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2012.06.10

【大飯原発】「安全は確保”報告書案を提示」活断層の真上の建造物が安全なのか。

◆記事:安全は確保”報告書案を提示(NHK 6月10日 19時57分)

関西電力大飯原子力発電所の運転再開を巡り、福井県が設置した原子力の専門家などが参加した委員会が開かれ、

「安全は確保できている」とする報告書の案が示されました。

報告書は了承されれば11日にも西川知事に提出され、西川知事は原発を視察をしたうえで、

今週中にも運転再開を判断するものとみられます。

福井県おおい町にある大飯原発の3号機と4号機の運転再開を巡り、福井県は、

原子力や耐震工学の専門家などが参加した県原子力安全専門委員会で、政府が確認したとする安全性を独自に検証しています。

10日の委員会は、開始前から運転再開に反対する市民グループが警察官らともみ合いになり、すべての委員が別室に移動し、

傍聴人を入れない状態で予定よりおよそ1時間遅れで始まりました。

委員会で示された報告書の案では、政府が決めた新たな安全基準について、

「現時点で知りうるかぎりの知見を反映している」と評価したうえで、大飯原発の安全性について、

「福島第一原発の事故を教訓に、想定される地震や津波が襲っても原子炉の安全を確保するための対策はできている」

と結論づけています。

このほか、国や関西電力への要望として、国の新たな規制機関の早期発足や、

万が一の事故への備えを十分に確保することなどを挙げています。

報告書は了承されれば11日にも西川知事に提出され、西川知事は原発を視察をしたうえで、

今週中にも運転再開を判断するものとみられます。


◆コメント:大飯原発の原子炉直下に活断層があっても安全なのか。

昨日と全く同じ内容である。

毎日同じ事を書くのは無意味に思われるかも知れない。


しかし、口幅ったい(注:「身のほども考えないで大きなことや生意気なことを言う態度である」の意。「広辞苑」)物言いになるが、

過去10年、時事問題の日記・ブログを書いてきた経験から、

私は、

本当に大事なことは何十回でも何百回でも繰り返すべきだ。

と考えている。要するに「一念岩をも通す」(俗に「愚直の一念ともいう)と信じたい。


さて、そんなことはどうでも良い。


問題は、大飯原発は安全だ、との結論を出したのが
福井県が設置した原子力の専門家などが参加した委員会

だ、ということである。

有り体にいえば、大飯原発のおかげで仕事があった人が、原発停止が長引いて困っているから、

まあ、311のような地震は、当分、起きないであろうから、早いところ大飯原発を再稼働してしまおう

ということは、普通の知識と知能と良識をもった日本人の大人ならば、一目瞭然だ。


しかし、「とりあえず」で決めてしまうには、今まで人間が遭遇してきた様々な問題と次元が違う。


昨日の記事で、引用したとおり、東洋大学の、活断層の専門家(変形地質学。活断層を見つけるのは

地震学者ではなくて、地質学者)、渡辺満久教授は、

  1. 大飯原発から数キロの数キロ離れたところに、マグニチュード7級の地震を起こしうる活断層があることは確認出来ている。

  2. ただし、本当の問題は、大飯原発の敷地の中にも小さい活断層がありそうだということが分かってきている。

  3. 厳密に言えば、自分(渡辺教授)が直接(敷地の)中に入って見る事が出来ないので、「分からない」というべきだが、

  4. 公表されているデータを見る限り、「活断層ではないんですか?」と思わざるを得ないような物が出ている。

と、6月6日の毎日放送「たね蒔きジャーナル」で発言しているし、それは共同通信が活字にしている。
【大飯原発、地表ずれる可能性】 「早急に現地調査を」 専門家指摘 (共同通信)(2012/06/06 21:48)

再稼働問題で注目される関西電力大飯原発(福井県)で、敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)が近くの活断層と連動して動き、地表がずれる可能性があるとの分析結果を渡辺満久東洋大教授(変動地形学)と鈴木康弘名古屋大教授(同)が6日まとめた。渡辺教授は「原子炉直下を通る破砕帯もあり、早急に現地調査すべきだ」としている。

原子炉直下の破砕帯が動いて地表がずれると、安全上重要な設備を損傷させる恐れがあるため、原発の立地場所として不適格となる可能性もある。

経済産業省原子力安全・保安院は「既に専門家会議で破砕帯の活動性はないと評価済みだ」としているが、専門家会議委員で産業技術総合研究所の杉山雄一主幹研究員は「大飯原発など若狭湾の原発は、現地調査であらためて状態を確認するべきだ」としている。

渡辺教授らが指摘したのは「F―6断層」と呼ばれる破砕帯。

1985年に関電が国に提出した大飯3、4号機の増設申請書によると、F―6断層は1、2号機と3、4号機の間の地下をほぼ南北に走っている。

当時の掘削調査で、坑内の南側壁面では断層の上を覆う地層が変形していないことなどから、関電は「国が原発の建設時に考慮するよう定めている、13万~12万年前以降に活動した活断層ではない」と判断。保安院も2010年に妥当と評価した。

これに対し、渡辺教授らは、同じ坑内の北側壁面の調査データなどを分析し、F―6断層が地層を上下にずらした可能性があると指摘した。

また、断層は粘土が混じって固まっていない可能性がある上、上部を覆う地層の年代も特定できておらず、活動が比較的新しい可能性もあると判断した。

 さらに、F―6断層は海域などにある周辺の活断層と連動して動く可能性もあるという。

日本原子力発電敦賀原発(福井県)では、原子炉直下の破砕帯が動く可能性が4月、保安院の現地調査で判明。国の基準を満たさず、廃炉の可能性が浮上している。

◎全原発で破砕帯調査を 

【解説】

原発の安全審査でこれまで国は、地震の揺れによる影響を重視してきたが、地表にずれを生じさせる破砕帯には注目せず、十分な調査も求めてこなかった。最近になって日本原子力発電敦賀原発で原子炉直下の破砕帯が動く可能性が判明しており、最新の知見に照らして全原発で破砕帯の調査をするべきだ。

大飯原発では1970年代の1号機建設の際、敷地内で多くの破砕帯が見つかり、関西電力は「F―6断層」を避けて原子炉を設置した。破砕帯は、断層活動で砕かれた岩石などが帯状に連なり、福井県の若狭湾周辺にある原発では敷地内に多く存在する。

敦賀原発では「ずれ方の特徴から古い時代の断層」「断層を覆う新しい時代の地層が変形していないので活動性はない」などとする日本原電の評価が妥当とされてきた。原子力安全・保安院の現地調査で評価が覆る可能性が出ているが、関電が大飯原発で行った調査や評価手法もほぼ同じ方法だ。

保安院がF―6断層を安全とする根拠も、基本的には80年代の掘削調査データなどで、古さは否めない。

保安院の専門家会議委員を務める産業技術総合研究所の杉山雄一(すぎやま・ゆういち)主幹研究員は「国の安全審査では事業者の調査データのすべてを確認しきれてはいない。全データの再確認や現地調査が非常に重要だ」と訴えている。

◎考慮すべき断層はない 関西電力の話

大飯原発建設前の調査で破砕帯を確認しているが、破砕帯はいずれも非常に短いものだった。最も長いF―6断層については掘削調査などを行っている。その結果、地表をずらす破砕帯も含め、考慮すべき断層は敷地内にはないと考えている。国の耐震安全性確認の審議でも確認していただいている。

東日本大震災前なら、正直いって、私もこの類の記事はまともに読まなかったかもしれないが、

311のあと、福島原発の惨状。我々が生きている間に福島原発の処理が終わるとは思えない。

また、私の家は元来福島で、今も先祖代々の墓があるので、決して他人事ではないが、福島は多分もう、人が住める場所には戻らない。

原発が、一旦事故を起こしたら、これほど多くの人間が、一世代では終わりを見ることができないほど、長期間に亘って苦しむことになるのが分かった、というのに、

原子炉の直下に活断層があるかもしれない、原発を再稼働することは、どう考えても許されない。

世の中には相対的なことと絶対的なことがあり、これは数少ない「絶対的な」事柄に属すると思われる。

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