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2013.11.30

【音楽】久しぶりにトランペット。ガボール・タルコヴィ氏(ベルリン・フィル首席)。/SKE48古畑奈和さんのサックスに驚嘆の件。

◆最近、気が滅入るような話題ばかりですから、好きなトランペットのことを書かせて下さい。

この頃、日本とか世界のニュースを読んでいるとあまりにゆううつでして、

正直いって、何ヶ月か音楽聴かなかったです。

今年の来日オーケストラは、すごかったですね。ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、コンサルトヘボウが、

まあ、よくも同じ時期に来てくれました。申し訳ないけど、それすら全然興味がなくなるほどでしたが

今年唯一、感銘を受けた音楽的事象は、2005年からベルリン・フィル首席トランペット奏者を務めている、

ハンガリー生まれのガボール・タルコヴィ氏をNHKBS、早朝6時からの「クラシック倶楽部」で発見したことです。

良さそうなのは録画しておくのですが、冒頭に書いたとおり、ゆううつなことが多いので、

直ぐに録画しておいた音楽番組を見る気がしないのですかが、この人は幸い、聴きました。


放送されたのは、ずっと前、2010年来日時のリサイタルなのですが、今でも、ベルリン・フィルのサイトをみると

メンバー表に名前がありますから、今も同じように上手いことでしょう。

人間、本当にドスーンと落ちこんだときには、何をしても無駄ですが、

少しエネルギーが溜まると「聴くエネルギー」が出ます。


タルコヴィ氏、上手いですねー。ベルリン・フィル首席なら当たり前と

仰有る方がいらっしゃることでしょう。本当に分かって仰有っているのならば、その通り。

普通は、オーケストラで上手くても、ソロで十分通用するほど上手いかというと、

それは、勿論、オーディションではソロ曲も吹きますが、

オーケストラの正規メンバーになると、まずそれが仕事ですから、なかなかソロ曲を練習して

ソリストとして直ぐ通用するレベルを維持するのが難しいのですが、

岩城宏之さんが生前、書いていましたが、ベルリン・フィルは別格で皆が直ぐソリストになれるぐらい、

上手い。正にそういうレベルです。


◆「イタリアのトランペット協奏曲」 (ガボール・タルコヴィ)をお薦めします。

NHKBSプレミアムでの演奏を聴いて、感心してAmazonで見つけました。

「イタリアのトランペット協奏曲」から。


アルビノーニのオーボエ協奏曲はどれもとても美しく、トランペットでも

この曲だけではありませんが、良く演奏されます。


◆アルビノーニ:トランペット(オーボエ)協奏曲 変ロ長調 Op. 7 No. 3 第1楽章 アレグロ


Albinoni: Trumpet Concerto In B Flat Major - 1. Allegro



高音域でも音質が変化せず良く鳴り、良く伸びます。音程と発音が非常に正確です。

イタリアの陽光を彷彿させるような、明るい演奏です。


◆マルチェルロ:トランペット(オーボエ)協奏曲 ニ短調 第2楽章 アダージョ


Marcello (A): Trumpet Concerto In D Minor - 2. Adagio


あまりにも有名な、マルチェルロのオーボエ協奏曲第2楽章。「ヴェニスの愛」です。

オーボエならぜったいヴィヴラートをかけるでしょが、タルコヴィ氏は敢えて真っ直ぐな音で吹いています。

歌い方が大変見事で、奏者のデリケートな音楽性が直ぐに分かります。


次は大変珍しい。18世紀イタリアのガルッピという作曲家で、

チェンバロソナタをかつて取りあげた事があります。昔ピアニストのミケランジェリが

好んで弾いていました。オペラも100曲以上書いているそうです。この当時他の作曲家も書いてますが、

トランペットとソプラノ。ソプラノはモイチャ・エルトマン - Mojca Erdmannという人で、大変優れたソプラノです。

エルトマン単独の録音を私はまだ持っていませんが、モーストリー・モーツァルトという、モーツァルトのアリア集をグラモフォンに録れています。

グラモフォンがアルバムを録音しているというだけで、上手いことがわかります。


◆ガルッピ 評判のトランペット(Alla tromba della Fama)


Galuppi: Alla Tromba Della Fama



エルトマンさんは、声が美しくテクニックが優れているのみならず、声量が豊かです。

タルコヴィ氏とのバランスが絶妙な名演奏だと思います。


最後はタルティーニです。


◆タルティーニ :トランペット協奏曲 ニ長調 第3楽章 アレグロ・グラツィオーソ


Tartini: Trumpet Concerto In D - 3. Allegro Grazioso



これは、今まで、モーリスアンドレが初めて吹いて、その後は、弟子のロルフ・スメドヴィックしか吹いているのを知りません。

大変難しい、アンドレと同じカデンツァまで、非常な高音を含むあらゆる音域での高度なテクニックを

タルコヴィ氏が持っていることがよく分かります。


全体として選曲も演奏も素晴らしい。是非、お薦めします。


◆この稿とは全然関係ないのですが、SKE48古畑奈和(なお)さんのサックス演奏が見事だった件。

毎週土曜日、夜11時半から30分。NHKBSプレミアムで「AKB48ショー」を放送していますが、

11月30日(土)の放送の最後に姉妹グループ、名古屋拠点のSKE48古畑奈和さんが、

同じSKE48の東李苑(あずま りおん)さんのピアノ伴奏でアルトサックスを演奏しました。

曲は、SKE48松井玲奈さんのソロ曲「枯葉のステーション」という歌ですが、これが並の上手さではない。

古畑さんのサックスは、「アイドルにしては」上手いを通り越していて、完全にコントロールされた音とヴィヴラートと

正確な音程と美しい音色で、ひっくり返るほど驚きました。

これほどのレベルならば、音大のサックス科を目指しても良いのではないか、と大きなお世話ですが、思いました。

「展覧会の家」(ラヴェル編曲)にアルト・サックスに旋律を吹かせる「古城」という曲がありますが、

古畑奈和さんなら、ちょっとさらえば、あるいはすぐにでも、シンフォニー・オーケストラで吹いて全く遜色ない。

それほどのレベルです。

芸能界の人々は、このレベルがよく分からないでしょうし、クラシックファンで「AKB48ショー」を見る人は,

これもまた、いないか、非常に少ないでしょうから、私が敢えて「記録」と「証言」として書かせて頂きます。

NHKオンデマンドで見て聞けます(放送後2週間までだと思います)。

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