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2012.06.09

「大飯原発再稼働」←「国民の生活を守るため」どころではなく更に危険が増大するのだ。

◆首相「大飯再稼働が私の判断」 夏場限定は否定 (日経 2012/6/8 18:16)

野田佳彦首相は8日夕の記者会見で、関西電力大飯原子力発電所

3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に関して

「再起動すべきというのが私の判断だ」と述べた。

そのうえで「石油資源の輸入に支障が生じる事態が起きれば

石油ショックのような痛みを覚悟しなければならず、

エネルギー安全保障の視点からも重要な電源だ」と述べた。

首相は大飯原発に関して

「福島を襲ったような地震・津波が起こっても事故を起こさない対策と体制は整っている」

としたうえで、「安価で安定した電力は欠かせない。原発を止めたままでは日本の社会は立ち行かない」

と述べた。また、「夏期限定の再起動では日本経済は守れない」とした。


◆コメント:国民の生活を守るどころか、国民の生命の危険を増大させている。

引用した日本経済新聞の記事には含まれていないが、各メディアの報道を

読むと、野田首相は、

「国民の生活を守るため、再起動すべきというのが私の判断だ」

と、言っているが、それならば、まず、停まっている原発を再稼働するよりも前に、

原子炉圧力容器そのものよりも遙かに大量の核燃料が冷却されている

福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールが補強されておらず、もう一度福島原発付近を震源とする

強い地震が起きるなど、何らかの原因で、4号機の使用済み核燃料プールの冷却が不可能になったら、半径

300キロ近く、つまり横浜付近にまで、大量の核生成物が飛散し、3,000万人が避難を要するといわれるが、

現実問題として、それほどの大量の人口が一度に危険地帯を脱出しようとしても不可能である。


本来、国はこの福島原発4号機をこれ以上危険な状態にしないようにすることが最優先課題だと思うが、

野田総理の説明には4号機の「よ」の字も出てこない。

とにもかくにも、「まず、大飯原発再稼働」という発想である。

どう考えても優先順位が違う。


さらに、大飯原発の「安全性」に関して、
福島を襲ったような地震・津波が起こっても事故を起こさない対策と体制は整っている

と言ったそうだが、東日本大震災は震源域も規模も、想定を大きく超えていた上、

福島原発は、東日本大震災の震源から178キロも離れていたのである。


東日本大震災の経験から我々は、自然の脅威は人間の想像を超える、ということを知った。

野田首相の言葉は、つまり、東日本大震災よりも更に強い地震が起こることはあり得ないことを

前提にしているが、それが、ダメだというのである。

もしも、東日本大震災よりも強い地震が、大飯原発の直下で起きた場合、

津波が到来しなくても、地震そのもののショックにより、原子炉圧力容器や格納容器、

また、配管が損傷しないと、絶対にコンピューターのストレステストで分かるわけが無い。

原発が次々と建設される際、歌い文句は「原子力発電所はこの世で最も堅牢な建築物であり、

たとえ、大陸間弾道弾の直撃を受けてもビクともしない」というような内容だったが、

とんでもない話で、180キロ離れた所で起きた地震と津波であっさり福島は外部電源を喪失し、

その日のうちに核燃料はメルトダウンしていたのである。


大飯原発のみならず、もはや、如何なる原発も「絶対安全」はあり得ないと考えるのが

危機管理の本来の姿であり、電力が不足することにより、国民生活に支障を来すというなら、

死にものぐるいで、火力なり、他の地域からの電力融通で、関電管内の需要に見合う

電力を確保する方策を考えるべきであり、国民生活を守るために、壊れたままの福島原発に関して

今後どうするのか、何も説明しないで、大飯原発を再稼働するなど、

正気の沙汰とは思えない。福島で散々苦しんでいるように、放射能を無毒化することはできないのだ。

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