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2014.05.03

集団的自衛権について。これが207回目です。

◆集団的自衛権を知らないで議論してはいけません。

知らない事は、まず、知らないと言わなければなりません。

それ以前に自分が説明できないのであれば、分かっていないのだ、という自覚を持つべきです。


過去12年で、私は、「JIROの独断的日記」において、集団的自衛権に関して206回言及しております。

自分の日記を「集団的自衛権」で検索した結果です。

これだけ説明したのですけれども、所詮は市井の一民間人のブログなど、世論に対する影響力は限りなくゼロに近いので、

やむを得ないのですが、最近、現実実を帯びてきて、今まで無関心だった人が、「にわか集団的自衛権評論家」になってますが、

すみませんけど、あまりにも分かっていないので、笑ってしまいます。

安倍晋三が総理になった瞬間から、憲法改正は自分が政治家になったときからの「夢」だったといっていたのですから、

当然警戒しなければいけない。今まで何をしていたのですか? どうして勉強しなかったのですか?

今まで知らなかったのなら、仕方がない。しかし、よく分からないまま賛成とか反対とか言ってはいけません。


◆日本が、自国の防衛で発動しなければならないのは、個別的自衛権です。

しばしば、勘違いしている人がいて、憲法九条は武力行使を禁止してるから、もし、日本が攻撃されても

何もしないで黙って殺されろという意味だ、とかなんとか。


アホですか?


国民の生命と財産を守るのは、国家の最も基本的な使命です。常識の範疇ですが、

それでも根拠を示せというのならば、それは日本国憲法前文に書かれています。

われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

「全世界の国民」の「平和的生存権」を確認してるんですから、自国民=`日本人のそれもまた、みとめていることは明らか。

集団的自衛権とは、
自国が直接武力攻撃・侵攻を受けていなくても、自国と密接な関係にある国(要するにアメリカ)が第3国による攻撃・侵略を受けたら、

それを自国への攻撃と同一と見なし、武力を用いて反撃する(アメリカを助けるために戦争に加わる)権利

です。日本の防衛には、関係ない。


◆国家を擬人化して、国家間の関係を人間関係になぞらえてはいけません。

昔から、集団的自衛権に賛成する人は、

友人が、困っているときに知らぬ顔をしておいて、自分が困ったときに助けて貰おうというのか。

という考え方をします。

私は学生時代、国際政治学の教授から、

国家間の関係を擬人化し、友人関係として考えてはいけない。国家の意思決定プロセスは遙かに複雑で打算的だ。

それを、混同してはいけない、と何度もいわれました。そのとおりで、

日本が集団的自衛家を行使しても、アメリカは、それで「借りが出来た」とは絶対に思いません。

日本がアメリカの人殺しの「パシリ」にされ、アメリカが本当は国際法上許されていないのに、勝手に世界中に出かけて、

攻撃してる国から、「何故日本は、アメリカの人殺しを助けるんだ」と思われます。

実際、今の状態ですら、イラクを攻撃する爆撃機は日本の三沢基地などから飛び立っていることを

イラク人は知っていますlそして、
「何故、日本はアメリカの手助けをするのだ?」

と、訊くそうです。

ジャーナリスト、青山繁晴さんが、世界政府アメリカの「嘘」と「正義」に書いています。

さすがの青山さんもこれには絶句したそうです。

日本が、「人殺し国家アメリカ」に基地を使わせているだけで、既に恨まれてるのですよ?

集団的自衛権で日本の自衛隊が海外へ出たら、どうなりますか? 石油を誰も売ってくれなくなりますよ?

それだけでも困る。

それは二義的であって、とにかく倫理感の問題です。

繰り返しますが、アメリカの人殺しを世界はなんだか当たり前みたいに認めてますが、

国連憲章を読めば分かる通り、国連憲章は日本国憲法そっくりで、原則的に武力行使は違法だ、といってるのです。

国連が認めているのは、他国から攻撃されたときに、国連が平和維持軍が、多国籍軍を派遣するまで、自衛権を行使する

という場合だけです。

アメリカのご機嫌をとるために、日本が集団的自衛権行使を容認する、ということは、アメリカと一緒に

国際法上の違法行為に加担する、ということに他ならない。

そういうことまで、考えて、賛成とか反対とか言っているひと、いないでしょう?

そして国連憲章51条には、集団的自衛権、という言葉が出て来ますが、これは、

アメリカが無理矢理、後から追加させたのです。


◆国連憲章原案には「集団的自衛権」はありませんでした。

国連憲章の原案・ダンバートン・オークス提案では、集団的自衛権に関する今のような規定は無かったのです。

この原案では、同盟国が攻撃・侵略されたときに、自国への攻撃と見なして武力行使をするためには、

全て国連安全保障理事会の許可が必要とされていたのです。反対したのは、米国とラテンアメリカ諸国です。

これらの国々は、1943年、チャプルテペック規約という条約を締結し、米州諸国間での集団的自衛権行使を可能にしていたのです。

しかし、ダンバートン・オークス提案のままで国連憲章が成立すると、米州諸国間での行動に支障があります。

いちいち、安保理の許可を得なければならないことになるからです。 それでは面倒でたまらんというので、

最終的に国連憲章を採択した、1945年のサンフランシスコ会議において、普遍的に集団的自衛権の行使を認める51条を挿入させたのです。


ですから、「集団的自衛権」は国家が歴史的・本来的に有する権利、そういうのを「自然権」とか言いますが、

そうではありません。ごく一部アメリカとラテン・アメリカ諸国のゴリ押しの結果です。


◆207回目の強調。「集団的自衛権」を「合憲」にしてはいけません。

集団的自衛権を認め、アメリカを手助けしたところで、そもそも有事の際、アメリカは日本人を守る気はありません。

イラク戦争のとき、アーミテージ国務副長官が来日し、イラクに自衛隊を送れ、といったら、日本政府は震え上がって

すぐいうことを聴きました。そういうことだから舐められる。それはさておき、このときアーミテージは言いました。

日本への第三国からの攻撃・侵略は、アメリカ本土への攻撃・侵略と見なす。

一見、心強そうですが、よーく読んで下さい。

「日本への攻撃をアメリカ本土への攻撃とみなす」といっていますが、「日本を守る」とは絶対にいいません。

彼らの関心は在日米軍基地を守ることだけです。日本人が殺されるのなんか、平気です。


アメリカ合衆国が日本人の生命を重んじるなら、何故、一瞬にして非戦闘員11万人を殺すような「原爆」を2回も投下したのですか?

あれは、人類史上最悪のテロですよ?永遠に許されませんよ?

それでも、「同盟国アメリカのために」集団的自衛権を容認するべきだ、と考えたとしたら、

あなたはバカです。

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