« 2013年2月 | トップページ | 2013年4月 »

2013年3月

2013.03.31

人間の可能性について。20歳で「九九」を覚えていなかったが、勉強して名古屋大学理学部物理学科に合格した人がいます。

◆明日から新年度です。

だからと言って、説教めいたことを書くのは、私の趣味ではありません。

しかし、歴史的事実が、人々に何らかの勇気を与えるかも知れないならば、

それを記すことは許される、と思いました。


この話は以前、一度取り上げていますが、7年も前なのです。

私は、「良い話」や「大事な話」は何度も繰り返し書くことが大切だ、と思うので

今回もその方針にのっとって、書きます。


◆ある男性の実話。小・中学校はオール1だった。技術・家庭と音楽だけ「2」だった。

この男性に関する情報は、2006年6月、テレビ朝日系列の「スーパーモーニング」から得ました。

あまりにも驚嘆すべきエピソードなので、家内が録画しておいてくれたのです(その映像は今はありません)。


のちに大学で物理学を学んだその男性は、小学校・中学校の間、技術と音楽を除いてずっと通信簿が「1」だった。

両親は無理に勉強させなかったが、お前は駄目だとも言わなかった。


中学を卒業して高校へ行っても到底勉強について行けないと思い、たった2つの「得意科目」のうちの一つ、「技術」に着目して、職業訓練の専門学校に行った。

大工になろうとしたのだった。学校を出て、小さな工務店に勤めたが、先輩のしごきがあまりに厳しく、ついて行けない。

その間に両親が相次いで病死し、男性は天涯孤独となった。

男性はもう一つの「得意科目」、つまり、「音楽」ならいけるのではないかと考え、ギターを覚えて、ストリート・ミュージシャンの真似事をした。

とても職業に出来るほどの才能はなかった。


◆ある女性と出遭った。

男性はやむを得ず、工務店などで下働きをして食った。

あるサークルで一人の女性と出遭った。男性は二十歳を過ぎていた。女性は大学に通っていた。

その女性が何故、その男性と付き合ったかは不明だが、男性はどう見ても「馬鹿」に見えないのである。

目に知性の光があった。だから、女性は深く男性の過去を詮索しなかった。


女性は地方公務員試験を受けるつもりだった。

ある日のデートで、男性は女性が公務員試験の問題集を開いて喫茶店で待っているところに到着した。女性は一般教養の「数学」の勉強をしていた。分数の足し算だった。

男性は、そんなことは全然分からない。が、面白そうだと思った。女性に馬鹿にされるのを覚悟で、「それ(分数の計算)はどうやるのか?」と尋ねた。

女性が簡単なテストしてみたら、男性は二十歳をすぎているのに、「九九」を覚えていなかった。

女性は初めて、男性が小学校程度の学力もないことを知った。一瞬、別れようと思ったが、男性のひたむきさに何かを感じた。

それから、懸命に男性に「算数」を教えた。男性はみるみる学力をつけた。


◆23歳で定時制高校に入学

男性はついに働きながら定時制高校に入学した。23歳だった。優秀な成績で卒業した。

既に働いていたので、生活は出来る。男性はくだんの女性と結婚した。

女性は男性がもっている、ひじょうに旺盛な知的好奇心に気づいた。

ある時、アインシュタインの生涯を描いたビデオを見せた。

男性は、そこで述べられている理論的な言葉を、一つも理解できなかったが、大いに感動した。


「物理学」という学問を学びたいと思った。

調べてみたら、男性の住む辺りでは、名古屋大学理学部というところが最もすぐれた学校であると分かった。

男性は妻に「名古屋大学を受験したい」と言った。女性は、さすがに、それは無理だ。働きながら勉強して合格できるようなレベルの学校ではない、と説得した。

しかし、男性は受験を決意した。

朝早く、また、仕事から帰ってきてから夜遅くまで勉強を続けた。

男性は、なんと、現役で名古屋大学理学部に合格した。

天体物理学を専攻し、無事4年間、学問を修めた。

男性は今、自分の体験を伝えることが出来ればと考え、高校で数学の先生をしている。


◆私は、このエピソードに素直に感動し、男性を尊敬しました。

この実話は、月並みな表現になってしまいますが、人間の持つはかりしれない可能性を

実証していると思います。無論、全ての人がこの男性と同じほど上手く行くとは限りません。

この男性の場合、20歳を過ぎても九九を覚えていないと知っても、離れていかなかった、後の奥さんが

非常に重要な転換点になっています。また、想像でしかありませんが、男性が元来極めて優秀に知能の持ち主だったのかも

しれません。

しかし、ごく一般的に、人間、そう簡単にあきらめるものではない、という勇気を、

このエピソードは、与えてくれます。

そして、私が同じ状況に置かれたら、諦めていただろうと思い、この男性を尊敬します。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.30

「福島の原発再稼働は困難=安倍首相」←呆れてものが言えません。

◆記事:福島の原発再稼働は困難=安倍首相(時事通信 3月29日(金)20時52分配信)

安倍晋三首相は29日の参院予算委員会で、東京電力福島第1原発5、6号機と福島第2原発1~4号機について、

原子力規制委員会が策定する安全基準を満たした場合でも再稼働は困難との認識を示した。共産党の井上哲士氏への答弁。

事故を起こした福島第1原発1~4号機について、東電は既に廃炉にする方針を示しているが、

停止中の同5、6号機と第2原発を今後どうするかは明らかにしていない。

首相は「仮に安全性が確認できたとしても、実際に稼働させるためには、

現実には立地自治体など関係者の理解が必要になる」と指摘。その上で

「現在の福島県の皆さまの心情を考えると、再稼働は容易ではない」と述べた。


◆コメント:何を寝ぼけたことを言っているのですか?

福島第一原発を再稼働できるのかどうか、など質問するほうもするほうですけれど、

これに対して、「再稼働は困難」などと寝ぼけたことをいう首相は、主権者・国民を愚弄していると思います。

福島第一原発が事故を起こしてから、かなりの国民がそれまでは全く関心も知識もなかった原発のことを

勉強し、福島第一原発は、もはや再稼働どころではなく、如何にして溶解し、今現在どこにあるかわからない

核燃料を回収する或いは石棺するか、ということが焦点であることをしっています。

安倍首相の「再稼働は困難」という発言は、まさか本気ではないでしょうが、

今後の方針を全く述べていない、と時事通信は伝えていますが、それが大問題なのですから、

共産党の井上議員は、更に追究するべきでした。



国会議員たちは、福一の処理について無関心ですが、実は情報は、もっているようです。

数日前、都内でタクシーに乗ったときに運転士さんからとんでもない話を聞きました。

福島第一原発が水素爆発を起こした頃、やたらと国会議員の自宅にタクシーの依頼があり、

奥さんと子供を乗せて、東京駅か羽田か成田に行った、その人数がものすごかったとのこと。

もちろん私にとっては、「ウラを取っていない伝聞」ですが、国会議員がやりそうなことだ、

と思いました。

結果的には、そこまで至らなかったけど、東京あたりまで全員避難ということになるかもしれないから、

そうなる前に、自分の家族は先に逃げさせようと。

国会議員は国家公務員であり、公務員は、日本国憲法第十五条第二項によれば、

すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。

のですが、議員の先生方が全体、即ち国民など、どうでもいいのでしょう。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.28

30日(土)に母の遺骨を納骨いたします。それで一通り、終わります。

◆今年の1月3日に、母が他界いたしました。

そして、四十九日法要が2月16日(土)でした。

これは近所の菩提寺で済ませましたが、私の家の墓は府中の多磨霊園

という離れた所にあるので、四十九日に納骨、という訳には参りません。

納骨までは、菩提寺に遺骨を預かって貰い、今週末に納骨します。

これで、以後、一周忌、三回忌などありますが、ひとまず、一息つけます。


周囲の人々からは、この間、もちろん善意からなのですが、

親が亡くなった直後は、気が張り詰めているからのりきれるが、四十九日の後あたりで、どっと疲れがでるぞ

と、忠告して下さる方が、何人もいらっしゃいましたが、

幸い、そういうことは起きませんでした。

精神科のドクターのお話によると、
生前全然親をほったらかしにして、入院後もロクに見舞いに行かなかった、とか、自分が外出したり、旅行に行って、

帰って来たら親が突然(と思われる)死していた。というような場合に後で子供が抑うつ状態になりやすいが、貴方(JIRO)

の場合は、入院後毎日のように、見舞いに行ったとか、多分、為すべき事を実行したから、死に対してもあきらめというか

気持ちの整理が付きやすいのであろう

とのことでした。


母は、16年前父が他界するまでは寝たきりになった父の面倒をみたり、

その前は、当時はそのような言葉は存在しませんが今から思うと、どう考えても認知症になっていた

祖母(私の父の母親)の面倒もみたり苦労が多かったのですが、父が死んでからは、

ずいぶんと自由な生活を楽しんでおりました。

私がロンドン駐在員時代にはロンドンに遊びに来たので、あちこち案内してやりました。

その後は自分で、いろいろ調べてほとんど1ヶ月か2ヶ月に一度は内外の旅行を楽しみ、


4ヶ月前、つまり昨年11月、入院する少し前まで国内(場所は忘れました)旅行に行っていたのですから、

楽しませてやれなかったという後悔はありません。


なにより母は享年84歳。子供は59歳の兄と、52歳の次男の私です。

この母が病気で息子よりも先に死ぬのはごく普通のことで、悲惨なことではありません。

東日本大震災では、9歳と2歳の兄弟をのこし、お父さん、お母さんが亡くなってしまった、

というような、胸が張り裂けそうな事態が起きているのですから、

59歳と52歳の息子を残し、84歳の母が病気で死んだ、なんてのは、

いちいち世間様に同情して頂くようなことではございません。


◆私が私たる所以、私の「本質」を知ってくれている人間がいなくなった、ということ。

司馬遼太郎氏のエッセイ集「風塵抄

(私が持っているのはこの新書版なので、こちらにリンクを貼りましたが、無論、文庫本でも同じ事です)

35ページに「自己について」という一文があります。

その人を、その人たらしめているもの、その人固有の哲学のような意味です。

私の表現で書くならば私の自己とは私が私である所以(ゆえん)です。


私の「自己」を一番理解していたのは、やはり母だったとおもうのです。

母が死んだ後、私がただの一度も泣かないのでツレアイが驚き、

あなたはもっとマザコンだと(従って、母親が死んだら、結構メソメソするだろうと)思っていたけど、

ちがったのね?というのを聞いて、やはりなかなか一人の「自己」はわからないのかな、と思いました。

マザコンだったら、クルマで10分か15分で行ける所に、母は住んでいたのですから、

私は、ほぼ毎週「ママ」に会いに行くハズです。

そんなことはしたことがありません。これは「自己」を知っているか、否か、というよりも考えればわかりそうなことですが

基本的に「自己」を把握していないのでしょう。かく言う私もつれ合いの自己がわかっていないでしょう。

家内の母親は既に他界しましたが、父親は生きている。義理の父のほうが恐らく、私よりもわかっている。


私は、もはや両親ともにおりませんので、私の「自己」をほぼ完全に把握してくれている人間がこの世からいなくなってしまった、

と考えたときだけ、母の死が現実感をもって感じられます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.27

「<教科書検定>「英語で授業」基本に 現場に戸惑い」←無理だし、無駄です。

◆<教科書検定>「英語で授業」基本に 現場に戸惑い(毎日新聞 3月26日(火)21時1分配信)

文部科学省は、今春から完全実施される高校の新学習指導要領に「英語の授業は英語で行うことを基本とする」

という新ルールを盛り込んだ。

26日に検定結果が公表された英語教科書も、多くがスピーチやディベートなど「コミュニケーション重視」を前面に出し、

日本語の記述を減らしている。だが、教員からは指導の不安や疑問の声が聞かれ、

実際には「文法重視」の従来型教科書の人気が高まるという皮肉な現象も起きている。


中学と高校で6年間も勉強してなぜ話せないのか--。危機感を強めた文科省は

「英語」「オーラルコミュニケーション」「リーディング」「ライティング」に分けていた科目を

「コミュニケーション英語」「英語表現」「英語会話」に再編。英語を使うことを重視し、教科書作りも進められた。

今回の検定で合格した教科書は、文章を速く読んで大意をつかませ、

理解度を穴埋め問題などでチェックするスタイルが目立つ。さらに、

そのテーマで生徒にスピーチやディスカッションをさせるが、文中の文法事項は、

それらの合間に挟み込む形で付随的に学ばせるものが多い。

ある東京都立高の50代の女性教諭は「文法が体系的に学べない。

これでは生徒の頭の中に英語の形が整理されない」と危惧する。

読む・聞く・話す・書くの4技能を総合的に学べるのが「コミュニケーション英語」の売りだが

「すべてがグチャグチャに混ざって中途半端になる」と生徒の混乱を予想する。


◆コメント:何処の国の外国語の授業だって、授業だけでマスター出来る外国語などありません。

昔から、旧文部省という役所は、昔の国家公務員上級試験(今の国家公務員I種試験)、つまり所謂「キャリア組」の

試験で最も成績の悪い人達が、入る役所だ、などと噂されております。


あくまでも噂であって真相は確かめようがありませんが、

文部省が打ち出す教育行政の方針、政策は、凡そ考え得るありとあらゆるバカなこと

似見えます。それはゆとり教育であったり、体育授業に「ヒップホップ」と「柔道」を盛り込む

とか、ちょっと「変わったこと」を考えれば、文科省では「仕事をしていることになる」のだろう

などと皮肉をいいたくなるほどです。


中学と高校で6年間英語を勉強しても英語がはなせないのは何故か?

といったら、それは「話せるようになろうとしないから」であります。

どんなに優れた授業を受けさせたところで、仮定上の話ですが、ベルリッツのような

マンツーマンでしごかれるところへ学生全員を通わせても、一人一人の生徒が能動的に

「英語を話せるようになりたい」

と本気で思わなければ、どんな授業形態を採用しても意味がありません。

今までの中学高校の教科書が積極的に有害であるはずがない。

それらを土台にして、基礎的な語彙、文法、語法を覚えて、日本にいながら(留学せずに)

英語のプロになった方は大勢います。上の記事では「話す」ことが余程気になるようですから

その能力に関して言うと、日本国内だけで勉強してプロの会議通訳者になった方は珍しく無い。


これこそ、教科書とか授業のやり方ではなく、一人一人の「やる気」の問題であることを

雄弁に物語っています。

これは日本人が英語を勉強する場合に限らず、何処の国でも同じことだと思います。

ヨーロッパに行くと、意外に英語が通じる場所がすくないのに驚きます。

フランス語、スペイン語、イタリア語、ドイツ語を話している人達にとって

英語を習得することは、日本人よりも遙かに簡単なのに、それでもやはり外国語です。

「話せるようになろう!」と決心しなければ、極めて似ている外国語すら習得できません。


◆間違った英語で授業を受けるぐらいなら、英語の時間は無い方がマシ。

全ての人間が英語を話せるようにならなければならない、というのがそもそも間違ってます。

話す必要が無いのに、話せるようになれ!といわれても、必要がないのですから、

本気になりません。将来社会人になり、海外駐在(英語圏)になることが決まったら、

嫌でも必死になることでしょう。


本気で英語を話したい人はどうすればいいか。まず、話す前の段階で英語の構造や語法。

そして文法を覚えていることが前提です。

文法軽視は完全に間違っています。文法をキチンと勉強しないでとにかく通じればいい

という人がいますが、ウソです。それでは例え通じても絶対にガイジンにバカにされます。

発音も極めて大切です。同じことを話しても、発音が良いと、ネイティブから一目置かれます。


一通り、真面目に勉強してきて、辞書を引きながら英語をよめるという段階の人は、

目の前の教科書でも何でもよいので(音声で読み上げているものがより望ましい)、

ただひたすら声に出して読みます。

中学から高校まだ6年間の教科書を500回音読します。目移りしてはいけません。

これを忠実に実行したら、話せるようになります。自然に英語が口から出てくるという感じです。


しかし、どうしても全員が話す必要は無いと思います。

外国語は、話すのが一番難しいと思っているフシが文科省にも一般人にもありますが、

それは違います。話すのは自分が知っていることしか、話せないし、自分が言いたいことは

自分が一番分かっている。それを音声化するのですからその意味ではさほど難しく無い。

じつは、「読む」のが一番難しいのです。読むのは他人の思考を理解するのです。

他人の思考と自分のそれを同期させなければなりません。自分よりも頭の良い人がかいた本が

多いのです。これが「読む」ことが一番難しい理由です。

私とて、さほど偉そうなことはいえませんが、英語の新聞を読んでいると日本語のメディアだけを

読んだり聞いたりしているのとずいぶん論調が違う、ということがザラです。

見聞を広めるために、正しく英語を読んで理解するのが、本当は一番大切です。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.25

あと一週間で社会人という方が多いと思います。

◆不安で当然だと思います。

人それぞれ性格が違いますから、不安を感じないという方もいらっしゃるでしょうが、

どちらかというと、不安な方のほうが多いのではないか、と思います。それはごく自然なことです。

今までは、資金源が親御さんだったり、自分だったりの違いはありますが、

学校は、おカネを払って、ものを教えて貰うところですが、

会社は、働いておカネを貰うところです。今までよりも大変に決まっています。

どんな仕事でも最初からバリバリと華やかなことをやらせては貰えない。


ごく例外的な場合を除いては、下積みからはじまります。


これは辛いのです。脅かすつもりはありません。辛くて当たり前だ、と申しあげているのです。

後述しますが、そういう感情は非常に自然なものですので、敢えて否定することはありません。


◆仕事というのは、「面白い」ものではありません。

本屋には、「自己啓発書」というようなコーナーがあります。

言い方は悪いけれども、こういうのは、要するに個人を組織にとって使い易い人間にするための本です。

入社式では、エラい人が入れ替わり立ち替わり出て来て、やれ、適性は自分で作るものだ、とか

辛いなと思った時は、自分が飛躍するチャンスだ、とかなんとか色々いいますが

まあ、そんなに真面目に聞かなくても良いと思います。実務上具体的なことを言ってくれる場合は

きいておいたほうがいい。悪いことほど早く報告しろ、などというのはその典型でして、

失敗したときに自分でナントカしようと。怒られるのが怖いから言わないでおこうというのは

これは一番不味い。しかし、私はそういう「アリガタイ」話をするつもりじゃないのです。


仕事というのは辛くて面白くないのが当たり前だ。ということです。

サラリーマンではなくて、音楽家とか役者とか漫画家とか「自分の好きな事」を仕事にした人だって、

仕事となったら、好きな事ばかりはできません。音楽は趣味ならすきな曲ばかり演奏して

間違っても笑っていればいいのですが、仕事になったら、どんなにつまらないと思われるしかも

思い切り難しい曲だって、プロなんですから、キチンと弾けて当たり前、といわれます。


サラリーマンの場合は特に総合職という立場は、ハンコ一つ(辞令)で何でもやらなければなりません。

たまたま、自分と相性が良い仕事に就くこともありましょうが、数年で異動を繰り返すのが、サラリーマンです。


つまり、構造的に仕事というのは大変で、面白くない、苦しいものだ、と思います。

作家の伊集院静さんのエッセイによく書いてあります。

「私は、仕事が面白いと思ったことなど、一度も無い。面白かったら、それは仕事ではない」

全く同感です。

その意味で「プラス思考のすすめ」の類はあまり本気にしないほうがいいです。

面白くないな、と思っていても一生懸命仕事をすることはできます。それは

「仕事はつまらないものだが、それを耐えるからメシが食えるのだ」と割り切るからです。

割り切らないで、「自分は仕事が好きだ」と自分に言い聞かせよう、などということがかいてある本や

善意で言う先輩上司が出てくる可能性があります。本は読まなければいいですが、

相手が人間だったら、「いや、それは違うと思います」といってしまうと相手の気分を害するかも知れないので

「なるほど」といっておけばいい。

本当に好きで楽しいなら、それはそれでもちろんいいですよ?

しかし、前述のとおり、まずそういう好運には巡り会わないのです。

つまらないとおもっていることを無理に「楽しい」とか「好きだ」と

思い込もうとすることは、自己欺瞞、つまり「うそ」なのですからいつか破綻します。

私はあと一週間で社会人になって29年経ちます。

今でも月曜の朝が来ると思うと日曜の晩は憂鬱です。しかし、その気持ちを否定しなくてもいいのだ、

と割り切ることができるようになってから、ずいぶんと気が楽になりました。


前向きな気持ちで張り切っていた方。こんな文章で何だか鼻白んでしまったかもしれませんね。

そうでしたらお詫びします。ただ、こういう考え方がある、ということを覚えておくときっと

役に立つとおもうのです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.24

March(3月)はmarch(行進曲)です。

◆久しぶりにマーチです。

この、「March(3月)はmarch(行進曲)です。」という、下らんダジャレを伴う企画は、

以前は毎年履行していたのですが、最近サボって(?)いたように思います。


もちろん、3月に限らず、マーチ(行進曲)はいつ聞いても良いですね。

単純な構造の楽曲ですが、人間が歩くときに元気がでるように書かれた実用的なものから、

行進曲という名前のピアノソナタの楽章もあれば、後でお分かりになりますが、

交響曲の一つの楽章になったり、色々な「行進曲」があります。

いつもはスーザのマーチだけ、などで終わらせたのですが、今日は色々ならべました。


◆最も基本的なマーチの原型。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルのスーザ。

フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルは金管アンサンブルの始祖ですが、

実は、本国、イギリスで演奏するときには、必ずしも金管楽器だけ、の編成に

拘らず、木管と打楽器を加えて、一時的に「吹奏楽団」として演奏することも

多かったそうです。以下の楽曲の引用元は、

旧友、星条旗よ永遠なれ~世界のマーチ集 フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル

です。


最初は、原題は"Semper Fidelis"(ラテン語。「常に忠実な」)というそうです。邦題は「忠誠」。


スーザ:忠誠






いいですね。最初の2小節を聴いただけで、パッと空気が軽くなるというか光が差すような快感が弾けます。

これぞ、マーチ。

次は「キングコットン」というマーチですが1895年にジョージア州アトランタで開かれた

Cotton States and International Exposition(コットンステイト博覧会)のために作曲を委嘱された

とのこと。


スーザ:キング・コットン






この曲がスーザの多くの曲の中で特別に優れているわけではないのですが、

私の人生における、非常に少ない、短い「合奏に参加出来た時期」に演奏した曲の

1つなのです。個人的な思い入れがございます。

それはさておき、2曲ぐらいならいいですが、マーチばかりの録音やコンサートでは

気を付けなくてはいけないのは、テンポを曲によって少しずつ変えることです。

実用的につまり、運動会の入場行進に演奏する場合は、テンポは一定でなければなりせんし、

歩くのに適当なテンポでなければなりませんが、コンサートでマーチを演奏する場合、

実用と同じテンポでは概して遅すぎます。実用ではとても使えないぐらい、速いテンポで

演奏することも、お客さんを飽きさせないためには、重要です。


◆オーケストラが演奏するマーチ。

オーケストラが演奏するマーチは多くの場合、演奏会用曲目。つまり実用ではなくて

「聴くための音楽」です。

ふと、気がつきましたが、毎年、ウィーン・フィルのニューイヤーの最後は「ラデツキー行進曲」ですが、

ベルリン・フィルの夏の恒例ヴァルトビューネも最後は「ベルリンの風」というマーチ。

イギリスの夏のプロムス。最後のコンサート、「プロムス・ファイナル」はやはり、

エルガーの行進曲「威風堂々」第一番で締めくくられます。節目にはマーチなのでしょうか。


さて、最初は若い頃のバーンスタインとニューヨーク・フィルハーモニックです。

星条旗よ永遠なれ~マーチ名曲集

これは、景気がいいです。若い頃のバーンスタインって、ニューヨーク・フィルハーモニックと来たときに

見ましたけど、指揮台で本当にジャンプしますからね。このアルバムも曲によってはさぞや

大暴れしているだろうと思います。

ただ、今日は一曲だけ。しかも盲点でした。これもマーチ。

フランス国歌の「ラ・マルセイエーズ」。


クロード・ジョゼフ・ルージェ・ド・リール :「ラ・マルセイエーズ」





やはり、国歌ですからね。「国威を発揚し」ないといけないので、こういう風になるのですね。

エディット・ピアフのシャンソン風だったら、なんだかフニャっとなりそうですからね。

あれはあれでいいけど、シャキッとするにはマーチ、ということですね。


次は、大昔の指揮者で一部のマニアは神様のように尊敬している、

クナッパーツブッシュです。本当はブルックナーとかを得意とするのですが、
クナッパーツブッシュ・ポピュラー・コンサート 軍隊行進曲

という珍しいのがあります。これは確か宇野功芳さんが何かの本で激賞していました。

今日は載せませんけど、確かに今の指揮者は絶対にやらないだろうなというようなことを

「舞踏への勧誘」で、やってます。驚くほど強いティンパニのフォルティッシモの一発、とか。


それはさておき、今日はマーチですから・・・


シューベルト:軍隊行進曲(クナッパーツブッシュ指揮:ウィーン・フィル)





独特なテンポ感ですね。この曲はピアノの「おさらい会」では、連弾で演奏することが多いですが、

リズムを刻む側が上手い人が弾いてあげたほうが良いとおもいます。まだあまり上手くないこども二人が

連弾すると、低音側の子が段々はやくなり、旋律側が焦って間違えたり、両方が加速していって

とんでもなく速いテンポになってしまって、玉砕。というケースを何度か見ました。


次はお馴染み「幻想」です「断頭台への行進」ですね。不吉ですねー。


金管が華やかにマーチを吹きます。旋律を吹くのは、ベルリオーズのスコアを見ると

トランペットより柔らかい音がするコルネットという楽器です。

コルネットがカッコ良く旋律を吹いている時に、バストロンボーンが低音をずっと伸ばしてます。

低音のフォルティッシモを吹くのは大変難しい。コンサートではトロンボーンさんも

よく見て聴いてあげてください。

演奏はガリー・ベルティーニ指揮:ケルン放送響。


ベルリオーズ:幻想交響曲 第四楽章「断頭台への行進」






オーケストラが演奏する行進曲の最後は、アンドレプレヴィンがウィーン・フィルと

録れた、メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」から

「結婚行進曲」。日本人だれでも最初の16小節辺りまでは知っているが、全部知っているのは

クラシック好きに限られてしまいます。

この劇付随音楽全体として素晴らしい。CD安いですからお薦めです。


メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」劇付随音楽から「結婚行進曲」





文句の付けようが無い音楽だとおもいます。


◆最後はピアノ音楽の「行進曲」

ピアノで行進曲なんてあったっけ?と私も思ったのですが、灯台下暗し。

モーツァルトの「トルコ行進曲」がありました。

マニアックなことをいえば、ホロヴィッツが「星条旗よ永遠なれ」を

ピアノ用にしかも、超絶技巧連取曲風にアレンジしたもの、などがありますが、

元々ピアノ曲ではないですから。

日本人でただ1人、ショパン、チャイコフスキーという二大コンクールに入賞した

小山実稚恵さんが、アンコール・ピースみたいなのばかり弾いたCDがあります。

その名も文字通り「小山実稚恵/アンコール・プラス」です。

「トルコ行進曲」を弾ける人はそれは大勢いるでしょうが、そういう曲だからこそプロが

弾くのは大変です。明らかに素人とは「次元の違う上手さ」が無ければなりません。


中間部の16分音符が絵年と続くところは、弱めに弾いてしかもはっきり弾かなければなりませんし、

音の粒が揃っていなければならない。言うまでもなく小山さんはそんなの完璧です。

フォルティッシモはかなり強めに弾きますが、ベートーヴェンとは違うフォルテです。

その辺りにさじ加減が難しいだろうと想像します。


モーツァルト:ピアノ・ソナタ11番 K.331 イ長調 第三楽章「トルコ行進曲」






長々と失礼しました。

みなさま良い日曜日をお過ごしください。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.23

日本人の「褒め下手」

◆私のブログには「日本人の褒め下手」という「カテゴリ」があります。

ウェブ日記エンピツにはありませんが、ブログでは記事をカテゴリに分類します。

ブログサービスの運営会社が予め設定した、「ニュース」とか「音楽」など

ごく一般的な分類もありますが、自分が独自のカテゴリを作ることができます。

私のブログには、日本人の褒め下手というカテゴリがあります。

リンク先の記事は文字通り、褒めるべきことを褒めないということを批判的に書いていますが、

「褒める」をいう行為は、実は難しい。下手をすると偉そうになってしまうからです。

広義の「褒める」には「謝意を表する」ということが含まれます。日本人はこれも下手なのです。


イギリスに行って感じたのは、彼らが実に上手くさりげなく、謝意を表することです。

ちょっと書類を持っていってやっただけで、Brilliant!とかExcellent!とか、Great!とかSuperb!などと言ってくれるのです。

要するに「ありがとう」の範疇です。形容詞を感嘆詞として使っています。

謝意を表することは、褒めるのと同じぐらい人間関係で大切なことですが、

日本人は、あたかも人を褒めると損をする、と、考えているのではないか、

と皮肉を言いたくなるほど、無愛想です。


◆「ありがとう」といわれて怒るバカはいない。

この言葉、

「ありがとう」といわれて怒るバカはいない。

は29年前に私が今の会社に入社して、最初の1ヶ月は泊まり込みの新入社員研修があるのです。

クラス分けされて、中堅社員から講師として選ばれた人が、それぞれのクラスの「担任」になるのですが、

私のクラスの担任の「先生」のものです。

「先生」の思想は徹底していました。後に先生が本店の部長になった部署へいったら、

その部の人は相手が身内、つまり同じ会社の社員であっても、訪れた人には「いらっしゃいませ」、

帰るときには「ありがとうございました」を励行するように「先生」から厳命されてました。

「先生」にしてみれば、身内にありがとうございましたといったっていいじゃないか。

会社なんてのは所詮人間関係だ。他所の部からやってきた人にいらっしゃいませ、ありがとうございました

といって、嫌がられることは、絶対にない。「感じの良い部だ」と思われていた方がいいに決まってる。

全くその通りです。


社会一般でも同じことです。大抵の人は自分が客なら

「ありがとうございました」とは言わないでしょうが、それを敢えて至る所で実行するのです。

駅の売店のおばさん、コンビニの店員さん。宅配便を届けてくれる人、

会社の入口の警備員さん、清掃会社の人、タクシーの運転士さん、立ち食い蕎麦の従業員さん。

観察すると明らかですが、99%の日本人は、これらの場面で、ブスッとしたままです。

それだけに、ありがとうございます、といわれれば嬉しいのです。

誰だって嬉しい気持ちにしてくれた相手に悪意はもちません。

そういうことをずっと続けていて、悪いことはないのです。

日本のとくに都会の人々がカリカリしてるのは「ありがとう」が不足しているからだ

と思います。

狭義の「日本人の褒め下手」から少し逸れていますが、謝意を表するのは相手の行為・態度を

評価しているからこそ、出来るのであり、他人を嬉しい気持ちにする

作用において、相通ずるものがある、と思い、書きました。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.22

黒田・新日銀総裁の記者会見に新味はありません。

◆要するに量的な緩和を拡大する、といっているだけです。

黒田日銀総裁の記者会見をまとめた記事がネットでいくらでも見つかりますが、

ちょっと専門的なので転載しません。

量的にも質的にも新たな金融緩和手法を取り入れて、

何が何でも安倍首相のお気に召すように(とはいってませんが)、2年以内に

2%の物価上昇率を実現する、ということです。


市場の金利は既に長いこと殆どゼロ金利なので、金融緩和として可能なのは、

「量的な緩和」即ち、市中を流通する資金量、通貨供給量を増やすことだけですが

私は何度も書きましたが、それは白川総裁とて、2010年10月から普通の資産買い取りとは別勘定を

創ってまで、国債をマーケットから買い取り、その分おカネを市場に放出し、5兆円ずつ10回も

やったのに、物価は下落を続けています。


景気が拡大しているときなら、市場に供給した資金は銀行を通じて民間企業が設備投資を行うために

銀行から借り入れを行うでしょうが、現在そういう「需要」がないので、民間銀行は日銀当座預金に

余っているおカネを預けているので日銀当座預金残高は増え続けています。


安倍首相は、公共投資によって企業投資を引き出し消費を起こすといってますが、これはどうしても

偏ります。最も古典的な土木工事などは土建屋ばかり儲かって、その他には無関係で、

企業投資が全体的に活発化するとは思えません。


最も公平なのは、減税することですが、それが無理なら、エコカー補助金(たった2,700億円ぐらい)とか

環境配慮型住宅建設に優遇税制を適用するとか、パナソニックもシャープもソニーも売れなくて困っている

のですから、もう一度エコポイント制度を復活し、電力消費量の少ない家電が売れるようにするとか、

GDPの3分の2は個人消費なのですから、なんとかこれを増やすように上述したような方策を導入するべきです。

家計の可処分所得が増えない状態で無理矢理、物価だけをあげても、家計は苦しくなるばかりです。

何とかの一つ覚えのように物価上昇それ自体を目標としても意味がありません。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.21

いくら何でも日本人は何でもすぐに忘れすぎです。「宙に浮いた年金」はどうなったのでしょう?

◆アベノミクスは「雰囲気が先行している」だけ。欧州危機再燃のおそれ。

日本の世論は極端だと思います。

昨日書いた通り、今の安倍政権になってから「アベノミクス」構想を繰り返し喧伝するため、

株価は、近来まれに見る勢いで上昇していますが、具体的にアベノミクス稼働していません。

19日に白川日銀総裁が本来の任期満了前に退任して、明日から黒田日銀総裁になるさけですが

ということは、アベノミクスとやらの中心的な政策「無制限の金融緩和」すら始まっていません。


つまり、今の株高は「なんとなく、景気がよくなりそうな雰囲気」を先取りしてあがっているだけです。

キプロスがEUから資金援助をする全体条件だった、銀行預金はの課税を否決しました。

厳密にEUの決めた条件を適用するならば、キプロスは財政援助を受けられず、

債務不履行になる。すると多分、一番近いギリシャの銀行株が売られるでしょう。

欧州不安は払拭されていない、という印象がたかまり、ユーロが対円で売られ、

円高になる。株高をさせていた大きな要素だった円安が逆転すれば、

日本の輸出業者に打撃ですから、株価が急落するかもしれません。アベノミクス以前の問題です。

そういう都合の悪いことは見て見ぬフリをするのも日本人の悪い癖です。

とにかく、日本人は、今回の安倍首相は良さそうだというと、過去の悪い事をみなわすれてしまう。

同時に民主党なんか、もうどうでも良いといわんばかりです。


◆民主党政権は確かに積極的には評価出来ませんが・・・。

一度は、民主党にやらせてみるか、といって政権交替を実現してやったのに余りにもひどかった。

それはそうかもしれませんが。


民主党で代表を務めた菅直人氏は、かつて旧厚生大臣に就任したときに、

薬害エイズに関して、厚生省が、血友病患者が使う血液製剤のうち非加熱製剤を使うと、

血液製剤の原料は人間の血液ですから、アメリカ製の非加熱血液製剤で、エイズウイルスが

生きたまま含まれているのを承知で、市場への流通を許した経緯を暴きました。


それ以前は、こういう機密文書は役人が闇から闇に葬っていたはずであり、

それを白日の下に晒した、という一事だけでも、菅直人氏の名は歴史に残って良いはずです。

もちろん、だからと言って、その後の政権運営のつたなさを多めに見る理由にはなりませんが、

薬害エイズの功績は、独立して記憶されるべきだ、といっているのです。


◆年金運用の出鱈目さを暴いたのは、長妻昭氏でした。

大臣になってから、却ってやりにくそうですが、

元来前、自民党政権時代に旧社会保険庁による年金掛け金の使い込みが5兆6千億だ、と

2004年に小泉内閣の坂口厚労相に答弁させたのは長妻昭議員でした。

2004年06月05日(土) 年金掛け金を5.6兆円流用しておいて、年金改革法もへったくれもないだろう

この件に関しては完全に長妻議員の独擅場で、彼の活躍がなかったら、

とんでもない金額の使い込みも、年金台帳の管理のいい加減さは分からなかった。


それは事実なのですから、菅直人氏の薬害エイズと同様に評価されるべきです。


◆安倍首相は前回、政権を担当したときの約束を忘れたのでしょうか?

メディアも一般人にTweetでも話題にならないところを見ると、

本当に皆さんお忘れのようですが、私は、しつこく覚えています。

安倍首相が前回首相を務めていた頃、2007年5月に衆議院で行われた、

当時は野党だった民主党代表・小沢一郎氏との党首討論で、安倍晋三首相は

宙に浮いた年金5,000万件を必ず1年以内に全件突合する。

と名言しました。私はそれをブログに書いたので覚えています。
2007.06.02「年金記録問題 首相『1年で5000万件照合』」←365日休み無しで一日13万7千件照合するのですね?

多分旧社会保険庁、現在の日本年金機構は、かつてのように45分作業したら、15分休むとか、

全然、必死に仕事をしていないとおもいます。日本年金機構は杉並区にあり私のところから比較的近い。

新聞のパート募集のチラシに、年金のお仕事ですなどと掲示しています。一般人のアルバイトをやとって、

それが時給が高いので有名です。なんとか突合を長引かせて国民を諦めさせるつもりでしょうか。

この件に関して問い詰めるべきだとおもいます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.20

「TPP「評価」60%、内閣支持72%…読売調査」←株が上がれば何でも正しいのか。

◆記事:TPP「評価」60%、内閣支持72%…読売調査(読売新聞 3月17日(日)21時52分配信)

読売新聞社は15~17日に全国世論調査(電話方式)を実施した。

安倍首相が表明した環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を「評価する」と答えた人は60%に上り、

首相の決断を支持する人が多数を占めた。

TPPに参加する場合、コメなど農産物の一部を自由化の「例外とすべきだ」との回答は62%となり、

今後の交渉によって関税撤廃の例外扱いとすることを望む人が多かった。

安倍内閣の支持率は72%で、前回(2月8~10日)の71%に続いて高水準を維持している。

今回はわずかの上昇だが、内閣発足直後の調査から3回連続の上昇は異例で、

本社世論調査では海部内閣(1989年発足)だけだった。

日本銀行との連携を強化して、成長を重視した経済政策を進めていることを「評価する」は69%に上った。

日銀総裁に黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁が決まったことを評価する人は56%だった。

高支持率が続く背景には、こうした経済政策「アベノミクス」が評価されていることがあるようだ。


◆コメント:思想がない人々。

安倍内閣を支持し、TPPも正しいといっている人達は結局皆、株価が上がり続けていることだけを

見ていると思います。

アベノミクスが支持されているといいますが、要するに

物価があがるまで無制限の金融緩和でもなんでもやります

と、自分の言うことに従う人物を日銀総裁にして、良識派の白川総裁を任期前に辞めさせましたが、

日本銀行に介入し過ぎだと思います。

白川総裁ほど任期中に大事件が次々に起きた日銀総裁は珍しく、

リーマンショック、欧州財政危機を乗り越えて、漸く景気が好転しそうだった矢先に、東日本大震災が起き、

政権の交代もあったという中で金融危機を起こさせなかった白川さんはもっと評価されるべきだとおもいます。

19日に退任するに際して最後の記者会見を行い、安倍政権の政策を婉曲に批判してました。

麻生財務相が閣議後記者会見で「心から感謝している。お疲れさまでした」と言ったそうですが、

同感です。

一方、安倍首相は、安倍政権が発足することがきまってから、日銀に介入し、2%の物価上昇目標を

掲げて貰う、といい、受け入れられないなら日銀法を改正して内閣が日銀総裁を首にできるようにするぞ、

と脅迫したも同然です。先進国でこれほど露骨に中央銀行に政府が介入する国はありません。

そして、元々自分が言い出したリフレ(要するに故意にインフレを起こさせようとすること)政策なのに、

「2パーセントの物価上昇率実現の全責任は日銀にある」と安倍首相は国会で答弁しましたが、

自らが言い出しっぺで、それを日銀におしつけておいて、自分に責任はない、といっているのですから

これだけでも、私は、安倍という人は強引であり、狡猾だと思います。


TPPに関しては、安倍首相のサイトでは、
聖域無き関税撤廃を前提とする限り、TPP交渉参加に反対します。

となっています。2月にオバマ大統領と日米首脳会談を行い、それが終わってから、

「聖域無き関税撤廃が前提ではないことを確認した」(からTPPには賛成だ)と言い出して、

本当にTPP参加を決めてしまいましたが、日米共同声明に「聖域」うんぬんは含まれていません。

外務省が訳した「日米の共同声明」です。

201302usjpnstatement

ごらんのとおり。

TPP参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないこと確認する。

これは、TPPの交渉を始めると宣言したことは、全ての関税撤廃を認める、という意味ではないよ?

といっているだけです。全ての関税の撤廃を要求されることは、従って、交渉次第ではありうる、ということです。

また、関税ばかり見ているから肝心なことをわすれるのです。

貿易は関税云々ですが、TPPは全ての分野に関して「内政干渉」されてしまう。

一番、危ないのが日本の公的な医療保険制度(サラリーマンなら会社の健康保険組合、その他だったら国民健康保険など)

すら、アメリカはそういう制度がなく、全て民間の保険に加入するわけですが、TPPというのは、要するに乱暴にいうと

日本がアメリカになってしまうかもしれないということです。アメリカの保険会社が日本で医療保険を売りたくても

現在の日本の公的医療補家が「非関税障壁」だから、撤廃しろといわれたら、今の安倍政権が主張しているのは、

農林水産分野の5品目「コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物」の関税は撤廃しないぞ、ということだけですから

保険制度はあっさりなくしてしまうかもしれない。

「TPPを評価する」と読売新聞の世論調査に答えた人々はそういうことを理解していないのではないか

と思います。株が上がれば世の中万事OKではありません。

思想がないから、簡単に株でつられるのです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.18

キプロスで何が起きたのか。

◆記事:ユーロ圏、キプロス支援で合意=1.3兆円融資、貯蓄税を徴収(時事通信 3月16日(土)12時22分配信)

欧州連合(EU)のユーロ圏諸国は15日、ブリュッセルで臨時の財務相会合を開き、16日未明まで議論の末、

ギリシャの債務危機で銀行が深刻な打撃を受けたキプロスに対する金融支援で合意した。

支援額は最大100億ユーロ(約1兆2500億円)。

ユーロ圏による危機支援は、ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペインに次ぎ5カ国目。

キプロスは2012年6月に支援要請後、ユーロ圏との交渉が難航していたが、ようやく一区切り付いた。

融資には国際通貨基金(IMF)も参加する。

キプロスは支援と引き換えに、同国の銀行預金を対象に最大9.9%の貯蓄税を徴収。

財務相会合の声明によると、キプロスは法人税率の引き上げや、

劣後債保有者に損失負担を要請することも約束した。


◆キプロスはEU参加国なのですが、ロシア人の富豪の預金が多いのです。

ちょっと、記事では、分かり難いでしょうか。

キプロスという地中海の島国があります。面積は四国の半分程度で人口は約80万人です。

小国ですが、2004年にEU(欧州連合)に加盟し、2008年にはEUの単一通貨ユーロを導入しました。

そのキプロスが財政危機で、このままではデフォルト(債務不履行)に陥ることは避けられないというので、


EUに対して、記事にもありますが、ギリシャ、アイルランドのように、緊急的に資金を貸して欲しい、

と頼み、EU(欧州連合)とIMF(国際通貨基金)が相談して金融支援を発表しました。

キプロスは、170億ユーロ、貸して欲しい、と頼んでいたのですが、EUが16日(土)に発表したのは、

1.EUとIMFが最大100億ユーロを支援。

2.あとはキプロスの銀行の預金者に58億ユーロの「預金税」を課税して賄え。

ということでした。元々キプロスが期待していた、170億ユーロに届かないばかりか、

キプロスの預金者も、一部財政危機を乗り越えるため、負担しろ、という前代未聞の方法なので大騒ぎです。

詳細に書くと、キプロスの銀行にある預金のうち、10万ユーロ以上の部分については、9.9パーセント。

10万ユーロ未満の部分については、6.75パーセントの「預金税」を課すというのです。

そんなことをキプロスの一般市民が知ったら、一斉に預金を引き出す「とりつけ」騒ぎが起きるのは

目に見えています。税金を掛けられる前に、出金してしまおうとするでしょうから、16日からすでにオンラインバンキングでの

振込などもできなくなっていまして、それがきょう、18日まで続いてます。18日はキプロスの休日だそうです。


火曜日の朝、預金封鎖が解かれたときには、10万ユーロ以上の預金の9.9%、

10万ユーロ未満の預金部分の6.75%は、税金として徴収されなくなってしまっているはずです。


これは、ギリシャ系の普通に暮らしている国民は怒るでしょうが、ヨーロッパは割と冷ややかです。

キプロスは、ヨーロッパからもアフリカからも、中東からも近い地理的条件を利用して、

税率の低い「タックスヘイブン」(租税回避地)になろうとしました。旧ソ連が崩壊してから、

特にソ連の富豪が税金逃れやマネーロンダリング(資金洗浄)のためにキプロスを利用しました。


ですので、キプロスの銀行にはロシア人の大富豪の預金が大量にあります。そしてロシアはEU加盟国ではありません。


ですから、EU諸国とその国民達から見ると、自分達の税金で、EUメンバーでもないロシア人の金持ちの

しかも、税金逃れや資金洗浄のための「汚い」おカネが一杯である、キプロスの銀行を救うのは、

愉快ではありません。


それが、今回、「100億ユーロは支援してやるが、あとはキプロス人も負担しろ」と決めた理由です。

資金洗浄とか脱税とか、悪いことをしていないキプロス市民にとってはたまらないでしょうが、

ロシア人の預金だけに課税する、というと、やはりどこでも差別だなんだ、と面倒なことになる。

そういう情緒的な面もありますが、キプロスはロシアの富裕層だけに課税し、彼らが怒って
もう、二度とキプロスの銀行は使わない。

と言われると困る。キプロスの一般市民も巻き添えにすることにより、「こちらも苦労してますから」という

ところを強調したいのでしょう。

経済規模からするとキプロスのGDPはユーロ圏全体の0.2%で、その意味では大した事がなさそうなのですが、

この小国の件で、日経平均まで大幅反落し、世界中の投資家が様子を窺っているのは、

今回の措置が正式に定着すると、今後他の国を金融支援する際にも、似たようなことになるかも知れない。

とりあえず落ちついたと思っていた欧州危機は、まだ、危ない要因がある、ということを改めて思い出したからだと

思います。

キプロス議会は日本時間19日(火)午前1時から、「銀行預金への課徴金適用をめぐる採決」を行うそうです。

この稿をかいているのは日本時間18日(月)午後11時ですが、小額預金は非課税にするかもしれない、

というニュースが流れています。事態の推移が注目されます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

【音楽】サヴァリシュ先生がベルリン・フィルを振ってヴァイオリンのツィンマーマンの伴奏。モーツァルトとブラームス。

◆サヴァリッシュ先生が亡くなったのは先月の22日です。

ですから、亡くなってから今日(3月17日)で3週間と2日になりますが、

何度も繰り返し書いているように、私は小学生4年の頃からずっと尊敬してきた

先生ですから、亡くなったぐらいで、その尊敬の念が薄れることは微塵もありません。

日本はメディアも大衆も、異常になんでもかんでもすぐに忘れてしまいますので、

サヴァリッシュ先生に関しても、亡くなって一週間か10日はNHKで追悼番組を放送していましたが、

もはや、みな、すっかりわすれていることでしょう。


私はこの間、ずっと先生の音楽を探しています。

そして、或る意味では画期的な録音を見つけました。

ここには載せませんが、サヴァリッシュ先生がウィーン・フィルで、

シューベルトの交響曲「ザ・グレート」という長大な曲を振っている映像が

YouTubeに載っています。大抵の指揮者は一生に一度もウィーン・フィルを振れないのです。

ベルリン・フィルとてまず、振れないのですが、サヴァリッシュ先生ならば当然振っていて然るべきなんです。

カラヤンを悪く言うつもりはありませんけれども、歴史的事実として、カラヤンが生きている間は、

サヴァリッシュ先生は、一度も、ベルリン・フィルを振っていないと思います。

あくまでもうわさですが、サヴァリッシュ先生があまりにも実力があるが故にカラヤンが振らせなかった、

などといわれるほどですが、お二人とも亡くなっているので永遠に謎です。


それはさておき、だからサヴァリッシュ先生がベルリン・フィルを振った録音は全然無いのだろう、と

思っていたのですが、色々探しているうちに見つけました。


◆フランク・ペーター・ツィンマーマンがモーツァルトとブラームスの協奏曲を弾いて先生が伴奏です。

フランク・ペーター・ツィンマーマンは今調べたら、1965年生まれで、私の感覚では

まだ「若い」、「新進気鋭の」ヴァイオリニストだったのです。但しとても才能が有る人で、

日本にも何度も来て、N響とベートーヴェンの協奏曲などで協演しています。


ところが、一昨年11月、フランクの息子で1991年生まれというから当時はまだ20歳になったばかりの

セルゲ・ツィンマーマンが、オヤジさんと同じN響のソリストに呼ばれてオヤジさんと同じベートーヴェンの協奏曲を

弾いていたので、驚きました。何に驚いたかというと、こっちも年を取ったもんだ、ということです。

さて、それはさておき、オヤジさんのフランク・ペーター・ツィンマーマンが、

モーツェルトのヴァイオリン協奏曲第3番とブラームスのヴァイオリン協奏曲を弾き、

その伴奏が、サヴァリッシュ先生指揮のベルリン・フィル、という、私の好みからすると、

ド真ん中のストライク、とも言えるCDを見つけました。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ツィンマーマン、サヴァリッシュ&ベルリン・フィル

これは素晴らしいです。

先生がベルリン・フィルで交響曲か何かを指揮している録音も欲しいところですが、

このCDでは伴奏者としてのサヴァリシュ先生の指揮の妙技が発揮されています。


指揮者でも伴奏ができない、というか下手な人がいて、そういうのに当たると、ソリストは非常に弾きにくいそうですが

サヴァリッシュ先生はピアノでも室内楽や、歌(フィッシャー=ディースカウ)の伴奏をしたり、

伴奏の「ツボ」は完全に心得ているのでしょう。元N響事務長の長谷恭男(はせ・たかお)さんが書いた

斜めから見たマエストロたちという本の中で前橋汀子先生が、メンデルスゾーンの協奏曲をサヴァリッシュ先生指揮のN響で弾き終えて、
こんなに弾きやすかったのは、初めて。

と仰有った、との記述があります。

要するに抑えるところは抑えないと、ヴァイオリンなんか聞こえないのです。

しかし、ずっとオーケストラがメゾ・ピアノからメゾ・フォルテの間ぐらいの音量で弾いてたら、

音楽としてメリハリがなくなってしまうので、つまりその辺が協奏曲の伴奏に慣れているかどうか、

ということでしょう。


知ったかぶりはここまでにして、音楽にします。


フランク・ペーター・ツィンマーマンのヴァイオリン。ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の伴奏です。


まず、モーツァルト。音楽家の音楽性が一遍にバレてしまいます。


モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 第一楽章





モーツァルトはわずか35年の生涯でしたが、ヴァイオリン協奏曲は彼の若い頃に書かれていて、

私は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲には、生命力の発露、モーツァルトの青春の輝きを感じます。

続いて、ドイツの3Bの一人ブラームスです。第二楽章(載せませんが)には長いオーボエのソロがあり、

シュレンベルガーという名手がこのCDでは吹いております。第三楽章。


ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 第三楽章





お聴きの通り、モーツァルトの頃よりもオーケストラの編成が大きく、従って響きが大きく厚くなっています。

ブラームスの特徴でして、ピアノ協奏曲でもヴァイオリン協奏曲でもこのようなシンフォニックな壮大な響きになるので

もちろん、ブラームスは、ソロを消さないように考えて書いていますが、それでもやはりこういうのは指揮者の腕の見せ所で、

放っておいたら、ヴァイオリン一本の音など埋もれてしまいますので抑えるべき所は抑え、ソロが無いところではオーケストラの

重厚な響きを聞かせるという、その辺りはさすが、サヴァリッシュ先生だと思います。

ツィンマーマンのヴァイオリンはよく鳴っており、表現力が豊かです。見事だとおもいます。

このCD、私が買ってしまったので、「お取り寄せ」ですが、輸入盤で安いし、

とにかくサヴァリッシュ=ベルリン・フィルって無いですからお薦めです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.17

「<安倍首相>「東京裁判は勝者の断罪」…米から批判の可能性」←安倍首相はアメリカに潰されるかもしれません。

◆記事:<安倍首相>「東京裁判は勝者の断罪」…米から批判の可能性(毎日新聞 3月12日(火)21時23分配信)

安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、第二次世界大戦の戦犯を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)について

「大戦の総括は日本人自身の手でなく、いわば連合国側の勝者の判断によって断罪がなされた」と述べた。

首相は第1次内閣で東京裁判を「受諾しており異議を述べる立場にない」と国会答弁しており、

この方針は維持するとみられる。しかし東京裁判に懐疑的な見方を示したことには中韓両国などのほか、

戦勝国の米国から批判が出る可能性もある。


◆コメント:理屈はそうなんですけど「敗戦国」から元の地位にもどる前提は「東京裁判」を受け入れることだったのです。

歴史を客観的に見て、常識で判断する限りは、安倍首相の言う通りなのです。

東京裁判(極東国際軍事裁判)は、戦争の当事者の一方が他方を裁く。

戦勝国が、裁判官を出して、敗戦国の戦争首謀者を「裁いて」戦犯を絞首刑にしたり、

「罰し」ました。


本来裁判というのは、刑事であろうが、民事であろうが、国際法の裁判であろうが、紛争当事者

双方と、何ら利害関係の無い第三者が判断して、罪の有無、刑罰の程度を決めるものですから、

東京裁判は、最初から、裁判制度の本質を逸脱している。


ですから、単なる意見としては、安倍首相の発言は論理的に正しいのですが、首相の発言としてはまずいのです。


第二次世界大戦が外交上正式に終わったのは、

1951年9月8日,サンフランシスコ市内のオペラハウスで調印され,52年4月28日発効した「対日平和条約、

通称「サンフランシスコ講和条約」の締結によるもので、これによって日本は、連合国うち48カ国との間で国際法的に

正式に戦争を終結させたのです。

このサンフランシスコ講和条約の11条の外務省訳には

極東国際軍事裁判所並びに国内外の他の連合国戦争犯罪法廷の裁判の受諾

これは、厳密にいうと解釈が分かれているのですが(裁判の受諾と判決の受諾は別ではないか?とか)、

細かいことを書き出すとキリがありません。

とにかく、日本は戦争に負けて「敗戦国扱い」で連合国軍の「占領下」にあったのですが、吉田茂が締結した

この「講和条約」で、兎にも角にも日本は国際法上、「敗戦国では無い」普通の国にもどれたのです。


くりかえしますが、世界中の国と終戦したのが「サンフランシスコ講和条約締結」で、

その条約の中に「東京裁判の結果に文句をいいません」という内容が含まれているのです。


いくら裁判そのものが理不尽だといっても、もはや仕方が無い。


それを今更、日本の内閣総理大臣が「東京裁判批判」をするということは、「反則」です。

煩瑣になるのでいちいち記事の原文や翻訳をここに引用しませんが、数週間前に読んだ

イギリスの、The Economist誌によれば、安倍首相がやたらと憲法改正とか、集団的自衛権の許容とか

武器輸出三原則の拡大解釈などを言い出しているのに、一番警戒心を抱いているのはアメリカだそうです。

もしも、今年の参議院選挙でも自民党が過半数をとり、戦争放棄を謳った日本国憲法第9条を廃止するとか、

全く新しい憲法を定めるとか、が現実になったら、中国が本気で警戒し、極東における軍事的緊張が高まります。

日本に基地を置いているアメリカは、もちろん、無関係ではいられません。


ここから先は、完全に私個人の予想というか、「想像」ですが、

安倍首相の「東京裁判批判」は中国・アメリカともに怒っているはずです。

私は安倍首相の「軍国主義復活願望」がなんとも危なくて仕方が無いとおもうのですが、

どうやら、アメリカも同じらしい(立場は違いますが)。


この調子で良い気になって、安倍首相には、ラディカルな(過激な)発言を続けて頂きたいと思います。

アメリカが安倍政権を潰してくれるでしょうから。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.14

「<京大>教養科目の講義 半分を英語で…5年かけ教員増」←意味がありません。

◆記事:<京大>教養科目の講義 半分を英語で…5年かけ教員増(毎日新聞 3月12日(火)12時5分配信)

 京都大は13年度から5年間で、欧米などの外国人教員を約100人増員し、

主に1、2年生が学ぶ教養科目の講義の半分を英語で行う方針を決めた。

文部科学省によると、国立大では全国初の試み。同大学が取り組む教養教育改革の柱と位置づけ、

国際的に活躍できる人材育成を目指す。

学内の教員からは「物事の本質を理解させるためにも日本語での授業を減らすべきではない」

と反対の声も出ており、議論を呼びそうだ。


◆コメント:意味も効果も無いと思います。

およそ考え得る、ありとあらゆるアホな教育行政を考えつく文科省ならばまだしも、

天下の京都大学が自らこんな馬鹿なことを言うとは、東大の無筆記試験の話もありますけど、国民を愚かにして、

統治しやすくしようという国家の謀略ではないかと思ってしまいます(念のため申しあげますが、これは「冗談」といいます)。

大学の教養課程とは言えどもこの内容の半分を英語で行うと。

例えば、法学部の教養課程では、経済学、政治学、社会学、心理学、それから語学(英語と第二外国語)などがあります。

言葉というのは、「こと(事)の端」が語源だといいます。まず、こと、つまり言語で表現しようとする内容が分かってないと

言葉だけ外国語にしても分からない。非常に英語が得意な学生は別として、

普通は、京大生だろうが東大生だろうが、帰国子女ですごい秀才で京大・東大に受かったというような子じゃないと、

英語の講義で何言っているか、聴き獲れないと思います。事の端も分からず、その言語で講義をされても「事」=知識=講義内容

が理解出来るわけが無い。教養課程の講義を英語で受けても、一旦、講義が終われば友人とは日本語で会話するし、

街でも、家庭でも日本語です。そういう環境では、すこしばかり英語の講義を聴いて分かった気持ちになっても、

語学というのは、自ら能動的に「上手くなろう」と思わなければうまくなりません。


そして京大の言い分では、「国際的に活躍できる人材育成を目指す」そうですが、

教養課程は英語でも専門課程の2年間は日本語に戻るようです。


ほぼ絶対にありえませんが、百歩譲り、仮定上の話をします。

2年間教養課程の講義の約半分を英語で行ったことにより、学生の英語力が飛躍的に向上したとしても

その後2年間の専門課程が日本語に戻るならば、どうして、英語力が保てるのでしょうか?


語学力は自転車に乗るのとはちがって、一旦乗れたらわすれないという類の能力ではなく、

ずっと勉強を続けて「維持・向上」させるものです。プロの通訳者ですら勉強を続けています。

昨年、ノーベル賞を受賞した山中先生もまた、今だに毎日英語を勉強している、とおっしゃっていました。


これだけでも、京大の構想が、どれほどアホか明らかです。前述しましたが、天下の京大が

このような唖然とするほど愚かしい構想を発表するとは大変ショックで、

日本の滅亡への序曲を予感させます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.12

アベノミクスといっても何も新しいことはありません。

◆記事;アベノミクス、期待先行で基礎は不安定=西村内閣府副大臣(ロイター 2013/3/10 08:34)

内閣府の西村康稔副大臣は9日都内で景気討論会に出席し、安倍政権の経済政策「アベノミクス」は、

米経済の回復や欧州債務危機の鎮静化、金融緩和期待と貿易赤字など「たまたま条件がそろうことで、

ものすごい円安株高による幸運なスタートを切れた。期待先行で不安定な基礎に立っている」と指摘。

欧米経済で異変があれば影響を受けるとの懸念を示した。


◆コメント:そのとおり。

アベノミクスというのは、

大胆な金融緩和と機動的な財政出動、規制緩和などの成長戦略を進めて、早期のデフレ脱却を目指す安倍政権の取り組み。(共同通信)

ということで、マクロ経済学上、「画期的な何か」は何もありません。

特に、安倍首相は金融緩和という、今までずっと続けてきたことを、更に強力にやれば、物価は上昇する、

即ち、デフレから脱却できる、と考えているようですが、本末転倒というか、手段が間違っていると思います。

通貨供給量は白川日銀総裁がずっと続けているけれど、需要がないからモノが売れない。

本来物価というのは、需要と供給の関係で決まる。供給よりも需要が多くなれば、品物がたりなくなるから、

自然と物価はあがります。


安倍首相が経団連を呼んで「給料を上げろ」というから、

トヨタとかホンダとか満額回答を出してます。確かにクルマは家電に比べれば、

底は売ったかもしれませんが、エコカー減税など今はありません。

一旦、エコカーが売れたら、クルマはそんなにしょっちゅう買い替えるものではありませんから、

また、業績が悪化するか、良くても横ばいでしょう。給料やボーナスを増やすというのは、内部留保を取り崩すわけです。

ずっと売上げが伸び続ければべつですが、クルマってのは輸出が大きいですけど、海外の景気もよくありません。

無理が続くと破綻します。


一部企業の給料だけ増えるのは、また、不公平です。それでは国全体の個人消費(GDP=国内総生産の三分の二です)は

増えません。個人所得が伸びないからです。

個人所得が増えないのに、金融緩和で無理やり物価だけを上げたら、家計は余計に消費を抑えます。

その状態で数年後に消費税が上がれば、一層、消費に対してはブレーキとなります。

無茶苦茶です。とにかく景気じゃなくて、物価だけ上げて統計上、デフレでないようにすればいいのだ、

ということです。記事で、西村内閣府副大臣が言っているとおり、株式市場が活況を呈し、

あたかも青天井で株価が上がり続けそうな論評が最近目立ちますが、実体経済の回復が鮮明ではないのに、

「何か知らないけど、アベノミクスでよくなるだろう」という「期待感先行」で株が買われているだけです。

みんなが株を買い、実体経済が追いつかなければ、後は売るしかありません。

現在は完全にバブルの状況だと思います。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

NHK 時論公論 3月8日放送「原発事故2年 廃炉への困難な道のり」(水野倫之解説委員)

◆コメント:はじめにひとこと。

水野解説委員の時論公論を文字起こしして載せるのはこれが2回目です。

水野解説委員はNHKにおける唯一の原子力専門解説委員で、2年前の震災後、福島第一原発が事故を起こした際、

原子力安全委員会はレベル4だというのに、「明らかにレベル7です」と断言したり、そこまで言って大丈夫かね?

ということまで、突っ込んで東電や国の対応を批判していました。私の知る限り文筆家では、小説家の伊集院静氏と

歌人の俵万智さんが、水野解説委員を高く評価しています。

守りに回りがちの大手メディアの職員の中では気骨を感じる数少ない人物です。

今回の解説は本当はNHKオンデマンドなどで映像も見て頂きたいです。

文字だけだとよく分からないところがあると思います。しかし、放送があったことすら知らない方も多いだろうと

思うので、せめて水野解説委員の言葉の部分だけでも、とおもい、私が文字に起こしました。ご参考になれば幸いです。


◆時論公論 「原発事故2年 廃炉への困難な道のり」 水野倫之解説委員(NHK 3月8日放送分、文字起こし)

事故直後の福島第一原発です(注:映像)。水素爆発で滅茶苦茶に壊れました。

あれから間もなく2年。かなり、片付いてきているようにも見えます。

しかしそれは建屋の外観だけ。内部のがれきは殆ど手つかずの状態です。

こんばんは。時論公論です。

作業が進まないのは、内部が依然として放射線がきわめて強く、人が容易に近づけないためで、

ロボットなど遠隔操作による作業が、欠かせません。しかし過酷な環境で、操作ミスやトラブルも続き、

ここにきて、遠隔技術の難しさもわかってきました。


事故から2年。今夜は遠隔技術を如何に活用して廃炉を進めて行くのか。その課題を考えます。


福島第一原発の廃炉は、最長40年かかるとされています。 

廃炉工程表では、今年から使用済み燃料の取り出しを開始し、その後格納容器を修復して水で満たし、

2021年から溶けた燃料を回収。2051年までには建屋も解体することが目標です。

廃炉作業はまだ始まったばかりですが、順調なのは四号機だけです。

メルトダウンしていないため、放射線量が低く、プールまわりのがれきは片付けられ、

今年11月から使用済み燃料を取り出す計画です。


しかし、他の3基は、その目途さえ立てられません。

三号機ではプールまわりの瓦礫の撤去がようやくすすみ始めたところです。

一号機と二号機の建屋内のがれき撤去は、殆ど手つかずの状態です。

3基ともメルトダウンを起こし、放射線が強くて人が近づけないからです。 

そこで遠隔操作の機器による作業が不可欠となっており、これまでに10種類以上が投入されました。



現場の状況確認や、がれきの撤去が主な任務ですが、過酷な環境のため、思わぬトラブルも起きています。

一号機の5階のプール周りのがれきの状況の確認には、バルーンが使われました。

建屋内に荷物を運ぶ吹き抜けがあり、メーカーの作業員が、アドバルーンにカメラを載せて、

1階から飛ばせば5階を遠隔撮影できるのでは?と考えたのです。

1階から吹き抜けを見上げたこの一枚の写真をもとにリハーサルを行い、去年の夏、本番に臨みました。

しかし、まもなく5階という所でバルーンがしぼみ、落ちてしまいました。 

その後、作業員が被曝を顧みずに3階から撮った写真には、爆発で垂れ下がった尖った金属の管が映っていました。

これがバルーンを切り裂いたのです。最初の写真は逆光だったため、管は確認できませんでした。

そこで、管をよけて飛ばせる楕円形のバルーンを特注して再挑戦し、ようやく5階を撮影することができました。

天井クレーンなど大量のがれきがプールに覆い被さるように重なっていることが確認でき、

東電はこの映像を元に、がれきの撤去方法を検討しています。

しかし、状況を確認するだけで準備開始から8ヶ月も、かかりました。


また、三号機でも遠隔作業でミスが起きています。プール周りのがれきをクレーンで撤去しようとしたところ、

鉄骨をつかみそこねて、プールに落としてしまいました。重さは470キロ。

プール内の使用済み燃料にキズがつけば、放射性物質が漏れるおそれもあることから、

東電は鉄骨の取り出しを優先しました。がれきの撤去作業は3ヶ月間、中断を余儀なくされ、

使用済み燃料取り出し時期の目途も立っていません。

クレーンは作業員がモニターを見て遠隔操作していましたが、鉄骨が下で支えられているか、

確認しないまま吊り上げたため、落ちたことが分かりました。

がれきは将棋倒しのような状況で、お互いどう支えあっているのか、

確認した上で作業をしないと一歩進んで、二歩も三歩も後退することになるわけで、

ミスを如何になくすかが、課題となっています。


そこで参考になる取組を大手建設会社と東北大学が進めています。

建物内に積まれたこの大量のがれき。実はバルーンが撮影した映像を元に、

一号機のプール周りのがれきの重なり具合が再現してあります。

ここに、東北大学が開発したヘビのようにがれきの合間を縫うカメラを入れて、

作業員がモニターで確認します。このカメラでがれきが地面に接しているかどうか。

お互いどのように力がかかっているのか確認する技術を開発しており、

現場で使える目途が付きつつあるということです。

今後、プール周りなどミスが許されない場所での作業前に、こうした機器で

がれきの重なり具合を確認したうえで、事前に手順を決めておけば、

効率的に作業ができる可能性がありますので、東電はシステム導入を検討して貰いたいと思います。


しかし今後は、こうした作業よりも何倍も難しい、溶けた燃料の取り出しに向けて

格納容器の損傷場所を特定するなど、より高度な遠隔操作ロボットが重要となってきます。

ただ、ここでも問題が起きています。

これは、格納容器の汚染水の漏洩箇所を確認するため、メーカーが独自に開発した、

階段の上り下りが出来る四足歩行ロボットです。

去年の暮れ、二号機に投入されました。しかし階段で体勢を崩し、動けなくなってしまいました。

経済産業省は急遽、調査チームをつくり、検討しましたが、原因は単純なものでした。

メーカーでは事前に階段をつくり、訓練を繰り返していました。しかし実際の階段は、

穴が沢山開いたタイプのものだったことから、脚が挟まってしまい、抜けなくなってしまったのです。

メーカーでは改良したうえで、今週ようやく調査を再開しましたが、

漏洩箇所の確認作業は3ヶ月以上中断を余儀なくされました。

また、今回のケースでは、ロボットは作業員が救出に向かい、回収されましたが、

建屋内にはこれまでに3台のロボットがトラブルでおきざりになり、がれきとなってしまっています。


福島第一原発での活用を目指して現在、官民が開発中の遠隔操作の機器は数十種類はある、と見られています。

今後同じようなトラブルを防ぐためにも、まずは東電とメーカーなど遠隔操作技術の開発側との間の

意思疎通や情報連絡を、より密にし、現場の状況に合わせて機器の開発をしていく必要があります。

最近の原発は、現場の図面が電子データで保存されており、階段の状況などはすぐに分かります。 

しかし福島第一原発のように1970年代に建設された古い原発は、図面が紙でしか残されていないことが多く、

その後設備が変更されても、図面に反映されていない場合もある、ということです。


今後は、現場を一番良く知る、東電の作業責任者から直接現場の状況をきくなどして、

対応可能な機器の開発を進める必要があります。そしてそのためにも、廃炉計画を作る経済産業省が

遠隔操作技術の全体の開発状況を把握し、それぞれの技術レベルをチェックできる体制をつくるべきだとおもいます。


現在、経済産業省は、直接予算を出して開発を進めている機器については、専門家会議をつくり、信頼性をみていますが、

メーカーや研究機関が独自に開発を進めている多くの機器については、把握しておらず、

全体で何台が開発中なのかも分かっていません

。福島第一原発での活用を目指す機器全体を把握し、現場の情報が伝わっているかどうか、

技術に問題がないかどうかをチェックして、トラブルを未然に防ぐ体制を検討していくべきです。


福島第一原発の廃炉作業は、まだ入口に過ぎません。

この先、極めて困難な溶けた燃料の取り出しも控え、

遠隔操作技術が廃炉の進捗を左右するといっても過言ではありません。

国が先頭に立って、ここでしっかり遠隔操作の開発体制を確立し、

着実に廃炉が進むようにしていって欲しいと思います。

<【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.10

「国連軍事行動に参加の道を…首相、9条改正で」←軍事行動に参加することは「国際貢献」ではありません。

◆記事:国連軍事行動に参加の道を…首相、9条改正で(読売新聞 3月9日(土)19時31分配信)

安倍首相は9日、憲法9条を改正し、国連憲章に基づく軍事行動に日本も参加できるようにすべきだとの考えを示した。

BS朝日の番組で、「国際紛争を解決する手段として武力行使を用いないとすると、国連として安全保障を行う場合、

日本が責任を果たすことができるのか、という議論が残る」と述べた。

「国際的な集団安全保障に参加できる道は残したほうがいい」とも語った。

憲法9条1項は、国権の発動たる戦争と武力行使を「放棄する」としている。これに対し、自民党の憲法改正草案は、

「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」には参加できると明記している。

国連軍などへの参加を想定したもので、首相は、草案に沿った憲法改正を目指す意向を示した。


◆コメント:日本語のメディアだけを読んでいるとわかりません。

と書くと、偉そうですが、日本の主要新聞や放送局は殆ど、国の広報機関といっても過言ではない。

昨日書いたばかりですが、経済専門紙の日本経済新聞が、デフレ局面では、実質GDPだけ強調しても意味がないことなど

知っているクセに、如何にも「アベノミクス」さまさま、のような調子です。


読売新聞によると、安倍首相は、

日本が国際紛争を解決する手段として武力行使を用いないと国連憲章に基づく軍事行動に日本が参加できない。

ことを理由として、日本が「国際紛争を解決する手段として武力を行使できる」国に変えようとしています。

これは要するに日本が公然と「戦争をする国」になります、と宣言しているようなものです。


安倍首相は、何だか勘違いをしていて、このようにすればアメリカに可愛がって貰え、

小泉純一郎のような歴代何位の長期政権の盟主となれる、とか何かそういうことでも考えているのでしょう。

しかし、英語で書かれた海外の論説を読んでいると、世界のどの国も日本の軍事国家への転換など

のぞんでいません。アメリカはむしろ、参院選で自民党が過半数を得て、本気で憲法を改正して

自衛隊を国防軍にして、武力行使を可能にしたら、中国が警戒し、非常に危険な一触即発の状態になる。

一番それを恐れているのは、アメリカだ、といいます。


また、手許に原文がないので引用出来ないのが残念ですが、たしかワシントンポストの社説が、

かつて、
日本は、実質的には、大規模な軍事力を保持しているが武力行使を禁じた憲法を守り

一度も、武力を行使したことがないし、海外で日本の自衛隊が人を殺したことはない。

これは世界史上、稀有なことだ。

と書いていました。安倍首相に騙されてはいけません。

国際社会は日本が軍事国家になることなど全く望んでいません。


仮に、憲法改正が実現して、「日本は戦争が出来る国になりました」となったら、

中国や北朝鮮の攻撃になりやすい以前に、日本はアメリカにとって、極東の不安定化要因として

「潰す」対象と見なされる可能性が高いとおもいます。何しろ数十年前は敵国同士だったのですから。

本気で日本を「友人」なんて思っていません。パシリと思ってます。


折りしも、東日本大震災から二年が経ち、しきりに「復興」が叫ばれていますが、

安倍首相の思想が実現するとなると、日本は戦争が出来る国になり、周囲から攻撃を受ける可能性が高い国

になるために「復興し」ている、という、誠に滑稽で、皮肉な状況となります。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.08

「実質GDP、3期ぶりプラス成長 10~12月改定値 」←デフレの最中に「実質」を見ても仕方が無い。

◆記事:実質GDP、3期ぶりプラス成長 10~12月改定値 (日経電子版)(2013/3/8 8:54)

内閣府が8日発表した2012年10~12月期の国内総生産(GDP)改定値は、

物価変動の影響を除いた実質で前期比0.0%増だった。2月14日発表の速報値(0.1%減)から上方修正された。

年率換算では0.2%増(速報値は0.4%減)で、プラス成長は3四半期ぶり。

民間企業の設備投資や公共投資が速報段階を上回った。

生活実感に近い名目GDPは0.3%減(速報値は0.4%減)、年率では1.3%減(1.8%減)だった。

総合的な物価の動きを示すGDPデフレーターは、前年同期と比べマイナス0.7%(マイナス0.6%)だった。


◆コメント:実質GDPが前期比プラスなのに名目GDPがマイナスなのは、デフレが止まっていない、ということです。

何度も書きましたが、また書きます。

ごく大雑把にいうと、実質GDPは「量」で、名目GDPは「金額」です。

日経の記事は実質GDPばかり強調していますが、あまり意味がありません。

実質GDPが意味を持つのは、物価が上昇を続けるインフレ局面において、です。

例えばある会社が7月から9月の四半期(3ヶ月)に100個、製品を作ったとしましょう。

製品の価格が1万円だったら、売上げは100万円です。


今、仮に日本がインフレで、次の四半期(10-12月期)に同じ製品の値段が2万円になっていた。

すると会社の生産量が同じ100だったとしても、売上げは200万になります。

実際には経済活動(量)は拡大していないのに、物価が上がっているから売上げ(金額)は倍になる。


こういうときには、実際の経済活動が拡大しているかどうかを知るために名目GDPを物価上昇率で割るのです。

すると、実質GDPは全然成長していないことが分かった。そういう風に「実質」を使うのです。


今、日本は全体としてのものの値段(物価)が下がり続け、企業の業績が伸びないから困っている。

だから、実質GDPよりも名目を見るべきなのです。


すると、名目は前期比マイナスです。実質はプラス。

「量」は増えているのに「金額」はむしろ減っている。最悪の状況です。


今日発表されたのは、昨年の第4四半期(10-12月)の数字ですから、安倍首相の就任前ですから、

何だか流行り言葉になっている「アベノミクス」の効果うんぬんとは、関係ありません。

次のGDPから一年ぐらい、名目がどのように変化していくか。

そしてまいつき発表される、消費者物価指数や個人消費がどのように変化してゆくか、注視する必要があります。

本来、このような解説は、経済専門紙である日本経済新聞のみならず、マス・メディアが行うべきです。

分かっているクセに、「実質GDPが3四半期ぶりにプラスになっ」たといって、ヨイショしているようでは、

まるで「大本営発表」です。新聞の発表の上っ面だけを見て、喜んではいけません。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.07

「原発『国がやらせた』=麻生財務相が異例発言―諮問会議」←本当のことですよね。

◆記事:原発「国がやらせた」=麻生財務相が異例発言―諮問会議(時事通信 3月5日(火)19時12分配信)

内閣府が5日公表した2月28日の経済財政諮問会議の議事要旨で、麻生太郎副総理兼財務相がエネルギー政策に関連して

「間違いなく電力会社に対して、国として原発政策をやらせた」と述べていたことが明らかになった。

原発推進に対する政府の責任を真っ向から認める閣僚発言は異例だ。

麻生財務相はまた、東京電力福島第1原発事故後の原発運転停止を踏まえ、

「こうなったらいきなり『あなたたち(電力会社)の責任』みたいな顔をすると、

『大丈夫だと言ったのは国ではないか』ということになる」と電力会社の本音も代弁。


◆コメント:本当のことを政治家が口にするのは「異例」ですが、麻生氏の認識は正しい。

なんだか、政治家はウソをつくのが当然で、「本当の事を話して、国家の責任を認めるなんて、変な人」

とでも、言わんばかりの時事通信の方がどうかしている、と思います。

麻生氏のいうとおりで、54基の原発を、国民には「絶対安全だ」と適当なことをいいながら建てたのは

自民党です。自民党の長期政権の間に造られたのです。

安全だと言っていた原発の一つ、福島第一原発が事故を起こし、何十万という人が、

故郷を追われて、今なお、大変な苦悩の中にいます。

にも関わらず、安倍政権は福島の処理を考えるようなフリをしていますが、

最重要課題と見なしているとは思えません。安倍首相はデフレ脱却が最優先だといいます。

国土はどうなってもいいらしい。


そんな内閣なのに、株が上がりさえすれば、放射能も憲法改正もどうでもよく、

安倍政権を支持するという人が世論調査によると、70%だそうです。

マスコミも国民も、ものを考える力が無いのでしょうか?

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.06

「東京に70%の開催支持=IOCが調査結果伝える―20年五輪招致」←日本に五輪を招致するのは無責任です。

◆記事:東京に70%の開催支持=IOCが調査結果伝える―20年五輪招致(時事通信 3月5日(火)18時59分配信)

2020年夏季五輪の立候補3都市の開催能力を調査する国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会(クレイグ・リーディー委員長)による

2日目の東京視察が5日行われ、IOCが独自に実施した調査で都民の東京開催支持率が70%だったことが示された。

東京招致委員会の竹田恒和理事長が、視察終了後の記者会見で明らかにした。全国では67%だった。


◆コメント:いつ大地震が起きても不思議はなく、さらに放射能で汚染されたところに五輪を招致すべきではない。

東京都民の五輪開催支持率がどうあれ、そんなことは関係ありません。

現在(東日本大震災以降)の日本列島は地震の活動期に入ったといわれています。

石原慎太郎前都知事が、東京への五輪招致を言い出す少し前に、東大地震研か、独法防災科学研究所が、

マグニチュード7クラスの首都直下型地震が4年以内に起きる確率が70パーセント

という趣旨の研究結果を発表していたので、そんなところに五輪を招致するとは、どういう神経なのか、

理解に苦しみました。この確率は五輪招致計画発表後、より控え目が内容に「修正さ」れましたが、

偶然とは思えません。直下ではなくても、東京湾が震源で、津波が発生したら、東京湾に防波堤はなく、

五輪の競技場の多くは江東区有明(ありあけ)という、最も海寄りに位置する場所にあります。

危機管理は、最悪の状況を想定するのが鉄則であるとするならば、もしも、東京湾震源で地震が起きて、

津波が発生し、それが五輪競技時間帯なら、選手も観客も、全員逃げる暇もなく津波に呑み込まれるでしょう。


「そんなことは、滅多に起きることではない」といえば、その通りですが、東日本大震災は、

1,000年に1度の大地震が、現実に起きたのですから、10,000年に一度の大地震が、

五輪期間中に起きない、とは誰にも断言できません。


さらに、福島第一原発は全く収束しておらず、特に4号機の使用済み核燃料プールが壊れたら、

猛烈な放射能が拡散し、風向きによっては、横浜近辺まで核管理区域、つまり、本来人がいてはいけないほどの

被曝環境になってしまいます。目も当てられません。


どの国のどの街にも、何らかのリスクはありますが、

何もわざわざ最も危険の蓋然性が高い、日本で五輪を開く合理的理由は存在しません。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.05

日本中、自分さえよければ・・・の雰囲気ですが、ブータン国王の演説をもう一度聴くと、恥ずかしくなりますよ。

◆記事1:2月の資金供給量、前年比15.0%増 10カ月連続増(日経電子版)(2013/3/4 8:52)

日銀が4日発表した2月の資金供給量(マネタリーベース、月中平均)は前年同月比15.0%増の129兆3148億円だった。

前年実績を上回るのは2012年5月から10カ月連続。

マネタリーベースは市中に出回っているお金(紙幣、硬貨)と、金融機関が日銀に預ける当座預金残高の合計。


◆記事2:自民と維新、96条改正要求で足並み…代表質問(読売新聞 3月4日(月)21時7分配信)

安倍首相の施政方針演説に対する各党代表質問が、4日の衆院本会議で始まり、

質問に立った自民党の小池百合子氏と日本維新の会の藤井孝男氏がそろって

憲法改正の発議に衆参各院の3分の2以上の賛成が必要とする要件を定めた96条の改正を首相に求めた。


◆コメント:政治家の私欲や功名心ばかり。

ケチを付けることがありすぎて、一度にまとまらないので、まず、経済と憲法について書きます。

いわゆる「アベノミクス」とやらの「三本の矢」の一つは「無制限の金融緩和」というのですが、

記事1を読んで下さい。日銀は市場で国債を買う。するとその買った分のオカネが市場に供給されるのです。

記事に書いてるとおり、通貨供給量はずーっと増やし続けていますが、デフレは止まらない。


いい加減、金融政策では景気浮揚効果はない、ということに気がつくべきです。

安倍首相の「3本」のうちの、後の2本は機動的な財政出動(国が事業を発注すること)と規制緩和ですが、

一番、本気で信じているのは「大量の資金を供給し続けること」により、企業の投資活動などが活発になる

というものです。しかし、過去10ヶ月連続して通貨供給が増えている。実際は2010年から(民主党政権時代から)

日銀は、ひたすらできる限りの資金供給を続けていますが、全然デフレから脱却しません。


にも関わらず、日経平均株価は上がり続けている。実体経済が「改善するだろう」という期待感から

株式市場の参加者達が、みんな株を買ってしまったら・・・・。今、まさに、それが起きつつあります。

バブルです。皆が株を買ったら、さいごは、買う人がいなくなります。

誰かが売り始めてたら、皆、われ先と売り始める。自分が儲けることしか考えていない。


◆憲法を改正し易くする国会議員たち

今の憲法を改正する、といったら9条に決まってます。

安倍総理を始め多くの議員は、日本を戦争が出来る国にしたくて仕方がないようです。

安倍氏は「歴史に名を残し」たいのでしょうか?

福島第一原発の後処理をどうするか決めるのが先ではないでしょうか?

日本国の国土が放射能で汚染され続けている時に何故「憲法」なのでしょうか?


震災の年の11月、ブータン国王、ジグミ・ケサル陛下が国会で演説なさいましたが、

日本人を最大級の賛辞で讃えて下さっています。

今の日本人が、これに該当するとは、思えません。






安倍首相。バブルに浮かれている方々、日本を戦争が出来る国にしようとしている方々。

恥ずかしくなりませんか?

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.03

【音楽】サヴァリッシュ先生追悼番組情報/管弦楽名曲集2(廃盤)より。

◆NHKBSプレミアムで追悼番組がある、と教えていただきました。

mixiの「マイミクさん」は、私は数人しかいないのですが、

クラシックに大変造詣が深い方から、貴重な情報を教えて頂いたので、

みなさまにもお知らせします。
先日、亡くなった、ヴォルフガング・サヴァリッシュ先生にご興味がない方はご放念下さい。

(「忘れて下さい」「気に留めないで下さい」の丁寧な表現です。「ごほうねんください」と読みます)。

◆NHKBS オンラインからお知らせ:2013年3月1日 【追悼番組】BSプレミアム ウォルフガング・サヴァリッシュ氏追悼番組について

2月22日に亡くなられたN響桂冠名誉指揮者のウォルフガング・サヴァリッシュ氏を偲(しの)んで、以下の関連番組を放送します。
■マエストロの肖像「ウォルフガング・サヴァリッシュ~音楽に愛された男~」放送日時:3月5日(火)午前0:45~1:46(※4日深夜)(初回放送 2003年1月28日)

音楽に全てを捧げた人生には、選ばれた者だけに与えられる栄光と苦悩があった。その音楽との愛の日々を追いかけたドキュメントをアンコール放送。

ウォルフガング・サヴァリッシュ。1957年、史上最年少の34歳でバイロイト音楽祭にデビュー。ドイツの主要歌劇場の音楽総監督を歴任し、

アメリカのフィラデルフィア管弦楽団音楽監督も務める。日本では35年にわたってN響と300回以上の共演を重ねた。

私生活では謹厳実直そのものだが、晩年は、意外な一面も垣間みせるようになった。サヴァリッシュの人間的魅力に迫る。

【出演】ウォルフガング・サヴァリッシュ,【声】江守徹,白石加代子
そして、
■サヴァリッシュ指揮バイエルン国立歌劇場による「ニーベルングの指輪」から「楽劇“ワルキューレ”」放送日時:3月8日(金)午前0:00~3:47(※7日深夜)(1989年11~12月に収録)

ハイビジョンで初めて「ニーベルングの指環」を収録した記念碑的映像

もちろん、ワルキューレ全曲というのもお好きな方には面白いでしょうが、

月曜日深夜(火曜日の未明)のドキュメンタリーは、大変興味深いと思います。

サヴァリッシュ先生は1971年から1992年までバイエルン国立歌劇場の音楽監督で、ヨーロッパのオペラハウスの音楽監督は

指揮だけではなくて、ありとあらゆる雑務(事務的なこと)までも仕事の一部です。執務用の立派な個室が当然、あります。

N響アワーが、芥川也寸志さん、なかにし礼さん、木村尚三郎先生(東大の西洋史の教授、その頃既に名誉教授だったと思います)

の3人のレギュラーで司会・進行されていた頃です。多分、N響アワーの最も知的な時代だと思いますが、それはともかく、

ちょうどその頃に、何がきっかけだったか、NHKのスタッフがドイツのサヴァリッシュ先生の仕事ぶりを取材し、その映像の一部を放送で

流したことがあります。マエストロの肖像「ウォルフガング・サヴァリッシュ~音楽に愛された男~」を撮ったときの映像かも知れません。

とにかく忙しくて、午前中はオペラハウスの経理とか事務的な仕事で決済のハンコを押し、午後はリハがあったり

夜は毎日のように本番があるわけです。


あの激務の合間を縫って、遠い日本に来て、オペラとは全く別の、コンサート用プログラムを振っていたのですが、

つまり、あちらの一流指揮者は、オペラも、オーケストラ・コンサートの主なレパートリーも勉強してなければならず、

サヴァリッシュ先生は、それ以前は子供の頃からずっとピアノを勉強していたとはいえ、

N響に、「モーツァルトのピアノ協奏曲を弾き振りして下さい」と頼まれれば、すぐに弾けてしまうし、

N響のメンバーと室内楽でピアノを弾く。

また、モーツァルト研究家として有名な海老沢敏先生が、国立(くにたち)音大学長のときにマーラーが交響曲「大地の歌」のピアノ版

に編曲した楽譜を、国立音大が買い、世界初演をするにあたり、サヴァリッシュ先生にピアノをお願いしたら、

快諾したそうですが、当然、非常に難しい楽譜なのです。マーラーのオーケストラスコアを見ると、「大変に複雑で難しいであろう」

ことだけは、素人にも容易に想像できますが、それをピアノ一台用に編曲したのですから、本当なら、何ヶ月も練習するところでしょうが、

サヴァリッシュ先生は、昔から初見が利くというものの、そういう次元でもない。

要するに、ものすごく頭がいいのですよ。それは間違いない。指揮者とかオペラハウスの音楽監督などというのは

次元が違う頭の良い人。想像を絶するほど優秀な人でないと務まらないことは、間違いありません。


◆管弦楽名曲集Ⅱより。

これは廃盤です。レコード会社っていうのも現金で、

有名指揮者が亡くなると、急に「追悼特集」で儲けようとしますから、急遽、復刻されることもありますが、

管弦楽名曲集 II:W.サヴァリッシュ指揮/バイエルン国立歌劇場管弦楽団を最初にお薦めしたのが

約6年半前です。

2006.08.08 「サヴァリッシュ 管弦楽名曲集2」これは、贅沢なCDですね。

サヴァリシュ先生のレパートリーは、オペラも交響曲も管弦楽曲も、何でも出来るのですが、

N響を長い間振っていても、このような「ポピュラー名曲」がプログラムに含まれることはありませんでした。

このCDが発売されて、間もなくの来日時、ひじょうに例外的にCD収録曲と殆ど同じプログラムで

N響を振ったことがありました。ベートーヴェンや、シューマンやブルックナーの交響曲を演奏するときと

全く同じ真摯な、しかし、楽しい演奏でした。


復刻版が発売されると良いですねえ・・・。今日は一部ご紹介します。


スッペ:喜歌劇「軽騎兵」 序曲






シンフォニーと同じような、ズシーンと厚い響きがたまりません。続いては、


エロール:歌劇 「ザンパ」 序曲





昔、NHK FMの「朝の名曲」のテーマ曲として長く使われていたので、往年のクラシック・ファンには馴染み深い曲ですね。

トランペット・ファンファーレのあと、ヴァイオリンが32分音符で非常に細かく刻みながら旋律を弾くところ、

門外漢ですが難しいそうだな、といつも思います。

3曲目は、スメタナの一番お馴染み。


スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲





いきなり、全オーケストラのユニゾンで早い音型がありまして、その後すぐに

弦楽器群のフーガになるのですが、

第二ヴァイオリン→第一ヴァイオリン→ヴィオラ→チェロ→チェロ+コントラバス、と細かい音符を

延々と弾くのは大変だろうなと思います。ことにコントラバスの16分音符の連続はきいていてもスリリングです。

全曲、至る所にスフォルツァンド(sfz)といって特定の音・和音を強く弾け、の指示があります。

これをキチッとやらないと、特にこの曲はメリハリがなくなります。


スッペ:喜歌劇「詩人と農夫}序曲






こえは生で見ると、ヴァイオリンのシンコペーションの連続の所がカッコイイです。

また、音だけだとあまりわかりませんが、一番終わり近く、合わせシンバル(両手に持つ、最も基本的なシンバルの奏法)のまま

連打がありますが、シンバルという楽器はかなり重いので、正確なビートを刻むのが大変そうです。

これらは、サヴァリッシュ先生の本道ではないかもしれませんが、こういう曲でも大真面目に

指揮をしておられた先生の姿がなつかしく思い出されます。

みなさま、良い日曜日をお過ごし下さい。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2013.03.01

「<施政方針演説>『安全確認された原発は再稼働』安倍首相」←福島第一も「絶対安全」のはずでした。

◆記事:<施政方針演説>「安全確認された原発は再稼働」安倍首相(毎日新聞 2月28日(木)13時45分配信)

安倍晋三首相は28日午後の衆院本会議で、第2次安倍内閣発足後初めての施政方針演説を行った。

首相は「原子力規制委員会の下で、新たな安全文化を創り上げ、安全が確認された原発は再稼働する」と明言。

「原発の再稼働は、原子力規制委の専門的知見の判断による」との自公連立政権合意から一歩踏み込んだ。

環太平洋パートナーシップ協定(TPP)については、日米共同声明を踏まえ

「政府の責任で交渉参加について判断する」と交渉参加への意欲を強くにじませた。

首相は冒頭で、福沢諭吉の「一身独立して一国独立する」という言葉を引用し、演説全体を通じて「自立」を強く訴えた。

外交・安全保障分野では、「在日米軍再編を日米合意に従って進める」と述べ、

米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設を早期に進める考えを表明。

日米安保体制の抑止力を高めるため、日本として「さらなる役割を果たす」と述べ、

集団的自衛権の行使を禁じた憲法解釈の見直しなどを進める意向を示した。(引用者注:以下、省略)


◆コメント:こんなのが支持率70%とは、日本人は皆、バカになったのでしょうか?

2月28日の過去を調べたら、1953年のこの日、麻生太郎氏の祖父、吉田茂首相の「馬鹿野郎解散」の日でした。

何のことか分からない方は、「字引を引い」て下さい。

謂わば、「バカヤロウ記念日」ですので、私はコメント見出しに敢えて「バカ」と書きました。


安倍首相の施政方針演説に関する毎日新聞の記事を途中までしか載せなかったのは、

これ以上は意味がない、と思ったからです。


抜萃引用した部分だけでも、文句を言いたいところは幾つもありますが、今回は原発の問題に絞ります。


今、日本にある(壊れたのも含めて)54基の原発は、全て自民党政権時代に造られたものです。

自民党という政党は、原発は絶対安全だ、と国民に言い続けていましたが、

福島第一原発は、東日本大震災の震央から約180キロもはなれているのに、

簡単にこわれました。元はと言えば電源喪失により核燃料を冷却出来ず、ベントも遅れたので、

水素爆発が起きたのですが、その程度で、壊れている。これが「絶対安全」の正体だった。

自民党は「安全だ」といって建てた原子炉が壊れ、何十万という人々が故郷から避難し、大変な苦悩を強いられている

というのに、国民に謝罪もせず、原発を再稼働するという。正気の沙汰とは思えません。


そもそも、デフレ脱却もTPPも憲法改正もへったくれもありません。

福島第一原発の1号機から3号機までのメルトダウンした核燃料がどういう状態でどこにあるのかわかっていません。

あまりにも強い被曝環境のため、人が原子炉建屋に入って、中の様子を確認することもできない。

もしかすると、建屋の床のコンクリートなどとっくに溶かして地面を沈降しているかもしれない。

それが地下水脈に達したら、放射能汚染は日本中に拡がり、もうどうしようもない。

現在はとにかく上から水を注入して核燃料がありそうな所を冷却していますが、その水は汚染されていて、

無限に溜まっていくわけです。放射能は無毒化できないから、汚染水もどうしようもない。

捨てられません。超長期的には日本中に汚染水のタンクを置いてもやがて置き場所がなくなります。


更に、4号機の使用済み核燃料プールには、放射性セシウムでいうと「広島原爆の一万発以上」(小出助教)

を発する放射性物質が沈んでいますが、プールが宙づりのような不安定な状態であるうえに、

度重なる余震で、プールの構造が脆弱になっている可能性が高い。これが壊れたら、

南ならば、横浜あたりまで人が住めないほどの放射能が出るだろうといいます。


一カ所の原子力発電所で事故がおきたことにより、日本の国土そのものが

危ないというときに、施政方針演説では、福島第一の処理について真っ先に述べるべきなのに、

首相も国民も、見なければ、考えなければ、問題は存在しない、とみなす

謂わば、「一億、総オストリッチコンプレックス」に陥っているのではないと思います。

本稿の要点を結論的に繰り返すならば、

福島第一原発の処理が出来ないために、国が存続が危ういというときに、

まだ懲りないで、壊れていない原発を再稼働しようとしている。

経済も外交も憲法も日本が存続できなくなったら、意味がないのに

政治家も大衆も「怖いものはないことにする」という行動において一致してる。

それは正しくない。

ということになります。国家が「物理的存続の危機」にあるのに、

そんなことは誰も考えようとせず、ただ、安倍内閣になってから、株が上がっているから

いい内閣だと思っている日本人が多すぎます。安倍政権が支持率が70%です。

日本人から、「考える能力」が失われていると思います。悪夢を見ている気分です。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

« 2013年2月 | トップページ | 2013年4月 »