとは言わないが、国家が「レベル4」だと

何とか誤魔化そうとしていたとき、「いや、明らかにレベル7です」と

断言したのは、テレビでは、NHKの水野解説委員だけだった。

同じ思いを抱いた人は大勢いたらしい。歌人の俵万智さんが、

雑誌「歌壇」に発表した新作のひとつは、
簡単に安心させてくれぬゆえ水野解説委員信じる

である。小説家の伊集院静氏も、エッセイやテレビ・ラジオで
水野解説委員が原発事故に関してコメントするときは「大人が責任を持って発言するときの顔」をしている。

絶賛していた。水野解説委員のみならず、情報の迅速性・信頼性において、

皆、経験則から「まず、NHKだ」と知っている。


それでも、解約する奴がいる。

NHK受信料を払わなくても、「地デジ対応テレビを保っていない」としらばくれ、

受信料を払う法的根拠は無い、などと聞きかじりの言葉を吐き、

受信料未納に対する刑罰は存在しない。だから払わない、という行動は、

万引野郎と変わりない。

地震のときに分かっただろう。NHKは日本中に電波が届く

インフラなんだから。カネを払って支えなければならないのだ。

そういえば、10月の下旬に一年分の受信料が引落になるはずだ。

昨年までは25,500円。今年、どうなるのかしらないが、私は

情報に対する対価として、受信料を支払う。他人に支払わせ、

自分はウソを付いて、平然とNHKを見る奴は、恥を知れ、と言いたい。

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2011.09.28

【音楽】ものすごく難しい、2台のピアノの為の音楽。アルゲリッチ&フレイレデュオ

◆ピアノは普通一人で弾きますね。

ピアノ協奏曲は別として、ピアニストのリサイタルは「独演会」で、

ピアニストが1人で弾きますが、複数のピアニストが合奏する場合があります。

2人で演奏する場合、1台のピアノを2人で弾くのは「連弾」です。

この場合は、2台のピアノを使う場合と区別するため、「四手の為の」

という言葉が、普通付きます。ピアニストが2人だから手が四本。ただし、ピアノは1台。


今日、聴いて頂くのは、これは26年前に発売されたCDなのですが、

アルゲリッチともう1人、こちらは男性ですが、アルゲリッチと同じぐらい上手な、

ネルソン・フレイレというピアニストが、それぞれ1台のピアノを弾く。

つまり、2台のピアノのデュオ。二重奏です。

しかも、目が回りそうなほど、滅茶苦茶難しい曲なのです。


◆ピアノが「上手い」ってのはこういうことですよ。

記事を書いてから6年半近いのに、今だに「フジコ・ヘミングはヘタクソです」に反論が来ます。

いい加減分かりなさいよ。あれを「上手い」と言う人はバカです。

いいですか?あれは、問答無用。どう聞いてもヘタクソなんです。問題外と言っていい。


プロの、「本当に、もんのすごく上手い2人のピアニスト」の合奏を聴いて見ましょう。

引用元のCD絶盤になっているかと思ったら、Amazonは中古で1万円以上ですが、

HMVと、TOWER RECORDSにはありました。

HMVは、ラヴェル:ラ・ヴァルス、ラフマニノフ:組曲第2番、ルトスワフスキ:パガニーニ変奏曲 アルゲリッチ、フレイレ(p)

TOWER RECORDSは、Nelson Freire/Rachmaninov:Suite for 2 Pianos No.2 Op.17/Ravel:La Valse for 2 Pianos/Lutoslawski :Paganini Variations for 2 Pianos (8/1982):Nelson Freire(p)/Martha Argerich(p) です。


全部紹介したいぐらいなのですが、全部で6トラックしかないので、

思い切り絞りました。


◆ルトスワフスキー:「パガニーニの主題による変奏曲」

ルトスワフスキ(1913-1994)は現代のポーランドの作曲家。

詳しく知りたい方は、私も知らないから、ウィキペディアを読んで下さい。

ヴァイオリンの奇才、パガニーニが作曲した、無伴奏ヴァイオリンの為の

24の奇想曲(カプリース)の最後、24番の主題に触発された作曲家は

大勢います。Wikipediaで調べました。第24番「主題と変奏」を元に曲を残した人たち。

まず、一応原曲を聴いて頂きます。ヴァイオリンはジェームズ・エーネス氏。


パガニーニ:24のカプリース 第24曲







これを元にした、


ルトスワフスキ:「パガニーニの主題による変奏曲」(演奏:アルゲリッチ、フレイレ)







目が回りそうでしょ?自分の譜面もものすごく難しいけど、2人はよく聴き合ってます。

ピアノというのは、打楽器であることが分かります。


◆ラフマニノフ:組曲第2番(2台のピアノの為の)

これは、パガニーニは関係ありません。

ラフマニノフは自分がピアノの名手でしたから、ピアノ独奏曲や協奏曲、

大変高度な技術を要します。


そのラフマニノフが2台のピアノ為に4曲から構成される組曲を書いています。

その一番終わり、第4曲、タランテラ・プレスト。「これでもか!」という難所が続きます。


ラフマニノフ:組曲 第2番 作品17より タランテラ・プレスト






曲もすごいけど、余裕で弾いている、アルゲリッチとネルソン・フレイレのものすごい技術。

音楽は技術が難しければ即ち名曲、と言うわけではありませんけれども、

これぐらいになると、「文句あっか?」と言われている気分。スカッとします。


◆おまけ:アルゲリッチ独奏:バッハ:パルティータ2番「シンフォニア」

アルゲリッチはものすごく高度なテクニックを持っていますが、

バッハを弾かせても素晴らしい。以前何度かお聴かせしました。

バッハ:ピアノ作品集、パルティータ2番から「シンフォニア」


バッハ:パルティータ 第2番 BWV826 Sinfonia







これは、何度聴いても本当に美しいですね。

ルトスワフスキーを弾いていたのと同じアルゲリッチです。

非常に繊細です。32年前(1979年)の録音ですが、今でも名盤の呼び声が高いです。

世の中、鬱陶しいことばかりです。

あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。(漱石「草枕」)

その通りだと思います。

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2011.09.27

「たばこ、1箱67円超値上がり 復興増税で民主税調案」←極端に不公平である。

◆記事:たばこ、1箱67円超値上がり 復興増税で民主税調案 (日経 2011/9/26 23:51)

民主党税制調査会(藤井裕久会長)が26日、

東日本大震災の復興財源に充てる臨時増税にたばこ税を含める方向としたことで、

国税、地方税あわせてたばこ1本あたり2円の増税を来年10月に行う案が有力になった。

20本入りたばこ1箱で40円の増税となる。

増税による販売減少を補うための値上げも加味されるため、

販売価格の上昇は増税分より大きくなる。過去の増税時の例を基に推計すると、

1箱あたり40円の増税で、67円超の値上げとなる可能性がある。

政府・民主党が検討中の増税案では、たばこ税の増税は国税分が1本1円で10年間、

地方税分が1本1円で5年間。それぞれ1.7兆円と4800億円の増収となり、

計2.2兆円の復興財源を捻出できる計算。


◆コメント:あまりにも不公平である。

世の中、理不尽で不公平に出来ていることぐらい、

30年ちかくサラリーマン生活を送っているから、十分に承知している。

その理不尽さに耐えなければ、生きていけない。


しかし、このタバコに関する議論はあまりにも、偏向している。不公平にもほどがある。

タバコもアルコールも嗜好品であるし、一種のドラッグである。

間接喫煙により、他人の健康に害を与える煙草を吸う人間はバカである、

というのがここ20年ばかりの風潮である。


政府や世論の汚い所は、タバコを吸う人間が本当にいなくなったら税収が無くなり困る癖に、

増税は「喫煙者の健康を考え、禁煙する人を増やす為だ」という建て前に基づいていることだ。


受動喫煙が肺ガンの原因になるから、ここでも、あそこでも煙草は吸うな、

という割には、今だに駅のキオスクでも、コンビニでも自動販売機(TASPOが必要だが)

でも買うことが出来る。それほど害があるというのなら、煙草を違法薬物に指定するべきだ。


しかしそれはしない。復興税の財源としてタバコ税を増税するのなら、

今のように、喫煙者をあたかも「罪人」のように扱うのを即刻止めるべきである。

昨年、大幅な増税をして来年増税をするという。

昨年のタバコ増税前に一箱320円だったタバコが今は440円である。

記事のとおりになるとすれば、来年10月にはこれが500円になる。

気違いじみている。それほど、貴重な財源ならば、喫煙者を優遇するべきである。

町の至る所に喫煙所を設けて、

どうぞ、ここで思う存分煙草を吸って下さい。

と頭を下げろと言いたい(書き忘れたが、読めば分かるだろうが、私は喫煙者である。

ただの喫煙者ではない。タバコが美味くて、好きで吸っている。惰性で吸っているのではない)。


そして、タバコだけに税金が重くのしかかるのは明らかに不公平である。


タバコと並ぶ嗜好品は、誰もが思い浮かべるとおりアルコールである。

アルコールは適量を飲む限りはむしろ健康に良い、などといって、

医者までが、害よりメリットを強調するが、アホかと言いたい。

昔から、「酒で身を滅ぼす」という言葉がある。

それは、アルコールが強烈なドラッグ、広義の「向精神薬」だからである。

広義の向精神薬とは人間の精神に影響を及ぼす薬物のことである。

このうち、「狭義の向精神薬」は、精神科医が処方する薬である

(統合失調症の治療薬、「抗精神病薬」と混同しやすい)。


繰り返すが、アルコールは歴としたドラッグ、「広義の向精神薬」である。

その薬理作用が如何に強烈かは、酔っ払った状態の人間を観察すれば明らかだ。

私は、うつ病治療の為に、大学病院の精神科病棟に3ヶ月入院したことがある。

その間、様々な精神疾患の患者さんをみた。統合失調症の患者さんもいた。


しかし、どのような精神科患者も、あの歌舞伎町でヘベレケとなっている酔っ払いほど

劇的な人格の変容を見せる人はいなかった。

統合失調症の患者さんが、嬌声を発して暴れていると想像している人が多いが、

勝手な想像で決めつけるな、と言いたい。そこまで重症の陽性症状を伴う患者は、殆どいない。

私が精神科の患者だからではなく、客観的に比較して、精神科病棟と夜の歌舞伎町や渋谷と

どちらが恐ろしいか、と、問われたら、躊躇無く、新宿や渋谷の方が恐いと断言する。


一体、人類史上、何億人がアルコールで迷惑な経験をしたか。

酒を飲んで人にカラんだり、さらにひどいのは他人を殴ったり

酔った挙げ句、刃物で人を刺したり、酔っ払い運転のトラックが乗用車に追突して、

乗用車が炎上し、子供が焼け死んだり、枚挙に暇(いとま)がない。

私の知る限り、タバコをすって目が据わり、他人にカラむ奴はいない。


それなのに、喫煙者は、罪人のようにさげすまれ、道ばたに平気で反吐を吐く

飲酒者に対しては税負担が増えない。逆だろう、と言いたくなる。

煙が嫌いな人にとっては、確かに所構わず煙いのは嫌であろう。

それは分かる。また、タバコが身体に悪くないというつもりは毛頭無いが、

要するに、「あまりにも不公平である」ことを強調したい。

タバコ税を増税し、復興税源に宛てるのなら、同時に酒税も引き上げるべきである。

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2011.09.26

民放が小出助教や児玉教授を公然と取りあげるようになった。

◆震災直後、小出助教にインタビューしたのはビデオニュース・ドットコムだけだった。

福島第一原発で事故が起きたのは地震の当日で、実は、

地震と津波の数時間後には、既に核燃料を冷却出来ず、核燃料の溶融が起きていた

訳だが(少なくとも1号機は明らか。建屋が吹っ飛んで中が見える)、

如何に深刻な事態になりつつあるか、私の知る限り最も早い段階から、

継続的に報じていたのは、既存の電波の放送局、テレビで見られるメディアでも

新聞でもなく、インターネットのビデオニュース・ドットコムだった。

しかし、やはり日本人全体の中でこのメディアを知っている人は少ない。


事故の深刻さはなかなか日本全体に伝わらなかった。

民放テレビ局は言うまでもなく、番組にスポンサーがついて、

広告収入で経営が成り立っており、大スポンサーである東電を公然と批判出来なかった。

その意味では、視聴者からの受信料が収入源であるNHKは、東電の顔色を窺わなくて

良いのだから、どんどん真実を明らかにするべきである。怠慢だ。


毎日新聞系列の大阪の放送局、毎日放送は、テレビとラジオがあり、

非常に珍しいがラジオが独立した報道部を持っていて、独自に取材・放送する。

たね蒔きジャーナルという番組で毎日のように、小出助教に事態の深刻さを

電話インタビューで訊ねていた。


ところが、ラジオの中波放送であるから、大阪で放送されても、

原発に近い福島はおろか、東京ですら、普通は聴くことが出来ない。

毎日、たね蒔きジャーナルに限らず、40年間、反原子力を訴えている

小出助教が何かのメディアに出演したら、それが放送ならば録音して

ネット上にアップして下さる有難いサイトがある。

小出裕章 (京大助教) 非公式まとめ

である。

一般のメディアでは、この毎日放送ラジオ報道局が、本来の使命を果たしている。


◆テレ朝が何度も小出助教を紹介するようになった。

福島第一原発の状況は、情報を集めれば集めるほど、気分が落ちこむ。

ふざけるつもりはなく、私は10余年をかけて、自分のうつ病が治りかけていたが、

また、悪化しているような気がするほど、それは深刻である。

しかし、この国にまだ救いがあるとすれば、この殆ど手の下しようがないほど

重大な福島原発の状況を放送される、ということである。

国家権力の弾圧によって、それすら封印されるようになったら、

大陸にある、GDP世界第二位になったといって、最近とみに態度がでかい国や、

首領様1人のために存在するような、朝鮮半島の国家と同じである。


今日はテレ朝の番組でこのような放送があった。


2011 9/25 サンデーフロントライン 〝反骨〟3人が語る。 1/2






続きである。


2011 9/25 サンデーフロントライン 〝反骨〟3人が語る。 2/2







このような情報が、放送されている限り、一縷の望みは残っている。

ただ、NHKが本格的に取りあげないのが解せない。

逆の言い方をすると、「最近福島第一原発関連のニュースが極端に減ったな」と

我々が感じるようになったら、それだけ国家権力による情報統制が強化されている

可能性が示唆され、それは、事態の一層の深刻化を意味すると類推されるので

注視する必要がある。


また、放射性物質を我々素人が測定しても、事故以前の数字を知らないから、

「レベル感」がなく、あまり意味がない。レベル感とは例えば気温なら30度を超えたら暑いし

10度を下回ったら寒いということが直感的に分かることである。


放射線の「シーベルト」とか「ベクレル」に関して、素人にはレベル感がない。

危険度の目安は、東京、溜池の駐日アメリカ大使館の大使館員が日本から逃げ出すか否か

である。現在、大使館員に、米国政府から避難せよとの命令は出ていないはずである。

私の知る限り、大使館員と東京で同居している女房子供が怖がるようなら、米本国への

帰国を許可する、ということだけだ。

駐日米国、英国、フランスなど、核保有国の大使館員が東京から退避せよ、

と言われたら、さすがに誰にも気付かれずに夜逃げするのは無理だろうから、

発表があるはずだが、これらの大使館の近くに勤め先や学校がある方々は、

彼らの挙動に、日本脱出しそうな気配がないか、いつの間にかいなくなっていないか

監視して頂きたい。タクシーの運転士さんも、是非その点はよく見ていて頂きたい。

そして、異変があったら、このブログのコメント欄に書き込む、自分のブログで書く、

Twitterで「拡散希望」で情報を流す、など、して頂きたい。

東電・政府は勿論ウソばかり発表するし(今までの経験で明らか)、

大マスコミも全体としては、「大本営発表」だから、市民が協力しあって

情報を収集するしかない。

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2011.09.24

「原発収束、順調さ強調…放射性物質が大幅減」←如何に意味の無い話か小出助教が明解に説明。

◆記事:原発収束、順調さ強調…放射性物質が大幅減(読売新聞 9月20日(火)22時24分配信)

細野原発相が19日、国際原子力機関の年次総会で、

東京電力福島第一原発の事故収束に向けた工程表のステップ2の達成時期を

来年1月中旬から年内に前倒しすることを明言したのは、

原子炉の「冷温停止状態」に導く作業が順調に進んでいることを、

国際社会にアピールする狙いがある。

工程表のステップ2の目標は、避難した住民帰還の目安となる「原子炉を冷温停止状態に持ち込むこと」。

原子炉底部の温度を100度以下にするだけでなく、放射性物質の放出量の大幅な抑制が二つの柱だ。

東電によると、原子炉底部の温度(19日午前11時現在)が100度以下になったのは

1号機と3号機。

温度が高めの2号機は、今月から注水系統を、

3号機同様2系統にし、原子炉への注水量も増やしている。

その背景には、汚染水循環処理システムの稼働率向上がある。従来の米仏2社の装置に、

8月中旬から東芝製の「サリー」が加わった。今月上旬、建屋地下の水位が、

大雨でも海などに流出しないという目標の水位(海面から約3メートルの高さ)を下回った。

放射性物質の放出量も激減した。東電によると、8月上旬の原発からの放射性物質の放出量は、

3月の事故直後の1000万分の1以下に減少。

敷地境界の被曝(ひばく)推定量は年間0・4ミリ・シーベルトと、工程表の目標値を達成した。


◆コメント:大新聞をそのまま信用してはいけません。


大新聞は、ホントに「大本営発表」ですね。

ということが分かるのも、小出裕章京都大学原子炉実験所助教のおかげです。

9月8日、TOKYO FMで、ビデオニュース・ドットコムの神保哲生氏が

小出助教に電話インタビューしています。音声を録音し、

YouTubeにアップして下さっている方がおられるので、お聴き頂きますけど、

「冷温停止」という言葉を使うこと自体が意味が無い、と小出助教がキッパリ

断言しておられます。


その説明は分かり易い。

つまり、東電や細野原発相は、

原子炉の「冷温停止状態」に導く作業が順調に進んでいる

ことを「国際社会にアピール」したいそうですが、それは詭弁です。


冷温停止と東電と国が主張する根拠は、原子炉内に設置された温度計が示す温度が

下がっているからです。

しかし、1号機も3号機も原子炉圧力容器も格納容器も核燃料の熱で溶けてしまい、

核燃料は原子炉建屋のコンクリート床も既に溶かして、地面に沈降している。

原子炉は、今や「穴の開いた鍋」のようなもので、核燃料はそこにないのですから、

原子炉に設置されている温度計が示す温度が下がるのは当たり前だと。

それを何か事態が収束に向かっている証拠のように喧伝するのは、

全然話にならない。問題外である。ということです。


録音をどうぞ。元は、

9月8日 小出裕章氏とジャーナリスト神保哲生氏による原発事故の現状をより正確に認識出来る対談(TOKYOFM TIMELINE)です。


神保哲生 x 小出裕章20110908







漸く20日にテレ朝が小出助教へのインタビューを放送しました。趣旨は同じです。

9月20日(水)小出裕章:『冷温停止』について(テレビ朝日「報道ステーション」)



小出裕章:『冷温停止』について







報道ステーションで小出助教は汚染が地下水に及び拡散するのを防ぐ為に、
一刻も早く、地下に遮蔽壁、バリア・バウンダリー(境界)を作るべきだと思います。

と、こんなことは小出助教は4月か5月には既に言っておられます。

参議院行政監視委員会で小出助教が政府の対応を厳しく批判したのが5月23日です。


小出裕章参考人の全身全霊をかけた凄まじい原発批判







3月11日以前、1970年から小出助教が予想していた危険は全て現実化している。

政府はさっさと小出助教や、2011年7月27日、衆議院厚生労働委員会で、内部被曝への

政府の対応の遅さをすさまじい勢いで批判した、児玉龍彦東京大学先端科学技術研究センター教授

らを顧問に招き指南を受けるべきだ。これだけはっきりと問題の在処が分かって何もしないのは

不作為の罪です。


ところで、経産省の原子力委員会の委員である、東大教授の

大橋弘忠は、2005年、「原子炉圧力容器が破損することなど物理的に考えられない」とか

「プルトニウムは飲んでも大丈夫」と言っていた。震災後一度も姿を現さない。

「東大教授」や「原子力委員」の肩書きに

幻惑されてはいけないことがよく分かります。


「格納容器は壊れないしプルトニウムは飲んでも大丈夫」







震災後、一度も出て来ないのです。無責任で卑怯だと思います。

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2011.09.22

NHK オンデマンドで見つけた、あまりにも懐かしい映像。その他。

◆漸く、充実してきましたね。

NHKオンデマンドという、過去にNHKで放送された番組を

好きな時に見られるサービスだが、発足当初は、あまりにもコンテンツが貧弱で、

かつ、割高なので、あまり見る気がしなかったのですが、

最近、私の趣味でいうと、オーケストラに夢中になり始めた頃の

名指揮者の名演奏を見ることが出来るのです。

特選プレミアム「パック」で登録すると、1ヶ月に945円取られますが、

毎回、単品で買うと315円で24時間しか見られないので不便なのです。


◆少しだけ。我が敬愛するサヴァリッシュ先生。

いくつか種類がありますが、特に、私と同じ年代のクラシック・ファンは、

特選ライブラリーで、サヴァリッシュ、ホルスト・シュタインら

懐かしい指揮者の姿を見ることができます。

これ、今は27本しかないけれども、サヴァリッシュ、ホルスト・シュタイン、

スウィトナー、マタチッチなどの映像を、NHKほど保管している所は無い筈で、

もっと色々見せていただきたい。

私はなにも今のN響より、昔のN響が良かった、と言いたいのではありませんが、

若い頃にワクワクしながら見て、聴いた演奏を「懐かしい」と思うのは

人情として、ごく普通のことだと思うのです。

しかし、いくら「懐かしい映像」と言っても、百聞は一見にしかず。

NHKさん、ちょっと大目に見て下さい。


私の敬愛するサヴァリッシュ先生が、メンデルスゾーンの偉大さについて

語っておられます。


Sawallisch Talks about Mendelssohn







メンデルスゾーンの名を口にするときに毎回「フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ」と言っているのは、

敬意の表れでしょうか。サヴァリッシュ先生はこのような調子でベートーヴェンの全交響曲に関して

ピアノを弾きながら、素人にも分かるように解説した下さったことがあります。

今見たら、絶対子供の頃よりも面白いので、是非お願いしたい、と思います。


それでは、そのメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」から第二楽章です。


Mendelssohn "Scotland" 2ndMovement







クラリネットソロの内山洋先生、今年1月7日に亡くなりました。

まだお若いのに誠に残念です。この時の演奏、とてもよく覚えています。


◆NHKオンデマンドではなく、YouTubeで見つけた「懐かしい」映像。

「スコットランド」の第二楽章だけでは、いくら何でもちょっと寂しいので

N響の昔の映像をYouTubeから拾いました。


1999年デュトワとの「ボレロ」なのですが、

この演奏では、首席トロンボーンの神谷敏(かみや・さとし)さんのソロが

際だって見事です。再生開始後8分20秒です。


Ravel - Charles Dutoit - Bolero (1/2)







Ravel - Charles Dutoit - Bolero (2/2)







このファイルでは演奏後の様子が分かりませんが、

あまりに見事なトロンボーン・ソロに対して、他のメンバーの方々が

盛大な拍手を送っていたのをよく覚えています。あれほど、他の奏者が

嬉しそうにしている「ボレロ」は見たことがないのです。


もう一つ。これはどういう機会だったか、私、見ていなかったのですが、

NHK交響楽団が海外公演するときに、アンコールで必ず演奏する、

「管弦楽の為のラプソディー」を作曲者の外山雄三氏ご自身が指揮を

なさっている映像です。


管弦楽のためのラプソディ







懐かしい顔ぶればかりです。「信濃追分」の美しいフルートソロは、

当時の首席奏者、小出信也さんです。


何だか唐突ですが、昨夜は台風で帰りが猛烈に混雑して散々でした。

地震のときほどではないとしても、1年に2度もこういう目にあうのは珍しい。

少し、気分を変えたくなり、敢えて音楽を載せました。

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2011.09.20

「<地学五輪>日本代表の高校生4人全員メダル 渡辺さんは金」←毎年書くが何故「勉強五輪」金メダルはベタ記事なのか。

◆記事:<地学五輪>日本代表の高校生4人全員メダル 渡辺さんは金(毎日新聞 9月14日(水)18時48分配信)

文部科学省は14日、イタリアで開かれた「第5回国際地学オリンピック」

に参加した日本代表の高校生4人のうち、

桜蔭高(東京都)1年、渡辺翠(みどり)さん(16)が金メダルに輝いたと発表した。

他の3人もメダルを獲得し、全員がメダルを授与された。

銀メダルは埼玉県立川越高3年、浅見慶志朗さん(17)と栄光学園高(神奈川県)2年、松沢健裕さん(17)。

銅メダルは北海道旭川西高3年、松岡亮さん(17)。

大会には26カ国・地域から104人が参加。

メダルは成績上位10%に金、20%に銀、30%に銅メダルが与えられる。


◆コメント:毎年同じことを書くのですが、どうして勉強の五輪はベタ記事扱いなのか。

地学五輪だけではない。

日本の高校生は今年も既に7月に「勉強の金メダル」を獲得している。

そのことは弊日記・ブログで取りあげた。

2011.07.18 「物理五輪、日本の高校生3人が金 銀も2人」「生物学五輪、日本の高校生3人が金メダル」←女子サッカーもいいけどさ。

地学五輪は、ちょうど一年前にも書いた。
2010.09.29 「金1、銀3で日本3位=国際地学五輪」←何度も書くが、何故「良いこと」を「小さく」報じるのか。

大新聞や、世間の「有識者」は日本の子供の学力低下が嘆かわしい、などと

社説やコラムに書く癖に、なでしこジャパンの金メダルや、スポーツの五輪の金メダルは

一面トップで取りあげる癖に、毎年、これら勉強の五輪(数学、物理、化学、生物学、地学)で

日本の高校生が金メダルを獲っても社会面のベタ記事扱いである。


普通に考えろ。なでしこジャパンはエライけれども、日本国の資源は優秀な人材だ

などということは言い古された文句だ。

勉強の五輪で優れた成果を挙げた諸君は、少なくともサッカーと同様に

称讃されるべきである。

マスコミが「勉強五輪」を大きく取りあげないのは、国民の関心が低いからである。

しかし、そういうときに、世論に迎合しては、いかん。

この高校生達の成し遂げた事は偉業なのだ、ということを国民に知らしめるのは、

メディアの見識である。


大新聞やテレビが取りあげないから、毎年私が取りあげている。

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<花火大会>苦情相次ぎ福島製打ち上げ中止 愛知・日進←オタオタするな。今更。

◆記事:<花火大会>苦情相次ぎ福島製打ち上げ中止 愛知・日進(毎日新聞 9月19日(月)20時50分配信)

愛知県日進市で18日夜にあった花火大会で、放射性物質の拡散を心配する声が市に寄せられたことを受け、

市などでつくる実行委員会が、福島県の業者製造の花火の打ち上げを中止していたことが分かった。

大会は「にっしん夢まつり・夢花火」。

東日本大震災の復興支援を掲げ岩手、宮城、福島県の花火各80発を打ち上げる予定だった。


市によると、16~17日に市へ「放射性物質をばらまくのか」「安全は確認しているのか」

などの苦情や問い合わせが電話やメールで約20件寄せられたため、実行委が対応を協議。

福島県の花火を作った同県川俣町の菅野煙火店が計画的避難区域の外にあることなどから

当初は予定通り行う意向だったが、17日になって取りやめを決定。

福島県の花火に代えて愛知県の業者の花火を使った。宮城県と岩手県の花火は予定通り打ち上げた。

実行委事務局の市産業振興課は「放射線量の確認が間に合わなかった。安全を示す確実なデータがなかった」

と中止理由を説明。

萩野幸三市長は「打ち上げられない結果に至ったことは残念で、関係者に深くおわびしたい」とコメントした。

打ち上げ中止について、菅野煙火店の菅野忠夫社長(77)は「風評被害だ。花火を見てもらえないのは悔しい」と話した。

福島第1原発がある福島県双葉町から愛知県安城市に避難している大沼勇治さん(35)は

「福島県から来たものが全て汚染されていると思われているようだ」と残念がった。

日本アイソトープ協会の佐々木康人・常務理事は「断定はできないが、人に影響する放射性物質を含んでいたとは思えない。

ただ、主催者は事前に測定するなど不安を取り除くための対応をすべきだった。

今後も同様のケースが起きる可能性はあり、風評被害や差別につながらないような配慮が必要だ」と話した。


◆コメント:オタオタするな。

記事の中で色文字で強調した部分をお読み頂きたい。

愛知県日進市役所に寄せられた苦情や問い合わせはタカが20件である。


市役所サイトの統計によると日進市の人口

2011年9月1日現在、83,379人。

20件の苦情が20人から寄せられたとしても、総人口に占める割合は0.023パーセントである。

全く木っ端役人の典型。少しでも「責任」から逃れたいという意識が明らかでみっともない。

苦情を寄せた人間もアホではないか。福島の花火を打ち上げたら放射性物質が飛び散るのではないか

ということらしいが、少しは勉強しろ、と言いたい。

先日書いた

2011.09.12「小出裕章が答える原発と放射能」←徹頭徹尾、絶望的な内容だからこそ必読の本。

で取りあげた、小出裕章が答える原発と放射能(河出書房新社)や、ほぼ同時に出版された原発のない世界へ(筑摩書房)を読めば、

知りたく無いが知らなければならない現実。即ち、
福島第一原発から放出された放射性物質は全世界に既に拡散しており、

もはや地球上で被曝から逃れることが出来る場所は無い、ということを

出来たら悪夢であって欲しい、と私も思うが、残念ながら

それが、今の「本当の」世界であることが分かる。

どうするか?

諦めるしかないのだ。

福島県産の農産物や畜産物を避けようが避けまいが、関係ない。

ましてや花火などなんの関係もない。我々は既に毎日被曝しているのである。

それでガンになるかならないかは、運である。そうあきらめるしか無い。

そしてそのような状況になったのは、遠く溯れば、原子力を推進するぞ、と公言していた

自民党に長い間政権を委ねていた主権者たる国民全員の責任なのであり、自分達で、

結果的に破滅の道を選んだも同然である。

従って潔くあきらめるしか、無い。

私は、進んで福島県の農家にお願いして福島県産の米を送っていただいている。

震災前からミルキークイーンという福島県産の米を食べていた。震災前は

スーパーかお米屋さんで買っていたが、震災後、風評被害や嫌がらせに遭っている

福島県の方が多いと聞き、私1人で出来ることは、知れているが、それでも直接

電話をして、注文すると喜んでいただける。日本人ならそれぐらいやれ、と言いたいが、

他人に強要するつもりは無い。但し、日進市の対応はあまりにもセコい。

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2011.09.19

体調が優れないので簡単に。「孤高のメス」で検索してアクセスなさる方が多いですが。

◆テレビの影響力は誠に絶大ですね。

先週は欧州経済危機関連情報を毎晩追っていたので、

毎日睡眠時間が2~3時間でした。その所為で疲れまして、週末は寝てばかりです。

あまり体調が良くないので、簡単に書かせて頂きます。

それはさておき。

最近漸く、滅多に放送しなくなりましたけど、フジ子・ヘミング関連の番組が

放送されると、

2005.06.11「大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。」

へのアクセスとコメントが集中して、辟易しました。

テレビのこうした影響力は、ものすごく大きいですね。


日曜日の夜にテレ朝自身が制作に名を連ねている映画、「孤高のメス」が放送され、

その結果、
2011.02.14「孤高のメス」と「決断―生体肝移植の軌跡」と「洪庵のたいまつ」。

にアクセスなさった方が非常に増えました。

リンク先にも書きましたが、「孤高のメス」の主人公、当麻医師のモデルは、

1989年、日本で初めて生体肝移植手術を行った、当時の島根医科大学第二外科の

永末直文医師です。

生体肝移植手術は11月13日に行われたので、

私は今でも毎年、この日に、永末医師と当時の肝移植チームの英断を讃える文章を

書くことに決めています。一覧性において、ブログよりウェブ日記の方がまさるので、

日記にリンクしますが、私が書いた全ての記事を「生体肝移植」で検索した結果です。

ご参考になれば、幸いです。

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2011.09.17

【映画】「ハーモニー」(2010年 韓国。主演:キムユンジン)←お薦めしますが、死ぬほど泣きます。

◆韓流とかいわれてますが、最初はテレビドラマではなくて「シュリ」でしょう。

個々数年下火になっているのでしょうか。所謂「韓流」という流行がありますが、

多くはテレビドラマですね。

しかし、最初は、1999年(日本公開は2000年1月)の映画「シュリ」だと思います。

あれは、私は映画館で3回観た(半世紀以上生きて、そういうことをしたのは空前絶後です)後、

VHS、さらに、DVDで一体何度観たか分かりません。

相当ボロボロ泣けてしまうのですが、あの映画は映画館でも皆、大抵泣いてました。


◆11年後、「ハーモニー」でまたやられました。

「やられました」という表現は変ですね。

昨年、韓国は勿論、日本でも相当評判になったそうですが、

私はいつも、どういう因果か、ブームがすっかり終わった頃になって初めて知る映画が多いのです。


何のことかというと韓国映画「ハーモニー」です。

この映画の主演が、「シュリ」のキム・ユンジンさんでした。


キム・ユンジンさん、シュリですっかり好きになりましたけど、ファンというほど

ではない。アメリカのテレビドラマ、あの延々と続く”Lost”にもキム・ユンジンさんが

出ていますが、私は、これは、最初の一巻しか観てません。


ファンではないですけど、「ハーモニー」の演技は秀逸です。


映画自体が名作です。とにかく泣かされました。

映画館で観なくて良かったです。ちょっとヤバイほど、泣きます。


◆これから「ハーモニー」を観る方へのアドヴァイス。

悲しいけど、感動的なストーリーです。

あまりにも月並みな表現ですが、ネタバレはまずいので、内容に関しては書きません。


是非お薦めしますが、ご忠告。


文学・音楽・絵画・映画など全て「好み」は人それぞれです。

人は皆、それぞれ感受性が異なるので当然ですが、それはあまりにも優等生的なコメントで、

ここは「JIROの独断的日記」ですから、敢えて独断的に書かせて頂きます。

「ハーモニー」を観て、全く泣かない人は、人間では無い。

あまりにも涙するシーンが多く、ティッシュとかハンカチとか、

そんなものでは役に立ちません。最低限普通のタオル。

本当は、バスタオルを用意しておいた方がいい。

涙というのは普通、重力により「滴り落ちる」ものですが、

これほど泣くと下手をすると、涙が前方に噴出します。

特に女性は、泣いた後目が腫れますから、翌日仕事がある日の夜とか

「今日、この後外出予定。」という状況では、観ない方がいいです。


勘違いされると困るので(最近、携帯から、ブログ記事の一部だけを読み、

その部分についてだけコメントをしてくる若者がいます。文章全体を

読んでいないから、当然、頓珍漢なコメントになります。失礼です。)

私の結論を書きます。
2010年の韓国映画、「ハーモニー」は名作であり、是非ご覧になることをお薦めしますが、

絶対大泣きする(泣かなかったら、人間じゃ無い)ので、そのつもりで観て下さい。

ということです。

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2011.09.16

欧州経済危機とは何か。

◆ギリシャが債務不履行に陥ると、他のヨーロッパ諸国も危なくなるのです。

最近、毎日欧州危機、欧州経済危機という言葉が報じられるので簡単に説明します。

まず、ギリシャのデフォルト(債務不履行)の危険、ということが言われます。

ギリシャに限りませんが、各国が国債を発行しています。

国債というのは、謂わばその国の「借用証書」です。

資金を調達するために、他国や自国民にこれを買って貰う。

但し、借金です。債務を証券化したものを債券といって国が発行した債券が

国債です。借金ですから期日があります。償還日といいます。

そのときに、ギリシャならギリシャは借金の元本と利息を支払わなくてはならない。


しかし、ギリシャという国は財政赤字なのです。公務員の初任給が民間会社の2倍ですし、

年金も58歳から支給される。出費が多い割に脱税も多く、十分な資金が国庫にありません。

だから下手をすると、国債の期日(ギリシャ国債の償還日)に、全員におカネを支払えない

かも知れない。


ヨーロッパの金融機関は、互いに他の国の債券を買っています。

ギリシャがデフォルトするということは、ギリシャ債券に投資していた(買っていた)

銀行は、ギリシャに貸していたおカネを回収出来ませんから、損失として計上しなければ

なりません。するとその銀行の「健全性」に「?」が付きます。


金融機関だけではなく、ギリシャ国債は他のEU加盟国、ドイツやフランスが

かなり沢山買っています。ギリシャがデフォルトしたら、投資していた国の

「信用」が低下し、ほぼ自動的にその国の銀行の信用格付けが下がる。

すると、それらヨーロッパの銀行に投資していた世界中の投資家が損失を被る。

という具合に、ドミノ式に信用不安が世界に波及する可能性があるのです。

ギリシャやポルトガル(ギリシャの次に危ない等という人もいます)

単体では経済規模は全世界の1パーセントにも満たないのですが、

EU全体の経済規模は中国やアメリカよりも大きいのです。


一国のデフォルトが、世界中の経済を混乱させる可能性がある。

全世界が自体の推移を注視しているのは、その為です。

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2011.09.14

臨時国会召集。今に始まったことではないが、議員ってバカ共は野次を飛ばすしか能が無いのか?

◆記事:臨時国会を召集 会期は4日間(日本経済新聞 2011/9/13 13:21)

第178回臨時国会が13日召集された。会期は16日までの4日間。

13日午後には参院本会議場に天皇陛下をお迎えして開会式をした。

野田佳彦首相の所信表明演説を受け、与野党各党は14~16日に衆参本会議で代表質問をする。

4日間の会期は13日午後の衆院本会議で、与党の賛成多数で議決した。


◆天皇陛下のお言葉全文=臨時国会開会式(時事通信 2011/09/13-13:10)

13日の臨時国会開会式での天皇陛下のお言葉全文は次の通り。

本日、第178回国会の開会式に臨み、全国民を代表する皆さんと一堂に会することは、私の深く喜びとするところであります。

ここに、国会が、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、国権の最高機関として、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します。


◆コメント:野次を飛ばした奴をチェックできないかな。

日本国憲法第41条によれば、

国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

思想に反対だろうが、賛成だろうが、内閣総理大臣が演説している間

ずっと野次を飛ばしている人間は、国会議員に相応しくない。


今日の所信表明演説の最初の僅か5分でこの有り様である。


2011年9月13日野田総理所信表明演説冒頭





誰が、どのような野次を飛ばしているか、各人の席にマイクを置いて録音すれば

簡単にチェックできるであろう。

こいつらは陛下のお言葉、
ここに、国会が、当面する内外の諸問題に対処するに当たり、国権の最高機関として、その使命を十分に果たし、国民の信託に応えることを切に希望します。

に逆らっている。

全然、国権の最高機関としての使命を果たしていないし、国民の信託に応えていない。

こんな奴らが歳費(月給)だけで、129万円、文書通信交通滞在費として、月100万円その他を

受け取るのは税金泥棒以外の何者でも無い。ましてや、今は前代未聞の国家の危機である。

こんな時に、私欲(党利も私欲の一部である)を第一に動く人間に、国民は信託を与えたくない。

次の選挙で落選させる材料としたい。是非「不規則発言者一覧」を音声付きで、本会議と

全ての委員会で作成して欲しい。

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2011.09.13

中秋の名月恒例、“Fly Me to the Moon”

◆中秋の名月は旧暦8月15日で現代の暦にすると毎年変わるのです。

暦というのは、ややこしいですね。

毎年調べて書いているのですが、覚えられません。

日本で言う所の旧暦(陰暦)とは「太陽太陰暦」でして、

中秋とは「太陽太陰暦」の8月15日なのです。

そして、これを現在ほぼ世界中で主に使われている新暦(グレゴリオ暦)

にすると、毎年、かなり、日付が変わるのです。


最近数年ですと、旧暦8月15日に相当するのは、


  • 2008年→9月15日

  • 2009年→10月04日

  • 2010年→9月23日

  • 2011年→9月12日
  • 2012年→9月30日

ということで、今年は今日が「中秋」です。

最近数年の恒例行事ですが、中秋の名月(幸い東京は晴れていて月がよく見えます)には

フランク・シナトラが歌って有名になったようですが、実に色々な人が歌っている、

“Fly Me to the Moon”(私を月に連れてって)を載せることにしています。

とてもロマティックな、良い歌です。毎年色々な歌手を代わる代わる載せればいいのですが、

どうしても、固定されてしまいます。


◆原語(英語)の歌詞と日本語訳。

これは、日本語の歌詞にしたら、つまらないのですね。

英語のままで良いのですが、意味が分からないとつまらないので

併記します。本来はヴァースと呼ばれる序奏部分から歌うのが本当ですが

多くの歌手は途中(“Fly me to the Moon~”)から歌い始めます。

まあ、それでもいいでしょう。

Fly me to the moon 作詞:Bart Howard 訳詞:橘 結希

(注:ここからヴァース。)

Poets often use many words to say a simple thing.

簡単なことを伝えるために、詩人はいろいろな言葉を使う

It takes thought and time and rhyme to make a poem sing.

その詩を囁くために、思案して、時間をかけて、音を乗せる

With music and words I've been playing.

音楽と言葉を添えて、私はそうしよう

For you I have written a song

あなたのために私は歌を書いた

To be sure that you'll know what I'm saying,

私が何を言いたいのか、わかってくれると信じてる

I'll translate as I go along.

進むにつれて、解き明かしていくでしょう

(注:ヴァース(Verse)の終わり、です)


Fly me to the moon

私を月へ連れてって

Let me sing among those stars

星々の間で歌わせて

Let me see what spring is like

On Jupiter and Mars

木星や火星の春がどんな様子か私に見せて

In other words, hold my hand

つまりね・・・手をつないで

In other words, darling(baby) kiss me

つまりね・・・ねぇキスして

Fill my heart with song

歌が私の心を満たす

Let me sing for ever more

ずっと、もっと歌わせて

You are all I long for

あなただけが私にとって何ものにも代えられない、

All I worship and adore

あなただけが大切で尊いもの

In other words, please be true

つまり、「真実(ほんとう)にしてほしい」ってこと

In other words, I love you

言い換えると・・・「愛しています」


いいですね。ロマンティックですね。

さあ、それでは歌にいきましょう。


◆歌、女性だけのブラス、ピアノ独奏で“Fly Me to the Moon”

一気にいきますよ。

まずは「御大」フランク・シナトラです。


フランク・シナトラ Frank Sinatra “Fly Me to the Moon”






ビッグバンドの伴奏が豪華ですね。

次は、アストラッド・ジルベルト。ボサノヴァですから、ガラリと変わって気怠い感じ。


アストラッド・ジルベルト Astrud Gilberto “Fly Me to the Moon”






次は時代はヴァースから歌っている2人。

まずはナット・キング・コール。映画「スウィング・ガールズ」のエンディングで“LOVE”を歌ってる人。


ナット・キング・コール Nat King Cole “Fly Me to the Moon”







その数十年後、宇多田ヒカルさんがヴァースから歌ってますね。


宇多田ヒカル “Fly Me to the Moon”







好き好きでしょうが、彼女にしか絶対に無い「歌心」があり、切なさが強調されます。

私は実は、この人の歌をあんまり聴いたことが無かったのですが、“Fly Me to the Moon”で

感心しました。


次は、ここ数日、芸能ニュースのネタにされてしまって気の毒な

元・モーニング娘。の加護亜依さんですね。謹慎が解けてからジャズ・ボーカルを目指していた

のですね。モーニング娘。というのは全盛期はバカにして聴いたことが無かったのですが、

何かの折に、ソロを聴いたのですね。そうしたら、全員かなり上手いのです。少なくとも音程が悪い人、

つまり、耳が悪い人は、つんく・プロデューサーは採用していないのです。

彼女もなかなか上手く、“Fly Me to the Moon”の雰囲気を醸し出していて感心しました。


加護亜依 “Fly Me to the Moon”







後2つは器楽です。

まず、東京ブラススタイルという女性11人によるビッグバンド。

人数は少ないけど、トランペット、トロンボーン、アルトサックス、テナサックスー、バリトンサックス、

ギター、ベース、ドラムスにキーボード、だからビッグバンドですね。

失礼ながら、もんのすごく上手い、とは言いませんが、かなり上手い。

勿論、各楽器の基礎からきちんと勉強した人達であることは明らか。音もノリも良いです。


東京ブラススタイル“Fly Me to the Moon”







最後は、落ちついた大人の雰囲気。前田憲男さんのピアノです。

この方、ピアノも作曲・編曲も独学だというのだから、天才ですね。


前田憲男“Fly Me to the Moon”







如何でしたでしょうか。同じ曲でもこれほど違う音楽になるのは、

演奏者も演奏形態も様々だから当たり前ですけど、大変興味深い。

しかしそんな理屈は抜きに、“Fly Me to the Moon”。いい曲ですね。

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2011.09.12

「小出裕章が答える原発と放射能」←徹頭徹尾、絶望的な内容だからこそ必読の本。

◆小出助教は絶対に気休めを言わない。

小出裕章京都大学原子炉実験所助教の新刊、

小出裕章が答える原発と放射能(河出書房新社)

を、東日本大震災からちょうど半年を経た今日(2011年9月11日)に読んだ。

震災以降、小出裕章京都大学原子炉実験所助教の発言は、ビデオニュース・ドットコムで一部に知られる程度だったが、

40年間、原発推進に反対してきた原子力の専門家がこの事故を冷静・客観的に評価して下さる

というので、一般メディアを通じても、小出先生は広く日本中に知られることになったが、

小出先生の著書をまともに読み通した人が意外に少ないのでは無いかと思われる。

小出先生は、絶対に「安心出来る」ことを言わない。

しかし、徒(いたずら)に人心を攪乱仕様としているわけでは

勿論、ない。


ただ、入手出来る福島第一原発に関するデータ。事実を元に

理論的・論理的に必然的に到達する結論を述べているだけだ。

ただ、その結果小出先生の示唆する日本と世界の現状は眩暈がするほど絶望的だ。

◆「一億総オストリッチ・コンプレックス」か。

世の人々がリアルタイムで何を考え、何を話しているか。

これまでわからなかったが、近ごろ流行りのTwitterを眺めていると、

かなり、それが分かるようになる。


そして感じることは、人々が福島第一原発がもたらす、人類がかつて経験したことがない

困難な状況を、なるべく考えないようにしよう、としている現実である。


ダチョウ(オストリッチ)は、危険や困難な場面にさらされると、頭を地面に突っこむ、といわれている。

これを人間の心理に当てはめたのが、オストリッチ・コンプレックスという概念で、

アメリカの心理学者エリオット・ワイナー(Elliot Weiner)が提唱した。

オストリッチ・コンプレックス―あなたはダチョウ人間になっていないか?

私には、日本人の殆どが、福島第一原発がもたらす影響に関して、

オストリッチ・コンプレックスに陥っているように見える。

危険なこと、不吉なこと、嫌なこと、困難なこと、などは

見なければ、知らなければ、考えなければ、存在しないという訳だが、

勿論それは、心理的に現実を逃避しているだけであり、原発事故の影響は

確実に、今、この瞬間も、悪化の一途を辿っている。


◆知らなければ、どうしようも無い。

勿論、偉そうな事を言っても、私とて、福島第一原発の後、

常に、そのことを考え続けていたわけでは無い。

それを本気でやったら、多分、既に自殺していたと思う。

今も正直言って、出来ることなら、私だって知りたく無い。

全てが悪夢だったと思いたい。


しかし、専門家であり、原子力・放射能の怖さを全て知っている

小出先生は、もっと辛いはずである。

私は以前から、

「何とか世界中の叡智を結集させ、放射線を無効化する技術を開発できないのか」

と考えてきたが、どうやら、どのような専門家もその可能性を示唆しないところを見ると

無理であるらしい。

だとすると、小出先生が述べている事実、つまり、
福島第一原発から放出された放射性物質は世界中に拡がっており、最早地球上に被曝から逃れられる場所はない

ことを認識するしかない。我々はこの瞬間も被曝し続けている。

ただし、勿論、被曝量は場所によって差があるだろうし、

広島の爆心地に、一週間後からずっと住み、現地の水を飲み、広島で獲れた

野菜や米を食べ続けて、ヘビースモーカーで、酒を飲んで90歳を過ぎて生きている人が

存在するのも事実である(素人の想像だが、放射線の毒性に対する感受性に

個体差があるのだろう)。

そう考えて達観するか、あるいは(敢えて極端な例を挙げるならば)未来に絶望して一家心中するか。

各自の自由意思で決めるしか、ないだろう。

兎にも角にも、小出裕章が答える原発と放射能(河出書房新社)は、読むことを薦める。

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2011.09.10

「金融街「丸の内」が観光地にも、東京駅の復元開業で-JR東社長」←コンサートホールを造ればいいのに。

記事1:金融街「丸の内」が観光地にも、東京駅の復元開業で-JR東社長(ブルームバーグ)(2011/09/09 19:14)

日本の金融の中心地「丸の内」が観光地にも--。

東京駅周辺を約500億円かけて再開発しているJR東日本の清野智社長は、

丸の内駅舎の保存・復元や、駅周辺のホテルや百貨店の機能を強化して、

非運輸事業の強化に結び付けたい考えだ。


清野智社長はインタビューで7日、復元される東京駅は

JR東や日本の鉄道のシンボルになると前置きした上で、

「幸い東京駅は皇居の正面に位置しており、2012年10月には駅舎やホテルが

ライトアップされることで、丸の内が観光のメッカにもなるだろう」と述べた。

東京駅丸の内駅舎は07年5月に保存・復元工事を開始、来年6月に一部が開業する。

東京ステーションホテルとギャラリーは同10月開館の予定。

八重洲口ではノースタワーの百貨店増床部が同8月末に完工する。

清野社長は、人口増加が続く首都圏中心に「ショッピングやホテルなどの商業施設で

駅の魅力を今以上に高めることが必要だ」と語る。その上で、

「日本では鉄道の駅の集客力がとても強い。ここが米国など海外と違う点だ」と付け加えた。


◆記事2:三井不・住友不・高島屋、日本橋大規模再開発 東京駅挟みテナント誘致合戦(フジサンケイ ビジネスアイ 9月8日(木)8時15分配信)

三井不動産と住友不動産、高島屋は7日、東京・日本橋地区で

大規模再開発事業に着手することを明らかにした。

「高島屋東京店」を囲う形で、地上29~36階建ての超高層ビル3棟を

2014~18年にかけて建設する。

総事業費は1500億円に上る見込みで、日本橋地区では最大の開発となる。

東京駅を挟む反対側の丸の内地区で開発を急ぐ三菱地所とのテナント誘致合戦が激しさを増すのは必至だ。

開発地の敷地面積は、東京ドーム2つ分の広さ。

三井不動産と高島屋は、35階建てと29階建ての複合ビルを18年度をめどにオープン。

高島屋東京店は現在の店舗を残したまま、新たなビルに別館を開く。

売り場面積は現在より25%増床の6万2000平方メートルになる。

特別食堂のほか、ホールやミュージアムの開設も予定する。

一方、住友不動産は、36階建てのビルを14年度にも完成させる計画という。

三井不動産などが新たな再開発計画を打ち出したことで、

JR東京駅を東西に挟んだ、日本橋と丸の内地区の再開発競争がさらに過熱するのは確実だ。

日本橋では、すでに三井不動産と野村不動産が昨年10月に

商業施設が入居する新たな複合ビルをそれぞれオープン。

また三井不動産は、今回の高島屋と進める計画とは別に、

日本橋の一角約1万1900平方メートルで再開発を進め、

14年までに計5つの複合ビルを稼働させる。

コンサートホールや複合映画館の導入のほか、

土日、深夜まで営業する飲食店誘致を広げ、

人の流れを日本橋方面に呼び込む考えだ。

一方、東京駅を挟んだ反対側の丸の内と有楽町、大手町の開発を急ぐのが三菱地所。

今年度からの3年間で3000億円を同地区に投資し

「街の魅力を高めていきたい」(杉山博孝社長)とする。

集客力や街の活性化でどちらに“軍配”が上がるか、注目される。

(注:色太文字は引用者による)


◆コメント:やっと「コンサートホール」が出て来ましたか。

この話題で書くのは二度目である。前回は3年8ヶ月前。

2008.01.05 「東京駅」周辺再開発、コンサートホール作ってくれないかな。駅コンが懐かしい/モーツァルト ホルン協奏曲 ペーターダム

東京駅周辺、再開発の計画がいつから進行し始めたのか、

検索したところ、大手町・丸の内・有楽町地区再開発計画推進協議会のサイトを見ると

この「推進協議会」は1988(昭和63)年に設立されたそうだ。

既に色々完成してしまったが、東京駅の特に丸の内側は、大企業の本社が集結していて

日本経済の中心と言っていい。更に、皇居を囲むように、永田町(政界)、霞ヶ関(官界)が

狭い範囲に集結している。大雑把にいうと、東京駅丸の内口から、クルマなら5分か10分の範囲内が

日本の中枢である。


しかし、この近辺には文化的な香りが無い。三井不動産、野村不動産、住友不動産、三菱地所

は、あれだけ雁首そろえて、ひとりも、この日本の中枢を再開発するときに、コンサートホールや

オペラ・ハウスを建設する、という発想が無かったらしい。


昨日の産経新聞にやっと三井不動産が日本橋に「コンサートホール」を建てる

ことが書かれている。

しかし、日本橋もちょっと「日本のド真ん中」からは外れるのである。

丸の内口正面(皇居側)のあの広い場所に、立派なコンサートホールを建てて欲しかった。

三井、野村、住友、三菱、各不動産屋のエライのにクラシックに関心がある奴が誰もいなかったのか。

私の音楽記事を誰が読んでいるか、アクセス解析を見ると、結構「政官財」に

音楽好きがいることが分かる。中央官庁から、「バッハ トランペット ソロ」で検索し、アクセスしたり

「ボレロ トロンボーン」で一部上場、日本人なら誰でも名前を知っている大企業からアクセスがあり、

「ソプラノ 森麻季」で立法府(衆参どっちかですな)の事務局(でしょうね)からリンクされている場合もある。

なかなか面白い。


しかし、この「日本の中枢」からは首都圏のどのコンサートホールも

実に行き難い(地理的に)のである。

サントリーホール、オーチャードホール、東京芸術劇場、オペラシティ、NHKホール。

よくもまあ、これだけ見事に、行くのが面倒臭い場所にばかり建ててくれたものである。

強いて言えば、東京文化会館は上野駅の目の前で行きやすいけれど、周りの環境が興ざめである。

それでも、これら「行き難い場所のホール」でのコンサートは満員だから、

本気で行く人や元気な人は行くのだろうが、私は平日、これらの「主なホール」の開演に

間に合うように行くのは難しい。丸の内のど真ん中を折角再開発したのだから、そのとき、

コンサートホールを建ててくれていたら、あの辺の勤め人は、さぞ、喜んでいただろう。


記事1を読む限り、JR東日本社長は、完全に知らないか、忘れているらしいが、
2008.01.05 「東京駅」周辺再開発、コンサートホール作ってくれないかな。駅コンが懐かしい/モーツァルト ホルン協奏曲 ペーターダム

に書いたとおり、以前、東京駅構内丸の内口ドーム下の広場では、

毎週火曜日の夕方に、無料で「駅コン」(駅のコンサート)が催され

毎回、大勢の勤め人が楽しみにしていた。

「無料」は関係無いと思う。クラシックが好きではない人は無料でも聴かない。

すきなら、カネを払っても聴きたいだろう。

「駅コン」は、最初の頃は、ピアノ、ヴァイオリンのリサイタルで、やがて室内楽(弦の)

や、金管、木管アンサンブル、コーラス、と段々規模が大きくなり、ついには、

年末に「第九」全曲が演奏されたほどだ。その日、私は本番を聴くことは出来なかったが

年末のお客さんへの挨拶廻りの途中、会場を通ったらゲネプロの最中で、

第四楽章で、バリトン・ソロの前の盛り上がるところ、「歓喜の主題」が、

チェロ+コントラバス→ヴィオラ+ファゴットのオブリガート→第1ヴァイオリン→Tutti(総奏)

だった。ほんの数分聴き、仕事中だったので直ぐにその場を離れたが、

それまでぐったり疲れていたのに、明らかに、突然、身体が軽くなり

歩き方が軽快になっている自分に気がつき、ハッとしたことがある。

音楽にはたしかに人を元気にしたり、慰めたりしたりする力がある。

本当は、日本の中枢で忙しく働き、年中カリカリしている人が、

勤め先の近くで優れた音楽、演奏などに触れることが出来る、

という環境があれば、世の中、すくなくとも今よりはマシになると思う。

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2011.09.08

【音楽・映像】9月8日はドヴォルザーク(1841-1904)の誕生日です。(というより「サヴァリッシュ特集」です)。

◆ドヴォルザークは、鉄道マニアでした。

1841年9月8日生まれですから、生誕170年ですね。


ドヴォルザークは、音楽以外に興味があったのは鉄道でした。

時刻表は全部暗記し、プラハの音楽院の直ぐ近くに大きな駅がありまして

毎日、見学に行ったのです。機関士と話をするのが至福の時だったそうです。

音楽院からちらちら駅を見て、新型の蒸気機関車が入ったのが見えると、

弟子を駅に急派し、型番号をメモさせたそうです。

弟子はいい迷惑だったことでしょう(笑)。

ドヴォルザークは、とにかく美しい旋律が多いので知られています。

これは個人的な趣味ですけれども、交響曲第9番「新世界より」第二楽章。

「家路」と言われるあのメロディーは、むしろ、ドヴォルザークにしては

出来が悪いと思います。


◆私の敬愛するサヴァリッシュ先生が、イスラエル・フィルで「スラブ舞曲集」を振っている映像を発見しました。

拙日記・ブログを御愛読下さっている方は、「またか・・・・」と思われることでしょう。

恐縮です。少々ご辛抱を。


私は、小学5年の頃から、オーケストラに興味を抱き始めまして、

その当時から、現在の「N響アワー」に相当する、N響の主に定期公演を録画し、

放送する番組がありました。当時は、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ロヴロ・フォン・マタチッチ、

オトマール・スウィトナー、ホルスト・シュタインなどの巨匠が毎年、月替わりで振っておられた

実に贅沢な時代でありました(長くなるので説明は省きますが、N響理事長で若い頃ウィーンの音楽院で

作曲を勉強し、カラヤンと同期だった、有馬大五郎という方の功績です)。


私は、子供でしたし、音楽の正規の教育を受けていたわけでもありませんが、

これら巨匠の中で、特にヴォルフガング・サヴァリッシュ氏を勝手に尊敬し、勝手に師と仰ぎ

「サヴァリッシュ先生」と呼んで尊敬しました。その気持ちは40年経った今でも変わりません。


サヴァリッシュ先生は紛れもなく大指揮者ですが、商品化された映像はないのです。

インターネットは、こういうときに誠に有難い。


ドヴォルザークの誕生日に相応しい演奏をYouTubeで探したら、

サヴァリッシュ先生(言うまでもなく、私が勝手に「先生」と書いているだけです)が、

イスラエル・フィルで、ドヴォルザークの「スラブ舞曲集」のコンサートがあったようです。

サヴァリッシュ先生は、昔のヨーロッパの指揮者が皆やったように、

まず、オペラハウスのコレペティトゥーアといって、ピアノを弾きながら歌手に稽古を付ける

という「下積み」を経験なさった、本当の指揮者で音楽のことは完璧に分かっておられますが、

一つご注目頂きたいのは、「棒」です。「棒」とは「指揮の動作そのもの」です。

動作がカッコイイかどうかと指揮者の価値とは必ずしも、相関関係にはありません。

指揮の本質ではないのですが、サヴァリッシュ先生の「棒」は、私見では、古今東西、

最も美しい。指揮の動作それ自体が、「芸術」と言っても過言ではない、と思います。


では演奏を。


スラブ舞曲1番、2番、3番、5番、6番、8番です。


A. Dvorak: Slavonic dances No.1, Furiant, C major







A. Dvorak: Slavonic dances No.2, Dumka, e moll







A. Dvorak: Slavonic dances No.3, Polka, A flat major







A. Dvorak: Slavonic dances No.5, Skocna, A major







A. Dvorak: Slavonic dances No.6, Sousedska, D major





A. Dvorak: Slavonic dances No.8, Furiant, g moll, Sawallisch







すみません。あまりの懐かしさに、ただ、映像に見入るばかりです。

とても説明などという僭越なことは出来ません。


◆ドヴォルザークから脱線します。サヴァリッシュ先生=イスラエル・フィルの「白鳥の湖」

YouTubeの映像は御存知の通り、いつ削除されてもおかしくないですが、

サヴァリッシュ先生は前述の通り、カラヤンなどのように、商品化された映像がないのです。

Craving Explorerというソフトで簡単に保存できます。

あくまで、ご参考までに、ということです。



今日は、そもそもドヴォルザークの誕生日なのですが、サヴァリッシュ先生の

今までに見たことがない映像をアップして下さった方がおられまして。

イスラエルフィルとチャイコフスキーの「白鳥の湖」を演っておられます。

これは、N響でも聴いたことないなあ・・・。


チャイコフスキー:「白鳥の湖」第2幕より「情景」







関連映像で、白鳥の湖の他の曲も聴けます。


◆更に大脱線ですが、サヴァリッシュ=ウィーン・フィル、シューベルト「ザ・グレート」全曲。

ドヴォルザーク特集から「サヴァリッシュ特集」になってしまいますが、

(少なくとも私にとって)極めて貴重な映像を発見しました。


サヴァリッシュ先生がウィーン・フィルを振っているのです。

シューベルトの交響曲「ザ・グレート」です。

シューベルトの交響曲は「未完成」を番号に入れるか否か、とか何とかややこしいのです。

とにかく、「ザ・グレート」という4楽章の交響曲です。


Franz Schubert:The Great Sawallisch Wiener Philharmoniker







YouTubeを、"Sawallisch”で検索すると他にも色々な映像を見ることが出来ますが、

どのオーケストラも、サヴァリッシュ先生の棒に極めて忠実に、むしろ意図を先読みして弾いています。

名マエストロだと思います。

ドヴォルザークの誕生日から、甚だ焦点が乖離してしまいましたが、

ご容赦のほど。

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2011.09.07

「東電、来春から15%値上げ検討」「東電の料金、高めに原価設定か 経営・財務調査委が指摘」

◆記事1:東電、来春から15%値上げ検討「火力発電増やすため」(朝日新聞)(2011年9月6日3時2分)

 

東京電力が来春から15%程度の電気料金の値上げを検討していることがわかった。

福島第一・第二原子力発電所は事故などの影響で今後も停止が見込まれ、

代わりに火力発電を増やすことが理由。

仮に15%値上げなら、標準家庭で月7千円弱の電気料金が、1千円ほど増える。

電気料金は毎月、燃料費調整制度で原油価格や為替の変動を自動的に反映している。

今回は、これとは別の本格改定となる。

値上げに必要な経済産業相の認可には公聴会の審査などで数カ月かかる。

東電は従来、発電電力量の3割ほどを原発に頼ってきた。

これが福島第一・第二の停止で、当面はほぼ半減が見込まれる。

その分は液化天然ガス(LNG)の火力発電を中心に増やさざるを得ない。

燃料費の増加分は年1兆円規模とされ、値上げは避けられないと判断した模様だ。

ただ、値上げには企業や家庭に抵抗感が強く、政府は前提として東電に資産売却や

経費削減などのリストラを求めている。政府関係者も「安易な値上げは認めない」としており、

実際に15%程度の値上げができるかは不透明だ。

東電は、10月中にもつくる「特別事業計画」に値上げの必要性を織り込むことを想定している。


◆記事2:東電値上げ検討に不快感 前戦略相の玄葉氏(朝日新聞)(2011年9月6日21時14分)

東京電力が来春から15%程度の電気料金値上げを検討していることについて、

玄葉光一郎外相は6日の記者会見で、「政府は電力不足も電力料金引き上げも起こさせないという大方針を明確にしている。

(値上げを)認可することがあってはならない」と不快感を示した。

玄葉氏は菅政権の国家戦略相で、7月末のエネルギー・環境会議による

「当面のエネルギー需給安定策」のとりまとめ役を担った。安定策では

「ピーク時の電力不足とコスト上昇を最小化する」と明記している。

玄葉氏は会見で「外交とは直接関連しないが」とことわったうえで、

「電力会社の中で(値上げを)吸収する努力をしなければならない」

「(東電の)財務状態を調査する委員会の結論が出ていない状況での(値上げ検討は)非常識だ」などと批判。

さらに、鉢呂吉雄経済産業相と古川元久国家戦略相に対し、

電力会社の値上げ申請を認めないよう働きかけたことも明らかにした。


◆記事3:東電の料金、高めに原価設定か 経営・財務調査委が指摘(朝日新聞)(2011年9月6日21時14分)

東京電力の資産の実態などを調べる政府の経営・財務調査委員会(委員長・下河辺和彦弁護士)の6日の会合で、

同社の電気料金の原価を過去10年分調べた結果、

見積額が実績を常に上回り続けている項目があったことが報告された。

調査委は、電気料金を必要以上に押し上げていた可能性があるとみて詳細を調べる。

調べたのは、家庭向けの電気料金を算定する際の「総括原価方式」。

人件費や燃料費、修繕費など1年間にかかると想定する原価に、必要な利益を上乗せして料金を決める方法だ。

下河辺委員長は会合後の記者会見で、「見積もったコストより実際はかかっていないものが多い。

10年間分を累積すれば、(その差は)看過できないものになっている」と指摘。

原価算定が妥当だったかを、さらに検証する考えを示した。


◆コメント:常識的(日常的)感覚で考えてもおかしいでしょ?

電力会社というのは、公共性が高い業務を担っているので、競争原理を制限されている。

つまり、東電管内では東電の競争相手はいない。独占禁止法の適用を除外されているのです。
本来の資本主義的競争を行わなくていいのです。

競争相手がいないということは、値引き合戦で顧客を獲得する必要がない。その点は暢気。

暢気でいさせてもらえる。その替わり、電力会社には電力の安定供給義務が課せられているのです。


福島第一原発が使えない。だから節電しろ、というのは、もともと原発の管理がなっていなかったのは

東京電力自身でしょう。自身の失敗により、電力供給能力が需要に足りないかも知れない

だから、仕切りに「節電をお願いします」と言っていたわけです(少なくとも建て前上は)。


日本人は大人しい国民で、暴動など起こさずに言うとおりに節電を工夫していましたが、

東京電力は、電力の安定供給義務を不完全にしか履行していない。


つまり、お客様にご不自由をお掛けしているのだから、

電気料金は引き下げられて当然でしょう。計画停電の地域の人達など、

本当にたいへんだったのですから、信号機まで消えたために、交通事故で人が死んでいる。


このような不便・危険を顧客に半ば強制しているのに、東電は3月から9月まで7ヶ月連続で

電気料金を引き上げています。当たり前のような顔をして。

更に記事1のとおり、来年から更に引き上げると、平然というわけです。


東電は今だに自分の会社が何をしたのか分かっていないのではないか、

と言いたくなります。福島県の人達は、故郷を離れ、避難生活がまだまだ続くでしょう。

放射性物質が環境に大量に放出された結果、子供が内部被曝してしまい、

取り返しが付かないとは、このことです。

東電の株主総会に於ける清水前社長や、勝俣会長は、不気味なほどの無表情でした。

あれを見ていたら、ナチスの将校で何百万人ものユダヤ人をガス室に送った、

アドルフ・アイヒマンや、ユダヤ人で生体実験を行った「死の天使」ヨーゼフ・メンゲレを

思い出しました。

人間は、魂を悪魔に売り飛ばすと同じような顔つきになるようです。

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2011.09.05

TBS(毎日放送制作)「報道の魂」で小出助教が取りあげられました。

◆知っている人は、勿論知っているでしょうが。

このブログでは、過去何度書いたか分からないが、

福島第一原発事故が、如何に深刻な事態か、国と東電はひたすら

大したことはない。

と、こと、ここに及んでも、なお事態の深刻さを過小評価している。


小出裕章京都大学原子炉実験所助教は、原子力の専門家であるが、いや、

あるが故に、原子炉は、ウランを核分裂させ、核分裂生成物を作ること自体が

とてつもなく危険なことなのだ。という。


恥ずかしながら、私は小出助教が原発推進に40年前から反対をしていることを知らなかった。

おこがましい例えだが、もしも私が小出助教ならば、
だから今まで散々、原子力発電は危険だと言ってきただろう。皆聞く耳を持たなかったのだから、今更オタオタしても、俺はもう知らねえよ!

と言いたくなるであろう。小出助教は、東日本大震災のずっと前から、

危機管理は、最悪の事態を想定することだから、「原子炉圧力容器が破損することなどあり得ない」

という、国の危機管理シナリオそのものがまるで話にならないのだ、と言うことを

驚くほど、辛抱強く、分かり易く数え切れないほど、講演会で訴えていたのだ。


他方、政府の御用学者、東京大学教授、大橋弘忠教授は、平成17年の討論会で、

「格納容器が壊れることなどあり得ない」

「プルトニウムは何も危険なことはなく、飲んでも平気だ」という。

(小出助教は、ビデオニュース・ドットコムで何度も、

「プルトニウムという元素はは人類が遭遇した最悪の毒性を持っている。

その生物学的毒性は、ウランの20万倍である」と説明している)。
小出助教を完全に馬鹿にして鼻でせせら笑っている。


「格納容器は壊れないしプルトニウムは飲んでも大丈夫」 大橋弘忠







格納容器が壊れることなどあり得ないと断言したクセに、震災以降は全く公に姿を見せず、

自分が間違った断定をしたことに、弁明も謝罪もしていない。


◆小出助教は「原子力の専門家として福島の事故を防げなかったことに責任を感ずる」と言った。

TBS系列で、9月5日未明、午前1時50分から2時20分まで放送された、報道の魂と言う番組で

大きく取りあげられた。

福島原発に関する内容は、ビデオニュース・ドットコムやで何度も説明を伺ったので、

特に新しい情報が含まれていることはないが、

驚いたのは、小出助教が一般人を対象とした、福島原発に関する講演の最後(再生開始後17分)に、

(私は40年間、このような事故が起きないように活動してきたが、とうとう事故が起きてしまった)今、福島の人たちを中心に、とてつもない悲劇が進行しているわけで、それを防げ無かった。(中略)原子力という場に携わってきた人間の一人として、今回の事故を防げなかった責任が私にもある、と思います。皆さんに対して本当に申し訳ありませんでした。ごめんなさい。

と頭をさげたのである。

20110904TBS報道の魂







講演終了後、講演を聴いた女性が、
一生懸命やってきた人に謝られて、恥ずかしくなりました。

と言った。それを聴いて私も余計に恥ずかしくなった。震災までは、小出助教のことは

全く知らなかった癖に、震災後は小出助教の意見が正しいとかなんとか、あたかも自分もずっと

原子力に反対していたような、錯覚に陥った。実際には無関心だったのである。

日本で最も原子力の危険を熟知し、原発反対を唱え続けた小出助教が謝罪し(することはないのに・・・)。

格納容器が地震や津波で 破壊されるなどということはあり得ない。と断言した大橋弘忠は、

全くメディアに登場しない。ここまでいい加減な世の中で良い訳がない。

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2011.09.04

6年前の9月11日(郵政民営化選挙)が「日本の終わりの始まり」だったのでしょう。

◆毎年、この時期(8月8日から9月11日)は、2005年を思い出す。

きっと、多くの有権者は、2005年9月11日と言われても、忘れているだろうが、

私は、多分、一生忘れないだろう。


当時の内閣総理大臣、小泉純一郎は、アメリカの年次要望書に書いてあったから、が

本音なのに、「政治生命を賭ける」と称し、郵政民営化法案を国会で採決した。

自民党内ですら反対の議員がいた。2005年7月5日、衆議院で、僅か5票差で可決。

しかし、2005年8月8日、参議院で、否決された。


衆議院で可決され、参議院で否決されたのである。

このような場合には、まず両院協議会を開催することが法律で決められているが、


小泉純一郎は、なんと、これを無視し、同日(2005年8月8日)、衆議院を解散した。

前代未聞であるし、解散権の濫用である。


◆小泉は「郵政民営化の是非だけを問う選挙なのです」を繰り返した。

小泉純一郎は、今でも大衆に人気がある政治家(引退したが)だが、

私に言わせれば、稀代の「悪党」である。

金脈政治で現職の総理大臣が逮捕されたと大騒ぎになったが、田中角栄など

要するにカネをバラ撒いて、人心を掌握しようとした、非常に分かり易い

「悪党」であることは、金権政治が「良い」とは言わないが、最初から役人を

敵に回して大失敗した民主党に比べると、自分は小学校しか出ていないのに、30代で

旧郵政大臣になったときには、東大法学部のエリートキャリア官僚を見事に使いこなした。

堅気の人間の物差しでは「悪党」だが、小泉純一郎よりも遙かにマシだ。


小泉はマスコミが不必要に持ち上げた責任が大きいが、

「ワン・フレーズ政治」などという、芸能人的アプローチを行い

長く難しい言葉を嫌う大衆に、好かれた。


小泉純一郎は衆議院を解散してから、投票日の9月11日までの間、

この選挙は、郵政民営化の是非だけを問う選挙なのです。

と、百万回も繰り返した。大嘘である。そのとき自民党は、2007年から増税することや、

後期高齢者医療制度、障害者自立支援法と聞こえはいいが、実際には障害者の負担が増える法律の制定など、

を公約として掲げていた。それは自民党のウェブサイトに今でも残っている。
自民党 政権公約2005. 120の約束

この内容を一言にまとめるならば、「強者はもっと有利に。弱者は勝手に死んで下さい」

ということである。しかし、選挙の応援演説で全国を回って歩いた小泉純一郎が「120の約束」が

存在することを、国民に意識させたことはない。

小泉に言わせれば、演説で触れなくても、ネットに120の約束を載せていることを、

「そんなものは存在しない。」と否定したことはない。逃げも隠れもしていない、

ということになるのだろう。


◆公務員を減らさなくて良いのですか?とテレビで繰り返し訴えた小泉の狡猾

2005年の選挙戦の最中は、特にテレビの通常ならばCMだがあれは、なんというのであろう。

各党の党首が国民に訴える、CMと同じようなスポット広告が多用された。

勿論小泉純一郎も登場した。私は再び彼の狡猾さに嫌悪を感じた。

公務員をへらさなくていいんですか!

と、繰り返しテレビ画面から国民に訴えた。

郵便局員の数のことを言っているのである。小泉は、
全国の警察官総数よりも郵政職員の数が多い。公務員を減らさなくてよいのですか?

民営化される前、郵便局員は公務員であったのは事実だが、

郵政事業は当時「日本郵政公社」が郵便、郵便貯金、簡易保険を管轄し、

独立採算だったのである。旧郵政公社の決算書を見ると明らかで

郵便事業、郵便貯金事業、簡易保険事業を通じて収益をあげ、

職員の給与は、その収益から支払っていたのである。


小泉純一郎の「へらさなくていいんですか!」は、公務員を減らせば人件費が削減でき、

財政健全化の大きな手段になる、という「印象」(というか「錯覚」)を国民に与えたが、

郵便局員の給料は税金ではない、という事実は絶対に言わない。殆ど詐欺である。


◆「JIROの独断的日記」では、ずっと小泉批判を続けた。

私はエンピツココログに同じ文章を載せているが、

一覧性においては昔ながらのウェブ日記エンピツが優っているので、

2005年8月9月の見出し一覧をご覧頂くと

おわかり頂けると思うが、8月8日から投票日・9月11日までの間は、毎日のように小泉政権の政策を批判している。

しかし、悲しいかな、市井の一般人の日記などが世論に大きな影響力を与えられるわけもなく、結果は

自民党の歴史的大勝。自公連立与党による、絶対安定多数の確保であった。


私は投開票日の翌日、

2005年09月12日(月) 自民党歴史的勝利←国民の歴史的かつ致命的判断ミスですな。

と書いた。小泉政策批判自体は、先に述べたとおり、衆議院の解散の日から一ヶ月間、

毎日書き、その間、1通も反論のメール・コメントは無かったのに、

自民党大勝が決定した翌日のこの日記には、嫌がらせ、罵詈雑言が殺到した。

つまり、殆どの人は、一ヶ月間の私の、小泉批判に反論する知識も能力も無く、

ただ、開票結果だけを見て、小泉がこれほど大勝したのだから、正しいのだろう、という考え方

しか出来なかったと推察できる。

私はあのときが、「日本の終わりの始まり」だったと思っている。

小泉政権はいい気になって、完全に社会の「強者の論理」に達、社会的弱者は

さっさと消えて野垂れ死にして下さい、と言わんばかりの政治を実行し、「一億総中流」だった日本に

格差社会が出来て問題となった。小泉の後を引き継いだ、安倍・福田・麻生は短命に終わったが、

それは、小泉が自民党内の反対勢力、旧田中派の末裔を全部潰したからである。

田中角栄と自分の恩師福田赳夫は、以前首相の座を争い、田中が勝った。そのときの

恨みを果たしたらしい。橋本龍太郎などが、政界引退を余儀なくされたのは小泉の謀略である。

なんという執念深さ、という以前に、国政の最高責任者が、女々しい情緒的選択によって、

行動してはならない。しかし、そんなことは国民の目に入らなかった。小泉を勝たせて、

初めて、あれ、失敗だったかな?と言う程度である。自民党があまりにもガタガタになり、

それでは、一回、日本でも「政権交替」とやらをやってみるか

というので誕生したのが民主党政権だ。今、民主党がなっていない、と

仕切りに叩くマス・メディアは、当時、仕切りに「政権交替」に向けて

世論を誘導したのをわすれたのか。有権者は小泉のペテンにコロリとひっかかったことも、

これは、民主党に政治を担当させてみなければダメだ、と考えたことも忘れたように見える。


◆投票行動は情緒的選択であってはならぬ。

やや、強引だが、日本社会全体が今のように、ガタガタと殆ど音を立てて崩れるような

状況に陥った原因は、無論正確には複合的なものだろうが、極めて単純化するならば、

小泉政権以降、特に失速ぶりが甚だしい。政策を見ないで、あのヘラヘラ野郎に騙された。

勿論騙した小泉純一郎が一番悪いが、今だに奴に騙されたことに気がつかない人が大勢いる。


最近ブログは面倒臭いからやめて、専らTwitterで、その場で思いついたことを書き込む人が多い

から、あれをじっと見ていると、いろいろ分かる事がある。

最近、政治の関係で一番驚いたのは、小泉進次郎という、日本破壊者小泉純一郎の倅で、

親父の地盤を引き継いだ国会議員を「イケメンだから」支持するののたまう馬鹿がいたことだ。

あれほど、日本を破壊し、自分は吊し上げを喰う前にさっさと政治から身を引く、

何処までも腹黒い親父の倅を「カッコイイから」良いと評価している。

私の2005年8月8日から9月11日の日記が無力だったのは、諦めるしかないが、

「郵政民営化選挙」で何も政策など考えず、郵便局が商売になったらどういう結果になるか

すら考えず、口先男の小泉純一郎を、旗を振りながら「こいずみさーん」と

追いかけていたおばさんが日本中にいたが。6年経っても全然進歩しない。


次の選挙がいつ行われるが、来週ではないことは、確かだ。

次回の衆議院選挙で、候補者がやる気のある奴かどうか見破るのためには、

本当は全体を見なければならないが、今回に限って言えば、前回までは皆ド素人だった

原子力に関して、どの程度勉強しているか、である。

本来、高度に専門的な知識だが、今度国会議員になる奴は「難しくて分からない」では、

問題外である。

代議制民主主義では、一般国民が政治的影響力を行使出来るのは、選挙に於ける、

適正な投票行動を通じてしかあり得ない。「イケメン」を投票基準にするような人からは、

本音を言うと、選挙権を剥奪したい。

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2011.09.02

【音楽】9月1日は、デニス・ブレインの命日です。

◆36歳で事故死した、天才ホルン奏者です。

ウィキペディアには、次のように書かれています。

デニス・ブレイン(Dennis Brain, 1921年5月17日 - 1957年9月1日)はイギリスのフレンチ・ホルン奏者である。死後の今に至るも世界中で最も卓越したホルン奏者のひとりとして知られる。

私が生まれる3年も前、1957年9月1日、英国時間午前6時頃、一台の車がロンドン近郊の道路で街路樹に激突し、

今でも世界音楽史上、最高のホルン奏者と言われるデニスブレインが亡くなりました。


デニスブレインは、事故の前の晩に、スコットランドのエディンバラで、ユージン・オーマンディ指揮

フィルハーモニア管弦楽団のコンサートで吹いて、その後徹夜でクルマを飛ばしてロンドンまで

帰ろうとしたのです。エディンバラ-ロンドン間は380マイル(約600km)です。

関係者の話によると、この年の夏はデニスは非常に忙しく、スコットランドとロンドンを

何度も自らクルマを運転して往復し、8月31日の本番終了後もひどく疲れていたとのこと。

デニス・ブレインは大変なクルマ好きで、オーケストラのリハーサルだろうが、

カラヤンとモーツァルトのホルン協奏曲全集録音中だろうが、

譜面台の楽譜の下にはクルマの雑誌が載せてあり、

長い休止のときなど、夢中になってよんでいたそうです。

それでも、いざホルンの箇所になると、パッとホルンを構えて平気で何でも吹いてしまう。


クルマ好きは良いのですが、如何にも惜しい。長生きして欲しかったです。

私は、デニスブレインが亡くなってから36年後の1993年、ロンドン駐在員になりました。

夏休みにスコットランドまで行きましたが、途中、二泊しました。

その頃、子供が幼かった、ということもありますが、自分で走ってみて、エディンバラから

ロンドンまで一晩中走り続け、自宅での朝食に間に合うように帰ろうというのは、無茶です。

デニス・ブレインはとにかくクルマが好きだから、普段は長距離もむしろ楽しかったのに、

この日は、「今夜運転してロンドンに帰るのは、どうも気が進まない」と

言っていたそうで、周囲の人は、デニス・ブレインのそのような言葉を初めて聞いたので

大変驚いたそうです。虫の知らせですよね。止めてくれればよかったのに、

とデニス・ブレインが亡くなってから54年後に書いてもどうしようも無いのですが、

悔しいですね。


私は、生で聴いて見たかった演奏、直ぐに思いつくのが3つあります。

バイオリンの神様、ハイフェッツ、ホルンのデニス・ブレイン、そして、

カラヤン=ベルリン・フィルです(ベルリン・フィルは、ロンドンで何度も聞きましたが、

カラヤンが亡くなったずっと後です)。


◆デニス・ブレインの映像

本当はいけないのですが、「動くデニス・ブレイン」を見ることが出来る貴重な

映像なので、敢えて載せます。多分直ぐに削除されます。

そうしたら、DVDを買って下さい。

Dennis Brain - Beethoven: Horn Sonata Op.17 / Dennis Brain, Denis Mathewsです。

3,245円でずっとデニス・ブレインを「見る」ことができるのですから安いものです。

ベートヴェンのホルン・ソナタですが、その前にデニス・ブレインが、

「ベートーヴェンの時代にはこういう楽器をつかっていたのですよ。」といって、

今のホルンのようなヴァルブが付いていない、ナチュラル・ホルンを吹いて聴かせませす。

何気無く吹いていますが、それは、デニス・ブレインだからです。

彼はやろうと思えば、ベートーヴェンのソナタをナチュラル・ホルンで

吹けるのではないかと思います。



Introduction







続いて、ソナタです。


BeethovenSonataOp17Part1







Part2ですが、再生開始後、5分18秒の所、指を全く使わずにトリルを

演奏してます。大変難しいことですが、デニス・ブレインには関係無いようです。


BeethovenSonataOp17Part2







色々なホルン奏者の演奏を聴けば分かりますが、デニス・ブレインほど

全ての音が完全に鳴っている。音の始まりで「ブルッ」というようなノイズが絶対に、入らない。

完璧にホルンの全ての音をコントロール出来るのです。

プロだから・・・と言って締まっては実も蓋も無いのであって、

こんな人は他にいません。


◆映像を削除されたら何も無くなってしまうので、モーツァルトとR・シュトラウス。

上の映像は、以前どなたがアップして下さったのですが、直ぐに削除されました。

このブログもそうなる可能性が高い。ですから、音だけを2つ載せます。

カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団

(デニス・ブレインはこのオーケストラの首席ホルンでした)の伴奏による

モーツァルトのホルン協奏曲です。


モーツァルト:ホルン協奏曲第4番 第一楽章







もう一つ。R・シュトラウスのホルン協奏曲第一番です。

これは、ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、フィルハーモニア管弦楽団との共演です。

本来楽章間の休みはなく、続けて演奏されますが、CDではトラックを分けてあるので、

そのままでは演奏が途切れます。今回、3つの楽章を繋げましたので、全曲通して

お聞きいただけます。全曲といっても15分半ほどです。


R・シュトラウス:ホルン協奏曲第一番(全曲)





ホルンなマウスピースの口径はトランペットと同じぐらいなのに、管が長いので非常な低音から高音まで

出すことが出来ます。音域が広いのです。デニスブレインほど、どの音域でも同じように完璧に音をコントロール出来る

ホルン奏者は、殆どいないでしょう。しかもデニス・ブレインの演奏からは、その難しさが全く分かりません。

これこそ、本当の名手だと思います。

楽器は全然違いますが、モーツァルトが同じ趣旨のことを言っています。それは、

岩波文庫の「モーツァルトの手紙」又は

吉田秀和氏のモーツァルトの手紙 (講談社学術文庫)のどちらかに載っています。

というわけで、最近過去に載せた音楽をアップすると異様に得票数が少ないのですが、

これ、三時間ぐらい手間をかけてるので、出来れば同情票のご投票、よろしく御願いいたします。

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2011.09.01

うつ病、血液検査で「ほぼ確実に診断」…広島大←それほど単純じゃないと思います。

◆うつ病、血液検査で「ほぼ確実に診断」…広島大(読売新聞 8月31日(水)18時53分配信)

広島大の山脇成人教授(精神神経医科学)らの研究グループがうつ病の診断に、

脳細胞を活性化するたんぱく質の遺伝子の働き具合を指標とする新しい方法を開発した。

採血から2日後にほぼ確実に診断できるという。うつ病の診断は、

医師の臨床所見による主観的判断で行われているが、客観的な診断が期待できるという。

31日付の科学誌プロスワン電子版で発表する。

山脇教授らによると、このたんぱく質は記憶や神経細胞の発達に必要な

「脳由来神経栄養因子(BDNF)」で、うつ病患者の血液中には相対的に少ないことに着目した。

中程度のうつ病で、59~30歳の男女計20人の血液を採取し、

BDNFを作り出す遺伝子の働きを調べた。

その結果、遺伝子が働き出す初期の部分をみると、20人全員の血液で、

ほとんど機能していないことを確認した。山脇教授は

「症状の早期発見や投薬治療の効果を調べる指標としても役立つ」と話す。


◆コメント:シロかクロかというようなものではないのです。

検索して分かりましたが、広島大学は以前から、うつ病患者に特有の体内物質(マーカー)として、

BDNF(Brain-derived neurotrophic factor,脳由来神経栄養因子)に着目していたようです。

ある患者がうつ病であるか否かの診断を、血液中のある物質の量というか濃度で決めるという

ことになります。

理論の詳細は私は知りませんが、BDNFがある濃度に達したら、「うつ病」と

診断するのでしょうか。よく分かりませんが、ちょっと疑問なのです。

何故なら、うつ病と言っても、一番重い本格的なうつ病を「大うつ病」

(Major Depression)といいますが、そればかりではなく、中程度のうつ病もあるし、

比較的軽い憂鬱感だけれども、完全に消滅することなく、十数年も治らないという

症例もあります。「気分変調症」といいます(昔は「抑うつ神経症」と言いました。)


この病気は最も重いクロ(大うつ病)から、全く何でもないシロの2種類があるのでは無く、

クロからグレーになり、それも濃いグレーが段階的ではなく連続的にグラジュエーションを

作りながら、シロになるまで、無限の程度の差があるわけです。


血液中のBDNFの濃度で、うつ病かどうか判定するとなると、何処かに境界線を引く

ことになります。ある濃度以下だと、本人が実際に憂鬱で苦しんでいても

「うつ病ではない」と診断されることになるのでしょうか。

本当に重度のウツは、明らかに身体症状があらわれるので、

血液検査するまでも無いと思います。

しかし、一般人(医療従事者では無い人)向けに書かれたうつ病の本には、

大抵書いてありますが、うつ病の急性期の人は起き上がることすら出来ないので

自殺したくてもできませんが、軽症うつ病の人は「自殺するエネルギー」が残っています。

うつ病は、軽くても、多かれ少なかれ、ほぼ必ず「希死念慮」を伴います。

うつ病になりかけの人と、回復しつつある人が一番自殺の危険が大きい。

となると、そういう人がBDNF濃度だけで、ほぼ機械的に「うつ病ではない」と

言われてしまったら、相当困るだろうと思います。

ですから「客観的に」うつ病を診断するという行為はそれほど簡単に行うものでは

ありません。


◆意地の悪い人が多いですなあ。

このニュースはmixiニュースにも載り、かなり多くの人が日記を書いていますが、

その多くは、

これで、「自称うつ病」の「構ってちゃん」が仮病であることがはっきりして、いい。

というものです。随分意地悪なことをかきますね。

それは、何か勘違いをしていると思います。

仮病の「犯人」を発見するための医学研究というのは無い、と思います。

逆です。うつ病は実際には相当症状が重くても、例えば足を骨折して松葉杖を付いている患者

のように外見からは分かりません。このため、随分ひどいことを言われた経験のあるうつ病患者が大勢います。

私が本で読んだのは、本当に毎日憂鬱過ぎてしんどいので精神科に行ったらうつ病と診断され診断書もキチンと

作成して貰ったのに、会社で上司にみせたら、

何がうつ病だよ! 仕事から逃げたいだけだろ?そんな診断書、カネを出せば医者は書いてくれるんだろ?

と怒鳴られたと言います。どんなに辛かっただろうと思います。

うつ病とは何か。インターネットが普及して、調べようと思えば素人だっていくらでもしらべられるのに、

最初から、そんなもの、理解したくない。理解しよう、とも思わない、という馬鹿が多いのです。

そういう人を相手にする場合、もしもBDNF濃度によりはっきりとうつ病と判定されたら、

救われる人が増えるでしょう。そういう目的で行われている研究です。

繰り返しますが、警察じゃないのです。ウソ発見器じゃないのです。

仮病の「犯人」を見つける為の研究ではないのです。

この血液検査だけで、全ての程度のうつ病を客観的に診断出来るとは考えにくいけれど、

多少なりとも、病気なのに、怠け者扱いされる人が減るならば、結構なことだと思います。

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