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2012.11.19

「ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議」←アラブ・イスラエル紛争入門。

◆記事:ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議(産経新聞 11月19日(月)20時25分配信)

イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区への空爆開始から6日目となる19日も、

ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの軍事拠点などへの攻撃を続けた。

ハマスなどもロケット弾攻撃を継続。フランス通信(AFP)によると、空爆開始からのガザでの死者は計91人に達した。

イスラエルのメディアによると、停戦仲介に乗り出しているエジプトの首都カイロでは18日、

イスラエルやハマスなどの当局者が停戦の可能性を協議。ハマス関係者はAFPに話し合いは「前向き」だと語った。

またイスラエルの後ろ盾である米国のオバマ大統領は18日、イスラエルの自衛権を支持する一方、緊張緩和の必要性を強調した。


◆コメント:パレスチナをめぐるアラブとイスラエルの紛争の大元は紀元前になります。

日本は、総選挙の話で持ちきりですが、アラブ=イスラエル紛争の長い歴史と、

絶望的な現状を考えると、誤解を恐れずに言えば、日本の自民VS民主なんて、どうでも良いようなものです。


今、適当な地図が見つからないので、古い紛争地図を用います。

Palestine

レバノンは今回、無視して下さい。イスラエルとガザ地区、ヨルダン川西岸がどのような

位置関係にあるか、ということを分かって頂ければ良いのです。


パレスチナというのは「地名」です。しかし、明確な境界があるわけではない。

イスラエルとヨルダン川西岸、ガザ地区を合わせて「バレスチナ」と思って下さい。

紀元前10世紀頃、ユダヤ人がここに国を創りました。「イスラエル王国」といいます。

イスラエル王国の首都は「エルサレム」でしたが、紀元前586年に、新バビロニアに滅ぼされます。

そのときから、ユダヤ人はパレスチナ人は2500年近く、国を持たず、主にヨーロッパに拡散します。

そしてヨーロッパ中で邪魔者扱いされて、辛酸を嘗(な)めることになります。

この怨念がすごいわけです。


また、厄介なのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は実は、同じ神様を自分達の神様と思っています。

ユダヤ教の教典が旧約聖書、そこから派生したのがキリスト教で、その教典が新約聖書です。

イスラム教もこの二つから派生したので、元々は同じ神様を信仰しているのです。。

三つの宗教ともエルサレムを「聖地」としているから、エルサレムの取り合いが起きて、揉め事の原因になってます。


◆追い出されて2500年後、第二次大戦後、ユダヤ人が再びパレスチナに国を創ったのが「イスラエル」です。

ユダヤ人はユダヤ教を信仰するし、そして多分、あまりにも優秀でカネ儲けが上手なので、

ヨーロッパ中で嫌われ、差別されます。それが2500年続いたのですから、たまりません。


19世紀から「シオニズム」という祖国再興運動がユダヤ人の間に興りました。

第2次大戦では、ご存知の通りヒトラーによるユダヤ人のホロコーストがあったので、ますます、その機運が高まります。

第二次大戦後、1948年、パレスチナに強引に国を創ったのが現在のイスラエルです。

もともと、パレスチナはユダヤ人のものなんだ!

という訳です。

しかし、ユダヤ人がヨーロッパでちりぢりになっていた間に、アラブ人(イスラム教徒)がパレスチナに

当然、街をつくり、住んでいたのです。それを無理矢理追い出して、イスラエルの樹立を宣言した。

パレスチナ人というのは、「パレスチナに住んでいたアラブ人」ということですが、彼らは隅っこの、

ガザ地区とヨルダン川西岸に追い出されます。これは面白くありません。


これが長い、今なお解決しない争いごとの原点です。


◆中東戦争

中東戦争は大きいのが第一次から第四次まで4回ありました。

第一次は、1948年、イスラエル建国直後、イスラエルと、

これに反発するアラブ諸国(エジプト、サウジアラビア、イラク、トランスヨルダン、シリア、レバノンなど)との争いで、

1949年、国連が停戦勧告を行い、イスラエルと各国との間で停戦協定が結ばれます。

この際、ガザ地区はエジプト領に、ヨルダン川西岸はヨルダン領にするということで、合意が為されたのです。



第二次中東戦争は、スエズ運河をエジプトが国有化しようとしたのに反発したフランスとイギリスが

イスラエルを焚きつけて戦争を始めさせ、自分たちは仲介者の立場をとります。はっきり言ってヨーロッパ人が狡い。

スエズ戦争といいます。アラブ=イスラエル紛争の本質とはあまり関係が無い、イスラエルが欧米人に利用された戦争です。



問題に収拾が付かなくなったのは第三次中東戦争です。

イスラエルが1949年の停戦協定を守って、それ以上、領土を拡げようとしなければ良かったのですが、

イスラエルとシリアの間にある、「ゴラン高原」をイスラエルは狙いました。

1697年、イスラエルは6月5日、いきなり先制攻撃を仕掛け、ゴラン高原、(エジプト領の筈の)ガザ地区、

(ヨルダン領の筈の)ヨルダン川西岸、ゴラン高原、さらに、シナイ半島(アラビア半島とアフリカ大陸の間にある三角形の半島)

をわずか六日間で占領します。エジプトとシリアは怒りました。


第4次中東戦争で、ゴラン高原はシリアが、シナイ半島はエジプトが奪回します。


◆イスラエルはガザ地区やヨルダン川西岸もイスラエルにしたいのです。

だから、ガザ地区を攻撃し、ガザ地区に追い込まれたアラブ人を追い出し、

ここも、イスラエル領にしたい。一方、アラブ側は今のイスラエルに住んでいたアラブ人がガザ地区にいるのですから、

ここを追い出されたら行き場を失う。反発するのは当然です。要するにそのことで、ずっと血で血を洗う戦争が続いてます。

記事を読むと分かる通り、イスラエルの空爆はものすごい。ひどいのは非戦闘員の一般人の集落まで空爆して、皆殺しにしている

ことです。完全にテロリズムです。しかし、これをアメリカが師事するから厄介です。

御存知の通り、アメリカの政財界には多くのユダヤ人がいて、彼らの支持を得ることが、歴代アメリカ大統領の必須課題になっている。

ノーベル平和賞を受賞した、オバマ大統領とも有ろう人が、この非人道的なイスラエルの空爆を「支持」しています。

国連で停戦決議を採択したくても常任理事国であるアメリカが拒否権を発動するから、採択できません。


本当に世界で最も悲惨な地帯です。幼いパレスチナ女の子が人形を拾ったら、実はそれが爆弾で、

子供が肉片と化す。

パレスチナの日本で言えば高校生の年頃の女の子が自爆テロとなり、イスラエル領に突っ込む。

こんなのは、両方が譲歩するしかないのですが、いつまで経っても出来ない。

戦争が如何に悲惨か、今も世界の遠くは慣れたところで、人間の殺し合いが続いています。

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