カテゴリー「領土問題」の記事

2012.11.19

「ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議」←アラブ・イスラエル紛争入門。

◆記事:ガザ空爆死者91人に エジプトで停戦協議(産経新聞 11月19日(月)20時25分配信)

イスラエル軍は、パレスチナ自治区ガザ地区への空爆開始から6日目となる19日も、

ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの軍事拠点などへの攻撃を続けた。

ハマスなどもロケット弾攻撃を継続。フランス通信(AFP)によると、空爆開始からのガザでの死者は計91人に達した。

イスラエルのメディアによると、停戦仲介に乗り出しているエジプトの首都カイロでは18日、

イスラエルやハマスなどの当局者が停戦の可能性を協議。ハマス関係者はAFPに話し合いは「前向き」だと語った。

またイスラエルの後ろ盾である米国のオバマ大統領は18日、イスラエルの自衛権を支持する一方、緊張緩和の必要性を強調した。


◆コメント:パレスチナをめぐるアラブとイスラエルの紛争の大元は紀元前になります。

日本は、総選挙の話で持ちきりですが、アラブ=イスラエル紛争の長い歴史と、

絶望的な現状を考えると、誤解を恐れずに言えば、日本の自民VS民主なんて、どうでも良いようなものです。


今、適当な地図が見つからないので、古い紛争地図を用います。

Palestine

レバノンは今回、無視して下さい。イスラエルとガザ地区、ヨルダン川西岸がどのような

位置関係にあるか、ということを分かって頂ければ良いのです。


パレスチナというのは「地名」です。しかし、明確な境界があるわけではない。

イスラエルとヨルダン川西岸、ガザ地区を合わせて「バレスチナ」と思って下さい。

紀元前10世紀頃、ユダヤ人がここに国を創りました。「イスラエル王国」といいます。

イスラエル王国の首都は「エルサレム」でしたが、紀元前586年に、新バビロニアに滅ぼされます。

そのときから、ユダヤ人はパレスチナ人は2500年近く、国を持たず、主にヨーロッパに拡散します。

そしてヨーロッパ中で邪魔者扱いされて、辛酸を嘗(な)めることになります。

この怨念がすごいわけです。


また、厄介なのは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は実は、同じ神様を自分達の神様と思っています。

ユダヤ教の教典が旧約聖書、そこから派生したのがキリスト教で、その教典が新約聖書です。

イスラム教もこの二つから派生したので、元々は同じ神様を信仰しているのです。。

三つの宗教ともエルサレムを「聖地」としているから、エルサレムの取り合いが起きて、揉め事の原因になってます。


◆追い出されて2500年後、第二次大戦後、ユダヤ人が再びパレスチナに国を創ったのが「イスラエル」です。

ユダヤ人はユダヤ教を信仰するし、そして多分、あまりにも優秀でカネ儲けが上手なので、

ヨーロッパ中で嫌われ、差別されます。それが2500年続いたのですから、たまりません。


19世紀から「シオニズム」という祖国再興運動がユダヤ人の間に興りました。

第2次大戦では、ご存知の通りヒトラーによるユダヤ人のホロコーストがあったので、ますます、その機運が高まります。

第二次大戦後、1948年、パレスチナに強引に国を創ったのが現在のイスラエルです。

もともと、パレスチナはユダヤ人のものなんだ!

という訳です。

しかし、ユダヤ人がヨーロッパでちりぢりになっていた間に、アラブ人(イスラム教徒)がパレスチナに

当然、街をつくり、住んでいたのです。それを無理矢理追い出して、イスラエルの樹立を宣言した。

パレスチナ人というのは、「パレスチナに住んでいたアラブ人」ということですが、彼らは隅っこの、

ガザ地区とヨルダン川西岸に追い出されます。これは面白くありません。


これが長い、今なお解決しない争いごとの原点です。


◆中東戦争

中東戦争は大きいのが第一次から第四次まで4回ありました。

第一次は、1948年、イスラエル建国直後、イスラエルと、

これに反発するアラブ諸国(エジプト、サウジアラビア、イラク、トランスヨルダン、シリア、レバノンなど)との争いで、

1949年、国連が停戦勧告を行い、イスラエルと各国との間で停戦協定が結ばれます。

この際、ガザ地区はエジプト領に、ヨルダン川西岸はヨルダン領にするということで、合意が為されたのです。



第二次中東戦争は、スエズ運河をエジプトが国有化しようとしたのに反発したフランスとイギリスが

イスラエルを焚きつけて戦争を始めさせ、自分たちは仲介者の立場をとります。はっきり言ってヨーロッパ人が狡い。

スエズ戦争といいます。アラブ=イスラエル紛争の本質とはあまり関係が無い、イスラエルが欧米人に利用された戦争です。



問題に収拾が付かなくなったのは第三次中東戦争です。

イスラエルが1949年の停戦協定を守って、それ以上、領土を拡げようとしなければ良かったのですが、

イスラエルとシリアの間にある、「ゴラン高原」をイスラエルは狙いました。

1697年、イスラエルは6月5日、いきなり先制攻撃を仕掛け、ゴラン高原、(エジプト領の筈の)ガザ地区、

(ヨルダン領の筈の)ヨルダン川西岸、ゴラン高原、さらに、シナイ半島(アラビア半島とアフリカ大陸の間にある三角形の半島)

をわずか六日間で占領します。エジプトとシリアは怒りました。


第4次中東戦争で、ゴラン高原はシリアが、シナイ半島はエジプトが奪回します。


◆イスラエルはガザ地区やヨルダン川西岸もイスラエルにしたいのです。

だから、ガザ地区を攻撃し、ガザ地区に追い込まれたアラブ人を追い出し、

ここも、イスラエル領にしたい。一方、アラブ側は今のイスラエルに住んでいたアラブ人がガザ地区にいるのですから、

ここを追い出されたら行き場を失う。反発するのは当然です。要するにそのことで、ずっと血で血を洗う戦争が続いてます。

記事を読むと分かる通り、イスラエルの空爆はものすごい。ひどいのは非戦闘員の一般人の集落まで空爆して、皆殺しにしている

ことです。完全にテロリズムです。しかし、これをアメリカが師事するから厄介です。

御存知の通り、アメリカの政財界には多くのユダヤ人がいて、彼らの支持を得ることが、歴代アメリカ大統領の必須課題になっている。

ノーベル平和賞を受賞した、オバマ大統領とも有ろう人が、この非人道的なイスラエルの空爆を「支持」しています。

国連で停戦決議を採択したくても常任理事国であるアメリカが拒否権を発動するから、採択できません。


本当に世界で最も悲惨な地帯です。幼いパレスチナ女の子が人形を拾ったら、実はそれが爆弾で、

子供が肉片と化す。

パレスチナの日本で言えば高校生の年頃の女の子が自爆テロとなり、イスラエル領に突っ込む。

こんなのは、両方が譲歩するしかないのですが、いつまで経っても出来ない。

戦争が如何に悲惨か、今も世界の遠くは慣れたところで、人間の殺し合いが続いています。

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2012.08.16

尖閣に上陸した香港の中国人は、事故を装って殺すのがいいと思います。

◆記事:尖閣 領海侵犯で残る9人も逮捕(NHK 8月15日 21時25分)

沖縄県の尖閣諸島の魚釣島の沖合で、領海に侵入した船に乗っていた、香港の民間団体のメンバーら9人を、

海上保安本部は不法入国の疑いで逮捕しました。これで、魚釣島に上陸して警察に逮捕された5人と合わせ、

逮捕者は14人となり、警察と海上保安本部は14人全員を沖縄本島に移送し、本格的に取り調べることにしています


◆コメント:ネット上では白熱してますが・・・。

のっけから、こんなことを書くと、白けるのですが、

ネット上では、昨日の韓国大統領の天皇陛下謝罪要求や、今日の香港民間人尖閣諸島上陸に

激怒しているように見えますが、現実世界を落ちついて観察すると、例えば電車の中で

この問題を議論したり、一人で興奮してブツブツ言っている人はただの一人もいませんでした。


もしかすると、こういうニュースはネットで騒ぐ「ネタ」として使える、と喜んでいるのではないか?

とおもいます。


それはさておき、香港からの民間団体が尖閣諸島の魚釣島に上陸した、とのこと。

これは、昨日の韓国、イミョンバク大統領の「天皇陛下謝罪要求」とは次元が違います。

尖閣諸島は日本の領土ですから、そこに正規の入国手続きなしに、侵入したのですから、

出入国管理法違反。つまり違法行為です。

軍隊ではないけれど、正規の手続きなしに日本領に入ることは、日本の主権を

侵害してます。

以前、漁船の船長を捕まえてお気ながら、途中で中国が日本向けのレアアースの輸出を禁止し、

中国に出張中の日本企業社員を人質にとり、中国漁船の船長を解放しろ、といわれ、

日本は、アッというまに屈服し、中国に帰国した、日本の国内法で裁かれる筈だった

船長は、得意満面。あちらでは「英雄」と言われました。


それ以前から日本の外交のヘタクソさは世界が知って今したが、

漁船の船長を解放したとき、世界は日本が中国に土下座した、

と見なしたことでしょう。以前にも増して、他国からはナメられっぱなしです。


◆民主党も日本も、見直されたいなら、逮捕した連中を事故に見せかけて殺せばいいのです。

今、衆議院を解散総選挙しても、民主党に変わる傑出して有能(そう)な政党がないので、

あまり意味がないのですが、民主党はあまりにも政治のセンスがない。

民主党政権は、マニフェストってなんだったのですか?と、誰でも呆れるほど

公約を守らず、殆ど詐欺です。大飯原発、消費税で更に支持を失い、

これ以上失うものがないときです。

今日のように、香港の船が来ると分かっているのに、阻止できなかった

ということで、より一層(少なくともネット上では)、民主党政権に対して

非難ごうごうです。上手く対処すれば、かなり今までの失点を取り戻せた筈です。


但し民主党はどうでもよくて、日本があまりにも国際的にナメられている気がします。

人間は、実に醜い動物で、相手が怒らない。怒っても怖くないと思うと、

どこまでもつけ込んできます。

国際社会における日本の印象を変えるには、とんでもないことを敢えて書きますが、

香港の抗議団体で、逮捕した9人を殺してしまうことが一番有効です。

人一人の生命は全地球より重い、とか、そんなことをしたら、日本は中国韓国以下になる

などと生ぬるいことを言っているからいつまでも変わらないのであって、

遂に日本がキレた、と思わせることが肝心です。


勿論、公然と「捕まえた中国人は殺しました」と言ったら、五月蠅いことになるので、

「9人は護送中の事故で死亡」とか「獄中で自殺」とか見え透いたウソをついて、

しかし、殺す。証拠がのこらないように、「夏は遺体の腐敗が速いので」

といって、荼毘に付して骨だけ駐日本大使を夜中に呼び出して渡します。

あまりにも野蛮ですが、それぐらいしないと、ますます世界各国にナメられて、

国家の安全保障に関わるとおもいます。

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2012.08.12

領土問題(尖閣諸島・竹島)の基礎知識。

◆尖閣諸島に関する基礎知識。

8年以上前に、国際法上、尖閣諸島は紛れもなく、日本の領土である理由を書きました。

行間が一定せず、読み難いので、恐縮ですが、

2004年04月16日(金) 尖閣諸島、「領土」として登記=台湾←ドサクサ紛れにひどいね。しかし、国際法に「登記」は無いのです。

国家がある土地に対する領有権を取得するために必要な法律上の根拠を、「領有の権原」といいます。

伝統的には、割譲、先占、時効、併合、征服、添付、の6種類の権原が認められています。

添付は自然現象により領土を取得することで、例えば領海内で海底火山の噴火によって、

新しい島が出現した、というようなケースです。

割譲は複数国家の合意による領土の移転。

併合と征服は、一国が他国の領土を強制的に自国の領土にしてしまうことです。

現代国際世界では、国連憲章により他国を武力攻撃することは許されないから、

併合、征服ということは、原理的にあり得ないことです。

先占というのは、
「どの国家の領有にも属していない無主の土地に対し,国家が他の国家に先んじて支配を及ぼすことによって自国の領土とすること。」

で、尖閣諸島は正に、これに該当します。


◆竹島問題の基礎知識

これは、約6年4ヶ月前に書きました。

2006年04月26日(水) 竹島問題の基礎知識

読んで頂くとわかりますが、戦後、日本は「朝鮮半島の領有権」を放棄し、

サンフランシスコ講和条約(1951年)では、
日本は「済州島、巨文島及び鬱陵島を含む朝鮮」を放棄する

ことは明記していますが、領有権を放棄する島に「竹島」は含まれていないのです。

現在、竹島は「島根県隠岐郡隠岐」ですが、韓国はなし崩し的に自国領土だと主張していますが、

それを明確に定めた国際法(条約など)はどこにも存在しないので、国際司法裁判所に判定して貰うのが

適当だと日本は、提案してますが、韓国はそれは嫌だ、といいます。

国際司法裁判所の判断に委ねたら不利だ、と思っているのでしょう。


それにしても、日本は主張しなさすぎます。

金曜日に韓国のイミョンバク大統領が竹島上陸に出発する、と分かったいたのですから、

日本は、野田首相及び外務大臣などが先回りして竹島に到着して、イミョンバクが来たら、

「日本へようこそ」とかなんとか横断幕を張って迎えたら、韓国大統領は上陸できたかどうか。


いずれにせよ、竹島自体の面積は0.23平方キロメートルで、これは東京の日比谷公園の面積とほぼ同じです。

国家間のメンツだけの問題で、誠にアホ臭い話です。

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2012.06.13

「<丹羽駐中国大使>尖閣発言で超党派議連が更迭求め決議へ」←フィナンシャルタイムズを読んだ。

◆記事:<丹羽駐中国大使>尖閣発言で超党派議連が更迭求め決議へ(毎日新聞 6月12日(火)19時1分配信)

超党派の「日本の領土を守るため行動する議員連盟」(山谷えり子会長)は12日、国会内で総会を開き、

英紙のインタビューで東京都による尖閣諸島購入計画を批判した丹羽宇一郎駐中国大使の

更迭を求める決議を採択することを決めた。文言など詳細は調整する。

総会には、自民党やたちあがれ日本など野党に加え、民主党の議員5人を含む約20人が出席した。

玄葉光一郎外相が外務省幹部を通じて丹羽氏に注意したことについて

「更迭する以外に日本政府のはっきりした意思表明はない」(衛藤晟一参院議員)など、不十分だとする意見が続出。

更迭を求めて決議を行うことを決めた。

また、英紙が1日にインタビューしてから記事が出る7日までの外務省の対応に批判が噴出。

北京の日本大使館職員がインタビューに同席していたといい、同省の担当者は

「(発言)内容は記事が出るまで北京の大使館から本省に連絡がなかった。不適切な発言で、それが報告されなかったことは問題だ」

と北京大使館の対応にも問題があったとの認識を示した。


◆【翻訳】Financial Times:“Tokyo warned over plans to buy islands.”(June 6, 2012 12:56 pm)

丹羽宇一郎駐中国日本大使は、東京都による尖閣諸島購入計画は

両国間の関係に極めて深刻な悪影響を与えるであろう、と忠告した。

丹羽大使は、石原慎太郎東京都知事がこの計画を実行したら、

日中関係は、1972年に正常化してから発展させてきた両国関係を脅かすだろう、

と述べた。


丹羽宇一郎大使は、フィナンシャル・タイムズのインタビューに応じ、
「石原知事の計画が現実化したら、日中関係に極めて深刻な危機をもたらすことになる。

過去数十年に亘る、両国間の関係改善の努力を水泡に帰すべきではない」と述べた。


丹羽氏の発言は、中国近海における、さまざまな領海争いの最中に為された。

中国の海洋調査船とフィリピン海軍艦船との揉め事にフィリピン政府は抗議し、

ベトナムも、海洋調査を中国に妨害された、と非難している。


この種の紛争は(中国の台頭を懸念する)米国の肩入れにより、一層面倒なことに

なりつつある。パネッタ米国防長官は、アメリカは、アジア太平洋地域で、保有艦船全体の5割だった配備比率を
2020年までに6割とするとの考えを表明した。


尖閣諸島は、長らく日本が自国領土であることを強調しているが、中国側は"Diaoyu Islands”(釣魚島)

と名付けて、中国領と見なし、東アジアに於ける一触即発の危険を孕む地域になっている。

2010年、中国漁船と日本の海上保安庁巡視船との衝突事件は、

外交問題、貿易問題にエスカレートし、一応落ちつくまでに数ヶ月を要した。


丹羽大使の見解は、石原慎太郎東京都知事の計画に対する日本政府側から今までで

最も強い、懸念表明である。



現在、尖閣諸島は私有地であり日本政府が賃借している状態である。

しかし、石原氏は長らく、この日本政府の曖昧な融和的な方法に異を唱えていたが、

今年の4月、東京都が、島の所有者から、尖閣諸島を購入する計画を表明した。

丹羽大使は、石原都知事の計画には法的その他問題があり、購入前調査だけでも、

外交問題になりかねない、と言っている。


丹羽宇一郎氏は大手商社、伊藤忠商事の会長であったが、2010年、

初めての民間出身の駐中国大使に任命された。


日中間の経済的な関係は、この数十年で急拡大している。

日本の財務相のデータによると、昨年1年間の日本と中国の貿易額は27兆円(3,450億ドル)を超えている。

中国側のデータによると、日本から中国への海外直接投資がくは2011年、前年比50%も増加している。



歴史的な問題に起因する両国間の憎悪感情と急速に発達した中国の国力のゆえに、

日中関係は、世界で最も微妙な、外交問題の一つである。


日本政府は、石原都知事の計画に、殆ど反応を示さずにきた。

玄葉外相は、「冷静かつ大局的な観点から対応するべきだ」と曖昧な言葉を発した。


(東京都ではなく)日本政府が尖閣諸島を買い取るという案は、野党・自民党が次の選挙の公約に

掲げようとしている。


しかし、日本政府が尖閣諸島を購入する、という姿勢を表明したら、近年ますます

自らの領有権を強硬に主張する中国は、やはり黙っているわけが無い。

石原都知事の計画に対しては、都議会からも反対意見が出ている。それよりも、

もっと有効な税金の使途があるだろう、というわけである。


それでも、石原知事は1日の定例記者会見で、

都が呼び掛けている尖閣諸島購入に向けた寄付が同日正午現在で約7万件、

総額約10億1048万円に達したと発表した。

共同通信によれば、石原氏は、

「寄付金全体で島の購入があがなえるならそれに越したことはない。税金を使わずに済むのだから」と述べた。


◆コメント:政府の方針に反対だから、って、総理も外相も石原プロジェクトに何も言っていないではないか。

日本の新聞は、駐中国大使の丹羽宇一郎氏の発言を「英紙のインタビューに答え」としか

書いていないが、こういうものはそのインタビュー全体を読み、文脈の中で発言者の意図を

知ろうとするべきであるが、Twitterを見ていると丹羽さんが「日本の権益を守ろうとしない売国奴」とか、

色々ひどい言葉が書いてあるが、彼らの中でFT(フィナンシャルタイムズ)の原文を読んだ人間は1%もいないだろう。

上の翻訳が全てである。


「丹羽更迭論」の理由として「政府の方針に反対したから」という人がいるが、

尖閣諸島は私有地であり、それを購入しようとしているのは東京都(=石原慎太郎)であり、

国の方針がどうなのか。野田首相、玄蕃外相ともに、石原慎太郎が余程怖いのか、まだ、何もいっていない。

日本政府が公式見解を示していないのであるから、

丹羽発言が日本政府の政策・方針に反対している、という批判は論理的に正しくない。

政府の方針が「無い」のだから、反対も賛成もない。


◆丹羽宇一郎、元・伊藤忠商事社長が、どのような人か知らないのではないか?

これもTwitterで見かけたが、丹羽氏が伊藤忠の社長室でふんぞり返っていただけで、

エリートコースまっしぐらで苦労もしらないのだろう、と、本件とは何も関係無いと思うが、

そういうことを書いている人がいた。少しは調べろ、と、言いたい。

私は、今までに何度丹羽宇一郎氏のことを書いたか分からないが、今一度書く。


1999年、経営危機にあった伊藤忠商事の社長に就任した丹羽さんは、調査を命じ、

伊藤忠が4,000億円もの不良資産を抱えていることを知り、一括償却を決めた。

社員にこれまで以上に働けと、要求した丹羽社長は、給与を全額返上し、

1年間無給で働き、社長車も廃止して、電車通勤し、

昼飯は傘下のファミリーマートの弁当とか同じく傘下の吉野家の牛丼で済ませた。

経営立て直しに成功して、史上最高の経常黒字にしたあとも、丹羽氏は電車通勤を続けた。


「日本の領土を守るため行動する議員連盟」が丹羽大使の更迭を要求したそうだが、

この不況下、家計の所得が減り、それでも国民はまじめに納税している。

その税金から国会の費用が賄われている。

国会議員は、

歳費129万円+文書通信交通滞在費100万円(月額。非課税)+立法事務費65万+ボーナス718万+JR無料 etc.

を受け取り、生活に困らない状態で消費税率引き上げを決めようとしている

国会議員は、尖閣諸島は別として、丹羽さんを見習って、次の選挙まで無給で働いては如何であろうか。


◆フィナンシャルタイムズのインタビューのみでは、真意が分からない。

丹羽大使は、何も尖閣諸島は中国の領土だ、と発言したわけではない。

日中間に領土問題が存在するかのような誤解を招いたことがけしからんというが、

実質的には、我が国固有の領土である、尖閣諸島を中国領だという彼の国と

領土問題は確かに存在する。


以下は、私の想像である。

丹羽氏はこの数年の両国関係を見て、2010年中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突し、

日本は一旦、中国人船長を公務執行妨害で逮捕し、菅直人首相と前原誠司外務大臣は

「国内法で粛々と判断する」と大見得を切ったが、


中国が「報復」と称し、中国本土にいたフジタの社員4人を

「許可なく軍事管理区域を撮影した」として身柄を拘束し、更に

レアアースの日本への輸出を止める、など、殆どヤクザのように凄んできたら、

那覇地方検察庁が勾留延長期限が5日残っている時点で、

わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮して、船長を処分保留で釈放する。

という情けない結果になった、国際世論から見たら、本当に悪いのは中国なのに、

日本はちょっと中国に脅迫されたら、「土下座をして謝った」ように映ったことであろう。


丹羽大使は当時既に中国大使で、船長逮捕に関して、2回も3回も未明に中国の外務大臣に

呼び出されて抗議をされる、など屈辱的な目に遭わされた。

私が思うに、丹羽さん個人としては尖閣諸島に関しても内心、こんちくしょう、と思っているが、

都知事が、あるいは、国が、尖閣諸島を所有者から購入し、それを発表したら、

中国が、ゴタゴタいうのは目に見えている。そのときに、今度は本当に肚を据えて

中国とケンカする覚悟はあるのですか? と、言いたいのではないか、と思う。

字面だけをなぞって、「丹羽大使は日本の国益を損なっている」

という意見は、あまりにも短絡的、表層的で、幼稚だ。

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2011.02.16

「GDP 日中逆転が確定」←中国に対する日本のODAって累計幾らだと思います?

◆記事:GDP 日中逆転が確定(毎日新聞 2月14日(月)12時32分配信)

内閣府が14日発表した10年の日本の名目国内総生産(GDP)は、

国際比較で用いられるドル換算で5兆4742億ドル(479兆2231億円)となり、

中国が既に発表した10年の名目GDP5兆8786億ドル(39兆7983億元)を下回って、

世界3位に転落したことが確定した。

日本は1968年に当時の主要指標だった国民総生産(GNP)で旧西ドイツを抜いて

米国に次ぐ「世界2位の経済大国」の地位を守ってきたが、43年ぶりにその座を明け渡した。


◆コメント:単純比較しても、意味がないことです。

GDPの絶対額が中国の方が大きくなったという。

当たり前である。

外務省のサイトに国ごとの基礎データが載っている。

中華人民共和国(2010年5月現在)を見る。

人口:約13億人

とある。では、日本はどうか?昨年10月に実施した最新国勢調査結果は

2月25日に発表される。現在入手可能な最新データは、

その前、2005(平成17)年の国勢調査結果である。それによると、
平成17年国勢調査による総人口(確定数)は127,767,994人

1億2,776万人。つまり、中国の人口は日本の10倍。そのうち労働人口が

どれ程かは知れぬが、本来ならとっくに日本のGDPを追い越していて当然である。

昨年、日本が2位に「転落した」、ことばかりをメディアは取りあげるが、

その差は、
5兆8786億ドル(中国)-5兆4742億ドル(日本)=4,044億ドル

である。中国の人口が日本の10倍なのに、日本の107%のGDPに留まっているということは、

一人あたりの生産性がものすごく低い(約10分の1)、ということだ。

家計に例えるなら、Aさん夫婦2人の世帯が一人月収30万円で合計60万円だとして、

となりのBさんのお宅は20人で(今どき、そんな大家族はないが、仮定上の話だ)、

全員が働いているが、家計の月収は60万×107%=64万2千円。

各人の月収は、単純平均すると、64万2千円÷20=3万2,100円ということになる。


中国の1人辺りのGDPが日本の10分の1だ、というのは、例えればそういうことだ。

総合計ではBさんの大所帯がやや(4万2千円)収入が多いが、

一人3万円ではどうにもなるまい。


◆日本は中国に対して世界一多額の政府開発援助を供与し続けているのだ。

政府開発援助(ODA=Official Development Assistance)のデータは外務省のサイトに

極めてはっきりと記録されている。対中ODA実績概要に明らか。

次の通り記されている(2005年5月現在)。

対中ODAは、1979年に開始され、これまでに有償資金協力(円借款)を約3兆1331億円、無償資金協力を1457億円、技術協力を1446億円。総額約3兆円以上のODAを実施してきました。

この原資は我々が納めた税金である。有償資金協力(円借款)とは

中国に対してカネを貸したのであり、寄付したわけではない。

しかし、対中ODA実績概要を読めば分かるが、

中国の経済的発展は、日本の援助なしには、あり得なかった。

中国の道路も空港も、発電所も鉄道も、病院も学校も、製鉄所も肥料工場も、下水道も、

日本のODAがあったからこそ、構築することができたのである。


中国政府はこのことを中国人民にはキチンと認識させずに、

それどころか、歴史教育で日本人への憎悪を植え付け、

尖閣諸島は元々日本領だと認めていたのに、1968年に海底油田の存在が分かると

急に中国領だと言い始めて、漁船を装ったスパイ船が日本の領海を侵犯した。


「恩を仇で返す」とはこのことだ。

オリンピックを開催し、ロケットまで打ち上げた国に、

日本政府はまだODAを続ける必要はない。

それはあたかも、戸建ての持ち家とベンツを持ち、

40インチの液晶テレビを持つ世帯に、生活保護を認可するようなものだ。

中国あて、ODAに使われた税金は、日本経済の活性化に使うべきである。

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2010.11.11

「尖閣諸島漁船衝突ビデオ流出」に関する考察。

◆記事1:「全く想像せず」=海保、重苦しく―神戸に「激励」殺到(時事通信 11月10日(水)20時24分配信)

漁船衝突ビデオ流出事件で、神戸海上保安部(神戸市)の海上保安官(43)が警視庁の事情聴取を受けた10日、

海保関係者の間には重苦しい空気が流れた。

神戸海保を管轄する第5管区海上保安本部。幹部は「まさか神戸の職員とは…。こんなことをするタイプではない。全く想像していなかった」と驚く。

保安官から告白を受けた巡視艇の船長も、あまりの驚きに本人が何と言ったか、自分がどう答えたか、はっきりと覚えていないという。

神戸海保には夜までに、電話とメールが400件以上寄せられた。「頑張れ」「捕まえないで」など、ほとんどが保安官を激励する内容という。

 東京・霞が関の海上保安庁。首脳級幹部の一人は記者と目を合わせようとせず、問い掛けにも口を真一文字に結んだまま。

別の幹部は「一般の人が応援してくれるのはうれしいが、それと証拠の流出は別だ。

ああいう映像が出たら、領海警備などに支障が出る。海上保安官として考えられない」と肩を落とした。


◆記事2:海保にメールや電話 非難なし(NHK 11月10日 15時40分)

第5管区海上保安本部によりますと、神戸海上保安部の海上保安官が衝突映像を流出させたと報道された正午ごろからおよそ2時間の間に、

メールや電話、あわせておよそ300件が寄せられたということです。その内容は「頑張れ」とか、

「海上保安官をかばってほしい」というもので、海上保安官や海上保安部を非難する内容のものはないということです。


◆コメント:或る行為が犯罪として罰せられるならば、それはその行為が社会に与えた害悪の程度による筈だ。

18世紀のイタリアの啓蒙思想家、チェザーレ・ベッカリーアという人は、著書「犯罪と刑罰」で、

犯罪の重さの尺度は、本来、社会に与えた損害の程度による。

と書いている。確かに、国家公務員法第100条第1項には、
職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。

という文言がある。これを規定した目的は、国家公務員が職務によって知り得た情報を公開することにより、特定・不特定の個人、団体、

ひいては国家が損失を被るおそれがある、という蓋然性を考慮した、一般論である。

その恐れ(個人や団体や国家が損失を被る可能性)を考えると、結果論だけで、当該海保職員を良くやったという訳にはいかない、

とする論理も説得性がないではない。しかし、今までにより一層深刻な情報漏洩が起きた時、日本政府は、

これほど事態を深刻に考えなかったことに鑑み、今回だけ、どうしてこれほど大騒ぎになるのか

理解に苦しむ。


◆国税庁、日銀、自衛隊の情報流出の時、内閣総理大臣は全く知らぬ存ぜぬだった。

私が拙文を公開し始めてから8年7ヶ月になるが、覚えているだけでも、中央官庁による、

今回よりも遙かに重大な情報紛失・漏洩が何度もあった。

例えば、東京国税局が、47万人分の納税者個人情報が保存されているパソコンを盗まれたことがある。

2005年09月24日(土) <納税者情報盗難>47万人分保存のPC2台 東京国税局 責任者は財務相ですよね?ココログ

納税者個人情報には、当然申告された所得が記載されている。つまり金持ちがどこに住んでいるか、を知ることができる。

この情報を悪用されたら、どういうことが起こりうるか、容易に想像が付く。


大不祥事だが、どういう訳か、日本人はこの手の話に殆ど異常に寛容である。国税庁長官は更迭されていない筈だ。

また、国税庁は財務省の外局だが、財務大臣、ひいては行政府を統括する内閣総理大臣から、何の謝罪もなく、

その後、この情報がどうなったのか。ある程度は調査の結果が出たのか、うやむやに終わった。


更にひどい例。日本銀行松江支店職員の自宅パソコンから経営状態が悪化した企業の財務状況などの内部資料が

ウィニー経由で流出し、そのため、「破綻懸念先企業リスト」に載っていた企業が本当に破綻してしまったことがある。

2008年03月23日(日)「日銀松江支店 内部資料が流出」←役所の情報管理ココログ

これは、日本の中央銀行の情報漏洩で、実際に企業が破綻したのであるから、「社会に与えた実害」が発生したのであるが、

日銀総裁も、内閣総理大臣も辞めなかった。

更に、自衛隊員の私物パソコンから、国防の要であるイージス艦に関する機密情報が、エロ写真と共に、やはりウィニー経由で

世界にバラ播かれ。日本国が世界の笑いものになったのは、記憶に新しい。

日本国を防衛するシステムに関する情報を、ご丁寧にもわざわざ世界に知らせてしまったのであるから、ただ事ではないが、

この時にも内閣総理大臣が謝罪した覚えはない。


◆中国漁船が不法に日本の領海で操業し、海上保安庁の巡視艇に故意に衝突した事実を何故隠すのか。

今回、法形式論的には、海上保安官がビデオをYouTubeに掲載したことは、違法行為になるかもしれないが、

財務省や自衛隊の情報漏洩は、納税者や日本国の安全を危険に晒したのである。何も起きないのは、偶然である。

日本銀行の内部資料流出は、一企業を破綻させてしまった。


それに対して日本の領海で密漁を行い、かつ海保の巡視艇に衝突してきた中国船の様子を、記録したビデオは、

中国漁船の行為の違法性、日本の主張の正当性の証拠となるもので、それよりもデメリットの方が大きいとしたら、

何故なのか。法令遵守(コンプライアンス)上の問題が全くないとは言えないが、

そもそも、政府がビデオ映像をもっと早い時期に世界に公表するべきではなかったのか。


一旦逮捕した中国漁船の船長を取り調べ半ばで釈放し、中国には、「対日外交はゴリ押しに限る」ことを教えてしまい、

アメリカには呆れられ、ロシアまで大統領が図に乗って北方領土にやってくる。

日本の外交上の失敗が国際社会で露呈してしまい、これこそが社会(日本国)に対する不利益をもたらしているのに、

ビデオを漏洩した海保職員を国家公務員法で処分する、というのは、問題の本質の隠蔽である。

と世論は察しているのであろう。教科書風に書くならば、

海保職員の行為は、国家公務員の法令遵守義務という法的安定性を脅かしているが、

その行為には「具体的妥当性」が備わっている、と認められる。

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2010.10.17

「中国3都市で大規模反日デモ 1万人超、日系店襲撃」←現象だけを見ても本質は分からないのです。

◆記事1:中国3都市で大規模反日デモ 1万人超、日系店襲撃(東京新聞 2010年10月16日 20時56分)

【北京共同】中国四川省成都など3都市で16日午後、計1万人を超えるとみられる大規模な反日デモが行われ、

成都では日系スーパーのショーケースなどが破壊された。沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で起きた中国漁船衝突事件をめぐり、

東京の中国大使館前で同日、尖閣諸島の領有権を主張する中国への抗議デモが行われており、

中国のデモ隊はこれに対抗、「日本は釣魚島から出て行け」などと叫んだ。

中国での大規模な反日デモは、日本の国連安全保障理事会常任理事国入り問題などがきっかけとなった2005年4月以来。

菅直人首相と中国の温家宝首相が今月上旬にブリュッセルで会談し、改善に向かい始めた日中関係は、再び緊張した。

新華社電によると、成都市での反日デモには2千人以上が参加。陝西省西安市でも7千人以上がデモ行進、

日系スポーツ用品メーカー、ミズノの店舗に押し掛けた。河南省鄭州市でもデモが行われたが、人数は不明。

北京の日本大使館によると、成都などの反日デモで、日本人が負傷したとの情報は入っていない。

成都の反日デモの群衆は、発生から約3時間後の16日午後5時(日本時間同6時)ごろに引き揚げた。


◆記事2:東京で中国政府への抗議デモ(NHK 東京で中国政府への抗議デモ)

尖閣諸島沖で起きた中国漁船による衝突事件をめぐって、中国政府の対応に抗議するグループが、

16日に東京都内でデモ行進などを行い、警視庁が警戒に当たりました。

警視庁によりますと、デモ行進は16日午後、東京・港区内で行われ、およそ2800人が参加したということです。

デモ行進のあと、参加した人の一部は港区元麻布にある中国大使館を訪れ、中国政府への抗議文などを読み上げました。

中国大使館周辺には一時、大勢の警察官が配置され警戒に当たりましたが、大きな混乱はありませんでした。


◆コメント:5年前にそっくりですなあ。あまりまともに論ずる気になりません。

「あまりまともに論ずる気にならない」のは、中国人も日本人も、デモに参加している人達が、

歴史的事実や国際法を知った上で行動しているとは、思えないからです。

ところで、「5年前にそっくり」とは、どういうことかというと、2005年4月、

日本が国連の常任理事国になろうと、名乗りをあげていたことと、歴史教科書の問題が重なって、

中国の日本大使館や、中国各地の日本領事館の窓ガラスが割られる、というような事件があったのです。

国際法上、日本大使館や領事館の敷地内は、日本ですし、そもそも石を投げて問題が解決する訳じゃないでしょう。


そういう民度の低い国民に「正論」をぶつけても仕方がない。


それに、5年前も今日も共通しているのは、デモそのものはかなり騒然とした興奮状態なのに、

群衆は、2,3時間後に潮が引くように、一斉に引き揚げている。

日本政府は公式には云えないけど、皆さんお気づきのとおり、「やらせ」ですね。多分。

正確にいうと、対日強硬論を胡錦涛政権が抑圧しようとすると、失脚するかもしれないという、

中国共産党の内部事情があります。


◆胡錦涛政権は、共産党内部では、以前から対日関係「弱腰」と、強く批判されています。

今回の騒ぎを感情的に、或いは国際法的正論だけで理解しようとしても、分からないんです。

私もはじめは、国際法上、領海を侵犯したのは中国漁船で、日本の領海内で中国漁船が意図的に

海上保安庁の巡視艇にぶつかってきたのだから、当然、日本の法律に従って処分すべきだ、

と思っていましたが、これはあまりにも一面的な思考でした。

相手国の国家中枢の状況まで、分かった上で、どう対処するか決めるべきだったのです。


中国は、共産党による一党独裁支配ですが、共産党内部では昔からすさまじい権力闘争が繰り返されています。

派閥がいくつもあって、胡錦涛主席は「共産主義青年団グループ」という派閥の領袖です。

当然、これに対抗する派閥があり、胡錦涛指導部は盤石ではない。むしろどちらかと言えば脆弱な政権です。

独裁国家といっても、共産党が潰れることはないけど、胡錦涛氏は下手な政治的選択をすると失脚するのです。


特に対日関係で、問題が起きると、非常にヤバい。

胡錦涛政権は、2006年10月、当時の安倍晋三首相が靖国に訪問するかしないか、

態度をはっきりさせていなかったのに、胡錦涛氏自らの判断で、

これは、事実上、(安倍は靖国に)行かない、という判断だろう。

と断定し、5年間中断していた日本の内閣総理大臣による公式訪中を受け入れ、

2008年5月、公式来日の際、公式発言で、
歴史を語るのは未来のためだ。日本の明治維新とその後の近代化、戦後の平和的発展を高く評価する。

我々は進歩している日本の省エネ・環境技術に学びたい。

と、非常に日本に対して肯定的なメッセージを送りました。

四川大地震の後、日本は国際緊急援助隊を派遣しました。中国の歴史で外国の援助隊を受け入れたのは

これが初めてでした。そして胡錦涛氏は、洞爺湖サミットで来日したときに、援助隊のメンバーを北海道に呼んで、

自ら謝意を表明しました。また2008年6月長い間両国で揉めていた東シナ海のガス田問題で、「共同開発」を

提案しました。これらは、従来の中国指導部が、特に主権・領土問題で強硬的な姿勢を維持していたのと

対照的で、かなり勇気のある、というか中国の指導者としては、大胆なことなのです。


ところが、これら胡錦涛氏の「親日」外交は、中国共産党や、学者や、中国外務省から、

ものすごく批判され、外務省高官が「胡錦涛は許せん」と言ったほどだそうです。

だから、その後、胡錦涛は本来共産党の最高権力者、独裁者なのに、これら中国国内の反発勢力に

気を使わなければならなくなったのです。


最近、共産党内部、ネット上で見られる一般人や、制服軍人の論調は大変ラディカル(過激)です。

軍事闘争の準備をして、中国の海洋利権を確保すべきだ、という滅茶苦茶なんですけど、

上述したような事情があるので、胡錦涛は「そういうことを言ってはいかん」と迂闊に言えないのです。


そういう雰囲気なのです。そう言う状況下で、今度のように、船長を逮捕したらどういうことになるか。

外務省の中国専門家から見れば明らかだったようですが、岡田外務大臣は、とにかく原理原則に拘り、

外務省の東アジア局が意見を具申しても、聞こうとしないそうです。民主党は「政治主導」を掲げていますが、

外交も国政も専門的なテクニカルな部分があるので、それに通暁しているのは中央官庁の役人なのです。

政治主導でもいいけど、餅は餅屋です。対中国交渉のノウハウを蓄積している外務省役人の知識を利用しなかったから、

謂わば中国の扱いを知らないド素人がケンカを売ったら、予想外に中国が強行にでたので、たちまちビビって

弱腰になってしまったわけです。


しかたがないから、漸く役人の助けを借りざるを得なくなったのでしょう。

らちが開かないので、今月末、ハノイで日中首脳会談をやることにしました。
◆記事:日中首脳会談、月末にハノイで=関係修復へ本格対話(時事通信 10月14日(木)0時29分配信)

日中両政府は13日、ハノイで28日から開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議の際に、

菅直人首相と温家宝中国首相による首脳会談を行うことで大筋合意した。複数の日中関係筋が明らかにした。

沖縄県・尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件で悪化した両国関係は改善に向けた動きが出ており、

ハノイでの首脳会談で修復が図られる見通しだ。

外務省の斎木昭隆アジア大洋州局長は13日、北京を訪れ、中国外務省幹部と会談。

4日にブリュッセルで行われた日中首脳会談で、戦略的互恵関係の進展で一致したことを受け、ハノイでの再会談に向けて調整した。

これに関し、中国の武大偉朝鮮半島問題特別代表(前外務次官)は13日、月末に首脳会談が実現するとの見通しを記者団に明らかにした。

こういう事務レベルのとりまとめは、いずれにせよ。外務省の役人(斎木局長)がやるわけです。

政治家だけでは、外交はできない。特に民主党は初めて政権をとったから、政治家にノウハウの蓄積は全くない。

最初、逮捕拘留したら、どういうことになるか、全然、岡田外相も菅首相も分かって無かったのです。

このハノイ会談で、どちらの国も「シャンシャン」と手打ちにするつもりではないかと思います。

それまで、あーだこーだいっても、大衆は感情で動いているだけなので、

「中国人のデモはけしからん」とか「日本でも反中国デモが行われた」

ということは、気持は分かりますし、或いは事実ですれども、死者でも出ない限り、あまり重要な事ではありません。

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2010.09.28

【フィナンシャル・タイムズ翻訳】「中国の目論見は裏目に出るかも知れない」←冷静に論じています。

◆昨日、The Economistの拙訳でお分かりの通り、海外のインテリは冷静です。

日本のマスコミは自虐的というか、海外の新聞は必ずしも

日本はだらしがない。

と書いている訳ではないのに、そういう部分だけを抽出しています。

元々、反日的なニューヨークタイムズですら、原文を読むと、

「中国が得たものはない」と述べています。しかし、夕刊フジ(だから仕方ないですけどね)は
「日中間意地比べでの屈辱的退却」 NYタイムズ

と報じています。確かにそう言うセンテンスもあるのですが、一方的に中国を支持しているわけではないのです。

これは、ニューヨークタイムズの25日付社説の一部です。NYT紙は同時に、
中国が得たものは何も無い。
と、はっきり書いています。タブロイド紙といえどもあまり無責任な記事を

載せて欲しく無いですね。「中国の駄駄っこぶりも困ったものだよ」というのが、

欧米のインテリの多くが感じていることではないかと思います。

今日はフィナンシャルタイムズの記事を翻訳し、その証拠として提示させて頂きます。


◆【翻訳】フィナンシャルタイムズ「中国の目論見は裏目に出るかも知れない」

原文は、"China’s tactics risk backfiring"。要有料購読ですが、URLは

http://www.ft.com/cms/s/0/5050a0e8-c7fa-11df-ae3a-00144feab49a.html

です。

日本政府は、中国漁船の船長を逮捕・拘留したあと、急に中国との外交上の緊張が高まったため、

早期に船長を解放し、問題に目を瞑るように見えた。

しかし、船長を釈放した直後から、日本政府には、「中国の圧力に屈し」たことに関して、

国内から厳しい非難が集中した。


しかし、中国政府のあまりにも強引な対日政策は、逆効果だったのではないか。

アジア周辺諸国は、「世界第二位の経済大国」に成り上がった中国の強引さに警戒を強めている。


日中関係の悪化は、中国と周辺諸国との関係にも微妙な亀裂を生み始めている。

今週(訳注:先週)温家宝首相が、日本と領有権で争っている尖閣諸島を「(中国の)聖なる領土」と

述べたことは、中国が、これまでになく領土権の主張に関して強い態度を取る姿勢を露わにしたものと

言えるからである。


アメリカのシンクタンク、ニクソン・センターの中国問題専門家は、
中国は今までよりも一層攻撃的・恫喝的になり、交渉・妥協の余地を狭めている。

といい、その結果、他のアジア諸国は、安定性と秩序を求め、今までよりも親米的になりつつある。

と説明する。

東南アジア諸国の中でもとりわけ南シナ海で領土権をめぐって中国と揉めているのは、

ベトナム、マレーシア、台湾、フィリピン、そしてブルネイである。

これらの国が不平・不満を募らせることは、アメリカがこの地域の外交・安全保障問題に干渉するチャンスを与えることになる。


事実、クリントン米国務長官は7月、ハノイで開かれたASEAN地域フォーラムで、
南シナ海の紛争を平和的に解決することは、米国の国益に係る。

と発言し、大いに中国を困惑させた。

さらにオバマ大統領は今週末、ニューヨークで開かれたASEAN首脳との昼食会の席上、

南シナ海問題について関係各国首脳と討議した。


一方中国は、ここ1年半、インドと事務レベル協議を繰り返し関係強化を図っているが、

韓国の哨戒艦が北朝鮮の魚雷攻撃で沈没させられた事件に関しては、北朝鮮を非難しなかった。


アナリストの意見も分かれており、最近の強硬な態度は2012年の中枢部の入れ替えを念頭に置いたものだ、

という見解がある一方、経済発展を国際政治に於けるステータスの向上と外交上の影響力の増大に結び付けたいのだ、

と分析する人もいる。


日本は日本で、アジアに於ける政治的ポジションを変化させようとしているようである。

昨年政権を奪取して以来、民主党は対中関係の改善に尽力してきた。外交上の慣例を無視して、

習近平副主席を日本の天皇に紹介するという極めて例外的なお膳立てまで整えたのである。



ところが、中国漁船船長拘束に対する、あまりにも激烈な中国の反応は、民主党内を分裂させ、

前原前国交相(現・外相)は、親米路線を重視する。安全保障上、それが得策だというのだ。


中国人船長の釈放は、日本はアジアにおいて相対的に受け身の態度を取る国だ、という印象を

世界に与えている。安全保障をめぐる対米依存、今なお、相対的には突出した経済力のわりには

強硬な外交姿勢をとることが無いからである。

外交評論家の岡本行夫は、日本は他国の圧力に屈しやすい弱い国だというイメージを作ってしまったことは、

間違いない、と言いきった。

当たり前のことですが、私は英語のプロでも翻訳のプロでもありません。

辞書を引きながら、時間をかけて読んでも、良く意味が分からないことがしばしばあります。

そういうときには、前後関係から「大体こんなことを言っているのだろう」と勝手に解釈して

体裁を整えています。翻訳の精度はあまり高くない、とお考え頂いた方が良いかと思います。


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2010.09.21

「漁船衝突 日本、対応変えず…日中閣僚交流停止」←それで良いのです。

◆記事:漁船衝突 日本、対応変えず…日中閣僚交流停止(毎日新聞 9月20日(月)9時40分配信)

中国漁船衝突事件を巡り、中国政府が閣僚級の交流停止という対抗措置を発表したことで、

菅直人首相は米軍普天間飛行場移設問題に加え、新たな日本外交の“火種”を抱え込んだ。

だが、日本側は「中国側による日本の法体系無視」(外務省幹部)として一歩も引かぬ構え。

胡錦濤国家主席来日が予定されている11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議までに沈静化できるかどうかが焦点となる。

「違法行為に対しては法に基づいて冷静に対応するということだ。粛々とやる以外、方法はない」。

中国側が態度をエスカレートさせる中でも、外務省幹部は従来と変わらない立場を強調した。

日本政府からすれば、今回の事態は、日本領海における公務執行妨害事件の処理でしかない。

別の外務省幹部は「現場海域付近には、当該漁船以外にも何十隻も船がいて、不用意に日本領海に入って魚をとっている。

海上保安庁が臨検すれば、ほとんどの船は出て行くが、今回の船はそうではなかった」と述べ、

逮捕・送検された中国漁船船長の違法行為が極めて悪質だったと訴えた。

日本側が恐れるのは、今回の事件を「外交上の配慮」を理由に中途半端な形で処理した場合、

同様の事件が再発した時の対処がより困難になることだ。

同幹部は「『日本は法律の枠内で適切に処理する国』ということを中国に知らせる必要がある」と語り、

中国側に粘り強く理解を求める考えを強調した。

前原誠司外相も日中両国間の関係悪化を懸念。前原氏は19日、東京都内で記者団に

「良好だった日中関係に波風を立てるのは、お互いの国益にならない」と述べ、中国側に改めて冷静な対応を呼びかけた。


◆コメント:中国漁船が日本の領海を侵犯したのが悪いのですから、日本がオタオタする必要はありません。

今回は、日本政府の対応は粛々と国際法と国内法に則っており、なかなか落ちついていて良いと思います。

日本政府のスタンスを簡単にまとめると、

そもそも、日中間に領土問題は存在せず、領海内の違法行為には、当然、日本の国内法を適用する。

ということで一貫しているのが良い、と思います。

中国側が激しく抗議してきたからといって、「外交的配慮」で中国漁船の船長を逮捕しなかったり、

ロクに調べないで解放したら、それこそ、ナメられます。

中国が、丹羽駐中国大使を何度も呼びつけているのは、慌てふためいているのです。

中国政府は、対日強硬路線を強調しないでおくと、中国人の反日運動が、反政府運動に容易に転化しうるからです。

日本は弱腰なのではないのです。従来なら「中国漁船の船長乗組員を、簡単な取調の後、なるべく早く国外に退去させる」という

形式主義でしたが、今回はまともに取り調べるために船長の拘束期間はいつもより長い。


そもそも、領海侵犯した中国漁船は海上保安庁の巡視艇に故意にぶつかってきたのです。

そのビデオが残っていて、まだ公開していませんが、これはまだ、勿体ないから奥の手として取ってあるのでしょう。


いずれにしても海上保安庁の対応は、国際法に従い、非常に「紳士的」です。

海保は当初、領海外への退去を警告しました。

中国漁船が逃走を始めた後はマイクや電光掲示板などを使い中国語で停船を呼びかけ、

危険で無い程度に前方に回り込んだり、放水も行いました。それでも、中国漁船が止まらないので、

漁業法など国内法の規定に従い、7日午後1時頃、強行接舷(せつげん)しましたが、乱暴なことはせず、

一人のけが人も出していません。


一方、中国漁船の動きは危険極まりなく、逃走を開始したときには、巡視船「よなくに」にぶつかり、

逃走途中では、別の巡視船「みずき」と接触しました。ビデオには、漁船の前方を併走する「みずき」に

接近し、明らかに故意に衝突する、中国漁船の様子が記録されているそうです。


中国政府は、自国の漁船が、予想外に乱暴に日本の巡視船にぶつかってしまったことや、

それに対して日本が、動ぜず、国内法を適用し、しかも、いつものように簡単に船長の取り調べを止めないので、

何も知らない(尖閣諸島が中国領であると教育されている)中国国民の反日感情が、急速にエスカレートし、

これを制御出来ていないのです。それで慌てふためいて、何度も丹羽大使を呼び出したり、

今度は日中閣僚交流停止だそうですが、このままでは、11月に横浜で開かれるAPECに胡錦涛主席が来日する筈ですが、

それで、日中首脳会談をしないという訳にはいかないでしょう。

日本は今のままで良いと思います。そのウチに中国側が妥協してくるはずです。

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2010.09.13

中国漁船が日本領海内で、海上保安庁の巡視船と接触した問題について。

◆記事1:中国漁船が海保巡視船に衝突=尖閣付近海上、警告に逃走図る―けが人なし(時事通信 9月7日(火)12時6分配信)

海上保安庁に入った連絡によると、7日午前10時15分ごろ、尖閣諸島の久場島の北北西約12キロの日本の領海の東シナ海で、

第11管区海上保安本部の巡視船「よなくに」(1349トン、全長約89メートル)が中国のトロール漁船「※(※=門ガマエに虫)晋漁5179」と接触した。

漁船は逃走し、約40分後には同島の北西約15キロの海上で、

同本部の別の巡視船「みずき」(197トン、全長46メートル)と衝突した。けが人はいないという。

漁船はさらに逃走を続けたが、同島の北西約27キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で午後0時55分ごろ、

みずきなどから海上保安官12人が乗船し停船させた。海保は漁業法違反(立ち入り検査忌避)の疑いで捜査している。

同庁によると、よなくにが、久場島付近で操業していたトロール漁船を発見。

領海外に退去するよう警告したが、漁船が網を上げ終えて逃走する際、漁船の左舷船首が、よなくにの左舷船尾に接触した。

よなくには船体後尾の甲板上の手すり1本が折れた。漁船は逃走し、みずきなどが追跡。

みずきが漁船の左舷前方約70メートルで停船命令を繰り返していたところ、漁船が急に左に旋回し、みずきの右舷と接触した。

みずきの右舷中央が長さ約3メートル、高さ約1メートルにわたってへこんだ。

また、右舷中央から後方にかけ手すり5、6本が曲がった。


◆記事2:<中国漁船接触>逮捕の船長、石垣島に移送(毎日新聞 9月8日(水)13時37分配信)

沖縄県・尖閣諸島の久場島(くばじま)北西の日本の領海内で逃走した中国漁船を立ち入り検査していた

石垣海上保安部(沖縄県石垣市)は8日未明、船長の中国人、※其雄容疑者(41)を公務執行妨害容疑で逮捕した。

日本の領海内での操業を海上保安庁の巡視船に発見されてから逃走しており、同保安部は不法操業についても捜査する。

逮捕容疑は、7日午前10時56分ごろ、同島の北西約15キロの領海内で、中国籍の大型トロール漁船

「☆晋漁5179」(166トン)のかじを突然左に大きく切らせ、立ち入り検査のために停船命令を出し

追跡中の海保の巡視船「みずき」(197トン)の右舷中央部に衝突させ、海上保安官の職務を妨害したとしている。

停船命令に従わず船を巡視船に衝突させる行為を公務執行妨害ととらえるのは異例。(☆は門構えに虫、※は憺の右側)


◆記事3:菅首相、厳正対処を強調(時事通信 9月8日(水)18時47分配信)

菅直人首相は8日夕、尖閣諸島沖での中国漁船と海上保安庁巡視船の衝突事件について、

「わが国の法律に基づき、厳正に対応していく。法律に基づいての対応をきちんとやっていくということだ」と述べ、

逮捕した中国人船長の扱いを含めて国内法にのっとり対処する考えを強調した。首相官邸で記者団の質問に答えた。


◆記事4:中国漁船の“暴挙”にも海保は沈着「国際的に適切」 けが人出さず(産経新聞 9月8日(水)21時5分配信)

沖縄・尖閣諸島付近の日本領海で違法操業の疑いのある中国漁船の船長、●(=擔のつくり)其雄(たん・きゆう)容疑者(41)

が逮捕された事件。漁船は再三の警告を無視した上、船体を海上保安庁の巡視船に接触させる“暴挙”に及んだ。

一方、海保側は国内法に基づいて冷静に対応。中国側は逮捕に反発するが、専門家は「国際的に見ても適切な対応」と太鼓判を押す。

「わが国の領土である尖閣の領海で起きた事件。国内法にのっとり厳正に対応すべき事案だ」。

8日の定例記者会見で、海保の鈴木久泰長官は強調した。

漁船は7日午前、尖閣諸島近くの日本領海内で見つかった。網を上げる様子を巡視船が確認、違法操業の疑いは明白だった。

海保は当初、領海外への退去を警告。逃走後はマイクや電光掲示板などを使い中国語で停船を呼びかけ、

危険でない程度に前方に回り込んだり、放水も行った。漁業法など国内法にのっとった上で、

同日午後1時ごろに強行接舷(せつげん)するまで穏便な対応を貫き、1人のけが人も出していない。

一方、漁船は危険な動きを繰り返した。逃走開始時には巡視船「よなくに」と接触。逃走中に「みずき」とも接触した。

カメラには、前方を並走するみずきに幅寄せするように接近、衝突する漁船の様子が写っていたという。

海保関係者は「意図的でないと考えられない動き」と明かす。

この衝突が公務執行妨害の直接の逮捕容疑となり、海保に強行接舷を決断させた。

漁船への同容疑適用は異例だが、「それだけ悪質な事案」(海保幹部)という。

「韓国は何千隻と中国漁船を拿捕(だほ)しているし、いきなり威嚇射撃という国もある。

むしろ真面目すぎるほど国際ルールを順守した対応で、非難のいわれはない」。

東海大の山田吉彦教授(海洋政策)は、海保の対応をそう評価する。


◆記事5:中国駐日大使、中国人船長拘束事件で日本政府に抗議(サーチナ 9月8日(水)18時18分配信)

中国の日本駐在大使・程永華大使は7日夜、日本が尖閣諸島海域で中国人の漁民と漁船を拘束したことについて

日本外務省の関係者に厳重な申し入れを行った。中国国際放送局が伝えた。

程永華大使は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)および周辺の島は古くからの中国の領土」としたうえで、

中国は日本の巡視船が中国の漁民と漁船を違法に拘束したことに抗議し、

日本が直ちに中国の漁民と漁船を解放し、事態をさらにエスカレートさせないよう日本政府に要求した。


◆記事6:漁船船長逮捕 中国、丹羽大使に抗議 反日団体、尖閣上陸検討も(産経新聞 9月9日(木)7時59分配信)

沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の日本領海で、中国トロール漁船が海上保安庁の巡視船に接触して逃走した問題で、

中国外務省は8日、丹羽宇一郎駐中国大使を呼んで抗議した。

また同日、北京の日本大使館前で反日民間団体が抗議デモを行ったほか、

香港や台湾でも旭日旗を燃やすなどの抗議活動が展開された。


◆記事7:中国外相、丹羽大使にまた抗議 漁船接触事件(産経新聞 9月10日(金)12時23分配信)

沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近の日本領海で、中国トロール船が海上保安庁の巡視船に接触し逃走した事件で、

中国の楊潔●(=簾の广を厂に、兼を虎に)外相は10日午前、丹羽宇一郎駐中国大使を外務省に呼び、日本の対応に抗議した。

事件発生後、中国側が丹羽大使を呼び出したのは、少なくとも3度目となる。

日本大使館によると、楊外相は改めて、中国の立場を丹羽大使に説明した。楊外相の詳しい発言内容は明らかになっていないが、

尖閣諸島が中国古来の領土であるとの主張を繰り返し、公務執行妨害で逮捕された船長の早期釈放などを求めたとみられる。

これに対し、丹羽大使は「今回の事件は日本の領海内で起きた中国漁船による違法操業事件であり、

船長の取り扱いを含め、厳正に国内法に基づき、粛々(しゅくしゅく)と対応することになる」と回答。

また、「中国側が冷静かつ慎重に対応することを期待する」と述べ、

中国側が漁業巡視船を尖閣諸島海域に派遣したことを牽制(けんせい)した。


◆記事8:<中国漁船衝突>中国・国務委員、丹羽大使を未明呼び出し(毎日新聞 9月12日(日)7時53分配信)

沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で日本の海上保安庁巡視船と中国漁船が衝突した事件で、

中国の戴秉国国務委員(副首相級)は12日午前0時(日本時間午前1時)、丹羽宇一郎駐中国大使を緊急に呼び出し、

中国政府の「重大な関心と厳正な立場」を表明した上で、中国漁船と漁民の即時引き渡しを要求した。

中国側が丹羽大使を呼び出したのは10日の楊潔※外相に続き4度目

国際的にも政府首脳が未明に外国大使を緊急に呼び出すのは極めて異例だ。

中国外務省によると、戴国務委員は「日本側に情勢判断を誤らず、賢明な政治判断をし、

直ちに中国漁民と漁船を送還するよう促した」としている。

丹羽大使は日本政府に直ちに報告すると表明したという。


◆記事9:未明の大使呼び出し、外務省「非常に無礼」(読売新聞 9月13日(月)11時52分配信)

東シナ海の日本領海内で海上保安庁の巡視船と衝突した中国船の船長逮捕を巡り、

中国の戴秉国(たいへいこく)・国務委員(副首相級)が丹羽宇一郎・駐中国大使を呼び出して抗議したことに、

日本政府内からは不快感が示された。

ただ、事態のエスカレートを避けるため、冷静に対処したい考えだ。

仙谷官房長官は13日の記者会見で、中国が船長逮捕を受けて東シナ海ガス田開発の条約交渉延期を発表したことについて

「捜査当局の対応は適正かつ適切で、問題の筋が違う話だ。ぜひ、早期に(日時を)設定していただきたいと中国に申し入れる」と強調。

船長以外の乗組員を中国に帰還させることに関連し、「違った状況が開けてくるのではないか」との期待も示した。

外務省幹部は「未明に大使を呼び出すのは外交上、非常に無礼だ」と指摘。

別の幹部は「船長の逮捕を許した中国政府に対して中国国内世論の反発が高まっているので、国内向けのポーズだ」との見方を示した。


◆コメント:尖閣諸島の領有権は日本にあり、日本の領海を侵犯した漁船を逮捕するのは、国際法上、合法的な行為です。

長々と記事を引用しましたが、こういう風に流れが分かるようにしてある新聞とかブログって、無いでしょ?

今まで、この問題に関心が無かった人にも分かるようにしたのです。


さて、問題は大きく二つあります。

一つ目は、「尖閣諸島はどの国のものか」ということです。

国家がある土地に対する領有権を取得するために必要な法律上の根拠を、「領有の権原」といいます。

伝統的には、割譲、先占、時効、併合、征服、添付、の6種類の権原が認められています。

このうち「添付」は自然現象により領土を取得する場合。

例えば、領海内で海底火山の噴火によって、新しい島が出現した、というようなケースです。タナボタですな。

その他の5つの権原はいずれも何らかの国家の行為に基づくものです。

「割譲」は複数国家の合意による領土の移転です。「併合」と「征服」は、一国が他国の領土を強制的に自国の領土にしてしまうことです。

現代国際世界では、国連憲章により他国を武力攻撃することは許されていませんから、「併合」と「征服」はあり得ません(あってはならないのです)。

「先占」というのは、

どの国家の領有にも属していない無主の土地に対し,国家が他の国家に先んじて支配を及ぼすことによって自国の領土とすること。

です。尖閣諸島は、1895年に日本が、どこかの国に属していないか、領有状況を調べたら、

どの国にも属していないということが明確になったので、沖縄に編入したので、正にこの「先占」の典型です。

太平洋戦争後、沖縄がアメリカの占領下におかれたので、尖閣諸島もアメリカ領となりましたが、

1972年の沖縄返還と共に、尖閣諸島も再び日本領になりました。これが、客観的・歴史的事実です。

中国と、台湾は、ずっと尖閣諸島に対する領有権を主張することなど無かったくせに、

1968年に学術調査で、尖閣諸島付近には海底油田があることが分かり、突如、目の色を変えて「自国の領土だ」と言いだしたのです。

あまりにも魂胆が見え透いてい可愛いぐらいです。しかし、それは彼らが勝手に主張しているのであり、国際法上尖閣諸島は日本の領土で

周囲は日本の領海です。


問題の二つ目は、中国船の船長を海上保安庁の巡視船が、公務執行妨害で逮捕したことが、問題かどうか、

ですが、公海ではなく、或る国家(今回の場合は勿論日本ですが)の領海内で違法行為が行われた場合、

その国家の国内法に基づき、手段を講じることになります。日本領海ですから日本の刑法が適用されるのは、

論じるのもアホ臭いほど当たり前のことで、丹羽宇一郎・駐中国大使を何度も、しかも最後はなんと夜中に呼び出すなど、

言語道断。外務省の役人が怒っても仕方がない。内閣総理大臣が胡錦涛国家主席に抗議すべきです。

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