カテゴリー「デフレ」の記事

2015.11.16

「GDP、年0.8%減=2期連続マイナス―投資低迷、中国減速懸念で・7~9月期」←GDPが2四半期連続マイナスは「景気後退」です。

◆記事:GDP、年0.8%減=2期連続マイナス―投資低迷、中国減速懸念で・7~9月期(時事通信 11月16日(月)8時58分配信)

内閣府が16日発表した2015年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた

実質で前期比0.2%減、年率換算で0.8%減となった。2四半期連続のマイナス成長

設備投資が振るわず、個人消費も回復が鈍い。中国経済の減速懸念が強まる中、

日本経済を取り巻く環境は厳しく、景気の停滞感を確認する内容となった。


◆コメント:「景気後退」(リセッッション)局面入りです。安倍政権の経済政策は失敗です。

アベノミクスなんてものは何ら新しいことをしているわけではないので、嫌いな言葉ですが、

特徴としては、本来、その独立性を尊重しなければいけない、日本の中央銀行、日銀に「命じて」、

金融政策で物価を押し上げようとするばかりなのです。

市場に資金をつぎ込んで無理矢理物価が上がるようにしても、

物価だけが上がる状態「デフレからの脱却」自体を目的にしたのが間違いです。


デフレーションからの脱却つまり物価が上昇するのは、個人消費が増えて、モノが売れて、

生産が追いつかず、需要と供給の関係で、需要の方が多くなり、物価が上がる、という

所謂「良いインフレーション」(需要が増加した結果なのでディマンド・プル・インフレとも言います)がおこり、

それは物価が上がるのですから「結果として、デフレから脱却する」というのが本来の形です。


安倍政権は中央銀行(日銀)の金融政策だけで、何とかなるとおもっていたようです。


しかし、実質GDPの前期比マイナスが2四半期連続することは、伝統的な経済学では

景気後退(リセッション=Recession)

といいます。

英国の経済専門紙、フィナンシャルタイムズははっきりと、
Japan falls back into recession(日本、景気後退局面に)

と書いていますが、日本のメディアはどこもそれをはっきり言いません。

安倍政権は最初は株価が「アベノミクス」(とは何か皆分からないのですが)期待で上がって

それが評価されたのですから、今度は逆に、景気の浮揚に失敗したことをはっきりさせるべきなのに

新聞もテレビも絶対に「景気後退」とは言わない。


日本では、景気後退局面入りの定義がはっきりと決まっている訳ではない、と逃げるつもりでしょうが、

安倍首相が盛んに媚びへつらう、アメリカの基準では、教科書通りの「景気後退」です。


本来、消費増税どころか一時的に減税して家計の可処分所得を増やし、消費意欲を刺激し、

景気が良くなってから消費税を5%から8%に引き上げる、というのならば、理屈にあいますが、

個人消費が増える気配が全然無かったときに消費税を引き上げました。


給料は増えていませんから、消費増税したら、家計に負担になるにきまっています。

それでも再来年には、景気がどんな状態でも消費税率を10%にする、

というのは、安倍首相が従前から明言していることですが、

今の状態で更に消費税を引き上げたら、さらに景気が浮揚する時期が遅れるでしょう。


こういうことは、経済専門紙日経はもとより、全ての新聞、テレビなど、つまりマスメディアが

国民に分かりやすく説明するべきなのですが、「景気後退」という言葉を使って国家権力に

睨まれるのが怖いのでしょうか。マスコミがあまりにも書かないので、

だらだらと冗漫な文章になりましたが、私が書きました。

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2014.10.31

「日銀が追加緩和決定、国債買い入れ年間30兆円拡大」←意味がありません。

◆記事:日銀が追加緩和決定、国債買い入れ年間30兆円拡大(ブルームバーグ)(10月31日(金)14時23分配信)

日本銀行は31日の金融政策決定会合で、追加緩和に踏み切ることを5対4で決めた。

長期国債の買い入れを「保有残高が年間約80兆円に相当するペース」に増やすほか、

指数連動型上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(J-REIT)の買い入れも

「それぞれ年間約3兆円、年間約900億円に相当するペース」に拡大する。

マネタリーベース目標額は「年間約80兆円に相当するペースで増加するよう金融市場調節を行う」として、

従来の「年間約60兆-70兆円」から引き上げた。今会合まで長期国債は「保有残高が年間約50兆円に相当するペース」で、

ETFとJ-REITはそれぞれ年間約1兆円、同約300億円に相当するペースで買い入れを行っていた。

この決定に対し、木内登英審議委員、佐藤健裕審議委員、森本宜久審議委員、石田浩二審議委員が反対票を投じた。

エコノミスト32人に対するブルームバーグ・ニュースの事前調査では、3人が追加緩和を予想、29人が現状維持を見込んでいた。

日銀はまた、長期国債買い入れの平均残存年限を7-10年程度とし、最大3年程度延長する。

さらにETFの買い入れ対象に新たにJPX日経400連動型ETFを加える。

黒田東彦総裁は28日の参院財政金融委員会で、日本経済は2%の物価目標の達成に向け順調に道筋をたどっていると言明。

展望リポートも同様の内容になるとみられていたが、世界経済の減速懸念を背景とした原油価格急落から、

2%の早期実現に黄信号が灯っており、日銀の強気な姿勢に対する不信感が高まりつつあった。


◆コメント:総需要(特に個人消費)が増えていないのに、物価と税金を上げ(ようとし)ても、意味がありません。

アベノミクスという言葉をメディアが連発するので、なにやら新しいことのように見えますが、

安倍政権の経済政策、金融政策の発想がそもそも間違っています。


黒田日銀総裁は日本銀行の独立性なんかどうでも良いのでしょうか。

安倍政権当初からの「デフレからの脱却」「具体的な目標として、年間2%の物価上昇率」を掲げていて、

その実現の為に、前白川総裁を任期が来る前に辞めさせて黒田総裁にしました。

しかし、安倍政権の経済政策の発想は根本的に誤っています。物価上昇はあくまでも景気が好転し

国民の所得が増える、そしておカネを使うようになる(個人消費が増える)、その結果需要と供給の原理で

モノやサービスの方が足りなくなる、その結果として、物価が上がる。

これを「ディマンド(需要)・プル・インフレーション」といい、これが健全な経済のプラス局面への道筋です。


アベノミクスとやらのバカなところは、「とにかく物価が下がり続けるデフレをインフレに転換させること」自体を目標にしていることです。

黒田総裁になってから「異次元の金融緩和」とかなんとか言っていますが、要するに金融市場から国債とか記事に書いてあるような

投資信託という金融商品を買い入れる。買えばおカネを支払うのですから、日銀が金融市場に供給されます。


このような日銀の金融政策だけで、無理矢理名目上の「物価」を上げても意味がありません。これは単なる「ゲーム」、「ごっこ」です。


金融政策で資金を市場に供給すると経済全体の財・サービスの価値は通貨の流通量に一致するから、名目上は

物価が上がるのです。

◆ものすごく単純化して説明します。

これは非常に古典的な経済学説が大元で貨幣数量説というのです。

物価は貨幣の総量と一致していると。

これ以上単純化出来ない状況を想定します。

無人島にみたいな島にあなただけがいます。アンパンが一個。おカネは10円玉一個だけです。

その経済社会の全ての財産(アンパン)の価値は貨幣流通量(10円)に一致するのですからアンパン=10円です。


ところがもう一つ、10円玉が見つかったとします。

一挙に貨幣流通量(通貨供給量)が倍になりました。

その島の全ての商品アンパン一個の値段は20円。倍ですから瞬間的にインフレ率100%。

ホントは流通速度というのも考慮するのですが、まあいい。


日銀が金融緩和で通貨を市場に供給すればデフレから年率2%の物価上昇率を実現出来る、

と(絶対、そうだ、とは言いませんが、安倍首相の意向を受けて)考えているから、今日の決定がなされました。

その根底には、今書いたような、物価は通貨の流通量で決まるのだというコケの生えたような昔からの考え方に立脚しています。

しかし、実際には無駄なのです。


◆どうして無駄と分かるか。資金供給量(マネタリーベース)日銀当座残高に注目することです。

日本の世の中に流通しているおカネの総量はどれぐらいか。以前はマネーサプライといいました。

今は、「マネタリーベース」といい毎月の始めに発表されます。日経記事だと「資金供給量」と言います。

10月2日の日本経済新聞の記事です。

◆記事:9月末の資金供給量、252兆5845億円 2カ月連続で過去最高更新 (日経電子版)(2014/10/2 9:56)

日銀が2日に発表した9月のマネタリーベース(資金供給量、月末残高)は252兆5845億円と、8月末(243兆4929億円)を上回り、

2カ月連続で過去最高を更新した。増加率は3.7%と8月(0.1%)に比べて拡大した。

9月は国債の大量償還があり、日銀の当座預金残高が膨らんだ

日銀が大量の国債を買い入れて資金を供給する量的・質的金融緩和を続けているほか、

四半期ごとの貸出増加を支援するための資金供給があったことで当座預金に資金が積み上がった。

マネタリーベースは市中に出回るお金(紙幣、硬貨)と金融機関が日銀に預ける当座預金の合計。

日銀は量的・質的金融緩和により、2014年末にマネタリーベースが270兆円になる見通しを示している。

(注:色太文字は、引用者による)

資金供給量という統計は、記事に説明があるとおり、金融機関が日銀に預ける当座預金(日銀当座預金残高)を含むのです。

その日銀当座残高は、過去最高の額に達しています。日経のみならず、このことは毎回、記事の中で触れていますが、その意味を

書かないのです。


市中銀行(3メガ銀行、地方銀行など)の取引先である一般企業が、「これから、景気が良くなるだろう」と

感じるならば、銀行から融資を受けて新しく工場を建てたり、モノの生産に必要な機械の数を増やす、などの

「設備投資」が増えるのです。そのような融資案件が多ければ、銀行は手許のおカネがそれほど残りませんから、

日銀当座残高が「過去最高を更新」するはずがない。それは誰も市中銀行から大口融資を受けていないことを

端的に物語っています。ですから、そのような「資金需要」がないところに、どれほど、

「追加的金融緩和策」で市場に資金を注入したところで、国民(個人)が景気が良くなった と感じることはありません。


◆金融政策決定会合で「賛成5、反対4」など初めてかどうか分かりませんが、極めて異例です。

日銀の金融政策決定会合は毎月開かれますが、大抵「全員一致で決定」するのです。

今回はなんと追加的な金融緩和措置にたいして、会議のメンバー9人中、4人も反対していた。

という事実がもっと注目されるべきなのです。そもそも、先進国の中央銀行で、日銀ほど独立性が

ない中央銀行は他にはない。政治に屈する日銀はだらしないのですが、平気で金融政策に介入してくる

安倍首相をはじめとする国会議員は、本来してはいけないことを毎回しています。

あってはいけないことです。


◆総需要を創出する為に、減税するべきです。

これは、奇を衒っているのではなく、私は以前から何度も書いています。

個人消費はGDPの約6割を占めるのですが、給料が増えていないのに、金融政策によって物価を無理矢理押し上げ

しかもまた消費税率を現在の8%から10%へ引き上げたら、個人消費が増える訳が無いのです。


前述したとおり、正しい物価の上がり方、というのは、ディマンド・プル・インフレーションです。

人々の懐具合が暖まる。つまり、可処分所得(実際に使えるお金)が増えれば、モノやサービスが売れる。

売れすぎて、供給よりも需要が多くなり、その結果物価があがる。

すると企業は銀行から融資を受けて設備投資を行い生産を増やします。

モノやサービスが売れて企業の儲けが伸びれば、政治家が経団連に「賃上げ要請」などしなくても、

自然に給料が増え、つまり家計所得が増え、その結果さらに個人消費が増えるという好循環が始まります。

現状では、いきなり給料が、大手から零細企業まで増えるということはありえないので、

家計の可処分所得を増やす為には、消費税を、せめてもとの5%にもどして、さらに所得税を減税するべきです。

IMFや格付け機関がなんといおうと、財政健全化がおくれようが、実体経済が好転しないと意味がない。

安倍内閣の経済政策は、実体ではなくて、まず「デフレからの脱却、物価の上昇ありき」を目指すから

根本的に間違っている、と私は毎回、言うのです。

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2013.10.02

【消費増税】全然、景気は良くなっていないとおもいます。

◆記事:9月の資金供給量、7カ月連続で過去最高 伸び率過去最大に (日経電子版)(2013/10/2 9:44)

日銀が2日発表した9月のマネタリーベース(資金供給量、月中平均)は前年同月比46%増の181兆7012億円と、

7カ月連続で過去最高を更新した。月中平均の伸び率はさかのぼることができる1971年以降で最大を記録。

日銀が4月に導入した量的・質的金融緩和のもと実施されている巨額の国債買い入れによって、

市中に大量の資金が供給されている。

内訳をみると、日銀の当座預金(月中平均)は2.4倍の93兆7486億円。

02年8月(2.7倍)以来の高い伸びとなり、7カ月連続で過去最高を更新した。

紙幣発行高は3.4%増の83兆3865億円で、貨幣(硬貨)の流通高は1.0%増の4兆5661億円だった。

貨幣流通高が前年実績を上回るのは16カ月連続。


◆コメント:「日銀当座預金平均残高」が「過去最高」じゃ、ダメなのです。

資金供給量といってみたり、マネタリー・ベースと言ってみたり、分かり難いですが。

昔はマネーサプライと言いましたが、これが増えたといっても、ピンときますか?


そんなに、世の中全体におカネが出回っているなら、私達の給料やボーナスが増えても良さそうですが、

全くそのような兆候は見られません。


記事の中で色文字で強調しmしたが、日銀当座預金の残高が増えていると。

これは市中銀行(民間銀行)が手許に現金が余っているから、日銀の口座においているのです。

経済が活性しているならば、モノが売れそうだ、という見込みで企業は設備投資をして生産量を

増やそうとする。将来どんどん売上げがでそうなら、すぐ返せますから、銀行から設備投資資金を

借りるのです。そうしたら、民間銀行のおカネは、企業への貸出しに使われるから、余って日銀当座に

入金する余裕はないのです。


日本経済新聞は、経済紙ですから、それぐらいのことは百も承知の癖に

あたかも政府のご機嫌取り新聞のように、マネタリーベースが増えた増えたと書いてますが、

日銀当座の月中平均残高が史上最高とは、それだけ、資金需要が増加していないということです。

そんなときに、安倍首相は消費税を上げるから、その影響を緩和するために、復興特別法人税の廃止前倒し

といいます。法人減税ですね。法人税を減税したって、将来景気が好転する見込みがなければ、

今まで税金支払いに使っていた分を従業員の賃上げに回すとは到底考えられず、

また、景気が悪化したときに備えて、内部留保に回すでしょう。


そうすると、家計の立場から歯、安倍内閣は無制限の金融緩和によって、

とにかく、強引に物価が下落し続ける「デフレ」から脱却し、物価上昇率2パーセントを目指すというのです。

私は、そんなことで物価だけ上がるとは思いませんが、もしも物価が上がったら、

家計の所得は増えない(給料が増えない)、物価はあがる。

されに消費税が今の5パーセントから8パーセントになる。

もう一度、かきますが、給料が上がらず、物価があがり、増税が行われる。

安倍政権の「アベノミクス」とかいいますが、何も斬新な試みなど含まれていません。

GDPの6割を占める、個人消費を増やすために、むしろ所得税、消費税を減税し、

家計の可処分所得を増やす。サイフのヒモが緩み、皆色々なものを買います。

すると需要と供給で、需要が供給を上回るので、物価が上昇します。


このように、経済が活性化し、重要が増えた為に、物価があがるのを、

「ディマンド・プル」インフレといいます。これが健全な「デフレからの脱却」です。

安倍首相の経済政策は、全く健全ではありません。

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2013.06.14

「景気判断を上方修正、再生相『実体あれば株価ついてくる』」←実体経済が変わらないから、株が暴落しているのです。

◆記事:景気判断を上方修正、再生相「実体あれば株価ついてくる」(ロイター 6月14日(金)1時15分配信)

政府は13日に発表した6月の月例経済報告で、景気は「着実に持ち直している」として、

基調判断を2カ月連続で上方修正した。個別項目でも生産や雇用、輸出など6項目を上方修正。

実体経済が底堅さを増してきた点を評価した。

基調判断の上方修正の決め手となったのは、個人消費や生産、輸出などの持ち直しに加え、

収益・雇用環境が改善していること。甘利明経済再生相は会議終了後の記者会見で

「実体経済の足取りがしっかりしてきている」と評価した。


◆コメント:実体経済の改善を伴わないから、黒田異次元緩和前の株価に戻ったんですよ。

散々書いてきましたけど、アベノミクスという言葉を、メディアが乱発するので、何か新しい経済政策の理論が

発明されたかのような錯覚を受けますが、何ら新しいことはないし、むしろ、安倍首相と黒田日銀総裁のやろうとすることが

無茶だったのです。


月例経済報告というのは、毎月内閣府がまとめるので、それは内閣に都合が良いように書くのです。

もう殆どムキになって、

景気はよくなっているのだ!

といってますが、良くなっていたら、甘利再生相のいうとおり、株価が付いてきているはずです。

今日は日経平均株価が800円以上も下がって、日銀総裁に黒田さんが就任して、いくらでも金融緩和するぞ、

と言い始めてから株価の急騰がはじまりましたが、その言い出したスタート地点にまで下がってしまった。


経済の実体を改善させる十分な対策を取らずに金融緩和だけをしても、総需要は増えていないのですから、景気が良くなるわけもないし、

景気がよくなっていないのに、金融政策、つまり金融市場に資金を無制限に供給するだけで、デフレが止まる訳がないのです。

物価というのは、経済活動が活発化して、個人消費が増えてモノやサービスがどんどん売れて供給よりも需要が上回り、

その需給関係で上昇する、というのが本来の姿なのに、景気自体はさっぱりよくならない。家計の所得が増えないのですから、

皆、おカネを以前よりも、多く使う理由も余裕もない。モノやサービスが売れなければ企業の儲けが増えない。

儲けが増えなければ、従業員の給料を上げる事も出来ない。


私のような凡才でも分かるぐらい単純な話です。安倍首相が就任し、黒田日銀総裁が就任し、「異次元緩和」といわれてますが、

実は、それ以前に2年以上も前・日銀総裁の白川さんもずーっとやっていたことです。国債を市中オペで買い取って、

買えばその代金を日銀が支払うのですから、金融市場におカネが放出される。

その資金供給が、白川さん時代は不十分だったと。もっと沢山やれば、デフレから脱却出来る筈だつまり物価の下落が上昇に転ずる筈だ

というのが、安倍・黒田ペアの論理ですが、そんなわけないでしょ?

おカネでモノが売れなければ、意味がない。

国内総生産(GDP)の6割を占める個人消費が増えないと、デフレは止まらん。

だから、私は、一時的に財政収支が悪化しても、減税しろっていっているのです。

法人税、所得税、住民税、消費税、全部、暫定的に思い切って下げれば、納める税金が減るんだから、

家計や企業が使えるおカネ、可処分所得が増えるでしょ?

市場におカネを供給するだけではダメなのであって、それが回転しないとダメなんですよ。

それで、十分景気が良くなってから、税収がどうしても足りないならば、徐々に元に戻す。増税になりますが、

それが正しいと思います。

今増税する前に、あまりにも無駄なおカネが使われている。国会議員の月収は多くの一般国民の年収より多い。

地方公務員の数も多すぎるし、給食のおばさんの退職金に5千万円も支払う市があるんですから、そんなの、削らなけりゃだめでしょ?

納税者が苦しいのに、その税金で食っている人達の収入が一定、というのは、本質的に誤りです。


デパート、スーパー、コンビニ、外食産業の売上げ、このところずっと前年比マイナスです。円安も修正されましたが、

円安でバンザイってのもトヨタとか輸出関連企業と、そういう企業の大株主である、銀行とか外資系ファンドだけなんです。

安倍政権ってのは、小泉政権とにています。あまりにも、強者の論理なんです。

安倍さんは、そこまで言わないし、小泉純一郎もはっきり、センテンスで述べたことはありませんが、彼らの論理は、

競争に負けた弱者は、勝手に野垂れ死んで下さい。という、アメリカ式の無慈悲な合理主義、競争主義です。

日本人の心情に馴染みません。参院選で自民党に圧勝なんかさせてはだめですよ?

絶対、「アベノミクスが評価された」ということになり、さらに勢いづいて憲法改正とかいってますから。

話が逸れますが、自民党の新憲法草案読んで下さい。戦争放棄の第九条だけじゃないのです。言論の自由(21条)も制限しようとしている。

安倍晋三という人には非常に危ない、独裁者志向があると思います。

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2013.06.05

「5月のマネタリーベース159兆円、異次元緩和で過去最高更新=日銀」←日銀当座預金残高が増えただけです。

◆記事:5月のマネタリーベース159兆円、異次元緩和で過去最高更新=日銀(ロイター 2013/6/4 09:19)

日銀が4日発表した、市中の現金と金融機関の手元資金を示す日銀当座預金残高の合計である

マネタリーベース(資金供給量)の5月末残高が159兆1641億円と前月比で3兆8838億円増加し、

3カ月連続で過去最高を更新した。4月4日の異次元緩和導入以降、

日銀が約15兆円と大量の国債を買い入れたため、当座預金残高が大幅に増えた。

5月の月中平均残高も154兆1412億円と前年同月比で31.6%と大幅に伸び過去最高となった。

月中平均残高の内訳は、当座預金が同108.1%増(約2倍)の66兆3050億円、

準備預金は同117.0%増(約2.2倍)の59兆5926億円。

紙幣(銀行券)は同3.1%増の83兆2813億円、貨幣は同0.9%増の4兆5549億円だった。


◆コメント:いくら、日銀が資金を市場に供給しても、銀行が日銀当座に預けているようではどうしようもないのです。

ロイターだけではないですが、メディアが国家権力に迎合するようでは、いけません。

なんだか、見出しだけを読むと、日本銀行の今までにはない、新しい金融緩和のお陰で、あたかもなにか「良いこと」が起きているかのようです。

しかし、その認識は誤りです。通貨供給量が増えたといっても、上の記事の中で私が色太文字で強調した部分をご覧下さい。

(日銀)当座預金の残高が大幅に増えた。

日銀当座は、市中銀行(3メガとか地方銀行とか)が日銀に持っている当座預金口座です。

これが増えているということは、景気が好転していないことを意味します。


景気の先行きが、どこからどう見ても、上昇基調で、色々な会社が、製品を増産するために

新しく、工場を建てる、機械を買う、など「設備投資」を計画し、それが本気ならば、手許の資金では

普通足りませんから、銀行からおカネを借りるわけです。借金して工場をたてたり、機械を買ったりしても、

製品が売れて、儲かることが十分に期待できるから、借りるのです。


こういう流れが普遍的になると、銀行は、おカネを貸すのですから、手許に資金を置いておかなければなりません。

したがって、むしろ、日銀当座預金残高は減るはずなのです。


誰も借りにこないから、おカネが余ってしまうから日銀当座に預けているのです。

日銀当座が「過去最高」って、過去最高ならいいというものではない、ということが

何となくお分かり頂けたでしょうか?


◆安倍首相や黒田日銀総裁の論理は原因と結果が逆です。

安倍さんは、とにかく日銀にイエスマンをもってきて、「どんどん、市場に資金を入れろ」というのです。

そうすれば「デフレから脱却し」て経済が活力を取り戻すというのですが、逆です。


まず、景気がよくなり、モノやサービスが売れ、企業の収益が増え、その結果儲けを社員の給料にある程度

還元できるようになる。


つまり、家計所得が増え、GDP(国内総生産)の3分の2を占める個人消費が増える。

ものが飛ぶように売れる。需要が供給を上回り、段々物価があがる。結果としてデフレから抜け出す。

これが王道です。安倍さんたちは、金融政策だけで景気を良くすることが出来る、とは流石に言わず、

だから三本の矢とかいって、公共投資を発注して、需要を創出するようなことをいいますが、

それは、土木工事とか建設会社ばかりが儲かるのであって、国民全体は儲かりません。不公平です。


市場に資金を注入しても最終需要が増えなければ、デフレは止まらない。

ですから、私は、何度書いたか分かりませんが、

暫定的にでも、所得税、住民税、消費税を「減税し」て、国民が使えるお金を増やすのです。

実体経済の活性化を同時に進めず、金融政策だけで景気が良くなりそうだ、という「期待感」から買われていた

株は、暴落しました。実際の経済活動。景気が好転していないのに、つまり何の裏付けもないのに、

株ばかりが連日、「5年4ヶ月ぶりの高値」などというのは、バブル以外のなにものでもありません。

後付けではありません。過去のブログ記事からいくつか。

2013.05.09 株価が上昇を続けて、メディアが仕切りに煽りますが。

2013.04.26 「日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復」←バブルですね。

2013.03.12 アベノミクスといっても何も新しいことはありません。

日銀による、実質的な量的緩和。資金を市場に供給し続ければ、デフレはとまる、

と、安倍首相は盛んに強調しますが、それは、前任の白川日銀総裁

のころから散々やってきたことで、その資金供給の規模や手法を一層拡大しようというのが

「アベノミクス」の一端です。「ミクス」を付けるほどではない、

ということに気がつくべきです。

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2013.05.29

「貸し出し本格化「まだ先」=日銀当座預金、初の70兆円台」←実体経済は好転していない証拠。

◆記事:貸し出し本格化「まだ先」=日銀当座預金、初の70兆円台(時事通信 2013/5/28 21:00)

民間金融機関が日銀に預けている当座預金の残高が28日、

前日比4兆3000億円増の72兆3100億円(速報値)となり、初めて70兆円台に達した。

日銀が新たな量的金融緩和で大量の国債を買い入れて資金を供給しているためで、

4月4日の緩和前に比べ約25%増加した。

ただ金融機関が潤沢な資金を企業への貸し出しに回す動きが本格化するのは、まだ先となりそうだ。

日銀は、2014年末までに当座預金残高を175兆円に拡大し、現金と合わせたマネタリーベース(資金供給量)を

270兆円に倍増することを目指す。金融機関に貸し出し増などを促し、実体経済回復につなげる狙いだ。


◆コメント:「貸し出し本格化」が「先」になれば確実にある、とは言えません。

メディア各社が本質をわざとボカして書くので、経済に馴染みのない方には事実の本質が分かりません。

日銀当座預金というのは、東京三菱、三井住友、みずほの3メガはもちろん、日本の金融機関が手持ちの「余った」おカネ

を預けておく、預金です。中央銀行が「銀行の銀行」などと呼ばれるゆえんです。


この残高が最高になったということは、安倍政権になり、白川前日銀総裁を任期満了前に辞めさせ、

元、財務官僚で安倍首相に忠実な、黒田新日銀総裁が、国債の買い入れなどを一層増やして、市場に資金を

供給しているものの、需要がない。

つまり、景気が良くなっていれば、企業は工場を建てるとか、設備を増築するとか、

資金が必要になります。今までずっと不景気でしたから、手持ちのおカネ、自分のおカネでは足りないけど、

銀行から借りれば設備投資が可能です。しかし、借りたお金は返さなければなりません。

企業が、銀行から借り入れをしてでも設備投資をしよう、と決心するためには、増産すれば、きっと売れる、

儲かる。その儲けで銀行からの借り入れを返済できる、と確信したときです。


そういう見通しがたたないから、銀行からおカネを借りる会社が殆どない。

銀行側からみれば、時事通信の記事のように「貸し出し本格化」が到来しないわけです。


時事通信の記事のみならず、安倍政権になってからの大手メディアに共通するのですが、

金融機関が潤沢な資金を企業への貸し出しに回す動きが本格化するのは、まだ先となりそうだ。

と書くと、先になれば、本格化するだろうといわんばかりです。

このような、「国家権力へのゴマスリ」のような事を書くべきではありません。


何十年というタイムスパンで想像したら、景気というのは波がありますから、

いくらなんでも今よりは、良くなるでしょうが、近い将来、安倍内閣の目論見(もくろみ)どおりになる、

という、確かな証拠、予兆はありません。


企業がモノやサービスを増産するのは、個人消費が活発かして、どんどん商品が売れるときですが、

最近の小売り関係の売上高を見ると、百貨店、スーパー、コンビニ、外食産業、全て前年同月比マイナスです。


今日(28日)、日本銀行が発表した、企業向けサービス価格指数(2013年4月速報)は、

前年同期比マイナス0.4パーセントでした。


デフレが止まって物価が上昇し始めるということは、日本銀行の金融政策などという小手先のオペレーションではどうしようもなく、

家計の支出(個人消費。GDP=国内総生産の3分の2を占める)が増えなければなりませんが、

安倍内閣の「3本の矢」は「家計」を想定しておらず、公共投資など一部の企業だけが儲かる需要によって景気を

よくするつもりなのですが、それすら、本格的にやっていません。ただひとすら、市場に資金を供給するだけ。


アベノミクス言葉は、今年の流行語大賞になりそうな勢いですが、何も特別なことはない、古色蒼然、カビのはえたような

理屈に基づいています。


こういうことは、本当はメディアがはっきりと指摘するべきだと思います。

私は、総需要を喚起するためには、家計の可処分所得を増やすしかなく、そのために、

一時的にで構いませんから、所得税・消費税を減税すべきだとおもいますが、

ご承知のとおり、政府が、景気の回復の目途が立たない、つまり、国民の暮らしが楽になるか

どうか、分からないのに、消費税を増税することにしています。


こういう点に関しては、皆さん、あまり評価していないご様子ですが、記者会見の

質疑応答を読むと、麻生太郎副総理兼財務相兼金融担当相の方が、安倍首相よりずっとまともです。

「消費税を引き上げることになっているが、引き上げる予定の時期の景気を良く見て判断するべきだ」

などと、極めて当たり前なのですが、安倍さんが言わない正論をいつも述べています。

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2013.05.09

株価が上昇を続けて、メディアが仕切りに煽りますが。

◆何度も、申しあげている通り、株価高騰=経済実態の好転ではない、のです。

世の中全体が株価さえ上がれば、人生バラ色、とでも言いたげです。

こういう風に、いつも、マーケットや経済をウォッチしているプロまでが、状況が見えなくなっている。

日銀の支店長会議や、財務省の財務局長会議では、全国の殆どの地域で、景気が前よりも見通しが明るくなったとの

報告がなされていますが、これは、メディアもキチンと伝えないといけませんね。


「見通し」がよくなった、というのは、「これから景気がよくなりそうだと思っている人が増えている」ということです。

「なんとなく、良くなりそうな気がする」だけです。


全国で商売をなさっている方、企業の経営者の方。昨年よりも商品が売れて売れて、生産が間に合わなくて困ってしまって、

嬉しい悲鳴、なんて人いますか? サラリーマンで「安倍政権になってから給料が5割も増えた。贅沢ができるようになり楽しい」

という、ご家庭、ありますか?


ないでしょ?


当然です。何も変わっていないのですから。株価が「アベノミクスの効果で」上がっているなんてことを、

大新聞や大テレビ局が平気で言ってはいけません。いま、株が買われているのは、「期待感」だけで買われているのであり、

実際に効果がでなければ、つまり、安倍政権の目標は、まずデフレを脱却し、物価が上がることですが、物価だけ上がっても

家計所得が増えなければ個人消費は増えませんから、GDP(国内総生産)伸び率は好転しないはずです。


先週金曜日に発表されたアメリカの雇用統計が思ったよりも良かったといっても、4月は、

「思ったより悪かった」といっていたのですから、たまたま一回ぐらい、非農業部門就業者数が増えたぐらいでは安心できません。

また、先週末欧州中銀が利下げしました。これが、「欧州の金融緩和が続く、との見込み」で、NY市場での株価高騰にの一因になったといいますが、

利下げしなければならないというのは、まだ、景気が悪いからです。

本当に世界経済が持直しているなら、円安と相まって輸出企業は儲かるでしょうが、

アメリカも中国もヨーロッパもまだ、しばらく見ないとわかりません。相場と同じく、経済の実体にも「トレンド」があります。

瞬間をみても分かりません。少なくとも3ヶ月(一四半期)連続して景気好転を示す経済指標が世界各国で

相次いでいる、とでも言わない限り、なんともいえません。

株価上昇を見て、今まで株をやったことがないひとまではじめているそうですが、

すでに、株価がこれほどまでに上がったのですから、当然買った株をそのままにしている市場参加者が大勢いる、ということです。

おカネを設けたいなら株を買っただけでは、その代金を支払ったのですからむしろマイナスであって、全然、利益はでていません。

儲ける為には、自分の買った株を買ったときよりも高い値段で売らなければなりません.

これを「利食い」の売り、といいますが、何かがきっかけで売られ始めると何しろ皆さん株のポジションは買い持ちですから、

少しでも高い所で売ろうとするでしょう。

つまり、実体経済の好転を伴わない、期待感だけによる株価は脆いもので、いつ、暴落してもおかしくないのです。

今のような状態を「バブル」というのです。ですから、これから株などに手をだしてはいけません。

勿論、どんなに損するか分からないけれども、自己責任でやりたいというかたを制止する権利は、私にはありませんが。

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2013.04.30

「アベノミクス」といっても実際にはまだ何もしてませんね。

◆株価や為替は「期待」で動きますが。

何度も書きましたが、日本人の多くは安倍政権になってから、株価が急上昇している。

「だから」、安倍政権は良くやっている、という理屈ですが、果たしてそうでしょうか。

株価や円相場は、資産価格で、市場で取引されていて、上がると思って買う人が多ければ、

上昇するのは当然ですが、それはあくまでも「期待」の表現ですが、

アベノミクスが目指す物価の上昇が、もし、金融緩和によって実現したとしても、


同時に家計の収入、つまり賃金の上昇を伴わないと、家計の負担が増えるばかりで景気は良くならない。

賃金は、「期待」ではあがりません。「期待」だけで、給料が増えるなら、誰も苦労しません。

設備投資や個人消費などの最終需要の増加を伴わないと、持続的に景気が拡大して需要が増えて、

その結果として物価が上昇するということにはならないと思います。


そして、何度も書いているのですが、「株さえあがれば、TPPも憲法も堂でも良い」というような考え方は

正しくありません。

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2013.04.26

「日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復」←バブルですね。

◆記事:日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復(日経電子版)(2013/4/25 15:12)

25日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。前日比82円62銭(0.6%)高の1万3926円08銭だった。

連日で年初来高値を更新し、2008年6月20日以来ほぼ4年10カ月ぶりに1万3900円台を回復した。

発表が本格化している国内主要企業の2013年3月期決算や14年3月期の業績見通しが、

おおむね市場の期待に沿った滑り出しになったとの見方から個別銘柄を物色する動きが広がった。

安倍晋三政権の経済政策を受けて国内景気が回復に向かうとの期待から、相場の先高観が強く

後場に入ると押し目を待っていた海外投資家の買いが優勢になった。キヤノンが大幅安となったのを受けて

日経平均は下げる場面があったが、投資家の押し目買い意欲が強く下げ幅は限られた。

東証1部の売買代金は概算で3兆566億円(速報ベース)と連日で3兆円を超えた。


◆コメント:実体に変化はなく、企業決算の改善は、為替差益や株式含み損の減少によるものです。

以前から、同じようなことをかいていますが、上の記事の色で強調したところ、

安倍晋三政権の経済政策を受けて国内景気が回復に向かうとの期待から

が、皮肉にも、今の状況を端的に表現しております。

「国内景気の回復を反映して」ではなく、「国内景気が回復に向かうとの期待から」なのです。

自分の生活を冷静に見ればわかるでしょうが、お給料が倍になった人いますか?

なりませんね。今日は、主要企業の1~3月期の決算発表が多く、純利益何倍増、というので、

それがまた、勘違いを誘うのですが、本業の仕事が増えているのではなく、それ以外の為替差益とか

銀行などは、株価がとりあえず「気分で」上がっているから、保有株式の含み損が大幅に減る。

その分、利益が増える。何をしたわけでもないのです。


本当に「景気がよくなる」とは、各企業の本業による利益、「営業利益」が増えるか、そして、増え続けるかどうか

を見なければなりません。四半期ごとに決算発表がありますが、一四半期だけをみて判断するのは、早計です。

企業の本来の業務による利益が、全体として増えているのならば、誠にめでたいのです。


しかし現実を冷静に考えると、そもそも安倍政権は「デフレからの脱却」を標榜し、日本銀行が金融緩和を

「一層強力に推進し」ているのですけど、その効果で物価が上昇に転じてくるか。また仮にそうなったとしても

物価だけがあがり、家計所得が増えなければ個人消費が増えないので、見せかけの物価高は需給の原則により

下落し、企業業績の本当の(為替差益とか株式含み損の減少によらない)改善はありえません。


要するに、今は全てが「気分」だけ。一見景気が良さそうですが、日経の別の記事によると、

現在の株価の上昇にあやかろうと、今まで株に手を出していなかった素人、しかも個人が株取引を

はじめようと証券会社に(ネットでできますから)殺到しているそうです。


素人までもが「買い」に走るというのは非常に危険で、欧州財政危機など完全に収束してませんし、アメリカも

中国も、景気がとてもいいわけではない。ユーロ売り、ドル売りから円高になれば、輸出関連株から

暴落する可能性があります。

経済専門紙の日経までもが、なんだか政府に取り入るように景気の良さを必要以上に強調していますが

わたしだったら「今の株価上場は、ムードだけで、一寸先は闇だから、やめておいたほうがいい」といいます。

こういうときに、小遣い銭ほしさに株に走るか、静観するかで、やや大袈裟にいうと人間の「品格」が分かると思います。

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2013.04.09

「内閣支持率 先月と同じ66%」(NHK)←あまり意味がない数字です。

◆内閣支持率 先月と同じ66%(NHK 4月8日 19時8分)

いつもの私のブログの形式ですと、まず、この部分に記事を転載するのですが、今回はウェブキャッシュ保存サービスに

全文を保存しておきましたので、リンク先をご覧下さい。

何故、記事そのものをここに表示しないか、というと、回答をみていると、例えば、

「安倍内閣を▽「支持する」と答えた人は、先月と同じ66%」だったそうですが、何故支持するのか?に対しては、

▽「他の内閣より良さそうだから」が33%、▽「政策に期待が持てるから」が26%、▽「実行力があるから」が20%

という理由を挙げていますが、これはNHKが用意した答から「敢えて選べば、どれか?」ということであり、

仮に、「政策に期待が持てる」という人に「どの分野の政策にどのような期待がもてるのですか?」と

質問したら、多分、殆どの人は具体的に述べられないと思います。

本稿では詳しく触れませんけれども、同じアンケートで
ことし夏に行われる参議院選挙の結果、自民党と公明党が参議院でも過半数を確保するのが望ましいと思うかどうか聞いたところ、▽「望ましい」が23%、▽「どちらかといえば望ましい」が37%、

という部分があります。何ですか?「どちらかと言えば望ましい」って?

こういうアンケートを詳しく分析してもあまり意味がなく、徒に紙面を占拠するので割愛した次第です。


◆支持率が高いのは株価が上昇しているからでしょう。

はっきり言えば、安倍政権の支持率が高いのは、株価が上がっているから。それだけだと思います。

しかし、株価は株価であります。


安倍首相は、こと、経済に関してはデフレ(物価が持続的に下がる状態)からの脱却を

最優先課題として挙げています。その為に、前・日銀総裁の白川さんを任期満了前に辞めさせて、

新しい財務省出身の黒田総裁を据えたわけです。黒田さんは謂わば、安倍内閣傀儡日銀総裁みたいなもので、

安倍さんの言うとおりにする。と。本来政府が中央銀行の人事や金融政策に介入すること自体が大問題です。


さらに、黒田新日銀総裁は、先週の金融政策決定会合で、かなり大胆な量的緩和といって、市場に資金を供給する

ことを決めたのですが、私が何度も言っているとおり、家計の可処分所得が増えず、企業も設備投資意欲がない。

すなわち総需要が全然増えていないときに、日銀だけがジャブジャブ資金をマーケットに注ぎ込んでも、物価は上がらないと思います。

百歩譲って、大量の資金供給により、物価が上昇に転ずるとしても、金融政策の効果がマクロ経済に現れるためには、

数ヶ月かかります。まだ、日銀の新しい金融緩和措置が有効かどうか、なんともいえません。


それなのに、株とか為替というのは、テレビでは尤もらしい理屈を付けていますが、

あれは、何か形になる理由を付けないと、テレビや新聞が開放してくれないから、現場のディーラーなどが

インタビュー用に、予め「作文」しておくのです。

現実の株式市場や為替市場はもっと、よく言えば直感的、悪く言えばいい加減な世界です。

あがりそうだから、買う。下がりそうだから、売る。あがりそう、下がりそうは全くの「勘」です。

ですから円安は100円を付けに行くでしょうが、それは、誰かが「自分が100円を付けた」と言いたいから、

と、一般の方には信じにくいでしょうが、そういう他愛のない世界なのです。


これによって何を言いたいかというと、株価が上昇し、円安が進んでいるからといっても、

いつ、相場の動きが反転してもおかしくないのですから、株式市場の動向で、安倍政権を支持するとかしない、

などというのは、全く意味がない、ということです。


◆もう一度書きますが、安倍政権の公約は「デフレからの脱却」であり、株価の上昇ではありません。

安倍首相は、内閣総理大臣就任後の最優先課題としてデフレからの脱却を挙げており、

そのためには、無制限の金融緩和を実行することだ、というのです。

私は金融政策だけで物価を上げるのは無理だと思いますが、安倍政権は可能だと考えています。


ならば公約たる「デフレからの脱却」を実現して、物価が持続的に上昇するのを見届けてから、

安倍政権の評価を下すべきであり、「物価が上昇することを期待しての株価の上昇」を見て、

単純に喜んで、評価を下すべきではありません。

さらに安倍政権は、俄(にわか)に人気が高まったことに気をよくして、

国民が株ではしゃいでいる間にTPP交渉の段取りを決めたり、憲法改正手続きを進展させようとしています。

そうしたことも含めて内閣、或いは首相への評価を下すべきです。

「株価が上がったから良い首相」と決めつけるのはあまりにも早計です。

せめて、数ヶ月様子を見て金融政策で物価の下落がとまり、上昇に転ずること。

しかも1ヶ月だけではなく少なくとも一四半期(3ヶ月)連続して消費者物価指数が持続的・継続的に上がることを

見とどけてから評価を下すべきなのです。

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