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2014.01.01

【追加】NHK紅白歌合戦、「あまちゃん第157話」の奇跡。大友良英さんのブログのご紹介を追加。

◆NHK朝ドラ「あまちゃん」ファンに取っては殆ど感極まるシーンでした。

紅白出場歌手が11月下旬に発表されたときに、今年の前半の朝ドラで、

空前の人気を博した「あまちゃん」は「アイドル」をテーマにした設定で、

劇中では、1980年代の歌謡曲やドラマのストーリーの中で創作された

脚本の宮藤官九郎氏作詞、大友良英氏その他の方々による作編曲による、

「潮騒のメモリー」「暦の上ではディセンバー」「地元に帰ろう」の関係歌手が、

1人も含まれていなかったので、一番最初は憤慨したのですが、

落ちついて考えると、これはなにか「仕掛け」があるに違いない、

と察しが付きました。案の定、NHK紅白歌合戦公式サイトに、

12月24日 企画コーナー決定のお知らせ 連続テレビ小説「あまちゃん」“特別編”を紅白の中で生放送!!

との発表が掲示されて、「潮騒のメモリーズ」か、「天野春子」と「GMT」ぐらいかな?と想像していたら、

想像を遙かに超えた、オール・スター・キャスト。これ以上は望めないほど豪華な顔ブレと、

あまちゃん「特別編」の脚本を書いたはずの宮藤官九郎氏が紅白審査員席で他人事のように笑っていましたが、

一言でいうならば、脚本としては、
現実と虚構の奇跡的に、自然な融合

が天才的でした。


あまちゃん、本編では、潮騒のメモリーズの「可愛いほう」。本来強く主体的にアイドルを志望していた、

足立ユイ(橋本愛)は、上京する筈の前日に父親(平泉成)が脳溢血で倒れ、断腸の思いで、天野アキ(能年玲奈)だけを東京に向かわせます。

父親は、1ヶ月程度で、順調に回復してリハビリがを続け、さあ、1ヶ月遅れたけど今度こそ東京だというときに、母親(八木亜希子)が看病疲れで

失踪します。一度、恐ろしいほどグレた足立ユイはやがて立ち直りますが、自分のアイドルとしての成功は諦め、但し、

本来、不本意ながらアイドルを目指しているうちに成功した親友天野アキ(能年玲奈)の主演映画(潮騒のメモリー)公開に先立ち、

GMTメンバーとの初ライブが、2011年3月12日に東京で行われるのを見るために、3度目の正直で今度こそ本当に東京へ行ける筈でしたが、

いうまでもなく、前日の地震で、鉄道が寸断され、物理的に上京は不可能となります。


本編最後では、もはや、東京に行くことは考えない、といっていた、足立ユイですが、行きたいにきまっていることは、

ドラマを見ていた方なら、皆さんお分かりの筈。


その「虚構の世界の人物の願望」がその役のままですから、その部分は虚構ですが、

現実としては大晦日の紅白歌合戦で歌うつまり、念願の東京でアイドルになって歌うことが

「実現した」と考えられる。

何とも不思議な虚構(フィクション)と現実世界との融合が実に自然でした。


◆音楽的な秀逸性

あまちゃんの音楽は、オープニングから、劇中のサントラから、劇中歌、「潮騒のメモリー」「暦の上ではディセンバー」等、

秀逸で、これは、大友さんが、しばしばTwitterで「自分だけのように書かれて困る」とおっしゃっているので、

お名前を書かせて頂くと(漏らさないつもりですが、間違っていたらごめんなさい)、大友良英氏の他にどの楽曲が単独だったり、

共同だったりするのか調べきれないのですが、高井康生さん、Sachiko Mさん、ストリング・アレンジが江藤直子さんと。


物凄い数の作曲をして、サントラCDに収録されているのはほんの一部なのですね。


ドラマ「あまちゃん」では、しばしば1980年代にタイムトリップしますが、その時代は,歌謡曲の伴奏も、

今のような、全部打ち込みの電子音楽じゃなくて、生の楽器の伴奏を録音しておいて、後から歌手が歌を乗せるという

方法が多く、とにかく伴奏の楽器が人間が弾く楽器ですから、音にぬくもりがあります。

このドラマ内の音楽でもしばしば感じましたが、特に弦楽器の表現力は大変大きいので有効活用すると

素晴らしい響きになる。ストリングアレンジの江藤直子さんの編曲は、いつも大変見事です。

一見、相性が悪そうな、ジャズのビッグバンド風である、あまちゃんバンドのホーン・セクション、リズム・セクションと

合わせることもできるし、

紅白で鈴鹿ひろ美役の藥師丸さんが、小泉今日子さんの次に「潮騒のメモリー」を歌った時の伴奏は

ヴァイオリンからチェロまでの、室内楽的弦楽合奏を上手く使ったと思います。

とにかく品が良いのです。巧みなアレンジをなさる方だと思います。


次は、演奏者ですが、あまちゃんビッグバンドとストリングスお一人ずつのお名前は、すみません、省略させて頂きますが、

やはり、ああいう劇伴とかスタジオミュージシャンの方々、ものすごく達者ですよね。初見が利くのは当たり前。現場で口頭で楽譜の

変更があったら、直ぐに出来る。楽器によっては、何種類かの持ち替えが、かなり自由に出来る。

勿論、練習したから上手いのですが、かなり器用な方ではないと、あの仕事は務まらない、と思いました。


◆歌った人たちについて。

NHKホールに行ったことがある方は御存知のとおり、あそこは4,000人が入れる、バカデカイホールなんですね。

紅白が出来る。オペラが出来る、オーケストラ・コンサートが出来る、パイプオルガンが付いている

とちょっと本当は、音楽演奏には大きすぎるぐらい。

あまちゃんバンドの方々は、百戦錬磨のプロですが、

最初に「潮騒のメモリー」を歌った、能年玲奈さんと橋本愛さんは、役者であって歌手ではないのに、

よく、4,000人とテレビで見ている数千万人の前で、「あまちゃん」本編のお座敷列車と同程度の適度な上手さと、

適度なヘタクソさの中間ぐらいの良い味をだしていましたね。


その後、2番を小泉今日子さん(天野春子役)が引き継ぎました

いうまでもなく、小泉さんは、元来プロのアイドルでしたが、数十年ぶりでのNHKホールしかも、紅白で、

余裕で歌っておられまして、さすが。

藥師丸さんはドラマの演出と全く同じ歌い方でしたが、何しろ紅白は初めてだそうで、

彼女は高校二年の夏休みに集中的に角川映画「セーラー服と機関銃」のエンディングを

歌い、その後「ザ・ベストテン」など生の歌番組で歌っていたのを私達の年第は知っております。

彼女は都立高校に通い、合唱部に所属していたそうですが、如何にもコーラス部の歌い方ですね。

で、本当は、藥師丸さんは、大変上手に歌えることを、ある世代以上は皆、良く知っているので、

ドラマ「あまちゃん」の登場人物としての女優、鈴鹿ひろ美が

すさまじい音痴という設定が可能だったのです(本当に音痴だったら、シャレになりません)。


前述しましたが、この時は弦楽合奏の伴奏の方も一人ずつの音がよくわかりますし、藥師丸さんも、

間違えたり、音程が悪ければ直ぐ分かる条件で、完璧でした。


最後の全員集合で「地元に帰ろうのサンババージョン」とか「暦の上でディセンバー」では、

「暦の上でディセンバー」を本当に歌っていた、能年玲奈さんと同じ事務所のアイドルグループ、

ベイビーレイズが出てました。あのコーナーはあくまで、「ドラマの続き」なので、劇中には登場しない

ベイビーレイズを紹介するわけには、行かなかったのでしょうが、字幕で紹介してあげても

良かったのでは、ないかと思いました。


それはさておき、元々音楽演奏が本業である、ミュージシャンの方々。

本業は女優であって、歌手ではない、能年玲奈さんと橋本愛さん、ドラマの正味の出番は

さほど多くはありませんでしたが、マメリン役足立梨花さん。

本業、又は、ほぼ本業の小泉今日子さんと薬師丸ひろ子さん、

よく、NHKホールの聴衆との前で、「各自がドラマ本編と同じ程度の上手さ」を保ってくれた

と思いますl。誰かがガチガチにアガって間違えると、興ざめです。

勿論、リハーサルを重ねたのでしょうけど、見事でした。


◆もう一度、謝辞。

「あまちゃん」放送終了から3ヶ月が経ちましたが、まだまだ懐かしいです。

よくぞNHKはこの規格を紅白にいれてくれました。

脚本の宮藤官九郎さん、音楽の大友良英さん、高井康生・Sachiko M ・江藤直子各氏、

バンドとストリングスのみなさん。

歌った役者、歌手のみなさん、虚構と現実の渾然一体となった、不思議な世界を見て、

あまちゃんファンのみならず、楽しい気分になったと思います。

有難うございました。


◆【追加】大友良英さんのブログ

ステージに、大友良英さんがいらっしゃることは見てわかりましたが、

万感の思いをご自身のブログに綴っていらっしゃいます。

大友良英のJAMJAM日記 紅白「あまちゃん 第157話」

あの「157話」全体に感動したみなさんにご一読をお薦めします。

【読者の皆様にお願い】

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