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2014.03.22

「首相 憲法解釈変更と法整備に意欲」←日本の集団的自衛権の行使を認めてはいけません。

◆首相 憲法解釈変更と法整備に意欲(NHK 3月22日 12時10分)

安倍総理大臣は、神奈川県横須賀市の防衛大学校の卒業式で訓示し、日本を取り巻く厳しい安全保障環境を踏まえ、

「安全保障政策の立て直しを進めていく」と述べ、集団的自衛権の行使を容認するため憲法解釈を変更し、

自衛隊の活動などに関する法整備を進めることに意欲を示しました。

この中で、安倍総理大臣は「南西の海では主権に対する挑発も相次ぎ、

北朝鮮による大量破壊兵器や弾道ミサイルの脅威も深刻さを増している。

日本近海の公海上で、ミサイル防衛のため警戒に当たるアメリカのイージス艦が攻撃を受けるかもしれないが、

そのときに日本は何もできないということで本当によいのか
」と指摘しました。

そのうえで、安倍総理大臣は「日本を取り巻く現実は、一層、厳しさを増している。

必要なことは現実に即した具体的な行動論と、そのための法的基盤の整備だ。

私は現実を踏まえた安全保障政策の立て直しを進めていく」と述べ、

集団的自衛権の行使を容認するため憲法解釈を変更し、

自衛隊の活動などに関する法整備を進めることに意欲を示しました。

(色太文字は、引用者による)


◆コメント:日本の集団的自衛権の行使を認めてはいけません。

集団的自衛権に関しては今までに200回以上言及しているのですが、

大事なことなのに、分かっていない人があまりにも多いので、説明します。

集団的自衛権とは、自国が攻撃・侵略されていないのにもかかわらず、同盟国など密接な関係にある国家

(早い話、日本が集団的自衛権という場合、アメリカの事だけを考えていますが)が、攻撃・侵略されたら、

日本が攻撃されたと同一と考えて、反撃する「権利」ですが、認めたら実質的に「義務」になるだろうと思います。

これに着いては後述します。


さて、安倍首相です。

結論から言うと、色を変え、太文字で強調した部分、

アメリカのイージス艦が攻撃を受けるかもしれないが、そのときに日本は何もできないということで本当によいのか

という安倍首相の問いに対する答は「本当に良い」のです。

日米安保条約を締結したときに、当然、日本は既に、現在の日本国憲法に則っていたのですから、

戦力を使用しない、ということをアメリカは歴史的経緯からみても、実務的に考えても、知らないはずはない。

それを承知でこの条約を締結したのであるから、日本は、アメリカのイージス艦が攻撃されたら、黙って見ていれば良い。


国家間の関係を「擬人化するな」というのは、国と国とに関係を個人の関係になぞらえることです。


つまり、
友だちが、殴られそうになったときに知らん顔をしておいて、こちらがやられそうなときは助けてくれといえるのか?

という例えをもちいて、集団的自衛権を行使を正当化しようとする人がいますが、それが、間違っているんです。


国家の意思決定プロセスは、個人よりも遙かに複雑で第三国との関係など、あらゆる要素を検証して行われるので、

個人の「人間関係」に、なぞらえて考えてはいけない、と私は大学の法学部の教授が「国際政治」の講義で、

何度も強調していたのを思い出します。


日本が集団的自衛権の行使を可能にして、アメリカ人殺しの手助けをしてよいのでしょうか。

イラク戦争の際、アメリカは、アーミテージ国務副長官を日本に派遣して、恫喝しました。
“Show the flag."(旗幟を鮮明にしろ。)

“Boots on the ground."(戦場に足を踏み入れろ。→自衛隊をイラクへ派遣しろ。)

と、日本国憲法を厳密に解釈すれば戦闘中の同盟国の後方支援をすることすら、「集団的自衛権の行使」に該当して、

違憲である、と知っているクセに要求したのです。
大事なところなので、繰り返します。

アメリカは、日本政府の公式見解では、「集団的自衛権の行使は違憲である」と知っていてもイラクへの自衛隊派遣を強要し、

時の小泉内閣は、アーミテージ国務副長官の鶴の一声で真っ青に震え上がりイラク復興支援特別措置法を強行採決し、

自衛隊をイラクに派遣するはめになったのです。

ですから、もし、安倍首相がこのまま、集団的自衛権の行使を可能にするという路線を突っ走り、

内閣法制局の公式見解を変えたら、アメリカは容赦無く、彼らの人殺しの手伝い(というか、日本は「パシリ」になるでしょう)

をさせられます。現段階では、9条を変更して武力行使を容認とは、さすがの安倍晋三氏も言っていませんが、

本当はそこまで、もっていきたいことは今までの彼の言動から明らかです。


そういうことをするメリットは全くありません。
アメリカは元来、有事の際に、本気で日本人の生命や財産を守る気がないのは、

前述したアーミテージ当時国務副長官の言葉からも明らかでした。彼はメディアに対して、
もう一度強調する。米国は、他国による、日本への武力攻撃・侵略を、米国本土への攻撃とみなす。

と、「断固とした口調」で「力強く」述べました。

しかし。よく読んで下さい。

彼が言っているのは、例えば北朝鮮が日本にミサイルを落としたら、それをアメリカ本土に攻撃があったのと

同じ事と見なす、とは言っていますが、
その時は、全力で同盟国である日本の国民の生命・財産を守るべく務める。

という類のことは絶対に言わないのです。

日本が攻撃されたときに、日本が日本を守ることは、個別的自衛権の行使です。それは憲法第9条にも関わらず合憲です。

なぜなら、日本国憲法は前文で
全世界の人間は平和的に幸福を追求する権利(平和的生存権)がある、

という意味のこと謳っているし、理屈もへったくれも、国家の最も基本的な使命は国民の生命・財産を守ることなのですから

当然です。

仮に、ですが、米国が日本が攻撃されたときに日本を守るとしたら、それはアメリカが集団的自衛権を行使しているのであり、

日本から見て、アメリカと「集団で」「自衛」するから、「集団的自衛権」というのではありません。

1983年、角田礼次郎内閣法制局長官が衆議院予算委員会で、「集団的自衛権の行使は憲法改正でなければできない」と答弁し、

安倍晋三氏の父、安倍晋太郎氏(当時、外相)が、「長官が述べた通りだ」と言ってます。

歴代内閣全て「角田答弁」を踏襲してます。安易な変更はもってのほかであり、絶対にゆるしては、いけません。

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