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2012年10月

2012.10.31

「日銀、政府との協調姿勢鮮明=デフレ克服、金融緩和だけでは限界も」←資金需要がないのに、市場資金を供給しても仕方が無い。

◆記事:日銀、政府との協調姿勢鮮明=デフレ克服、金融緩和だけでは限界も(時事通信 2012/10/30 23:00)

日銀は追加金融緩和に踏み切るとともに、デフレ脱却に向け政府との協調姿勢を鮮明にした。

背景には、金融緩和だけではデフレ克服に力不足との危機感が日銀内で広がっていることがある。

白川方明総裁は、政府が適切な経済政策や規制緩和を打ち出すことで

「デフレを生みやすい経済構造を変革するのが不可欠」と強調、政府にも一層の努力を促した。


◆コメント:何度書いたかわかりませんが・・・・

僅か12日前にも同じ事を書きました。

2012.10.18 「日銀当座預金、連日の最大更新=大量資金、融資に回らず」←金融緩和しても景気浮揚にならないのです。

リーマン・ショック直後のように、リーマンに投資した世界中の金融機関が、大損し、その結果、

自己資本を取り崩さなければならない。となると、その金融機関も潰れるかも知れないというので、

市場から資金を調達できなくなる、ということが起こりうる。そういうときには、中央銀行が民間銀行に公的資金を注入したり、

市場流動性資金を潤沢にして、世界中の銀行の資金繰りに心配は要りませんよ、とアピールすることが

ひじょうに大切ですが、先日の記事で取り上げたとおり、日銀当座預金に、銀行がおカネを置いているということは、

資金を借りたがるお客さんがいない。資金需要がない。それは景気が悪くて、企業収益が悪化し、家計の所得が減り、

個人消費が減る。ということは、企業はモノやサービスが売れないんですから儲からない。

儲からないのを承知で、工場を新たに建てるなど「設備投資」しようとはしませんから、銀行からおカネを借りる必要がない。

そういうデフレ・スパイラルが続いている所にいくら、日銀が国債などを買い、その分のおカネが市場に流通するわけですが、

それを2010年からずっと続けていて、規模を大きくしているけれど、一向にデフレは止まらず、景気は好転しません。

ケインズが提唱したように、こういう時には、政府が財政支出で事業を発注するか、減税によって家計の可処分所得を増やさないと

意味がありません。資金量だけ増やしても、「需要」がなければ、おカネは回りませんから、景気は好転しません。

物価を上げるのは、本来、日銀の仕事ではないのです。

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2012.10.29

日本音楽コンクール終わりましたけど、例年のNHKドキュメンタリーやらずに、「ららら♪クラシック」だけらしいですよ。

◆記事:日本音コン:ピアノ、反田恭平さんと務川慧悟さんが1位(毎日新聞 10月28日 21時44分)

第81回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業)の

本選会シリーズ最終日の28日は、東京オペラシティでピアノ部門が行われ、

ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を超絶的なテクニックと繊細な感受性で聴かせた反田恭平さん(18)=桐朋女子高・男女共学3年=と、

プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番で叙情性、ユーモアを巧みに構成した務川慧悟さん(19)=東京芸大1年=の2人が1位に選ばれた。

192人の応募から3度の予選を通った4人が自ら選んだ協奏曲を梅田俊明さん指揮の東京シティ・フィルと共演、

植田克己、岡本美智子ら11氏が審査した。

他の入賞・入選者は次の通り(表記は演奏順、敬称略)。

<2位>なし

<3位>江沢茂敏(22)=桐朋学園大3年

<入選>吉武優(26)=東京芸大大学院

<岩谷賞>反田恭平

本選終了後、コンクール委員会(野田暉行委員長)が開かれ、全部門を通じて

最も印象的な演奏・作品に贈られる増沢賞など各賞が次のように決まった。

<増沢賞、レウカディア賞、黒柳賞、鷲見賞>会田莉凡

<野村賞、井口賞、河合賞>反田恭平、務川慧悟

<明治安田賞>平川加恵

<E・ナカミチ賞>川上一道、篠崎孝

<三宅賞>なし

<木下賞>なし

<コンクール委員会特別賞>三又瑛子、古川まりこ【梅津時比古】


◆コメント:おつかれさまでした。

今日がピアノ部門の本選会で、記事にあるとおり、コンクールそのものの全日程は終了しました。

後は、来年になりますが、各部門1位の受賞者の記念演奏会が開かれるのが、慣例であります。


私は今年も、予選も本選も生では一度も聴いていないので、演奏評は勿論できませんが、

ピアノ部門で、近年珍しいのは、本選に残ったのが全員男性だ、ということと、

審査結果、しばしば「1位なしの2位」ということはあるのですが、1位が二人で2位が該当無しという点です。


兎にも角にも、全ての出場者の皆さん、おつかれさまでした。


とくに本選は、それは最終的に優勝、2位、3位、入賞となるのですが、

どの部門も最初は100人を超える人が受けるわけでして、そのなかから、最後の「本選に残る」というだけで

想像を絶するほど、大変な努力の賜だと思います。

また、本選に残らなくても、最近はどの部門もレベルが高いので、第1予選から第2予選とか第2予選または第3予選から本選

に残った人と、我々素人が聞いても、さほど違いが無いとおもいます。

ですから、全ての参加者の皆さん、お疲れ様でした、というのです。


◆NHKは「日本音楽コンクールドキュメンタリー」を「ららら♪クラシック」で済ませるつもりらしいです。

これが今年の毎コンの本選会パンフレットの表紙ですが、表紙はどうでもよくて、

私は最後のページをみておどろきました。これですね。



毎年12月の日曜日に、その年の毎コンのドキュメンタリーを放送します。

音楽に、青春のエネルギーを燃やす若者の姿には、毎回心を打たれます。

地方在住の方は本選会を生で見るというのは難しいでしょうし、東京在住の私も行っておりません。

毎年このドキュメンタリーを放送するのに、何と今年はあの「N響アワー」の後継番組で、やはり

N響アワーを終わらせるべきでは無かった、と毎回思う「ららら♪クラシック」のしかも通常通りの一時間で、

毎コンドキュメンタリーに代用にするらしいです。

ご覧の通り、FMラジオとNHKBSでは、本選会の演奏そのものは聴けますが、

演奏だけではなくて、それに至るまでのコンクール参加者の様子を記録した番組を楽しみに

している方は、音楽ファンに多いとおもうのですが、どうしてこういうことをしますかね。

つい、一昨日、26日に、一年分の受信料を支払ったばかりですから、遠慮無く文句を言わせて頂きます。

国民のかなりが受信料を払い、民放のようにスポンサーの顔色を窺って、視聴率狙いの番組を作らなくても良い、

その替わり、色々な社会の出来事を伝えるのが、公共放送NHKの役目でして、AKB48のように数字が取れないことは、

クラシック番組を軽んじる理由にはなりません。

ドキュメンタリーを放送する予定が無いということは、例年ほど詳細を映像に記録していないのかもしれませんが、

一応、カメラを回していたなら、ドキュメンタリーを、放送して欲しい、と思います。

何だか最近のNHKの「民放的・大衆迎合的」番組制作スタンスが、気に入りません。

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2012.10.28

【音楽】私が本当に上手い、と思うトランペット奏者たち。

◆また、「ハイドン:トランペット協奏曲」です。

またか、と思われる方も多いでしょう。

そのとおりです。しかし、私は優れた作品の優れた演奏は何度でも繰り返し紹介するべきだ、と思っています。

テレビなどマス・メディアの影響力は物凄いです。

私ごときのブログでも、有難いことに、御常連の読者がいらっしゃいますが、

やはり、マスメディアの情報伝播力には、遠く及びませんし、毎日必ず、一見さんがおられます。

大事なことや、自分が好きでたまらないことは何度くりかえしても良いと思っております。


今年の毎コン(日本音楽コンクール)には2009年から3年ぶりにトランペット部門がありました。

25日が本選会で、優勝者とその他の順位が発表されましたが、私は生で聴いていないので、何とも言えません。

トランペット部門本選会はNHK FMラジオでは11月26日(月)19:30から21:10、

NHK BS プレミアムでは、12月5日(水)午前6時から6時55分に放送されます。


コンクールはともかく、本当に上手いトランペットの演奏を私はずっと探してきました。

キリがないのですが、何とか6人に絞りこみました。


◆最も上手いと私が思う6名の奏者。

言うまでもありませんが、これは、音楽の演奏に対する私個人の好みに基づく評価です。

ハイドンの第一楽章だけを並べています。


始めにモーリス・アンドレ。何度聴いても、どう聴いても圧倒的に上手い。神様です。


アンドレは、ハイドンを何度録音したかわかりませんが、これは、

バンベルク交響楽団 テオドール・グシュルバウアー指揮 (1971年)。

音源は、Vol. 1-Maurice Andre Edition: Concertosです。


◆モーリス・アンドレ:ヨーゼフ・ハイドン「トランペット協奏曲」変ホ長調 第一楽章(以下、同様)






モーリス・アンドレのカデンツァは、他の奏者にも影響を与えていることが、後の演奏を聴くと分かります。


次は、名古屋フィルハーモニー交響楽団 トランペット奏者 宮本弦(ゆずる)さん。

2009年の毎コントランペット部門で2位を獲得なさいましたが、何故2位なのか、と思います。

今まで私が聴いた日本のトランペット奏者で最も上手い方の一人です。

CDはなく、これは3年前の日本音楽コンクール本選会におけるピアノ伴奏での演奏。ソロが出る直前からです。


◆宮本弦





かつて、日本人でこれほど上手いトランペット奏者が現れるとは、想像だにできませんでした。

発音の明瞭さ、全音域での音色の柔らかさ(高音域での緊張感のなさ)、完璧な音程、音のコントロール。

適切な音量、アーティキュレーション、フレージング。素晴らしいの一語に尽きます。


次はアンドレの弟子で、エンパイアブラスの、ロルフ・スメドヴィック (Rolf Smedvig)

音源は、Trumpet Concertos of Haydn, Hummel, Torelli, and Belliniです。

ジャケットを見ると、なんとなく「軽そう」ですが、演奏は素晴らしい。


◆ロルフ・スメドヴィック (Rolf Smedvig)






全ての上手い人に共通することですが、身体が全体として「緩んでいる」。つまり無駄な力が入っていないので、

楽器が物凄くよく鳴っています。タンギングの歯切れの良さが、師匠のモーリス・アンドレに似てます。

ハイドンの第一楽章では、通常のB管で吹いたら音域外になる、高いレの♭が出ますが、その最高音が全く刺激的になりません。

とにかくとても楽器が良く鳴っている気持ちの良い演奏です。


◆ジェラード・シュワルツ(Gerard Schwarz)



元ニューヨーク・フィルハーモニック副首席で今は専ら指揮者です。これは指揮者に成り立てのころ、

ニューヨーク室内管弦楽団を「吹き振り」したもの。音源は、Trumpet Concerto シュワルツ / ニューヨーク.coです。






物凄く上手いのです。指揮者に転向しなかった方が良かったのではないか?と言いたくなります。

それは、指揮者としてダメ、という意味ではなく、トランペットを止めたのがあまりにも勿体無い。

非常に高度なテクニックと音楽性を兼ね備えた貴重なトランペット奏者です。


次は、1987年生まれ(眩暈がしそうですな)のノルウェーの女性トランペット奏者、ティーネ・シング・ヘルセス(TINE THING HELSETH)。

女性だろうが、なんだろうが、上手いものは上手い。

音源は、TINE THING HELSETH: Trumpet NORWEGIAN CHAMBER ORCHESTRA /Haydn, Albinoni, Neruda & Hummelです。


◆ティーネ・シング・ヘルセス(TINE THING HELSETH)





まぎれもなく、この人には天賦の才がある。しかし、それに甘んじないで、非常に真面目に勉強してきたことが分かります。

トランペットの女性も男性も関係ないのですが、敢えて女性の利点を挙げるとすると、男だと粗くなりがちな所もあくまで優しく美しく吹く。

しかし、それが弱々しいという欠点にはなっていない。フォルティッシモは立派なフォルティッシモです。非常に安定感があります。


最後。

最近見つけました。ルベン・シメオ(Ruben Simeo)。ハイドン・フンメル・タルティーニ・テレマン トランペット協奏曲集

アンドレの晩年の弟子だそうですが、この子は天才です。


◆ルベン・シメオ(Ruben Simeo)






お聴きのとおり、非常に才能にあふれている人なのですが、上手いのは、良いのですがまだ若いのですね。1992年スペイン生まれ。

漸く20歳。勿論、アンドレに師事して真面目に練習したことはよくわかるのですが、若干、あまりのテクニックをもてあまし気味で、

時折、「テクニック誇示」になりかけるのですが、これはこの位の才能ある音楽家には、ありがちなことです。

もう少し年を重ねたときに、音楽性が深まるかどうか、が注目点ですね。


次々に新しい才能が現れるというのは、嬉しいことです。

しかし、いつの時代になっても、クラシックのトランペット奏者になるからには、絶対にハイドンの協奏曲は避けて通れません。

これをどのように解釈して演奏するか、によってその人がトランペットで音楽をどのように表現したいのか、が大体、わかります。

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2012.10.27

最近は、書きたいことがなく、体調もあまり良くないのです。

◆今年ほど、サボることが多いのは初めてです。

日記・ブログを更新しなければ、と思いつつ、最近、何も書きたい事がありません。

更に、体調があまり良くありません。

といっても、熱が出て寝込むとか、腹具合が悪いとか、何処かが痛いという類の

分かり易い体調の悪さではありません。


昨年も今年も、気温が今の時期としては、昔に比べたら絶対に高いと思います。

夏の間は猛暑でした。本当は電力は足りているくせに、妙に「お上のお達し」には忠実な

日本人は、言われたとおりに節電を実行し、何処にいてもエアコンの冷房の設定温度が高すぎて、

元来、暑がりの私にとって、どうしても耐えられないほどではないのですが、

電車も会社もどこに行っても本当に涼しいところが、自宅の自室以外にはない、

と言う状態がずっと続いていることが、身体にとって負担になっているように思います。


何だかものすごく疲れるのです。

こういう表現は、恐らく医学的には正しくないでしょうが、ずっと「軽い熱中症」なのではないか。

それが、ものすごく身体のエネルギーを奪っているのではないか、とあくまでも理論的根拠などなく、

私の「感覚」ですが、とにかくそういうときには、天下国家を論じようという気持ちになりません。

無理にかいても、心の底からの言葉(今までで一番一生懸命に書いたのは2005年「郵政民営化選挙」までの

約1ヶ月です。あの時は本当に毎日、本気で書いていました)ではないのに、無理に

書いても、それは更新の為の文章ですから、読者の方にも失礼だと思います。

仕方がないので、もう少し身体にエネルギーが充填されて、本当に書きたいことが

見つかるまでは、無理に更新しないことにしました。

悪しからず。

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2012.10.23

「<音コン>クラリネット部門 川上一道さんが優勝」←モーツァルトの協奏曲で優勝、って嬉しいでしょうね。

◆記事:<音コン>クラリネット部門 川上一道さんが優勝(毎日新聞 10月23日(火)21時19分配信)

クラシック音楽界への登竜門、第81回日本音楽コンクール(毎日新聞社、NHK共催、特別協賛=三井物産、協賛=岩谷産業)の

本選会シリーズが東京オペラシティで開幕し、初日の23日はクラリネット部門が行われた。

課題のモーツァルトの協奏曲イ長調に、品性のある自然な音楽性を聴かせた川上一道さん(30)=山形交響楽団団員=が優勝した。

161人の応募から2度の予選を通過した4人が、アンサンブルofトウキョウと共演。村井祐児、横川晴児ら11氏が審査した。


◆コメント:毎コン本選に残る、というだけですでに大変なことですが。

今では、正式名称は「日本音楽コンクール」ですが、

1932年、なんと戦前に日本人が始めた、日本で最も由緒と権威がある(とされている)クラシック音楽のコンクールです。

厳密にいうと、第一回の主催は、旧時事新報社ですが、時事新報社が毎日新聞社に吸収合併され、

第6回からは毎日新聞主催で行われたので、長い間「毎日音楽コンクール」でした。今でも「毎コン」という人が多いです。


戦前に、「西洋音楽のコンクールを日本人で行おう」と決断したことも、英断ですが、

戦争中もついに、一回も中断しなかったという「根性」がものすごいと思います。


毎日新聞社が、あらゆる面で最高の新聞とは、残念ながら、全く言えませんが、こと「毎コン」に関しては、

毎日新聞社は、賞賛に値する、と思います。


その毎コンは、音楽学生や、プロにとっても「別格」だそうです。

「毎コンに出る」ということ自体、勇気の要ることです。上手くて当たり前だからです。

管楽器はどうかわかりませんが(今回のように本選出場4人のうち3人はプロということもしばしばあります)、

最もレベルが高い、ヴァイオリン部門やピアノ部門は、誰でも出願出来る、というものではなく、

先生の許可が必要だといいます。ヘタクソなのに毎コンに出たら、師匠にとっても「恥」になってしまうのです。

本選に残ったからには、皆優勝を狙うでしょうが、記事にあるとおり、クラリネット部門でいえば、

応募者は161人。そのうち、本選まで残ることができるのは4人。


毎コンの本選に残るということだけで、既に「上手い」ことは聴く前から分かります。

ヴァイオリン部門、ピアノ部門は第3予選までありますが、第3予選に残ることが出来ても十分にすごいのです。

この2つの部門に関しては、第3予選から本選に残った人と、残念ながら残れなかった人の演奏水準の差は、殆ど無きに等しい

といって良いでしょう。


◆それはさておきクラリネット部門です。

管楽器の各部門で、最近顕著ですが、全体の技術的レベルが非常に高いのです。

モーツァルトのクラリネット協奏曲は、日本のプロのクラリネット奏者、クラリネット専攻の音大生は、

譜面を音にする、ということだけなら、全員、吹けると思います。


審査方法として、比較的簡単なのは、本選にやたらと難しい曲を指定し、

ミスをしたらチェックする「減点法」で、結果的に一番ミスが少なかった参加者が優勝者になる、

という方法ですが、あまりにもテクニックばかりが注視されるので、音楽コンクールというよりも

「曲芸的演奏大会」のようになります。


モーツァルトを演奏させて審査するということは、参加者のみならず、審査員の音楽性、

力量もまた、世間から評価されるに等しく、審査員も大変だった、と思います。


モーツァルトは、最晩年、殆ど間違いなく自分の死期が迫っていることを認識しつつ、

これも大変に美しい名曲、「クラリネット五重奏曲」を書き、その上更に「クラリネット協奏曲」を書き、

余程、この楽器が好きだったのだろうと思います。


音楽評論家の吉田秀和氏の「私の好きな曲」

モーツァルト「クラリネット協奏曲」

という文章があるので一読をお奨めします。余談となりますが「音楽を聴く才能」を痛感します。


◆第二楽章をどうぞ。

全曲ご紹介したいところですが、実は今までに何度も載せています。

夜も遅いので、静かな第二楽章を載せます。

カールライスター=豊田耕児=群馬交響楽団です。


モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622 第二楽章






こういうのを「天上の調べ」と言うのだろうと思います。


優勝なさった川上さん、おめでとうございます。

ご活躍を確信しております。

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2012.10.21

明日(2012年10月22日)はフランツ・リスト、生誕201年です。

◆1810年前後というのは天才が大勢生まれておりまして・・・。

よく言われることですが、世の中不思議なもので、偉大な才能が出てくる時代には、

どういう偶然かワッと大勢の天才が一度にこの世にあらわれるのですが、同じ時期に生まれるわけですから、

寿命の差はありますけれども、亡くなるときには、また一斉にいなくなってしまい、その後数十年、

謂わば「凡人の時代」が続くのが、歴史の皮肉です。


明日が、ハンガリーのピアノの巨人、フランツ・リスト(1811~1886)の誕生日ですが、

1810年頃というのは、メンデルスゾーン(1809年)、ショパン(1810年)、シューマン(1810年)も生まれています。

7歳年上(1803年)生まれにベルリオーズがいて、彼らは皆、友だちでした。


ものすごい「仲間」ですね。タイム・トリップできるものなら、この頃、皆、パリにいたのですけど、

どういう人達で、何を話していたのが、見てみたいものです。

本日の主題から話が逸れますが、ショパンなど、なんとなく悲惨なイメージがありますし、残っている写真を見ると

如何にも気難しそうですが、実は、案外面白い人で、モノマネが得意で、よく、リストやシューマンに

おい、お前、あいつの真似、やってみろよ。

などといわれていたそうです。彼はは紛れもなく、天才作曲家ですが、天才といえども、人間であります。


◆リストは、パガニーニの演奏を聴いて、プロの音楽家になる決心をしました。

御存知の通り、今や、リストの作品の中で最もよく知られている曲のひとつ、

「ラ・カンパネッラ」は、実は4回書いてます(3度書き直しているということです)。


今演奏される場合「ラ・カンパネラ」といえば、

『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調

を指しますが、題名から明らかなとおり、主題はパガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 Op.7 第三楽章から取っています。

解説によっては、パガニーニのこの曲を聴いて「感動した」リストが、主題を取り入れた、と書いてありますが、

フランツ・リストが音楽家になる決心をしたのは、パガニーニの演奏を聴いたからであります。

自分の人生を変えるほどの影響を受けたパガニーニの作品から、主題を取る。非常に自然です。


フランツ・リスト特集ですが、まず、パガニーニの原曲を聴いて頂きます。

音源は、パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番, 第2番 イリヤ・カーラー (Ilya Kaler)です。


パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第2番 ロ短調 第三楽章







ヴァイオリンで表現される「鐘」が、透明で、実に美しいですね。


それでは、リストによる、ピアノ版です。


演奏は金子三勇士さんです。

Miyuji plays Liszt リスト:ピアノ曲集


『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調





この曲の何処がどのように難しいのか?をこれはNHKでしょうか。

専門家が解説しております。映像自体の埋め込みは不可なので、よろしければ、リンク先をご覧下さい。


 (解説)La Campanella


◆目が回るほど、難しそうな曲(そんなのばっかりですけど)


リストの超絶技巧練習曲は、「これでもか、これでもか」というほど難しくて、

聴いているだけで、ときどき気が遠きなりそうですが、私が聴いた中で強烈だったのは、

グレゴリオ聖歌の「怒りの日」を題材とした、リストのピアノ独奏曲「死の舞踏」です。


まず、おおもとの、グレゴリオ聖歌「怒りの日」の最初をお聴き下さい。


グレゴリオ聖歌「怒りの日」より。






「怒りの日」は色々な作曲家が主題に使っていますが一番有名なのは、

ベルリオーズが「幻想交響曲」の終楽章(第五楽章)で、使う、最初にテューバが吹く、これです。


「怒りの日」(を元にした「幻想交響曲」終楽章の始めの方)






これをリストがピアノ曲にしてますが、これも何度か書き直しています。(大抵、最初のが難し過ぎて、少し易しくしているらしいのですが、

私が聴くと、一体どこが「易しい」のか、全く分かりません)。

これは、Naxosさんから出てます。

リスト:ピアノ曲全集 1 「サンサーンス:死の舞踏Op. 40(リスト編曲)」/「ユグノー教徒の回想」/死の舞踏(ピアノ独奏用編曲版)」/他



リスト:「死の舞踏」(S525 ピアノ独奏版)






これ、「独奏用」って書いたでしょ? 私、この曲を生で聴いたことがありますが、

何だか人間業とは思えないです。でも、日本では音高生ぐらいで弾ける人が大勢いるそうです。

世の中、とてつもない才能の持ち主がいる所には、大勢いるようです。


◆ちょっと休憩というか。

リストの功績で見落とされがちなのは、19世紀ですからレコードなんかないわけで、楽譜は皆読めるし、ある程度、

音を鳴らすことが出来る。音楽家というのはそういう訓練をうけているわけです。

それでもやはり、実際に音として鳴ったものを聴くと違います。管弦楽曲を、いちいちオーケストラを雇って

弾かせて聴くのは、ものすごい大金持ちは別として無理ですから、リストがずいぶんピアノ独奏や連弾用に編曲したので

皆さん、助かったそうです。これは、博学の方から教わった、完全な「受け売りです。そういうので有名なのは、

リストがベートーヴェンの交響曲全曲をピアノ用に編曲したのがありますが、それはあまりにも有名なので、

これもNaxosさんで見つけて、レコード見つけるのが当時は大変でした。

海外から取り寄せるか(WEBER: Overtures (Piano Arrangement))


日本のAmazonで買えます。ウェーバー:ピアノ作品全集(5)- 序曲集(4手のためのピアノ編曲)

ウェーバーの序曲を4手(連弾)用に編曲したものです。


リスト編曲:ウェーバー:「アブ・ハッサン」序曲







因みにこれは原曲はこういう感じです。

サヴァリッシュ=フィルハーモニア「ウェーバー序曲集」より。


ウェーバー:「アブ・ハッサン」序曲(原曲)





フランツ・リストから話が逸れますが、「アブ・ハッサン」序曲、いいでしょ?

ウェーバーの序曲の中では、「魔弾の射手」や「オベロン」が有名で、これは意外にしられていないのですが、

実は、演奏時間は一番短いのですが、楽器編成はティンパニ以外の打楽器を沢山使っていて、賑やかで楽しい曲です。


リストに話を戻りますが、他にもワーグナの「ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲」などかなり色々な曲をピアノ用に

編曲してます。リスト:ピアノ作品全集 第33集 ワーグナー&ウェーバー・トランスクリプション集というCDがあります。


◆最後はピアノの有名曲。「ハンガリー狂詩曲第2番」です。

冒頭に紹介した、金子三勇士氏の演奏を生で聴いてから、私のリストのイメージは大きく変わりました。

どんな作曲家の作品でもそうでしょうけれども、一度はきちんと上手い人が弾くのを生で聴かないと作品の真価は

分からないのでしょう。

Miyuji plays Liszt リスト:ピアノ曲集が発売になったのが

2年前の10月1日で、CD発売記念リサイタルがトッパンホールで行われたのが、その月末、2010年10月31日だったのです。

時の経つのは、誠にはやい。もう2年ですが、とにかくこのときの凄まじい迫力のハンガリアン・ラプソディは、今でも鮮明に

記憶しています。金子三勇士氏の演奏で、


リスト:ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調







リストのおかげでピアノの表現力の可能性が格段に広がったのですね。

名曲の名演だと思います。

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2012.10.20

「誤って逮捕されたのに犯行を認めた人がいるのはなぜか。」←謝罪すれば済む話ではない。

◆記事:誤って逮捕されたのに犯行を認めた人がいるのはなぜか。(日経 10月19日付「春秋」)

「睡眠と記憶は脳のなかの別々の神経回路がコントロールしている」。

ショウジョウバエを使った実験で熊本大学の研究チームがそんな事実を突きとめた。そう報じる小さな記事に夢想が広がった。

「睡眠学習に道を開く」という成果は、どうやらこういうことらしい。


▼目を開けてもつぶっても音は聞こえる。同じように、目覚めていようが眠っていようが記憶の能力に変わりはない。

だから、脳のある部分に情報を入力してやれば眠っているのに眠りを妨げられることなくものを覚えられる……。

もちろん、一夜明けると知らぬ間に博識になっていた、などというのは遠い将来の話だろう。


▼しかし、知らぬ間に犯人になっていた、というのは現実の問題である。

犯罪予告が発信されたパソコンの持ち主4人に誤認逮捕だった可能性が高まり、警察庁長官が謝罪を検討していると語ったという。

持ち主が気づかぬまま姿の見えぬ何者かがパソコンを遠隔操作する。巧妙な手口に警察がついていけていない感がある。



▼まず憎むべきは捜査をあざ笑うかのような犯行声明を送ってきた真犯人だ。その鼻っ柱をへし折ってやらねばならぬが、

もうひとつ、誤って逮捕されたのに犯行を認めた人がいるのはなぜか。

その理由も警察には明らかにしてもらわねばならない。

まさか、眠っている間に記憶に犯行を刷り込まれたわけではないのだから。(注:色文字は引用者による)


◆コメント:自白の強要は、国家権力の濫用の最たるもので、絶対に許されない。

全国紙のコラム、天声人語(朝日新聞)、余録(毎日新聞)、編集手帳(読売新聞)、春秋(日本経済新聞)、

は、誰でも知っている。私見では、概して日経の「春秋」が最も落ちついていて、公平で、大人の分別がある。

本日の「春秋」の中で、青文字で強調した部分が、本件の最も重大かつ深刻な問題を端的にしてきしている。


誤認逮捕された4人のうち、すくなくとも2人は、実際には行っていない「犯行を自白」している。


大多数の国民は、警察の「取り調べ」など経験しないまま、一生を終える。

警察の狭い取調室に拘束されただけで、異常な状況に、冷静でいられなくなるのは、想像に難くない。

本人が否定し続けているのに、回りから取り囲み、「やっただろう」と執拗に繰り返せば、

物理的な拷問がなくても、あまりの精神的苦痛から解放されるために、半ばやけくそで、

やりました。

と一回認めたら、それを調書に記録されてしまう。


冤罪の中でも最もひどかったのが、松本サリン事件に於ける、河野さんのケースである。


このときには、警察のみならず、大手メディア各社は、自らウラをとらずに警察発表をそのまま「真実」として

報道し続けた。


冤罪が明らかになった後、当時の国家公安委員長・野中広務氏は、河野さんの居所を

自ら訪れ、謝罪した。当然である。しかし、河野さんを犯人と決めつけた警察に同庁したマスコミは

紙面に謝罪広告を載せたが、河野さんのところに謝りに行った、新聞社、テレビ局の社長はいない。


今回は、なんと4人も冤罪の犠牲となった。


なのに、警察庁長官が、謝罪を「検討し」ているとはなんだ。

各府県警本部の謝罪で終わらせるつもりに見えるが、謝って済む話ではない。

虚偽の自白を強要する、または、そうせざるを得ないように仕向けるのは、

国家権力の濫用の最たるもので、本来、絶対にあってはならないことである。

それ自体が「犯罪」である。


謝罪を「検討する」余地などない。警察庁長官と国家公安委員長は

4人の誤認逮捕被害者を訪ね、謝罪し、その後責任を取って辞任するべきである。

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2012.10.18

「日銀当座預金、連日の最大更新=大量資金、融資に回らず」←金融緩和しても景気浮揚にならないのです。

◆記事:日銀当座預金、連日の最大更新=大量資金、融資に回らず(時事通信 2012/10/17 21:00)

民間金融機関が資金決済などのために日銀に預けている当座預金の残高が17日、

前日比7800億円増の46兆900億円(速報値)となり、2日連続で最大を更新した。

日銀の金融緩和で市場に大量の資金が出回っているが、企業への貸し出し増加につながっておらず、

残高が積み上がっている状況だ。

日銀は、長期国債などを買い入れる基金の規模を2013年12月末までに80兆円程度とする金融緩和を進めている。

景気浮揚のため市場を通じて金融機関から企業に低利の資金を大量に供給するのを意図しているが、

景気減速で企業の資金需要は少ない。市場では「金融機関の資金は融資に回っていない」(短資会社)と、

緩和効果は限定的とみられている。


◆コメント:総需要を喚起しないで、通貨供給だけを増やしても無駄だ、と何度も書いております。

折りしも、17日(水)午後5時から、野田総理が「緊急経済対策に関する記者会見」を開き、

デフレ脱却、景気回復のために、11月中に「緊急経済対策をまとめるよう関係閣僚に指示した」と発表しましたが、

そんなスケジュールでは「緊急」でも何でもないように思いますが、それはさておき。

指示された方の、前原経済相は、日銀の一層の金融緩和を期待する、という意味のことを言っています。

これは、今に始まったことではありません。

政府はずっと前から景気が悪いまま、デフレが止まらないのは日銀の所為だ、といわんばかりに

一層の金融緩和を求めるという意味の事をいい続けていますが、

私は、需要がないところで市場資金を増やしても、無駄だと何度も主張しています。

自分が書いた記事を検索したら、今年、既に4回書いております。

2012.10.05「物価1%上昇、14年度達成は困難 日銀総裁が見通し」←物価を上昇させるのは、日銀の仕事ではありません。

2012.07.11 「政府 デフレ脱却対策まとめる」←個人消費を増やすことが肝心です。

2012.04.11 「景気回復、実現近づく=物価上昇の時期触れず―白川日銀総裁」←物価を上げるのは日銀の仕事ではない。

2012.02.09「年金改革で消費税10%超=野田首相、財源不足認める」←消費税を増税しても、税収は増えない。

ですから、引用した時事通信社の記事を読んで、
だから、いわんこっちゃない。

と、僭越でございますが、そのように述べる資格が私にはある、と考えています。

つまり、リーマン・ショックの後などは、金融機関が自己資本が足りなくなりそうだったので、

貸し渋りを起こし(「クレジット・クランチ=信用収縮」と同じ意味です)、それで一般の会社が

資金を必要としていたのに、銀行が貸出に慎重になり、なかなか貸さない。結果として、当時既に

現職だった、白川日銀総裁が、
あたかも、岩が崖から転がり落ちるような、かつて経験したことのない勢いで、世界中の景気が後退している。

と、何度も講演や記者会見で言っていたのを思い出しますが、

時事通信の記事に書いてあるとおり、今は状況がちがいます。

日銀当座預金というのは、市中銀行(普通の民間銀行、みずほとか、東京三菱とか。)が

日銀に持っている、口座ですけれども、その残高が増えているというのは、

銀行のお客さん、事業会社が、銀行からおカネを借りて設備投資をして、モノやサービスを

増産しようとしないからです。

何故かというと、モノやサービスを生産しても、個人消費が落ちこんでいて、

つまり、家計がおカネを使わないから、商品が売れないからです。

こういう状態を国家経済(マクロ経済)から見たときに「総需要が不足している」というのです。

だから、そういうとき=需要が不足しているときに、政府が日銀に対して、
もっと沢山、国債などを買い入れて、市場に資金を供給しろ、金融緩和をもっとすすめろ。

というのは、全然意味がないです。

先週、東京でIMF総会が開かれ、IMFは「財政の健全化(財政赤字を減らすこと)も大事だが、

それに、あまりにも、拘りすぎるな。世界経済がいつまで経っても回復しない」と言っていました。

本気で経済対策をするなら、経済相に対策をまとめろ、と指示を出した、などと、のんきなことをいっていないで、

大胆に財政支出を行って、世の中の「仕事」を増やす=需要を増やす。という直接的な行動をとるか、

GDPの60%を占める個人消費を増やす。つまり、国民におカネを使って貰う為には、可処分所得を増やさないとダメなんで、

今、儲かっていない企業が、従業員に支払う給与を増やす訳がないのですから、所得減税、地方減税する必要があります。

但し、あまりにも、世の中の先行きが不透明なので、可処分所得が増えても家計はその全てを消費することはなく、

貯蓄にも回すでしょうから、減税したらその金額がそのまま個人所得増になることは無い筈です。


一時的に国家財政の赤字が膨らんでも公共投資を増やすのと減税の両方を同時に行う、というのは、

なかなか勇気が要りますけれども、それぐらい思い切った「経済対策」を実行しないと、

いつまで経っても、デフレ不況のまま、文字通り景気の悪い、沈滞した雰囲気を打破出来ないと思います。

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2012.10.16

「五輪メダリストら招き茶会=皇居」←当然だと思います。

◆記事:五輪メダリストら招き茶会=皇居(時事通信 10月15日(月)19時40分配信)

天皇、皇后両陛下は15日、ロンドン五輪のメダリストや入賞選手ら188人を皇居・宮殿に招き、茶会を開かれた。

皇太子さまや秋篠宮ご夫妻、常陸宮さまも出席し、選手らと1時間にわたって和やかに歓談した。

天皇陛下はあいさつで「皆さんは日々努力を重ねここに一つの大きな目的を達成されました。

その姿は多くの人々に深い感動や励ましを与えたことと思います」と述べ、選手団をねぎらった。

卓球女子団体銀メダルの福原愛選手(23)は「両陛下にお目にかかれてとても光栄でした。

たくさん温かい声を掛けていただいてすごく感動しました」と話した。

体操男子個人総合金メダルの内村航平選手(23)は「北京の時も会うことができて、

4年後にこうして金メダルを取ることができた。リオにもつながるすごく良い機会だったと思います」と気持ちを新たにしていた。


◆コメント:天皇陛下のおっしゃる通りであります。

最近、インターネット上で、

ロンドン五輪関連の番組、もういい加減にして欲しい。

とおっしゃる方がいました。

Twitterだったので、文脈の前後が分かりませんので何とも難しいのですが、

善意的に解釈すれば、「五輪選手をアスリートの本分とは別のバラエティー番組に

視聴率稼ぎを目的に引っ張り出すべきではない」という意味だと思います。


それならば、私も同感ですが、恣意的に解釈して、
ロンドン五輪の話は、もうたくさん。

という意味だと仮定するならば、私は、そうは思いません。


ロンドン五輪が終わったのが8月12日。僅か2ヶ月前です。そして、日付が変わっていますが、

10月15日の8週間前、8月20日(月)銀座中央通りを、メダリストたちが、銀座一丁目から七丁目までの

わずか1キロをパレードするときに、沿道には、なんと50万人もの日本人が駆けつけました。あの炎天下に。


これは、何故かと言うと、皆、本当に嬉しく、選手達に感謝していたからだと思います。

東日本大震災以降、日本には「良い事」は少なくて、気が滅入るような出来事が続きました。

そのように、皆が「参っ」ていたとき、五輪アスリートは史上最多メダルを獲得するなど、

見ている私達(普段はスポーツに全くと言っていいほど関心がないわたしですら)に、大きな感激を与えてくれました。


体操の内村航平選手は、NHKのインタビューに答えて、
自分が金メダルを獲ったことは嬉しいが、それよりも、自分が勝つことによって周囲の人が喜んでくれたり元気になってくれた

ことの方が嬉しかった。これからは、そういうことを第一に考えて体操に臨みたい。

という趣旨の話をしていました。


天皇陛下と内村選手がおっしゃるとおり、我々は確かに、五輪アスリート達から「元気」という「気」をもらいました。

日本人は、心から喜びたかった、喜ぶことに飢えていた、と言ってもいいでしょう。その期待に応えてくれたのが五輪の

選手達です。


今更言うまでもありませんが、日本人は悪いことも良いこともすぐに忘れすぎるのです。

元気をもらったということは、我々は選手達に感謝すべきで、その気持ちをたかだか2ヶ月で忘れていいとは

到底思えません。この慶びは、私達はいつまでも覚えているべきだとおもいます。

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2012.10.15

「国際地学五輪、横浜の高3・中里さんが金メダル」←これはベタ記事なんですよ。

◆記事:国際地学五輪、横浜の高3・中里さんが金メダル(読売新聞 10月14日(日)10時10分配信)

文部科学省は13日、アルゼンチンで開かれた国際地学五輪に参加した日本代表の成績を発表した。

横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校3年の中里徳彦さん(17)が金メダル、3人が銀メダルを受賞した。

銀メダルの受賞者は次の皆さん。

▽島本賢登さん(17)(広島学院高3年=広島県)

▽松尾健司さん(18)(灘高3年=兵庫県)

▽丸山純平さん(18)(聖光学院高3年=神奈川県)


◆コメント:ノーベル賞は一面、スポーツの金メダルは一面ですが「勉強五輪」は毎年社会面のベタ記事です。

まず、金メダルを獲得した、中里さん、そして銀メダルを獲得した高校生諸君にお祝いを申しあげます。

国際地学五輪、メダル獲得、おめでとうございます。

毎年、高校生による国際科学五輪(数学、物理学、生物学、化学、地学など)が行われており、

毎年、日本人の高校生はメダルを受賞しているのに、新聞各紙はこれを、社会面のベタ記事でしか取り上げないのです。

ノーベル賞の山中先生がトップ記事になるのも、ロンドンオリンピックでの活躍がトップ記事になることにも

なんあ、異存はないが、高校生の「勉強五輪」の「金メダル獲得」の扱いが小さすぎる、ということを

私は何度書いたか分かりません。

今年だけでも、
2012.08.01 「日本代表が「金」2「銀」2…国際化学五輪」←何度も同じ事を書きますが・・・。

2012.07.25 「国際物理五輪、2人が金=日本代表の高校生―文科省」←これが紙面でどのように扱われているか。

2012.07.17 「国際数学五輪で17位=日本代表の高校生、銀4個」「高校生の生物学五輪、日本代表の4人が銀」←「勉強五輪」の季節です。

すでに3回書きました。

昨年も一昨年も書きました。
2011.09.20 「<地学五輪>日本代表の高校生4人全員メダル 渡辺さんは金」←毎年書くが何故「勉強五輪」金メダルはベタ記事なのか。

2011.07.18 「物理五輪、日本の高校生3人が金 銀も2人」「生物学五輪、日本の高校生3人が金メダル」←女子サッカーもいいけどさ。

2010.09.29 「金1、銀3で日本3位=国際地学五輪」←何度も書くが、何故「良いこと」を「小さく」報じるのか。

2010.07.18 「過去最高に並ぶ金1、銀3=日本代表の高校生―国際生物学五輪」←偉い。

2010.07.15 【文章訂正】「金2、銀3で国別7位=日本の高校生ら―国際数学五輪」←W杯は1面トップで、国際数学五輪はベタ記事で載せる大新聞。

キリがないので、この辺で止めますが、私は2007年から毎年、

この、高校生による国際科学五輪について書いているのですが、その度に、
科学五輪があったことを、初めて知りました。

という趣旨のコメントを頂きます。それはそうだろうと思います。

僭越ながら、弊ブログには、かなり多くのご常連の読者の方がおられて、

勿論、大変有難いのですが、マス・メディアに比べれば、情報伝達力(というか「伝播力」とでもいいましょうか)は

くらべものになりません。マス・メデイアが大きく取り上げないと、情報は世の中に広く伝わらないのです。

私が主張したいことは、毎年同じです。

「勉強しない若者が増えている」と嘆かれている日本で、毎年、

「勉強の五輪でメダルを獲得している若者がい」る、ということは大切なことです。

ノーベル賞が科学の「目的」ではありませんが、ノーベル賞として讃えられるほどの偉業を、

山中先生ほか、今まで多くの科学者が成し遂げてこられました。

今の高校生の中にも、将来、偉大な人類への貢献をするような、人物がいるかもしれません。

人をやる気にさせるためには、褒めなければだめです。特に、勉強の目的が科学五輪金メダルではないとしても、

このような「めでたい」ときには、「褒めてやらねばひとは動かじ」(山本五十六)ではないでしょうか。

褒められて嬉しくない人、やる気が無くなる人はいない、と思います。

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2012.10.14

10月14日はレナード・バーンスタイン(1918-1990)の命日です。

◆どうして、天才は一度に現れて、同じ時期に亡くなってしまうのでしょう。

音楽の歴史だけみても、常にそういう傾向があります。

年表を見ますと、キリがないのですが、最近発見して一番驚いたのは、1910年前後生まれです。

ハロルド・ショーンバーグという元、ニューヨークタイムズ、首席音楽評論記者だった人が書いた、

大作曲家の生涯(上) 大作曲家の生涯(中)大作曲家の生涯(下) は、こういう本の中ではかなり読みやすい本だと思います

(まともな「音楽史」の本というのは要するに教科書ですから、退屈です。「歴史の本」と「歴史の教科書」の関係に似ています)。


さて、大作曲家の生涯(上)、「ベルリーズ」の項にかいてあるのですが、この「幻想交響曲」のオッサン。

天才なんですけど、やはり相当変わっていまして、フランスに公演に来たアイルランドのシェークスピア女優に一目惚れして

何度も、ファンレターを通り越した殆ど「ラブレター」を何度も出すのですが、

女優のハリエット・スミスソンという人はかなり困惑したはずです。彼女はベルリオーズを知らないのですから。

それでもベルリオーズの、彼女への思いは「愛を遙かに超える」もので友人達に打ち明け、狂人のように泣きわめき、

遂に、ある晩、泣き喚いたあとにパリ郊外の森へ消えてしまいました。友人達は

「やつは、首を吊るに違いない」と心配し、手分けして探したそうですが、その「友人たち」が

「リスト、ショパン、シューマン、メンデルスゾーンなど」というものすごい人達なのですね。

のっけから話が大きく逸れましたが、このように天才達というのは一度に現れて消えて行きます。


かつて、ウィーン・フィルは

カラヤンとバーンスタインなら、いつでも振りに来て欲しい。

と言っていたそうですが、そんなことを行って貰える指揮者は今は、いません。

バーンスタインが1918-1990。カラヤンが、1908-1989。ほぼ重なってます。

他の芸術の分野でもスポーツ選手でも何でもそうですが、本当に天才は一度にあらわれ、

一度にこの世からいなくなってしまい、その後数十年は凡人の時代が続きます。


◆バーンスタインの名演の数々がYouTubeに残っています。

お薦めCDを挙げてもいいのですが、晩年のバーンスタインがウィーン・フィルとかコンセルトヘボウなどを指揮した

古典からロマン派の録音はまあ、大抵全部名演ですから、どれを買っても良いといっても過言では無いのです。


YouTubeを眺めていたら、色々なバーンスタイン(モーツァルト、マーラー、ラベル、自作自演)が

見つかったので、それを載せておきます。

なかには、何とウィーン・フィルとのマーラー:交響曲第5番全曲と長いのもありますが、

アダージェットだけでもお聴きになるといいでしょう。


まずはモーツァルトのピアノ協奏曲を弾き振りしている映像です。

第一楽章、第二楽章、第三楽章、それぞれで一つの映像となっていますが、

このモーツァルトに限りません。いつも申しあげますが全てをお聴きになる

「必要」は全くありません。お気が向いた所だけ、ご覧下さい。


モーツァルト:「ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453です。


Bernstein - Mozart: Piano Concerto No. 17( 1/3)






Bernstein - Mozart: Piano Concerto No. 17(2/3)





Bernstein - Mozart: Piano Concerto No. 17(3/3)






非常に音楽的。上品な演奏です。こういうのを弾くと、モロに才能が分かってしまいます。


次は同じピアノ協奏曲でも技術的には、格段に難しい、モーリス・ラベルのピアノ協奏曲ト長調の弾き振りです。


余程ピアノが上手くないと、弾き振りなどする余裕がない曲です。


Maurice Ravel Piano Concerto in G (Leonard Bernstein)







これは、本職のピアニストでも難しい部類です。バーンスタインは余裕で弾いていますが・・・。


次は長いですが、伝説的名演として知られています。亡くなったコンサートマスター、ゲアハルト・ヘッツェル氏や、

マーラーの5番ではその成否のカギと言っても過言ではない、ソロ・トランペットは神様、アドルフ・ホラーという先生です。


GUSTAV MAHLER SYMPHONY NR. 5







バーンスタインは、作曲家としても「ウェストサイド・ストーリー」など多くの名作を残しています。


「キャンディード序曲」。吹奏楽コンクールでも取り上げられるほど、今や世界中で有名ですが、

良くもこれほど、独創的なことを思い付くものだと、驚嘆します。


亡くなる前年、1989年12月、ロンドン交響楽団で「キャンディード序曲」。


Candide Overture: Leonard Bernstein conducting






バーンスタインに限りませんが、作曲家というのは、この複雑な曲をまず頭の中で鳴らして、

それを楽譜に書くのですが、そもそも、これほど複雑で独創的な作品を「創作する」のは、才能以外にありません。

ピアノを弾けば、本職のピアニストとしても一流だし、指揮者としても世界の超一流オーケストラから

「いつでも、来て欲しい」と言われるし、歴史に残るような名曲を作曲する。


100年に1人出るかどうかというほどの人だと、つくづく思います。

日曜日です。よろしければごゆっくり、お楽しみ下さい。

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2012.10.10

「うつ病患者3億5千万人と推定 WHO、自殺者の過半数」←世界の20人に1人がうつ病ということになります。

◆記事:うつ病患者3億5千万人と推定 WHO、自殺者の過半数(共同通信 2012/10/09 22:46)

世界保健機関(WHO)は9日、世界で少なくとも3億5千万人が精神疾患である

うつ病の患者とみられるとの統計を発表した。毎年100万人近くの自殺者のうち、

うつ病患者の占める割合は半数を超えるとみられている。

日本の厚生労働省によると、1996年には国内で43万3千人だったうつ病など気分障害の患者数は

2008年に104万1千人に増加。WHOはストレスの多い日本など先進国だけでなく、

発展途上国でも精神疾患の患者が目立つとしている。

自覚していない患者も多く、WHOは早期に適切な治療を行うことが重要だと呼び掛けている。


◆コメント:昨年10月31日、国連は世界人口が70億人と発表したのです。

昨年の「世界10大ニュース」のひとつなのです。

国連の潘基文(パンギムン)事務総長は10月31日、世界の人口が70億人に達したと発表した。

それから、更に多少は増えているでしょうが、誤差の範囲内ですね。

冒頭の記事は、単純に計算すると平均して世界中の20人に1人がうつ病患者だ、ということになります。

そこまで多いかな?という気もしますが、まあ、増えているのは多分、間違いないでしょう。


言葉の使い方で注意したのですが、記事は概ね正しいのですが、よく読まないと誤解します。

うつ病は「精神疾患」のひとつとされていますが、記事をよく読むと分かるように「気分障害」という範疇です。

「気分」「障害」です。「精神」「病」ではない。

記事からでは、3億5千万人を「うつ病」と認定した根拠がわかりませんが、

一応の目安として、世界で最も普遍的な診断基準は、アメリカ精神科学会による、

DSM-Ⅳ(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders version4=精神疾患の分類と診断の手引)によります。


うつ病といっても、本当のうつ病を「大うつ病」(Major Depression)と言います。

これを杓子定規に用いて診断を下す精神科医は、まずいませんけれども一応の基準です。

そして、「大うつ病」というのは、そうとう幾つもの条件を満たさないと、診断が下りません。


「大うつ病」が世界の20人に1人とは考え難いです。本当の大うつ病の急性期だったら、起き上がることすら出来ません。

多分、WHOが言う所の「うつ病」には、私ぐらいの患者も含んでいるのではないか、と想像します。

私は、しばしば自分が「遷延性うつ病」だ、と書いてますが、これは便宜的な呼称です。

大うつ病のように寝込んで入院しなければならないほどではないけれども、

程度の差はありますが、ずっと、憂鬱な気分が続いている(このずっと続くというのが肝心です)のを、

現在では、「気分変調症」といいます。これは、以前は抑うつ神経症と呼ばれていた病態です。


うつ病ではなくても、人間は嫌なこと、面倒臭い事、不幸な出来事があれば、憂鬱になります。

これは、生物として当然の反応です。

「たんなる憂鬱」と「うつ病」の違いは、先ほども書きましたが、「ずっと憂鬱かどうか」ということです。

今日は死ぬほど憂鬱だが、一晩寝たらケロッと治った、と言う場合、うつ病ではありません。

長い間、気分の上昇方向にあたかも、「ふた」をされたような。重しをのせられたような気分が続く、

こうなって初めてうつ病です。


症状が軽いと、日常生活は送れますが、うつ病の厄介な「症状」の一つに「希死念慮」があります。

要するに「自殺願望」です。更に厄介なのは、本当に重い、急性期の「大うつ病」は起き上がる事すらできないので、

自殺の危険は低いのですが、むしろうつ病になりかけ、とか、治りかけ、の時。つまり希死念慮が残っていて、

それを実際に行動に移すエネルギーが残っている程度の患者が、自殺するので、注意が必要です。


◆簡易的に「抑うつ度」を知るために「ベックのうつ病調査表」を使います。

これも、過去に何度も書きましたが、本当は「生兵法は大怪我の元」ですから、専門医に診てもらうべきですが、

生まれてこの方「精神科」に行ったことなど無い方は、精神科を受診することに大きな心理的抵抗を覚えるでしょう。


無理もありません。「精神科」という名前が悪いですよね。私が長年診ていただいているドクターは、

以前、他の病院で、その点を考えて「疲労外来」という診療科にしたそうです。

確かにうつ病では身体のエネルギーが以上に低下して疲れやすくなる「易疲労性(いひろうせい)」という

症状があるので、ウソではありません。


話が逸れました。

うつ病かどうか、最終的な診断は専門医に任せますが、簡易的には、

ベックのうつ病調査表、という簡単なツールを用います。有難いことに

ネット上に幾つも無料で使わせて頂ける、サイトがあります。リンクを貼らせて頂きます。

ベックのうつ病調査表

抑うつ度チェック - ベックのうつ病調査表 (BDI テスト) - 元のうつ病闘病記

抑うつ度チェック(BDIテスト)

この他にも、Googleで「ベックのうつ病調査表」を検索すると、約19,400件ヒットします。

これが全てではないのですが、ベックの調査表で、私の経験からすると20前後からそれ以上が続くようなら、

精神科を受診した方が良いです。何の病気も同じで軽いウチに治療を始めた方が早く治る可能性が高くなります。


◆カウンセラーよりも、精神科を薦めます。

「うつ病」という言葉は広くしられるようになりましたが、うつ病に関する正確な知識は

必ずしも普及していません。これだけ、簡単にネットで検索できるのですから、専門家の説明を読めば良いと思うのですが

Q&Aサイトなどで素人に質問し、また、答える方も無責任に出鱈目を教えていることがあります。その典型が、

抗うつ薬は全て「覚醒剤」で、飲み続けると廃人になるから、クスリを使わないカウンセラーの方がよい。

などという「回答」です。

うつ病は脳内神経伝達物質のうち、セロトニンが関係しているといわれています。そのバランスが

何らかの原因によって崩れて、発症する。原因は環境的なストレスであることも、

全く該当するストレスが存在しない場合も、様々です。


ただ「うつ病」は「心の病」で心は身体と別で、根性がないからうつ病になる、というのは、

最も野蛮で、無教養な誤解です。


膵臓のランゲルハンス島という細胞から分泌されるはずの「インスリン」というホルモンが

何らかの原因で不足すると糖尿病になります。

うつ病も似たような化学物質のアンバランスが、胴体の腹部ではなくて、脳で起きているだけです。


その意味で、人々が「心の病」と呼んでいるものは、脳という臓器の病であり、心の病は身体の病です。

そう考えれば、誰でもなり得る。実際に職場や学校や家庭のストレスなどが特にないのに発症する「内因性うつ病」が

あるのです。

うつ病になって精神科を受診することは恥ずかしいことではありません。

抗うつ薬を怖がって、カウンセリングで治したいという方が多いけど、臨床心理士は国家資格ではない、民間資格です。

臨床心理士は医師ではない。医療行為ではないから、健康保険は勿論適用されません「人生相談」や「占い」と同じ事です。

大抵どこも予約で一杯で、初めてのカウンセリングまで1ヶ月もまたされ、30分で5,000円取られるのはザラです。

そして、カウンセラーとの相性によっては、余計に症状が悪化します。誰とは言いませんが、

私は実際にそういう例をしっています。


抗うつ薬を飲み続けると廃人になるかどうか。

私の3,300本の記事は、全て抗うつ剤を飲み始めた後つまり、うつ病になってから書いたものです。

10数年、抗うつ薬を飲んでいますが、抗うつ薬で廃人になるかどうか、この文章でご判断頂きたいと思います。

早期に適切な治療を行うこと」、とは、簡易チェックで抑うつ状態を認識し、抑うつ状態ならば、

早く精神科を受診することです。

うつ病ではありません、と言われるかも知れないですが、それはその方が良い訳ですし、

うつ病だったとしても、私を見て下さい。うつ病自体で死ぬこともないし、思考力が無くなるわけでもない。

早く治療すれば、早く治る可能性が高い、ということを今一度繰り返して、筆を擱きます。


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2012.10.09

「山中氏にノーベル賞=iPS細胞開発]」←私の日記は10年前のノーベル賞から本気で書き始めました。

◆記事:山中氏にノーベル賞=iPS細胞開発 医学・生理学賞、日本人25年ぶり(時事通信 10月8日(月)18時38分配信)

スウェーデンのカロリンスカ研究所は8日、2012年のノーベル医学・生理学賞を、

体のあらゆる細胞に変わる能力を持つ万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を世界で初めて開発した山中伸弥京都大教授(50)と、

約50年前に万能細胞の実現可能性を初めて実験で示した英ケンブリッジ大のジョン・ガードン博士(79)に授与すると発表した。

皮膚などの細胞に3~4種類の遺伝子を導入して「初期化」したiPS細胞は、さまざまな種類の細胞に変化することができ、

ほぼ無限に増殖する。

難病患者からiPS細胞を作れば原因解明や新薬開発に役立つほか、将来は脊髄損傷患者にiPS細胞から作った神経細胞を移植して

再び歩けるようにするなど、再生医療の実現が期待されている。

日本人のノーベル賞受賞は、10年の鈴木章北海道大名誉教授(82)と根岸英一米パデュー大特別教授(77)の化学賞以来。

米国籍の南部陽一郎米シカゴ大名誉教授(91)を含め、計19人となった。

医学・生理学賞は、利根川進米マサチューセッツ工科大教授(73)が1987年に受賞して以来、25年ぶり2人目。


◆コメント:とにかく、おめでとうございます。

ノーベル賞には、私が勝手に抱いている、個人的な思い入れがあります。


私がウェブ日記エンピツに「JIROの独断的日記」を書き始めたのは、2002年4月15日ですが、

最初は、何を書いて良いか分からず、幼稚な駄文が多く(それは、今もさほど変わっていませんが)、更新しない日の方が

多かったのですが、俄然、本気で書き出したのは、まさにちょうど10年前です。

HTMLタグも何も知らないベタ打ちで読み辛いこと、この上ないのですが、

2002年10月08日(火) 小柴名誉教授、万歳!

そして翌日の

2002年10月09日(水) なんと、今日も、日本人がノーベル賞を受賞!

この時からです。


二番目の「なんと、今日も、日本人が・・・」は、島津製作所の田中耕一さんがノーベル化学賞を受賞なさったことを書いています。


私は、完全に「文科系」人間で理論的な思考が極めて苦手な人間です。

10年前の小柴先生、田中さんの研究の本当の意味も、今日の山中教授の研究の医学的価値も理解出来ていないと思います。

しかし、日本人がノーベル賞を受賞したことを喜ぶということは、ごく自然な感情の発露であり、

日本人として誇りと思う、ということは、当たり前だと思います。


この10年間、2008年には、小林誠・益川敏英両氏がノーベル物理学賞、(南部陽一郎氏はアメリカ国籍の為、アメリカ人受賞者)下村脩氏が化学賞、

2010年には、鈴木章、根岸英一両氏がノーベル化学賞。

そして今日の山中伸弥氏が科学者としての世界最高の栄誉、ノーベル賞を受賞しましたが、

その度ごとに、ネット上で「冷めた」発言が多いのでがっかりします。

曰く、
研究の意味がよく分からないのにおめでとうございますっていうのも何だか・・・・

ノーベル賞ってゼロからその人が研究した成果じゃなくてそれまでの蓄積があって、たまたまタイミングが良かったのでしょう?

こういう言葉を読む度に、私は、
どうして、こういうときに、国の誉れの人を素直に誉め称え、尊敬できないのかな?

と思います。エンピツだとわかりませんが、JIROの独断的日記ココログ版には、

「日本人の褒め下手」というカテゴリーがあります。多分、日本中のブログでこういうカテゴリーを設けているのは私だけではないかと思います。

橋下市長批判なら、ノーベル賞受賞者礼賛の100倍ぐらいのエネルギーが発揮できるのに、

日本人は、他人の仕事を尊敬する。他人を褒める、感謝するという意思が弱すぎます。

または、気持ちはあるのかもしれませんが、その表現が下手すぎます。


私だってノーベル賞受賞理由など理解できません。

天下の大秀才が何十年も、苦労してたどり着いた成果を、ド素人が簡単に理解できると考える方が不遜です。

折角のおめでたい話題ですから、社会への不満の表明はこれぐらいで止めておきます。


◆とてつもない、日本。

今年の出来事を見ていると、戦後(私が生まれる前ですが)の話を思い出します。

敗戦国となり、焼け野原で、自分達はもうダメなのかと自信を失いがちだった日本人にとって、

「フジヤマのトビウオ」、平泳ぎの古橋廣之進選手の世界新記録と、湯川秀樹博士が日本人として

初めて、「中間子理論」でノーベル物理学賞を受賞したことは、我々がちょっと想像出来ないほど、

当時の日本人を勇気づけた、といいます。


今年は、よく似ていませんか?

ロンドン五輪で、日本のアスリート達が頑張って史上最多、38個のメダルを獲得してくれました。

東日本大震災以降、日本は、原発事故や幾度も豪雨や台風その他自然災害に襲われ、良いことがなかった。

8月20日、メダリストによる、銀座のパレードに50万人もの人が押し寄せた。

どれほど、日本人が「嬉しいこと」に飢えていたか、良くわかります。


そして、山中伸弥教授の研究は、それを元に既に世界中で、再生医学の研究が進んでいるといいます。

山中教授は最初は整形外科医だったけれども、手先が無器用で、手術が苦手で「向いていない」ということで、

基礎医学の研究に転じ、将来的には多くの、今まで不治だった病に冒された人を救うかも知れない研究成果を出されました。

勝った負けたではない。純然たる、人類への貢献です。

これが誇らしくなくてなんでしょうか。


日本は、もうダメかも知れないというとき、戦後も今も、このような人々が現れる。

日本は、日本人はやはり「とてつもない国・国民」なのかもしれない。きっと、そうだ、と、信じます。

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2012.10.08

「バックミラーの証言」という番組がありました。「NHKアーカイブズ」をネットで利用出来るようにできませんか。

◆昭和2年(田中義一)か22年間(吉田茂)まで総理大臣公用車は一人のドライバーが運転していました。

学生時代に「バックミラーの証言」をいうNHKの番組を見ました。

検索したら、放送日時の記録が見つかりました。

バックミラーの証言 20人の宰相を運んだ男

昨日、負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~ | NHK土曜ドラマスペシャルの話を書いたのですが、

その後思い出しました。

今は、首相が替わると運転士も交替するようですが、昭2年から何と戦後昭和24年第2次吉田内閣まで首相専用車(公用車)の運転士を務めた、

柄澤好三郎さんという方が、出演した、1981年、私が大学生の時に放送された番組です。当時柄澤さんは、

79歳でしたが、歴代なんと、昭和2年から、22年間というと、

田中義一、濱口雄幸、若槻禮次郞、犬養毅、齋藤實、岡田啓介、廣田弘毅、林銑十郞、近衞文麿、平沼騏一郞、

阿部信行、米内光政、東條英機、小磯國昭、鈴木貫太郞、 東久邇宮稔彦王、幣原喜重郞、吉田茂、片山哲、芦田均

で20人を超えてしまうのですが、詳しい事はわすれました。本にもなっています。
「バックミラーの証言―20人の宰相を運んだ男」

昨日、ドラマについて書いてから、ふと思ったのですが、あのドラマを制作したNHKのスタッフ、脚本家、俳優たちは、

「バックミラーの証言」を、多分、見た事がないでしょう。


私も、1981年に番組を見たときには、その真価がわかりませんでしたが、何しろ自分の目で、

昭和の初期から戦後まで全ての総理大臣を見ていた方の「証言」ですからものすごく興味深いものがあります。


私が思い出す柄澤さんのお話は、

1931(昭和5年)11月に東京駅で銃撃された濱口雄幸首相で、一命は取り留め、翌年1月退院したのですが、

既に60過ぎですから具合は悪いのです。それを野党政友会、鳩山一郎らの執拗な登壇要求に応じて国会に登場したときに、

この瀕死の老人を野党は罵倒し、とうの濱口氏は真っ青な顔色で、運転士の柄澤さんは、
「何故、同じ日本人どうしで、これほど残酷なことをいうのか、濱口さんを見ていて涙が出た」

というエピソード。

東条英機は、朝食を摂らず自宅の玄関先でデミタスカップ一杯の殆どトロトロの

濃いコーヒーを飲むだけだった、とか、自己顕示欲が強かったのでしょうか。

今では警備上考えられませんが、当時は首相公用車にもオープンカーがあり、東条はそれが大好きで

気分が良いと、「オープンカー持ってこい」というので、柄澤さんは仕方なく、屋根付きをオープンカーに交換しに車庫に

戻ったことが何度もあるとのこと。


あれは、誰の時っていったかな。暗殺の危険があるので首相公邸から道路に出るときに、当時は他にクルマなんて走ってないので、

なるべく素早く(攻撃されないように)道へ飛び出すように運転した、とか、

戦後、社会党の片山哲委員長が、内閣総理大臣だったことがありますが、

柄澤さんによると
しばしば、工場労働者の集会に行くときなど、「柄澤君も一緒に見ておきなさい」といわれ、お供したが、

さすが、社会党だね。毎日、昼ご飯は、ふかしたじゃがいもだけだった。

など、恥ずかしながら、他愛もない話しか思い出せませんが、

とにかく、我々にとっては「歴史上の人物」を全て自分の目で見ていた方がテレビで「証言」していたというのは、

この番組、ただ一つだと思います。


◆著作権は勿論大事ですが、利用者の利便性を考えて頂きたいと思います。

改正著作権法とやらが施行され、確かに著作権並びに知的財産権は保護されるべきなのでしょうが、

NHKは公共放送であり、日本で最も多くの映像資料を有しており、その中には資料というよりも、

「史料」と呼んだ方が適切なのではないか、と言うぐらいの貴重な映像があります。

NHKアーカイブズという施設に行けばそれらを見ることが出来るらしいのですが、東京近辺だと埼玉の川口にあり、

平日は17時までだし、そもそも、いちいち、そんなところまで、面倒臭くて見に行けません。

NHKオンデマンドというネット配信サービスがありますけども、

これは基本的には、最近の番組をネットでストリーミング配信するのが中心でこちらが過去の映像を検索することは

できません。国会図書館もネットで所蔵文献を閲覧可能にする「構想」はあるようですが、失礼ながらお役所仕事ですから、

いつになるか、分かりません。


映像と、著作権がとっくに切れた古典音楽の楽譜では、また、話が別かもしれませんが、

海外では、例えば、国際モーツァルテウム財団は、モーツァルトの全作品の楽譜をネットで無料で

見られるサービスをとっくに実行してます。

新モーツァルト全集:デジタル版

NHKの過去の映像資料を、無料で見せろとはいいません。料金を払っても構いませんが、

そもそも、これだけネットサービスが多様化しているのですから、例えば「バックミラーの証言」を検索して、

何百円か支払ったら全国どこからでも、見ることが出来ると言うぐらいのシステムを構築するのは、恐らく,

データの量は膨大なので、大変でしょうけれども、それぐらいは利用者の利便性という観点から検討して欲しいと思います。

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2012.10.07

NHK土曜ドラマ「負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~」は、良かったと思います。

◆どうして、現在の日本の「形」が出来上がったのか、と言うこと。

NHKが9月8日から10月6日まで5回連続で毎週土曜日に放送した、

負けて、勝つ ~戦後を創った男・吉田茂~ | NHK土曜ドラマスペシャル

は、概ね良かったと思います。

学校の「日本史」では、古代史というか考古学的な「日本の黎明」から始まり、大抵現代史は途中で時間が足りなくなり

戦前、戦中、戦後、は本来「最も近い過去」で詳細までかなりはっきりと分かっているのですが、

殆ど教えないので、最近の人たちは日本が戦争に負けて、現在の国家体制が出来るまでにどのような経過を辿ったか、

を知らないと思います。


ネット上の感想を読むと、歴史に興味があり、あるいは詳しい方は、ドラマの細部を色々と指摘していましたが、

この場合、そういうことは、とりあえず、あまり書いても仕方が無いとおもいます。


前述の通り現代の歴史は、最も近い過去であるが故に、膨大な史料で細部まで分かりますから、

これを、仮に1年間の「大河ドラマ」として、つまり約50回に分けて製作するならまだしも、

5回の土曜ドラマで描こうとしたら、細部は捨象せざるを得ないだろうと思います。


歴史的状況の背景説明を役者のセリフに織り込んだら、あまりにも不自然ですし、

ナレーションや字幕で補おうとしたら、多分、セリフの100倍ぐらいの情報量になってしまうと思います。


このドラマで描かれたことを、ものすごく大雑把にまとめると、


戦後、GHQの統治下で国家の体制まで規定された日本が、どのようにして、曲がりなりにも独立国になったか。

その転換点がサンフランシスコ講和条約ですが、

そこへ至る過程で、吉田茂や白洲次郎や、その他、政治家や官僚たちなどが

如何なる役割を果たしたのか?とか、どうして日米安保条約を締結することになったのか


ということです。

若い方は、極端な話、マッカーサーもGHQも、東京裁判も、吉田茂も白洲次郎も、何にもしらないのですから、

彼らの相互の絡みの中で日本の今の国家体制の原型が出来上がるその過程を知るのは大切なことです。

講和条約があれで良かったか?安保条約締結は正しかったのか?と言う議論は歴史の「評価」であり、

また、別のことです。


兎にも角にも、少しでも現代史に興味を持ち、歴史を知る人が増えるのは良い事です。

「知識」がなければ「評価」することは、絶対にできません。


吉田茂を演じた渡辺謙さんを始め、キャスティングも適切だったと思います。

再放送が、あるかどうかしりませんが、今、番組の公式ホームページで掲示版を見たら、

相当数の「再放送希望」の書き込みがありました。

多分、再放送があるでしょうから、今回ご覧にならなかった方には、お薦めします。

「歴史の勉強になるから。」云々を抜きにしても、ドラマとして、かなり「面白い」作品だと思います。

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2012.10.05

「物価1%上昇、14年度達成は困難 日銀総裁が見通し」←物価を上昇させるのは、日銀の仕事ではありません。

◆記事:物価1%上昇、14年度達成は困難 日銀総裁が見通し(朝日新聞デジタル 10月5日(金)21時59分配信)

日本銀行の白川方明(まさあき)総裁は5日の記者会見で、デフレ脱却に向けて、

日銀が目標に掲げる「1%の物価上昇」の早期達成は難しいとの見方を示した。

これまでは、消費増税が予定されている2014年度にも達成できるとしていたが、

欧州危機などで国内景気は足踏みしており、目標の実現は厳しい状況だ。

日銀は、この日の金融政策決定会合で、金融政策の「現状維持」を決めた。その後の記者会見で、

白川総裁は「9月に景気シナリオを明確に下方修正し、物価も(今後)下方修正することになる」と述べ、

「14年度を含めた遠くない時期に1%に達する」としていた従来の見通しを修正した。

日銀は30日の決定会合で12~14年度の経済見通しを示す。7月時点では12年度の物価上昇率は0.2%、

13年度は0.7%としていたが、これらを下方修正するのに加え、

14年度の物価見通しも消費税の増税分を除けば0%台の上昇にとどまる可能性が強まった。


◆コメント:物価を上昇しないのは、需要がないからでそれは日銀の責任ではないのです。

この話題は、何度繰り返したかわかりませんが、

私のごとき一般人のブログを読んでおられる方は世の中のごく一部で、

今日、初めて読んで下さる方も大勢いらっしゃいますから、繰り返します。


日銀など中央銀行の仕事は、本来物価に関して言えば、物価が上昇しすぎるインフレーションの際に

政策金利を引き上げ、金融市場に流通する資金を調整するなどして、物価を安定させることです。


現在の日本は、物価の下落が続くデフレです。このデフレ対策を日銀に押しつけようとしているのが

政府与党ですが、狡いと思います。本来それは日銀の仕事ではありません。


昨日(4日)と今日、1ヶ月に一回行われる、日銀の金融政策決定会合が開かれ、

新聞には「追加的緩和期待」がマーケットに存在した、といいますが、

そもそも、政策金利は殆ど限りなくゼロに近いのですから、引き下げようがありません。

日銀が昨年から行っているのは、金融市場に資金を供給するために、市場に流通している長期国債などを

「資産買入基金」という勘定で買い取ることです。買い取るということは対価としておカネを払うのですから、

市場に資金を供給することになります。金利ではなく量的な金融緩和の一手段です。

「資産買い取り基金」の限度額を、昨年から段々増やしていますが、一向にデフレはとまりません。


ちょうど一週間前、9月28日に8月の全国消費者物価指数が発表されましたが、前年同月比マイナス0.3%。

4ヶ月連続の前年同月比マイナスです。

これが、2007年からの全国消費者物価指数の推移です。

Cpijapansince2007


ご覧のとおり、とくに2009年以降、右から二列目の「前年同月比」はずっと▲、つまり

マイナスです。日銀が「資産買い取り基金」を創設したのは2010年10月ですが、その後も、まれに

前年同月比プラスが続いたことはありますが、全体のトレンド(傾向)を見ると明らかに物価の下落は

止まっていない。物価の下落が止まらないということは、商品を作っている会社のもうけが減るということです。

すると会社は、経費を節減するために最大の経費=人件費=従業員の給与を減らします。少なくとも増やしません。

家計の財布のヒモは堅くなりますが、GDP(国内総生産)の3分の2は個人消費なのですから、それではますます

経済活動が停滞、または縮小し、需要と供給の関係で、物価はさらに下落し、企業はさらに儲からず、

従業員の給料は更に減る。可処分所得が増えなければ、おカネを使おうという気になりませんが、

そういうときに、野田政権は消費税増税などを決定してしまったので、余計、将来はモノやサービスが売れなくなるだろうから、

企業は、おカネを借りるなどして設備投資をして、生産を拡大しようとしません。


キリがありませんが、このような「負の連鎖」がずっと続いています。


◆白川総裁は、「これは日銀ではどうしようもない」と言うべきです。

白川総裁は、「物価1%上昇目標達成困難」といっていますが、それはそうでしょう。日銀が

いくら金利を下げても、資金を市場に供給しても、それは「供給」が増えるばかりで、経済は総需要を喚起しないかぎり

活性化しません。それは日銀の仕事ではない、とはっきり言うべきです。

野田政権も何政権も皆経済音痴ですが、景気を良くしたいなら、主な手段は2つ。

政府が財政出動、つまり国の予算で色々と事業を興して、民間企業に注文をだす。

或いは、企業は従業員の給料を上げるわけがないのですから、家計の可処分所得を増やす為に、思い切って減税する。

使えるお金が増えなければいつまでたっても、文字通り「景気が悪い」ままです。

一時的に国家の収支のバランスが悪化しても景気がひじょうによくなれば、所得税や法人税収入が増えるでしょう。

おカネを皆が使わない状態のまま、消費税などを引き上げたら、余計の皆がおカネを使わなくなることは、

火を見るより明らかです。

日銀や各国が「インフレターゲット」というとき、それは本来、経済活動が活発すぎて物価の急激な上昇の

危険があるとき、例えば、放っておいたら、前年比2%の物価上昇率になってしまいそうなのを、

1%におさえることを目標とする。

それが、本来の「インフレターゲット」という概念です。

繰り返しますが、日銀は日本経済の資金の量は調整できてもそのおカネを使おうというモチベーション、すなわち

需要を引き出すことはできません。

それは、政府の仕事なのです。

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「首相に適任」安倍氏39%、野田氏34% 世論調査←安倍晋三は日本を「戦争が出来る国」にしようとしている人間ですよ?

◆記事:「首相に適任」安倍氏39%、野田氏34% 世論調査(朝日新聞 2012年10月2日22時16分)

野田第3次改造内閣の発足を受けて朝日新聞社は1~2日、全国緊急世論調査(電話)を実施した。

野田佳彦首相と自民党の安倍晋三総裁のどちらが首相にふさわしいかを聞いたところ、安倍氏が39%で、

野田氏の34%を上回った。衆院比例区の投票先でも、自民が30%(9月の緊急調査は23%)に伸び、

民主の17%(同15%)を引き離した。

どちらが首相にふさわしいか、という質問について、有権者の56%を占める無党派層の答えをみると、

安倍氏は29%で、野田氏の32%がやや多かった。ただし、自民支持層の82%が安倍氏を、

民主支持層の86%が野田氏を選んでおり、自民の支持率が21%と、民主の14%を上回った分、

安倍氏が優位に立った形だ。


◆コメント:日本を「戦争が出来る国」に使用としている人間を首相にふさわしいと考えてはいけない。

電話による世論調査など、いい加減に答える人が多いだろうから、

この世論調査結果が、日本国の有権者全体の意向を反映しているかどうか

全く分からないが、それでも、安倍が首相に適任と考えている人が多いのは

誠に残念である。

つい、3日前、

「<安倍自民総裁>「改憲が次期衆院選の争点」」←根本的に間違っています。

で書いたとおり、国会議員が「改憲」をいい出すこと自体、憲法に違反している。

そして「改憲」とは要するに、戦争の放棄を定めた憲法九条を、

日本を戦争ができる国家にしよう、ということである。


9月30日、日本触媒姫路製造所のプラントで爆発があり、消防士や会社の従業員が亡くなった。
◆記事:<姫路工場爆発>「熱い」「痛い」薬品浴びやけどの隊員ら(毎日新聞 10月1日(月)2時32分配信)

横たわる負傷者、やけどをした体をホースの水で冷やす消防隊員--。

爆発の前後に現場に出動した消防団員らが30日、火災現場の壮絶な状況を明らかにした。

消防団員の男性は製造所に着いて間もなく、タンクの爆発に遭遇した。「けが人がたくさんいるから運んでほしい」。

誰かが大声を上げたため、タンク近くに駆け付けた。消防隊員ら数人が地面に横たわり、

接着剤のような黄色いアクリル酸が服に付着していた。服を脱いでホースの水を体にかけ、バケツに手を浸していた。

別の消防団員の男性は、両手をやけどした消防隊員に「服をめくってくれ」と頼まれた。薬品で所々焦げたシャツを脱がすと、

背中がやけどで赤く腫れていた。周囲では「熱い」「痛い痛い」の声。

男性は「薬品は接着剤みたいで、無理に取ろうとすると皮がめくれそうになった。

恐怖を感じ、ぼうぜんとするしかなかった」と振り返った。

死傷者は37人となった。消防士の山本さんらは、何と500度のアクリル酸を浴びて火傷で亡くなったのだ。

やけどの痛みはもっとも苦しく残酷なものだ。ある年齢層以上の方は、雲仙普賢岳の火砕流に巻き込まれて亡くなった

マスコミ関係者や消防士が搬送されたときの映像を覚えているだろう。

全身の皮膚がやけただれ、剥がれ落ち、犠牲者たちはあまりの激痛に、

搬送される担架の上で痙攣していた、あの悲惨な映像を、私は思いだした。


太平洋戦争では、300万人が戦死した。その全てが火傷によるものではないだろうが、

今回の姫路の事故と同じか、またはもっと残酷に沈み行く軍艦のボイラー室で業火に焼かれて

酷い死に方をした人々が大勢いることは、想像に難くない。


戦争とは、そういうことである。


安倍晋三らは、日本を、その残酷な、戦争という状態に陥ることが出来る国にしようと

しているのである。自分は兵隊に行かなくても良いことが100%確実だ。

死ぬのは兵隊である。日本国民を再び、これほど残酷な目に遭わせるかも知れないのを

むしろ望んでいるのが安倍晋三自民党総裁である。


野田首相に問題がない、などというつもりは勿論ないが、

すくなくとも、日本を「戦争が出来る国」に変えようとする人間の頭の中は

一体どうなっているのか。彼が首相に適任だと答えた人々は戦争のことをかんがえたのであろうか?

私には、そのような思想を持つ人間は首相どころか政治家として既に失格であると思う。

もう一度戦争をしようとするなど、魂を悪魔に売り渡した人間ではないか、とすら思うのである。

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2012.10.04

「あさイチ 「やめたいのにやめられない 強迫性障害」←こんなの、珍しい症例ではありません。

◆NHK総合テレビ「あさイチ」10月3日放送分の説明文。

「やめたいのにやめられない 強迫性障害」

「手を洗っても洗ってもキレイになった気がしない」「鍵を閉めたか気になって何度も確認してしまう」など、

気になり出したら止まらなくなる症状を訴える人が少なくない。これは「強迫性障害(OCD)」という

精神疾患(不安障害)かもしれない。放っておくと症状が悪化するにもかかわらず、はっきりとした原因も不明だ。

これらを軽減する方法として注目される薬物治療や認知行動療法を紹介。苦境から脱する道筋について考える。


◆コメント:徒に不安を煽り、偏見を助長するような番組構成はよろしくない。

あさイチというのはNHKの朝8時15分からの生活情報番組である。

ときどき、このような医学的な問題を取り上げる。

今日は、「強迫性障害」(「脅迫」ではない。「強く」「迫る」から「強迫」である)を取り上げていた。

ということは知っていたが、朝、見ているヒマはないので、録画しておいて、夜になって見た。


世の中「メンタルヘルス」への理解が、昔に比べればだいぶすすんでいるが、それでも一旦「精神疾患」

文字を見た途端、世の多くの人は顔色が変わるようだ。


ただでさえ、世の中には「精神疾患」「精神科」への偏見がはびこっている。

強迫神経症(と以前は言った)を取り上げるのこと自体は構わないが、

客観的に分かっていることを淡々と伝えて頂きたい。


番組を見ると、精神科の教科書どおりの典型的(古典的といってもいい)な強迫神経症の症状、

手をいくら洗っても綺麗になった気がしない。外出時に消火や施錠を何度も確かめていて、

確かめたことを覚えているのに、また、確かめずにはいられずに時間が経ってしまう、など

を、「再現VTR」で説明していたが、その間、映像のバックには何やら恐怖心を煽るような

不気味なBGMが流れる。番組の司会者も、説明する人も、必要以上に「不気味なもの」をみるような顔つきだ。


ああいうことをするから、建て前では「精神疾患への理解を深める」ことになっているが、

実際には偏見を助長するのである。


◆珍しい「病気」ではないし、治し方も分かっている。

こういう話題は、本来、医療従事者、しかも精神医療の専門家が書くことかもしれない。

私は10年以上、遷延性うつ病で大学病院に通院していることは、今まで何度書いたか分からない。

最近は、さすがになくなったが、以前はこのことを書く度に心ないメールが届いた。

曰く、

キチガイはだまっていろ。

また、うつ病自慢、自殺未遂自慢か?この死に損ないめ。

など、ひどいことをいう人がいるものだ。

私は自分の病気が自慢になる、などと考えたことは一度もないが、精神科患者であることを

敢えて書くのは、過去3300本の記事は罹患後に書いたものであり、

精神科の患者は知能が低くなるわけでもないし、論理的思考能力がなくなるわけでもない、

ということを世間に示し、多少なりとも、精神科、精神科患者、精神疾患への偏見を減じたいからである。


話がそれた。

詳しく書くこともできるが、長くなる。結論は、
強迫性障害はさほど珍しくないし、クスリで治療できる。

ということに尽きる。

何しろ10年以上、同じドクターに診て頂いている。

この先生は精神科の臨床医として約40年の経験を持つ、本当の専門はうつ病だが、

大抵の精神疾患の症例は診てきた、大ベテランである。

私は、今でも、そのベテランドクターに診て頂いているが、今までに色々な話をきいた。


いつだったか、何がきっかけか忘れたが、私が強迫神経症について質問したことがある。

先生の回答は明快だった。
ああ、強迫神経症は、結構多いですよ。全然めずらしくありません。あれは治ります。

とのこと。治療法は一種類ではないけれども、不思議なことに何十年も前から

抗うつ薬(うつ病の治療薬)として使われている、商品名「アナフラニール」(一般名:クロミプラミン)というクスリが

強迫神経症には、かなりの著効を示すそうだ。勿論、クスリというのは、向精神薬に限らず、

患者との相性があるから、これだけが選択肢ではないが、

私が強調したいのは、怯えることはない。症状が軽いウチに(これは何の病気でも同じだ)、

専門家の治療を受けなさい、ということである。治療開始が早いほど、一般的に治癒も早い。


番組では「カウンセリング」を用いた治療も紹介していた。

世間の人々は、クスリ嫌いが多く、特に「向精神薬」(狭義の向精神薬は精神科で処方される薬の総称)を

飲むようになったら、「おしまい」と勝手に決めつけている人が多いが、私は10年以上飲み続けて

廃人にもなっていないし、肝機能や腎機能に異常は認められない。


カウンセラーは一応「臨床心理士」というが、これは国家資格ではない。

民間資格である。臨床心理士は医師ではないから、クスリを処方することはできない。

カウンセリングは医療行為とはみなされないので、保健は適用されない。30分で5,000円も必要となるが、

治る保証はどこにもない。下手に相性の合わないカウンセラーに会うと症状が悪化することすら、あり得る。

最終的には、ご自分で決めるしかないが、私は精神科を薦める。

だれしも「強迫神経症」までならなくても、何度か施錠を繰り返したとか、

外出時にアイロンの電気を切ったことを確認した筈だ。

そういうことがたまにあったからと言ってもそれは治療を必要とするレベルではない。

「強迫」に限らず「神経症」とは、何かが気になって仕方が無く、気になりすぎて日常生活に

支障をきたす、ということになって初めて治療の対象となる。

強迫神経症から、より深刻な精神疾患になる、とか、まして強迫神経症自体で「死ぬ」ことはない。

とにかく、最初は嫌かもしれないが、「気になる」程度が常識の範囲を超えた、超えそうだ

と思ったら、さっさと治療(多分、アナフラニールですよ)を受けることだ。

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2012.10.03

あまりにも、当たり前のこと。世の中は「誰か」の為に存在しているのではない。

◆当然過ぎるほど、当然のことだが、世の中の多くの人は分かっていない。

世の中は、特定の「誰か」のために、創られていない。
貴方が、もしも「神様」でこの世を自分好みに創ることができるなら、

自分の気に入る人間ばかりを創れば良いが、言うまでもなく、人間は神ではない。


この世は「誰か」の為にオーダーメイドされたものではないから、

誰にとっても「いけ好かない野郎」がいると同時に、自分も誰かにとっては「いけ好かない野郎」である。

それは、仕方が無い。お互い様であって、我慢するしかない。


この当たり前のことが分からない人間が、しばしば他人をいじめる。

子供も大人も、他人をいじめる理由を一言で挙げるなら、

自分の気にくわないから。

だろうが、それは他人をいじめたり、他人に辛く当たることを正当化しない。

他人が自分にとって気に入らないから、自分の気に入るようになれ、と命ずることは、

自分の自我が、他人のそれよりも上位の価値を持っている、と考えていることを意味する。

しかし、誰にもそんなことは判断できない。


フロイトの「精神分析入門」を読むと、人間は生まれた瞬間は、自分=世界であり、万能である。

全ては自分の思うとおりに周囲がうごいてくれる。


しかし、成長するにつれ、自我は次第に社会的規範により制約を受ける。

これは、自分と他人とは別の自我をもつことを認識する過程である。


他人が、「自分の気に入らないから」いじめるという人間は、この精神的発達に失敗している可能性がある。

つまり、自分と他人は別の自我を有するという認識が十分に出来て居ない未成熟な精神構造に止まっているのだ。

ということを考えれば、他人が気に入らないからいじめるとか迫害するとか辛く当たると言う行為が

かなり、恥ずかしいことだ、とわかるだろう。

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2012.10.02

毎年恒例です。【音楽】Fly Me To The Moon

◆昨日が十五夜(仲秋の名月)でしたが・・・。

本当は昨日のウチに載せたかったのですが、

何しろ台風で、そういうムードではありませんでしたが、

どうも、この時期は毎年、何とかの一つ覚えのようですが、この曲お載せないと気が済みません。


新しい歌手は今年は発見できておりません。この歌は非常に多くの歌手がカバーしているので、

色々ご紹介すればいいのですが、どうしても、私の好みに戻ってしまいます。


◆歌詞

本来序奏部(ヴァース)から歌うのでしょうが、そこを省略して、いきなり、

Fly me to the moon

と、歌い出す人も多いです。どちらも良いとおもいます。

ここでは一応フル歌詞(原語(英語)の歌詞と日本語訳)。
Fly me to the moon 作詞:Bart Howard 訳詞:橘 結希

(注:ここからヴァース。)

Poets often use many words to say a simple thing.

簡単なことを伝えるために、詩人はいろいろな言葉を使う

It takes thought and time and rhyme to make a poem sing.

その詩を囁くために、思案して、時間をかけて、音を乗せる

With music and words I've been playing.

音楽と言葉を添えて、私はそうしよう

For you I have written a song

あなたのために私は歌を書いた

To be sure that you'll know what I'm saying,

私が何を言いたいのか、わかってくれると信じてる

I'll translate as I go along.

進むにつれて、解き明かしていくでしょう

(注:ヴァース(Verse)の終わり、です)


Fly me to the moon

私を月へ連れてって

Let me sing among those stars

星々の間で歌わせて

Let me see what spring is like

On Jupiter and Mars

木星や火星の春がどんな様子か私に見せて

In other words, hold my hand

つまりね・・・手をつないで

In other words, darling(baby) kiss me

つまりね・・・ねぇキスして

Fill my heart with song

歌が私の心を満たす

Let me sing for ever more

ずっと、もっと歌わせて

You are all I long for

あなただけが私にとって何ものにも代えられない、

All I worship and adore

あなただけが大切で尊いもの

In other words, please be true

つまり、「真実(ほんとう)にしてほしい」ってこと

In other words, I love you

言い換えると・・・「愛しています」


毎年、書いてるのですが、ロマンティックですね。いいですね。


◆演奏です。フランクシナトラ、他。

「お前、他に無いのか?」といわれそうですが、どうしても最初に、フランクシナトラを

持って来ます。ヴァース省略。専属ビッグバンドの華やかな伴奏がいいですね。スウィングジャズ風です。


フランク・シナトラ Frank Sinatra “Fly Me to the Moon”






宇多田ヒカルさんがヴァースから。


宇多田ヒカル “Fly Me to the Moon”






如何にも「今風」ですけど、この歌の「切なさ」と「ロマンチシズム」が大変良く表現されていると思います。


最後はピアノで前田憲男さんです。


前田憲男“Fly Me to the Moon”






前田さんは、ピアノの作編曲も独学だというのですが、紛れもない天才ですね。


ロマンティックな夜を(と言っても遅くなってしまいました。明日でもいいでしょう)をお過ごし下さい。

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2012.10.01

「<安倍自民総裁>「改憲が次期衆院選の争点」」←根本的に間違っています。

◆記事:<安倍自民総裁>「改憲が次期衆院選の争点」(毎日新聞 9月30日(日)18時35分配信)

自民党の安倍晋三総裁は30日、京都府綾部市で講演し、憲法改正を次期衆院選の争点にする考えを示した。

安倍氏は「まずは96条から始めたい」と述べ、憲法改正の発議に衆参各議院の3分の2以上の賛成と定めた憲法96条の改正に意欲を表明。

「3分の1をちょっと超える国会議員が反対すればできない。そう思っているような横柄な国会議員には、次の選挙で退場してもらいたい」と語った。

安倍氏はまた、「教育再生にこれからも取り組んでいきたい。そのためにも何としても政権奪還したい」と

野田政権を早期の衆院解散・総選挙に追い込む決意を改めて示した


◆コメント:この発言だけで、自民党に投票してはいけないと思います

安倍晋三氏は、前回内閣総理大臣であった時から、改憲論者として有名ですし

憲法の付属法であると言われる教育基本法の改正を強行採決するなど、かなり非民主的な、

強硬的な姿勢が目立ちます。


また自民党が政権を担当すると決まったわけではありませんが、安倍氏が幹事長就任を要請した石破茂元・旧防衛庁長官も、また、

徴兵制導入肯定論者です。


各メディアが、最近はあまりやりませんが、311以前には、時折「改憲に関する世論調査」を行い、

そうすると必ず、30%から50%の人は、「改憲賛成」で理由として「時代にあっていないから」などを

選択肢から選んでいますが、具体的に何がどう、時代に合っていないのか説明して欲しいものです。


今、安倍晋三氏ら目論む憲法改正とは要するに「戦争放棄」の第9条を変更し、日本の武力行使を容認する。

つまり海外へ「軍隊を送っ」て、「武力を行使し」て、「他国の人を殺し」ても良い国にする、ということです。

その思想に関しては、賛成という人がいても、それは思想信条の自由です(私は絶対反対ですが)。


しかし、それ以前の基本的な問題として国会議員が「改憲」を持ち出すこと。

それ自体が憲法に違反しています。

日本国憲法第九十九条は、

天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

と定めています。

これは日本国憲法に限らず、凡そ「憲法」が出来た歴史的経緯を考えれば当然です。

大元はフランス革命にあります。憲法の目的は、主権者である国民が、国家権力の濫用を防ぐ為に、

国家権力を行使する立場にある人間たちに「枷」(かせ。制限、リミットという意味)をかけているのです。


だから、日本国憲法第99条は、国家権力を行使する行政、司法、立法の各権力に、憲法を擁護せよ、と

規定しているのです。


安倍晋三氏をはじめ、国会議員や国民の「改憲論者」たちは、この最も基本的なことを理解していないと思われます。

国会議員や、公務員などは「憲法というリミット」をかけられている側なのです。

リミットをかけている主権者たる国民の側が憲法を変えようという非常に強い意志を示しているならばいざしらず、

そんな気配は全く無い(今は特にそれどころか、福島第一や被災地をどうするのだ?と言いたいですよね?)ときに、

安倍氏ら、リミットをかけられている側が、自分で「リミットを外そう」というのは論理的に全く意味を為しません。

これは難しい事でも何でもありません。この件に関しても過去、私は何十回書いたか分からないほどなので、今日は

簡単に済ませて頂きますが、世の中の基本の中の基本で大事なことなので、何度でも繰り返し書くつもりです。

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