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2012.02.09

「年金改革で消費税10%超=野田首相、財源不足認める」←消費税を増税しても、税収は増えない。

◆記事:年金改革で消費税10%超=野田首相、財源不足認める(時事通信 2月4日(土)16時21分配信)

野田佳彦首相は4日、東京・三田の慶応大学で講演し、

消費税率を2015年10月に10%に引き上げるとした社会保障と税の一体改革に関し

「年金制度の抜本改革、社会保障改革をやっていく中で消費税が増えていく可能性はある」と述べ、

税率10%では将来的に財源が不足するとの認識を明らかにした。

民主党は昨年、最低保障年金を導入して新制度に完全に移行する75年度には、

現在想定する消費税率10%に加え、さらに最大で7.1%分が必要との試算をまとめている。

首相が税率10%超の必要性を初めて認めたことで、年金抜本改革の財源試算の提示を求める野党の圧力が強まりそうだ。

同時に首相は、さらなる消費増税の時期について「(新たな年金制度に)移行するまでに40年かかる」と述べ、

あくまで将来的な課題と強調。政府・与党の一体改革素案とは切り離して議論すべきだとの考えを示したものだ。

首相は一体改革について「私の政権の時に結論を出したい。今さえ良ければいいという政治をやっていくわけにはいかない」と述べ、

野田政権で実現を期す決意を表明。「一番、安定財源としてカウントできるのが消費税だ」と指摘し、

「実現には国民の理解が必要だ。これからも説明の機会をしっかり持っていく」と語った。

また、民主党が09年マニフェスト(政権公約)に消費増税を記載しなかったことを踏まえ

「関連法案を通した後、14年4月に8%に引き上げる方向性をご理解ください、

というマニフェストは出さなければいけない」として、消費増税を公約して次期衆院選に臨む考えを示した。


◆コメント:特にこの記事でなくても良いのですが・・・。

消費税関連の記事なら何でも良かったのですが、たまたま目に付いたので選びました。


ここのところ経済関連記事を書きませんでしたが、やはり書かないとダメですね。

私は、mixiに登録していますが、お使いの方は御存知の通り、記事毎に

「日記を書く」とか「つぶやく」という選択があるのですけれども、

勿論、一番日記を書く人が多いのは、「エンターテインメント」とか「社会」です。

「政治」となると大分減りますが、それでもまだ書く人がいます。

しかし、経済記事を見るといつも驚きますが、かなり重要なニュースが掲載されていても

日記を書いた人の数が「ゼロ」という場合が多いのです。如何に取っつき難いか、ということでしょう。


偉そうな事を書いていますが、私も学生時代に日本経済新聞や、一般紙の経済欄など、

面倒臭くて全然読む気がしなかったので、気持はわかります。


ただ、税金を我々は一体いくら納めていて、それがどのように使われているか、

を監視するのが、そもそもの「民主主義」が生まれた背景にあるので、大事です。

消費税率を上げるのが当たり前になってしまいました。復興財源やら何やら、

国家の収入がいつもよりも沢山必要になっているであろうことはわかりますが、

その手段として消費税率引き上げは役に立ちません。


◆増税だけで財政再建に成功することはないのです。

東日本大震災からの復興や、高齢化に伴い社会保障費が増大するので、

国が今よりも多くの税収を獲得したいのはわかります。

財政健全化を目指さなくて良い(財政赤字のままでよい)というつもりもありませんが、

ただ、その為に消費税であれ、なんであれ、増税=税収増とは、なりません。


財務省のサイトに「一般会計税収の推移」というグラフがあります。

これにちょっとだけ線を私が書き込んだのがこれです。

Moftaxrevenue

赤いタテの線の年、平成9年=1997年ですが、この年政府は消費税を3%から5%に引き上げました。

このグラフが税収の毎年の推移ですが、消費税を引き上げた平成9年度には53.9兆円でしたが、

3年後、平成12年度は、50.7兆円(平成9年度比、マイナス3.2兆円)に。5年後、平成14年度は、43.8兆円(平成9年度比マイナス10.1兆円)です。

内訳を見るとこのようになります。主要税目の税収(一般会計分)の推移

Revenuedetails

ご覧の通り、平成9年度以降、確かに消費税収入は増えていますが、法人税と所得税が減っています。

こういうことは、様々な複合的な要因があるでしょうが、一つには、消費税率を引き上げた為に、

個人消費が減り、つまり財布の紐が固くなり、モノやサービスを買わなくなるので、会社は利益が減る。

利益が減れば、納める法人税が減ります。同時に会社は、もうからなくなると、最大のコストである人件費を

抑制します。つまり給料・ボーナスが減らされたので、家計の所得が減る。その結果、収める所得税が減ります。


勿論、この間、景気自体の動向とか為替や金利の推移も見なければいけないのですが、

今ほど、滅茶苦茶に景気が悪くない頃ですら、消費税率の引き上げは税収増に結び付いていないことは

明らかです。


◆可処分所得を増やす為に減税するか、財政支出を増やして需要を喚起しなければ、財政は健全化しません。

政治家は狡いので、何だかやたらと「日銀に期待する」とか言いますが、日銀はほぼゼロ金利政策を続けてますから、

これ以上どうしようも無いです。市場に流動性資金が不足して、銀行がおカネの貸出に慎重になっているのではなく、

そもそも、普通の会社が、全然ものが売れないのですから、銀行から融資を受けて、設備投資をして、製品を増産するわけがない。

通貨供給量だけ増やしても、「需要」、つまりおカネを使う機会が増えないと、景気は改善しないので、企業も

家計も所得は増えない。従って税収も増えない。財政赤字はそのままか増大します。


こういうときは、国家が短期的には財政赤字が更に膨らんでも、公共事業などを意識的に実行して需要を創出しないと

ダメだ、という経済学の考え方があります。中学か高校の社会科で出て来なかったでしょうか。

(私の頃は高校で「政治・経済」という科目で習いました)

イギリスの経済学者、ジョン・メイナード・ケインズが、雇用・利子および貨幣の一般理論と言う本で歴史に名前を残したのですが、

要するに「需要」を重視する考え方です。

これの出番だと思います。

ケインズはいささか大袈裟でしたが、要するに減税により個人消費を増やすか、財政支出で需要を創出して、

経済活動を活発化させることが、必要で、それをしないで、消費税率だけあげても、

上のグラフをちらりと見れば明らかなとおり、消費税収だけ増えても全体の税収は増えません。

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