カテゴリー「金融市場」の記事

2013.05.24

「東証大引け、急落 下落率は歴代10位 先物主導で乱高下」←バブルだと、何度も申しあげました。

◆記事:東証大引け、急落 下落率は歴代10位 先物主導で乱高下(日経電子版)(2013/5/23 15:43)

23日の東京株式市場で日経平均株価は急落し、前日比1143円28銭(7.32%)安の1万4483円98銭で引けた。

前日比の下落幅は2000年4月以来、13年1カ月ぶりの大きさで歴代11位。下落率の大きさは歴代10位となった。

朝方は米景気回復期待を背景に買いが先行し、一時5年5カ月ぶりに1万5900円台に乗せる場面があった。

ただ、前引け前に英マークイットが発表した5月の中国の製造業購買担当者景気指数(HSBC中国PMI)の悪化を受け、

利益確定売りが膨らんだ。1万5000円割れは7営業日ぶり。


◆コメント:中国の景気指数など、関係ありません、皆が買ったら、どこかで暴落するのです。

安倍政権誕生以来、経済政策(アベノミクス)の3本の矢などというものの、実際に日銀総裁が交代して、

デフレから脱却するまで、出来ることは何でもする、と、まるっきり安倍首相の下僕のようになった、

日銀ですか私は、既に何年も実行していて、市場に資金を供給しても、総需要が喚起されなければ、

つまり、本当に景気が良くなり、モノやサービスが売れるようになって、物価が下落を止めるのならよいけれど、


実体経済の好転を伴わない、株価の上場だけが続くのはバブルだから、

初めて株取引をやるひとが急増していて、皆さん、何でも良いから、株を買えば儲かると思っているようですが、

止めた方が、いいですよ。という趣旨のことを何度も申しあげました。

私の日記・ブログで最近書いた記事の一部です。

2013.05.09 株価が上昇を続けて、メディアが仕切りに煽りますが。

2013.04.26 「日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復」←バブルですね。

2013.03.12 アベノミクスといっても何も新しいことはありません。

2013.02.16 「内閣支持上昇、61%に」「安倍首相、96条見直しに意欲」←株が上がるならば、「憲法」など、どうでもいいですか?

初心者で大損した(或いは、含み益を抱えてしまった)方、お気の毒ですが、あえて、
だから、いわんこっちゃない。

と言わせて頂きます。

凡そ相場の変動を利用して儲ける「ディーリング」は、皆が買ったら下がるしかない。

それだけです。しかし、その始まりを素人が察知することは非常に難しい。

止めておいた方が良いのです。

日経をはじめ、各メディアは、今日発表されたHSBCホールディングスのPMIが予想よりも悪かったのが「暴落の原因」

と書いていますが、それだけで1,000円以上も下がりません。単なる「きっかけ」です。

もともと株を買い持ちにしている人ばかりですから、一度何かをきっかけに下がりだしたら、

市場参加者は、われ先に売り始めます。そして何がきっかけでいつ、売りの殺到がはじまるか、

誰にも、予想できません。

今日の相場で大損した人が、損失を取り返そうと、ムキになって売買を繰り返し。乱高下が続くかもしれません。


とにかく、今一度繰り返しますが、昨今の連日の株価上昇は、アベノミクスの「お陰」ではない。「期待」だけです。

安倍政権は需要の喚起に関して何ら具体策を採っていません。

アベノミクスへの期待だけで買われてきた相場ですから、

安倍首相の経済政策が期待したほど、進展しないとなれば、下落相場に逆転するかもしれません。

安倍首相が、真似をしている小泉のとき、日経平均株価は14,000円台から7,000円台にまで落ちこんだ、

という歴史的事実を思い出して下さい。知らない方は、チャートで調べて下さい。

相場ものなどというのは、所詮、上がるか、下がるか。言い方が悪いのですが、「丁半バクチ」と同じです。

運だけです。手を出さないことです。

ましてや、まともに働かないで、自宅に籠もり、ネットで株を売買し、その儲けで生活しようなどということは、

絶対に考えてはいけません。

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2013.04.26

「日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復」←バブルですね。

◆記事:日経平均大引け、続伸 4年10カ月ぶり1万3900円台を回復(日経電子版)(2013/4/25 15:12)

25日の東京株式市場で日経平均株価は続伸した。前日比82円62銭(0.6%)高の1万3926円08銭だった。

連日で年初来高値を更新し、2008年6月20日以来ほぼ4年10カ月ぶりに1万3900円台を回復した。

発表が本格化している国内主要企業の2013年3月期決算や14年3月期の業績見通しが、

おおむね市場の期待に沿った滑り出しになったとの見方から個別銘柄を物色する動きが広がった。

安倍晋三政権の経済政策を受けて国内景気が回復に向かうとの期待から、相場の先高観が強く

後場に入ると押し目を待っていた海外投資家の買いが優勢になった。キヤノンが大幅安となったのを受けて

日経平均は下げる場面があったが、投資家の押し目買い意欲が強く下げ幅は限られた。

東証1部の売買代金は概算で3兆566億円(速報ベース)と連日で3兆円を超えた。


◆コメント:実体に変化はなく、企業決算の改善は、為替差益や株式含み損の減少によるものです。

以前から、同じようなことをかいていますが、上の記事の色で強調したところ、

安倍晋三政権の経済政策を受けて国内景気が回復に向かうとの期待から

が、皮肉にも、今の状況を端的に表現しております。

「国内景気の回復を反映して」ではなく、「国内景気が回復に向かうとの期待から」なのです。

自分の生活を冷静に見ればわかるでしょうが、お給料が倍になった人いますか?

なりませんね。今日は、主要企業の1~3月期の決算発表が多く、純利益何倍増、というので、

それがまた、勘違いを誘うのですが、本業の仕事が増えているのではなく、それ以外の為替差益とか

銀行などは、株価がとりあえず「気分で」上がっているから、保有株式の含み損が大幅に減る。

その分、利益が増える。何をしたわけでもないのです。


本当に「景気がよくなる」とは、各企業の本業による利益、「営業利益」が増えるか、そして、増え続けるかどうか

を見なければなりません。四半期ごとに決算発表がありますが、一四半期だけをみて判断するのは、早計です。

企業の本来の業務による利益が、全体として増えているのならば、誠にめでたいのです。


しかし現実を冷静に考えると、そもそも安倍政権は「デフレからの脱却」を標榜し、日本銀行が金融緩和を

「一層強力に推進し」ているのですけど、その効果で物価が上昇に転じてくるか。また仮にそうなったとしても

物価だけがあがり、家計所得が増えなければ個人消費が増えないので、見せかけの物価高は需給の原則により

下落し、企業業績の本当の(為替差益とか株式含み損の減少によらない)改善はありえません。


要するに、今は全てが「気分」だけ。一見景気が良さそうですが、日経の別の記事によると、

現在の株価の上昇にあやかろうと、今まで株に手を出していなかった素人、しかも個人が株取引を

はじめようと証券会社に(ネットでできますから)殺到しているそうです。


素人までもが「買い」に走るというのは非常に危険で、欧州財政危機など完全に収束してませんし、アメリカも

中国も、景気がとてもいいわけではない。ユーロ売り、ドル売りから円高になれば、輸出関連株から

暴落する可能性があります。

経済専門紙の日経までもが、なんだか政府に取り入るように景気の良さを必要以上に強調していますが

わたしだったら「今の株価上場は、ムードだけで、一寸先は闇だから、やめておいたほうがいい」といいます。

こういうときに、小遣い銭ほしさに株に走るか、静観するかで、やや大袈裟にいうと人間の「品格」が分かると思います。

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2013.04.09

「スペイン、ジャンク級へ格下げのリスク=ムーディーズ」←「対岸の火事」ではないのです。

◆記事:スペイン、ジャンク級へ格下げのリスク=ムーディーズ(ロイター 4月9日(火)21時40分配信)

格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは9日、現在「Baa3」としているスペインの格付けについて、

今年の財政再建目標を達成できない恐れがあり、ジャンク(投機的)等級に引き下げられるリスクがあるとの認識を示した。

スペインは昨年、財政赤字を国内総生産(GDP)比7%までしか削減できず、6.3%の削減目標を達成できなかった。

今年の目標は4.5%だが、ムーディーズは達成できる公算は小さいとし、

「当社はGDP比6%程度への緩やかな赤字削減を見込んでおり、

公的債務の急増ペースを低下させることが妨げられる」との見方を示した。

格付け見通しについては「ネガティブ」で据え置き、スペイン政府は、財政再建目標を達成できず、

度々目標を修正することで信頼を失っていると指摘した。

政府筋によると、スペイン政府は2013年の財政赤字削減目標をGDP比6%に緩和する見通しで、

現在2014年となっているGDP比3%への削減達成期限を先送りするよう欧州委と交渉している。


◆コメント:アベノミクス期待で、日経平均株価が上昇しても欧州危機は終わっていないのです。

これは、スペインの特定の民間銀行が危ない、ということではありません。

こういう国家の信用リスクを「ソブリン・リスク」といいます。ソブリン「sovereign」とは元来「国王、主権団体」という

意味です。ムーディーズとスタンダードアンドプアーズ(S&P)というのが、二大格付け機関(会社)ということになっております。

格付け機関というのは、自らは何も付加価値を創造しないで、世界中の国の国債とか大企業の社債の格付けをして、

その信用力に関する情報を世界中の投資家に売って食っている連中で、どうして彼らがそれほど「エラい」のか、

誰にもわからないので、とくにアメリカのサブ・プライムローン問題の後から、この格付け機関にたいして、

おめーら、いい加減にしろよ?

という声も多々あがっているのですが、今のところまだ生きながらえております。

二大格付け機関のひとつ、ムーディーズという会社がスペインの信用力が著しく衰えている、と発表したというのですが、

これは、現在、御存知のとおりヨーロッパはEU(欧州連合)として、一つの経済地域とみなされますので、

ドイツなんかは、まあ、大丈夫なんですけれども、スペインというかなりEUの中では大きな国、その国家の信用力が

怪しい、となると、EU全体の信用力に関わるのです。


すると、ヨーロッパの国々の国債の価格が暴落するので、ここに投資しているアメリカや日本の投資家が

下手をすると大損します。

また、国債だけではなくて、スペインがまず一番ですけれども、ヨーロッパの銀行などの信用力に疑問符が付きます。

以前にも書いたことがありますが、世界中の金融機関というのは一つのネットワークになっておりますから、

スペインの銀行一つぐらい潰れてもいいや、という訳には参りませんで、必ずその銀行に他の銀行なり何なりが

短期金融市場という所でおカネを貸しています。そのおカネが帰ってくるのをアテにして別の所から資金を借りていたとすると、

たった一つのスペインの名前を聞いたこともないような銀行が資金繰りが付かなくなっただけで、その影響はドミノ(将棋倒し)的に

極端に言えば、全世界に波及する危険性があります。この危険を「システミック・リスク」といいます。


ですから、他人事(ひとごと)ではないのです。日本の投資家が直接スペインの地方銀行に投資していることは

殆どないでしょうが、ヨーロッパの他の銀行には投資しています。また、アメリカの銀行や証券会社などにも投資しています。

ドミノ式資金繰りショート(不足)が回り回ると、日本の投資家が持っている海外の国債や社債や、株が紙屑になります。

その損失を埋めるには、商売の元手である「資本金」を取り崩さなければならなくなります。これは最悪でして、

資本金を取り崩すこと=その会社の信用力が低下する→資金を調達しにくくなる、という悪循環が起きます。


こういうのがものすごい規模で起きたのが2008年9月15日のリーマンショックに端を発する世界金融恐慌です。

スペインの格下げで、そこまでの大波乱になるとは、おもいませんが、日経平均がノーテンキに上がり続けることは

できなくなるでしょう。新総裁の下で日銀が「大胆な金融緩和」を実行すれば、日本は安泰というほど、

世の中は、単純に出来ておりません。

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「内閣支持率 先月と同じ66%」(NHK)←あまり意味がない数字です。

◆内閣支持率 先月と同じ66%(NHK 4月8日 19時8分)

いつもの私のブログの形式ですと、まず、この部分に記事を転載するのですが、今回はウェブキャッシュ保存サービスに

全文を保存しておきましたので、リンク先をご覧下さい。

何故、記事そのものをここに表示しないか、というと、回答をみていると、例えば、

「安倍内閣を▽「支持する」と答えた人は、先月と同じ66%」だったそうですが、何故支持するのか?に対しては、

▽「他の内閣より良さそうだから」が33%、▽「政策に期待が持てるから」が26%、▽「実行力があるから」が20%

という理由を挙げていますが、これはNHKが用意した答から「敢えて選べば、どれか?」ということであり、

仮に、「政策に期待が持てる」という人に「どの分野の政策にどのような期待がもてるのですか?」と

質問したら、多分、殆どの人は具体的に述べられないと思います。

本稿では詳しく触れませんけれども、同じアンケートで
ことし夏に行われる参議院選挙の結果、自民党と公明党が参議院でも過半数を確保するのが望ましいと思うかどうか聞いたところ、▽「望ましい」が23%、▽「どちらかといえば望ましい」が37%、

という部分があります。何ですか?「どちらかと言えば望ましい」って?

こういうアンケートを詳しく分析してもあまり意味がなく、徒に紙面を占拠するので割愛した次第です。


◆支持率が高いのは株価が上昇しているからでしょう。

はっきり言えば、安倍政権の支持率が高いのは、株価が上がっているから。それだけだと思います。

しかし、株価は株価であります。


安倍首相は、こと、経済に関してはデフレ(物価が持続的に下がる状態)からの脱却を

最優先課題として挙げています。その為に、前・日銀総裁の白川さんを任期満了前に辞めさせて、

新しい財務省出身の黒田総裁を据えたわけです。黒田さんは謂わば、安倍内閣傀儡日銀総裁みたいなもので、

安倍さんの言うとおりにする。と。本来政府が中央銀行の人事や金融政策に介入すること自体が大問題です。


さらに、黒田新日銀総裁は、先週の金融政策決定会合で、かなり大胆な量的緩和といって、市場に資金を供給する

ことを決めたのですが、私が何度も言っているとおり、家計の可処分所得が増えず、企業も設備投資意欲がない。

すなわち総需要が全然増えていないときに、日銀だけがジャブジャブ資金をマーケットに注ぎ込んでも、物価は上がらないと思います。

百歩譲って、大量の資金供給により、物価が上昇に転ずるとしても、金融政策の効果がマクロ経済に現れるためには、

数ヶ月かかります。まだ、日銀の新しい金融緩和措置が有効かどうか、なんともいえません。


それなのに、株とか為替というのは、テレビでは尤もらしい理屈を付けていますが、

あれは、何か形になる理由を付けないと、テレビや新聞が開放してくれないから、現場のディーラーなどが

インタビュー用に、予め「作文」しておくのです。

現実の株式市場や為替市場はもっと、よく言えば直感的、悪く言えばいい加減な世界です。

あがりそうだから、買う。下がりそうだから、売る。あがりそう、下がりそうは全くの「勘」です。

ですから円安は100円を付けに行くでしょうが、それは、誰かが「自分が100円を付けた」と言いたいから、

と、一般の方には信じにくいでしょうが、そういう他愛のない世界なのです。


これによって何を言いたいかというと、株価が上昇し、円安が進んでいるからといっても、

いつ、相場の動きが反転してもおかしくないのですから、株式市場の動向で、安倍政権を支持するとかしない、

などというのは、全く意味がない、ということです。


◆もう一度書きますが、安倍政権の公約は「デフレからの脱却」であり、株価の上昇ではありません。

安倍首相は、内閣総理大臣就任後の最優先課題としてデフレからの脱却を挙げており、

そのためには、無制限の金融緩和を実行することだ、というのです。

私は金融政策だけで物価を上げるのは無理だと思いますが、安倍政権は可能だと考えています。


ならば公約たる「デフレからの脱却」を実現して、物価が持続的に上昇するのを見届けてから、

安倍政権の評価を下すべきであり、「物価が上昇することを期待しての株価の上昇」を見て、

単純に喜んで、評価を下すべきではありません。

さらに安倍政権は、俄(にわか)に人気が高まったことに気をよくして、

国民が株ではしゃいでいる間にTPP交渉の段取りを決めたり、憲法改正手続きを進展させようとしています。

そうしたことも含めて内閣、或いは首相への評価を下すべきです。

「株価が上がったから良い首相」と決めつけるのはあまりにも早計です。

せめて、数ヶ月様子を見て金融政策で物価の下落がとまり、上昇に転ずること。

しかも1ヶ月だけではなく少なくとも一四半期(3ヶ月)連続して消費者物価指数が持続的・継続的に上がることを

見とどけてから評価を下すべきなのです。

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2012.11.25

【衆議院選挙】「安倍総裁“金融緩和公約は勝負あった”」←分かっていないと思います。

◆記事1:安倍総裁“金融緩和公約は勝負あった”(NHK 11月25日 18時8分)

自民党の安倍総裁は津市で講演し、衆議院選挙の政権公約でデフレ脱却のために日銀法の改正も視野に入れて

大胆な金融緩和を行うとしたことを民主党が批判していることについて、

「発表してから円は下がり、株価は上がった。『勝負あった』だ」と述べ、

政権公約の正しさが証明されたと主張しました。


自民党は先週発表した政権公約で、デフレや円高からの脱却に最優先に取り組むとして、

日銀法の改正も視野に入れて大胆な金融緩和を行うとしていますが、野田総理大臣をはじめ民主党は

「経済政策として通用しない」などと批判しています。

これについて、自民党の安倍総裁は講演で、「野田総理大臣は『安倍さんが言っている政策は危険だ。

インフレになっていいのか』と驚くべき発言をした。デフレのままでいいような発言で、

こんな人が経済運営をしていたかと世界が驚くと思う」と述べました。

そのうえで、安倍氏は「政権公約を発表してからどんどん円は下がり、株価は上がった。『勝負あった』だ」

と述べ、政権公約の正しさが証明されたと主張しました。

一方、安倍氏は、政権公約で、憲法を改正して自衛隊を「国防軍」と位置づけるとしていることについて、

「世界は自衛隊を軍隊だと認識しており、外に向かって軍隊、

内に向かって自衛隊という奇弁はもうやめるべきだ」と述べました。(注:色文字は引用者による)


◆記事2:野田首相と安倍総裁の党首討論実現の見通し 意見対立は鮮明に(フジテレビ系(FNN) 11月25日(日)18時47分配信)

民主党が呼びかける、野田首相と自民党の安倍総裁の党首討論が実現する見通しとなった。

そんな中、安倍総裁が主張する「建設国債」の日銀買い取りなどの政策をめぐり、意見の対立が鮮明になっている。

野田首相は25日、大阪・吹田市で「(自民党の安倍総裁は)建設国債は、日銀が買い取ればいいと言っている。

日銀の輪転機で、お金をいっぱい印刷すれば、景気が良くなると言っている。そんなのごまかしです」と訴えた。

さらに、野田首相は「建設国債だろうが、借金は借金ではないか。誰が返すのか」と批判した。

自民党の安倍総裁は、三重・津市で「もう笑止千万なんですが、皆さん、日本銀行は毎月、1兆8,000億円も国債をもう買っているんですよ。

実は、そのことを総理大臣が知らなかったということが驚きであります。日本銀行としっかりと調整をし、

思い切った、大胆な金融緩和をやっていかなければなりません」と述べた。

また、野田首相は、自民党が主張する自衛隊の「国防軍」化なども批判しており、

党首討論が実現すれば、激しい議論が交わされるとみられる。(注:色文字は引用者による)


◆コメント:日銀による、国債の「市中買入」と「直接引受」は違います。

私は、以前から、いくら経済全体における「需要」がないところで「金融緩和」をしても、デフレは止まらない

と書いているので、そもそも金融緩和云々に拘る、野田首相、安倍自民党総裁の議論も根本的に的はずれだと

思いますが、この件に関しては安倍さんの言っていることは詭弁だし、考えていることは危険なのです。


安倍総裁は、

日銀は既に国債を買っている。

といいます。それは、本当です。日本だけではなくて、アメリカもECB(欧州中銀)もやっています。

但し、これは「市中買入」というオペレーション(市場操作)でして、一旦国が発行して、金融機関が保有している国債を

買っているのです。この場合、日銀法の規定があって、買入の限度は、例えば日銀ならば、

「日銀券(おカネです)の発行残高以内の金額でなければいけない」ことになっています。


ところが安倍総裁は日銀法の改正も考える、といっています。これは何を意味するかというと、

日銀に自分でおカネを刷らせて、日本政府が発行した建設国債(だろうが、何国債だろうが同じです)を

無尽蔵に買い取らせようというのです。これを日銀による国債の「直接引受」といいます。


先日、20日(火)、日銀金融政策決定会合の後、白川日銀総裁による定例記者会見が行われました。

その席で、次のような質疑応答がありました。
問)日銀による国債の直接引き受けの是非は?

答)中央銀行には通貨を発行する権限がある。それを背景に国債の(直接)引き受けを行うと、通貨発行に歯止めが利かなくなり、さまざまな問題が生じる

(産経新聞 2012.11.20 21:37)

同じ記者会見の記事ですが、日経がまとめた「要旨」では、
日銀の白川総裁は、政府が公共事業のために発行する建設国債を日銀が全額買い取る案に、

一般論と断ったうえで「国際通貨基金(IMF)が発展途上国に助言する際に、やってはいけないことのリストの最上位だ」と強い懸念を示した。

という表現を使っています。日銀の発表した記者会見の全文は、

日本銀行 2012年11月21日【記者会見】白川総裁(11月20日) [PDF 233KB]

にあります。

白川総裁の発言を正確に引用すると、
中央銀行が通貨を発行する権限をバックに、国債の引き受け、或いは引き受け類似の行為を行っていくと、

通貨の発行に歯止めが利かなくなり、その結果、様々な問題が生じるという内外の歴史の教訓を踏まえたものだと考えています。

公平に見て、この件に関しては、野田首相が正しく、安倍総裁の発言は詭弁、つまり市中買入れと直接引受を混同させて、

野田首相が、日銀が既に市中買入れを行っていることすら知らない、というような言い方ですが、それを知らない訳が無い。

それよりも問題なのは、安倍総裁は、日銀法の改正を視野に入れる、といっていますが、この文脈に於ける日銀法とは、

先ほど述べた、「日銀は、国債を日銀券発行残高よりも沢山買ってはいけない」というルールのことです。


これを撤廃したら、いくらでも国債を発行し、いくらでも日銀におカネを刷らせれば、「打ち出の小槌」で、無限に通貨(円)を

発行できてしまいますから、次第に日銀券(日本円というおカネ)の価値が希釈されます。

また、国債をいくらでも出せるとなったら、債券市場で国債が供給過剰になります。需要と供給の関係で、国債の価格は

暴落し、これはちょっとややこしいので説明を省略しますが、債券価格と利回りは逆相関関係にあるので、国債の価格が暴落すると

金利が高騰します。金利が暴騰すれば、当然、景気に対して、強烈なブレーキになります。


また、国債を多額保有している投資家、特に銀行も多額の評価損を計上しなければならなくなり、下手をすれば、資本が足りなくなって

潰れてしまいます。

その辺を無視して、安倍総裁は「既に日銀は国債を買っているのだから」というのはあまりにも暴論。

こんな、無茶な金融緩和はありません。

ちょっと、いくら何でも、真面目な政策とは信じられません。

口幅ったいようですが、12月16日の投票日まで、有権者は多少面倒臭くてもマクロ経済を猛勉強する必要があると

思います。よく分からないのに適当に投票するから、国家がとんでもないことになるのです。

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2012.10.05

「物価1%上昇、14年度達成は困難 日銀総裁が見通し」←物価を上昇させるのは、日銀の仕事ではありません。

◆記事:物価1%上昇、14年度達成は困難 日銀総裁が見通し(朝日新聞デジタル 10月5日(金)21時59分配信)

日本銀行の白川方明(まさあき)総裁は5日の記者会見で、デフレ脱却に向けて、

日銀が目標に掲げる「1%の物価上昇」の早期達成は難しいとの見方を示した。

これまでは、消費増税が予定されている2014年度にも達成できるとしていたが、

欧州危機などで国内景気は足踏みしており、目標の実現は厳しい状況だ。

日銀は、この日の金融政策決定会合で、金融政策の「現状維持」を決めた。その後の記者会見で、

白川総裁は「9月に景気シナリオを明確に下方修正し、物価も(今後)下方修正することになる」と述べ、

「14年度を含めた遠くない時期に1%に達する」としていた従来の見通しを修正した。

日銀は30日の決定会合で12~14年度の経済見通しを示す。7月時点では12年度の物価上昇率は0.2%、

13年度は0.7%としていたが、これらを下方修正するのに加え、

14年度の物価見通しも消費税の増税分を除けば0%台の上昇にとどまる可能性が強まった。


◆コメント:物価を上昇しないのは、需要がないからでそれは日銀の責任ではないのです。

この話題は、何度繰り返したかわかりませんが、

私のごとき一般人のブログを読んでおられる方は世の中のごく一部で、

今日、初めて読んで下さる方も大勢いらっしゃいますから、繰り返します。


日銀など中央銀行の仕事は、本来物価に関して言えば、物価が上昇しすぎるインフレーションの際に

政策金利を引き上げ、金融市場に流通する資金を調整するなどして、物価を安定させることです。


現在の日本は、物価の下落が続くデフレです。このデフレ対策を日銀に押しつけようとしているのが

政府与党ですが、狡いと思います。本来それは日銀の仕事ではありません。


昨日(4日)と今日、1ヶ月に一回行われる、日銀の金融政策決定会合が開かれ、

新聞には「追加的緩和期待」がマーケットに存在した、といいますが、

そもそも、政策金利は殆ど限りなくゼロに近いのですから、引き下げようがありません。

日銀が昨年から行っているのは、金融市場に資金を供給するために、市場に流通している長期国債などを

「資産買入基金」という勘定で買い取ることです。買い取るということは対価としておカネを払うのですから、

市場に資金を供給することになります。金利ではなく量的な金融緩和の一手段です。

「資産買い取り基金」の限度額を、昨年から段々増やしていますが、一向にデフレはとまりません。


ちょうど一週間前、9月28日に8月の全国消費者物価指数が発表されましたが、前年同月比マイナス0.3%。

4ヶ月連続の前年同月比マイナスです。

これが、2007年からの全国消費者物価指数の推移です。

Cpijapansince2007


ご覧のとおり、とくに2009年以降、右から二列目の「前年同月比」はずっと▲、つまり

マイナスです。日銀が「資産買い取り基金」を創設したのは2010年10月ですが、その後も、まれに

前年同月比プラスが続いたことはありますが、全体のトレンド(傾向)を見ると明らかに物価の下落は

止まっていない。物価の下落が止まらないということは、商品を作っている会社のもうけが減るということです。

すると会社は、経費を節減するために最大の経費=人件費=従業員の給与を減らします。少なくとも増やしません。

家計の財布のヒモは堅くなりますが、GDP(国内総生産)の3分の2は個人消費なのですから、それではますます

経済活動が停滞、または縮小し、需要と供給の関係で、物価はさらに下落し、企業はさらに儲からず、

従業員の給料は更に減る。可処分所得が増えなければ、おカネを使おうという気になりませんが、

そういうときに、野田政権は消費税増税などを決定してしまったので、余計、将来はモノやサービスが売れなくなるだろうから、

企業は、おカネを借りるなどして設備投資をして、生産を拡大しようとしません。


キリがありませんが、このような「負の連鎖」がずっと続いています。


◆白川総裁は、「これは日銀ではどうしようもない」と言うべきです。

白川総裁は、「物価1%上昇目標達成困難」といっていますが、それはそうでしょう。日銀が

いくら金利を下げても、資金を市場に供給しても、それは「供給」が増えるばかりで、経済は総需要を喚起しないかぎり

活性化しません。それは日銀の仕事ではない、とはっきり言うべきです。

野田政権も何政権も皆経済音痴ですが、景気を良くしたいなら、主な手段は2つ。

政府が財政出動、つまり国の予算で色々と事業を興して、民間企業に注文をだす。

或いは、企業は従業員の給料を上げるわけがないのですから、家計の可処分所得を増やす為に、思い切って減税する。

使えるお金が増えなければいつまでたっても、文字通り「景気が悪い」ままです。

一時的に国家の収支のバランスが悪化しても景気がひじょうによくなれば、所得税や法人税収入が増えるでしょう。

おカネを皆が使わない状態のまま、消費税などを引き上げたら、余計の皆がおカネを使わなくなることは、

火を見るより明らかです。

日銀や各国が「インフレターゲット」というとき、それは本来、経済活動が活発すぎて物価の急激な上昇の

危険があるとき、例えば、放っておいたら、前年比2%の物価上昇率になってしまいそうなのを、

1%におさえることを目標とする。

それが、本来の「インフレターゲット」という概念です。

繰り返しますが、日銀は日本経済の資金の量は調整できてもそのおカネを使おうというモチベーション、すなわち

需要を引き出すことはできません。

それは、政府の仕事なのです。

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2011.12.02

欧州経済危機とは何か(その2)

◆EU(欧州連合)とユーロ圏とは一致しません。

「その2」と書いたとおり、一度簡単に説明しております。

2011年09月15日(木) 欧州経済危機とは何か。(ココログ)

このときには、ギリシャの問題を中心に書きました。

もう少し丁寧に説明します。


まず、EU(欧州連合)という共同体があります。27ヶ国がメンバーです。

ドイツが第一次、第二次いずれの世界大戦でも負けて、凋落してしまい、

ヨーロッパがアメリカのドルに支配されるのを危惧して、もっぱら最初はドイツが

音頭を取って、EU(欧州連合)というものを作った訳です。


そして、EUの共通通貨がユーロです。

ユーロ導入国は23ヶ国です。


すこしややこしいのですが、EU加盟国27ヶ国のうち、17ヶ国がユーロを自国通貨としています。

EU加盟国で、ユーロを導入していないのは、
イギリス、デンマーク、スウェーデン、チェコ、ポーランド、ハンガリー、リトアニア、ラトビア、ブルガリア、ルーマニア

の10ヶ国です。これらは、従来からの自国通貨を維持してます。


また、EUに加盟していないのにユーロを自国通貨としている国があります。

通貨同盟を結んでいた相手国がユーロに参加したため、一緒に加わったという、

いずれも人口数万人というぐらいの小さい国です。それ(EU加盟国ではないけど、ユーロを導入している国)は、
アンドラ、モナコ(フランスと通貨同盟)、

サンマリノ、バチカン(イタリアと通貨同盟)、

アンドラ(スペインと通貨同盟)

の4ヶ国。

それからコソボ共和国と独立を宣言している国があります。

ドイツマルクを自国通貨にしていましたが、ドイツがユーロを導入したので、ユーロを自国通貨にしました。

コソボはセルビアの一部で国連加盟国193国のうち、コソボを独立国家として承認しているのは、85ヶ国です。

承認していない国々はコソボをセルビア領土内の一地域、と見なしている。

ややこしいですが厳密にいうとそう言うことです。

そして、さらに、モンテネグロという国は一方的にドイツマルクを自国通貨にしていました。これもユーロに移行です。

EU加盟国であり、ユーロを自国通貨としているのが、17ヶ国。

それに、アンドラ、モナコ、サンマリノ、バチカン、コソボ、モンテネグロ、の

6ヶ国を加えるので、ユーロ導入国は23ヶ国です。


◆ユーロ導入している国が次々にヤバいのです。

単一通貨ユーロを導入すると、ユーロ圏では、両替をしなくていいので、コストが削減され、

また、為替変動リスクを気にせずに済むようになるので、ユーロ圏内では相互に貿易が盛んになり

経済活動が活発化します。


ところが、逆にデメリットがモロに出ているのが今の状態です。

ユーロ圏内は経済的運命共同体なので、一国でもいい加減なのがいると、

ユーロを導入している地域全体の信用問題になるのです。


ユーロ導入国であり、かつEU加盟国であるギリシャは、EU加盟の条件で

本当は財政赤字をGDP(国内総生産)の3パーセント以内に収めていなければならないのです。

しかし、9月に説明したように、ギリシャは、オリンパスじゃないですが、粉飾決算をしていたのです。

2009年10月に政権交代があり、今のパパンドレウ新政権のもと、旧政権が財政赤字を隠蔽していたことが

明らかになりました。旧政権は財政赤字はGDPの4パーセントぐらいだと言っていましたが、新政権が調べたら、

なんと3倍以上、GDPの13パーセントもあることが判明しました。

そこから、欧州ソブリン(国債など国家が発行したり政府が保証している債券)危機が始まりました。

それはそうでしょう。国家の発行する債券は、本来、最も安全でなければならないのに、本当はEUに参加出来ないような

ギリシャが財政赤字を誤魔化してEUのメンバーになっていたのですから、

「ユーロ圏は信用出来ないな」と思われてしまう。そうすると、世界の他の国が

ユーロ圏の債券を買わなくなる。資金が調達できなくなるから、ますます財政赤字が膨らむ、

という悪循環になるのです。


◆南欧諸国の財政状況の悪さも明らかになりました。

ギリシャの財政赤字は、身から出たさびですね。

ギリシャの公務員は、全労働人口の20%以上に当たる100万人以上もいて、

公務員給与と年金が政府支出の40%にも及ぶというから無茶です。

因みに2010年にOECDが発表した2007年のデータによると、公務員人件費の対GDP比率は、

資料を提出した23ヶ国中、日本は最も低く6.2パーセント。人口1000人あたりの公務員の人数は、

日本は32人で、フランス、アメリカ、イギリスの半分以下。

国家公務員に限ると、なんと日本はフランスの10分の1です。


それはともかく、ギリシャ人のデモを見てると全然分かっていないですね。

ギリシャのソブリンリスク、国家としての信用が暴落したので、

ギリシャ国債に投資していた、他のヨーロッパ政府やヨーロッパやアメリカの金融機関が

大きな評価損を計上せざるを得ない状況です。全然ギリシャ人は分かっていないです。

全労働人口の5分の1にあたる公務員。彼らは5時間の昼休みを取ります。

年金支給額が現役の給与とほぼ、同水準。それを減らすと言ったら、デモですよ。


ギリシャだけならまだしも、イタリア、スペイン、ポルトガル、アイルランドが

どうも、自力で財政再建不可能らしいということで、既に投資不適格の格付けになっている国もある。

問題は、特にイタリア、スペインには、同じユーロ圏のドイツ、フランスが多額の投資をしている。

従って、イタリア、スペインが極端な話、デフォルト(債務不履行)などおこしたら、

イタリア、スペインの国債は紙屑となり、両国の銀行などの株・債券の価格が暴落し、

フランス・ドイツを巻き込み、さらにその結果アメリカや日本の投資家も評価損を計上することに

なるかもしれない。

そういう漠然とした、しかし、十分あり得る事態が鮮明になってきたので、

11月30日には何と、日本銀行の白川総裁が夜の11時から記者会見を開き、

日本銀行、カナダ中銀、英国中銀、欧州中銀、フランス中銀、スイス中銀の総裁が相談して、

それぞれの国で外貨、とくにアメリカドルの流動性資金が不足しそうなときは、余っている国から

融通する「スワップ取極」という制度があるのですが、その時タダじゃないのですね。金利を取ったり

取られたりするのですが、その金利を下げることにした、と発表したのです。

これによって世界の主だった国や、その国の金融機関が資金繰り難に陥るのを防ぐ。

その意思をヨーロッパ時間に合わせて同時に発表することによって、マーケットに、

ひとまず、安心感を与えましたが、白川日銀総裁は、11月30日夜11時からの記者会見で、

これは、けっして欧州財政危機の根本的な解決にはならないのであって、

財政に問題を抱えるユーロ圏で、対策を考えて貰わないと、リーマン・ショックのような

ことになりかねない(これは、昨夜ではないと思いますが、そういう趣旨の発言はしています)、

と言っていました。


◆全く予断を許さない、きわどい状況です。

11月30日、6ヶ国中央銀行の意思表明の結果、12月1日には、

ひとまず安心感から株が買われましたが、あくまでも「ひとまず」です。

日本の中央銀行総裁が夜の11時から記者会見をして世界に安心感を与えなければならないほど、

きわどい状況なのか、ということが、私には、むしろショックでした。

相当、ヤバい。下手をすれば、リーマン・ショック以上ですね。

民間企業ではありませんから。今、問題になっているのは。

G7といって、世界経済の最も主要な7ヶ国のうち、フランス、イタリア、

場合によってはドイツまで、デフォルトするかも知れないというのは、

もしそうなったら・・・・ちょっと想像が付かないですね。

世界大金融恐慌とそれによる、ものすごい大不況の到来ということでしょうか。

そんなことで済むかな?というほどの問題が起きる可能性が現実にある。

一般の方々が考えておられるよりも事態は遙かに深刻です。

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2011.08.25

「ムーディーズ、日本国債格下げ」←今、財政再建なんか出来るわけが無いだろう。馬鹿。

◆記事:日本国債格下げ、プライマリーバランス黒字化遅れが要因=ムーディーズ(ロイター)(2011年 08月 24日 20:20 )

ムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日、日本政府の債務格付けを

Aa2からAa3に引き下げたことについて、プライマリーバランスの黒字化の遅れが要因で、

電力の供給力低下も日本の経済成長に逆風との見解を示した。

1ノッチ格下げの根拠については、財政赤字、政府債務、弱い成長戦略の見通しを織り込んだとしている。

ムーディーズ・インベスターズ・サービスのソブリン・リスク・グループ・シニア・ヴァイスプレジデント、

トーマス・バーン氏が24日開催した「日本国債格付メディア説明会」で明らかにした。

今回の格下げの根拠についてムーディーズは、多額の財政赤字の増加、

2009年の世界的な景気後退以降の政府債務の増加、

債務残高の対国内総生産(GDP)比上昇の抑制を困難にしているいくつかの要因がある、と指摘。

まず、過去5年にわたり首相が頻繁に交代したことが、長期的な経済・財政戦略を効果的に

かつ一貫した政策として実行に移す上での妨げとなったと指摘。

また、3月11日の地震と津波、その後の東京電力福島第1原子力発電所の事故の発生が、

2009年の世界的な景気後退からの回復を遅らせ、経済成長の見通しも弱まらせたとみている。

これらの要因が、政府による赤字削減目標の達成と「社会保障と税の一体改革成案」

の実施を一層困難にさせたとの認識も示した。

日本の格付け見通し「安定的」としたことに関して、バーン氏は

「日本政府の信用力がおそらく18カ月維持される。それを下支えする要因は、

国内投資志向の存続によりファイナンスコストを低く抑えられること」と指摘。

「仮にネガティブに変更する格付けアクションがあるとしても、その可能性は大変小さい」との見方を示した。

民主党代表を控えた時期に格下げを発表したことについて、

バーン氏は「政局の動きとはまったく関係ない。格付け見直しを開始してほぼ3カ月たっており、

ムーディーズの方針として、見直しをする際には3カ月あるいは90日をめどに結論を発表することにしている」

と述べた。

急激な円高に関しては「日本の経済、成長にはマイナス。

ただ、円高進行による産業の空洞化はただちには起きていない」との見解を示した。

ムーディーズでは、影響は一部にすぎず、大企業には見られないとしている。

世界的金融危機の期間、3月の地震に続く数カ月、世界市場で新たな混乱が生じた最近においても、

日本国債は安全な投資対象として引き続き極めて高いパフォーマンスを示した。

バーン氏は「世界的な信用市場における動揺があったとしても、重要な点は、

銀行を含めて民間が保有している対外純資産を持つことにより、

かなり大きなバッファーがあるということ。

このバッファーにより、ユーロ圏における問題が波及することはない」との認識を示した。


◆コメント:今、プライマリーバランスどころではないですよ。

プライマリー・バランスは基礎的財政収支とも言います。

アンチョコから引用すると、

国の財政の健全性を見る指標の一つで、歳入(国債などの借金を除く)から、

歳出(過去に発行した国債などの元利払いに充てる国債費を除く)を差し引いた数字。

プライマリーバランスともいう。毎年度の一般会計歳出を税収だけで賄えれば収支は均衡する。

しかし、日本はバブル経済崩壊後、景気低迷で税収が減少する一方、

景気対策のため歳出が膨らんだ結果、収支が大きく悪化した。(共同通信社)

ということなのです。


ムーディーズとスタンダード&プアーズが世界の2大格付け機関で、

スタンダード&プアーズは、8月5日に米国債を格下げしました。

その時に、
2011.08.09 「S&P、米国債初の格下げ 赤字削減が不十分 」←格付け機関の無責任。

で書きましたが、そもそも、今日の世界経済の混乱を招いた元凶がこの2大「格付け屋」

なのです。アメリカの低所得者層向け住宅ローン、「サブプライムローン」を債券化した、

モーゲージ担保証券に、最上級格付けを付けておいて、いきなり18段階も格下げしたのです。

おかげでリーマンが潰れたようなもので、その時各国政府は、システミックリスクといって、

それぞれの国の銀行が資金繰りが付かなくなり、世界金融恐慌に陥るのを防ぐ為に、

大量の公的資金を、民間銀行に注入しましたが、それ以来、不景気です。


漸く今年のはじめのころ、景気のどん底から抜け出したかな?と言うときに

日本では、震災が起きました。


御存知のように、復興や被災者支援の為には国が多くのおカネを出さなければならない。

その間、赤字が増えるのは仕方が無いです。

プライマリー・バランスを均衡させる、つまり、赤字で無くさせるためには、

財政支出を減らして、国庫の歳入を増やす。つまり増税です。だから消費税引き上げとか

なんとか政府が焦ってますが、この景気の悪いときに、財政出動をやめたら、

被災地のがれきも片付けられないし、二重ローンの免除も出来ないし、

インフラの再整備もできません。

そして、皆がものを買わずに物価が下がり続けるデフレーションが続いている最中に

増税など実行したら、家計の可処分所得は減りますから、悪循環です。


少なくとも、今の未曾有の緊急事態が起きた日本に、財政を健全化する見通しがたっていない

のは当たり前です。

長期的にどうすれば良いかというと、アメリカの経済学者でノーベル経済学賞受賞者、

クリーグマンという人が前から仕切りに言うのですが、インフレ・ターゲットを設定して

景気を良くしてから、増税すれば良い、という意見があります。


これは、日銀は嫌がっているのですね。そもそも物価の安定が日銀の大きな使命の一つなのに

よりによってその日銀がインフレ目標を設けて、少しずつ通貨供給量を増やしたら

つまり、量的緩和でデフレを止めて、物価を上昇させること、

とクリーグマンはいうのですが、

通貨供給量が増えたら、自動的に物価が上昇するとは限らない。

たとえを用いるならば、そこらの床にガソリンを撒いたところで、それだけでは

何も起こりません。それに火を点けるマッチが必要ですが、

金融政策では、そういう手段はないのです。

そして、何かがきっかけとなり、インフレ、つまり物価が上がり始めたら、

散々通貨供給量を増やしてますから、今度はすごいインフレになるかも知れない。

日銀はそれを恐れているのですが、クリーグマンは「何をグズグズしているのだ」

と言わんばかりです。元来日本がこれほど長期的にデフレになる時が日本銀行の

出番というより、インフレが起きたら、金利を引き上げるなどの手段で、

それを抑えるのが日本銀行の使命だという意識が日本銀行には伝統的にあるので、

かつて、実行したことがない、故意にインフレにする、ということに非常に

抵抗感があるようです。


民主党からも、自民党からも日本銀行にインフレ・ターゲット政策を採用しろ

という圧力はあるのですけれども、仮にそれを実行して、インフレが急加速したら

絶対「日銀の責任を問う」とか、白川総裁の責任にして自分達は知らん顔をする

ことは、ほぼ、100パーセント明らか。だから、なかなか決められません。


インフレターゲット政策はさておき、日本政府はムーディーズに対して、
今、格下げしなくても良いだろう。今はプライマリーバランスどころじゃないのだ。

ぐらい、言ってやっても良いと思います。スタンダード&プアーズに格下げされた

アメリカは、スタンダード&プアーズに、「どういうつもりだ」と言っています。

とにかく今は、ムーディーズに踊らされて、焦り狂って、財政支出削減、増税、などと、

現政権が決めないことです。自民党も大人しくしてなさい。

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2011.08.22

「FXカリスマ主婦のファンクラブ会員が利益の大半失った理由」←以前から素人が為替に手を出してはいけない、と主張しています。

◆記事:FXカリスマ主婦のファンクラブ会員が利益の大半失った理由(NEWS ポストセブン 8月21日(日)16時5分配信)

FX(外国為替証拠金取引)で1億円を稼ぐことは可能か?

FXで8億円を稼いだカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子氏に、

その実現性を尋ねた。以下、池辺氏の談。

 * * *

私は、FXで1億円を稼ぐことは、誰にでもできると思っている。

これは、願望でも何でもない。私を始め、多くのFXトレーダーが実現している事実なのだ。

たしかに、私が大きく利益を上げることができた2000年代の前半は、

長期間にわたる円安トレンドが続いていた。

しかし、その円安トレンドが終了してからも、私は利益を上げ続けている。

また、円安が続いていた時期でも、当然1億円稼げなかった人はいる。

つまり、1億円稼げるかどうかは、単に相場によるものではないということだ。

私のファンクラブ(http://yukikofanclub.blog136.fc2.com/)の会員の方で、

昨年から今年にかけて、数千万円の利益を上げた人がいる。

しかし、先の震災直後の円高局面で、それまでの利益の大半を失ってしまった。

数千万円までは順調に利益を伸ばせても、1億円には届かない――そういう人が実に多いのだ。

そんなトレーダーに共通していることがある。資金管理がおろそかになっているのだ。

投資資金に比べて、大きなポジションを持ったままにしてしまい、

損切り水準もエントリーポイントのはるか下だったり、やっていなかったり……。

「そんな人がよく数千万円も利益を上げられたものだ」と思う人も多いだろう。

いや、そういう人たちも、当初は、きちんと資金管理や損切りをしていたのである。

だが、トレードが順調に行き、利益が積み上がってくると、

自分のトレードに自信が出てきて、いつしかその自信が過信、

慢心となってしまうのだ。

日頃、ファンクラブ会員の人たちには、「資金管理は本当に大事ですよ」と、

しつこいくらいにいっているのだが、慢心を改めることは非常に難しい。

過去の歴史を振り返っても、偉大なトレーダーは常に謙虚である。

ちょっとくらいトレードが上手くいっても、有頂天になってはいけないのだ。


◆コメント:要するにバクチなんですよ。

のっけから話が逸れますが、「カリスマ」という言葉が濫用されておりますが、

元来は、ドイツの社会学者、マックス・ウェーバーが、支配の社会学
で提唱した概念で、

人間世界の支配者の類型は、「合法的支配」「伝統的支配」「カリスマ的支配」の

三つに分類出来るという学説を唱えた所に始まります。「支配」に一類型ですから。

「カリスマ美容師」とか「カリスマ主婦トレーダー」とか「カリスマ・シェフ」など

昨今、「カリスマ」だらけですが、本来の意味を確かめてから使いましょう。

五月蠅いと思われるのを覚悟の上で私の死んだ親父が、生前しばしば口にしていた言葉を

記しておきます。

分からないときは、まず字引(じびき)を引くんだあ!

字引(じびき)等という言葉、最近の方は御存知無いでしょうが、狭義には「辞書(=辞典)」のことです。

「字」を「引い」て調べるから「字引」です。転じて、広義には「事典」「字書」の総称として用います。

(辞書、事典、字書の違いは、それこそ「字引を引い」て下さい。私はパソコンに広辞苑第六版を

インストールしています。正確を期そうと思ったら、「字引」はおカネを出して買うものだと思います)。

父親の思い出とダブルのでしょうか、私はこの言葉の響きが好きです、がそれは私事です。


本論です。


為替市場といっても直物為替、先物為替、デリバティブも含めれば通貨オプション取引なども為替ですが、

記事に書かれている、外国為替証拠金取引というのは直物為替(スポット為替ともいいます)

といって、ディーリングルームで取引する相場のなかでも、最も単純明快なのです。

要するに、「上がる」か「下がる」か、「動かない」。それだけです。丁半バクチと同じです。

通貨オプション取引などは、(例えば)ドルを対円で売る(買う)「権利」を売買するのです。

初めて聴いてもまず分からないので、説明は省略します。


さて、外国為替証拠金取引は、前述の通り、もっとも単純明快なスポット為替です。

単純明快であるから、素人でも理屈は直ぐに分かる。安く買って、高く売れば儲かる。

だから、経験が無い人が直ぐに始めますが、とてつもなく危険な市場なのです。

危険とは、普段はさほどではなくても、荒れた相場になると、物凄い勢いで乱高下(らんこうげ)

します。含み益が出ている(買った値段より相場が上がっている。売った時より下がっている)

状態。これをディーラー用語で「フェーバー(favorのつもりです)」と言います。


問題は逆に動き出したときです「アゲンスト(against)」と言います。

この時にプロなら、冷静に対処するのです。損失が無限にならないよう、損切りのポイントも

自分で決めています。怖いのは今までビギナーズラックで儲かっていた素人さんです。

絶対に冷静な判断力を失い。じっとしていれば良いときにまで、いたずらに売買を繰り返し

当初、主婦のお小遣い稼ぎだったはずなのに、旦那さんに黙って預金を取り崩してまで

全部失ってしまい。真っ青になる。


これは、まさしく、賭博の麻薬性に近似しています。

先ほど、スポット為替取引が丁半バクチと同じだ、と書きましたが、

それは、取引の内容のみならず、感覚として「賭博性」がある、という点でも共通しています。

賭博性がある、ということは麻薬性がある。損しても「今度こそ取り返してやる」と思う。

これが危ない。

特に今まで、そういう経験が無い人は、全く免疫がないので、すぐ「依存」になります。


◆私は、過去何度も素人が為替などやるものではない、と言っています。

自分の日記を調べたら、随分前から同じ事を繰り返しています。

最初は、2005年で、これは相場そのものの怖さというよりも、

当時は怪しげな取引仲介業者が多いことへの警告ですが、相場の危なさにも触れています。

2005.11.18 「組織的詐欺」と慰謝料も=外為証拠金業者に賠償命令-東京地裁 素人が外国為替に手を出してはいけません。

2007.02.18「外為取引で追徴100人、申告漏れ半年で計20億円」←為替なんかやってはいけません。

2008.10.23 株乱高下。素人はデイ・トレーディングなんて止めた方が良い。特に未経験者が今、株を始めるなど危険きわまりない。

3番目は為替ではなく株のデイ・トレーディングに関してですが、素人がやることではない、

という点において共通しています。

昨年からは、Twitterで何度も書いています。
2010年09月17日(金)私は、ずっと仕事で為替を見てきた人間です。素人には「止めろ」とアドヴァイスするのが、本当の親切だと確信しています。

2010年10月09日(土) だから、素人が入る世界じゃない。堅気の世界じゃなとさえ極論できる。マーケットとは、凡そ、そんな物だ。とにかく、素人が為替をやるのは止めなさい。

2010年11月06日(土) 素人で為替やっている人、止めた方が良いですよ。特別な情報を持っているのでは、ありません。一般論です。

2011年07月26日(火)今では素人がスポット為替(外為証拠金取引)をやるんだよね。恐ろしい世の中だ。「ガンガン稼いでいます」なんていってるOLのオネエチャン。絶対に本当の為替の怖さを知らないと思います。

2011年08月04日(木) ダメですよ?素人さんが為替なんかやっては。既に大勢やっているひとがいるけど、本当の怖さをしらないのですよ。

2011年08月20日(土) 為替に素人の一般人が参加することには大反対です。外為証拠金取引で大儲け、なんて、儲けた人しか紹介しないから、皆だまされるのです。

ですから、今日のコメントは、記事に
「震災直後の円高局面で、それまでの利益の大半を失ってしまった。」

人がいることを知り、初めて書いているのではありません。

一般に、「相場(市場)」の世界には、同じリスクがありますが、為替は、特に動きが速いので、アッというまに大損、

ということになりかねない。額に汗して働かずにあぶく銭を儲けようとするのは、感心しません。

銀行間市場のプロのディーラーは、物凄い取引回数を1日中こなしており、それ自体が心身をすり減らす重労働です。

プロとアマの差はここでも歴然としています。例えば、プロのスポット為替ディーラーは、

今日1日の何100件もの取引内容を全部覚えている。

それぐらい集中しないとダメなんです。まあ、自由経済、市場経済の国ですから個人の自由ですが、

外為証拠金取引会社のウェブ広告などにフラフラと惑わされてはいけません。

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2011.08.09

「S&P、米国債初の格下げ 赤字削減が不十分 」←格付け機関の無責任。

◆記事:S&P、米国債初の格下げ 赤字削減が不十分 (日経 2011/8/6付)

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が5日(現地時間)、

米国債の長期格付けを「トリプルA」から初めて1段階引き下げると発表した。

欧米の財政問題を背景に、欧州では株価が大幅下落し、

米国でも5日の株式相場は乱高下するなど国際的な金融不安が続いていただけに、

週明けも市場が一段と混乱する可能性がある。

日米欧7カ国(G7)は近く、財務相会議を緊急開催し、対応策を協議する。

S&Pは米国債の長期格付けを最上位の「トリプルA」から、「ダブルAプラス」に1段階引き下げた。

同社が米国債を格下げするのは1941 年の現行制度開始以来初めて。

S&Pは「米政権と議会が合意した財政健全化計画が、

政府の中期的な債務構造の安定に不十分と判断した」としている。

格下げはドルの信認にも影響が出る可能性が高い。


◆コメント:一民間企業の主観的評価に世界経済が翻弄されるべきではない。

もう半年以上前なので、忘れている方が多いでしょうが、

今年の1月27日、S&P(スタンダード・アンド・プアーズ)は日本の

外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けをAAからAA─に引き下げました。

そのときに、私は、格付け会社が如何にいい加減であるかを書きました。

「政府・日銀、国債格下げ契機に財政再建本腰が急務との声」←増税しやすくするための謀略ですか?

格付け会社というのは、ムーディーズとS&Pが最も「権威がある」ことに

なっていて、何かというと、この2つの会社の格付け、または、格付け見通しの

変更に翻弄されますが、「格付け機関」という訳し方は良くないです。

「機関」という言葉には「権威」を想起させる語感がありますが、

要するに単なる民間会社です。

そしてその判断が、絶対中立、公正無私であるかというと、全然そんなことはありません。

国債の格付けはソブリン格付けといいますが、格付け屋は、民間企業が発行する債券(社債)にも

ランク付けを行いますが、その評価対象から、手数料を受け取って評価を付けて収入にしている。

公平になるわけが無いのです。


今に至るまで世界経済低迷の原因となった、アメリカのサブプライムローンの破綻と、

それが原因となったリーマン・ショック、いずれにも格付け会社に大きな責任があります。


アメリカが不動産バブルで、土地に値段がうなぎのぼりだったころ、本来なら融資を受けられない

過去にローンを返済できなかったり、延滞したような世帯にまで、融資をしました。

2002年から2007年の間にアメリカの金融機関は3兆2000億ドルに及ぶサブプライム住宅ローンを

実行して、その「債権」をモーゲージ担保証券という紙の「債券」として売り出しました。

それは、S&Pとムーディーズの両方が、最高ランクの格付けを与えていたのです。

「この債権に投資すれば絶対安心」ということです。ところが、不動産価格が下がりはじめ、

多くのサブプライムローンが焦げ付き始め、あるとき、一番ひどいのになるとS&Pは、

「AAA」から一挙に18段階も格付けを下げたのですからたまりません。


世界中の投資家が債券価格の暴落で大損失を被りました。

リーマン・ブラザーズは、それが元で資金繰りに窮したのです。

このリーマンだって世界で四番目に大きな投資銀行だったのです。

S&Pは当然、「AAA」を付与していました。

本当は、リーマンの財務内容が悪化していることを知っていたはずなのに、破綻する

ときまで、最上位「AAA」のままでした。ところが2008年9月15日にリーマン・ブラザーズは

あっけないほど、アッというまに潰れてしまった。

リーマンの発行した債券や株が紙屑になり、世界中の投資家、特に銀行などが

巨大な評価損を計上することになりました。銀行は1つ潰れると、システミック・リスク

と言って、ドミノ式に世界中に影響しますから、世界金融恐慌を避けるために、

世界各国の中央銀行が、公的資金を民間銀行に注入して、資本を増強しました。

ヨーロッパ各国や日本や、アメリカは、リーマン・ショック前から財政赤字でしたが、

リーマンショックで、巨額の資本注入を行ったことで、さらに状態が悪化したのです。


スタンダード&プアーズ(S&P)や、ムーディーズは、元はと言えば自分達のいい加減な格付けと、

その急激な変更が原因なのに、日本や、欧州各国や、アメリカの財政状態がよろしくない、

といって、格下げしているのですから、盗っ人猛々しいのです。


S&Pが米国債を格下げした理由に、
米政権と議会が合意した財政健全化計画が、政府の中期的な債務構造の安定に不十分と判断した

とあります。その詳しい根拠は言わない。これは、数人のチームで会議を開いて適当に「判断し」ただけなのです。

極めて主観的で、根拠に乏しい。

とにかく私にはサブプライムローン債券にトリプルA(AAA)を付与していきなり、

18段階も引き下げるという(要するに前の格付けが間違っていたのです)ような無茶苦茶な

ことをする会社。自分達は何も作らず、何の付加価値を生み出すわけでもなく、

ただ、世界中の国債や社債に格付けして高収入を得ているような会社の活動は制限するべきだ、

と思います。

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