カテゴリー「映画・テレビ」の記事

2013.11.09

「あまちゃんロス」というが、放送終了後1ヶ月10日で忘れるようでは、ファンではないと思います。

◆気に入ったら、何年・何十年も好きなはずです。

NHK朝ドラ「あまちゃん」があまりにも面白く、放送が続いているときから、

「あまちゃんロス症候群が心配だ」

という類の話が半ば本気、半ばやや揶揄的に週刊誌などでとりあげられていました。

比較の対象としておかしいかもしれませんが、元来クラシック音楽が好きなものとしては、

あまりそういう、考え方はいたしません。そもそもクラシックなどは、好きになった時点で例えば、バッハなど、

亡くなって200数十年経っていて、もう、絶対に新作など発表されないし、作曲者に会うことも出来ないけれど、

それで「落胆する」ということは、勿論ないのであって、現在までに発見され再現(演奏)可能な作品をなんどでも聴くのです。


◆あまちゃんの制作に携わった人たちは、当然、ご健在なのです。

古典芸術と、現代のテレビドラマを比較するのは、ちょっと的外れかも知れないと思いつつ、

更に書いて見ます。


まず、「あまちゃん」の制作に携わった人々は脚本の宮藤官九郎氏、音楽の大友良英氏、出演俳優陣は全員、

ご存命どころかご健在なわけです。宮藤官九郎氏は「続編はない」といいますが、

世の中なにがおきるかわかりませんから、これからどうなるかわかりません。


また、あれはあれで、完結した方が良い、という意見も多く、私もそれに近いのですが、

そうなった(続編は制作されないことが確定した)と仮定しても、半年分のドラマは全てDVDになって、発売されます。

数日前に、DVD-BOXの2巻目が出た所です。


だれが、何と言おうと、芸術作品でもテレビドラマでも、誰に迷惑をかけるわけでも無いのですから、

何年経っても、何十年経っても、繰り返し鑑賞すればいいのです。

事実、私はロンドン駐在員時代に日本から送られてきたビデオで知り、すっかり気に入った、

三谷幸喜氏のいまだに最高傑作ではないか、とおもう「王様のレストラン」(1995年4月19日 - 7月5日放送)のDVDを

いまでも、見ます。

別の他人は、松嶋菜々子の絶好調期のドラマ「やまとなでしこ」のやはりDVDを今でも見ているとか。

そういうものでありますし、「あまちゃん」に関しては、あまりの人気に付随的、資料的商品が次々と現れており、

たとえば、

あまちゃんメモリーズ 文藝春秋×PLANETS (みなさんのあまロスをなんとかすっぺ会 (著, 編集))

という本には、全156話、1話ずつのレビューを始め詳細を極めた内容が記載されていますし、

なんと、11月末には、
NHK連続テレビ小説「あまちゃん」完全シナリオ集 第1部、 完全シナリオ集 第2部

が商品化され、興味の無い方は、あざとい商法だとおもわれるかもしれませんが、

私の記憶では、NHKの朝ドラのみならず、民放を含め、ドラマの台本(小説化されたものではない)そのものが商品化されて、

しかも1,000円台で、買えるというのは、初めてです。これは極めて恵まれた状況です。

私は、以前、なんどかあまりにも好きになってしまったドラマの台本を入手したことがありますが、

唯一の方法はネットオークションで競り落とすのですが、必ず出品があるとは限らず、特にNHK朝ドラの台本はあまりにも膨大で、

かつ、オークションですから、人気の作品だと、応札締切時刻直前に、数万円にまで、競り上げられるのが普通です。

ドラマの台本というのは、見ると驚きますが、意外と綺麗に活字で印刷されていて、ト書きがあるとは言え、

びっくりするほど無機的で、役者さんというのは、あれを読んで役のイメージを作り上げる作業をするのですから、

これは、大変だろうな、と思います。それはさておき、

とにかくこれは、クラシック音楽で詳しく内容を知りたくなったらスコア(総譜)を買うのと同じです。

あった方が面白い(興味深い)。

このような、付随的商品(資料)が続々と世に現れるのですから、

やはり現代の作品というのは幸福です。全然ロス(喪失)していない、と思います。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2012.07.23

【お薦め】朝ドラ「カーネーション」と「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」

◆カーネーションDVDボックス完結編。

私は生まれてこの方、朝ドラのDVDを買ったというのは、

「ゲゲゲの女房 完全版 DVD-BOX123、と、この「カーネーション1」23、だけです。

「カーネーション」は2011年10月から今年の3月まで放送されていたNHKの朝ドラで

主演は、終わりの1ヶ月を除いて、尾野真千子さんが演じました。

この女優さんは、同じNHKの2009年土曜ドラマ「外事警察」(6月に映画版が公開されましたが)

で初めて見て、何だか非常に印象に残りました。但し、その他の作品を見ても、ジトーっと暗い作品が多かったのです。

NHKの朝ドラ「カーネーション」は御存知の方も多いと思いますが、デザイナー、コシノ三姉妹の

「おかあちゃん」小篠綾子さんの生涯をドラマ化したものですが、連続ドラマは初めてとおっしゃるが、

渡辺あやさんの実に見事な台本で、大変面白いドラマになりました。


こちらはとにかく痛快で、ジトッとしたところは微塵も無く、尾野真千子さん演ずる小原糸子(おはら いとこ)が

まあ、どなるどなる、子供は叱る叱る。朝ドラのヒロインで、これほど怒った人はいないのでは無いかと思いますが、

実に爽快な怒り方なので私はいつもとても愉快でした。

「外事警察」や「名前をなくした女神」に出ていたあの気弱な主婦役と「カーネーション」。

よくぞ、役者さんというのは、こう、色々な人格になれるものです。

大したものだな、と、初歩的な感動を今更ながら覚えました。

好き嫌いはあるでしょうが、私は薦めます。最もこういうのは、

買う人は放送を見ていた人が多いのですが、稀に放送はみてなかったけど、

DVDで気に入った、という例もあるので、書きます。お薦めです。


◆「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」。3作目まで一貫して引き込まれる映画というのは珍しいです。

映画もドラマも、ごく一般的に言うと、続編は大抵正編より、面白くなくなり、稀に続編までは

面白くても「続々編」つまりシリーズ3作目というと、昔の「寅さん」のようにそれぞれ完結している

話ならともかく、このような時代の流れを追いかけるものでは、殆どつまらなくなりますが、

「ALWAYS 三丁目の夕日 '64」は、

相変わらず、知らない間にストーリーに引き込まれていき、面白さというか、ホロリとくるあの独特の演出が随所に見られるのには驚嘆します。

まだ、見ていない方もおられるでしょうから、「ネタバレ」になるといけないので、あまり詳しいことは書きません。

「三丁目の夕日」の正編・続編をご覧になって、気に入ったは、ほぼ絶対に間違いなく本作も楽しめるでしょう。


◆「カーネーション」と「ALWAYS 三丁目の夕日」に共通しているのは、音楽の佐藤直紀氏です。

両方を見て、どことなく共通する「何か」を感じた方は非常にするどい。

どちらも、音楽担当が作曲家、佐藤直紀氏です。

リンク先をご覧になるとお分かりの通り、随分色々な映画、ドラマなどに音楽を付けてます。

佐藤直紀氏は東京音楽大学作曲科、映画・放送音楽コースの第1期生なんですね。

その後輩には、菅野祐悟氏が、います。



「カーネーション」のサウンド・トラックでちょっと面白い事を発見しました。

サウンドトラックが2枚出ています。

「カーネーション オリジナル・サウンドトラック」と、カーネーション オリジナル・サウンドトラック2です。

「カーネーション オリジナル・サウンドトラック」(正編)の13番目に、

「毎度おおきに! 」という曲があります。ディキシーランド風(あくまでも「風」です)の楽しい曲です。

ドラマをご覧になっていた方は聞き覚えがあると思います。


毎度おおきに!







楽しいですね。この同じ曲(旋律線)を元にぐっとテンポを落とし、スウィングさせず、ピアノ独奏の

アンダンテにすると、カーネーション オリジナル・サウンドトラック2の17番目、

「あたたかさ」という曲になります。一瞬気がつかないほど曲想がかわりますが、元は同じ曲です。


あたたかさ







作曲家の工夫によって、同じメロディー、ハーモニーがこれほど変化する。

本題からそれますが、実はドラマではこのサウンドトラックには収録されていませんが、同じ曲を

弦楽合奏のアダージェット風にした編曲もあります。音楽の面白さはこういう所にも発見できます。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.11.27

【映画】チャップリンの映画を見たことありますか?「ライムライト」

◆若い方、チャップリンの名前は知っていても映画見たことないでしょ?

英国人コメディアン、チャールズ・チャップリン(1889-1977)に関してはWikipediaにかなり正確なことが書かれています。

子供の頃、ひじょうに苦労してます。

両親とも芸人でしたが、チャップリンが幼い頃に親父さんはアル中で(多分肝硬変で)亡くなり

お袋さんはあまりの苦労に声が出なくなったんですね。チャップリンはその時4歳

だったのですが、咄嗟にステージに出て、母親の代わりに客を喜ばせます。

その母親は、精神に変調を来し、チャップリンは兄貴(異父兄)と孤児院やら、

貧民院を転々とし、子供だけで、ありとあらゆる商売をして生きてきたのですね。

ものすごい苦労をしているのですが、晩年のチャップリンの映像を見ると、

とてもそんな苦労をした人に見えない。

喜劇役者というより、哲学者のようなのです。人を笑わせながら泣かせる。

天才だと思います。


勿論、学歴なんかありませんが、元来頭のいい人で知識欲好奇心が旺盛だったので

(頭がいい人じゃないと、人を笑わせることってできませんよね?)独学で猛烈に

勉強したのです。チャップリンの秘書を務めた高野虎市(こうの とらいち)氏によると

膨大な蔵書があり、哲学書やマルクス経済学(ものすごく面倒臭いです)を読んでいた

というのです。

なお、チャップリンは高野虎市氏の仕事ぶりに全幅の信頼を置き、すっかり日本びいきになり、

一時期、家の中の使用人は全て日本人という時期があったほどです。


より詳しいことは、チャップリン自伝(上)チャップリン自伝(下)を。

読みやすいですが、これは英語の原文でも難しい言葉が出て来ないので、

トライしてみたい方には良いとおもいます。My Autobiography

まあ、子供の頃は、大変ですよ。本人はサラッとかいてますけどね。


◆この傑作を見ないのは勿体ない。「ライムライト」

チャップリンの没年は1977年ですが、映画としては、晩年の作品、

ライムライト(1952年)は、多分今でも多くの人の心を捉えると思います。

是非見て下さいといっても、なかなか見ないでしょうから、

ちょこっとサワリを何箇所か載せます。


チャップリン扮する、昔は大人気だったけど、段々ウケなくなり、

落ちぶれたコメディアンが、同じアパートでガス自殺を図った、

バレリーナの女の子を助けます。他に行くところがないので、

自分の部屋に住まわせる。娘は精神的な原因でダンサーなのに足が動かない

生きてる意味がない。死にたい、といいます。そのときのチャップリンの言葉。


Limelight1







生きる「意味」なんかいらないじゃないか、と言う言葉に、私はいつもホッとするのです。


次は、バレリーナがかつて思いを寄せていた(この時点では片思いです)貧乏作曲家について

語ると、チャップリン扮する老コメディアンが勝手に想像を膨らませる。

まだ、メソメソしている女の子に「生きるために闘うんだ」と、いうシーン。


Limelight2







良いでしょ?


最後は、ずっと仕事からホサれていた老コメディアンに久しぶりに舞台の仕事が来ます。

ところが全然受けない。今までバレリーナを励ましていたコメディアンですが、

アパートに帰って悲嘆に暮れました。

すると、バレリーナの女の子は・・・・。


Limelight3







というような映画で2時間と長いですが、最後は泣けますねー。

どう、泣けるのかは、是非ご自分でお確かめ下さい。

これですね。ライムライト

一応リンクを貼りましたが、駅構内とか、本屋の店先で500円で売っているのも、ちゃんとみられます。

お薦めします。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.11.04

【音楽・映像】モーツァルト「クラリネット五重奏曲」 神に愛された楽器。

◆NHK BSプレミアムの「クラシックミステリー 名曲探偵アマデウス」はお薦めです。

このブログで今までに何度も紹介しようと思ったんですが、

テレビ番組、映画、ドラマ、音楽などは、いくら言葉で説明したところで、

興味が無いひとは、見ないし、CDを買うこともないのです。

正に、「百聞は一見にしかず」です。


NHK BSプレミアムに、クラシックミステリー 名曲探偵アマデウスという、

どちらかというと、クラシックに馴染みが無い人を意識しているのでしょうか。

ウェブを見ても派手ですし、番組は俳優の筧利夫が「名曲探偵」で助手が黒川芽以による

「名曲探偵事務所」がクラシックに関わるクライアントの「悩み」を解決する、

というドラマ仕立てで、台本がある。筧利夫のギャグなどが、やや、やり過ぎの感が

ないことも、ないのですが、音楽の解説はかなり、しっかりしています。


放送開始は2008年4月ですから、随分クラシック番組にしては、続いている方です

(題名のない音楽会などを除いて)

それは、取りあげる曲に偏りがなく、また前述のとおり音楽の解説自体は

専門家の監修を経ているので、しっかりしていて、しかし、しちめんどくさい

楽典の説明なども、可能な限り分かり易くしてある。なかなか、担当者は大変だと

思います。


私の音楽紹介などより、曲の本質に迫る、しかし興味深いエピソードや、

簡単な楽曲分析などは、私や結構自分では詳しいつもりのクラシックファンにも

参考になると思います。

番組サイトを見ればわかりますが、

毎週水曜、午後6時~6時44分が本放送。

毎週木曜 正午から午後0時44分までが再放送です。



是非お薦めなのですが、始めに書いた通り、言葉だけでは

「どのように面白いのか?」が分からないので、

ここはひとつ、NHKさんに、削除依頼を出さないようにお願いして

(著作権とは何も関係はないことを承知でかきますが、

私は、来年一年分のNHK受信料25,520円を10月25日を納めたうえ、

NHKオンデマンドの見逃し見放題パックと特選見放題パックの会員です)、

なんとか、掲載をお許し頂きたい。


◆モーツァルト クラリネット五重奏曲 イ長調 K.518

番組で詳しく説明していますが、

モーツァルトにとって、クラリネットはこの世に誕生したばかりの

「新しい」楽器で、この楽器の名手、アントン・シュタードラーに出逢い、

上手いばかりではなく、楽器の改良を重ねるシュタードラーを、尊敬するのですね。

それがなかったら、モーツァルトのこの天下の名曲は出来なかったと思います。

実際「クラリネット五重奏曲」はシュタードラーに捧げられています。


これはモーツァルトが亡くなる二年前、1789年に作曲されました。

そしてなんと、この「クラリネット五重奏曲」だけでも他の管楽器奏者にとっては

ものすごく羨ましいのに(ホルンも協奏曲が四曲もありますが)、

驚くべきことにモーツァルトは、亡くなる数ヶ月前に、

クラリネット協奏曲を作曲しています。既に自らの死期をしりながら

書いたことは明らかです。


映画「アマデウス」でサリエリが、モーツァルトの楽譜を読んで、

そのあまりの才能に愕然としたことを、回想しながら、まだ嫉妬して

苦しんでいる場面がありました。

「あれは、あの男が書いたのではない。奴の身体を使い、神が作り給うたのだ!」

という意味の台詞でした。本当にそう思います。モーツァルトが神が地上に

遣わした、天才ならば、クラリネットは「神に愛された」楽器です。

誠に羨ましい。

その他、クラリネットの特性、即ち、音域の広さ。どの音域でも音量のコントロールが

可能であること(他の楽器よりもダイナミックレンジを広く取れる、ということ)

それを可能ならしめた楽器構造上のポイント。

などについても説明してます。昔、「オーケストラがやってきた」という番組

(TBSで1972年から10年続いた番組)では、山本直純さんが、そういうことを

とても面白く説明して下さったのですが、最近、なまじ私のような知ったかぶり素人が

増えたせいでしょうか。あまりそういうことを説明してくれる番組がないです。

そういうのが分かると、音楽を聴くのがもっと面白くなるのですが・・・。
それでは番組をどうぞ。長いので3つのファイルに分けました。
NHKさんにお願い。このような良い番組を殆どの人は知りません。削除しないで下さい。

Mozart Clarinet Quintet A Dur K.581(1/3)





Mozart Clarinet Quintet A Dur K.581(2/3)






Mozart Clarinet Quintet A Dur K.581(3/3)





ちょっと台本がどうかな?と、言えないこともありません。

筧利夫のアドリブなのか余計な演技がはいりますけど、

まあ、あまり堅苦しいことを言わなくてもいいでしょう。

この番組はお薦めします。全然音楽の理論的な知識とかなくても構わないですが、

ちょっと知ってると面白いことが、沢山あるのです。

私にはそこまで、説明する知識も能力もありません。この番組は

それを補完してくれるから、おすすめするのです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.09.29

「解約5万9000件=地デジ移行で―NHK」←解約しても、見てるんだろ?

◆記事:解約5万9000件=地デジ移行で―NHK(時事通信 9月27日(火)18時35分配信)

NHKは27日、被災3県を除くテレビの地上デジタル放送移行に伴い、

受信契約の解約件数が7、8月で計5万9000件に達したことを明らかにした。

解約の申し込みがあったものの、まだ確定していない分もあり、

最終的な件数はさらに増える可能性がある。

放送を受信できる設備がある場合、視聴者はNHKと受信契約を結ぶ必要がある。

しかし、7月24日にアナログ放送が終了し、地デジ対応テレビを持っていない場合は

契約が必要なくなったことから、解約の申し込みが増加している。


◆コメント:いざというときには、NHKをあてにしているクセに・・・・。

時事通信は、白々しい。

7月24日にアナログ放送が終了し、地デジ対応テレビを持っていない場合は契約が必要なくなったことから、

アナログ放送終了と共に、「もうテレビは自宅に無い」という人が、

それほど多いのだろうか? アナログ終了の前、家電量販店では、

地デジ対応テレビが飛ぶように売れていた。
◆記事:地デジに「駆け込み」買い(日経 2011/7/21)

地上デジタル放送の完全移行(東北3県を除く)が24日に迫り、

関連銘柄に「駆け込み需要」の買いが広がっている。

20日は地デジ対応のカーナビ普及への期待でパイオニア、クラリオンが震災後の高値を付けた。

テレビの買い替えが追い風のビックカメラは連日の年初来高値だ。

皆、地デジ対応テレビを買ったのは、これで明らか。

それでも、「地デジ対応テレビを買いはしたが、NHKは見ていない」というのか。

日経その他が行ったアンケート調査がある。
◆記事:震災後、重要度増したメディア「新聞・NHK」8割超( 2011/9/14 5:00 日本経済新聞)

東日本大震災後、重要度が増したメディア・情報源について、新聞とNHKを挙げる人が

8割を超えたことが13日、日本経済新聞社など全国紙5社の共同調査で分かった。

民放のテレビや政府・自治体、雑誌などを大きく上回った。

震災に関して特に関心を持って読まれる記事は

「福島第1原子力発電所の状況」や「食料への放射能汚染」「日本経済の動向」が上位を占めた。

調査は、日経、朝日、毎日、読売、産経の新聞5社が

9月1日~2日、インターネットを通じて実施。

各紙の購読者が対象で、首都圏と近畿圏の1941人(回答率68.8%)から回答を得た。

調査結果では、重要度が増したメディア・情報源は

(1)新聞(83.4%)

(2)NHK(82.1%)

(3)民放(69.9%)

(4)ラジオ(59.2%)

(5)政府・自治体(57.8%)。

そのほかは、ソーシャルメディアが35.7%、雑誌が28.0%などだった。

震災・原発事故で特に関心を持って読む記事(複数回答)は

「食料への放射能汚染」が63.9%で最高。「福島第1原発の状況」や

「日本経済の動向」が60%以上で続き、

「被災地の復興状況」や「節電対策」「政治動向」「各地の放射線量」が

それぞれ50%を超えた。

これでも、まだ、NHKを解約した人は、「地デジ切替と共にNHKは見ていない」と

言い張るのであろうか?

この調査は新聞社が行ったものだから、特に、震災後の新聞報道の重要性が増した、

と言いたいわけだが、それでも、8割超がNHKの重要度が増した、と回答している。


特に、大きな揺れを感じた直後、翌日の新聞を待っているとは思われない。

要するに「地デジ」はケチな奴にとって絶好の口実になったが、

解約後も地震があれば、真っ先にNHKを見ている奴が大勢いるのだろう。

それでもNHK の経営が成り立つのは、インチキしている奴らの分まで、

受信料に上乗せされているからだ。



本屋にならぶ書籍の価格には、万引による損失分が上乗せされているのと同様である。

市場経済社会では、財・サービスを利用したら、原則として対価を支払うのは当然だ。

民放は無料で見ることができるが、スポンサーの広告収入で成り立つ民放は、

大スポンサー、東京電力を、厳しく批判出来ない。無料の情報はその程度だ。

NHKが発する情報が完璧だとは言わないが、国家が「レベル4」だと

何とか誤魔化そうとしていたとき、「いや、明らかにレベル7です」と

断言したのは、テレビでは、NHKの水野解説委員だけだった。

同じ思いを抱いた人は大勢いたらしい。歌人の俵万智さんが、

雑誌「歌壇」に発表した新作のひとつは、
簡単に安心させてくれぬゆえ水野解説委員信じる

である。小説家の伊集院静氏も、エッセイやテレビ・ラジオで
水野解説委員が原発事故に関してコメントするときは「大人が責任を持って発言するときの顔」をしている。

絶賛していた。水野解説委員のみならず、情報の迅速性・信頼性において、

皆、経験則から「まず、NHKだ」と知っている。


それでも、解約する奴がいる。

NHK受信料を払わなくても、「地デジ対応テレビを保っていない」としらばくれ、

受信料を払う法的根拠は無い、などと聞きかじりの言葉を吐き、

受信料未納に対する刑罰は存在しない。だから払わない、という行動は、

万引野郎と変わりない。

地震のときに分かっただろう。NHKは日本中に電波が届く

インフラなんだから。カネを払って支えなければならないのだ。

そういえば、10月の下旬に一年分の受信料が引落になるはずだ。

昨年までは25,500円。今年、どうなるのかしらないが、私は

情報に対する対価として、受信料を支払う。他人に支払わせ、

自分はウソを付いて、平然とNHKを見る奴は、恥を知れ、と言いたい。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.09.19

体調が優れないので簡単に。「孤高のメス」で検索してアクセスなさる方が多いですが。

◆テレビの影響力は誠に絶大ですね。

先週は欧州経済危機関連情報を毎晩追っていたので、

毎日睡眠時間が2~3時間でした。その所為で疲れまして、週末は寝てばかりです。

あまり体調が良くないので、簡単に書かせて頂きます。

それはさておき。

最近漸く、滅多に放送しなくなりましたけど、フジ子・ヘミング関連の番組が

放送されると、

2005.06.11「大きなお世話ですが、フジコ・ヘミングはヘタクソです。」

へのアクセスとコメントが集中して、辟易しました。

テレビのこうした影響力は、ものすごく大きいですね。


日曜日の夜にテレ朝自身が制作に名を連ねている映画、「孤高のメス」が放送され、

その結果、
2011.02.14「孤高のメス」と「決断―生体肝移植の軌跡」と「洪庵のたいまつ」。

にアクセスなさった方が非常に増えました。

リンク先にも書きましたが、「孤高のメス」の主人公、当麻医師のモデルは、

1989年、日本で初めて生体肝移植手術を行った、当時の島根医科大学第二外科の

永末直文医師です。

生体肝移植手術は11月13日に行われたので、

私は今でも毎年、この日に、永末医師と当時の肝移植チームの英断を讃える文章を

書くことに決めています。一覧性において、ブログよりウェブ日記の方がまさるので、

日記にリンクしますが、私が書いた全ての記事を「生体肝移植」で検索した結果です。

ご参考になれば、幸いです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.09.17

【映画】「ハーモニー」(2010年 韓国。主演:キムユンジン)←お薦めしますが、死ぬほど泣きます。

◆韓流とかいわれてますが、最初はテレビドラマではなくて「シュリ」でしょう。

個々数年下火になっているのでしょうか。所謂「韓流」という流行がありますが、

多くはテレビドラマですね。

しかし、最初は、1999年(日本公開は2000年1月)の映画「シュリ」だと思います。

あれは、私は映画館で3回観た(半世紀以上生きて、そういうことをしたのは空前絶後です)後、

VHS、さらに、DVDで一体何度観たか分かりません。

相当ボロボロ泣けてしまうのですが、あの映画は映画館でも皆、大抵泣いてました。


◆11年後、「ハーモニー」でまたやられました。

「やられました」という表現は変ですね。

昨年、韓国は勿論、日本でも相当評判になったそうですが、

私はいつも、どういう因果か、ブームがすっかり終わった頃になって初めて知る映画が多いのです。


何のことかというと韓国映画「ハーモニー」です。

この映画の主演が、「シュリ」のキム・ユンジンさんでした。


キム・ユンジンさん、シュリですっかり好きになりましたけど、ファンというほど

ではない。アメリカのテレビドラマ、あの延々と続く”Lost”にもキム・ユンジンさんが

出ていますが、私は、これは、最初の一巻しか観てません。


ファンではないですけど、「ハーモニー」の演技は秀逸です。


映画自体が名作です。とにかく泣かされました。

映画館で観なくて良かったです。ちょっとヤバイほど、泣きます。


◆これから「ハーモニー」を観る方へのアドヴァイス。

悲しいけど、感動的なストーリーです。

あまりにも月並みな表現ですが、ネタバレはまずいので、内容に関しては書きません。


是非お薦めしますが、ご忠告。


文学・音楽・絵画・映画など全て「好み」は人それぞれです。

人は皆、それぞれ感受性が異なるので当然ですが、それはあまりにも優等生的なコメントで、

ここは「JIROの独断的日記」ですから、敢えて独断的に書かせて頂きます。

「ハーモニー」を観て、全く泣かない人は、人間では無い。

あまりにも涙するシーンが多く、ティッシュとかハンカチとか、

そんなものでは役に立ちません。最低限普通のタオル。

本当は、バスタオルを用意しておいた方がいい。

涙というのは普通、重力により「滴り落ちる」ものですが、

これほど泣くと下手をすると、涙が前方に噴出します。

特に女性は、泣いた後目が腫れますから、翌日仕事がある日の夜とか

「今日、この後外出予定。」という状況では、観ない方がいいです。


勘違いされると困るので(最近、携帯から、ブログ記事の一部だけを読み、

その部分についてだけコメントをしてくる若者がいます。文章全体を

読んでいないから、当然、頓珍漢なコメントになります。失礼です。)

私の結論を書きます。
2010年の韓国映画、「ハーモニー」は名作であり、是非ご覧になることをお薦めしますが、

絶対大泣きする(泣かなかったら、人間じゃ無い)ので、そのつもりで観て下さい。

ということです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.08.17

NHK「渡辺謙 アメリカを行く--“9.11テロ”に立ち向かった日系人←これは感動しました。

◆10年前の911テロ当時の運輸長官、日系二世のノーマン・ミネタ氏の物語です。

私は、全然知りませんでしたが、

ノーマン・ミネタ氏のプロフィールは、Wikipediaをご覧頂いた方がはやい。

日系アメリカ人で、ハワイではなく米本土で初めて下院議員となり、日系人のみならず、

東洋人として初めて閣僚になった方です。

911テロが起きたのはブッシュ(ジュニア。あのアホの方)政権です。

ブッシュは共和党です。ミネタ氏は民主党です

(民主党のクリントン政権ではミネタ氏は商務長官)。

謂わば野党の大物なのに、わざわざ運輸長官に選ばれたのですから

如何に有能な人材かわかります。


さて。

このドキュメンタリーの概略は番組ホームページが残っています↓。

「渡辺 謙 アメリカを行く "9.11テロ"に立ち向かった日系人

8月15日に地デジNHK総合テレビで放送されましたが、実はそれに先だって、

BSプレミアムでは、7月に二夜に分けて放送されたのです。

番組ホームページに表示してありますが、このBSプレミアムは、9月11日に

再放送される、とのことですので、是非ご覧になることを薦めます。


◆戦争中、強制収容所を経験し、絶対に差別はいけない、という正義を貫いた人です。

ノーマン・ミネタ(日本名:峯田 良雄)氏は1931年にアメリカで生まれた日系二世です。

ご両親は静岡出身で、訳の分からないアメリカに移り住み、一生懸命働いて、

漸く保険の代理店を営むことができるようになった、というところで、

太平洋戦争に突入し、日系アメリカ人は皆、全米12箇所の強制収容所に

入れられてしまったのですね。財産も何もかも没収です。

その時のあまりの理不尽さに、憤りを覚えたノーマン・ミネタ氏は

差別のない平等な社会をアメリカにおいて構築するという志を抱き、

政治家になります。

1988年には、ミネタ氏の奮闘の結果、Civil Liberties Act of 1988(HR 442)という法案が

決議され、これはアメリカ政府に第2次大戦中、アメリカが日系人を強制収容所に閉じこめた

ことは、過ちであることをアメリカ政府に正式に認めさせ、謝罪させ、補償させ、日系人の名誉を

回復させ、同じ過ちを繰り返さないよう、学校教育で徹底する、という内容です。

レーガン政権の時です。大統領は本当に謝罪しました。


これだけでも立派ですが、911テロの後、アラブ系・イスラム系のアメリカ人が

嫌がらせを受けたり殴られたのを見て、ミネタ氏のみならず、日系人が立ち上がるのです。

自分達と同じ思いをアラブ系・イスラム系アメリカ人に経験させてはならない、

という意思の表明です。こういうときの日本人は本当に立派です。


ミネタ氏は運輸長官ですから、空の安全確保が一義的使命ですが、

アメリカの世論は、911の犯人は若いアラブ系の男性だったことは分かっていたので、

飛行機の乗客のうち、アラブ系、イスラム系の人達だけ入念に調べる

「人種プロファイリング」をマスコミ、政治家、所謂「識者」が提案し、

感情的になっている一般市民、つまり世論もこれを支持したのですが、

ミネタ運輸長官は絶対にダメだ、と言います。

アラブ系、イスラム系アメリカ人は、全ての国民と同じだけの尊厳と敬意をもって接せられます。外見や肌の色で、判断されることについて私は実体験として知っています。日本人が祖先である私の歴史は、両親の精神力と強い志、そして日系アメリカ人が直面した不当な扱いの数々から成り立っています。

これ、NHKさん、ちょこっと載せちゃダメ?直ぐ削除されてしまうかも知れないけど

その時の映像です。






実に立派です。

しかし、ミネタ氏が人種プロファイリングを否定したため、

マスコミや政界内部でも散々非難されるのですが、

ノーマンミネタ氏は一向に動じない。全く考えは変わらない。

CBSテレビの"60 minutes"という、有名なニュース番組に呼ばれ、

アンカーのスティーブ・クロフトが色々いうのですけど、全然。

それは、これです。






これも直ぐ削除されてしまうかもしれないから、英語と日本語で文字に

起こします。
Kroft: Are you saying at the security screening desks that a 70-year-old white woman from Vero Beach, Florida, would receive the same level of scrutiny as a ? a (note: this is the literal look of the hesitant stutter, a feature of transcription) Muslim young man from Jersey City?

Mineta: Basically I would hope so.

Kroft: We don’t know much about the people that hijacked those planes on September 11th, but we do know something. I mean, all 10 of them were young Arab or Middle Eastern men.

Mineta: But that doesn’t mean that we should be suspecting all Arab young men.

Kroft: That’s the only thing we know about these people.

Mineta: But that is not a characteristic that makes them a terrorist.

Kroft: Can you envision a set of circumstances from a security point of view where it would make sense to use racial and ethnic profiling.

Mineta: On just that question alone, I’d say absolutely not.

邦訳です。

クロフト:空港の安全検査で70歳の白人女性と若いイスラム教徒に対して、同一の検査をするべきだとあなたは考えるのですか?

ミネタ: 基本的には、そういうことです。

クロフト:我々は 911テロの犯人について、良く知りません。しかし、若いアラブ系の男性だとは、分かっているんです。

ミネタ: だからといって、全ての若いアラブ系の男性が疑わしいとは言えません。

クロフト:犯人について分かっているのはそれだけなんですよ?

ミネタ: それがテロリストの条件ではありません。

クロフト:安全性の観点から、人種プロファイリングを肯定できませんか?

ミネタ: その質問に対する答えは、絶対に「ノー」です。

この後、渡辺謙さんがミネタ氏に、
何故、それぐらい強い気持ちを以て、(人種プロファイリングを)「止めるべきだ」と言い切れたのですか?

と質問する場面があります。ミネタ氏の答えは、単純明快です。
こうするのが「正しい」ことなのです。そう考えたら、揺らいではいけません。あとに退かないのです。強い姿勢で立ち向かい、「私たちはこう感じている。このやり方でやる。」と言うべきです。全く退きさがりませんでした。多くの人が手榴弾のようでしたよ。耐えるしかないのです。これは「正しい」ことなのです。憲法に則って(のっとって)いるのです。

これが、本来の政治家のあるべき姿ではないでしょうか。

「こんなことを言ったら、世論の反感を買い、次の選挙で落ちるかもしれない」とか

「自分が所属する政党の中で責められ、ホサれるかも知れない」などどいう

「私欲」がノーマン・ミネタ氏には、全くないのです。

ただただ、「正義」を実現する。「正しい」と信じたことは、世間が何と言おうと変節しない。


ミネタ氏は政治家として公式に発言するときや、大事な話は勿論、全て英語ですが、

実は、すこしたどたどしいですけど、日本語も、普通に話します。

日本食が大好きで、特に、ご両親が静岡の出身なので、「ウナギ、大好き。」だそうです。

ノーマン・ミネタ氏は、アメリカ人です。来年、80歳になります。

現実には、無理とわかっていても、私は、ノーマン・ミネタ氏に、

日本の内閣総理大臣になって頂きたい、と思いました。

「正義」などという概念は、ハナから念頭に無くて、

私利私欲、党利党略ばかり考えている日本の政治家が、恥ずかしいです。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

|

2011.02.17

昨夜はものの見事に眠ってしまいました。「孤高のメス」にハマって寝不足だったのです。

◆失礼しました。3日連続、睡眠時間が3時間未満だったのです。

昨夜は、どうしても更新出来ませんでした。

過去、何度も書いたことですが、今一度。


私は、日頃はさほどテレビドラマとか映画とか、興味が無いのですが、

ときどき、見事にこちらの「ツボ」にピッタリくる作品を見ると、

極端にハマってしまいます。


昨年末から1月にかけては、2009年10月-12月期にTBS系列で放送され、

今年の4月から続編が始まる「JIN-仁」という、

原作はマンガらしいですが、現代の医者が幕末にタイムトリップする、

という設定のTBSのテレビドラマにハマっておりました。



今でも飽きた訳では無いのですが、困ったことに、もうひとつ重ねて、

映画孤高のメスにハマってしまったからたまりません。

私は確率は高く無いのですが、一度ハマると、多分、他人様(ひとさま)が見たら不気味だろうと思います。

何十回も繰り返し見るのです。下手をすると、台詞を殆ど諳んじて(そらんじて)しまうぐらい

繰り返し見るのです。それは、飽きるまで続きます。


「孤高のメス」は映画ですから毎日全編を見るわけではないのですが、

サワリの所はどうしても見たい。

翌日の仕事の準備をしてから、見るので、見終わると午前3時とか4時に

なる事もしばしば。

そういう状況でございまして、

日曜日の夜(月曜の未明)から火曜日の夜まで3日連続、

4時頃まで起きていて、睡眠時間は3時間に満たない状態でした。


しかし、あまりにも寝不足だと、身体が自然に眠りを欲するのでしょう。

昨夜は、自宅で翌日(今日)の仕事の準備を終えたら、

そのままPCデスクの椅子に座ったまま(我ながら、よく、転げ落ちないものだ。と不思議なのですが)、

数時間眠ってしまいました。目が覚めてからは時間が足りなくて、更新できませんでした。

今夜はまともに更新致します。

悪しからず。

【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011.01.17

「世のために尽くした人の一生ほど、美しいものはない。」「洪庵のたいまつ」--美しい一生を描いた美しい文章。

◆4年ぶりに掲載します。

私はどいういう訳か、非常に好評な、映画とかテレビドラマなどを、

1年も2年も後になってから知り、世の「ブーム」はとっくに終わっているのに

後から1人で感激して、いささか滑稽な状況になってしまうことが、

しばしばある。

長くなるので説明しないが、映画「スウィング・ガールズ」など、その典型である。

2007年02月25日(日)「スウィングガールズ」をテレビでやってましたね。実は結構好きなんです。あれ。ココログ

今回は何かというと、2009年10月11日~12月20日まで毎週日曜日にほうそうされた

TBSのテレビドラマ、JIN-仁-公式サイト)である。

今年の4月から「完結編」が放送されるとのことで、

それに先立ち、昨年暮に第一期のディレクターズ・カット版が放送され、

一遍で気に入ってしまった。原作はマンガだそうだが、それは知らぬ。

現代の外科医が、何故か知らぬが、幕末の江戸にタイム・スリップしてしまい、

当時、日本どころか、人類が知らなかった世界初めての抗生物質「ペニシリン」を作ってしまう、

など、荒唐無稽なのだが、実写ドラマ化すると、妙にリアリティがあり、何故かハマってしまった。

私が稀に、映画とかドラマとかにハマると、何十回も見てしまうのである。

さて、第一期には、緒方洪庵を武田鉄矢が演じていた。

番組公式サイトに武田鉄矢のインタビューが載っている。

武田鉄矢がこの司馬遼太郎氏の「洪庵のたいまつ」に触れている。
戦後の大作家・司馬遼太郎さんがため息混じりに書かれた「洪庵の松明」という短編小説があるんですが、これがなかなか良い文章でしてね。それを読むと、洪庵ってのはとってもいい人だったみたいですねぇ。

武田鉄矢は「洪庵のたいまつ」を読んではいるようだが、少しずつずれている。

武田もTBSも今一つ、この珠玉のような名作の真価を理解していない。

司馬遼太郎氏が「ため息まじり」に「洪庵のたいまつ」を書いたとは、到底思えない。

また、
「洪庵の松明」という短編小説があるんですが

と言っているが、文学作品の題名は固有名詞であり、これはTBSの責任だが、

「たいまつ」を勝手に「松明」に変えてはいけない。

そして、「短編小説」ではない。随筆である。

「洪庵のたいまつ」は、「21世紀に生きる君たちへ」と共に、

最初から小学校5、6年生の国語の教科書の載せるために

司馬遼太郎氏が渾身の情熱で書いた文章である。

(「洪庵」が5年生用、「二十一世紀~」が6年生用だ。)

司馬遼太郎氏の数多い作品の中でも子供のために書かれたのはこの二作だけであり

司馬氏をして「小説を1本書くよりも大変だった」といわしめた、力作である。

武田鉄矢如きが
「なかなか良い文章」

とは、失礼である。大人が読んでも感動する。

アクセス解析を見ると、JIN-仁-の放送期間中(2009年)、

2006年にこの文章を載せた日記・ブログページへのアクセスが増えている。

あの時は何故か分からなかったが、なるほどそう言うことだったのか。


ドラマはさておき、洪庵の生涯が美しかったのと同じぐらい、

その生涯を綴った司馬遼太郎氏の文章も美しい。

音楽でも文章でも、すぐれた作品は繰り返し聴いたり読んだりしたくなるものだ。

久しぶりに「洪庵のたいまつ」を読みたくなり、更に深く味わいたくなり、

二十一世紀に生きる君たちへ (併載:洪庵のたいまつ) [単行本]から私が写した。

素直な気持ちで読んで頂きたい。


◆『洪庵のたいまつ』(司馬遼太郎)

 

 世のために尽くした人の一生ほど、美しいものはない。

 ここでは、特に美しい生涯を送った人について語りたい。

 緒方洪庵のことである。

 この人は、江戸末期に生まれた。

 医者であった。

 かれは、名を求めず、利を求めなかった。

 あふれるほどの実力がありながら、しかも他人のために生き続けた。そういう生涯は、はるかな山河のように、実に美しく思えるのである。

 といって、洪庵は変人ではなかった。どの村やどの町内にもいそうな、ごく普通のおだやかな人がらの人だった。

 病人には親切で、その心はいつも愛に満ちていた。

 かれの医学は、当時ふつうの医学だった漢方ではなく、世間でもめずらしいとされていたオランダ医学(蘭方)だった。

 そのころ、洪庵のような医者は、蘭方医とよばれていた。

 変人でこそなかったが、蘭方などをやっているということで、近所の人たちから、

「変わったお人やな。」

 と思われていたかも知れない。ついでながら、洪庵は大坂(今の大阪市)に住んでいた。

 なにしろ洪庵は、日常、人々にとって見慣れない横文字(オランダ語)の本を読んでいるのである。

 いっぱんの人から見れば、常人のようには思われなかったかもしれない。



 洪庵は、備中(今の岡山県)の人である。

 現在の岡山市の西北方に足守という町があるが、江戸時代、ここに足守藩という小さな藩があって、緒方家は代々そこの藩士だった。

 父が、藩の仕事で大坂に住んだために、洪庵もこの都市で過ごした。

 少年のころ、一人前のさむらいになるために、漢学の塾やけん術の同情に通ったのだが、生まれつき体が弱く、病気がちで、塾や道場をしばしば休んだ。

 少年の洪庵にとって、病弱である自分が歯がゆかった。この体、なんとかならないものだろうかと思った。



 人間は、人なみでない部分をもつということは、すばらしいことなのである。そのことが、ものを考えるばねになる。

 少年時代の洪庵も、そうだった。かれは、人間について考えた。

 人間が健康であったり、健康でなかったり、また病気をしたりするということは、いったい何に原因するのか。

 さらには、人体というのはどういう仕組みになっているのだろう、というようなことを考え込んだ。

 この少年は、ものごとを理づめで考えるたちだった。

 今の言葉でいえば、科学的に考えることが好きだったといっていい。

 少年は、蘭学特に蘭方医学を学びたいと思った。 

 幸い、この当時、中天遊(1783~1835)という学者が、大坂で蘭方医学の塾を開いていて、

 あわせて初歩的な物理学や化学につても教えていた。

 少年はここに入門した。主として医学を学んだのである。

 中天遊からすべてを学び取った後、さらに師を求めて江戸へ行った。二十二才のときであった。

 江戸では、働きながら学んだ。あんまをしてわずかな金をもらったり、他家のげんかん番をしたりした。

 そのころ、江戸第一の蘭方医学の大家は、坪井信道(1795~1848)という人だった。

 ついでながら、江戸時代の習慣として、えらい学者は、ふつうその自たくを塾にして、自分の学問を年わかい人々に伝えるのである。

 それが、社会に対する恩返しとされていた。

 洪庵は、坪井信道の塾で四年間学び、ついにオランダ語の難しい本まで読むことができるようになった。

 そのあと、長崎へ行った。

 長崎。

 この町についてあらかじめ知っておかねばならないことは、江戸時代が鎖国だったことである。

 幕府は、長崎港一カ所を外国に対して開いていた。

 その外国も限られていて、アジアの国々では中国(当時は清国)だけであり、ヨーロッパの国々ではオランダだけだった。

 そういうわけで、長崎にはオランダ人がごく少数ながら住んでいたのである。



 もう少し鎖国について話したい。

 鎖国というのは、例えば、日本人全部が真っ暗な箱の中にいるようなものだったと考えればいい。

 長崎は、箱の中の日本としては、はりでついたように小さなあなだったといえる。

 その小あなからかすかに世界の光が差しこんできていたのである。

 当時の学問好きの人々にとって、その光こそ中国であり、ヨーロッパであった。

 人々にとって、志さえあれば、暗いはこの中でも世界を知ることができる。

 例えば、オランダ語を学び、オランダの本を読むことによって、ヨーロッパの科学のいくぶんかでも自分のものにすることができたのである。

 洪庵もそういう青年の一人だった。洪庵は長崎の町で二年学んだ。



 二十九才の時、洪庵は大坂にもどった。

 ここでしんりょうをする一方、塾を開いた。

 ほぼ同時に結こんもした。妻は、八重という、やさしくて物静かな女性だった。

 考え深くもあった。八重は終生、かれを助け、塾の書生たちからも母親のようにしたわれた。



 洪庵は自分の塾の名を適塾と名付けた。

 日本のきんだいが大きなげき場とすれば、明治はそのはなやかなまく開けだった。

 その前の江戸末期は、はいゆうたちのけいこの期間だったといえる。適塾は、日本の近代のためのけいこ場の一つになったのである。



 すばらしい学校だった。 入学試験などはない。

 どのわか者も、勉強したくて、遠い地方から、はるばるとやってくるのである。

 江戸時代は身分差別の社会だった。しかしこの学校は、いっさい平等だった。

 さむらいの子もいれば町医者の子もおり、また農民の子もいた。

 ここでは、「学問をする」というただ一つの目的と心で結ばれていた。

 適塾においては、最初の数年は、オランダ語を学ぶことについやされる。

 先生は、洪庵しかいない。

 その洪庵先生も、病人たちをしんりょうしながら教える。

 体が二つあっても足りないほどいそがしかったが、それでも塾の教育はうまくいった。

 塾生のうちで、よくできる者ができない者を教えたからである。

 八つの級に分かれていて、適塾に入って早々の者は八級とよばれる。

 一級の人は、最も古いし、オランダ語もよくできる。各級に、学級委員のように「会頭」という者がいる。

 塾生全部の代表として、塾頭という者がいた。

 ある時期の塾頭として、後に明治陸軍をつくることになる大村益次郎がいたし、

 また別の時期の塾頭として、後に慶應義塾大学のそう立者になる福沢諭吉もいた。



 適塾の建物は、今でも残っている。場所は、大阪市中央区北浜三丁目である。

 当時、そのあたりは商家がのきをならべていて、適塾の建物はその間にはさまれていた。

 造りも商家風で、今日の学校という感じのものではない。門もなければ運動場もなく、あるのは二階建てのただの民家だった。

 その二階が塾生のね起き場所であった。そして教室でもあった。

 塾生たちは、そこでひしめくようにしてくらしていた。夏は暑かったらしい。

 先に述べた福沢諭吉は、明治以後、当時を思い出して、

 「ずいぶん罪のないいたずらもしたが、これ以上できないというほどに勉強もした。

 目が覚めれば本を読むというくらしだから、適塾にいる間、まくらというものをしたことがない。夜はつくえの横でごろねをしたのだ。」

 という意味のことを述べている。



 洪庵は、自分自身と弟子たちへのいましめとして、十二か条よりなる訓かいを書いた。

 その第一条の意味は次のようで、まことにきびしい。

 医者がこの世で生活しているのは、人のためであって自分のためではない。決して有名になろうと思うな。また利益を追おうとするな。ただただ自分をすてよ。そして人を救うことだけを考えよ。

 そういう洪庵に対し、幕府は、

 「江戸へ来て、将軍様の侍医(奥医師)になれ。」 ということを言ってきた。

 目もくらむほどにめいよなことだった。奥医師というのは、日本最高の医師というだけでなく、その身分は小さな大名よりも高かったのである。

 つまり、洪庵の自分へのいましめに反することだった。 洪庵は断り続けた。

 しかし幕府は聞かず、ついに、いやいやながらそれにしたがった。



 洪庵は五十三才のときに江戸へ行き、そのよく年、あっけなくなくなってしまった。

 もともと病弱であったから、わかいころから体をいたわり続け、心もできるだけのどかにするよう心がけてきた。

 ところが、江戸でのはなやかな生活は、洪庵の性に合わず、心ののどかさも失われてしまった。

 それに新しい生活が、かれに無理を強いた。

 それらが、かれの健康をむしばみ、江戸へ行ったよく年、火が消えるようにしてなくなったのである。



 振り返ってみると、洪庵の一生で、最も楽しかったのは、かれが塾生たちを教育していた時代だったろう。

 洪庵は、自分の恩師たちから引き継いだたいまつの火を、よりいっそう大きくした人であった。

 かれの偉大さは、自分の火を、弟子たちの一人一人に移し続けたことである。

 弟子たちのたいまつの火は、後にそれぞれの分野であかあかとかがやいた。

 やがてはその火の群が、日本の近代を照らす大きな明かりになったのである。

 後生のわたしたちは、洪庵に感謝しなければならない。


 【読者の皆様にお願い】

是非、エンピツの投票ボタンをクリックして下さい。皆さまの投票の多さが、次の執筆の原動力になります。画面右下にボタンがあります。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

2010年参議院選挙 | 2012年衆議院選挙 | 2013年6月都議会議員選挙 | 2013年参議院選挙 | 2014年2月東京都知事選挙 | 2014年衆院選 | ANA | BSE | EU | IT | JAL | LINE | NHK | SNS | TPP | Twitter | あまちゃん | いじめ | おすすめサイト | お祝い | お詫び | アイドル | アニメ・コミック | インターネット | インチキ更新 | インフルエンザ | ウィキリークス | エッセイ | オウム真理教問題 | オバマ政権批判 | オペラ | オリンピック | オーケストラ | クラシック | クラシック音楽 | クリスマス | クールビズ | コンクール | サヴァリッシュ先生 | ジャズ | スポーツ | セキュリティ | テレビ | テロリズム | デフレ | トヨタリコール問題 | トランペット | ニュース | ノロウイルス | ノーベル賞 | バレエ | パソコン | パラリンピック | ビデオ・ニュース・ドットコム | ピアノ・ピアニスト | ブログ | マスコミ批評 | メンタルヘルス | ヨーロッパ経済 | ヴァイオリン | 世界同時不況 | 中国 | 中東情勢 | 事業仕分け | 交通・運輸 | 企業 | 何でも直ぐに忘れる日本人 | 公的自殺制度 | 共謀罪 | 冠婚葬祭 | 冤罪 | 募金 | 北朝鮮 | 医療 | 協奏曲 | 原発 | 反論 | 受験・試験 | 口蹄疫 | 号外 | 司法 | 吹奏楽 | 国会・国会議員 | 国際法 | 在日米軍 | 地球温暖化 | 声楽 | 大阪 | 大阪府・大阪市 | 大飯原発 | 天体観測・天文学 | 子育て | 学問・資格 | 学童保育 | 宇宙 | 安倍政権批判 | 安倍晋三自民党総裁批判 | 室内楽 | 小出助教 | 小泉政権批判 | 尖閣諸島 | 市場介入 | 弔事 | 弦楽器 | 御愛読御礼 | 御礼 | 心と体 | 情報管理 | 愚痴 | 感染症 | 憲法改正 | 戦争 | 打楽器 | 政治 | 救命救急 | 教育 | 文房具 | 新年御挨拶 | 日本人の褒め下手 | 日記・コラム・つぶやき | 映画 | 映画・テレビ | 暴風・突風・竜巻・風水害 | 書評 | 木管楽器 | | 東北地方太平洋沖地震 | 東日本大震災 | 松本龍復興担当相 | 森麻季さん | 構造改革 | 橋下大阪市長 | 橋下市長・大阪市批判 | 欧州危機 | | 歌謡曲 | 歴史 | 母のガン闘病記録 | 民主党 | 民主党批判 | 気象現象 | 水野倫之解説委員 | 法律 | 消費税 | 為替 | 為替・株・債券市場 | 熱中症 | 牛肉放射能汚染 | 特定秘密保護法 | 犯罪 | 猛暑 | 環境保護団体 | 環境問題 | 皇室 | 社会福祉 | 福島原発 | 福田政権批判 | 私事 | 科学 | 税制 | 節電 | 紅白歌合戦 | 経済・政治・国際 | 翻訳 | 職業 | 臓器移植 | 自殺問題 | 自民党批判 | 自然災害 | 自衛隊海外派遣 | 航空機事故 | 芸術 | 菅直人政権 | 菅直人政権批判 | 被災地支援 | 裁判員制度 | 要人・国賓 | 訃報 | 認知症 | 認知症・アルツハイマー、痴呆 | 語学 | 選挙 | 郵政民営化 | 野田政権批判 | 金管楽器 | 金融危機 | 金融市場 | 金融政策 | 集団的自衛権 | 電力 | 電力不足 | 音楽 | 領土問題 | 鳩山政権批判 | 麻生政権批判