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2011.12.17

「野田総理、冷温停止を宣言」←「冷温停止とはほど遠い状態です。(NHK 水野解説委員)」水野解説が正しい。

◆記事:ステップ2の冷温停止状態を宣言(NHK 12月16日 17時0分)

野田総理大臣は、政府の原子力災害対策本部であいさつし、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、

「原子炉は『冷温停止状態』に達した」と述べ、

事故の収束に向けた工程表の「ステップ2」を完了したことを宣言しました。

(以下、省略。全文は、ウェブキャッシュ保存サービス参照。


◆コメント:内閣総理大臣が見え透いたウソをついてはいけない。

NHKの記事は、更に続くのだが、最初の段落で引用を終わりにしたのは、

これ以上は、意味が無いからである。

意味が無い、とは、「冷温停止状態」になる訳がないからである。

野田首相の言っていることは、ウソだ。野田首相とて、本気で福島原発事故が

収束した、と考えるほどのノータリンとは思えない。

何がウソかというと、小出裕章京都大学原子炉実験所助教の著書や発言、

NHK 水野倫之解説委員(NHKでただ一人の、原子力を専門とする解説委員)の解説を

今まで注意深く聴いて来た方々に、多くを語る必要はないであろう。

二人とも知らない、という方も拙日記・ブログの約2週間前の記事をお読み頂くと、

直ぐに、分かる。

2011.12.01 「溶融燃料、コンクリ床浸食=格納容器内で最大65センチ―東電が推定公表・福島第1」←だから、ウソをつくなよ。

小出助教とNHK水野解説委員は、お互いに面識があるかどうか知らないが、

今の福島第一原発、少なくとも1号機のように、圧力容器が破損している状況で、

「冷温停止」もへったくれもない、という結論が完全に一致している。


小出助教は1970年から40年間、反原発を専門家の立場から訴え続けていたのに対して、

水野解説委員は、原発の可否については、公共放送の解説委員という立場があるから、

少なくともNHKで話すときは中立の立場である(あらざるを得ない)。


この立場の違う専門家が、今の福島第一に於いて冷温停止など、あり得ないのだ、

という同じ結論に達していることに着目するべきである。

水野解説委員は、野田首相が「冷温停止宣言」を発表した16日(金)23時50分から

10分間のニュース解説番組、「時事公論」に於いて、現在の福島原発は、
冷温停止とは、ほど遠い状態です。

と、はっきり言った。時事公論における発言は約1週間後に、

時論公論 | 解説委員室ブログに掲載されるだろう。

それを待たずとも、NHK科学文化部のブログ、NHK「かぶん」ブログには、

多分水野解説委員が書いたと思われる記事が既に載っている。
2011年12月16日 (金) 注水続く・・・圧力容器の温度は(福島第一原発1~3号機)

福島第一原発の事故について、政府はきょう12月16日、「原子炉が冷温停止状態になった」と発表しました。

しかし、メルトダウンが起きた1~3号機で核燃料を水で冷やす作業が続いていることに変わりはありません。

東京電力の解析(MAAP解析)では、1号機は、最悪の場合、燃料のすべてが溶け落ち、

相当の量が原子炉圧力容器を突き破って格納容器に落下したと推定しています。

また、2号機・3号機でも、最悪の場合、それぞれ57%と63%の燃料が溶け落ち、

その一部が格納容器に落下したとしています。格納容器に落下した燃料付近の温度は測定できていません。

確かにこれなら、素人にもわかる。本当に「冷温停止」なら、何故、今でも核燃料に水をかけて

冷やさなければならないのか、つじつまが合わない。

小出裕章京都大学原子炉実験所助教は、半年以上も前から、福島1号機は圧力容器が破損しただけではなくて、

圧力容器の外側の格納容器の底も穴が開いているのではないか、と言っていた。それは、
ビデオニュース・ドットコム インタビューズ (2011年05月19日) 核燃料露出の1号機は既に人類未体験ゾーンへ

が会員以外の人も無料で聞ける。その主な部分を私が文字起こししたものが、
2011.12.01 「溶融燃料、コンクリ床浸食=格納容器内で最大65センチ―東電が推定公表・福島第1」←だから、ウソをつくなよ。

にあるが、「冷温停止」に関わる部分は、次の通りである。
「冷温停止」というのはですね、原子炉圧力容器がまだ、そこに形として存在してですね、

そこに入口側と出口側の配管があって、冷却水をぐるぐる回せて、原子炉の炉心を100℃以下にすると、

いうのが「冷温停止」という概念なわけですけれども、実はもう原子炉圧力容器というものが、

底が抜けてしまっているわけで、核燃料そのものもそこにあるかどうか分からない、という状況になっていますので、

もう「冷温停止」なんていうそんな言葉を使えるような状況では既に無くなっているのです。

これは、4月17日に政府が「ロードマップ」(工程表)を発表し、

とにかく「冷温停止」を目標に設定した(だから、首相はそのロードマップ通りに、ことが進んでいることを

強調せねばならず、今日の「冷温停止宣言」になったのである)ことを指して、

最初から「ロードマップ」の無意味さを批判していたのである。


政府は、メルトダウンした核燃料の熱(約2,800℃に達する)で圧力容器の底には穴が開いたが、

格納容器の底にはコンクリートがあって、辛うじてその部分を熱で溶かしてはいるものの、

なんとか留まっている、と主張するが、それならば、壊れた圧力容器の上から注水し、

核燃料を冷やし、汚染した水が格納容器のさらに外側の原子炉建屋の地下に何千トンも

溜まっている、という状況が説明出来ない。

格納容器も溶かして底に穴が開いているからこそ、どんどん下に漏れているのだろう、

と考えるのが自然だ。


悪い事実こそ、全て真実を発表するべきだ。

本当は、放射能が強すぎて近づくことができないから、格納容器の底に核燃料が残っていると

政府の主張どおりだとしても、その温度を測ることができない。

圧力容器の温度計が100℃以下になっているのは、核燃料がメルトダウンして、

圧力容器にはないのだから、当たり前で、圧力容器内の温度が下がったから冷温停止だ、

というのは、全く何も意味を為さない。


福島第一原発事故が起きた後、小出助教の著書が何冊も出て、

今や一般国民は、以前より遙かに、知識を身につけているのだから、

首相の「冷温停止宣言」を文字通りに信じる人はいない。

国政の最高責任者は、状況が悪いならば、はっきり「悪い」ことを国民に説明するべきだ。

本当はどうなっているのか分からないならば、分からない、とそのまま発表すればいいのだ。

小手先のウソで国民で安心すると、本気で思っているのだとすれば、日本政府は、

随分と国民を見くびっている。一旦ウソをつくと、必ず後でつじつまが合わないことが起きるので

それを誤魔化すためにされにウソの上塗りを重ねることになる。


茶番は、終わりにして頂きたい。

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