「クールビズ」の無意味。
◆記事:クールビズ商戦、活気づく=早いスタート、着こなし提案も(時事通信 5月2日(水)5時0分配信)
夏の職場を軽装で過ごす「クールビズ」がスタートし、百貨店などでは商戦が活気づいてきた。
各社は4月以降に順次売り場を設置し、暑さが本格化する前から売り込みたい考えだ。
今夏も電力不足が懸念されるだけに涼しさを求めるニーズは高いが、店側はおしゃれな着こなしも提案して顧客の気を引こうと懸命だ。
三越伊勢丹は4月上旬から、伊勢丹新宿本店メンズ館(東京都新宿区)の一角に、カラフルなシャツやジャケット、スラックスなどを集めた。
専用売り場として披露するのは今月9日からで、昨年より1カ月も早いが、売り場は既に事実上スタート。
来店客からは「半袖シャツをもっと充実させてほしい」との要望が寄せられ、近く扱いを増やすという。
売り場担当者は「カジュアルな服装で夏を過ごすことに慣れ、天候や状況に応じて服装を変える男性が増えている」とみて、
ネクタイの代わりにスカーフを使うといった着こなしを提案している。
◆コメント:「軽装」自体が電力消費を減らす訳では無い。
いうまでもなく、本来のクールビズは温暖化対策で少しでも電力消費を抑えることが目的で、
つまり、軽装で良いから、極力冷房の温度設定を高めにするぞ、ということだが、
クールビズは涼しさをもたらすものでもないし、それ自体が電力消費を抑える効果もない。
ここ数年の経験上、冷房の設定温度を高くしたら、どんな格好をしても、暑い。
クールビズは、格好としては楽だというだけで、実効的には、無意味である。だらしなく見えるだけだ。
そもそも、東電管内に関して言えば、「ピーク時供給力」が、どんどん変動する胡散臭さがある。
昨年、東日本大震災の翌週、3月17日(木)の午後、
当時の海江田通産相が「予測不可能な大規模停電の可能性」があるとの談話を発表し、
大騒ぎになったが、その時点では、
本日の供給力は3,350万KWであるところ、午前中のピークの電力需要量は3,292万KWとなっており、既に需給はギリギリの状況です。
と言っていたのであるが、この後、福島原発は勿論今まで一度も動いていない(動きようがない)が
東電の供給力は「限界」がどんどん増えて行くのである。
次に「ピーク時供給力に対して、電力使用が90%を超えた」と騒いだのが去年の6月24日で、
24日のピーク時供給力は、4790万キロワットなのに対して、電力需要は14時台に4389万キロワットで、91%だと。
ところが、5日後、29日には、
東電管内の電力需要が震災後最大値、29日ピーク時は93%超
というが、29日のピーク時供給力は、4,900万Kwで、電力需要は4570万Kwなのだった。
更に暑くなると、
7月1日、ピーク時供給力は5,100万Kwで、予想最大電力需要は4,180万Kwで、余裕だ、と。
7月4日、ピーク時供給力は5,170万Kwで、予想最大電力重要は4,450万Kwだ、と、
東電のサイト内、でんき予報に表示されていたのを
私は記録している。
電気が足りない足りないといいつつ、3月17日は供給力が3,350万Kwで、「大規模停電の可能性」と言っていたのが、
7月4日には、ピーク時供給力は 5,170万Kwに対して、予想最大電力需要は4,450万Kwで、余裕だ、という。
暑くなればどうしても皆我慢できなくなり、エアコンを稼働するし、設定温度も下げるが、
それによって需要が増えると、不思議なことにどこまでも「ピーク時供給力」も増えるのである。
このような状況で「軽装」になったところで、所詮最近のビルは窓が開かず風は通らないし、
一番暑い時には、陽射しが強く、いくらブラインドで遮っても熱で室温は高まる。
国会中継を見ていると、クールビズの代わりにエアコン設定を28度に設定しているとは到底思えない。
あの密閉された本会議場で、エアコンの稼働を抑えたら、本格的に暑くなるはずだが、誰も汗をかいていない。
元ビジネスマン(メリルリンチ上級副社長)で民主党員だった岩國哲人氏は、ずっとスーツ姿だったが、
平気な顔をしていた。国民に節電しろといいつつ、あの国会議事堂のエアコンは24度ぐらいに設定してあるに
相違ない。
要するに、暑いときには、よほど「だらしのない格好」に見えるぐらいの薄着にならないと関係ない。
クールビズなどといっていないで、早く集中して仕事をしてさっさと会社から人がいなくなれば、
エアコンを切ることができる。その方が節電(が本当に必要なのか疑問だが)になる。
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