« 「ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議」←アラブ・イスラエル紛争入門。 | トップページ | 「第46回衆議院議員選挙(平成24年度)自民党政策集」を読みました。自民党に投票してはいけません。 »

2012.11.21

「<日銀総裁>安倍総裁に反論 物価目標『3%は非現実的』」←白川総裁、本当は「激怒」状態だと思います。

◆記事:<日銀総裁>安倍総裁に反論 物価目標「3%は非現実的」(毎日新聞 11月20日(火)21時4分配信)

日銀の白川方明(まさあき)総裁は20日、金融政策決定会合の後の記者会見で、

衆院選の争点に金融政策が浮上していることについて「(積極的な緩和は)既にやっている。

日銀の強力な金融緩和策を反映して金融環境は緩和した状態にある」と述べ、自民党の

安倍晋三総裁ら積極緩和を求める動きに真っ向から反論した。安倍氏が求める3%の物価上昇についても

一般論と断ったうえで「現実的ではない」と一蹴。日銀法の改正も慎重に検討すべきだとの認識を示した。

白川総裁は物価目標について、80年代後半のバブル期でも消費者物価の上昇率が3%に達したことがないことを踏まえ、

「3%は現実的でない。今まで経験のない物価上昇率を掲げ、政策を総動員すると長期金利が上昇し、

財政再建にも実体経済にも悪影響が出る」と指摘。さらに「国民が望むのは単なる物価上昇ではなく、

雇用や賃金が増加し、緩やかに物価が改善する状態」と述べた。

また、安倍氏が主張する日銀による建設国債の直接引き受けについては

「通貨発行に歯止めが利かなくなり、さまざまな悪影響を及ぼすのは歴史の教訓」と述べ、明確に反対する考えを示した。

政府と日銀の政策協定(アコード)やインフレターゲットの導入に向けた日銀法の改正に言及していることについても

「経済、金融の基本法である日銀法の改正を議論する場合は十分に時間をかけて慎重な検討を行うことが必要だ」と慎重な姿勢を示した。


◆コメント:白川総裁がここまで、政治家の発言に反論したのは初めてです。抑えてますが「激怒」している状態かと。

日銀の白川総裁は東大経済学部卒の生え抜きの日銀マンで、ずっと金融政策を担当する、企画局にいた人で、

金融政策に関しては、素人の政治家にいままでも色々言われて我慢してました。

昨日と今日、月に一度開かれる日銀の金融政策決定会合があり、日銀は金融政策の現状維持を決定したのです。

2012年11月20日 当面の金融政策運営について(現状維持、12時14分公表) [PDF 162KB]

金融政策決定会合があった日の夕方から、日銀総裁が記者会見を行うのが、昔からの慣習です。

いつもは穏やかな、質疑応答なのです。白川さんが日銀総裁に就任したのは2008年4月で既に4年半が経ちます。

白川総裁が、まだ野党党首とはいえ、政治家の金融政策に関する発言にこれほど真っ向から反論したのは初めてです。

日銀総裁という立場上、感情は抑制していますが、「物価上昇率3%は非現実的」というのは、通俗的な言葉に翻訳するなら、
「アホか!そんなの、ホントのインフレじゃないか!」

というところではないか、とおもいます。


私は、過去何度も、物価を押し上げることは日銀の仕事ではないし、いくら市場に資金を供給しても、

総需要がなければ、物価が上がるわけがない、と書きました。

実は、白川総裁も同じ発言をしています。ちょうど3年前の今日です。
◆記事:需要不足時、流動性供給だけでは物価は上がらず=日銀総裁(ロイター 2009年 11月 20日 17:29)

日銀の白川方明総裁は20日、金融政策決定会合後の記者会見で、物価が持続的に下落する根本的な原因は

需要不足だとし、需要不足の時は、流動性供給だけでは物価は上がってこないとの認識を示した。

 <持続的物価下落がデフレの定義なら、政府・日銀間に差はない>

政府が20日の月例経済報告で、日本経済がデフレ状況にあると認定したことについて、

白川総裁は、デフレには様々な定義があるとしたうえで、持続的な物価下落がデフレの定義なら、

日銀の「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の考え方と異なってはいないと強調した。

同総裁は「持続的な物価下落は、マクロ的需給バランスが緩和していること、言い換えると需要の弱さの結果として生じる現象」

と指摘した。さらに、そうした状況の改善には「設備投資や個人消費といった最終需要が自律的に拡大する環境を整えることが不可欠で、

家計の将来の安心感や企業の成長期待を確保することが最も大事な課題」と述べた。

そのため日銀としては「家計や企業の経済活動を金融面から支えるために、極めて緩和的な金融環境を維持し、

わが国経済が物価安定のもとでの持続的成長経路に復していくことを今後とも粘り強く支援していく」とした。

量的緩和が、とり得る政策の選択肢に入るかの質問に対しては「経済が大きな流動性制約に直面しているときには、

その時に流動性を供給することが、物価下落を防ぐ上で大きな効果がある」としたものの

「需要自体が不足している時には、流動性を供給するだけでは物価は上がってこない」との考えを示した。

(注:色文字は引用者による)。

まったく同感です。個人消費が増えないのに、消費税増税を決めて、一層消費意欲を政治家が減衰させておいて、

ただひたすら、デフレは、日銀の金融緩和が不十分だからという考え方は正しくありません。

安倍晋三自民党総裁はお見受けするところ、何だかやたらと、気分が「ハイ」になっていて、やたらと大風呂敷を広げます。

世論調査では、12月16日の選挙で自民党(候補)に投票するという人の方が多いそうですが、

安倍総裁がこのように、全然、マクロ経済の基本が分かっていないということ。

前回、2007年5月、党首討論で、当時の小沢一郎民主党代表にたいして、

「宙に浮いた年金5,000万件を1年間で突合する」と公言して9月には腹具合で辞めてしまったこと

などを総合的に考慮すべきだと思います。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

« 「ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議」←アラブ・イスラエル紛争入門。 | トップページ | 「第46回衆議院議員選挙(平成24年度)自民党政策集」を読みました。自民党に投票してはいけません。 »

デフレ」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

安倍政権批判」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

金融政策」カテゴリの記事