カテゴリー「医療」の記事

2009.11.14

20年前の11月13日、日本で初めての生体肝移植が行われました。

◆毎年、11月13日はこの話を書きます。

何度も同じ内容の記事をブログに書いています。

人間は、とりわけ日本人は、大切なことを直ぐに忘れる傾向にあります。

また、アクセス解析を見ると分かりますが、当ブログには毎日「初めて」の読者がいらっしゃいます。

特に若い方は、1989年11月13日に当時の島根医科大学(現在の島根大学医学部)で日本で初めての

生体肝移植が行われたことをご存じないか、まだ幼くて理解できなかったと思うのです。

当時、既に大人だった方も、忘れがちです。

だから毎年、私はリマインダーとして、同じ事を書きます。

おこがましい表現になりますが、日本で他に、これをやるブログは、

多分、存在しないと思います。


◆そもそもの始まり。

移植手術の患者は、生後間もない杉本裕弥ちゃんでした。生後1ヶ月検診で黄疸がある、と言われました。

山口県玖珂郡和木町、岩国市のすぐ北、広島との県境で開業していた木村直躬医師に、

裕弥ちゃんのおばあさんが、そのことを告げました。1988(昭和63)年12月のことです。

木村先生はエコー(超音波)で、ただちに、杉本裕弥ちゃんが、先天性胆道閉鎖症という病気である、と診断しました。

先天性胆道閉鎖症とは、生まれつき胆汁が流れ出る道がふさがっていて、胆汁が肝臓へ流れていかないので、

黄疸が段々強くなり、しまいには、肝硬変で死に至る病です。


◆杉本裕弥ちゃんは、移植以前に、胆道閉鎖症の専門家による手術をうけましたが、上手く行きませんでした。

この世に生を受けて間もない赤ん坊が、可哀想なことに、何度も手術を受ける運命にあったのです。

木村先生の紹介で、地元山口県の国立岩國病院の小児外科により、胆管を何とか開く手術が行われました。

1度では上手く行かず、2度目の手術も失敗でした。

岩國病院の担当医から、木村先生(最初に裕弥ちゃんを診察した開業医の先生)の元に、手紙が来て、

「この子の予後はホープレス(望みがない)」とのことでした。残酷な宣告です。

それでも、裕弥ちゃんの家族は諦めませんでした。

木村先生に、何とか手段は無いか、と聞きました。先生は肝移植以外に道はない。といいました。

日本では、移植手術はタブーとされていました。

1968年札幌医大で行われた日本初の心臓移植手術の失敗が、その背景にありますが、その説明は省きます。

日本木村先生はオーストラリアの病院に問い合わせましたが、オーストラリアの病院は

「生体肝移植は難しくて無理だ。」という、つれない返事をよこしてきました。

しかし、木村先生も諦めませんでした。


◆木村先生は、「移植手術を頼むなら、島根医大の永末先生しかない」と考えました。

木村先生の頭に浮かんだのは、九州大学医学部の後輩で、広島赤十字病院で同僚だった永末直文医師でした。

木村先生は内科、永末先生は外科ですが、肝臓を専門とすることで共通していました。

木村先生がエコーで肝臓ガンを診断し、永末先生が切除可能な肝ガンの手術を6年間で200例も手がけていました。

木村先生は「生体肝移植を頼むなら、(島根医大に移った)永末君しかいない」と思いました。

永末先生は、最初あまり乗り気ではなく、オーストラリアの病院で手術を受けることを進めました。

これは、前述の通り当時の日本の医学界で「移植」という言葉はタブーだったのです。

このタブーを破った医師は、医師生命を絶たれる危険がありました。ですから、最初に永末先生が積極的ではなかったことも、

無理からぬことだったと言って良いでしょう。

ところが、木村先生は諦めませんでした。講演のため、広島に来た永末先生に会い、

とにかく裕弥ちゃんの診察だけでもしてくれ、と、頼みました。永末先生は引き受けました。

永末医師が初めて診る裕弥ちゃんは、黄疸が強く出ていて、溜まった腹水でおなかがパンパンに膨れて、静脈が浮き出ていました。

既に食道静脈瘤が出来ている可能性があり、これでは、いつ吐血してもおかしくない。

吐血しなくてもあと1ヶ月ほどの命、と永末先生は思いました。まだ、生後一年経っていない赤ん坊が肝硬変です。残酷な現実でした。

裕弥ちゃんの体力が移植手術に耐えられるか、五分五分だと考えました。


◆永末先生は裕弥ちゃんの家族にありのままを話しました。

永末医師は家族に客観的事実を説明しました。それは、


  • 正確なことは精密検査をしないと分からないが、移植手術は出来そうなこと。

  • 但し、島根医大の永末医師のグループでは生体肝移植の経験がないので、上手くいくかどうか保証できないこと。

  • 手術まで持ち込めても、裕弥ちゃんの全身状態があまりにも悪いので、手術に持ちこたえられずに亡くなる可能性も高いこと、


という内容でした。決して楽観出来る話ではありません。しかし、家族は必死でした。

永末医師は特に裕弥ちゃんの祖父政雄さんの言葉を強く覚えています。
このまま裕弥を死なせたら悔いが残ります。明弘(引用者注:裕弥ちゃんの父)の命に別状がないのなら、結果は問いません。是非手術をして下さい。

そして、政雄さんは、裕弥ちゃんの両親に言いました。
「明弘、寿美子さん。お前たちが両親なんだから、お前たちからはっきりお願いしなさい」

15秒ほどの沈黙の後、それまで寡黙だった明弘さん(裕弥ちゃんの父)が永末医師を正面から見つめ、言いました。
「お願いします」

その言葉に永末先生の気持ちが動きました。

「この人達は裕弥ちゃんを助けようと必死になっている。移植手術未経験だというのに、頼むという。

ここで失敗を恐れて背を向けたら、医師として最も大事なものを失ってしまう」と思ったのです。


◆永末先生は、島根医大第二外科全員に「この手術を断るぐらいなら、明日から肝移植の研究など止めてしまおう」と言いました。

永末先生の気持ちは固まりました。

当時永末先生は助教授でしたから、第二外科の部長中村教授の了解も取り付けました。

自分の研究室に戻った永末先生は、肝臓グループの医師たちに、裕弥ちゃんの生体肝移植を引き受けることにした、と言いました。

医師達は全員無言になりました。

「日本で初めての生体肝移植」であることに加え、裕弥ちゃんの症状が悪すぎる、と専門医たちは誰もが思ったのです。

スタッフが躊躇っているのを見て、永末先生は、言いました。

「赤ちゃんは死にかけている。家族は結果は問わないからやってくれという。責任は全て私が取る。目の前の赤ちゃんを救えないような研究なら意味は無い。もしこの移植を拒むなら、明日から移植の研究など止めてしまおう

第二外科の河野講師(当時)はこの言葉を聞いて、身体が震えたといいます。皆同じ心境だったことでしょう。


◆中村教授は「永末君、君は全てを失うかも知れない、本当にそれでいいのか?」と心配しました。

手術を行うことが決まってから、永末先生は、中村教授の部屋で何度も話し合いました。

中村先生は、心配していました。

「永末君。僕はもう13年もここの教授をしていて思い残すことはない。福岡へ帰れば済む。

しかし、君はこの手術で全てを失うかも知れない。僕はそれがいちばん心配だ。本当に君はそうなってもかまわないのか」

その都度、永末先生は答えました。
「先生。大丈夫です。誰かがやらなければならないことを、私たちがやるだけです。これで弾劾されたら、福岡へ帰って開業します」

この言葉は、決断―生体肝移植の軌跡という本(是非、読んでいただきたい)で永末先生自身が書いている言葉です。

しかし、本当はもっと悲痛な覚悟でした。

後年、NHKの「プロジェクトX」に出たとき、永末先生は、医師を辞めることさえ覚悟していた、と話しました。

「私は英語が得意なので、学習塾の英語の先生をすれば、食べていけると思ったのです」

淡々と語る永末先生を見て、私は心の底から、永末先生を尊敬しました。

これほど立派な医師を見たことがありません。

裕弥ちゃんの移植手術そのものは成功しましたが、その後、ありとあらゆる合併症が起きました。

そして、手術から285日後、1990(平成2)年8月24日、午前2時32分、亡くなりました。1歳9ヶ月の生涯でした。

家族は、手術とその後の肝臓チームのすさまじい努力、裕弥ちゃんを救おうとする苦労を目の当たりにしていたので、

チーム全員に丁重にお礼をいいました。後年、裕弥ちゃんの弟が生まれました。

母親の寿美子さんは、永末直文医師の「直」と裕弥ちゃんの「弥」をとり、「直弥」と名付けました。

島根医大第二外科が初めての生体肝移植をしたのを見届けるように、その後、京大、信州大が、数多くの生体肝移植を成功させました。

それはそれで、良いことです。

しかし、何と云っても、「最初にやる」ことを決断する勇気と覚悟は、2番目以降とは比べものになりません。

島根医大第二外科の英断と死にものぐるいの努力がなければ、こうした道は今も開けていなかったでしょう。

島根医大は、今は島根大学医学部になってしまいましたが、それはこの歴史的事実の価値に比べればどうでも良い。

永末先生とそのチームの偉業は、日本の医療の歴史に永遠に刻まれるでしょう。

永末先生が中心となり、当時の移植チームのメンバーが、思いを綴った本、決断―生体肝移植の軌跡を是非、読んで下さい。

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2009.11.11

「酒井被告が介護への道」←今まで下らないから黙っていたが、これは、一言言いたい。

◆記事:酒井被告が介護への道、創造学園大入学へ(日刊スポーツ 2009年11月10日6時27分)

覚せい剤取締法違反の罪に問われた女優酒井法子被告(38)の判決公判が9日、東京地裁で行われ、

懲役1年6月、執行猶予3年の判決が下された。

介護への道を希望し、大学を探していた酒井被告は、前所属事務所サンミュージックの相沢正久副社長の協力で、

群馬県高崎市に本部がある創造学園大学に入学する方向になった。関係者によると、

既に願書を提出し、面接も受け、合格通知を手にしているという。


◆コメント:介護って何だか分かってる?

酒井法子被告人に関するニュースはあまりの大騒ぎが馬鹿馬鹿しく、今まで無視していたが、

今朝、このニュースを読んだときには、呆れ、腹が立った。

酒井法子被告人に判決が下されたのは昨日、11月9日である。その翌朝の新聞に、

群馬県高崎市に本部がある創造学園大学に入学する方向になった。関係者によると、

既に願書を提出し、面接も受け、合格通知を手にしているという。

って、どーゆう学校なんですか。これは公判中に入学が決まっていたということではないですか。

この学校はまだ、判決が確定していない人物、即ち(執行猶予が付くだろうという予想はあったが)、

実刑を科せられるかも知れない被告人に合格通知を出していたということだし、被告人も、判決が確定しない内に

願書を出し、面接を受けていたということになる。そんないい加減なことって、ある?


私は、20年以上前に92歳で他界した祖母(父の母親)がいた。身体は丈夫なことこの上なく、

信じがたいが生涯、全て自分の歯だった。しかし、晩年は完全にボケた。

今は認知症と言わなければならないのはしっているが、そんな甘いものではない。

ボケ老人という言葉が最もよくフィットする。

世間ではやたらと介護という言葉があふれているが、実際の悲惨さが伝わらない。

要するに、多くはボケ老人の世話、である。寝たきりならば、下の世話から何からするのだ。

大変な重労働である。そして・・・・・。

私の祖母は最晩年まで寝たきりにはならなかったが今から思うと完全にアルツハイマーか認知症。

本来、精神科の世話になるべきだった。しかし、20年以上も前のこと。父がまだ健在でひどく嫌がった。


頭がボケた老人と一緒にいることが、ましてや自宅にいることが、どれほどものすごいストレスになるか、

こればかりは経験しないと分からないと思う。私も実はあまり思い出したくないぐらいである。

私よりも遙かに精神的にタフな母でさえ、参ってしまいそうだった。

ヤバいと思い、1日、親戚に面倒を見て貰って、母を富士山に連れて行ったらとても喜んだのを

思い出す(誤解を招くといけないので書いておくが、母はまだ健在である)。


私は当時学生で、昼間は学校に行っていたからまだしも、母は本当に辛かったはずである。

私ですら、毎晩、夜中に起き出して、リビングで仁王立ちになっている祖母を

思い出すと、気が狂いそうである。祖母は、
「家族が自分をだまし、勝手に自宅を売りに出そうとしている」

と信じきっていたのだ。妄想だからいくら説明しても無駄である。前述の通り父は祖母を精神科に連れて行かない。

これが毎晩続いた。


しばしば介護疲れで、老夫婦のいずれかが他方を殺してしまう悲劇がある。

誤解を恐れずに書くならば、その気持は大変よく分かる。

私も、祖母を階段から突き落としたくなったが、刑事被告人になる一歩手前で何とか我慢する、

という精神状態になったことが何度も、ある。それほどものすごいストレスなのだ。


まあね。色々と、立派なことを仰有りたい方もおられるだろうが、

その前に、自宅でボケ老人の世話をしてみるといい。発狂しそうになるか、殺意を抱くか、自殺したくなるか、

いずれかを経験するはずである。


◆音楽療法士だあ?音楽療法士に失礼ですよ。

他の新聞で次の記事を見つけた。

◆記事:<酒井法子被告>創造学園大に合格 音楽療法など勉強か(11月11日0時11分配信 毎日新聞)

覚せい剤取締法違反の罪で有罪判決を受けた元女優、酒井法子(本名・高相(たかそう)法子)被告(38)が

創造学園大(群馬県高崎市)を受験し、合格していたことが分かった。大学側が10日明らかにした。

大学のホームページによると、同大にはソーシャルワーク学部と創造芸術学部がある。

ソーシャルワーク学部は社会福祉士などの資格を取得することができ、創造芸術学部は音楽療法士の資格を取ることができる。

年間に複数回の入学試験を行っているというが、何学部に合格したかは明らかにしていない。

この記事だけでは、分からないがいくつの記事を読むと、酒井法子自身が「音楽療法士」を希望しているようだ。

音楽療法士になる、というのは、歌手だったから?老人ホームで歌を歌ったら、音楽療法士を名乗れるとでもおもっているのだろうか。

音楽療法士は音楽大学でピアノ科ならピアノ科を卒業した人。つまり音楽の専門的訓練を受けた人が、

更に、医字、心理学、障害学、福祉学など関連領域の勉強もして、

老人だけでなく、様々な精神疾患を音楽を用いて治療する専門家である。

アイドル歌手だった→音楽(療法士)というような甘いものではない。

酒井法子は絶対にそれが分かっていないと思われる。

介護をやるとか音楽療法士になる、とか言いだしたのは、判決前に裁判官に好印象を与えようと

しただけだろう。安易にそういうことを口に出すべきではない。

これから何をすべきか時間をかけて考えます、というべき所だった。

実際の介護士や音楽療法士に失礼だ。

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2009.11.08

「<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡」←インフルエンザ油断してはいけないが、報道は正確に。

記事1:<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡(11月7日19時23分配信 毎日新聞)

茨城県は7日、脳幹出血で6日に死亡した同県ひたちなか市の40代の男性臨床検査技師について、

死後の遺伝子検査で新型インフルエンザ感染を確認したと発表した。高血圧や高脂血症などの基礎疾患があり、

感染と死亡との因果関係は不明。厚生労働省によると、新型インフル感染者の国内死亡は疑い例も含め50人になった。


◆記事2:インフルエンザ、全国で警報レベルに=週の推計患者154万人-感染研(11月6日11時51分配信 時事通信)

10月26日から11月1日の1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザ患者は1カ所当たり33.28人となり、

警報レベルの「30」を超えたことが6日、国立感染症研究所の定点調査で分かった。

流行開始以来、全国で警報レベルを超えたのは初めて。

1週間の全国の推定患者数は154万人で、ほとんどが新型とみられる。

すべての都道府県で注意報レベルの「10」を上回っており、警報レベルを超えているのは21都道府県。

感染研は「全国規模での流行が前週よりさらに本格化した」とみている。


◆コメント:確かに感染者数ば爆発的に増えているのですが・・・。

順番が前後するけれども、現時点での新型インフルエンザ感染者数について報じた

記事2を読んで頂きたい。全国で警報レベルを超えた、という。

これを視覚的に素人でも理解しやすく表示しているのは、国立感染症研究所 感染症情報センター

11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)を見るわけです。

すると、日本の殆どが「警報レベル」の赤色で塗りつぶしてありますが、島根県などは黄色です。ということは注意報レベルです。

時事通信の記事には、

流行開始以来、全国で警報レベルを超えたのは初めて。

とありますが、これは、どういうことか。

落ちついて、警報・注意報システムとはを読みます。

すると、次の説明があります。
警報発生の仕組み

警報は、1週間の定点あたり報告数がある基準値(警報の開始基準値)以上の場合に発生します。

前の週に警報が発生していた場合、1週間の定点当たり報告数が別の基準値(警報の継続基準値)以上の場合に発生します。

注意報は、警報が発生していないときに、1週間の定点あたり報告数がある基準値(注意報の基準値)以上の場合に発生します。

とあり、更に、次の図が掲げてあります。

Flulevelguide

つまり、前の週、警報レベルに達していなかった定点あたりの報告数が30を超えると「警報」が新たに発せられる。

前の週、既に、警報レベルに達していた定点では、報告数が10を超えると「警報維持」となるのです。


10月26日から11月1日の1週間に全国約5000カ所の医療機関から報告されたインフルエンザ患者の合計を平均すると、

1カ所当たり33.28人となるので、

全国で「警報レベル」を超えた

ことになり、それは、初めてであるが、5,000カ所全てで新たなインフル患者が30人を超えた訳ではありません。

例えば、11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)で、

東京都だけの患者数を見ると、世田谷は赤(警報)ですが、

杉並や練馬は黄色(注意報)です。

このように、確かに患者数は確実に増えているけれども、場所によってだいぶ差があります。

注意報だからといっても勿論油断してはいけないのですが、マスコミは徒に人心を動揺させないように、

できれば、ここに書いたような説明を書くのが望ましい、と思います。


◆記事1のケースは新型インフルによる死亡かどうか分かりません。

記事1もまた、ミス・リーディングです。

ちょっと気をつけて読めば明らかですが、茨城県ひたちなか市の40代の男性臨床検査技師は、

「脳幹出血で死亡し」たのであり、死後、新型インフルエンザに感染していることが判明したけれども、

記事に書いてあるとおり、インフルエンザ感染と死亡との因果関係はまだ分からないのに、見出しは、

<新型インフル>国内死者50人に 茨城の40代男性死亡

としか、書いていないので、あたかも新型インフルエンザが原因で40代男性が死亡した、

という印象を受けます。

ミス・リーディングだ、と書いたのはそういうことです。


仮にこの男性の死因がインフルエンザだったとしても、全国これまでの新型インフルによる死者数は50人。

11月 6日 インフルエンザ流行レベルマップ[疾患別情報]第44週(10月26日~11月1日)の説明を読むと、
第28週(←新型インフルエンザ感染者が急に増え始めた週)以降これまでの累積の推計患者数は585万人

とのこと。死者数50/累積推定患者数5,850,000=0.00085%。つまり11万7000分の1、が致死率であることになります。

ゼロではない。あなたも私もこの11万7,000分の1の1人になる「可能性」はあります。が、病的に恐れるほどでもない。

新聞テレビのこの手の報道はいつでもこの調子なのです。インフルエンザに限らず、薬の副作用を伝える記事などでも、

「分母」を言わずに「分子」だけを伝えるので、「確率」が分からない。

タイトルに、「報道は正確に」と書いたのは、そういう意味です。

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2009.11.05

「<糖尿病>「20年後には4億人超」国際機関が警告」←食い過ぎですよ。

◆記事1:<糖尿病>「20年後には4億人超」国際機関が警告(11月4日15時1分配信 毎日新聞)

世界の糖尿病患者は約2億8500万人に達し、

このまま増えれば2030年には4億3800万人を超えるという推計を、

国際糖尿病連合(本部・ブリュッセル)がまとめた。生活水準の向上による食生活の変化や運動不足が大きな原因で、

世界の20~79歳人口に占める患者の割合も、10年の6.6%から30年は7.8%に増えると予測。

糖尿病の急激な拡大について同連合や世界保健機関は「パンデミック(大流行)」と表現し、深刻な事態だと警告している。

推計は同連合が発行する最新の糖尿病報告書に掲載された。それによると、

10年時点の患者数トップは、インドの5080万人、中国4320万人、米国26

80万人と続き、日本は8位の710万人だった。30年には、インドが8700万人に増えるなど

軒並み患者数が増えると予測。日本は、調査対象の20~79歳人口が1割以上減るため、

患者数は690万人と減少し、順位も12位に下がる見通しだ。


◆記事2:空腹力が人類を救う(マル激トーク・オン・ディマンド 第441回(2009年09月19日))

食欲の秋というが、今週の丸激のテーマは「空腹力」。

「空腹力」とは、文字通り空腹状態に耐える力のこと。その名づけ親である医師の石原結實氏は、

今日先進国に住むわれわれを悩ませているあらゆる病気の原因に、単純な「食べ過ぎ問題」があるとの前提に立ち、

われわれが健康な生活を取り戻すためには、食べないことに耐える力、すなわち空腹力を鍛えることが不可欠であると主張している、

実は知る人ぞ知る断食界のカリスマだ。

そもそも300万年前に発祥したと言われる人類の歴史は、そのほとんどが飢餓との戦いに費やされてきた。

人間は飢餓を乗り越えて生き延びるために、飢餓に対応するありとあらゆる防衛機能を備えるようになった。

それがあったからこそ、恐竜を始めとする多くの動物が滅亡する中、今なおわれわれ人類は地球上で生き延びていると言っていい。

飢餓防衛能力の一つが、例えば皮下脂肪だ。摂取した栄養は人体の機能を維持するために代謝に回されるが、

余った分は将来の飢餓に備えて、皮下脂肪そして体内に蓄えられる。

また、血糖値が下がると人はすぐに空腹を感じ、万難を排してでも何とか食べ物を口に入れようとするが、

食べ物を口に入れてからそれが消化されて満腹を感じるまでに1時間ほどのタイムラグがあるために、

放っておけば人間は必ず食べ過ぎるように作られている。

しかも、余分に食べたものはすぐに脂肪になって貯蔵されるが、一方この脂肪が、簡単には燃焼されないようになっている。

ダイエットが苦しいのも、それが原因だ。

いずれも、将来の飢餓に備えるために人間が300万年かけて身につけてきた高度な飢餓防衛能力なのだから、

こればかりはしかたがない。(中略)

石原氏の提唱する空腹力とは、端的に言えば空腹を我慢する力のことだが、

それは何も空腹の苦しみに耐える力をつけろと言っているわけではない。

人間は血糖値が下がった時に分泌されるホルモンによって空腹を感じるため、血糖値が上がれば本来は空腹は収まる。

しかし、われわれの多くが、幼少時からきちんと食事を摂らなければならないときつく教え込まれているため、

実際に食事で胃袋を満たさないと空腹は収まらないものと信じ込んでいる。

つまり、空腹力とは、そうした呪縛から自らを解放し、血糖値を正常にコントロールすることで、

例えば1日1食か2食で苦痛を感じずに十分やっていけるような力を付けることを意味する。

空腹力を鍛えれば、例えば、石原氏が提唱するニンジンとリンゴを混ぜたジュースやショウガ入り紅茶で

血糖値を上げておくだけで、まったく空腹を感じずいられるようになるのだと石原氏は言う。

石原氏自身が、朝、昼はニンジン・リンゴジュースを3杯ずつ飲み、合間にショウガ紅茶を飲む他は、

1日1食だけで、しかも毎日ジョギングやウエイトリフティングに勤しむ生活を、30年以上続けているそうだ。(以下略)


◆コメント:我が意を得たり。

糖尿病とは何か。

医者ではないから、以下、アンチョコ丸写しである。

我々が食べ物を摂った炭水化物を胃や腸で分解し、更に肝臓で、それをブドウ糖に変えて、活動のエネルギー源としている。

ここで、インスリンという、すい臓内にあるランゲルハンス島という細胞群が分泌するホルモンが必要である。

インスリンは、ブドウ糖をグリコーゲンという物質に変える。

変える、というか、グリコーゲンの分子はブドウ糖がたくさんつながった構造になっていう。

グリコーゲンは肝臓に蓄えられる。

したがって、インスリンというホルモンが分泌されなくなると、

血液中のブドウ糖を身体のエネルギー源であるグリコーゲンにすることができず、血液中の血糖値だけが上がってしまう。


◆糖尿病にはⅠ型とⅡ型がある。生活習慣病はⅡ型である。

昔から、糖尿病は「贅沢病」だと言われる。多くはそうだが、それだけではない。

本人に責任が無い糖尿病もあることは、知っておくべきだ。

糖尿病にはⅠ型とⅡ型がある。

I型は、先天性で、元々ランゲルハンス島が破壊されていて、インスリンを作り出すことができない。

これは、本人の責任ではなく、遺伝的なものだ。

何しろ自分ではインスリンというホルモンを作り出すことができないのであるから、

一生、インスリンを注射しなければならない。Ⅰ型の割合は全体の10%程度である。



もう一つの型、Ⅱ型の糖尿病とはなにか。

記事で問題にしている「糖尿病」はこのⅡ型で糖尿病の90%を占める。

インスリンの分泌が減るのと、同じだけインスリンを打っても、ブドウ糖を分解する機能が低い。

この病態を「インスリン分泌低下と感受性低下」という。

何故それが起きるのか分かっていないようだが、遺伝的な要因を持った人が、

Ⅱ型糖尿病に鳴りやすい生活習慣を持っていることが多い。

少々分かり難かったのでもう一度まとめると、

糖尿病I型=先天的にインスリンを作るランゲルハンス島が破壊されている。

糖尿病Ⅱ型=遺伝的な要因があるが、美味い物を食い過ぎて血糖値が高くなり、それが原因か確証はないが、

インスリンの分泌量が減り、或いは、インスリンを注射してもブドウ糖を分解する能力が低い。

生活習慣病としての糖尿病はⅡ型であり、要するに食い過ぎなのである。


◆以前、私が16キロ減量したら、健康診断の全ての数値が正常範囲に戻った体験談を書いた。

私は身長が163cmなのに、一時期体重74キロ、腹囲が85センチを超え、当時はまだ「メタボリック症候群」

という言葉はなかったが、現在のメタボの判定基準によれば完全にメタボ症候群だった。

久しぶりに会う人は皆「太ったねえ」という。そこでやばいと思ったが、私は運動は嫌いだから、

運動で痩せることが不可能であることは間違いない。残りは摂取カロリーを減らすしかない。

そこで、素人考えの方法だが、「昼飯を殆ど食わない」ダイエットを敢行したところ、

約2年で16キロ減量し、腹囲は75センチとなり、もうずっとリバウンドしない。

そのやり方は、3年半前に書いた。

「内臓脂肪症候群 1960万人」←美味いものを食い過ぎですよ。日本人は。ココログ

私は結果的にはこの方法で減量して、今だにリバウンドしない。

これは、今年の6月に受けた健診結果である。

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但し、私は医療従事者ではないし、この方法は医師と相談して決めたのではない。

完全に素人判断の「我流」であるから、万人にとって安全、適切な方法である保証はない。

私と同じ事を実行して体調を崩しても、責任は取りかねる。自己責任でお願いします。

あくまでもご参考程度、であり、本来のダイエットは医師の指示に従って頂きたい。


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2009.09.09

「<新型インフル>ワクチン接種は2回…自己負担最大8千円」←有識者会議は無料化を要求していた。

記事1:<新型インフル>ワクチン接種は2回…自己負担最大8千円(9月8日21時1分配信 毎日新聞)

厚生労働省は8日、10月下旬から始まる新型インフルエンザワクチン接種の具体的な方法を公表した。

1人2回、医療機関に予約して接種することを原則とし、必要な自己負担は計6000~8000円程度とみられる。

「医療従事者」「妊婦」「基礎疾患のある人」など優先順位の高いグループから順に、ワクチンが確保でき次第、接種を始めるとした。

今回の接種は、予防接種法に基づかない任意接種の扱いで、国は接種の勧奨はしない。

生活保護世帯などの低所得者の負担軽減策として自治体が助成するよう、国が補助金を出す。

国産と輸入ワクチンで費用に格差が生じないよう、出荷時に国が価格調整をするという。

接種は

(1)実施を希望する医療機関

(2)市町村が選定した医療機関--が実施、

厚労省と委託契約を結ぶ。都道府県は10月中旬までに医療機関をリスト化しワクチン配分量を決める。

医療機関での接種が原則だが、社会福祉施設などの要望を受け、医師が出向いての集団接種も認める。

医療機関で接種を受ける人には、対象者であることを証明する母子健康手帳や保険証などの提示を求める。

基礎疾患がある人は、かかりつけの医療機関での接種が望ましいが、

別の医療機関で受ける場合は、主治医に「優先接種対象者証明書」を発行してもらう。

新型インフルエンザは国民の大半に基礎免疫がないため2回の接種が必要で、3~4週間の間隔を空けると効果が高いとされる。

各グループの接種期間は1カ月半程度などを目安とするが、期間が過ぎても接種できる。

副作用被害は医療機関から国に直接報告させ、速やかに公表するとした。


◆記事2:<新型インフル>ワクチン6000万人分確保 来春までに(9月4日11時25分配信 毎日新聞)

舛添要一厚生労働相は4日の閣議後会見で、新型インフルエンザワクチンについて、

海外メーカー側と交渉がまとまれば、来春までに約6000万人分を確保できるとの見通しを示した。

メーカー側は副作用被害が出た場合の免責を販売の条件に挙げており、対応を調整中という。

厚労省が想定しているワクチンの接種対象は、医療従事者、妊婦、乳幼児など計5400万人。

国内で生産できるのは、年内に最大1700万人分、来年2月末までに最大3000万人分とされており、

輸入が実現すれば必要量はまかなえる。ただし「一気にではなく、断続的に入ってくる」(舛添氏)ため、流行時期に間に合わない可能性もある。

また接種の費用については、完全無料化は現行法では難しいとしたうえで「所得に応じて負担軽減策を取ることはできる」と述べた。


記事3:新型インフルエンザ:有識者ら、ワクチン無料化要求 「輸入品は治験を」(毎日新聞 2009年8月27日 東京朝刊)

舛添要一厚生労働相は26日、新型インフルエンザワクチンの扱いを巡って有識者との意見交換会を開き、

臨床医や患者代表から、接種無料化や輸入する場合の国内臨床試験(治験)実施を求める声が相次いだ。

舛添氏は「ワクチンにかかわる新しい体制作りをしないといけない」と述べ、

副作用被害に対する患者救済や医師の免責などを盛り込んだ法整備を急ぐ必要があるとの認識を示した。

厚労省はワクチンの接種対象として

▽妊婦

▽乳幼児

▽基礎疾患(ぜんそく、糖尿病など)のある人

▽医療従事者

▽小中高生

▽高齢者--の約5300万人を想定。

年内で最大1700万人分とされる国内生産分では足りないため、海外からの輸入を検討している。

これに対し、日本小児科学会の横田俊平会長は、ワクチン接種が必要な子供は

▽1~6歳児350万人

▽基礎疾患のある子供100万人

▽0歳児の母200万人--

の計650万人との試算を示したうえで、「0歳児にワクチンの効果は期待できず、保護者への接種が重要だ」と指摘。

NPO法人「難病のこども支援全国ネットワーク」の小林信秋専務理事は、「幼稚園も含めた学校関係者にも接種してほしい」と訴えた。

また、岩田健太郎・神戸大教授(感染症内科)は、高齢者へワクチンが行き渡らない事態に備え、

重症化防止に肺炎球菌ワクチンを接種する対策を求めた。国民が接種の有効性と安全性を判断するために、情報公開の徹底を求める声も相次いだ。

舛添氏は、輸入ワクチンの治験や副作用被害補償などに前向きな姿勢を示し、国と学会などとの協議機関を作る考えも明らかにした。


◆コメント:ワクチン接種の優先順位とかいいながら、季節性インフルエンザワクチンの倍もカネがかかるの?

以前から政府は、新型インフルのワクチン確保に全力を挙げる、といっていたから、

それはつまり、接種する優先順位の高い人から、完全無料とは言わないまでも、パンデミックを防ぐのが目的なのだから、

普通のインフルエンザ(季節性インフルエンザ)のワクチンよりも安いのだろう、と私は勝手に思っていた。

季節性インフルの場合、ネットでいくつか調べてみたが、

大人(13歳以上):1回接種、3,000円前後

子供(12歳以下):2回接種、1回 1,000円~2,000円

高齢者(65歳以上):1回接種、2,200円前後

ということである。

新型インフルエンザは今のところ弱毒性だということだが、明らかに季節性よりも感染力が強く、

毎日新しい感染者のニュースが流れている。無くなった方(以前から持病が有った方が多いが)もいる。

厚労省の新型インフルエンザ最新情報の一番新しい(9月8日現在)項目は、

2009年9月6日 「新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)の接種について(素案)」に関する意見募集についてであり、

更に、その中の、新型インフルエンザワクチン(A/H1N1)の接種について(素案)を読むと、

最初に次の記述がある。
新型インフルエンザ対策における予防接種の位置づけ

新型インフルエンザワクチン接種の目的

新型インフルエンザ(A/H1N1)については、国民の大多数に免疫がないことから、今後秋冬に向けて、

季節性のインフルエンザを大きく上回る感染者が発生し、医療をはじめ、我が国の社会経済に深刻な影響を与えるおそれがある。

繰り返して説明するまでもないが、誰も免疫が無いのだから、誰が新型インフルエンザに罹ってもおかしくない。

だから、本来は、全国民が予防接種を受けるべきだが、国内のワクチン製造能力を考慮すると、国民全員に行き渡るには時間がかかりすぎる。

そこで、優先順位をつけて、妊婦、乳幼児、喘息・糖尿病など基礎疾患のある人、医療従事者の順になっているが、

厚労省は、新型インフルエンザは「国民の大多数に免疫がな」くて、

「我が国の社会経済に深刻な影響を与えるおそれがある」といいながら、
今回の接種は、予防接種法に基づかない任意接種の扱いで、国は接種の勧奨はしない。

だから、心配な人は、自費でワクチン接種を受けて下さい、といっているのである。矛盾している。

しかもそのワクチンは季節性インフルエンザ用ワクチンの倍の費用だ。


アホか。国民の生命を守るのが国の役目でしょ?

事態は深刻なのだから、国が予防接種費用の全部又は一部を負担するから、必ず、予防接種を受けろ、というべきだろう。



アメリカは、感染者も死者も多いという理由もあるだろうが、ニューヨーク市は全ての児童に無料でワクチンを打つそうだ。
◆全児童に無料ワクチン=冬季の新型インフル対策-NY市(9月2日6時43分配信 時事通信)

米ニューヨーク市は1日、冬季の新型インフルエンザ流行に備えた包括対策を発表、

公立、私立を問わず市内の全小学校の児童を対象に10月中旬以降、無料でワクチンを接種する方針を明らかにした。

接種は、最も懸念される学校発の流行を予防するのが狙いで、保護者の同意に基づき実施する。

ただ、原則として感染者が確認されても休校にはしない。

これが本来、行政が取るべき対応ではなかろうか。

記事3に書いてあるが、「有識者会議」が接種は無料にすべきだ、

と主張しているが、厚労省は最初から「有識者会議」の意見を参考にするつもりなどなく、

一応「有識者の意見を聞きました」というパフォーマンスを実施しただけだ。


◆民主党政権はどう出るか。

16日に召集される特別国会で、鳩山民主党代表が、内閣総理大臣に選ばれることは、間違いない。

民主党のマニフェストにおける「新型インフルエンザ対策」は次の通り。

新型インフルエンザ対策

日中韓を中心に、東アジア全体で新型インフルエンザに対応できる体制をつくります。

発熱相談センターを強化し、感染症対応の隔離個室確保・整備を進めます。

新型インフルエンザ行動計画ガイドラインを全面的に見直し、検疫法のあり方を検討します。

抗ウイルス薬の十分な備蓄、ワクチン開発製造・備蓄・流通体制の拡充及び海外との連携を図り、

強毒性新型インフルエンザのプレパンデミックワクチンを受けられる体制を整備するとともに、

輸血を介した感染防止のための新技術を導入します。従来の病院機能が低下しないよう、

病院や医療従事者に対する支援等を充実させるとともに、

高病原性鳥インフルエンザが発生した養鶏場に対する経営支援策も強化します。

具体的に書いているようで、接種費用の負担については何ら言及していない。

また、重箱の隅をつつくようだが、ここでは
強毒性新型インフルエンザのプレパンデミックワクチンを受けられる体制を整備する」

と書いている。新型インフルエンザはH1N1の「弱毒性」である。

ものすごく意地の悪い解釈をすれば、民主党は、
マニフェストに書いたのは、強毒性のインフルエンザに関しての公約であり、

現在、蔓延している弱毒性新型インフルエンザに関しては、何も約束していない。

と、言っても、ウソをついたことにはならない。

新政権発足直後から、インフル対策で、民主党が何をするか注視するべきだ。

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2009.09.06

「<勤務医>「うつ」12人に1人 休日『月4日以下』46%」←無理もない。

◆記事:<勤務医>「うつ」12人に1人 休日「月4日以下」46%(9月5日11時17分配信 毎日新聞)

日本医師会は、勤務医1万人を対象にした健康に関するアンケートで、勤務医の12人に1人が精神面の支援を要する

「うつ状態」にあるとの分析結果をまとめた。休日や睡眠時間の少なさに加え、

患者からのクレームなどの矢面に立たされることへのストレスが大きいとして、

医療機関に医療事故や患者とのトラブルでは組織的な対応を取るよう求めていく。

過酷な勤務実態を受けて、医師の健康面に特化した大規模な調査は初めてという。

今年2~3月、男性勤務医8000人、女性勤務医2000人に調査票を送り、3879人から回答を得た。

最近1カ月の休日は46%が4日以下で、9%は「なし」。睡眠時間は6時間未満が41%を占め、

20代では63%に上る。当直は45%が一度もなかった一方で、10%は1カ月で6回以上あった。

患者対応では、46%が「半年以内に患者ら家族から不当なクレームを受けたことがある」と答えた。

また、勤務医のメンタルヘルスについて「死や自殺を考えた」「自分を責めがち」など約30項目の質問の答えを点数化したところ、

8.7%が「メンタルサポートの必要がある」と判定され、若い世代ほど割合が高かった。


◆コメント:さもありなん。

人間は勝手な生き物で、自分が病気になると医者に頭を下げる。

しかし、普段は内心、社会的地位が高く(と思っている)、所得が高い(と思っている)、

自分より頭が良い(医学部を受験し、合格できる程度の知能を持った人は、やはり限られている。

勿論私とて、仮に医学部を受験したとしても絶対に合格出来なかったと思う)「医者」に嫉妬心を抱いている。


だから医者には過大な要求をする。

曰く、

人の命を預かる仕事に、失敗は許されない。

人の命に関わらない仕事ならば失敗が許されると思っているのだろうか?

曰く、
患者の生命がかかっているのに(いつ容態が急変するか分からないのに)休みをとるのか。

医者だって人間なんだから休まなければ、疲れ切って、ミスが増えるだろう。

挙げればキリがない。言いたい放題、無茶を言う。

直ぐに医療ミスだ、といって訴訟を起こす。


昔は医療訴訟を起こしても大抵患者側が負け、それはそれで問題だったが、日本社会は極端から極端に振れる傾向があり、

今は医者が裁判で負ける判例が増えている。

不眠不休で頑張ってる医師は神ではないから、失敗することだってあるだろう。



勿論、中には本当に医師の怠慢というケースもあるだろうし、医師や医療機関の不親切な対応に

肚が立つことはある。


私は、13年前に父を亡くした。死んだ時にはロンドン駐在員で、親の死に目には遭えなかった。

私のロンドン駐在は、1993年10月からだが、前年、1992年12月、父は軽い脳梗塞を起こした。

そのときは、大したことなく、麻痺も残らず、回復したかに見えた。

1993年、8月20日にロンドン駐在の内示が出た。父は喜んでくれた。

しかし、その10日後、脳出血で倒れた。素人目にも危ないと思った。

救急車で近くの個人総合病院に搬送された際、当直医の説明がひどく投げやり、というか「情」のかけらもなかった。
「いつ、死んでもおかしくない」

という意味のことを、事務的に告げ、さっさと次の用事に向かう当直医(脳外科の女医だった)に

無性に腹が立ち、半ば本気で、「殴ってやろうか」と思った。


そういう経験もしているから、医師が全て親切なわけでも、能力が高いわけでもないこと。

患者から見て腹が立つ状況はしばしばある、ということは認識している。そんなことは承知した上で書いている。


そういう医者、医療従事者もいるが、良心的な医者とて大勢いる。


私は、それを世間に知らしめたい、と考えている。

1989年11月13日、日本で初めての生体肝移植が当時の島根医科大学第二外科で行われた。

私は毎年、11月13日の日記に、そのことを繰り返し書いているのは、

これほど立派な医師が現実に存在することを伝えたいからである。


これは、例外的に重要な日本医療史上の出来事だが、そこまでいかなくても、

街には、良心的な医師が必ずいる。皆、何だかんだいうが、病気になれば医師に診て貰うのは、

基本的には、医師を信頼しているからだろう。

繰り返すが医師だって神ではなく、人間だからミスをすることはあるだろう。

それは、勿論望ましくはないが、それまでに数多くの人間の生命を救ってきた医師が、

たった一回の失敗で、あたかも「悪魔の申し子」のように責められるべきではない。



訴訟を起こす患者や、家族の中には、本当に怒りを感じてドクターを訴えるのではなく、

弁護士と相談して、上手くいけば示談金か慰謝料を取れるぜ、という魂胆で裁判沙汰にする、狡い奴もいる。


訴訟リスクが高いから、内科、外科、小児科、産婦人科の医師が特に不足している

(麻酔科も、ものすごくしんどいことは素人には殆ど知られていない)。

当然、残った外科、小児科、産婦人科の医師の肉体的・精神的な負担は高まる。

ロクに休むことどころか、眠ることもできないのだ。 余計にミスをする可能性が高まる。

典型的な悪循環だ。




ウツにならない方が不思議だ、と言っても過言ではない。

先日、ある医師から聞いたが、救命救急医が、あまりの勤務の苛酷さに疲れ果て、耐えきれず、

どうしたらよいか分からなくなり、自殺する例も多いという。

こうなると、単なる「抑うつ状態」のレベルではなく、うつ病に罹患していた可能性が高い、と想像する。


私自身は医者ではなく単なるサラリーマンだが、親戚に医者が多い。

彼らの話を聞いているから、ド素人よりは、医師という職業の苛酷さを多少は理解しているつもりである。

だから、書いた。

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2009.07.15

「うつ病、血液検査で診断 白血球の遺伝子反応に着目」←万能ではないかも知れないが、大きな進歩だ。

◆記事:うつ病、血液検査で診断 白血球の遺伝子反応に着目(朝日新聞)(2009年7月11日19時52分)

血液検査でうつ病かどうかを診断する方法を、厚生労働省の研究班(主任研究者・大森哲郎徳島大教授)が開発した。

うつ病患者と健常者で白血球の遺伝子の反応が微妙に異なることを利用した。数年後の実用化を目指す。

問診と併せて、数値化できる簡便な診断法が使えれば、患者の見逃しが減ると期待される。

研究班は白血球の遺伝子がストレスで変化することに着目し、それをうつ病の診断に使えないか調べた。

約3万個の遺伝子の中から、神経伝達や免疫などに関連する24の遺伝子が、うつ病患者と健常者で異なる働き方をすることを突き止めた。

医師の面接によってうつ病と診断された17~76歳の患者46人と健常者122人を分析した結果、

うつ病患者の83%(38人)、健常者の92%(112人)で、特定の遺伝子が突き止めた通りに反応し、正しく判定できた。

治療薬による影響で遺伝子が反応する可能性を除くため、うつ病の患者はまだ治療していない人を対象にした。

研究班は今年から2年間、対象を増やして診断し、実用化できる精度か確かめる。

うつ病以外の精神科の病気と、はっきり見分けることができるかも調べる。実用化されれば、

患者から採った血液2.5ミリリットルを処理した液を、遺伝子チップという分析器具で反応させて診断できるという。

厚労省の調査で、うつ病など気分障害と診断された人は、05年で92万4千人。6年で倍以上に急増している。

うつ病は、医師が患者と面接し、症状から診断している。

しかし、うつ病と他の病気との境目があいまいな例も多く、専門医でも診断に迷うことが少なくないという。

大森教授は「血液検査による診断法が実用化されても、医師の面接による診断は必要だ。血液検査が実用化、普及すれば、

一般の医師が診察する際に、これまで見過ごされてきた患者を治療に結びつけることが期待できる」と話している。

国立精神・神経センターの樋口輝彦総長(気分障害薬理生理学)の話 

今回の診断法が高い確率でうつ病を見分けられることが明らかになれば、

診断の手法として有効な方法といえるのではないか。可能性は十分にあると思う。

今後、白血球の遺伝子の変化と、うつ病の原因とされる脳内の変化との関係がわかれば、うつ病の原因究明にもつながる。


◆コメント:精度を高めるためには、まだ時間がかかりそうだが、うつ病患者にとっては朗報である。

長引く不況と共にうつ病患者が増えていて、それ以前から日本では、10年連続自殺者が3万人を超えている。

自殺者の全てではないが、かなりの割合で、うつ病を発症していたが、適切な治療を受けていなかった人がいた、

と推定される。


私は10年来の遷延性・難治性うつ病患者だが、この病気の辛さは、病気がもたらす、憂鬱感、気力の無さ、不眠などの

症状そのものだけではない。多くの患者にとっての悩みは、

見た目が普通なので、病気を理解しようとしない人々には、「怠けている」「根性が足りない」と誤解される。

ことなのだ。

他の身体の病気(うつ病も脳という臓器の病気なのだが)のように、データ、客観的な情報として、「この人はうつ病である」ということが、

「証明」出来ないのである。

うつ病のみならず、現在、世界標準の精神疾患診断基準は、アメリカ精神医学界が編纂した、DSM-Ⅳ

(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders version4=精神疾患の分類と診断の手引第四版)に従っている。

しかし、これは、あくまでも一つの目安である。もしも、いちいちこの本を見ながら診断を下す精神科医がいたら、間違いなくヤブ

と思っていい。

現状、他の病気も含めると話が煩瑣になるので、話をうつ病に限るが、診断は、精神科医が患者と面談して受けた

「印象」と「臨床経験」に基づいている。

他の臓器の疾患であれば、心臓病なら、心電図、心エコーなどにより、診断が可能であるし、

肝機能・腎機能に異常がある場合も、血液検査から、その客観的な証拠を示すことが出来る。

しかし、精神科には、それに匹敵する、客観的な証拠が、はっきり言って存在しなかった。


このため、大きな声では言えないが、実は、医療従事者の間でも、精神科は、科学と文科系の中間とでもいおうか、

医師のさじ加減でどのような診断も出来てしまう、という点で他科に比べ、科学的客観性に欠けるため、偏見を持たれているようだ。

他科の医師は精神科のことを「P科(psychiatry:サイキアトリー。英語で「精神科」の意)」とか「プシコ(psychology=心理学)」

などとバカにしている。


しかし、転載した朝日新聞がの記事の内容が正確であるならば、今後「純科学的(医学的)に」うつ病診断が可能になる。

尤も、精神科の患者そのものに対する偏見が社会に存在する限り、それで、問題の全てが片付くわけではないが、

大きな進歩であることは論を待たない。


◆「エセうつ病患者」を減らす意味でも有効だろう。

元来うつ病というのは、1日中、何週間、何ヶ月、何年にも亘って、ずっと憂鬱なのである。

従来好きだったテレビも全然面白くないし、私の場合、長年好きだった読書が一時期、全く出来なくなった。

好きな音楽すら聴く気力が無い。何を見ても興味がなく、ただひたすら、ボーッとしているしかなかった。

精神運動抑制、あるいはアンヘドニア(anhedonia=無快感症、無気力症)という状態が長く続いた。

ところが、最近、非定型うつ病という妙な概念が提唱され始めた。

これは、会社にいるときには、憂鬱だが、仕事が終わって趣味など自分が好きなことをするときには、

元気になる、という。

今までは、うつ病を全く理解しようとしない人々に憤りを感じたが、このような「非定型うつ病」は私に言わせれば、

それこそ、「怠け」ではないかと思う。これをうつ病にしたら、ますます世間の誤解を招く、と懸念していた。

新しい、うつ病診断技術が、この「非定型うつ病」をどのように判定するか、分からないが、

少なくとも、従来の、「本当の」うつ病。毎日、1日中、何処か憂鬱感か不安感があり、それがずっと続く

うつ病の患者と全く同じ結果にはならないと思う。

なまじ、うつ病の情報をネットで簡単に調べることができることになったので、

ウツを装った怠け者、も実際には要るに違いない。しかし、新しい研究が

約3万個の遺伝子の中から、神経伝達や免疫などに関連する24の遺伝子が、

うつ病患者と健常者で異なる働き方をすることを突き止めた。

のであれば、似非(えせ)うつ病は、通用しなくなる。その点でも、有り難い。

血液検査によるうつ病診断法の一刻も早い実用化を期待したい。

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2009.06.25

「ドクターヘリ 救急車より入院4~18日短縮」←へえ、これほど違うものですか。

◆記事1:ドクターヘリ 救急車より入院4~18日短縮(6月24日10時56分配信 毎日新聞)

交通事故で重症となった患者をドクターヘリで搬送すると、救急車で運んだ場合に比べて入院日数が4~18日短縮し、

医療費も5万~116万円安くなるとの調査結果をNPO「救急ヘリ病院ネットワーク」(略称・ヘムネット)がまとめた。

ヘムネットの村田憲亮事務局長は「ドクターヘリは、救命の可能性を大きくするだけでなく、

医療経済的にも十分見合うことがはっきりした」と話し、ドクターヘリ普及の重要性を訴えている。

調査したのは、

日本医科大千葉北総病院(千葉県)

▽手稲渓仁会病院(北海道)

▽久留米大病院(福岡県)

▽東海大病院(神奈川県)の4病院。

ドクターヘリ導入(01~05年)後、07年12月までの間に救急車で搬送された患者と年齢や重症度をそろえて比較した。

千葉では四街道、富里、八街の各市から運ばれた68人(うちドクターヘリ搬送25人)で調べたところ、

ドクターヘリで運ばれた患者の平均入院日数は21.3日で、救急車で運ばれた患者より平均17.8日少なかった。

医療費の平均額も救急車が約249万円だったのに対し、ヘリは約133万円だった。

このほか、北海道でも8.3日、福岡では5.9日、神奈川で3.8日短くなっていた。

医療費もその分、約5万~99万円安くなっていたという。

ドクターヘリを導入しているのは全国16道府県にとどまる。ヘムネットは今回の結果を受け、改めて全国配備を呼び掛けていく。

ドクターヘリは01年から国が年間経費(1機当たり約1億7000万円)の半額を補助する制度がスタート。

今年3月末からは、さらに自治体負担分の半分が特別交付税で手当てされることになった。


◆コメント:大変結構なことだが、運航には十分注意して頂きたいのと、ドクターの過大な負担が心配だ。

「ドクター・ヘリ」は、ちょうど1年前、フジテレビ系列のテレビドラマ、コード・ブルー(まだ公式サイトが残っているんだね)で、

その存在が一躍知られるようになった。あれは、勿論お芝居であって、実際には、助かる患者ばかりでは無かろうが、

このデータが厚労省ではなくて、特定非営利活動法人「救急ヘリ病院ネットワーク」(最近、全然更新されてないが)

から発表された、とのことであるから、信頼性があると考えて良かろう。


「ドクター・ヘリ」が、救命救急医療の開始までの時間を短縮させるであろうことは、素人でも想像に難くないが、

これほど具体的なデータ、

交通事故で重症となった患者をドクターヘリで搬送すると、救急車で運んだ場合に比べて入院日数が4~18日短縮し、

医療費も5万~116万円安くなる

が発表されたのは初めてだろうし、その医療(治療)効果、医療経済的効果が大きいのに驚く。


それ自体は大変結構なことであろうが、ヘリは固定翼機に比べると、墜落事故を起こす確率が高い

(何処かにデータがあった筈だが、あいにく、今見つからない)筈で、危険が伴うことは言うまでもない。

日本では、ドクター・ヘリの運航は、有視界飛行(日没まで)に限られるはずだが、

ウィキペディアを見ると、
アメリカでは夜間飛行が全飛行時間中の1/3を占めている。そのため飛行条件が一般的なヘリコプターの飛行条件よりも悪くなりがちであり、

事故も多くなる傾向がある。 「1998年から2005年までの8年間に89件の事故」があり、「うち31件が死亡事故で、死者は75人」発生した。『日本航空新聞』2007年9月20日

との事で、これは誠に悲惨である。日本ではドクター・ヘリの死亡事故は起きていないが、

今年3月、緊急着陸する事態が発生した。何と、バード・ストライク(鳥との衝突)が原因であった。

同じウィキペディアの記事によると
2009年(平成21年)3月18日、浜松市の遊園地「浜名湖パルパル」駐車場にドクターヘリが緊急着陸するという事態が発生した。

副操縦席側の風防(アクリル製)が直径約30cm破損したが、乗員5人(機長、整備士2人、医師、看護師各1人)に負傷者はなかった。

ヘリは中日本航空所有で、聖隷三方原病院のヘリポートを飛び立って、市内の90歳代の男性を搬送するために現地へ向かう途中だった。

副操縦席にいた整備士の話では、風防を突き破った鳥は体長約40cmのトビだったという。

なお、男性は救急車で病院に搬送された。中日本航空では「ヘリと鳥が衝突して風防に穴が開き、

緊急着陸するのは国内初ではないか?」とコメントしている。

救急車で搬送された患者がその後どうなったかは分からないが、ヘリに関して書くならば、

このケースでは、墜落は免れたけれども、昼間の飛行でもこのように思いがけないことが起きる。



折角救命の為に飛んだのに、患者搬送の為に現場に向かう途中、或いは患者搬送中に墜落したのでは、元も子もない。

無論、患者の生命も大切であるけれども、ドクター・ヘリに搭乗する救命救急のドクターは、

高度に専門的な知識・技術と経験を積んだ貴重な人材であり、一朝一夕に養成できるものではない。

もし墜落でもして、ドクターが事故によって失われることは、それ以降、「助かるかも知れない命が減る可能性」を高めることになる。

だから(こんな事は私が書かなくても、医療、救命救急、ドクター・ヘリ運航の当事者が一番よく分かっていることだろうが)、

ドクター・ヘリを普及させるのは良いのだが、慎重を期して頂きたいし、無理に増やすことにより、ただでさえ激務で疲弊しているであろう、

医師、特に救命救急に携わる医師たちに過大な負担がかからぬよう(既にかかっているだろうが、)に、

厚労省はありとあらゆる愚策を思い付くので悪名高いが、予算の配分を考える時、こういうところに使え、と言いたい。

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2009.06.24

「<臓器移植法改正案>民主・西岡氏『国民投票も一案だ』」←何言ってんだ。バカ。

◆記事:<臓器移植法改正案>民主・西岡氏「国民投票も一案だ」(6月23日19時26分配信 毎日新聞)

民主党の西岡武夫参院議運委員長は23日の記者会見で、臓器移植法改正案について

「脳死を人の死とすることに国民的コンセンサスがどの程度あるのかはっきりしていない。国民投票も一案だ」と述べ、

脳死を一般に人の死とするA案の今国会での参院採決に消極的な考えを示した。

現行の国民投票法は憲法改正以外の法案の国民投票を想定しておらず、西岡氏の提案が実現する可能性は低い。


◆コメント:バカである理由(その1)

民主党の西岡武夫参院議運委員長は、バカに相違ない。

その理由の一番目。「臓器移植法」うんぬん以前の問題。

日本は代議制民主主義の国で、主権者たる国民が正当な手続きを経て選んだ国会議員が、国民の声を反映させて

(建て前ではね。)、法案を審議して法律を作るのである。毎日新聞が書いているとおり、国民の直接投票が要求されるのは、

憲法を改正するときだけだ。イロハのイ。そんなことも分からないから、バカに相違ない、と言うのである。


◆バカである理由(その2)「脳死を人の死とすることに国民的コンセンサス(合意)がどの程度あるのか、って、ないよ。そんなもの。

そもそも、脳死とは何かを国会も審議の際に国民に分かり易く説明するべきだし、

国会が説明しないならば、メディアが説明するべきだし、

誰も説明しないのなら、これだけネットが普及しているのだから、「脳死とは」で検索すれば直ぐ分かるのだが、

誰も、自分の身内が「脳死」になって臓器提供することになる状況など想像したくないから、調べない。

脳死とは何か、が分かっていないのに、コンセンサスもへったくれもない。

「脳死とは」で検索するか、「脳死と植物状態の違い」で検索すれば大抵のひとは理解出来ると思う。

プロ(医療従事者)がどこかのブログできちんと説明してくれているのかも知れないが、見当たらないので、

素人の私が、理解出来る範囲内でごく大雑把に「脳死」と「植物状態」の違いは何か説明すると、こうなる。

両方とも意識が無い点は共通しているが、

【脳死】
呼吸を司る脳幹までが機能しなくなっており、自発呼吸が出来ない。脳に10分間酸素が供給されなければ、心拍も停止する。

このため、人工呼吸装置を付けっぱなしにして漸く「心臓が動いている」状態である。

【植物状態】

大脳の機能の一部又は全部は失われているが、脳幹の機能は残っていて、自発呼吸が可能である。

専門家が読んだら、まだまだ説明不十分だろうが、素人にゴチャゴチャ説明すると余計分からなくなる。

ネットで一番簡単に説明してあるのは、財)富山県腎臓バンク 脳死と植物状態の違いだ。

臓器移植法改正案が衆議院で可決されたのが6月18日で、翌日の全国紙の社説はこぞってこの話題を取りあげたが、

いずれも読者が「脳死とは何か」を理解していることを前提として書かれていて、

こんな状態で国民的合意が必要だ、などと書いている新聞もあったが、むちゃいうな。

どうして、これぐらいのこと(脳死とは何か)を解説しないの?

国会議員もメディアも解説しないし、国民は自分で調べないからいつまで経っても議論が進まないのでしょ?


勿論、私以上の年代の人ならば、日本で「臓器移植」が何十年もタブーになったのは、1968年に札幌医大で起きた、

和田心臓移植事件が大きな原因となっていることは知っている。

しかし、だからといって、「脳死は人の死か」を説明するのは別の話でしょう。

それが分からなければ、全然議論にも何にもなるわけがない。


◆改正臓器移植法案は何が「改正」されたのか。

「改正」というぐらいだから、臓器移植法は以前から存在している。以下、アンチョコ丸写し。

臓器移植法
脳死と判定された人から心臓、肝臓などを摘出し移植することを認めた法律で、1997年施行。

臓器提供する場合に限り脳死を「人の死」とし、提供には本人の書面による意思表示と家族同意が必要。

意思表示ができるのは、指針で15歳以上と定めている。

99年2~3月に同法に基づく初の脳死移植があり、2009年5月末までに81例。施行後3年をめどに見直すとされていた。

国会には、年齢に関係なく本人が拒否していなければ家族同意で提供できるA案

提供者の年齢を12歳以上に下げるB案、

脳死の定義を厳格化するC案、

家族の同意などを条件に15歳未満の提供を可能にするD案の改正4案が提出された。

6月18日、衆議院は、水色で強調した、A案が可決したのである。

しかし、法案は参議院でも可決されなければ成立しない。野党は対案を出すというのだが、

A案のどこがそれほど問題なのか、よく分からない。

特に、大人の場合と15歳未満では「脳死」の定義(というか、具体的な状態)が異なるのであろうか。

それもよく分からない。

繰り返すが、その辺を、国会で議論する時に国民に分かるようにパネルでも使って説明する、とか、政治家が説明しないなら、

メディアがきちんと専門家から説明を聞いて、理解して、草稿を書いて、それをもう一度専門家にチェックしてもらって、

間違いがなかったら、紙面に載せて、あるいは電波に乗せて、私たちに説明して下さいよ。

それをキチンとしないから、お医者様たち(の中でも性格の悪い人)から見れば「頭の悪い一般人」である我々はいつまでも

問題の本質が、本当に分かった気にならないのですよ。

本当は人から聞いたことは直ぐにわすれるから、国民が自分で勉強するのが一番大事なんだけどね。

国会もメディアも、あまりにも説明不十分だと思います。

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2009.06.12

「WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に」←パンデミック・アラート・フェーズは地理的な基準ですから。

◆WHO、世界大流行を宣言へ=新型インフル警戒水準、最高の「6」に(6月12日0時29分配信 時事通信)

世界保健機関(WHO)は11日、メキシコ、米国をはじめ北半球を中心に続いてきた新型インフルエンザの人から人への感染拡大が、

オーストラリアなど南半球でも確認されたとして、警戒レベルを最高水準の「フェーズ6」に引き上げ、

世界的な大流行(パンデミック)の発生を宣言することを決めた。WHO当局者が明らかにした。

WHOはこの日、各国の専門家で構成する緊急委員会を開催。同委での討議結果を踏まえてマーガレット・チャン事務局長が

同日午後6時(日本時間12日午前1時)から記者会見し、宣言に踏み切る見通しだ。

これに先立ち、スウェーデンのラーション保健相は11日、フェーズ6への引き上げを前提に記者会見し、

「WHOは国境封鎖や旅行自粛の必要はないと言っている」と述べ、平静を保つよう呼び掛けた。

WHOは公式発表を前に、各国政府に対し警戒レベル引き上げを通知した。


◆コメント:「世界的大流行」というと、恐ろしげですが・・・。

確かに、日本国内でも毎日感染者数は増えていて、11日正午の時点では累計532人でした。

しかし、これは一つには、日本人はこういう時になると、妙に几帳面になり、患者数を正確に把握しようとする。

世界的に見て、こういう几帳面さにおいて日本人は群を抜いている。

実際は他国でももっと感染者がいても把握できていない可能性があります。

それはさておき、パンデミック・アラートは6段階で、今回最も高いフェーズ6に引き上げるので、

何となく緊張感が走りますが、WHOのパンデミック・アラートは感染の地理的な広がりを基準に決定されるわけです。

この表のとおりです(大分前に保存したので現状「フェーズ4」となっていますが、実際は、現在.(11日)は「フェーズ5」です)。

Pandemicalert
WHOは世界を大きく6つの地域(管轄区域)に分けてそれぞれに地域支部を置いているわけです。

Who_regions
現在のフェーズ5は、表で説明されているとおり、この6つの地域の中の1つの管轄区域における2カ国以上で感染が広がっている。

当然です。北米から、中米、南米まで全部で「1つの管轄区域」なんですから、メキシコとアメリカ、カナダ。

これだけでも3カ国で感染者が増えているのですから。

そして今回何故レベルを引き上げるかというと、

WHOが日本時間の今朝発表した、世界の感染地域と感染者数を見ると

H1n1map20090610

アジア、西太平洋地域でも感染が広がっている。

「フェーズ6」の定義、

フェーズ5の状況に加えて別のWHO管轄区域でも1以上の国で地域単位の流行が起きている。

に鑑み、当然なのです。


◆結論

世界的大流行というと恐ろしげですが、要するにアメリカ地域だけではなく、アジア・西太平洋地域でも、

感染者が増えている、という事実と、フェーズ定義に鑑み「フェーズ6」になるのは当たり前です。

マスコミの悪い癖で不必要に不安を煽る。

勿論、今回の新型インフルエンザの致死率は0.4%ですけれど、感染者の絶対数が増えれば当然、

死者も増えるので、油断してはいけないのですが、

急に、H1N1型ウイルスが変異を起こして強毒性になったわけではありません

(今後、そう言うことが起きる「可能性」は確かにありますが、少なくとも今は弱毒性です)。

忘れかけていたけど急に「世界的大流行」と新聞がかき立てるからといって、

つられてパニック状態にならないようにするべきです。

何しろ素人の個人や企業がマスク・消毒液を大量に注文するので、

本来それらを一番必要とする医療従事者が入手困難なのだそうです

(これは、流石に素人は注文しないと思うけど、検査キットの製造も追いつかないようです)。

マスクも消毒薬も、検査キットも無くて、どうやって診療すればいいのだ、と、非常に憤慨している

お医者さんもいます。

ここのところ、暫く落ちついていましたが、「フェーズ6」で、また、急に怖くなって、

パニック的な行動を起こさない方が良いですね。

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