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2013.03.20

「TPP「評価」60%、内閣支持72%…読売調査」←株が上がれば何でも正しいのか。

◆記事:TPP「評価」60%、内閣支持72%…読売調査(読売新聞 3月17日(日)21時52分配信)

読売新聞社は15~17日に全国世論調査(電話方式)を実施した。

安倍首相が表明した環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加を「評価する」と答えた人は60%に上り、

首相の決断を支持する人が多数を占めた。

TPPに参加する場合、コメなど農産物の一部を自由化の「例外とすべきだ」との回答は62%となり、

今後の交渉によって関税撤廃の例外扱いとすることを望む人が多かった。

安倍内閣の支持率は72%で、前回(2月8~10日)の71%に続いて高水準を維持している。

今回はわずかの上昇だが、内閣発足直後の調査から3回連続の上昇は異例で、

本社世論調査では海部内閣(1989年発足)だけだった。

日本銀行との連携を強化して、成長を重視した経済政策を進めていることを「評価する」は69%に上った。

日銀総裁に黒田東彦(はるひこ)アジア開発銀行総裁が決まったことを評価する人は56%だった。

高支持率が続く背景には、こうした経済政策「アベノミクス」が評価されていることがあるようだ。


◆コメント:思想がない人々。

安倍内閣を支持し、TPPも正しいといっている人達は結局皆、株価が上がり続けていることだけを

見ていると思います。

アベノミクスが支持されているといいますが、要するに

物価があがるまで無制限の金融緩和でもなんでもやります

と、自分の言うことに従う人物を日銀総裁にして、良識派の白川総裁を任期前に辞めさせましたが、

日本銀行に介入し過ぎだと思います。

白川総裁ほど任期中に大事件が次々に起きた日銀総裁は珍しく、

リーマンショック、欧州財政危機を乗り越えて、漸く景気が好転しそうだった矢先に、東日本大震災が起き、

政権の交代もあったという中で金融危機を起こさせなかった白川さんはもっと評価されるべきだとおもいます。

19日に退任するに際して最後の記者会見を行い、安倍政権の政策を婉曲に批判してました。

麻生財務相が閣議後記者会見で「心から感謝している。お疲れさまでした」と言ったそうですが、

同感です。

一方、安倍首相は、安倍政権が発足することがきまってから、日銀に介入し、2%の物価上昇目標を

掲げて貰う、といい、受け入れられないなら日銀法を改正して内閣が日銀総裁を首にできるようにするぞ、

と脅迫したも同然です。先進国でこれほど露骨に中央銀行に政府が介入する国はありません。

そして、元々自分が言い出したリフレ(要するに故意にインフレを起こさせようとすること)政策なのに、

「2パーセントの物価上昇率実現の全責任は日銀にある」と安倍首相は国会で答弁しましたが、

自らが言い出しっぺで、それを日銀におしつけておいて、自分に責任はない、といっているのですから

これだけでも、私は、安倍という人は強引であり、狡猾だと思います。


TPPに関しては、安倍首相のサイトでは、
聖域無き関税撤廃を前提とする限り、TPP交渉参加に反対します。

となっています。2月にオバマ大統領と日米首脳会談を行い、それが終わってから、

「聖域無き関税撤廃が前提ではないことを確認した」(からTPPには賛成だ)と言い出して、

本当にTPP参加を決めてしまいましたが、日米共同声明に「聖域」うんぬんは含まれていません。

外務省が訳した「日米の共同声明」です。

201302usjpnstatement

ごらんのとおり。

TPP参加に際し、一方的に全ての関税を撤廃することをあらかじめ約束することを求められるものではないこと確認する。

これは、TPPの交渉を始めると宣言したことは、全ての関税撤廃を認める、という意味ではないよ?

といっているだけです。全ての関税の撤廃を要求されることは、従って、交渉次第ではありうる、ということです。

また、関税ばかり見ているから肝心なことをわすれるのです。

貿易は関税云々ですが、TPPは全ての分野に関して「内政干渉」されてしまう。

一番、危ないのが日本の公的な医療保険制度(サラリーマンなら会社の健康保険組合、その他だったら国民健康保険など)

すら、アメリカはそういう制度がなく、全て民間の保険に加入するわけですが、TPPというのは、要するに乱暴にいうと

日本がアメリカになってしまうかもしれないということです。アメリカの保険会社が日本で医療保険を売りたくても

現在の日本の公的医療補家が「非関税障壁」だから、撤廃しろといわれたら、今の安倍政権が主張しているのは、

農林水産分野の5品目「コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物」の関税は撤廃しないぞ、ということだけですから

保険制度はあっさりなくしてしまうかもしれない。

「TPPを評価する」と読売新聞の世論調査に答えた人々はそういうことを理解していないのではないか

と思います。株が上がれば世の中万事OKではありません。

思想がないから、簡単に株でつられるのです。

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