« 「特定秘密保護法案」の是非など、論ずるのもバカバカしい。「問題外」です。 | トップページ | 【文字起こし】NHK 時論公論 「核のゴミ 処分に道筋を」(水野倫之解説委員) »

2013.11.16

誰も注意を払わなかった、重大なニュース「多国籍部隊参加の護衛艦 広島を出港」

◆記事:多国籍部隊参加の護衛艦 広島を出港(NHK 11月13日 13時9分)

アフリカ・ソマリア沖で海賊対策に当たる海上自衛隊の護衛艦2隻が13日、広島県の呉基地を出港しました。

このうち1隻は、アメリカ軍などによる多国籍部隊の活動に初めて参加することになっています。

派遣されたのは、広島県の海上自衛隊呉基地所属の「さざなみ」と「さみだれ」の2隻の護衛艦です。

ソマリア沖では、これまで2隻の護衛艦が民間の船の前後を挟み、海賊への警戒に当たってきました。

しかし、海賊の被害が減っているため、13日出港した2隻のうち1隻は、

アメリカ軍などによる多国籍部隊の活動に初めて参加することになっています。

部隊を指揮する田尻裕昭1等海佐は「自衛隊として与えられた任務を完遂したい」と述べました。

2隻には、およそ400人の隊員と、海賊を逮捕したり取り調べたりする場合に備え犯罪捜査の経験がある

海上保安官8人が乗り組んでいて、来月上旬にも現地に到着し、およそ半年間任務に当たることになっています。


◆コメント:集団的自衛権の行使、武力行使が「既成事実化」されるおそれがあります。

日本の自衛隊は日本の国防の為に存在するのが原則です。

海外に派遣するといっても、台風30号で被災したフィリピンの援助なら、まだいいでしょう。


しかし(このNHKの記事にはいてありませんが)、防衛省は

「これまでの活動同様、海賊行為を取り締まる警察活動で、武力行使ではない」と説明している。(毎日新聞 11月13日(水)10時36分配信)

と言っていますがそれは屁理屈です。

防衛省は、仮に海賊が発砲してきた場合、海上自衛隊の自衛官が発砲しないとは、

到底考えられませんが、その場合でも、政府や防衛省は、
日本国憲法第9条が禁止しているのは、国際紛争を解決する手段としての武力の行使だ。

ということでしょう。つまり、国家間のケンカのケリを戦争や武力行使でつけてはいけない、と

日本国憲法は定めているが、悪い海賊を懲らしめることすら、武力を使ってはいけないとは言っていない、と。

それが、「警察活動で、武力行使ではない」の意味ですが、

戦後、自衛隊はただの一発も発砲したことがないのですから、一回、発砲してしまうと、

相手が海賊であっても、それが既成事実化され、

憲法が定める「武力行使の禁止」をなし崩し的に崩壊させる、という意図があると思います。

こういう、非常に重要なことを何時国会で決めたのか、よくわかりませんが、

13日というと、食材の虚偽表示問題、医療法人「徳洲会」グループの公選法違反容疑事件、

山本太郎議員に刃物入り封筒が届く、など、他のニュースばかりが取り上げられ、

自衛隊の多国籍軍参加はドサクサ紛れでした。

書きわすれたので、もう一つ、付け加えますが、国連平和維持軍と多国籍軍が混同されがちです。

国連平和維持軍は文字通り、国連の組織で、指揮官は国連が加盟国の軍人の中から選びます。

ただし、これを編成するにあ、各国が割り当てられる兵隊・武器の数量とか、スケジュールとか

調整に大変時間がかかります。1990年にイラクがクウェートに進行したときには、国連が散々止めろと

言ったにも関われず、イラクが言うことを聴かない。こういうときに、

国連加盟国の軍隊で行ける所から急いで行ってくれ、と国連安全保障理事会で決めるのです。

この場合、国連決議に基づいてはいますが、各国の軍隊を全体として統括する組織、指揮官はおらず、

各国の軍隊はそれぞれの判断で(互いに相談ぐらいするでしょうが)動く。武力行使もそれぞれの国の軍隊の

決定です。日本は憲法第9条第1項で、
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する

のだから、そうなる可能性がある場所に自衛隊を派遣するのは、慎重を期すれば、もってのほかで、

派遣するにしても国会による議論を経た決議が必要な筈なのに、何だか、やたらと簡単に自衛隊の海外派遣を

実行するようになってしまいました。小泉時代にイラク復興支援特別措置法で、実際にイラクに自衛隊を派遣したとき、

確かに武力は行使しなかったけれども、「派遣」のハードルが以前よりもずっと低くなってしまったのは事実です。

このようにして、段々と国家権力は増長します。


◆特定秘密保護法が決まればこれを「秘密」に出来ます。

このような、極めて違憲の疑いが濃い、国家の行動も、「特定秘密保護法」が制定・施行されたら、

「防衛」「外交」「安全脅威活動の防止」「テロ活動防止」の4分類に関する事項のうち「特段の秘匿の必要性」がある機密を「特定秘密」に指定する。

ことが出来るのですから、国民が知らない間に自衛隊が海外で武力を行使していた、ということもあり得ます。

それを「秘密」としてしまって、漏洩した人間は、懲役刑に処するというのですから、

どれほど乱暴な議論が進められているか、わかります。安倍政権の目論見は大変危険です。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

« 「特定秘密保護法案」の是非など、論ずるのもバカバカしい。「問題外」です。 | トップページ | 【文字起こし】NHK 時論公論 「核のゴミ 処分に道筋を」(水野倫之解説委員) »

ニュース」カテゴリの記事

マスコミ批評」カテゴリの記事

国際法」カテゴリの記事

安倍政権批判」カテゴリの記事

安倍晋三自民党総裁批判」カテゴリの記事

憲法改正」カテゴリの記事

経済・政治・国際」カテゴリの記事

自衛隊海外派遣」カテゴリの記事

被災地支援」カテゴリの記事

集団的自衛権」カテゴリの記事