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2012.04.24

「資金難の交響楽団に2億円支援=大阪の信組」←良い行為は称讃されるべきだ。

◆記事:資金難の交響楽団に2億円支援=大阪の信組(時事通信 4月23日(月)17時0分配信)

近畿産業信用組合(大阪市)の青木定雄会長は23日記者会見し、

存続の危機にひんしている日本センチュリー交響楽団に対して「今年度から2億円程度の支援を行いたい」と述べた。

今後、楽団と具体的な支援内容について協議に入る。同楽団は、橋下徹大阪市長が府知事時代に補助金を打ち切られ、

昨年4月以降、スポンサー探しを進めていた。同信組は組合員から賛助金を募ることなどを検討。

青木会長は会見で「利益の一定割合を支援に回すことも考えたい」とも語った。


◆コメント:褒めるのが下手な日本人。

と、イヤミなコメント・タイトルにしてしまったが、まず強調すべきは、

近畿産業信用組合の青木会長、偉い!

ということである。

失礼な表現になるが、信用組合は金融機関としては、相対的に小規模な企業である。

それでも、日本センチュリー交響楽団に、年間2億円程度の支援をする、という。


一体メガバンクや、日本有数の大企業、もっと拡げれば一部上場企業の経営者は

何をかんがえているのであろう。


それぞれが、経常利益の0.1%ずつでも拠出したら、日本中のオーケストラや大阪市音楽団を

余裕で救えるだろうに。

(公平を期するために書くが、既に多くの大企業は既存のオーケストラに幾ばくかの援助をしている。

N響のコンサートに行くとプログラムの最後に「賛助会員」として多くの企業名が載っている。

あれは、スポンサーであることを意味しているが、潰れそうなオーケストラを救おうと申し出る企業は、ない)。

日本語で書かれているブログは、星の数ほどあろうが、今日最も取り上げられやすいのは、

京都で18歳の無免許の少年が3人の人(7歳の女の子、26歳の女性、そのお腹にいた子)を殺した

という話であろう。

それに関して私とて、勿論百万語が煮えくりかえっているが敢えて止める。

他に書く人がいくらでもいるだろうから。


私はこのブログで以前から何度も書いているが日本人は悪い事(人)を叩くのは得意だが

(日本人に限らないかも知れないけれど)、

良いこと、善いこと、めでたいことを祝ったり、誉め称えるのが実に下手クソである。

殆ど、人の褒め方をしらないのではないか?というぐらいである。


それは、マスコミの報道姿勢が大きく影響している。

どのメディアも、人の失敗や悪事や不幸を大きく取り上げるのは得意だが、

「いい話」を大きく取り上げない。現実の世の中では、良いこと、めでたいことも起きている筈だが、

暗い事ばかりを強調すると、大衆は世の中で悪い事「ばかり」が起きているような錯覚に陥る。


最初に、この件に触れたのは、
2007.02.06「バレエ:ローザンヌ国際コンクール 若手の登竜門、河野舞衣さん2位」←こういう事を大きく報じないから世の中暗くなる。

だった。その他、何度も、日本人の「褒め下手」について書いた。

チャイコフスキーコンクール演奏部門でヴァイオリンの神尾さんが優勝したとき、

チャイコフスキーコンクールには 演奏部門の他に、楽器製作部門があり、ヴァイオリン製作部門の1位と2位を

クレモナに工房を持つ、日本人の菊田さんと高橋さんが獲ったときにも書いた。
2007.06.16「チャイコフスキー国際コン:弦楽器製作で日本人が1、2位」←「良いこと」は大ニュースにならないのかい?

2007.06.21 チャイコフスキーコンクール・楽器製作部門優勝の菊田さんからもコメントを頂きました

また、毎年、日本の高校生が国際数学、物理学、生物学、化学など、「勉強のオリンピック」で金メダルを獲得している。

大新聞は、社説か何かで「若者の学力低下を憂える」ようなことを書いているくせに、彼らが毎年、勉強の五輪で金メダルを獲っているのに、

絶対に社会面のベタ記事(片隅の一番小さい活字の記事)でしか取り上げない。


だから、私は、毎年必ず書いている。
2007.07.23 「<国際物理五輪>灘高の2人が日本初の金メダル」←毎度、同じ事を書くが、何故「良い事」を大きく報じないのか?

2009.07.25 「国際数学五輪、日本2位=過去最高、副島さん総合トップ-物理も全員メダル」←どうして「良い話」を「小さく」取りあげるのか

2010.07.18 「過去最高に並ぶ金1、銀3=日本代表の高校生―国際生物学五輪」←偉い。

2010.09.29 「金1、銀3で日本3位=国際地学五輪」←何度も書くが、何故「良いこと」を「小さく」報じるのか。

2011.07.18 「物理五輪、日本の高校生3人が金 銀も2人」「生物学五輪、日本の高校生3人が金メダル」←女子サッカーもいいけどさ。

2011.09.20「<地学五輪>日本代表の高校生4人全員メダル 渡辺さんは金」←毎年書くが何故「勉強五輪」金メダルはベタ記事なのか。

これだけ、日本人が「金メダルを毎年」獲得していることを知っていた人の方が少ないであろう。

メディアが悪いのである。


◆今日の結論:1.大企業はオーケストラを助けろ。2.日本人は「褒める」ことを覚えろ。

最初の日本センチュリー交響楽団支援の話から、話題が逸れたが、言いたいことは要するにその2つだ。

橋下市長は大阪市音楽団を潰そうとしているし、大阪フィルが潰れても構わないと思っている。

大阪府民に呼びかけても反応がない。素人吹奏楽の連中も(何たる恩知らずかとおもうが)、

Twitterなど見ていると、自分の楽器の練習の事ばかり書いている。プロが路頭に迷っても知ったことでは無いらしい。

こうなったら、クラシック好きの大企業経営者を見つけた方が早い。

大企業の社会的貢献ということが今、しきりに言われている。企業が自社のイメージを気にする世の中なのだ。その意味ではチャンスなのだ。

一億円だろうが四億円だろうが、世界に冠たる日本を代表するメーカーや、メガバンクにとっては、

それぐらい痛くも痒くもない。これに株主代表訴訟を起こすバカもいないだろう。

東証一部上場企業とは日本の頂点にある企業群のはずだ。オーケストラぐらい、助けろ。


メガバンクが経常利益数千億のくせに何にもしないのに、

日本センチュリー交響楽団支援を決めた、地域金融機関たる、近畿産業信用組合は立派である。

それがひとつ。


もうひとつの結論。

一般論として、世の中が暗く見えるのは、311の後は実際に深刻なのだが、

本当に深刻なことの訴え方は不十分で、殺人事件などばかり取り上げるメディアにも原因がある。


今の日本は確かに崖っぷちだが、悪い事「だけ」が起きているのではない。

良い事、善い行い。優れた人物、業績、功績を「大きく」取り上げるべきだ。

以上。

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