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2014.05.17

「集団的自衛権行使「改憲経るべきだ」 創価学会が見解」←新しい解釈ではない。1983年の内閣法制局の見解です。

◆記事:集団的自衛権行使「改憲経るべきだ」 創価学会が見解(朝日新聞)(2014年5月17日05時02分)

公明党の支持母体である創価学会は16日、安倍晋三首相がめざす憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認について

「本来の手続きは、一内閣の閣僚だけによる決定ではなく、憲法改正手続きを経るべきだ」として反対する見解を示した。

20日から自民、公明両党の協議が始まるが、学会の姿勢が鮮明になったことで難航する可能性がある。

学会は朝日新聞の取材に文書で回答した。回答では、集団的自衛権について

「基本的な考え方は、『保持するが行使できない』という、これまで積み上げられてきた憲法第九条についての政府見解を支持する」

と明言し、行使容認へ転換をめざす首相の姿勢を強く牽制(けんせい)した。

また、首相が与党協議を経て、秋に予定される臨時国会までに閣議決定で行使容認へ憲法解釈を変える意向を固めていることについても、

学会は「国民を交えた、慎重の上にも慎重を期した議論によって、歴史の評価に耐えうる賢明な結論を出されることを望む」と強調した。


◆コメント:確かに集団的自衛権の行使を可能とするためには改憲が必要です。

創価学会も朝日新聞も、好みませんが、この際私の嗜好はどうでもいいことです。

ただ、書かれているとおりです。

現憲法を遵守するならば、集団的自衛権の行使は国際紛争解決手段としての武力行使を

直接的ではなくても容認することになります。

「直接的ではなくても」とは、例えば、戦闘中の同盟国の後方支援であっても、

武力行使の一端を担っている。憲法は最高法規であって、最も厳格に遵守されるべきです。


ですから現憲法をまず、「武力の行使を可能である」と変更しなければ(するべきでは、ありませんが)、

集団的自衛権を行使することは不可能です。解釈改憲など、インチキです。


◆これは新しい見解ではなく、1983年に改めて確認され、歴代内閣が踏襲しているものです。

ながらく、政府の公式見解は

集団的自衛権の行使は違憲である

であり、最も最近では、1983年、角田礼次郎内閣法制局長官が衆議院予算委員会で、

「集団的自衛権の行使は憲法改正でなければできない」と答弁し、

安倍晋三氏の父、安倍晋太郎氏(当時、外相)が、「長官が述べた通りだ」と言ってます。

歴代内閣は、他の主義主張はさまざまですが、角田答弁を踏襲してきました。


ところで「我が国と密接な関係にある国」=アメリカが、実際に攻撃される可能性は、

旧ソ連が存続していた、所謂「冷戦」時代のほうが、今よりも高かったのです。

米ソは互いにお互いの本土をICBM(大陸間弾道ミサイル)

に核弾頭を搭載して、極端に言えばいつ第三次世界大戦がはじまっても不思議はない、とさえ、いわれていました。


集団的自衛権は、自国が攻撃されなくても同盟国が攻撃された場合、これを自国への攻撃と同一とみなすのですが、

ソ連崩壊前には、本当に同盟国が攻撃される可能性が高かったにもかかわらず、

集団的自衛権の行使を容認しようという議論は起きませんでした。


ましてや、今はアメリカ本土をまともに攻撃する国は、存在しません。

北朝鮮のことをしきりに脅威として強調しようとしますが、北朝鮮なんて、アメリカ本土はおろか、

故意ではなく、過失であっても、韓国か、日本の領土にミサイルを着弾させたら最後、

先に相手に攻撃の口火をきらせておいて、猛反撃するのがアメリカの常套手段ですから、

北朝鮮は、瞬間的にボコボコに攻撃されて、消滅するでしょう。

ですから、ますます、集団的自衛権行使を容認する必然性がありません。

安倍晋三氏が、過去、誰もやらなかった「憲法を兎にも角にも少しでも、変えた人」として

歴史に名前を残したい、功名心からやっていることとしか、説明が付きません。


◆結論

創価学会の見解は、特に新しい見解では無いけれども

30年来の内閣法制局の角田答弁そのものであり、これを変えるべきでは無いという結論は

正しいのです。

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