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2013.04.24

「ザルツブルク音楽祭、N響を初招待」←ものすごく名誉なことなのです。

◆記事:ザルツブルク音楽祭、N響を初招待(日経電子版)(4月23日朝刊文化面)

7月19日に開幕する今年のザルツブルク音楽祭は日本をテーマの一つとし、NHK交響楽団を初めて招待する。

アレクサンダー・ペレイラ芸術監督は

「日本は海外のアーティストを数多く招いてくれている。我々はその逆をすることで、少しでも恩返ししたい」と強調した。

N響は欧州ツアーの一環としてザルツブルクに寄り、8月25日にシャルル・デュトワの指揮で武満徹の代表作

「ノヴェンバー・ステップス」のほか、音楽祭が細川俊夫に委嘱した作品、デュトワ得意のベルリオーズ「幻想交響曲」を演奏する。

日本のオーケストラでは過去、サイトウ・キネン・オーケストラが小澤征爾指揮で音楽祭に出ているが、常設オケではN響が初めてとなる。

「仏教音楽 声明」「琵琶と唱による平家物語」なども組み入れた。

日本の伝統音楽や楽器が現代音楽といかに結びついているかを提示したいという。このほか生誕200年のワーグナー、ヴェルディのオペラ上演、

マーラーの交響曲全曲演奏など盛りだくさん。とはいえ「音楽祭の前提は最高のモーツァルトを聴いてもらうこと」。

ヘルガ・ラーブル=シュタードラー総裁はモーツァルトオペラの上演が土台と指摘することを忘れなかった。


◆コメント:好みとは無関係に「大きく取り上げられるべき」ニュースなのです。

この記事を4月23日(火)付の日本経済新聞文化面で見つけた私は、普段はしないのですが、通勤途上の電車の中からTwitterに「投稿」しました。

仕事中にはTwitterを見ているヒマはありませんが、確実にネットのクラシックファンの間では、大評判になっていると思いました。


ところが、夕方帰宅してから、ネットの様子を見ると、全然この話は話題になっていません。


日本に限らず、本場の欧州ですら、クラシックなど、興味が無いというひとの方が多いのです。

ネットで話題にならないぐらいですから、日経以外の新聞やテレビは、当然の如く取り上げません。

メディアが取り上げないのは、「ザルツブルク音楽祭」なんて言葉を初めて聞いたので、N響が呼ばれた、という

事実の価値がよく分からないのでしょう。例え、テレビのニュース番組で取り上げる内容を決定する地位にあるひとが、

「ザルツブルク音楽祭」を知っていたとしても、視聴者の99.99・・・パーセントは知らないでしょうから、無理もない。


と、ここまでは「キレイゴト」です。


◆ホンネ:「バイロイト」「ザルツブルク」両音楽祭の名前ぐらいは知っていて、Wikipediaで調べておきましょう。

日本人全員が「国際人」になる必要など毛頭ありませんが、海外に出て活動する人も必要です。

そして日本のエラい人たちは、典型的な勘違いをしていて、「英語」さえ流暢に話せれば「国際人」になれると

思っていますが、違います。「言葉」は「こと」の「端」が語源だといいます。言葉は「こと」を表現する手段です。

「こと」=「知識」=「教養」がまず、あることが前提です。話すことがないのに語学力など高めようがありません。


昔、ドイツが東西に分裂していた頃、西ドイツのヘルムート・シュミット首相という人がいました。

単なる「クラシック音楽好き」の域を超えていまして、自らかなり上手ににピアノを弾く。


ドイツ・グラモフォンというクラシックレコードの老舗で、

バッハ:2台、3台、4台のピアノのための協奏曲集

これは、バッハがヴィヴァルディの「4つのヴァイオリンのための協奏曲」をチェンバロ4台用に編曲し、それを

現代のピアノで弾いているわけですが、ヘルムート・シュミット氏以外はれっきとした、有名なソリストです。

外国の要人・リーダーにはそういう人が沢山います。

日本は大企業の偉い人も外務省の役人も、政治家も一般庶民も全然疎いです。

海外へ出て、タダでさえ、はっきり言って見た目で劣り、白人にバカにされがちな東洋人がバカにされないためには、

小手先の、“How are you?" "Fine,thank you and you?”なんてのが話せても全く意味が無い。西洋人のエリート層はすごい

教養人でノブレスオブリージュ(「上流階級に生まれたものは、社会に対して果たすべき責任が重くなる」)の意識を保っていますが、

庶民は何も知りません。私がイギリスにいた頃、同じチームの他の11人は全員イギリス人ですが、クラシック音楽のことを話しても、

全く知りませんでした。

別に計算尽くで行動しろとはいませんが、海外で日本人が一目置かれたかったら、言葉の元になる「こと」(教養)を身につけることこそ

重要です。無理にクラシック音楽を好きになる必要はありませんが、ザルツブルク音楽祭も知らないというのは、あっちの教養人、

アッパークラスを相手にするには、恥ずかしいです。明治元年が1868年ですから、今年は「明治145年」です。

そろそろ、ガイジンと接する上での要点をもう少し多くのひとが心得ておくべきではないでしょうか?

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