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2015.03.28

「副操縦士 待遇への強い不満などもらす」←何が原因か「まだ、分からない」ことだけが真実です。

◆記事1:副操縦士 待遇への強い不満などもらす(NHK 3月28日 19時08分)

旅客機を故意に墜落させた疑いが強まっているドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士について、

ドイツの大衆紙「ビルト」は28日、副操縦士と去年交際していたという客室乗務員の女性のインタビュー記事を掲載しました。

それによりますと、ルビッツ副操縦士はふだんは心のやさしい人物だったということですが、

仕事の話になると別人のようになり、待遇への強い不満や将来に対する不安をあらわにしていたということです。

また、副操縦士はこの女性に対して、

「自分はいつかシステムを大きく変えることをする。それによってすべての人が自分の名前を知り、記憶することになるだろう」と、

今回の墜落を示唆するような発言をしたということです。ルビッツ副操縦士が長時間浴室に閉じこもったり、

悪夢を見て「墜落する」と叫んだりする行動も見られたとしています。

デュッセルドルフの地元の新聞は、副操縦士が精神的な病気を隠すため、

複数の医師から治療を受けたり薬をもらったりしていて、かかりつけの医師からは、

病院で長期間の治療を受けるように勧められていたと伝えています。


◆記事2:副操縦士が病気隠して勤務か 事故との関係捜査(NHK 3月28日 4時58分)

フランス南東部で起きたドイツの旅客機の墜落で、ドイツの検察は、旅客機を故意に墜落させた疑いがある副操縦士について、

病気のため墜落の当日に勤務しないよう求める医師の診断書などが見つかったと発表し、

今後、病気と事故の因果関係について調べを進めるものとみられます。

フランス南東部で起きた乗客乗員150人を乗せたドイツの旅客機の墜落についてドイツの検察は、27日、

アンドレアス・ルビッツ副操縦士の関係先から、病気で医師の治療を受けていたことを示す文書が見つかったと発表しました。

ただ、検察は具体的な病名については明らかにしていません。

自宅などから見つかった文書には病気のため墜落当日に勤務しないよう求める医師の診断書が含まれているということです。

ドイツでは、こうした診断書が出た場合には、会社に提出し、医師の指示に従って休暇をとることになっていますが、

航空会社は「会社に診断書などは提出されていない」と話しています。副操縦士は、文書を破り捨てるなどしていたということで、

検察は、副操縦士が病気を会社に隠して勤務していた疑いがあるとしています。

ドイツの捜査当局は、文書の詳細な分析には数日かかるとしており、関係者から話を聞くとともに

病気と事故の因果関係について調べを進めるものと見られます。


◆コメント:病気と事故の因果関係をこれから調べるというのに、病気のことを強調し過ぎです。

昨日書いたとおり、事故・事件の調査・捜査において、まず行うべきことは、

「本当は何があったのか」を特定する事実認定です。

いま、明らかなのは、飛行機が墜落したため、乗員・乗客全員が亡くなったことと、

CVRの音声からして、墜落前の約10分から墜落まで、コクピットにはパイロットが一人、

ドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士しかいなかったらしいこと、であります。

副操縦士の自宅を捜査した結果、病名は明らかではないが、医師から勤務は無理であることを示唆する

診断書が見つかったことも事実のようです。


そこまで、メディアの報道を信じ、事実であるとしても、まだ、色々なことを断定するのは、

早計だとおもいます。

一見、事実を忠実に伝えているような報道に見えますが、明らかに恣意的であります。

つまり、

副操縦士が故意に旅客機を墜落させたのは明らかで、それは彼の精神的疾患が原因だ。

と決めつけているのですが、

厳密に、真実に近づく為には、ボイスレコーダーだけではなく、飛行機の飛行経路、高度、コクピットでの操作などを記録した

「フライト・レコーダー」のデータを解析し、ボイス・レコーダーと突合しなければならないはずです。

今まで得られた情報からは、本当は、「副操縦士が故意に墜落させた」かどうか断言出来ないはずです。

そう思われる状況だ、というだけで、もしかすると高度を下げる操作を行ったのに航空機の技術的な問題で元に戻らなくなった、

つまり再上昇できなくなったのかもしれないし、

仮に操縦士の操作が墜落の原因だとしても、「キチガイだったから」ではなく、

たとえば、急に心臓発作を起こしたり、脳血管障害(脳梗塞か脳出血です)がおきたのかもしれないし、

精神科領域で稀に起きる「ナルコレプシー」という、突然、瞬間的に眠ってしまう病気であった可能性も考慮しなければなりません。

他の精神科領域の診断名も、私は想像できますけれども、それは昨日書いたとおり、精神疾患への偏見を助長することになるので

ここでは書くことは、控えます。


ただ、昨日までは6年前の「抑うつ状態」と「故意の墜落」で既にきまりのような報道でしたが、

記事1に載っている「副操縦士と去年交際していたという客室乗務員の女性のインタビュー」で述べられていることが

本当だ、と仮定するならば、まず、
待遇への強い不満や将来に対する不安をあらわにしていた

のであるならば、「うつ病」患者に特有の自責的な思考とは真逆です。また、

副操縦士の言葉
自分はいつかシステムを大きく変えることをする。それによってすべての人が自分の名前を知り、記憶することになるだろう。

という、自己陶酔的表現は、うつ病の思考パターンの一典型である「自己の過小評価」

(逆の場合もあるのですが、それに言及するとややこしくなるので、本稿では省略します)とはやはり正反対です。

要するに、現段階で言えることは、
まだ、何が究極的な墜落原因なのか、分からない。

ということです。

「分からない」という状態が現在の「真実」なのですから、それをはっきりとメディアは示すべきであって、

類推、予断を招くような不要な情報を徒に拡散するべきではない、と思料します。

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