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2012.02.22

「大阪市、庁内メールを抜き打ち調査 組合活動巡り」橋下市長「業務命令」参与にデータ提供←憲法で禁止された「検閲」。

◆記事:大阪市、庁内メールを抜き打ち調査 組合活動巡り 橋下市長「業務命令」 参与にデータ提供(日本経済新聞 2012/2/22 15:30)

大阪市の橋下徹市長は22日、市役所内のサーバーに保存されている市長部局職員約2万3千人分のメールの

点検調査をしていることを明らかにした。このうち、職員約150人分のメールのデータは、

同市長から委嘱を受けている市特別参与に提供していたことも判明。

調査については職員に事前通知しておらず、組合側の反発は必至だ。

橋下市長はメール調査について「業務命令」と断言した上で、

「市役所の組合問題、市役所の政治活動の問題について市民は疑いを持っており、

徹底調査をするのは市民の求めだと思う。徹底調査で実態解明する」と狙いを話した。

橋下市長が問題視する職員組合による政治活動の実態解明をめざす狙いがあるという。

同市長は「メールを消去されて証拠隠滅されてしまう可能性があると考えたからだが、そもそも事前に通知する必要はない」と話した。

調査は組合問題を担当する特別顧問で弁護士の野村修也氏を中心に進められている。


◆コメント:明らかに、憲法で「一切禁止」されている「検閲」に該当すると思います。

「検閲」とは、何かというと、
公の機関が、国民の表現行為の内容や思想を強権的に調査することをいう。

思想・意見の発表以前に行われる「事前検閲」と、発表後に行われる「事後検閲」があり、前者は国民の声を直接封じるので完全に、思想・表現の自由の侵害となる。

事後検閲は、事前検閲よりも弊害が少ないように見えるが、実際は隠微な形で事前検閲が行われるような事態を生みやすい。日本国憲法第21条第2項は、一切の検閲を禁止している。

(有斐閣「法律学小辞典」)

念のため、日本国憲法第21条を読んで見ましょう。
第二十一条  集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。

○2  検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

憲法の文言には、「一切の」とは書いてありませんが、

例外があるときには、法律には必ず、「但し」という言葉が入ります。

逆にいうと「但書」がないときは、「例外なく」という意味です。


◆明日の大新聞社説が何と書くか。

橋下市長には、あの悪党小泉純一郎と思想内容は違うかもしれないけれど、

あまりものを考えない、大衆の人気を得る資質がある、という点で共通している。

しかし、あまりにも次から次へとやりたい放題で、権力という麻薬の中毒になりかけている

という印象を受けます。


それはさておき、これは、議論の余地がない。

橋下市長がやっているメールの抜き打ち調査はまさしく、

公の機関が、国民の表現行為の内容や思想を強権的に調査すること

以外の何物でもない。検閲です。

思想を調査し、その結果で解雇するとか拷問にかけるとかしなくても、

勝手に、大阪市職員のメール内容をチェックすること自体が「検閲」です。

そしてそれは基本的人権の基本、思想・表現の自由の侵害に結び付く可能性が極めて高い。

弁護士の橋下市長は、そんなことは百も承知の筈です。

つまり、「検閲」は「やってはいけないこと」だと知りながら

実行しているのですから、本当に悪い。


こんなの議論の余地すら無い。問答無用です。

明日の、全国紙、朝日、読売、毎日、日経を始め、大きな地方紙の社説が

この行為を「違憲だ」と書くかどうかで、その新聞の程度と根性が分かります。

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