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2013.05.11

【音楽】ジャン=フランソワ・パイヤール氏が亡くなってから約1ヶ月なのです。

◆私ぐらいの年代のクラシック愛好家は、多かれ少なかれ、パイヤール室内管を聴いた筈です。

今日、聴いて頂くのは、4月15日に亡くなった、フランスの指揮者、ジャン=フランソワ・パイヤール氏が率いる、

「パイヤール室内管弦楽団」による。バッハ「ブランデンブルク協奏曲」です。

CDの記録を読むと、ちょうど40年前、1973年の録音です。

私がちょうどオーケストラに興味を持ち始めたけど、バッハなんて、却って良く分かんない。

子供がいきなり「平均律」とか聴いても飽きます(少なくとも多分、私だったら飽きたと思います)

ブランデンブルクは、バッハ入門として、非常に適した作品群ですが、この頃、こういう室内管弦楽団って、

今のように星の数ほどなかったと思います。あるいは、存在したけど、パイヤール氏ほど、

録音が出回っていなかっただけかもしれない。それは分からないですが、私と同年代のかた。

かなり多くの方が、バッハだけではなくて、小編成のオーケストラの音楽を聴くに際しては、

大抵、パイヤール室内管弦楽団のお世話になったはずです。

昔は今のように、マーラーとかブルックナーを「普通に」聴くという習慣はありませんでした。

今がいけないというつもりは毛頭ないけれども、あれは、ピアニストの清水和音氏が何処かで

言っていましたけど、「大曲志向」になったのは、CDが発明されてからですよ。


話が逸れるので、その話はそれぐらいにしますが、アナログしかなかった時代に、何十年にもわたって、

日本人が最も多く買うクラシック(正確にはバロックですが)の「レコード」は、

イ・ムジチ室内合奏団によるヴィヴァルディ「四季」だったのです。

しかし、いくらなんでも四季ばっかり何百回も聴きませんよね。次なんか聴きたいなというときに

目に付いたのが、沢山レコーディングしてくれていた、ジャン=フランソワ・パイヤール氏の、

「パイヤール室内管」だったわけです。


イ・ムジチ→パイヤール→普通のオーケストラで、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス

という経緯を辿ったクラシック愛好家が、私の年代ではかなり多いと推測します。

証明の使用がないですけど。多かれすくなかれ、パイヤール氏の演奏を楽しんだ筈なのです。


◆お世話になっておいて、まるっきり哀悼の意を示さないのは、薄情です。

パイヤール氏が亡くなったのを知ったのは、一週間経ってからでした。4月22日。

どの新聞も全く報じなかったような気がします(確認していません。この記述間違っていても、

メールとか下さらなくて結構です)。

私は、Twitterで知りました。ネットが無かったら知らないでいたかもしれない。


パイヤール氏の訃報は、残念ではありますが、お年を考えると「不思議」ではありません。

私がおどろいたのは、その話題が、ネット上でクラシック音楽について熱っぽく語る人が大勢いるのに、

ジャン=フランソワ・パイヤール氏の逝去に関して、あまりにも無反応だったことです。


若い世代は、そもそも生で聴いた事も無いし、録音でも「今更、パイヤール?」なのかもしれません。


また、音楽の好み、解釈の好みなど、あって当然ですが、弔事は全てに優先することですから、

何の反応もない。追悼もしないのは、如何にも薄情だと思いました。


だから、私がやります。


◆ごく普通に演奏した「ブランデンブルク協奏曲」の美しさ。

パイヤール氏指揮、パイヤール室内管弦楽団の録音は、物凄く多いので、

どれにしようか迷ったのですが、最もオーソドックスなのにしました。

クラシックがお好きな方は、もしかすると「いまさら・・・」と仰有るかもしれませんが、それはご短慮です。

改めて聴いてわかりました。ブランデンブルクの録音など、星の数ほどもあり、

跡にいくほど、それまでの演奏となにか、違いを出そうというので、古楽器で演奏したり、

昔の演奏法を研究して再現したとか(←ホントかどうか、だれにもわかりませんが)

「クセのある、ブランデンブルク」が多いのですが、パイヤール氏は一切余計な事をしない。

勿論、音楽的には気を配っています。「棒読み」ではありませんが、バッハは、色々いじらなくてもいのだ、

ということがよく分かります。現代の楽器。弦楽器は現代の奏法。ノン・ヴィヴラートとか関係無い。


とにかく曲にいきましょう。

引用元は、 バッハ:ブランデンブルク協奏曲(全曲)です。


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 BWV1047第三楽章


コンチェルト・グロッソ(合奏後奏曲)です。フルートはランパル、オーボエはフランスの名手、

ピエール・ピエルロ。そして、トランペットはモーリスアンドレ。


ここで面白いのは、モーリスアンドレの音がまだ、堅いのです。後年は、もっと柔らかい音になります。

まだ、円熟しきっていない、アンドレの音が、逆に珍しいのです。


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第2番 BWV1047第三楽章


次は弦楽合奏とチェンバロの第3番。落ちついたテンポが良いです。


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048 第一楽章


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048 第一楽章


3番の第二楽章はチェンバロだけの約1分間の演奏です。、第三楽章に繋がるカデンツァのような形式になってます。

そのCDでは第二楽章と第三楽章が一つのトラックに収録されてます。


第三楽章はフーガが、楽しいです。


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048 第二、第三楽章


バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 BWV1048 第二、第三楽章


綺麗ですね。


あまり取り上げない、4番、フルート2本と、ヴァイオリンが「独奏者群」です。フルートは、ランパル。


バッハ;ブランデンブルク協奏曲 第4番 BWV1049 第一楽章


バッハ;ブランデンブルク協奏曲 第4番 BWV1049 第一楽章


かなり延々と続く、ヴァイオリンの細かい音符の連続するソロが印象的です。

ブランデンブルク4番の第三楽章では、もっと早いパッセージをヴァイオリンが求められます。


バッハ;ブランデンブルク協奏曲 第4番 BWV1049 第三楽章


バッハ;ブランデンブルク協奏曲 第4番 BWV1049 第三楽章


ブランデンブルクの2番と4番では、いまではリコーダーを使うことが多いけれど、ここでは、

往年のフルートの名手、ピエール・ランパル氏が、現代のフルートで吹きます。

全く違和感がない。バッハはあれこれいじらない方が良いようですね。

パイヤール氏のご冥福を祈ります。

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