カテゴリー「サヴァリッシュ先生」の記事

2014.02.22

【音楽】22日は、サヴァリッシュ先生の一周忌でした。

◆何度も書きましたが、子供の頃から「尊敬し」ておりました。


音楽は基本的には、「音の流れの美しさ」だけ、で良いのですが、

色々な演奏を長年聴くと、やはり演奏者の教養(音楽的教養と人格)が演奏に現れるのは、

どうしようもない事実で、長年N響を振って下さったウォルフガング・サヴァリッシュ先生の演奏を

音楽に興味を持ち始めた頃、先生の演奏を生で何度も聴いたことが、今の「耳」の基礎になっていると

思います。ありがたいことです。

先生が亡くなって2月22日で1年でした。ゴタクをならべはじめると長くなりそうなので、

最低限にします。今までお薦めした中から。


元は管弦楽名曲集。大作の録音が多いサヴァリッシュ先生がこういうポピュラー名曲ばかりを

録音したのは、これだけ。管弦楽名曲集-II<限定盤>


◆エロルド:歌劇 ≪ザンパ≫ 序曲






最初から血湧き肉躍ります。


◆スッペ:喜歌劇 ≪軽騎兵≫ 序曲





これは説明するまでもないですね。


次は、ロンドン、フィルハーモニア管との録音。

ウェーバー序曲集(Weber: Overtures)から


◆ウェーバー:歌劇「アブ・ハッサン」序曲





これは、ウェーバーの序曲では演奏時間が一番短いのですが、楽器編成では、打楽器が多用された

もっとも「賑やか」な作品です。


サヴァリッシュ先生は、ピアノでよくフィッシャー・ディースカウ氏の伴奏などなさっていましたが、

オーケストラでも「伴奏」の名人だったようです。指揮者によっては伴奏が出来ない(極端に下手)な人がいます。

前橋汀子さんが、先生が振るN響の伴奏で、「メンコン」を弾いたとき、

こんなに弾きやすかったのは、初めて。

と、おっしゃったそうです。要するに、ここはヴァイオリンを特に際立たせなければならないが、

オーケストラが普通に弾いたら、ソロ・ヴァイオリンが消えてしまうというような箇所では、

指揮者が思い切りオケの音量を抑える。当たり前のようで、難しいのでしょう。


伝説のホルン。「奇跡のホルン」と言われた、デニス・ブレインはロンドン、フィルハーモニア管弦楽団の

首席ホルン奏者ですが、そのフィルハーモニアをサヴァリシュ先生が振って伴奏した、

R・シュトラウスのホルン協奏曲。今は、輸入盤しか入手出来ません。



◆R・シュトラウス:ホルン協奏曲第1番全曲





やはり、デニス・ブレインという人は空前絶後。ここまで完璧に上手い人はいないと思います。


最後です。元々オペラハウスの指揮者ですが、N響桂冠名誉指揮者。N響では何と言っても協奏曲が一番多かった。

ブラームスの4つの交響曲の中で最も分かり易い、美しい旋律が繰り返される、

交響曲第3番第三楽章で終わります。

音源は、ベートーヴェン・ブラームス交響曲全集をお薦めします。

ベートーヴェンは、ロイヤル・コンセルトヘボウ、ブラームスはロンドン・フィルです。


◆ブラームス:交響曲第三番 第三楽章。





と、キリがありませんので、また、おいおいご紹介します。

皆様、良い日曜日をお過ごし下さい。

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2013.03.18

【音楽】サヴァリシュ先生がベルリン・フィルを振ってヴァイオリンのツィンマーマンの伴奏。モーツァルトとブラームス。

◆サヴァリッシュ先生が亡くなったのは先月の22日です。

ですから、亡くなってから今日(3月17日)で3週間と2日になりますが、

何度も繰り返し書いているように、私は小学生4年の頃からずっと尊敬してきた

先生ですから、亡くなったぐらいで、その尊敬の念が薄れることは微塵もありません。

日本はメディアも大衆も、異常になんでもかんでもすぐに忘れてしまいますので、

サヴァリッシュ先生に関しても、亡くなって一週間か10日はNHKで追悼番組を放送していましたが、

もはや、みな、すっかりわすれていることでしょう。


私はこの間、ずっと先生の音楽を探しています。

そして、或る意味では画期的な録音を見つけました。

ここには載せませんが、サヴァリッシュ先生がウィーン・フィルで、

シューベルトの交響曲「ザ・グレート」という長大な曲を振っている映像が

YouTubeに載っています。大抵の指揮者は一生に一度もウィーン・フィルを振れないのです。

ベルリン・フィルとてまず、振れないのですが、サヴァリッシュ先生ならば当然振っていて然るべきなんです。

カラヤンを悪く言うつもりはありませんけれども、歴史的事実として、カラヤンが生きている間は、

サヴァリッシュ先生は、一度も、ベルリン・フィルを振っていないと思います。

あくまでもうわさですが、サヴァリッシュ先生があまりにも実力があるが故にカラヤンが振らせなかった、

などといわれるほどですが、お二人とも亡くなっているので永遠に謎です。


それはさておき、だからサヴァリッシュ先生がベルリン・フィルを振った録音は全然無いのだろう、と

思っていたのですが、色々探しているうちに見つけました。


◆フランク・ペーター・ツィンマーマンがモーツァルトとブラームスの協奏曲を弾いて先生が伴奏です。

フランク・ペーター・ツィンマーマンは今調べたら、1965年生まれで、私の感覚では

まだ「若い」、「新進気鋭の」ヴァイオリニストだったのです。但しとても才能が有る人で、

日本にも何度も来て、N響とベートーヴェンの協奏曲などで協演しています。


ところが、一昨年11月、フランクの息子で1991年生まれというから当時はまだ20歳になったばかりの

セルゲ・ツィンマーマンが、オヤジさんと同じN響のソリストに呼ばれてオヤジさんと同じベートーヴェンの協奏曲を

弾いていたので、驚きました。何に驚いたかというと、こっちも年を取ったもんだ、ということです。

さて、それはさておき、オヤジさんのフランク・ペーター・ツィンマーマンが、

モーツェルトのヴァイオリン協奏曲第3番とブラームスのヴァイオリン協奏曲を弾き、

その伴奏が、サヴァリッシュ先生指揮のベルリン・フィル、という、私の好みからすると、

ド真ん中のストライク、とも言えるCDを見つけました。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ツィンマーマン、サヴァリッシュ&ベルリン・フィル

これは素晴らしいです。

先生がベルリン・フィルで交響曲か何かを指揮している録音も欲しいところですが、

このCDでは伴奏者としてのサヴァリシュ先生の指揮の妙技が発揮されています。


指揮者でも伴奏ができない、というか下手な人がいて、そういうのに当たると、ソリストは非常に弾きにくいそうですが

サヴァリッシュ先生はピアノでも室内楽や、歌(フィッシャー=ディースカウ)の伴奏をしたり、

伴奏の「ツボ」は完全に心得ているのでしょう。元N響事務長の長谷恭男(はせ・たかお)さんが書いた

斜めから見たマエストロたちという本の中で前橋汀子先生が、メンデルスゾーンの協奏曲をサヴァリッシュ先生指揮のN響で弾き終えて、
こんなに弾きやすかったのは、初めて。

と仰有った、との記述があります。

要するに抑えるところは抑えないと、ヴァイオリンなんか聞こえないのです。

しかし、ずっとオーケストラがメゾ・ピアノからメゾ・フォルテの間ぐらいの音量で弾いてたら、

音楽としてメリハリがなくなってしまうので、つまりその辺が協奏曲の伴奏に慣れているかどうか、

ということでしょう。


知ったかぶりはここまでにして、音楽にします。


フランク・ペーター・ツィンマーマンのヴァイオリン。ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮、

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の伴奏です。


まず、モーツァルト。音楽家の音楽性が一遍にバレてしまいます。


モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 第一楽章





モーツァルトはわずか35年の生涯でしたが、ヴァイオリン協奏曲は彼の若い頃に書かれていて、

私は、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲には、生命力の発露、モーツァルトの青春の輝きを感じます。

続いて、ドイツの3Bの一人ブラームスです。第二楽章(載せませんが)には長いオーボエのソロがあり、

シュレンベルガーという名手がこのCDでは吹いております。第三楽章。


ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品77 第三楽章





お聴きの通り、モーツァルトの頃よりもオーケストラの編成が大きく、従って響きが大きく厚くなっています。

ブラームスの特徴でして、ピアノ協奏曲でもヴァイオリン協奏曲でもこのようなシンフォニックな壮大な響きになるので

もちろん、ブラームスは、ソロを消さないように考えて書いていますが、それでもやはりこういうのは指揮者の腕の見せ所で、

放っておいたら、ヴァイオリン一本の音など埋もれてしまいますので抑えるべき所は抑え、ソロが無いところではオーケストラの

重厚な響きを聞かせるという、その辺りはさすが、サヴァリッシュ先生だと思います。

ツィンマーマンのヴァイオリンはよく鳴っており、表現力が豊かです。見事だとおもいます。

このCD、私が買ってしまったので、「お取り寄せ」ですが、輸入盤で安いし、

とにかくサヴァリッシュ=ベルリン・フィルって無いですからお薦めです。

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