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2011.10.02

放射線を無効化する技術が開発されない限り、世界は滅亡する。

◆記事:プルトニウム、飯舘村まで飛散=原発事故で、土壌から検出―文科省(時事通信 9月30日(金)17時42分配信)

文部科学省は30日、福島第1原発周辺で行った土壌調査の結果、

原発事故で飛散したとみられるプルトニウムが福島県双葉町、

浪江町と飯館村の計6カ所から検出されたと発表した。

原発敷地外での検出は初めて。

沈着量はいずれも、過去に海外で行われた核実験で日本各地に降った

プルトニウムの測定値の範囲に収まっているという。

飯舘村の1カ所は原発から40キロ以上離れていた。プルトニウムは粒子が重く、

遠くまで飛散しにくいとされ、爆発を伴った事故の大きさが改めて浮き彫りになった。

調査では6月6日~7月8日、福島第1原発から80キロ圏内にある市町村の100カ所で土壌を採取。

プルトニウムなどの量を分析した。

その結果、3町村の各2カ所で1平方メートル当たり最大4.0ベクレルのプルトニウム238を検出した。

事故以前の測定値に比べ、同239、同240に対する比率が大きいことから、

今回の事故で新たな沈着があったと判断した。

沈着量が最も大きかった浪江町の地点で、仮に50年間滞在した場合、

同238の被ばく線量は0.027ミリシーベルトにとどまるという。
また、45カ所ではストロンチウム89を検出。

半減期が約50.5日と短いことから、事故後に沈着したとみられる。


◆コメント:「プルトニウムの生物学的毒性はウランの20万倍である(小出助教)」

これは、震災約2週間後にビデオニュース・ドットコムで放送された、

番組の中での小出裕章京都大学原子炉実験所助教の発言である。

私のブログでも引用した。

2011.03.28 【差替】ビデオニュース・ドットコム「あえて最悪のシナリオとその対処法を考える」

この中で、小出助教は、
プルトニウムは人類が遭遇した物質で最悪の毒性を持っているといわれ、生物学的毒性はウランの20万倍です。

と言っている。ウソだとおもうなら、今でも聴けるから番組そのものを

ご覧になるといい。


あえて最悪のシナリオとその対処法を考える【Part1】





放射性物質といっても何百種類もあり、気体状になりやすいヨウ素とかセシウムは、拡散しやすく

チェルノブイリ事故のあと、世界中から検出さえたが、相対的に「重い」プルトニウムは

水に溶け出すなどしないと気体にはなりにくいため、チェルノブイリでは原発周辺何㎞、10㎞、20㎞

の範囲に落ちた。今回はチェルノブイリよりも更に遠い40㎞地点で検出された。

と、いうことは、福島原発事故後に拡散した放射性物質全体の量が如何にすさまじかったか

ということであろう。「兆」の上の「京(けい)」という単位は大きすぎて想像不可能だが、

今回初めて、その量の大きさが何となく、おぼろげに想像出来た。


しかし、問題の本質は「40㎞離れた飯舘村でプルトニウムが検出されたこと」自体ではない。

今もなお、放射性物質は環境に放出され続けている、ということ、

そして、人類には放射線を無効化する技術を持っていない、という事実、である。


◆「除染」は「移染」に過ぎない。

福島原発周辺地域の住民はしきりに「しっかり除染」して欲しいというが、

除染という言葉はミス・リーディング(誤解を招きやすい)な言葉である。

現在、世間がいうところの「除染」とは、放射性物質が含まれているもの(土とか水とか)を

削り取ったり、汲み出したり、或いは、放射性物質だけを何かに吸い取らせて、他の場所に移す

ことであり、その放射性物質自体が、無害になる、つまり放射線を発しなくなるのではない。


即ち我々のいうところの「除染」とは、こっちにある放射性物質を何処かにとりあえず運ぶ、

というだけである。汚染が移動するだけだ。「除染」ではなく「移染」である。

「移染」と言う日本語は辞書に載っていない。私が思いついた言葉だが、この方が真実に忠実である。


◆放射性物質は放出され続けている。

福島原発1号機から3号機の原子炉圧力容器に格納されていた、核燃料は、

とっくの昔に圧力容器も格納容器も溶かし(核燃料の崩壊熱は2,800℃に達するが、

圧力容器、格納容器の素材である鋼鉄は1,700℃で溶ける)、原子炉建屋のコンクリート床も溶かし

多分、地中に沈降した。

「多分」というのは、今でも誰も「核燃料が今どこで、どうなっているのか」確認出来ないのである

場所が分からないのだから、回収しようもない。密閉することもできない。従って、核燃料はどこかで

今、この瞬間も放射性物質を環境に放出し続けている、と考えざるを得ない。


最大の問題は、そこにある。福島原発事故直後に放出され、原発周囲に落ちた、あるいは世界中に

飛び散った核物質とて「移染」することしか出来ない。

何故なら、人類が放射線を無効化する技術を持たないからである。

それに加えて、どこにあるか分からない、福島の核燃料が放射性物質を放出し続けている。

ということは、とりあえず、今は放射性廃棄物をどこやら、人が住んでいるところから離れた場所に

閉じこめることっができても、時間の経過とともに、環境の放射性物質は増える一方で決して減らないので

あるから、超長期的には、やがて地球上に、保管する場所はなくなり、

地球上のあらゆる人間や生物は、深刻な被曝を避けることができなくなる。


◆放射線を無効化する技術が発見又は開発されない限り、地球上の生物は滅亡する。

私は、世間を徒に怖がらせて喜ぶつもりは全くないが、前段までに

書いた事実から、論理的、必然的に到達する結論は、

放射性物質を無効化することができなければ、やがて地球上の生物は、被曝により滅亡する。

ということになる。それを考えると暗澹たる気持である。

但し、最近、一筋の光明となるかも知れない記事を発見した。

外務省に保存されている、1970年代の外交記録文書である。朝日新聞が報じた。
◆記事:米、海へ原子炉投棄を画策 72年、日本に協力要請(朝日新聞 2011年9月26日5時54分)

放射性廃棄物などの海洋投棄を禁じる「ロンドン条約」の策定が進んでいた1972年、米国政府が廃炉後の原子炉を海洋投棄するための例外規定を条約に盛り込むことを目指し、日本政府に極秘に協力要請していたことが、外務省の外交記録文書(公電)で明らかになった。日本は態度を鮮明にしなかったが、米国は海洋投棄の狙いを隠して国際交渉を進め、例外規定を盛り込むことに成功した。

当時、米国では初期の試験用原子炉の解体が始まっていたが、その後に想定される大型の商業用原子炉の処分方法は決まっていなかった。廃炉の処理法を確立せずに原発建設を進め、海洋投棄を検討せざるを得なかった事情がうかがえる。

朝日新聞の請求で公開された極秘指定の外交記録文書によると、米国の条約交渉代表団のサーモン国務省環境部次長(当時)が72年11月に日本側担当者と会談し、「米国には初期の原子炉で寿命のきたものが相当数あり、処分に苦慮している」と吐露。「地上での処分は住民の反対が必至で、放射能汚染の危険性を皆無にする程度まで科学的処理を行うのは経済的に困難」とする米国内の実情を説明した。

日米が国民に秘密裡に行った外交交渉の内容は、この際どうでも良い。

「一筋の光明」とは色太文字の部分である。
放射能汚染の危険性を皆無にする程度まで科学的処理を行うのは経済的に困難

「経済的に困難」といっている。「科学的に不可能」とは言っていない。

発言者は当時の国務省環境部次長のサーモン氏とやらである。

この人物の科学的知識の程度が不明であるし、発言を何処まで信頼してよいか不明だが

希望的に、文字通りに解釈すると、
放射能汚染の危険性を皆無にする程度まで科学的処理を行うのは、カネに糸目をつけなければ可能である。

ということになる。この記事を読んで私はハッとしたのである。

しかし、繰り返すが発言を文字通りに受け取ってよいかどうかが、分からない。

発言者はアメリカ国務省(日本の外務省に相当)の役人である。アメリカとて実は放射能を安全にする

ことは「科学的に不可能」なのだが、そのように発言すると、アメリカの沽券に関わるので、

「経済的に困難」と、ウソをついているかも知れない。

どちらとも云えない。ただ、サーモン・元・環境部次長の発言が「一筋の光明」であってほしい。

そうでなければ、人類は滅亡に向かっている、という結論に変化が生じない。


◆残念ながら、私の「悪い予想」は、当たるのである。

今回の事態の深刻さとは比べ物にならないが、私は過去、重要な事態において二度予想を書いた。

一つは、2005年9月11日、「郵政民営化選挙」の結果を受けた翌日。

2005.09.12 自民党歴史的勝利←国民の歴史的かつ致命的判断ミスですな。

何度も書くが、この後、ものすごい数の嫌がらせコメント、メールが殺到したが、

時間の経過と共に、小泉政治が日本の「終わりの始まり」だったことは明らかである「格差社会」を生み、

高齢者、障害者、病人、経済的弱者にとって一層辛い世の中を創り出した大元は、小泉純一郎である。

(あのときに嫌がらせをしてきた連中で、その後私に謝罪したのは、1人もいない。)


もう一つは、2008年、9月15日に起きた「リーマン・ショック」に関してである。
2008.09.16 「米証券大手リーマン、破産法適用申請へ」←三菱UFJか三井住友か、みずほが潰れたようなものです。超一大事です。

リンク先をご覧頂くと分かるが、私は、
冗談じゃないよ。リーマンを潰すか? 世界中がパニックに陥るぞ。米政府よ。

と書いた。世界中の政府が銀行に公的資金を注入して資本を増強したので、金融恐慌は免れたが、

銀行の受けた評価損が貸し渋り(クレジット・クランチ)を世界中で引き起こし、全世界の景気が

「あたかも、崖から岩が転がり落ちるような勢いで」(白川日銀総裁)後退した。

全世界の景気が同時にかつて経験したことの無いほどの勢いで悪化したのである。

今もその後遺症が残っている。日本に関して言えば、リーマン・ショック後の景気後退から

漸く、少し脱して来た気配が見えたのが今年の初めだったのに、何と言う皮肉であろう。

東日本大震災で、元の木阿弥どころか、以前よりも悪い状態になってしまった。


話がそれた。


要するに、残念ながら、悪いことが起きた時の私の予想は過去2回ともほぼ当たっている。

悪いことが当たっても少しも嬉しくないが、今回、地震と津波だけならまだしも、

福島原発の事故は、痛恨の極みである。

このままだと、取り返しが付かないことになる、と私は予想している。

世間は、あまりもノーテンキである。

深刻なことを考えたくない。それはわかるが、「あまり、のほほんとしなさんな」

と敢えて、忠告する。

最後に今一度、書く。
放射線を無効化する技術が発見又は開発されない限り、地球上の生物は滅亡する。

それは、論理的必然である。

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