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2013年2月

2013.02.28

「火に包まれ飛び降りているのを見た…熱気球事故」←記事にデリカシーが無い。

◆記事:火に包まれ飛び降りているのを見た…熱気球事故(読売新聞 2月27日(水)12時8分配信)

【ルクソール(エジプト南部)=溝田拓士】普段は観光客を乗せた多数の気球が上がるルクソールの熱気球事故現場では

 27日早朝、前日朝には空に上がっていた気球の姿はなく、パトロール中の警察官を除き、人気はほとんどなかった。

ナイル川西岸にあたる現場一帯はサトウキビ畑が広がっており、半径約5メートルの範囲で、黒く焦げた跡が残っていた。

事故の気球のものとみられる焼け焦げたビニールの一部も残っていたが、バスケットやガスボンベの残骸は残っていなかった。

一方、事故の目撃者による海外メディアへの証言で、熱気球の中で引火した状況や

乗客が飛び降りるなどした当時の様子が明らかになってきた。

AP通信によると、事故を目撃した現場近くの農家は「旅行者が火に包まれ気球から飛び降りているのを見た。

火から逃れようとしていたが、体が炎に包まれていた」と語った。


◆コメント:記者の神経を疑う。遺族が読んだらどのような気持ちになるか想像しろ。

マスコミの人々はしばしば伝家の宝刀のごとく「真実の報道」などといいます。

この記事を書いた記者も、多分「真実だから、書いたまで」というのでしょうが、

亡くなった4人の日本人は、60代のご夫婦二組です。


詳しい事情はしりませんが、定年後、忙しい現役時代には行けなかった海外旅行。しかも、

日本から簡単には行けない、エジプト旅行を楽しみにしていた方々でしょう。

これまで、普通に生きてきた(と思います)方々が、遠い異国でよりによって熱気球で火だるまになってなくなった

という、酷い事実を、恐らく遺族の方々は、遅かれ早かれ知ることになるでしょうが、このような他人様(ひとさま)の

身に起きた、残酷な事実の詳細を文章にして、紙に刷って日本中に配る必要なない、と思います。


大衆の無責任で不謹慎な好奇心を煽り、新聞の売上げ部数が増えたら読売新聞は嬉しいのでしょうか?

このような記事を書く記者や、これを問題視しなかったデスクの神経、デリカシーを疑います。


私がこのような観点から新聞の「品格」を判断するようになったのは、亡父の影響です。

私が確か中学生か高校生の頃です。

日本国内だったか、或いは海外だったか忘れました。詳しい状況は覚えていないのですが、

非常に危険な冬山を登っていた、登山のベテランの集団が遭難しかけました。グループの1人は若い女性で、

足を滑らせて滑落したのですが、命綱を仲間が懸命に支えて、女性が谷底に転落するのを食い止めていました。

女性は殆ど、そのロープに宙づりの状態。

そのままでは、自分の重みで仲間まで滑り落ちる、と悟ったその若い登山女性は、

手を離して下さい。私はここで死にます

と、言い切りました。仲間とてそんなことは、もちろん本意ではないけど、そうしないと、

全員が谷底に引き釣り込まれそうだったらしい。しかし、とても仲間を見捨てて助かる気にはならない。

ついに、女性が、自らナイフでロープを切り、自らの命を犠牲にして

仲間を救った、と言う話でしたが、この記事を読んだ父が激怒しました。
馬鹿野郎、なんてことを書くんだ。(女性の)遺族が読んだら、どんな気持ちがするか・・・

というのです。子供心に、そこまで思いが至らなかった私は自分の無神経が恥ずかしいと思いました。

確かにその通りです。そんなことを、全国の人々が「知ることによるメリット」

或いは、「知らないことによるデメリット」、いずれも存在しません。下司(げす)な好奇心を充足させるだけです。

真実であっても書かなくてよいことは、この世に沢山、あります。

書かなければならない真実を書かず、書かなくても良いことを書く新聞は、要りません。

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2013.02.26

「ネットで百科」2月末でサービス終了です。

◆「分からない時には、まず字引を引くんだ」が父の口癖でした。

「字引(じびき)」という言葉、分かりますか?

文字通り、元来は「字」を「引くもの」(引いて意味や文字を調べる・確かめる)。

狭義では、国語辞典や漢和辞典や、英和辞典など、

辞書=辞典(ことばや漢字を集め、一定の順序に並べ、その読み方・意味・語源・用例などを解説した書)を指しますが、

父は事典(「ことがらを表す言葉を集めて、その一々に解説を施した書物。」)をも含めて総称として「字引」と呼んでいました。


呼び方はどうでもいいのですが、要するに父が言いたかったのは、

分からない事があるときに、他人に訊くことも悪くはないが、まず、自分で調べるんだ。

特に言葉の意味。物事の意味は「字引」に大抵書いてある。それでもわからないことを他人にきくのだ。

と、いうことです。

これは、亡父が特に立派だった、とか向学心に満ちていた訳ではなくて、小学生の頃(戦前です)、今からはとても想像できないほど、

愛情を伴う厳しさに満ちあふれた先生がおられて、父のクラスは、今の「詰め込み教育」よりも遙かに凄まじい量の知識を、

あらゆる教育科目で、これでもか、これでもかと、叩き込まれたのだそうです。


せがれの私が書くのもなんですが、父は公平かつ客観的にみて、何かを専攻した学者ではないけれども、非常に博学でした。

父に言わせるとそれは後年、「旧制高校」や「東京帝国大学」で身につけたものではなく、小学校の先生のおかげだそうです。

父の例を見ると、学校制度は戦争を挟んで変わりましたけれども、今があまりにも、易きに流れすぎていて、

子供だからといってバカにしたものではない。「覚えろ」といえば、ほぼ無限に知識を吸収できるのが、子供時代のようです。


知識を詰め込まれると同様に、父は、小学校の担任の先生から、
分からないことがある時は、ます「字引を引く」こと

を、習慣にして頂いたようです。それ自体が、非常に大切な教育だと思います。

自分でどこに情報源があるかを考えてしらべること。自分で調べて得た知識は簡単に他人に訊いたことよりも、

身に付くことを父は、担任の先生から教えて頂いたのです。

その影響はわたしに及びました。父の担任の先生ほど厳しい先生は学校にいなかったし、

父も私に対しては、特にスパルタではありませんでしたが、
まず、字引をひくんだ。

は、何度言われたか、わかりません。

父を見ていると、息子にいうだけのことはあって、国語辞典の広辞苑や漢和辞典はおもちろんですが、

今は絶版だとおもいますが、小学館から出ていた、ジャンル・ジャポニカ(万有百科)という百科事典は

日本史、世界史、文学、美術など、各分野に分かれていて、ずっしりと重いのですが、今から思い出しても、

父は、面倒がらずに、実にまめに「字引を引い」ておりました。あれは習慣化しているから、面倒くさくなかったのでしょう。


◆ネット上で使えた平凡社の世界大百科のサービスが2月末で終わりになります。

百科事典の平凡社と日立製作所が共同出資して日立デジタル平凡社という会社を作り、

インターネットによる百科事典検索サービス「ネットで百科」(ニフティだけではく、色々なアクセス・ルートがあります)をスタートしたのは、1999年12月14日だそうです。

その前日のInternet Watchの記事がなんと今でもそのまま残っています。

日立デジタル平凡社、百科事典検索サービス「ネットで百科@Home」を14日から開始

残念ながら13年3ヶ月で命運尽きたわけですが、平凡社の世界大百科事典は紙も電子版もあります。

電子版は、世界大百科事典 第2版 & マイペディア、紙の事典は世界大百科事典 [大型本]です。

私は電子版が普通に売られていた頃に買ったのを今だに(OSがWindows98→XP→7となってもどれでも使えます)

持っていますが、これは当然パソコンにインストールしなければなりませんが、ネットで百科は外出先でもログインすれば使えたので

大変便利だったので、なくなるのが残念です。何故なくなるのか? 訊いた訳ではありませんが、

恐らく、使用者が余りにも少ないのでしょう。「字引を引く」習慣を身につけた人が、多分、とても少なくなってしまったのでしょう。


このサービスはなくなってしまうけれども、とくにこれからの若い方、及びご両親。

好奇心旺盛な方、勉強したい方、面白そうだという方。

字引を、無料のwikipedhiaだけに頼ってはいけません

(あれはあれで、他の「字引」には絶対に載っていない項目があり、大変便利ですが)。

辞書類は買える時、ちょっと勿体ないかな?と思ったら、買いましょうそして分からないことがある度に

何度でも引きましょう。昔の多くの作家は「広辞苑」がボロボロになるまで引き倒しました。

司馬遼太郎さんは、毎日百科事典を、手当たり次第一項目、覚えることにしていたそうです。

「字引を引く習慣」は知識そのものと同じぐらい大切なことです。

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2013.02.24

【訃報】独指揮者のサバリッシュさん死去…N響でも活躍←恐れていた時が来てしまいました。

◆記事:独指揮者のサバリッシュさん死去…N響でも活躍(読売新聞 2月24日(日)19時33分配信)

ドイツ音楽の精髄を伝える指揮者として、日本でも人気の高かったウォルフガング・サバリッシュさんが22日、ドイツ南部グラッサウの自宅で死去した。

89歳。DPA通信が伝えた。

ドイツ生まれ。ミュンヘン音楽大で学んだ後、1947年、アウグスブルク市立歌劇場でデビュー。

ドイツ国内で腕を磨き、57年にはワーグナー上演で高名なバイロイト音楽祭に当時の最年少で登場した。

71~92年にバイエルン国立歌劇場音楽総監督、93年~2003年に米フィラデルフィア管弦楽団の音楽監督を務めるなど、

欧米の有力ポストを歴任した。

ベートーベンやワーグナーの管弦楽曲からオペラまで、ドイツ音楽を最も得意とし、安定感ある解釈で定評を得た。

ピアノの腕前も一流で、室内楽や歌曲に取り組んだ。

日本では、64年にNHK交響楽団を指揮して以来、N響と関係を深め、長年ファンに愛された。

94年にはN響から桂冠名誉指揮者の称号を贈られ、2004年11月の共演が最後となった。

体調を崩し、06年3月に指揮活動からの引退声明を発表した。


◆コメント:母の死去よりもショックです。

弊ブログを長年御愛読下さっている方は、覚えて下さっている方もおられるかも知れませんが、

私は、ヴォルフガング・サヴァリッシュ先生を43年前、

小学校4年生のときから、勝手に尊敬しています。

音楽の正規教育をうけたことが無い私に、サヴァリッシュ先生の音楽家としての本当の偉大さは、

多分、本当には理解出来ていないとおもうのですが、

何故か、子供のころから、私は

この方こそ「本当の音楽家」だ。

と、直感的に思い、あこがれ、尊敬しています。

2004年の最後の来日のとき、あまりにも弱っておられて、

見ていて涙がでました。今日が来るのは時間の問題だと覚悟していましたが、遂に

現実となってしまいました。

私が如何にサヴァリッシュ先生を尊敬していたかを一番知っているのは、母なのですが、

その母が今年の1月3日に他界しましたので、誰も私のサヴァリシュ先生への思いを知る人間がいない。


ちょっと混乱してしまって、文章になりません。

先生の生前の名演、とくに「世界一美しい棒」をご覧頂きたいと思います。


◆【音楽・映像】サヴァリッシュ先生名演集。

メンデルスゾーンについて解説するサバリッシュ先生。


Sawallisch Talks about Mendelssohn







解説に続いて、メンデルスゾーン交響曲第3番「スコットランド」第二楽章スケルツォです。


Mendelssohn "Scotland" 2nd Movement






1986年。27年前のサヴァリッシュ先生。


Sawallisch Conducts Beethoven Symphony No. 7 4th movement







ちょうど、この頃、留学中のN響のティンパニ奏者の代わりに、元シュターツカペレ・ドレスデンのティンパニ奏者、

ペーター・ゾンダーマン氏が、一年だけN今日にいらっしゃいました。ティンパニ奏者にとって「神様」です。

最後のN響との協演。同じベートーヴェンの7番ですが、あまりにも弱っている先生を拝見して私は泣けて仕方がありませんでした。

本当は、あまりみたくありません。


Beethoven Symphony No7 4thMovement - Wolfgang Sawallisch






終演後、先生が「もう二度と来ることはないだろう。全て終わったね」という様子で目を閉じて静かに頷きます。

この放送を見たとき、私は、胸が張り裂けそうに辛かったです。


私と同じ程度に、サヴァリッシュ先生への思い入れを他人に強要することができないのは当然ですが、

世間のクラシック通が、サヴァリッシュ先生を「かなり有名な指揮者の1人」程度の認識で、「サヴァリシュ」と呼び捨てにすること

自体、ホントは不愉快なんですが、まあ、それはお互い様ですから仕方がありません。

あまり語れません。今夜はこの辺で。一言だけ。

サヴァリシュ先生、長い間、ありがとうございました。

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【音楽】2月23日はヘンデル(1685-1759)の誕生日。ジョージ・セル=ロンドン交響楽団「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」

◆ヘンデル→「水上の音楽」「王宮の花火の音楽」は余りにも月並みですが、演奏が素晴らしいのです。

ヘンデルはJ.S.バッハと同い年ですが、英国に帰化してしまいまして、

当時の音楽の本場ドイツにいた、J.S.バッハが「音楽の父」などと言われているのに対して、

なんだか、今一つ評価が低いような気がしますが、ヘンデルの作品にはヘンデルにしか書けない音というか響きがあり、

バッハと同等の天才だと思います。


ヘンデルはまた、その作品群で名作があまりに多いので、選択に困る、ということでもバッハと同じです。

リコーダー・ソナタから、オラトリオ「メサイア」や幾つものオペラ。などキリが無いのですが、

「知られざる名曲」を発掘するのが趣味、のような方は大勢いらっしゃるので、そういうことは、

そちらにお任せして、私は例によってクラシック(正確にはバロックですが)入門CDに如何にも収録されていそうな、

ヘンデルの「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」をジョージ・セルがロンドン交響楽団を指揮したCDをご紹介します。

ジョージ・セルといえば、手兵はクリーブランド管弦楽団ですが、ロンドン交響楽団からも、非常にスケールの大きな

音楽を引き出すことに成功しております。

こういうのが大指揮者たる所以でしょう。

引用元音源は、ヘンデル:水上の音楽です。

何と1,000円しません。


◆「水上の音楽」と「王宮の花火の音楽」から。

まずは、水上の音楽から。原曲は全部で22曲あるのですが、

これを英国の指揮者、サー・ハミルトン・ハーティ(1879-1941)という人が選んで、

現代オーケストラ用に編曲したのです。この録音では、それにジョージ・セルが手を加えているそうです。

第一曲目。アレグロとしか、書いてないのですが、聴けばわかります。


ヘンデル:「水上の音楽」 Ⅰ アレグロ






ホルンがいいですね。


「水上」からもう一曲。普通「ア・ラ・ホーンパイプ」という曲です。


ヘンデル:「水上の音楽」 Ⅵ アレグロ・デチーソ





躍動感が素晴らしいですね。如何にもヘンデル。


次は「王宮の花火の音楽」の序曲です。7分とやや長めで半分以上はゆったりとしたテンポですが、

実に堂々と美しい。


ヘンデル:「王宮の花火の音楽」 Ⅰ 序曲





なんといいますかね。響きの構想力。スケールの大きさ(屋外で演奏することも考慮したでしょうが)が

良いですよね。気宇壮大。


最後を締めくくる、「ファイナル・メヌエット」です。


ヘンデル:「王宮の花火の音楽」 Ⅳ ファイナル・メヌエット





中間部で、一旦Tutti(総奏)からオーボエとヴァイオリンのあたかも室内楽のような細やかな部分があるので、

最後の全員によるフォルテの大メヌエットが余計に効果的です。


編曲が素晴らしいです。この頃、ヘンデルとかバッハなど、当時の楽器と奏法を再現するピリオド奏法とか演奏とか

流行ってますが、現代の楽器で現代の奏法で良いと、私は思います。

オーケストラでは、全ての楽器が大事なことは言うまでもありませんが、

「水上の音楽」や「王宮の花火の音楽」では、トランペットが全体の響きを華やかにし、ホルンが響きを厚く、荘重にしています

ティンパニは、リズム楽器であると同時に、低音を支える「バス」であることがわかります。

こういうワーッと景気の良い音楽はヘンデルならではです。バッハはもちろん大好きですが、何しろ教会で

神様を讃えなければいけないので、もう少し荘重さに重きがおかれます。ヘンデルは、とくにこの「水上」と「王宮」は

王様を喜ばせるために、とにかく派手にしていますが、

ヘンデル自身にもこのような音楽への嗜好がなければ書けなかったはずです。

どこまで、天空に突き抜けていくような、この明るい音楽が私は大変好きです。

作曲されてから260年以上も経っているのに、しかも、文化的に関係がない我々日本人が聴いても

ワクワクする。なんと素晴らしい音楽でしょうか。

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2013.02.22

楽器を続けていられる人は、非常な好運に恵まれていることを自覚して下さい。

◆これは、本人はわからないことなのです。

ネットで色々な人のブログや、最近ですとTwitterを見ていると。

音大生さんとか素人でずっとアマチュア・オケで弾き続けている人が、簡単に

やはり、音楽は楽器演奏しないと分からない。

ということを言います。悪気は無いのは分かりますが、もう少し想像力を使いましょう。

私はトランペットとヴァイオリン、二つの楽器(正確には子供時代に少しだけピアノ)をやりました。

始めるのも大変だったし、続けるのは懸命に道をさぐりましたが、ダメでした。

占いで、人間には、金運、仕事運、健康運、結婚運、等を挙げますが、

私はさらに音楽については「楽器運」「合奏運」があると思います。


◆「楽器運」「合奏運」があると思うようになった背景。

結論を最初に書くと、私は実に「楽器運」「合奏運」がないのです。

私が生まれ育ったのは東京都杉並区です。

自分で書くのもなんですが、この辺はかなりインテリ地区で文化を理解出来る場所なのですが、

なんと公立小学校中学校の殆どに吹奏楽部が無いのです。あっても上手くない。

東京都杉並区の公立中学が吹奏楽コンクールで上位に残ったこと、あります?

私は、トランペットをどうしても吹きたくて親にせがんで楽器を買って貰ったけど、

独学ではどうしようもないことがわかりました。しかし吹奏楽部はないから、

なんと素人なのにトランペットを個人レッスンからはじめました。


高校でやっと吹奏楽部にはいりましたが、お話にならないほど、ヘタクソ。

正確には、上手い、下手、以前の問題で、基礎ができてないのに曲を演奏しているのです。

要するに「デタラメ」です。私は指揮者をやってたOBに「皆、個人レッスンに付かないとダメです」

と直訴したら、睨まれ(そういうことだから、いつまで経っても下手なんですが)ケンカして退部しました。

あれほど、楽しみ二していた「ブラスバンド部」なのに。

大学には、オケがありましたが、明らかに、ちゃらちゃらしてるだけで、

高校の「問題外」吹奏楽よりは多少上手かったけれど、またケンカになるのは明らかなので、

入部しませんでした。


結局私の合奏歴はド下手な高校の吹奏楽部の1年だけなのです。


社会人になったら、帰宅が22時、23時、24時 午前1時が普通ですから、

ラッパなんか吹けません。吹かないから吹けなくなりました。

26歳の頃たまたま、郵便受けに、近所に新しく「スズキ・メソッド」の教室が出来ることをしり、

プロになるわけじゃないから良いだろうやってみようとヴァイオリンを習い始めました。

ヴァイオリンを始めて2年後ぐらいに結婚しました。練馬区上石神井のマンションを借りて暮らし始めました。

ちょっとヴァイオリン練習したら、クレームがきました。

仕方がないから、部屋の中に防音「ボックス」、ヤマハのアビテックスを買いました。

商品が100万、組立に25万もかかりました。

練習出来ると思ったら、新婚の奥さんが、「自分と全然、会話をもたずにヴァイオリンばかり」だと言って泣きます。

音大出の家内ですが、それとこれとは別のようです。それで、そちらにも気を配りながら練習しました。

ところが、防音室アビテックスを買って組み立てて1年後ぐらいにマンションの大家さんから、

「息子夫婦が外国から帰国するので、出て行ってくれ」といわれました。

現在の西東京市、旧保谷市の西武新宿線西武柳沢から歩いて5分のマンションに引っ越しました。

このとき、アビテックス(防音室)をおいても良いことを大家さんに確認しましたが、

上石神井で一旦、分解するのに25万。新しいマンションに運んで再組み立てするのに35万。

これではいくらオカネがあっても足りない、と思っていたら、また2年経つ前に海外駐在の内示がでました。

ロンドンに防音室を持って行けないからまたヤマハを呼んで解体して貰ったら、20万円。


ロンドンでは仕事が一層、忙しい。毎日楽器など練習出来ません。

それでも、元ロイヤル・フィルのコンマスだったという方から少し習いました。

4年間のロンドン駐在を終えて帰国しました。

海外から帰国するときは、優先的に社宅に住むことができます。

しかし、社宅では当然組立式防音室など認められません。遂に命運尽きました。


なんとか、楽器を続けようと、本気で「努力し」ましたが、その度にこれでもか、環境的な「邪魔」が入る。

このような経験から私は楽器を習い始め続けるには、そういう環境に恵まれる

「楽器運」「合奏運」がある、と思うようになりました。


私のような人は他にもいるとおもいます。

楽器を続けていられる人は、それがどれほど、好運の連鎖の賜か、たぶん分からないと思います。

このように、世の中には、色々な事情の人間がいるのですから、

音楽は楽器を演奏してみないと分からない

という言葉は「正しい」のですが、私のように、出来ればずっと続けた買ったけれど

どうしても無理だった、という人もまたかなり、多いはず。

安易に「音楽は楽器を弾かないと分からない」というのは心ない所業だ、というのは

そう言う意味です。

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2013.02.21

「元副署長は免訴=強制起訴、「過失なく時効」―11人死亡の歩道橋事故・神戸地裁」←妥当な判決だと思います。

◆記事:元副署長は免訴=強制起訴、「過失なく時効」―11人死亡の歩道橋事故・神戸地裁(時事通信 2月20日(水)10時7分配信)

兵庫県明石市で2001年7月、花火大会の見物客らが歩道橋上で折り重なって転倒し11人が死亡した事故をめぐり、

業務上過失致死傷罪で強制起訴された元県警明石署副署長、榊和晄被告(66)の判決で、

神戸地裁(奥田哲也裁判長)は20日、「過失は認められず、強制起訴の時点で公訴時効(5年)が完成している」として、

有罪・無罪の判断をせずに裁判を打ち切る「免訴」(求刑禁錮3年6月)を言い渡した。

検察審査会の議決で強制起訴された7件で免訴判決は初めて。

一審判決が出された4件は無罪が2件、有罪1件、免訴1件となった。

検察官役の指定弁護士は控訴の可否を検討する。

刑事訴訟法は、刑が廃止された▽大赦があった▽時効が完成した―など、起訴の理由や権利がなくなった場合は免訴を言い渡すと定めている。

同裁判長は、検察官役の指定弁護士の起訴手続きは適法とした上で、同被告の過失について判断。

前の警備計画が不十分だったとしながらも、「事故の発生を具体的に予見することはできなかった」と指摘。

同被告が署内で対応した事故当日についても、監視モニターの映像などでは事故を予見できず、過失はなかったとした。

指定弁護士は「現場責任者の元同署地域官=有罪確定=と共犯関係にあり、

共犯者の公判中は時効が停止する刑訴法の規定で、時効は成立しない」と主張したが、

同裁判長は、同被告に過失がない以上、元地域官との共犯関係もないと結論付けた。 


◆コメント:検察審査会という制度に問題があります。

検察審査会というのは、司法のプロである検察の独善を市民の感覚で防ぐ、という大義名分で

設置された制度ですが、プロの検察官がそもそも「不起訴」と決めた人を市民が構成する検察審査会が

強制的に起訴するというのは検察の暴走を防ぐどころか、検察審査会が暴走してます。


そもそも12年前、兵庫県明石市の歩道橋で、花火大会の見物客が将棋倒しになり、

11人が死亡した、という事故ですが、この被告人にされた元・明石警察署副所長だったのですが、

現場にいなかったのです。そういう人に「事故は予め防げたはずだ」「予見可能性があった」といって、

刑事責任を追及しろという方に無理です。


2005年のJR西日本、福知山線脱線事故でも検察が不起訴としたのに、

検察審査会がJR西日本の歴代社長3人のを強制起訴し、やはり結果的に無罪判決が出ました。

くしくも、歩道橋事故に関して判断を下したのと同じ神戸地裁の無罪判決です。


福知山線の場合は、元来直線だったところにカーブを設置して、その段階で事故が起きる

「予見可能性」があったといいますが、カーブが出来てから8年を経ており、その間延べ、

何千本だか何万本という列車が同じカーブを通過して事故を起こしていなかったのですから、

予見可能性というのは、無茶です。

どんなカーブだって、ものすごいスピードで突っ込んだら脱線するにきまっています。

歩道橋事故だって、大勢の人が集まればそういう事故が起きる可能性があり、それが刑事責任だというなら、

今すぐ新宿駅や渋谷駅からあらゆる階段やエスカレーターを撤去しなければならない。

いや、そもそも、人があつまる場所があってはならない、という滅茶苦茶な話になります。


事故の犠牲者はお気の毒ですが、だからといって誰かを無理に刑事被告人にすることは正しくないと思います。

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2013.02.19

【音楽】アメリカのトランペット奏者、ロルフ・スメドヴィック氏。世界一といって良いほど上手いです。

◆過去、何度もご紹介しております。

20世紀の最高のトランペット奏者は、間違いなくモーリス・アンドレだと信じます。

最近、世界的にトランペット奏者のテクニックが向上していて、「アンドレの再来」という人

何人か出てますが、どうも今一つ・・・と思います(細かいところが大雑把なんです)。


アメリカの金管アンサンブル、エンパイア・ブラスのリーダー(だと思います)として

ずっと1番トランペットを担当しているロルフ・スメドヴィックという人は、上手いと思いますねえ。

私は、アンドレの次に上手いと思います。

テクニックも音程も完璧な上に、楽器がものすごくよく鳴っているのです。

音の立ち上がりとか細かい音型でも、非常に明瞭でキレがよく音にムラがありません。

ほぼ完璧と言いたくなる演奏です。


◆エンパイア・ブラスのアルバムから

音源は、CDならば これです。Empire Brass Fireworks

iTunes Storeからダウンロード購入も出来ます。↓

https://itunes.apple.com/jp/album/empire-brass-fireworks/id74595618

その中から、後にブリテンが「青少年のための管弦楽入門」に使った、


パーセル作曲:「アブデラザール又はムーア人の復讐」の劇付随音楽より、ロンド。






もう一曲。このCDのメイン・プログラムから。


ヘンデル「王宮の花火の音楽」序曲


再生開始後2分30秒から、アレグロになります。

是非、よく聴いて頂きたいのは、再生開始後3分51秒から。

オーケストラの原曲ではヴァイオリンが弾く速い音型を実に軽々と吹いてます。

これは、上手いです。






フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルも録音してますが、これほど

軽々とは、吹けていません。蛇足ながら、このアルバムはシンセサイザーを使っているので、

ちょっと違和感がありますが、慣れれば聴けます。


◆ロルフ・スメドヴィックのソロ。

これは、音源は、Trumpet Concertos of Haydn, Hummel, Torelli, and Belliniです。

輸入盤ですけど、国内版は殆ど無く、「万」が付く値段になってしまいます。

まずは、クラシックトランペット吹きならば絶対に誰もが練習する、


ハイドン;トランペット協奏曲変ホ長調 第一楽章。







トランペットがお好きな方は分かったと思いますが、カデンツァは明らかにスメドヴィックが師事した

神様、モーリス・アンドレの応用です。


もう一曲はタルティーニ(1692-1770)。自身はヴァイオリンの名手で、

「悪魔のトリル」の異名をもつヴァイオリンソナタの他、135曲ものヴァイオリン協奏曲を書いてまして、

このトランペット協奏曲はヴァイオリン協奏曲第53番をトランペットで演奏するものです。

第三楽章は非常に速い三連符が続きます。正確なタンギングが不可欠ですが、非常に見事です。


タルティーニ:トランペット協奏曲 ニ長調 第三楽章






このカデンツァは、モーリス・アンドレと同じなのですが、アンドレ以外でこのカデンツァを

これほど上手く吹いた例を他に知りません。そもそも余りにも難しいので、生演奏で聴くことが殆どありません。


という次第で、非常にマニアックですけど、ロルフ・スメドヴィック氏は、私の知る限り、ちょっと他に

比肩するひとが無いほど上手なのですが、あまりしられていないので、取り上げました。

おつきあい頂きまして、ありがとうございました。

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2013.02.18

「TPP賛成58%、反対22%=日本の交渉参加―時事世論調査」←賛成した人。TPPって何か、分かっていますか?

◆記事:TPP賛成58%、反対22%=日本の交渉参加―時事世論調査(時事通信 2月17日(日)14時4分配信)

時事通信が8~11日に実施した世論調査によると、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題について、

「日本も参加すべきだ」と答えた人は58.0%で、「参加すべきではない」の22.0%を大きく上回った。

TPP交渉参加について、自民党は有力支持基盤の農業団体などに配慮し、「聖域なき関税撤廃を前提とする限り反対

」との立場を示している。だが、調査では同党支持層の61.7%が賛成と答え、反対は23.2%だった。

民主、日本維新の会、公明、みんな各党の支持層でも賛成が6割を超えた。


◆コメント:TPP賛成の人。TPPとは何か?何も見ないで今すぐ説明して下さい。

多分、多くの人はTPPとはなにか?が分からないけど、何となく世論調査で「賛成」に〇をつけたのでしょう。

そのように断定的に想像するのには、根拠があります。

以前、このブログに書きました。

2006.10.12 NHK電話アンケート「改憲賛成40%」「集団的自衛権の意味を知っている8%」←知らないで賛成するな。

憲法改正(私には「改悪」としか思えませんが)といったら、戦争放棄の第九条のことです。

九条を変えなくても、政府の現在の公式見解は、
集団的自衛権の行使は、違憲である。

なのですが、その政府の公式見解を変えるだけで、日本は晴れて、アメリカ人が世界中で行っている

人殺しの「お手伝い」ができるようになってしまう。

いわゆる「憲法改正」は、「解釈」ではなくて憲法そのものを変更しようというわけですが、

国民は「集団的自衛権」を説明することすらできないのに、「憲法改正に賛成」と答えたのです。


世論調査の回答で賛成多数が正しくないことは、この一例だけでも明らかですが、

もう一つ、例をあげるならば、2005年9月「郵政民営化」選挙において、多くの有権者が、

小泉純一郎のペテンに見事に騙されました。あのときの世論調査でも、
「郵政民営化賛成」58% 緊急電話世論調査

でした。リンク先は、地方紙「信濃毎日新聞」ですが、全国紙の調査結果もほぼ同じだったはず。

ところがどうですか? 結局郵便事業を4つに分けたら不便で仕方が無いというので、いまは、

ある程度元にもどそうとしています。


ことほどさように、世論調査の回答などというものは、全くアテになりません。

アテにならないとは、世論調査の賛成多数派が正しい政策を支持しているとは言えない、

という意味です。


時事通信が実施した世論調査で「TPPに賛成」は奇しくも「郵政民営化」に賛成と同じ、

58%。大抵間違ってます。


この「TPPに賛成」の人々に「TPPとは何か説明して下さい」と言ったら、恐らく、

集団的自衛権に関するNHK電話アンケートと同様「分からない」だと思います。


◆TPPとはなにか。何が問題なのか。以前3回にわたって、説明しました。

TPPに参加すると、日本国内の制度や法律すら「非関税障壁」として撤廃することになる。

以前、3回に分けて、稚拙ではありますが説明しました。

2011.10.21 野田首相、TPP交渉参加に改めて意欲」←ダメ。TPP絶対ダメ。

2011.10.29 「<民主党>TPP交渉参加 所属議員同士の議論をスタート」←TPP絶対ダメ(その2)。

2011.11.10 「首相『公的保険制度守る』TPP交渉巡り」←守れないでしょ?TPP絶対ダメ(その3)。

私事で恐縮ですが、我が家の洗濯機が、かなり長く使い、遂に寿命らしいので、今日(17日 日曜日)、比較的近くの家電量販店に行って新しいのを買いました。

量販店は品揃えは豊富だし、確かに安いけれども、大型店舗が乱立したので、全国の街で昔ながらの個人商店が激減しました。

電気屋さん、本屋さん、喫茶店などがめっきり少なくなりました。

我が家の洗濯機とて、昔だったらすぐ近所の電気屋さんで買い、電気屋のオジサンが、

「あいよ」と運んで来てすぐに設置してくれたものです。

値引きは量販店には叶わないでしょうが、親しみがありますよね?

今は合理的かもしれませんが、人情味や、風情のない街ばかりになりました。アメリカの所為なんです。


詳しい事情は、2011.10.29 「<民主党>TPP交渉参加 所属議員同士の議論をスタート」←TPP絶対ダメ(その2)。

書きましたが、日本では1970年代から、スーパーマーケットが急速に展開し、昔ながらの「商店街」の個人商店の商売を圧迫するので

1974年3月1日から、大規模小売店舗法(通称「大店法」)が施行されました。

この法律により、量販店等が出店するに際しては、大規模小売店舗審議会の「審査」を受けなければならなかったのです。

しかし、アメリカがこれを撤廃しろといいました。

「年次改革要望書」という、内政干渉文書を臆面もなく叩きつけてくるのが米国です。

1989年から1990年にかけて行われた日米構造協議という名目上「話し合い」(実質はアメリカが日本を恫喝する場)が開かれ、

アメリカは、「大規模小売店舗法」を廃止しろと要求しました。米国の大規模玩具小売り

「トイザらス」が、日本に出店したがっていたけれども、「大店法」が邪魔だったのです。

結局日本は、アメリカの言いなりになり、大店法は廃止されました。それ以降、大型の量販店が至るところに好きなだけ

建てられました。そして、量販店の値引き攻勢に対抗できない個人商店は次々に廃業しました。

商店街が「シャッター通り」(閉店し、シャッターを閉めたままの店が連なっている、昔の商店街)が全国にあります。

これはTPPではないけれど、TPPに参加したら、小売業(流通業)のみならず、あらゆることで、

アメリカに押しきられます。大規模小売店舗法が廃止に追い込まれたように、TPP参加すると

ガイジンは、日本の法律が「非関税障壁だから、廃止しろ」といえるようになる。

アメリカの保険会社の参入に邪魔だから日本の公的な健康保険が廃止されるかもしれません。

アメリカには公的保険が元々ないです(民族のるつぼで、働かない人もいるので公的資金で賄っていたら、

いくら予算を計上しても足りないのでしょう)。

日本もそうなったら大変ですよ? 個人で医療保険に入るしかない。

もちろん、今よりも遙かに高く付きますし、金持ちで多額の保険料を毎月振り込める人は

高度な医療を受けられますが、低所得の家計は、安い保険しかはいれません。

病院で保険の内容を記載したカードを見せるようにいわれ、
この保険では、この病気の治療に必要な手術をうけることはできません。諦めて死んで下さい。

という世の中になります。

TPPに賛成の58%は、そういうことを理解していないと思います。多分。

分からないことに賛成するべきではありません。「分からないので答えられない」と回答するべきです。

先日書いたばかりですが、安倍首相になり、株価が上昇しているから、安倍首相の政策は正しい、

と考えるのは、短絡的すぎます。

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2013.02.17

【私事】母の四十九日法要が終わりました。自分の為の法要に関する覚書。

◆ひとまずホッとします。

去年の12月初旬に、肝転移していて、オペ不能の胃の幽門部(胃の食道側の穴が噴門、小腸側が幽門)ガンが見つかり、

それでも半年ぐらいは、生きられるだろうという予想だったのですが、

容態が年末から急激に悪化して、今年の1月3日午前7時に死亡し、1月8日に骨になった母の四十九日法要を

本日済ませました(正確には49日目は2月21日(木)ですが、平日に行うと来て下さる方に迷惑なので繰り上げました)。

これで、ひとまずホッとします。最も納骨はまだ先なんですが。これは私と兄貴の家族だけですから、

まあ、気を使わずに済みます。


四十九日までは近い親戚は来ますが、高齢者が多く、たまたま寒い季節の弔事となってしまったのです

(更に、今日の東京は風が強くて、体感温度が低かったのです)、こちらも気を使います。

寒い時期に年寄りが死んで、その葬式に参列した別のお年寄りが、風邪をひき、高齢ですからそのまま

肺炎で亡くなる、ということが、実際珍しいことではありませんので、気を使う訳です。


◆年忌法要。宗派によって違う。真言宗の場合。(自分のための覚書です。ご参考になれば。)

うちは真言宗で、近くの荻窪の光明院(こうみょういん)という、何とかつてずっと東京シティフィルが

練習場に使えるほどの広い本堂をもっているお寺なのですが、

そこが菩提寺(一家が代々帰依して葬式・追善供養などを営む寺「広辞苑」)です。

お寺に墓があれば、同じ日に納骨しますが、うちの墓は府中の多磨霊園にあるので、

荻窪のお寺で法要を行い、それから移動するのは、前述のとおり高齢者も多くとてもむりなので、

納骨は3月にやります。


それは、さておき。

真言宗では、仏さんの供養は全部で13回です。それは、十三仏信仰に基づいています。

その13回のうち、7回までは四十九日までに終わってしまう。本当は7日ごとに7回法要を営まなければならないのです。

現代は途中を省略して、告別式に初七日法要も一緒にやって、途中は割愛して四十九日をやってるわけです。

仏教の考え方だと、9日間は、死んだ本人も、仏になったと言う意識があまりない。

生きているこちら側の人間も「いつもの席に座っている気がする」とか「声が聞こえるような」とかいうことがある。

この状態を「中有」(ちゅうう)というそうです。


だから、昔の人は、7日ごとに「初七日」(しょなのか)、二七日(になのか)、三七日(みなのか)、

四七日(よなぬか)、五七日(ごしちにち)、六七日(ろくしちにち)の供養を行い、そして七七日が四十九日なのですね。

33回忌までの13の供養のうち半分以上は四十九日に終わることになります。

あとは、十三仏信仰によると、初七日から三十三回忌それぞれを「担当する」仏様がいるのだそうです。


四十九日の後は、


  • 百か日(これは省略しますよね)、

  • 一周忌(亡くなってから満一年)、

  • 三回忌(亡くなってから満二年)

  • 七回忌(六年後)、

  • 十三回忌(十二年後)、

  • 三十三回忌(三十二年後)

仏教にも色々宗派ばありますし、また生きている人間の都合もあって、十七回忌とか二十三回忌とか、やりますね。

十三回忌から三十三回忌まで何も無いと、その間に親戚で死んじゃう人がいますから、途中に法事のタイミングを増やそう

ということで、十七回忌とか二十三回忌、二十七回忌などが出来たのではないでしょうか。


しかし、繰り返しになりますが、本来は初七日から三十三回忌まで、

13回の法要、ということに(真言宗では)なっているそうです。


◆今は、だいぶ寛容な世の中で都会の寺では正座しません。

地方でも、同じかもしれませんが、東京では今どきのお寺は、

もうずっと前からそうですが、正座をしません。椅子がおいてあります。

正座は、昔の日本人は皆、出来たのですが、結構苦しいです。

若い人が慣れていなくて、足が痺れてしまう、というだけでなく、お年寄りで関節が痛い人など

本当に我慢できないぐらい、痛くなってしまう。皆がお経の最中に足のことばかり気にしてもぞもぞするぐらいなら、

椅子でもいいだろう、ということです。

私が子供の頃は絶対、正座で、お坊さんがお経を詠んで、途中から

お焼香をどうぞ。

というのですが、香炉まで近づくために立ち上がろうとして、

しかし、その頃には完全に足が痺れているので、ドテっと倒れる人が、結構いました。

すると笑ってはいけないシチュエーションで、笑ってはいけないとおもうと余計可笑しくて、

皆、真っ赤になって笑いを堪えるとか、なんだか、却って不自然で滑稽な光景になってしまうことが

よくありました。今の方が「修業」としたは甘いですけど「実務的」には合理的だと思います。


◆一心に唱えると、すべてのわざわいを取り除くことができる「光明真言」をどうぞ。

いきなり「どうぞ」と言われても困りますか(笑)?


真言宗のお経、もちろん幾つもありますが、お経を聴いていると、最初と最後に

短いお経を唱える。「光明真言」(こうみょうしんごん)というのだそうですが、

これを一心に唱えると、すべてのわざわいが取り除かれるそうですので、

よろしければどうぞ、ものは考えようで、これを唱えているから自分に不運は起きないと信じていると

本当に起きない、ということはあり得る気が、なんとなく(あくまでも「なんとなく」ですが)するのです。


詳細は「光明真言」をネットで検索して下さい。Googleで、約154万件ヒットします。


23の梵字(サンスクリット語の文字)で出来ている短い、お経です。

読み方は、

おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん

です。YouTubeで音声も見つけてきました。


光明真言 - 唱えてみよう!






実際の法要ですと、三回繰り返しますね。一回終わるごとにお坊さんが、鐘をチンと叩きます。


般若心経も真言宗の重要なお経ですがこれは、いくらでも他に詳しい説明があるでしょうから省略します。

こういうことでもないと、お経のことなど調べないので、自分用の覚え書きとして書きました。

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2013.02.16

「内閣支持上昇、61%に」「安倍首相、96条見直しに意欲」←株が上がるならば、「憲法」など、どうでもいいですか?

◆記事1:内閣支持上昇、61%に=自民も堅調26%―時事世論調査(時事通信 2月15日(金)15時2分配信)

時事通信が8~11日に実施した2月の世論調査によると、安倍内閣の支持率は前月比7.4ポイント上昇し、61.4%となった。

不支持率は同3.3ポイント減の17.5%。歴代内閣の大半は、支持率が2回目の調査で下落しており、上昇は麻生内閣(0.2ポイント)以来。

上げ幅は第1次安倍内閣(0.1ポイント)や小泉内閣(5.6ポイント)を上回った。

自民党の支持率も26.5%(同2.3ポイント増)と堅調だった。

安倍晋三首相が進める金融緩和などの経済政策により、円安・株高傾向が続いていることや、

アルジェリア人質事件、中国軍艦艇によるレーダー照射など一連の危機管理への対応が評価され、支持を押し上げたとみられる。

調査は全国の成人男女2000人を対象に、個別面接方式で実施した。有効回収率は62.7%。

内閣支持の理由は、「首相を信頼する」20.8%、「他に適当な人がいない」19.7%、

「政策が良い」15.9%、「リーダーシップがある」14.5%の順。

不支持理由は「期待が持てない」8.9%、「首相を信頼できない」5.9%などだった。


◆記事2:安倍首相、96条見直しに意欲=憲法改正本部が初会合―自民(時事通信 2月15日(金)16時47分配信)

自民党は15日、政権交代後初となる憲法改正推進本部(保利耕輔本部長)の会合を党本部で開いた。

安倍晋三首相(党総裁)も出席。出席者によると、首相は席上、党是とする憲法改正を実現するため、

衆参両院で「総議員の3分の2以上の賛成」との改憲発議要件を定めた

96条の見直しに優先的に取り組む意向を改めて示した。

首相は冒頭、憲法改正は自民党が結党以来掲げてきた「大きな宿題」と指摘。

「改正はほとんど不可能かなという雰囲気の中で、自民党が本格的な

(改憲)草案を用意して可能性が出てきた」と述べた。


◆コメント:株が上がれば憲法なんかどうでもいいですか。

安倍内閣の支持率が高いのは、いろいろ理由を挙げてますけど、世論調査票の「支持する理由」に予め

印刷されている項目に適当に〇を付けているのであって、本当のところは株が上がっているからでしょう。

株をやる人(に限りませんけど)が必ずかう、東洋経済新報社の会社四季報が売り切れだそうです。

◆記事:「四季報」が在庫切れ、投資熱上がる個人-証券にも電話殺到(ブルームバーグ)(2013/02/14 14:42)

( http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MI3MO60YHQ0X01.html )

1936年の創刊以来、日本株投資家のバイブルとされてきた「会社四季報」の新春号(2012年12月発売)が、

在庫切れになっていることが分かった。昨年11月以降の相場上昇を背景に、個人投資家が市場に回帰、

株式投資熱の盛り上がりを象徴する現象だ。 (引用者注。以下省略)

今のような状態を「バブル」といいます。実体経済はなんら改善していないのに期待感だけで、

どこまでも株価が上昇するような錯覚に陥っています。皆が買ったら、必ずいつか暴落します。

最近では、アメリカのサブ・プライムローンの破綻がそれなんですが、みなさん、どうでも良い。

安倍首相総は所信表明演説では、憲法のことははっきり言わなかったのです。

参議院で過半数を獲ることが可能な勢いで、実際に衆参両院で、過半数議席をとったら、

なんでも与党の思うままになります。それから「憲法」を持ち出すのだろう、といわれていましたが

安倍首相は自分が首相就任以来、思っていたよりも支持率が高いので調子に乗り、

早くも改憲を言い始めました。


株価が上昇し、株の売買でもうけさせてくれるから、安倍政権は「良い政権」で、

おカネさえ、入るなら憲法なんかどうでもいい、というのが国民の総意ならば仕方がないですね。

改憲して国防軍が出来たら、次は徴兵制でしょうね。

今や、男女平等をこれほど、うるさく言うのですから、男性だけでなく女の子にも

「赤紙」が来るのでしょうか。そうしたら、安倍首相を支持する人たちは、子供に
安倍首相は、株で儲けさせてくれた。立派な人だ。その方が、日本を戦争する国にした。国の為に死んでこい。

とでもいうのでしょうか?

余りにも情けなくて、「何が、何故、いけないのか」を親切に解説する気持ちになりません。

明日、16日土曜日は、母の四十九日法要なので、今日はもう寝ます。

IBM創業者の言葉ですが、
考えろ!考えろ!考えるんだ!

これを私も有権者に言いたいと思います。

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2013.02.14

【音楽】ピアノのはなし。

◆【ピアノ】先日見た興味深い例。

家内がピアノ教師をしています。

先日、ある高校1年の男子生徒さんが、なにやら学校の行事でコーラスの伴奏を引き受けてしまった。

中学の途中までピアノを習っていたけど、受験で中断している。3週間で何とかして欲しい。

というような、依頼でお母さんと来た男の子は、しばらく遠ざかっていたけど、弾けると思ってたら、

全然弾けない。それでも頭がいいのでしょうね。一晩でとりあえず、全部暗譜してきました。

しかし、指が動かないし、しばらくやってないから、音が鳴らない。家内はその合唱伴奏の譜面だけでなく

ハノンで指の訓練も毎日やれ、といったそうです。結局本人もかなり努力したので、本番でも上手く弾けたらしい。


ただ、その男の子はコーラス伴奏が終わったら、またピアノはやめるつもりだったらしいのです。当初は。

ところがですね。家内が見ると、明らかに才能がある。折角ピアノが自宅にあるし、才能があるのに

勿体ない。そこで続けたくなるような曲を見つけたのですね。


テレビ朝日系列のニュース番組「情報ステーション」のテーマ曲。

森田真奈美さん作曲の、"I am"というのです。


I am






基礎は出来ている生徒さんです。別に音大を受験してプロになろうというのではないから、

堅苦しい、純クラシックでなくてもいい。本人が楽しいことが第一だ、と家内は考えたそうです。

そしたら、高校生男子くん、すっかり「このカッコイイ曲を弾きたい」気持ちになり、

引き続きピアノを習うことに決めたと。いま一生懸命、“I am”を練習しているはずです。

楽譜はAmazonで簡単に買えます。

テレビ朝日系「報道ステーション」オープニングテーマ I am [楽譜]

音楽には、聴いた印象よりも難しいのとその逆がありますが、“I am”は「その逆」のほう。

つまり聴いて受ける印象ほど、ややこしくないそうです。

なるほどな。と思いまして。何しろカミさんの話なんで、身内が書くのもなんですが、

なかなか上手い、興味のもたせ方だな、と思いました。

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「危機感不足が要因=日本協会の福田会長―レスリング除外問題」←ガイジン相手の交渉が出来ない日本。

◆記事:危機感不足が要因=日本協会の福田会長―レスリング除外問題(時事通信 2月13日(水)19時56分配信)

日本レスリング協会の福田富昭会長は13日、国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で

レスリングが五輪競技から除外候補となったことを受けて記者会見し、

「(残るために)それほど力を入れて努力していなかった」と、当事者に危機感が不足していたという認識を示した。

福田会長は国際レスリング連盟(FILA)の副会長も務めているが、「IOC理事の中の情報がなかなか取れなかった」と、

事前に情報をつかめなかった事情も明かした。

その一方で、「第1回から続く伝統的な五輪競技。なぜ外れたのか」と話し、「中核競技」となった25競技の中に、

観客数や競技人口などの数値でレスリングを下回るものがあることなどを把握していたと指摘した。

今後の対応については、5月のIOC理事会までさほど時間がないこともあり、

福田会長は実施競技に残れるかどうかについて、「半々より厳しいのではないか。

相当努力しないといけない」との見方を示した。

FILAは今月16、17日にタイのプーケットで開く理事会で今後の対策を議論することになっている。


◆コメント:レスリングが除外されて、テコンドが残るのは何故か?

はっきり言って、誠心誠意韓国がロゲ会長を説得したからとは到底思えません。

余りにも不自然です。多分、「袖の下」を使ったのでしょう。


もっとも、袖の下「だけ」ではダメでしょう。

日本人の大部分は、今だにガイジンとの交渉で一番大事なことがわかっていない。

それは、「黙っていたら、認めた事になってしまう」ということです。


ガイジンを見ているとわかりますが、本当は自分に落ち度がある、と分かっているときですら、

色々と言い訳をします。彼らの中では、そのようにして自己主張し、自分を守ることが容認されています。


それから、国際レスリング連盟からはIOC理事を送り出していないそうです。

他の国が出さないなら日本から出せばいい。

レスリングが廃止になるとか、東京五輪招致などは、私は正直言って余り関心がありません。

ただ、今のオリンピック運営を見ていると、日本人がメダルを多く獲った種目はしばしばルールが変更になったり

競技自体が廃止になったり(ソフトボール等)、IOCが決める時に多分JOCの人間は何だから分からなくてだまっているのでは

ないでしょうか?

それで、ルールはガイジン(特に白人)に有利なように変更されたり、競技の廃止が決められて

日本人は、IOCにとって、

カネだけ出させておけ

という所ではないか、と思います。

差別は良くないのですが、はっきり言って現在も白人は黄色を馬鹿にしてます。

多分、それは、未来永劫なくならないと思いますが。

余りにも癪ではないですか?

天下りは大抵腹が立ちますが、語学は、「出来る」か「できない」か、

ですからどうしようもない、

外務省の役人の天下り先をJOCにしましょう。流石に普通の日本人よりは

ガイジン相手の交渉になれているでしょう。

とにかくガイジンを相手にするときに肝心なのは、パワー全開の自己主張を続けるということです。

日本式の「謙譲の美徳」など一切通じない、ということが分かっている人が、JOCに来ないとだめです。

それから、本気でレスリングを残したいなら、汚い手もいとわないこと。

ロゲ会長をこれでもか、と接待しまくる。存続した競技関係者は絶対にやっているとおもいます。

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2013.02.13

「安倍首相、敵基地攻撃「自衛の範囲内」と答弁」←「先制攻撃」も「自衛」に含まれるそうです。

◆記事:安倍首相、敵基地攻撃「自衛の範囲内」と答弁(2013年2月12日23時42分 読売新聞)

安倍首相は12日に行われた衆院予算委員会の集中審議で、

北朝鮮の弾道ミサイルに対処するための「敵基地攻撃能力」について、

「今後国際情勢は変化していくので、国民の生命と財産を守るために何をすべきかという観点からは、

さまざまな検討を行っていくべきだ」と述べ、検討の可能性に言及した。

ただ、「他に手段がないと認められる限り、憲法が認める自衛の範囲内に含まれる。

一方、現実の自衛隊の装備としては保有は考えていない」とも指摘し、従来の政府見解は変えなかった。


◆コメント:拉致被害者もろとも、吹っ飛ばすつもりでしょうか。

ホンの2日前に私は、

2013.02.10 「有識者懇、集団的自衛権の議論再開=安倍首相、日米同盟強化狙う」←ダメです。

という記事を書きました。これは集団的自衛権の行使を日本に認めてはならない、という結論です。

読売新聞が報じている、安倍首相の考え方は、要するに、
個別的自衛権には「先制攻撃」が含まれる。

という一言に言い換えられます。

憲法を改正して、自衛隊を「国防軍」としようとしている人ですから、

当然、このような発言が出るでしょう。

安倍首相は、日本を戦争が出来る国にしたいのです。

海外のキチンとしたメディアでは、しばしば
日本は世界有数の実質「武力」を持っているが、平和憲法を守り、戦後一人も他国民を殺していない。

という、歴史的事実が、高く評価されていますが、日本の政府広報紙のような新聞は、

そういうことを、決して書きません。


北朝鮮がミサイルを発射しようとしている、としてもそれが本当に核弾頭なり、

生物・化学兵器を積んでいるのか、現在の日本の情報収集力では、分からないでしょう。


◆北朝鮮は日本本土を狙ってミサイルを落としたりしませんよ。

悪党ですけれども、北朝鮮の指導者、金日成、金正日、金正恩は、本当に癪に障るけれども、

精神状態はまともだし、駆け引きをする知能を持っています。

仮定上の話ですが、もしも北朝鮮が、日本本土の核弾頭を積んだミサイルを投下したら、

次の瞬間、在日米軍その他、他国からボコボコになるまで攻撃を受けることは明らかです。

ですから、北朝鮮が核弾頭なり、化学・生物兵器を詰めた弾頭を載せたミサイルを発射しそうだから

日本が先に叩くというのは、明らかに粋すぎ。故人なら「過剰防衛」です。


そもそも、発想が野蛮です。他国が日本を攻撃してきそうだから、

日本はやられるまえにやる、とこれでは、あたかも暴力団同士の抗争と同じです。


北朝鮮が核実験を行ったので、緊急の国連安全保障理事会が開かれています。

皆、すぐにわすれますが、横山めぐみさんのご両親は、ご高齢です。

これで、また、北朝鮮と拉致問題を巡って具体的な話をすることは後回しになるでしょう。

どれほど、落胆しておられるか、と考えるとこちらの胸まで苦しくなります。


話がそれましたが、安倍政権は改憲して日本を戦争が出来る国にしようとしています。

個別的自衛権を拡大解釈して、他国への先制攻撃を許す、などもってのほか。

2日前に書いたように、今年の参院選で、まかり間違っても与党に過半数を取らせてはなりません。

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2013.02.11

「『慎重に調べて』遠隔操作で誤認逮捕の北村さん」←この言葉が全てですね。

◆記事:「慎重に調べて」遠隔操作で誤認逮捕の北村さん(読売新聞 2月11日(月)17時23分配信)

パソコン遠隔操作事件に絡み、大阪府警は11日、昨年8月に誤認逮捕したアニメ演出家の北村真咲さん(43)に対し、

府警などの合同捜査本部が、事件に関与したとみられるIT関連会社社員片山祐輔容疑者を逮捕したことを報告した、と明らかにした。

府警によると、この日午後2時頃、事件を担当する捜査1課の警部が、北村さんに電話で

「容疑者を逮捕しました。これからも協力をお願いします」と伝えると、

北村さんは「(容疑者が)否認しているのであれば、慎重に調べてください。同じ過ちを繰り返さないでください」と話したという。


◆コメント:北村さんの言葉が問題の所在を一言で表現してますね。

「パソコン遠隔操作事件」を、警察庁も、メディアも「サイバー犯罪捜査」の課題として扱って誤魔化そうとしていますが、

サイバーうんぬんは、問題の本質では、ありません。

先の事件で、北村さんを含む、誤認逮捕された4人のうち、少なくとも2人が

実際には、実行していないことを「やりました」と「自白」している、ということ。

つまり、警察権力により、取り調べの過程で、自白の強要があったことが、明らかになった。


そして、メディアは、かつて松本サリン事件で警察発表を鵜呑みにして無辜の人を殆ど犯人確定のように

報道してしまった、という苦い歴史的教訓から何も学んでいない。それが問題なのです。

今回の遠隔操作事件でも、最初に誤認逮捕された4人を、やはり犯人と決まったように扱っていた

その間違って報道した人に感想を訊きに行く、新聞・テレビの神経を疑うけれど、

話がそれるので、書きません。


今回も、真実が何か?は、まだわからないのに、メディア各社は警察に逮捕された、IT関連会社社員が

ほぼ、真犯人に決まり、という印象を、国民に与える報道を、全然懲りないで、行っています。

誤認逮捕され、メディアから犯人扱いされた、アニメ演出家の北村さんはよく怒鳴らなかったとおもいます。

読売の記事にあることが本当ならば、北村さんの言葉が警察とメディアと世論に注意を喚起しています。

(容疑者が)否認しているのであれば、慎重に調べてください。同じ過ちを繰り返さないでください

正に、それが全てです。メディアの過剰な犯人断定報道を見る限り、過去から何も学習していないように

思われます。刑事捜査・裁判では、「本当は何があったのか?」、つまり

「事実認定」を証拠を元に注意深く行わねばならない、という鉄則があります。これを無視してはなりません。

メディアも、国民の印象を徒に誘導するべきではありません。

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【音楽】浅田選手が使った「白鳥の湖」は、バレエだと32回転のグラン・フェッテ。

◆フィギュアスケートの浅田真央選手が使った「白鳥の湖」はバレエでも見せ所です。

フィギュアスケートの四大陸選手権で浅田真央選手が優勝しました。

おめでとうございます。

テレビでアナウンサーが何か言ったとしても、あの音楽が「白鳥の湖」全曲の何処か?を

知りたい、という方が多いのではないでしょうか?

チャイコフスキーの3大バレエの一つ、「情景」のオーボエのメロディーで余りにも有名な

「白鳥の湖」ですが、あれは全幕全曲聴いたことがある方は、少ないと思います。私も全曲は無いです。

バレエ公演ですら、一部は割愛するのが普通です。浅田選手が使ったのは、

「白鳥の湖」、第3幕で悪役、オディール(黒鳥)が王子ジークフリートを誘惑するために踊ります。

黒鳥と白鳥は見た目がそっくり、という設定ですので、バレエでも一人のバレエ・ダンサーが白鳥のオデッサと

黒鳥のオディールを演じ分けます。


「白鳥の湖」全曲の録音は少ないのですが、Naxosさんから出てます。CDでも買えますが、最近は

ダウンロード購入の方が探しやすくなっています。

Tchaikovsky: Swan Lake ドミトリ・ヤブロンスキー & Russian State Symphony Orchestra

の14番目です。 Coda: Allegro Molto Vivace です。

音楽だけ、まずどうぞ。


Swan Lake:Coda: Allegro Molto Vivace





音楽だけでも十分華やかですが、これはバレエ・ダンサーの女性は大変でして、ロイヤル・オペラなら

吉田さんのようなプリンシパル(ではなくても踊れることは踊れるでしょうが)級の技巧の見せ所だそうです。

32回、回転します。グラン・フェッテというそうです。ボリショイの映像ですが。


白鳥の湖 32回 グランフェッテ by ニーナ・アナニアシビリ







吉田都さんの有名な話がありまして、吉田さんがロイヤル・バレエ・スクールに在学中、

最上級のクラスの学期末のテスト・レッスンで最後の課題がこの「白鳥の湖」、

32回転のグラン・フェッテでした。

吉田さんが、師と仰ぐバーミガム・ロイヤル・バレエ(旧:サドラーズ・ウェルズ・バレエ団)名誉監督、

ピーター・ライト氏の証言。スーパーバレエレッスン82ページ。

英国ロイヤル・バレエを世界に冠たるレベルに引き上げた、ニネット・ド・ヴァロア女史(1898-2001)

がこの試験を見ていた、という状況です。
都(引用者注:吉田都さんのこと)のグラン・フェッテは私の心にずっと残っています。

(テストの)最後の課題が32回転のグラン・フェッテだったのです。

ド・ヴァロワは当時80歳代後半か90歳代前半だったと思いますが、その様子を見ていました。

全員がフェッテをやりましたが、みんな、かなり苦労していてできない人もいました。

しかし都は、美しく、やすやすとやってのけたのです。

するとデイム・ニネット・ド・ヴァロアが立ち上がり、クラスを見学していた人全員に、こう言ったんです。

「私は、こんな詩的な優雅さのあるグラン・フェッテを見たのは初めてです」と。

実に美しい出来事でした。このときのことはずっと私の心のなかに残っています。

非常に誇らしいですね。

吉田都さんや、熊川哲也さんのお二人は東洋人でありながら英国ロイヤルオペラのプリンシパル。

先日のジュネーブ国際バレエコンクールで熊川さんは、今や審査員です(吉田さんもずいぶん前から)。

こういう人たち。バレエダンサー・音楽家などが海外で活躍することにより、欧米人の日本人のイメージは

絶対に良くなっています。元・旧西独首相で、自らも玄人はだしのピアノを弾くヘルムート・シュミット氏は、
ヨーロッパ各地で演奏する日本人音楽家は、政治家や外交官や財界人よりも、日本人のイメージを向上させることに貢献している。

といいました。

そういうことを日本の大衆は仕方がないとしても、権力の中枢にいる人達が全く理解していないのが、

如何にも無教養、無粋、下品な感じです。国防軍なんていって軍隊を他の国に行かせたって、

武器ってのは人を殺す道具なんですから、いい顔をされるわけがない。

楽器は武器よりも強いのです。

武力で人を殺しても恨みを買うだけです。恨みは増幅します。

しかし、日本人芸術家が他国の人を感動させて、恨まれる可能性は絶対に無い。

尊敬されるでしょう。これほど簡単なことが、どうしてわからないのか。

どちらが大切なことか分からないのか。残念でなりません。

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2013.02.10

「有識者懇、集団的自衛権の議論再開=安倍首相、日米同盟強化狙う」←ダメです。

◆記事:有識者懇、集団的自衛権の議論再開=安倍首相、日米同盟強化狙う(時事通信 2月8日(金)20時21分配信)

政府は8日夕、首相官邸で、集団的自衛権の行使容認に向けた検討を行う有識者懇談会を開いた。

席上、安倍晋三首相は「日米安全保障体制の最も効果的な運用も含め、わが国が何をなすべきかを

改めて議論すべく懇談会を立ち上げた」と表明。

日米同盟強化に向け、「行使は認められない」とする政府の憲法解釈の見直しなどについて議論を求めた。

懇談会は、首相が第1次安倍内閣で設置したもので、第2次内閣発足後は初の開催。座長の柳井俊二元駐米大使は

、福田内閣当時の2008年6月にまとめた報告書について説明した。報告書は、

(1)公海上での米艦防護

(2)米国を標的とした弾道ミサイルの迎撃―で集団的自衛権の行使を認めることなどを提言している。

首相は懇談会で、「北朝鮮やイランの核開発の動き、地球的規模のパワーシフトが顕著となり、

東シナ海や南シナ海の情勢も変化している。日米同盟の責任はますます重たくなっている」と指摘し、

同盟強化には追加的な検討が必要との考えを強調。柳井氏は終了後、

「テロやサイバー攻撃など新たな脅威への対応も考えなければならない」と記者団に語った。


◆コメント:「集団的自衛権」に関して書くのは、これで165回目です。

1月にも書いたばかりですが、皆さん、面倒臭いらしく、いつも票が伸びないのですが、

大事なことは何百回でも繰り返さなければなりません。


集団的自衛権とはなにか。

集団的自衛権

同盟国などへ武力攻撃があった場合、自国が直接攻撃を受けていなくても、その攻撃を実力で阻止する権利。国連憲章51条は、自国への侵害を排除する個別的自衛権とともに集団的自衛権を主権国の「固有の権利」と規定。日本政府は国際法上、集団的自衛権を有することは当然としながらも、憲法9条が戦争放棄、戦力不保持を明記しているため、集団的自衛権行使は「わが国を防衛するための必要最小限度の範囲を超える」と解釈、行使は許されないとの立場にある。(共同通信)

しかし、この説明は、不十分です。

国連憲章51条の部分です。

国連憲章と日本国憲法はじつは、よく似ていて、武力行使は原則禁止なのです。

第7章「 第7章 平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動 」第51条で 

他国の攻撃、侵略を受けたときに国連が多国籍軍か平和維持軍を送るまで、個別的自衛権か集団的自衛権を行使して良い、

と定められていますが、国連憲章の原案・ダンバートン・オークス提案では、集団的自衛権に関する今のような規定は無かったのです。

この原案では、同盟国が攻撃・侵略されたときに、自国への攻撃と見なして武力行使をするためには、

全て国連安全保障理事会の許可が必要とされていたのです。反対したのは、米国とラテンアメリカ諸国です。

これらの国々は、1943年、チャプルテペック規約という条約を締結し、米州諸国間での集団的自衛権行使を可能にしていたのです。

しかし、ダンバートン・オークス提案のままで国連憲章が成立すると、米州諸国間での行動に支障があります。

いちいち、安保理の許可を得なければならないことになるからです。 それでは面倒でたまらんというので、

最終的に国連憲章を採択した、1945年のサンフランシスコ会議において、普遍的に集団的自衛権の行使を認める51条を挿入させたのです。



日本の戦争したくて仕方が無い人達は、「集団的自衛権は、国家が必然的に有する自然権だ」などと言いますが、デタラメです。

政府の公式見解が変わっていなかったイラク戦争のときですら、アーミテージ国務副長官が

来日して、「旗幟を鮮明にしろ」と一言恫喝したら、小泉政権は、大慌てで、イラク復興支援特別措置法を

強行採決し、サマワに陸上自衛隊、クウェートに航空自衛隊を派遣しました。

自衛隊自身が武器を用いては、いませんが、戦闘中の同盟国に対する後方支援は、

武力行使の一部を担っているのですから、違憲です。

公式に集団的自衛権の行使を容認してしまったら、世界一長く、多くの人間を殺しているアメリカの

「パシリ」にされ、世界中の恨みを買うでしょう。

そういう次第なのですが、安倍晋三氏が首相になった時点でこれを言い出すのは、余りにも明らか。


集団的自衛権の意味も分からず、改憲論者の安倍晋三氏率いる自民党に、絶対安定多数を獲らせたのは、

他ならぬ有権者ですが、小選挙区の欠点で死票が多く、死票率が56%でした。
◆記事:死票率56%に上昇=民主は惨敗で8割超-衆院選【12衆院選】(時事通信 2012/12/17-16:31)

16日投開票された衆院選で、小選挙区で落選候補に投じられ、有権者の投票行動が議席獲得に結びつかなかった「死票」は、

全300小選挙区の合計で約3730万票に上った。

小選挙区候補の全得票に占める「死票率」は56.0%で、前回の46.3%と比べ9.7ポイント増となった。

今回は「第三極」として新たに日本維新の会や日本未来の党が参戦して12党が乱立。

共産党も前回までの方針を転換し、原則として全選挙区に候補者を立てた。当選者が1人の小選挙区制では、

候補が多数で票が分散されれば当選ラインは下がり、落選候補の合計得票数が増える傾向があることから、前回より死票率が上がったとみられる。

 死票率を政党別にみると、小選挙区で237議席を獲得した自民党は12.9%で、大敗した前回の74.0%から大きく低下。

一方、惨敗した民主党は前回の13.2%から82.5%に大幅上昇した。

第三極同士で共倒れが目立った維新も81.9%。小選挙区全勝の公明党は0%だった

代議制民主主義ですから、その選挙制度も含めて理屈のうえでは、有権者が「選択し」たことになりますが、

実際の感覚としては、自民党に投票していない有権者にとっては多いに迷惑です。

出来ることは一つ。参議院選挙で自民、または自公連立に過半数を取らせてはいけません。

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2013.02.08

「アベノミクス論争国会」自体が、間違っています。

◆経済政策が、現在の日本で最重要課題でしょうか?

マスコミは今回の通常国会は「アベノミクス追究」国会だ、と開会の時から報じています。

アベノミクスとは金融緩和、財政出動、成長戦略を柱として、日本経済をデフレから脱却させることを目的とする

という、特に目新しいことはない主張ですが、この件に関しては、今日はこれ以上触れません。

問題は、政治家もマスコミも付和雷同的に、いま、日本で最も重要なのは経済の復興だとしきりに強調していることです。

果たしてそうでしょうか?


◆国民が生存し、生活できる国土を保全することが全ての前提です。

経済はもちろん重要な課題で、デフレ不況が長引くことは、少しも「良いこと」でも「どうでもいいこと」でもありませんが、

物事の重要度は相対的に判断するべきです。


経済をどうするか?という議論を進める前提には、「日本国が今のまま、存在し続ける」という仮定があります。

311以前の日本ならば、まだ理解できますが、今は歴史的に初めて、核燃料が環境に剥き出しになったまま、

という飛んでもない状態が続いていて、福島第一原発の原子炉圧力容器でメルトダウンした核燃料は、圧力容器、

その外側の格納容器の鋼鉄を溶かし、さらにその外側の「建物」、原子炉建屋の床のコンクリートを溶かして、

地中に沈降していることはほぼ間違いない、といわれています。


さらに、福島第一原発四号機の使用済み核燃料プールには原子炉の何倍もの核燃料が存在するわけですが、

311の衝撃でプール自体が脆くなっている可能性が十分に考えられ、もう一度、311ほどではなくても、

大きな地震などが起きて、プール自体が壊れたら、一挙に冷却水が失われ、

そうなったら、膨大な量の核燃料が一挙に崩壊熱で溶融し、猛烈な放射能をはっするため、近寄って冷却することも

出来ず、最悪、東京・横浜まで猛烈な放射能汚染で、人が住めないようになるだろう、と、これはずっと前から小出助教も

繰り返しているし、世界の専門家の懸念材料となっています。


いくら何でも国会議員が誰も、このような情報を知らないということは考えられませんが、

あまりにも、状況が悪く、安倍首相も含め、与野党ともに、どうしたらいいのか分からないので

この問題は傍らによけて、敢えて「経済の復興こそ、日本の最重要課題であることにし」て、国民の注意を

逸らせているように見え、さらに困ったことに、それをマスコミが批判せず、政治家に迎合して

「アベノミクスを検討する」とかなんとか、経済学者にいろいろ言わせたり、経済担当編集委員が記事を書いていますが、

本当の危険を無視した、現実逃避だと思います。

日本中が「危険は見なければ存在しない」と考える「オストリッチ・コンプレックス」に陥っています。

今の国会の議論は、国家の最重要課題を故意に無視しているという点において、間違っています。

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2013.02.06

NHK 時論公論「原発新安全基準 厳格に適用を」 水野倫之解説委員(1月31日(木)放送))文字起こし。

◆時論公論「原発新安全基準 厳格に適用を」 水野倫之解説委員 (1月31日放送)

(文字起こし開始)

こんばんは。

原子力規制委員会の専門家会合は福島第一原発事故を教訓に

過酷事故やテロ対策まで電力会社に新たに義務づける、原発の新しい安全基準の骨子をきょう、正式に決めました。


これとは別に地震と津波対策を強化した基準の骨子もまとめており、あわせて今後国民から意見を聞いた上で、7月に新基準として施行する方針です。


しかし、規制が厳しくなることに、再稼働を急ぎたい電力会社からは異論も出ており、一部の対策には猶予期間をもうけることも検討されています。

これで、地に墜ちた原子力の信頼回復につながるのか。今夜の時論公論は、新しい基準のポイントと、その課題を考えたいと思います。


福島第一原発の事故では、津波ですべての電源が失われて、燃料が溶け、

格納容器の圧力を下げるベントにも手間どって、容器が破損し、大量の放射性物質が放出される、

世界最悪レベルの事故となりました。


安全基準が破綻していたことが明らかになり、原子力規制委員会は、専門家による基準の見直しの議論をすすめ、

今日、その骨子を正式に決めました。


まず、通常の事故対策として、電源喪失に備えて、24時間以上保つバッテリーをおくことや、

火災対策として燃えにくいケーブルを使うこと、そして複数の空調設備を備えた免震重要棟を

そなえることなどを義務づけています。


そして今回はこれにとどまらず、これまで義務づけられていなかった

「過酷事故対策」や「テロ対策」を初めて義務づけているのが最大の特徴です。


まずは、格納容器の圧力を下げるベント装置です。

これに放射性物質を取り除くフィルターを付け、福島第一原発と同じ沸騰水型では、二系統を設置することを義務づけます。

また、テロなどによる航空機の衝突で、原子炉建屋が大規模に壊れた場合にも、原子炉を冷却したり状態を監視できる、

「特定安全施設」と呼ばれる施設の設置ももとめています。


このうち、ベント装置については、格納容器が小さい沸騰水型の原発の多くは電力会社が自主的に取り付けていて、

東京電力も今回の事故で作動させています。


しかし、フィルターがついておらず、住民の被曝を避けるため、避難の確認をする作業に手間取ったこともあり、

結局、格納容器の蓋が破損し、大量の放射性物質の放出や、水素爆発につながりました。


ベントのフィルターは、大型のタンクの中に入った大量の水や砂などで放射性物質を濾過する仕組みです。

放射能濃度は1000分の1以下となって周辺住民の被曝をおさえることができ、ベントを素早く開始して格納容器を守り、

放射性物質の大量放出を防ぐことが期待できます。


チェルノブイリ型事故の後、ヨーロッパ各国では義務づけられましたが、

日本では電力会社が採用しようとしませんでした。今回、ようやく世界標準にたどりついたともいえますが、

信頼性を高めるために、沸騰水型で二系統設置を義務づけ、多重性を確保している点は、評価できると思います。


また、特定安全施設は、原子炉建屋にある冷却装置などとは別に、新たに建屋の外に設置する安全施設で、

メルトダウンで格納容器などに落ちた燃料に注水できるポンプや、非常用電源などを備え、

緊急冷却できるようにします。


また、中央制御室が使えなくなった場合に備え、原子炉を監視できる第二制御室の設置も求めています。 

施設は航空機が墜落しても壊れないことが条件で、壁を頑丈にしたり、建屋から100メートルほど離して設置しなければなりません。

こちらもすでにヨーロッパの一部の原発には導入済みの設備で、規制委員会の要求は、全般的には妥当だと思います。


しかし、電力会社からは「厳しすぎる」として、異論が噴出しています。

特定安全施設は、配管が長くなると水漏れのリスクもあり、100メートルも離す必要はない、としたり、

フィルター付ベントも、信頼性が高く一基あれば十分であると。

また免震重要棟にはマスクもあることから、放射性物質を除去する空調は複数必要無いなどと主張しています。


新基準に適合するためには、大規模な工事が必要となり、電力会社は多額のコスト負担を迫られるだけでなく、

再稼働の時期にも影響するからです。


さらに電力会社は、規制委員会が今週まとめた、地震と津波の新しい基準にも対応しなければなりません。

原発ごとに、海底地形などから、起こり得る最大の津波を計算して防潮堤などの設置を義務づけているほか、

活断層もこれまでよりも年代を拡げ、活動の時期を40万年前までさかのぼって調べることを求めています。


防潮堤の設置にはかなり時間がかかり、敷地の活断層調査も容易ではありません。

規制委員会の安全審査も一基あたり半年はかかるとみられ、このまま基準が厳格に適用されれば、

夏以降、日本が再び原発稼働ゼロになるのは確実と思われます。


電力会社としては、火力発電にかかる燃料代を抑えるためにも、少しでも早く原発を再稼働させたいわけで、

一部の設備について設置まで猶予期間を求める声も上がっており、規制委員会も今後検討する方針を示しています。


ただ、今回の基準の骨子は、日本の原発が、過酷事故に対する備えがなく

事故の拡大を防げなかったことを反省してつくられたわけです。

新基準で求められる設備は、事故を起こした日本の原発に必要不可欠なもの、と捉えるべきだと思います。


電力会社は、この基準以上に独自の安全対策を考えていって然るべきで、

事故を経ても、いまだに意識は変わりきっていないようにも見えます。


ここで重要なのは、去年の大飯原発の再稼働のときのように、重要な施設を先送りしたままの再稼働判断をしてはならない、

ということです。当時の野田政権は、免震重要棟や防潮堤などは、時間がかかるとして、

計画を示すだけで再稼働を認める政治判断をし、国民の批判も招きました。


現在の安倍政権は、原発の依存度を下げていくとしながらも、野田政権の「原発ゼロ」の方針を見直すことを表明し、

3年で全ての原発の再稼働に結論を出すとしています。


ただ、規制委員会は独自性の高い組織で、政権の方針や電力会社の経営に左右されることなく、

科学的・技術的に判断していくことが求められます。

前回と同じように例外を多く認めてしまえば、せっかくの基準が骨抜きとなってしまい、

信頼回復にはつながらない、と思います。


規制委員会は、新しい基準を厳格に適用して安全を確保していくべきだと思います。

そして、そのためにも、規制委員会の体制を強化していくことが必要です。新基準によって、

新しい設備の検査が増えるほか、活断層の有無など、難しい判断が迫られます。


しかし去年、各地の原発の放射性物質の拡散予測図の策定にあたって、規制委員会は、

電力会社から提供された自らチェックしようとせず、作業を所管の法人にほぼ丸投げし、ミスを連発するなど、

体制が弱いことが露呈しました。 また、大飯原発の活断層調査も長期化しています。


規制機関の職員は、電力会社の技術者と同等か、それ以上の知識がないと、問題点を指摘することが出来ません。


今後、設備の検査や、活断層に関して多くの専門的知識が必要となるわけで、

検査官に資格制度を設けたり、外部から専門性をもった職員を新たに採用するなど、

組織全体のレベルを高めていくことを検討する必要があると思います。


そして電力会社が今回の新しい基準をきちんと守っているかどうか、厳しく審査して安全性を判断し、

基準自体を実効性のあるものにしていって欲しいと思います。

(文字起こし終わり)

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2013.02.04

坊主頭になったアイドルタレントのこと。

◆もう、いいでしょ?

何だか、ヤケに大袈裟なことになってしまいましたね。

固有名詞を書くと、検索でヒットしてしまい、騒動に加担してしまいますから、書きませんが、

何の話だかもちろん皆さんお分かりでしょう。


あのグループのプロデューサーA氏が、恋愛御法度という「厳格なルール」を制定したそうですが、

A氏は昔、素人の高校生におっそろしく下手な歌を歌わせて、それで稼いでいましたが、

その女の子の1人をカミさんにしています。本来キャバレーの支配人みたいなもんで、

彼の立場では、「商品に手を付けた」わけで、それで今のグループに恋愛御法度なんて、

これは、計算づくであろうことが容易に想像できます。


つまり、「恋愛を禁止し」たら却ってそれを破りたくなる子が出て来て、それを「処分」すること自体が「話題になる」。

芸能界では、兎にも角にも話題にならなくなったらおしまいですが、一見スキャンダルですが、逆に知名度を高める効果を持つ

ということを予め計算にいれて、故意に「違反する子が出るであろう」ルールを制定したものと考えられます。

いまだにネットで口汚くけなしている人がいますけれど、行為の是非はともかく、

髪の長かった女の子が坊主頭になり、世間にその姿を自らさらすというのは、

多分、裸になるよりも恥ずかしい事であろうと想像します。もう悪く言わなくてもいいでしょう。


◆あの女の子たちは、最近の大卒の新入社員の男の子よりも「根性」や「侠気」があるので、私は好きです。

クラシック鑑賞歴40年の50代の親父がロリコンかい?とか嫌がらせを言いたい人がきっといるでしょうが、

まあ、言いたいなら言いなさい。


以前、深夜に、ふとテレビをつけたら、あのグループのドキュメンタリーをNHKで放送してました。

何故か、NHKエンタープライズというNHKの子会社が毎年、ドキュメンタリー制作に関わっているのです。

それで驚いたのですが、あの子たち、それは、まともに「音楽的」「芸術的」見地から評価したら、全然お話になりませんが

それでも、何か好感を持ちました。


もちろん芸能人ですからね。テレビカメラが回っているところでは、「いいところ」を見せるように

演技している部分もあるでしょうが、どう見ても演技とは思えない部分も多いのです。

大きな会場での夏のコンサートで途中、熱中症でぶっ倒れたり、過呼吸で苦しむところなど演技ではできません。

それでも、ステージに上ると、ものすごい精神力で笑顔を見せる。


最近の堅気の世界の男の子の方がだらしないです。

我々の頃は、新人というのはしごかれるもので、「バッカ野郎!なんど言ったら分かるんだ」とか、

「お前、大学出てコピーも満足に取れないのか?」「お前なんか辞めちまえ!」ぐらいは日常茶飯事で、

それが特別に「良い」社会的慣習とは言えないかも知れないが、少なくとも私達はそれぐらいのことを言われるのには

なれていて、普通のことだとおもっていました。


最近では、こんな叱り方をすると新入社員とはいえ、もはや成人した大の男が過呼吸で倒れたり、

なんと、怒鳴られると、泣くというのですから(念を押しますが、男です)、少々ひ弱過ぎると思います。

あの大勢のアイドルグループの子たちは、私の子どもぐらいの年齢ですが、高等教育を受けた男子よりも逞しい。

「根性」があります。


そして、私が感心したのは、坊主頭で謝罪した子の所に同期の女の子が集まって励ました行動です。

これも含めて「演出だ」という解釈があるようですが、疑いだすと、キリがありません。


世間は、概して冷たいものです。

ある人物が順調なときには仲良くしていても、失敗したり、失脚したり、組織の中で睨まれるような

ことをすると、たちまち、その当事者から離れる人が多いのです。「ケチがついた」人物と一緒にいると

とばっちりを受けるかもしれません。それが怖いからです。こういうときに、人間の本性が出ると思います。

友人や仲間や世話になった人が窮地に追い込まれたり、批判を受けている最中に変節しないで今までと同じように

接する、ということは、文字で書くのは簡単ですが、実行するのは難しい。


あの事件が会社員の世界なら、ほぼ間違いなく問題を起こした(ことになっている)本人は孤立することでしょう。


その意味では、あのアイドルの女の子達の方が「侠気」(おとこぎ)があります。

少なくとも私は感心しました。

芸能界の下らない出来事で論ずるに足りない、と言った瞬間から何も見えなくなります。

人の世では、先入観を排除すれば、自分のこどもの年頃の女性の行動にすら、見習うべきことが見つかります。

あのような問題が起きたが故に、私は却って、あのアイドルの女の子たちを見直しました。

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2013.02.02

【音楽】クライスラーとハイフェッツの誕生日。シューベルト。ローザンヌ山本さん3位。

◆クライスラー(1875-1962)は昨年とりあげるべきでした。

昨年がフリッツ・クライスラーの没後50周年でしたので、あるヴァイオリニストが、

「今年はリサイタルなどで、クライスラーをプログラムに含めて頂きたいという依頼が多い」

といっていましたが、1年前はちょうどN響アワーが終わるというので、NHKに抗議文を出して

そちらに気を取られておりました。


クライスラーは自作自演の録音が残っていますが、いくら何でもノイズばかりで

興ざめです。

私が好きな、カナダのヴァイオリニスト、ジェームス・エーネス(James Ehnes)氏の
James Ehnes Plays Kreislerですが、

iTunes Store ですとJames Ehnes Plays Kreisler1,500円でダウンロード購入できます。

最近はなんでもダウンロードですね。それはさておき、一曲だけ。


クライスラーが、タルティーニ作曲:「コレルリの主題による変奏曲」という第50変奏まであるのをコンパクトにまとめた曲。


コレルリの主題による変奏曲







ピアノやヴァイオリンなど、優れた才能が掃いて捨てるほどいる世界で秀でるということは、非常に大変で

殆ど不可能と考えた方が良い、というのが凡人に対しては、最も親切なアドヴァイスだと思いますが、

James Ehnes氏には確かに他と違った表現力がある、と思います。


◆ハイフェッツ(1901-1987)

ヤシャ・ハイフェッツは、ヴァイオリニストの神様で、100年に1人の天才といわれます。

何ても弾けと言われれば、すくに弾けてしまうのですが、協奏曲より小品集の方が

ハイフェッツの真骨頂です。

ツィゴイネルワイゼン ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン

から。


ツィゴイネルワイゼン






中間部の美しい旋律はハンガリー民謡をそのままサラサーテが使ったそうです。

若干、音色が普通と違うのは、ここは弱音器を付けているからです。

まさに、ハイフェッツ=ツィゴイネルワイゼンと言っても過言では無いほどの名演。

最初と終わりのテクニックでは腕がなりますが、この中間部の歌い方。


ヴァイオリンが「泣い」てます。したたるポルタメント、よよとすすり泣くヴィヴラート。


これぐらいの浪花節がぴったりです。


◆既に過ぎてしまいましたが、1月31日はフランツ・シューベルトの誕生日でした。

シューベルトは「歌曲の王」であるのは余りにも有名で、過去にはシューベルト歌曲を載せましたが、

彼にはあまりにも有名な代表作、三大歌曲集「冬の旅」「白鳥の歌」「美しき水車小屋の娘」があります。

これはいままで殆ど取り上げたことがありません。

クラシックの声楽家というとまずオペラ歌手を連想する方が多いでしょう。

あちらの方が派手です。一方、ドイツ・リートなんていうのは、イタリア・オペラのように

テノールが高音をフォルティッシモで張り上げるというような所はありませんが、それだけに

純粋に「音楽性」「歌心」がモロに出ます。

第一人者。故・フィッシャー=ディースカウと名伴奏者として有名なジェラルド・ムーアのピアノ。

シューベルト:歌曲集「冬の旅」から第一曲。


シューベルト:歌曲集:「冬の旅」 第一曲 Gute Nacht(おやすみ)






泣けますね。シューベルトは「悲しくない音楽なんてあるのだろうか?」と言ったそうですが、

あまりにも直接的に切ないです。

同じ「冬の旅」には有名な「菩提樹」もあります。


◆【為参考】2月2日は今年のローザンヌ国際バレエコンクールのファイナルです。

クライスラー、ハイフェッツ、シューベルトと全く関係ありませんが、毎年、

1月の終わりから2月のはじめにかけて、ローザンヌが開かれます。昨年は菅井円加(すがいまどか)さんが1位でした。

2013年のファイナルは今日2月2日。日本人は5人がファイナルに残っています。ご参考までに。


◆【追加】ローザンヌ国際バレエ、山本さん3位 石川の高2(朝日新聞 2月3日(日)2時50分配信)

熊川哲也さんや吉田都さんらを輩出した第41回ローザンヌ国際バレエコンクールの決勝が2日、スイス西部の当地で開かれ、

石川県能美市在住で小松市立高校2年の山本雅也さん(18)=横倉明子バレエスクール=が3位に入った。

山本さんは「信じられない気持ち。緊張もせず、自分の納得できる踊りができた。家族にありがとうと言いたい」と話した。

同コンクールは15~18歳だけが参加でき、「将来性」を審査するため、若手ダンサーの登竜門とされる。

本選には23カ国から75人が参加し、決勝には20人が進んだ。

上位8人には世界の有名バレエ団やバレエ学校へ1年間、無料で入団が認められ、

生活支援金として1万6千スイスフラン(約160万円)が支給される。

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