カテゴリー「マスコミ批評」の記事

2015.11.16

「GDP、年0.8%減=2期連続マイナス―投資低迷、中国減速懸念で・7~9月期」←GDPが2四半期連続マイナスは「景気後退」です。

◆記事:GDP、年0.8%減=2期連続マイナス―投資低迷、中国減速懸念で・7~9月期(時事通信 11月16日(月)8時58分配信)

内閣府が16日発表した2015年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた

実質で前期比0.2%減、年率換算で0.8%減となった。2四半期連続のマイナス成長

設備投資が振るわず、個人消費も回復が鈍い。中国経済の減速懸念が強まる中、

日本経済を取り巻く環境は厳しく、景気の停滞感を確認する内容となった。


◆コメント:「景気後退」(リセッッション)局面入りです。安倍政権の経済政策は失敗です。

アベノミクスなんてものは何ら新しいことをしているわけではないので、嫌いな言葉ですが、

特徴としては、本来、その独立性を尊重しなければいけない、日本の中央銀行、日銀に「命じて」、

金融政策で物価を押し上げようとするばかりなのです。

市場に資金をつぎ込んで無理矢理物価が上がるようにしても、

物価だけが上がる状態「デフレからの脱却」自体を目的にしたのが間違いです。


デフレーションからの脱却つまり物価が上昇するのは、個人消費が増えて、モノが売れて、

生産が追いつかず、需要と供給の関係で、需要の方が多くなり、物価が上がる、という

所謂「良いインフレーション」(需要が増加した結果なのでディマンド・プル・インフレとも言います)がおこり、

それは物価が上がるのですから「結果として、デフレから脱却する」というのが本来の形です。


安倍政権は中央銀行(日銀)の金融政策だけで、何とかなるとおもっていたようです。


しかし、実質GDPの前期比マイナスが2四半期連続することは、伝統的な経済学では

景気後退(リセッション=Recession)

といいます。

英国の経済専門紙、フィナンシャルタイムズははっきりと、
Japan falls back into recession(日本、景気後退局面に)

と書いていますが、日本のメディアはどこもそれをはっきり言いません。

安倍政権は最初は株価が「アベノミクス」(とは何か皆分からないのですが)期待で上がって

それが評価されたのですから、今度は逆に、景気の浮揚に失敗したことをはっきりさせるべきなのに

新聞もテレビも絶対に「景気後退」とは言わない。


日本では、景気後退局面入りの定義がはっきりと決まっている訳ではない、と逃げるつもりでしょうが、

安倍首相が盛んに媚びへつらう、アメリカの基準では、教科書通りの「景気後退」です。


本来、消費増税どころか一時的に減税して家計の可処分所得を増やし、消費意欲を刺激し、

景気が良くなってから消費税を5%から8%に引き上げる、というのならば、理屈にあいますが、

個人消費が増える気配が全然無かったときに消費税を引き上げました。


給料は増えていませんから、消費増税したら、家計に負担になるにきまっています。

それでも再来年には、景気がどんな状態でも消費税率を10%にする、

というのは、安倍首相が従前から明言していることですが、

今の状態で更に消費税を引き上げたら、さらに景気が浮揚する時期が遅れるでしょう。


こういうことは、経済専門紙日経はもとより、全ての新聞、テレビなど、つまりマスメディアが

国民に分かりやすく説明するべきなのですが、「景気後退」という言葉を使って国家権力に

睨まれるのが怖いのでしょうか。マスコミがあまりにも書かないので、

だらだらと冗漫な文章になりましたが、私が書きました。

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2015.07.16

【恒例】「国際科学五輪、物理・数学で日本人全員がメダル。」←良いニュースを大きく取り上げない日本(人)の悪癖。

◆記事1:物理五輪、日本が3年ぶり金=高校代表5人、全員メダル(時事通信 7月12日(日)17時13分配信)

文部科学省は12日、インドで開かれた第46回国際物理オリンピックに日本の高校生代表5人が参加し、

全員メダルを獲得したと発表した。

奈良県の東大寺学園高1年渡辺明大さん(16)が金メダルで、銀と銅が2人ずつだった。

日本代表の金メダルは2012年の大会以来、3年ぶり。

今大会には82カ国・地域の計382人が参加し、金メダルは成績上位者の8%、銀は17%、銅は25%に配分された。

銀メダルは兵庫県の灘高3年加集秀春さん(17)と大阪府の大阪星光学院高2年吉田智治さん(16)、

銅は灘高1年上田朔さん(16)と東京都立小石川中等教育学校(中高一貫校)6年高橋拓豊さん(17)が受賞した。


◆記事2:数学五輪、日本の高校生6人全員がメダル(読売新聞 7月16日(木)10時46分配信)

文部科学省は15日、タイで開かれた高校生の国際数学オリンピックで、日本代表の6人全員がメダルを獲得したと発表した。

今年は104か国・地域から577人が参加し、日本勢は3人が銀、3人が銅だった。

受賞者は次の通り(敬称略)。

▽銀 青木孔(筑波大付属駒場高2年)、佐伯祐紀(開成高3年)、高谷悠太(同1年)

▽銅 井上卓哉(同2年)、篠木寛鵬(ひろとも)(灘高3年)、的矢知樹(かずき)(筑波大付属駒場高3年)


◆コメント:私は、毎年取り上げ、同じことを書きますが、新聞だと「ベタ記事」なのです。

今年も高校生科学五輪のシーズンです。物理と数学が終わり、20日が生物学五輪、7月下旬には情報五輪。化学五輪。

9月には、地学五輪の国際大会が開かれ、日本人の高校生は毎年メダルを獲得してます。私はずっと取り上げ、

いつも同じことを書いております。

過去の記事をそれぞれの科目で検索しました。

「数学五輪」の検索結果。

物理五輪」。

生物学五輪」。

化学五輪」。

情報五輪」。

地学五輪」。

重複もありますが、要するに毎年同じことを申し上げております。

日本人学生の学力低下が嘆かわしいとかなんとか、多分、大抵のマス・メディアは書いている筈ですが、

毎年、各科目で行われている「国際科学五輪」で日本人高校生がメダルを獲りますが、

紙の新聞では、まず、気づかない。社会面のベタ記事(一番小さい活字の記事)扱いなのです。

毎年、メダルを獲るのは、筑駒だとか、開成だとか、灘、など、昔から優秀で有名な学生が多いので有名な学校の生徒ですが、

常に、優秀な学生がいる、ということが悪い訳がない。

こういうことは、もっと取り上げるべきだとおもいます。

最近、面倒くさいので、コメント欄を閉じてますが(たまたま開いている所にコメントを書く人いますが、読みません)、

以前は、毎年、
「国際科学五輪で日本人高校生がメダル」

を書く度に「このような行事があることを知らなかった」とか、「あなた(JIRO)はもっとおおきく書くべきです」

というコメントが寄せられました。

話がそれますが、私が「もっと大きく取り上げるべきだ」というなら、ご自分で書けば良いと思うのですが、

まあ、それは、私の愚痴です。


しかし、口幅ったいようですが、「国際科学五輪」を毎年ブログで書いている、一般人は私ぐらいではないか、と思います。

運動の五輪で金メダルは、一面のトップ記事ですが、勉強で頑張ってもベタ記事だ、という神経が民度を低さを反映しています。

日本人は、他人の悪事をあげつらうのは、大好きだし、得意ですが、

他人のし遂げた偉業、平たくいえば「良いニュース」を小さく扱うという悪癖があります。

私は、日本人は、人を褒めるのが下手過ぎるとおもいます。

ブログサービス、「ココログ」で私は、「日本人の褒め下手」という独自カテゴリーを設定していますが、

多分、他にはいないでしょう。 

褒められて嬉しい人間はいない。悪いニュースばかりを大きく取り上げるから悪い事ばかりが起きているような

「錯覚」に陥るのです。


なお、「安保法案強行採決」に関しては、腹が立ちすぎて、今はとても冷静に書く自信がないので、

もう少し、気持ちが落ちついてから、書きます。

要するに「だから、言わんこっちゃない。日本人の大馬鹿野郎」ということですが。

今日は、勉強熱心な若者の快挙を讃えましょう。

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2015.05.06

「ジャーマンウィングスの副操縦士、実行前に墜落の練習-調査」←いい加減な報道は止めろ。

◆記事1:ジャーマンウィングスの副操縦士、実行前に墜落の練習-調査(ブルームバーグ)(2015/05/06 22:14)

ジャーマンウィングスの旅客機を3月24日にフランスで墜落させ死亡したアンドレアス・ルビッツ副操縦士は、

同日の前の便で何回か予行演習を行っていたもようだ。事故調査の暫定結果が示した。

仏航空機事故調査局(BEA)の6日の発表によると、同副操縦士は前の便で飛行中に5回、

機長が操縦室を離れたすきに旅客機の高度を100フィート(約30.48メートル)まで下げていた。

調査結果を発表したBEAのディレクター、ルミ・ジューティ氏は

「副操縦士が何を考えていたか知るすべはない」とし、

言えるのはただ、同副操縦種が複数回にわたり高度を下げる操作をしたことだと述べた。

ドイツのデュッセルドルフからスペインのバルセロナに向かう途中にそのような操作を繰り返した後、

ルビッツ副操縦士はデュッセルドルフに戻る帰路の便で、機長を操縦室から締め出し実際に墜落させた。

墜落で機体はバラバラになり、乗っていた150人全員が死亡した。


◆記事2:マクドナルド、過去最大の赤字145億円 異物混入問題響く(SankeiBiz 5月2日(土)8時15分配信)

日本マクドナルドホールディングス(HD)が1日発表した、2015年1~3月期連結決算は、

最終損益が145億円の赤字(前年同期は12億円の黒字)となった。

今年に入り相次いで発覚した商品への異物混入の影響などで来店客が減り、

売り上げも大きく落ち込んだ。四半期の赤字額としては01年の上場以来では過去最大となった。

同日発表された4月の既存店の売上高も前年同月比で21.5%減となり、15カ月連続のマイナスだった。

「4月は期間限定商品が好評だったためマイナス幅は縮小傾向にあるが、厳しい状況が続いている」(同社)


◆コメント:いい加減な報道をあいまいなままにする、マスメディアの罪悪。

ジャーマン・ウィングの墜落とマクドナルドの「いわゆる」異物混入事件報道は、一見、関係無さそうですが、共通点があります。

マスコミがきちんとウラを取らない、徒に扇情的な報道をしたために、迷惑している人がいる、ということです。

ジャーマン・ウィングスは副操縦士が謂わば「超無理心中を図った」と。乗員乗客を道連れにしてわざと墜落をし、自殺したのだと。

そしてその遠因だか、直接的原因だか、あるいは、全く関係ないのか、そこのところは検証せずに、副操縦士はかつてうつ病だったことがある。

その治療を受けていたことがある。という趣旨の報道が世界を駆け巡りました。


そのときに集中的に書いたので反復は、省きますが、うつ病の人間がひとを道連れにして自殺するということは

考えられない。しかも、その予行練習をしたいたというのがもしも本当だとしたら、精神医学の医療的介入の対象となる精神状態だったとしても

少なくともうつ病ではない。繰り返しますが、うつ病は「気分障害」であり、「精神病」ではありません。思考力が異常になることがない。

失われるとしたら、「エネルギー」「やる気」「行動力」「関心」です。

そんなことはちょっと勉強すればわかることですが、マスコミは調べないし、いくらでも調べられるこのネット社会において、

読み手は、うつ病のキチガイが飛行機を無理に墜落させて、客を道連れにした、というストーリーの方が「面白いから」そのまま追従する。

無責任の極みです。


◆マクドナルドは異物が混入していたのかどうか証明されていないのです。

これは、以前書きましたが、異物混入の跡、日本マクドナルドが調査結果を発表しました。

マクドナルド三沢店で発生した異物混入に関する調査結果について

ここにはっきり書いてあるとおり、青森の三沢で、チキンマックナゲットを買った客が商品に混入していたと主張した異物は

「ポリアセタールというフィルム片」であるのに対して、マクドナルドが調査したら、

タイにおける製造ラインおよび従業員が使用する全てのビニール素材にも、

日本のマクドナルド販売店舗にも「ポリアセタール」は使われていないということが判明したと。

そう発表した。私の知る限り、日本マクドナルドが調査結果を発表してから、新たな「異物混入騒ぎ」は一度も起きていません。

また、騒ぎが起きている最中も、異物が混入していた全ての商品は「テイクアウト(持ち帰り)」ばかりでした。

同じ割合、頻度で、製造過程でポリアセタールが混入していたなら、1度ぐらい店内で食べた客のチキンマックナゲットからも、ビニール片が

出て来ても良さそうなモノです。不思議な偶然ですね。勿論これは嫌味です。

証拠はないけれども私はだれかが、面白がってマクドナルドに言われのない、賠償をさせるために「言いがかり」をつけたのだろう、

と睨んでいます。うわさは、マスコミよりもはやく、SNSで日本中に拡散したので模倣犯が続出し、しかし、そんな成分のビニールはマクドナルドは

使っていないとなるや、ピタリと鳴りをひそめる。


変ではないですか。この種のいたずら(と私は確信してますが)の卑怯なところは、

マクドナルドの側は「入っていなかったことの証明」はできないことを知って実行していることです。

入っていたという側に挙証責任があるのですが、マクドナルドも客商売だから、客相手に「この風説の流布の責任、どうしてくれる」といえない。

厳密に言えば、真実はどうであったか、分からないのです。

その「分からない」という状態が、最も「真理」に近いのですから、「異物混入」が既成事実であるかのように、

ミス・リーディング(誤解を招き易い)な報道をしたマスメディアは、きちんと訂正するべきなのに、それをしないで、マクドナルドの業績悪化は

異物混入事件が影響した、などと、まだ、あったかどうか分からないことを、事実であるかのように誤認させる記事を書いている。

たんなる巷のうわさですら責任は重いのですから、マスメディアは、ミス・リーディングな報道をしてしまったときは、

本当に分かっていることは、何か、をきちんと分かるように示し、訂正し、当事者に謝罪するべきだ、と思います。

そのようなことは、かんがえればわかるのに、マスコミに追従する大衆も醜い。マクドナルドという大企業の苦しむ様が

そんなに楽しいですか。

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2015.03.30

【コラム】本当に副操縦士が150人殺したのか (レオニド・(レオニド・バーシドスキー)(ブルームバーグ)←我が意を得たり!

◆記事:【コラム】本当に副操縦士が150人殺したのか---(バーシドスキー)(ブルームバーグ 2015/03/30 06:31 JST)

 ジャーマンウィングスの副操縦士、アンドレアス・ルビッツ氏が意図的に9525便をフランスの山間部に墜落させたとして、

世界中のニュースメディアが一斉に同氏を集中攻撃している。

「アンドレアス・ルビッツ27歳、正気を失ったパイロット」とドイツの大衆紙ビルトは一面に大見出しを掲げた。

「操縦室の殺人犯」と表現したのはロンドンのデーリー・メール紙。

英紙インディペンデントは「操縦室の大量殺人者」ともう一段階過激だ。

このほかにもメディアには「狂人」や「失恋パイロット」、

「そもそもなぜ免許を与えたのか」などの言葉が飛び交っている。



これらはすべて、仏マルセイユのロバン検察官の発表に基づいている。

副操縦士が「航空機の破壊を望んだ」と検察が結論付けた根拠は、コックピット・ボイス・レコーダー(CVR)に残された音声データだ。

しかしながら、ここから導き出すストーリーは解釈次第で変わる。

明らかに分かっているのは機長が操縦室を離れ、副操縦士がひとり残されたということだ。

そしてロバン検察官によると、副操縦士は機長の再入室を妨害し、機体を急降下させたことになっている。

機長は何度もドアを叩いたがドアは開かれなかった。ルビッツ氏から言葉は発せられず、

ボイスレコーダーにはドアを叩く音と叫び声を背にしたルビッツ氏の呼吸の音が残された。


ロバン検察官が下した結論を裏付けるには、この証拠では不十分だ。

操縦室のドアの開閉を説明したエアバスの動画を基に、ボイスレコーダーの音声データを考えると別の解釈も成り立つ。

通常なら外の者が中にいる操縦士にインターフォンで連絡し、キーパッドを操作、

そして中の者がその電子音を確認してドアを開ける手続きになっている。

手続き通りにいかない場合、外の人が暗証コードを打ちこめばドアは30秒間開錠される。



暗証コードは入力されたのか

機長が操縦室を離れている間にルビッツ氏が意識を失い、

機長や乗務員が正しい暗証コードを入力できなかった可能性は考えられないだろうか。

あるいは機長があらかじめ決められた手続きに従わず、ドアを叩いたとしたら。

エアバスの動画によるとこの場合、中にいる人はドアをロックするためのボタンを押さなくてはならない。

ルビッツ氏がハイジャックだと思い込んでパニックに陥り、同機を着陸させようとしたという可能性はないだろうか。



もちろんこういう仮説はどれも本当らしく聞こえないが、ルビッツ氏が抑うつ状態にあった、

あるいはガールフレンドとうまくいかずに悩んでいたからといって赤の他人150人を意図的に殺したとの説も

同様に本当らしく聞こえない。

ロバン検察官の記者会見では、あるリポーターが副操縦士の宗教について尋ねる場面さえあった。

これに対してロバン検察官は「テロリストには指定されていない。

質問の意味がそういうことだったらだが」と即座に回答している。



フライト・データ・レコーダーの回収を急げ

現実にはフライト・データ・レコーダー(FDR)のテクニカルなデータを解析するまでは、

信頼性の高いセオリーを打ち出すことはできない。

FDRを回収し解析すれば、どのように高度が変化したかが分かるだろう。

航空機墜落調査に関する報道で知られ、自らもパイロットであるバニティフェア誌の特派員、

ウィリアム・ランゲビーシェ氏は現段階の調査では分からないことが多過ぎるのに、

仏検察の結論はやや早計過ぎると批判する。

ドイツの操縦士労組も同様に、機長が操縦室に戻れなかった理由でさえ現時点では明確ではないとして、

FDRを早急に回収し分析することが極めて重要だと主張する。

労組の立場としては認めたくないという気持ちも当然あるだろう。

1999年に起きたエジプト航空990便がそうだったように、ルビッツ氏が本当に故意に墜落させた可能性もあるだろう。

しかしそれがもっと高い確実性を伴って立証されるまでは、乱暴な非難の言葉は正当化されない



遺族に心労

こうした状況は普通の若者としてルビッツ氏を知っていた家族だけでなく、

墜落犠牲者の遺族にも心労をもたらす。怒りと悲しみはうまく調和しないものだ。

またルビッツ氏がうつ病を患っていたと報じるタブロイド紙もあるが、

こうした報道はうつ病の患者に汚名を着せる。

メルケル首相は調査が完了するまで行動を自粛するよう呼びかけたその翌日に、

自ら「すべての犠牲者と遺族への犯罪だ」と発言するべきではなかった。

航空機墜落の調査は結論を急ぐようなものではない。これだけ分からないことが多いなか、

私が知りたいのは亡くなったアンドレアス・ルビッツ氏のプライベートではない。

なぜ9525便がアルプスの上空で高度を失ったかを知ることの方が、はるかに重要だ。


◆コメント:徹頭徹尾、賛成です。

ブルームバーグは、アメリカの本来金融情報専門WEBですが、アメリカのメディアが殆どそうしているように

自社の論説委員だけでは無く、外部のコラムニストによる、時事問題への論説を掲載します。

バーシドスキー氏のコラムは、私が昨日まで書いたブログ記事よりも遙かに詳細ですが、要するに結論は一致していてそれは、

本当は、何が起きたのか、現時点では、何も分からない。

ことを強調している点です。

記事の途中にあるように、ルビッツ副操縦士が「精神的な疾患が原因で」または、「ガールフレンドとの関係で悩んでいたから」

意図的に、150人を道連れに自殺するかというと、それが巷で噂されているように彼がうつ病だとしたら、

一層可能性は低い。世の中の大部分のメディアは、うつ病患者が突飛な、とんでもない行動を起こす人間であるかのような。

間違った印象を世間に与えます。それは間違っている。


また、「暗証番号」のことを、少なくとも私は初めて知りました。

私のみならず、航空関係者でも航空ファンでもな普通の日本人は、日本のメディアを読む限り、

「外の人が暗証コードを打ちこめばドアは30秒間開錠される」ことなどしりません。

そうなると外の機長が最後、ドアを蹴破ろうとする前に、何故その手続きをしなかったのかも不思議です。

日本でも大事故の原因究明となると日航123便は、何となく本当の原因はうやむやですが、

ちょうど10年前。2005年4月25日に起きた、JR福知山線脱線事故の際も、調査報告書が出来るまでには、

何年もかかったのに、事故直後から憶測によるJR西日本幹部の「吊し上げ」が始まりました。

私はそのときにも、まだ原因が分からないのであるから誰の所為とも言えないという趣旨の記事を何度も書きました。
2005.04.29 「尼崎事故、特異な「転覆脱線」か」 今、冷静に考え、客観的に言えることは、「原因はまだ不明」ということだ。

2005.05.04 「被害者の知人」だといって、JR職員をこづき回している男がいた。いい加減にしなさい。

2005.05.08 運転士や車掌などへの嫌がらせ、事故後70件…JR西 マスコミはJR幹部が自殺するまで許さないつもりか。

2005.05.15「制動数秒不能」運転士ら証言 脱線同型車両 ←「事故の真相は未だ分からない」と何度も書いた。

2005.06.14 「宝塚―尼崎間で走行実験、非常ブレーキ再現」 ←つまり、いまだに事故の真相は不明なのだ。

2006.11.25 「事故調委、同型車両使いブレーキ試験 尼崎JR脱線」←何の話かわかりますか?

勿論、航空機と鉄道は全く別ですが、福知山線脱線事故の原因調査において、事故から1年7ヶ月も経って、

事故調査委員会が同型車量を使ってのブレーキ試験を行っている。別に怠けていたわけではないのです。

私は、この間ニュースをずっと追っていましたが、事故調査委員会はずっと活動していたのに、「とりあえず」原因と思われることを

最終報告書にまとめるまでに数年を要しています。実験できない航空機事故においては、何をか言わんやです。

バーシドスキー氏が書いたとおり、フランスのロバン検察官の発言に誘導されすぎだし、
メルケル首相は調査が完了するまで行動を自粛するよう呼びかけたその翌日に、自ら「すべての犠牲者と遺族への犯罪だ」と発言するべきではなかった。

との意見に同感です。「犯罪だ」と言ってしまったら、故意の違法行為を意味します。

バーシドスキー氏の意見があまりにも「我が意を得たり」だったので、長いけれどもそのまま

引用しました。

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2015.03.29

「旅客機墜落 副操縦士は目の病気で治療か」←だから、まだ全貌は分からないというのです。

◆記事:旅客機墜落 副操縦士は目の病気で治療か(NHK 3月29日 19時13分)

フランス南東部で起きたドイツの旅客機の墜落で、旅客機を故意に墜落させた疑いが強まっている副操縦士は

目の病気で治療を受けていたとドイツのメディアが伝えました。

乗客乗員150人を乗せたドイツの航空会社ジャーマンウィングスの旅客機は、24日、フランス南東部で墜落し、

機長が席を離れて操縦室で1人になったアンドレアス・ルビッツ副操縦士が旅客機を故意に墜落させた疑いが強まっています。

ルビッツ副操縦士について、ドイツの複数のメディアは29日、ドイツの捜査関係者の話として、

最近、目の病気となり、治療を受けていたと伝えました。

ドイツの一部のメディアによりますと、副操縦士は網膜剥離の治療を受けたとみられ、

ことし6月には会社の健康診断を受診する予定だったことから、目の病気が見つかった場合は

パイロットとして操縦することができなくなる可能性があったということです。

また、ドイツの検察当局が副操縦士の自宅から病気で医師の治療を受けていたことを示す文書が見つかったと発表していて、

ドイツのメディアは捜査関係者の話として、副操縦士の自宅から精神的な病気のために飲む複数の薬が押収されたと伝えています。

ドイツの検察当局は引き続き副操縦士を知る関係者から話を聞くなどして、墜落の背景を捜査しています。


◆コメント:だから、簡単に憶測で片付けるな、というのです。

昨日、このブログで、
要するに、現段階で言えることは、何が究極的な墜落原因なのか、分からないということです。

と書きました。

メディアや世論は、副操縦士がかつてうつ病の治療を受けていたことから、

この副操縦士はうつ病だった。→自殺するのに乗員・乗客を道連れに自殺した。

という短絡的な図式を描いていますが、上の記事を読めばわかるとおり、

故意に墜落させたという断定もできていないのです。

報道によれば、ルビッツ副操縦士は視覚障害の治療を受けていたというのですから、

ドクターがルビッツ副操縦士に、飛ぶべきではない、としていた理由が精神科的理由とは限らないことは、

明らかです。本当の理由は、まだ分からないというべきでしょう。


マスメディアは、どうしても「精神的疾患」と「故意(かもしれない)の墜落」を結び付けたいようです。

そこまではっきり書いていませんが、

網膜に異常→飛べなくなるかも知れない。→抑うつ状態→自殺

というストーリーにしたいようですが、それは独断的推論です。

視覚障害の治療を受けていた、という新しい事実が加わったものの、依然として、

本当は何があったのか。その原因は何か、ということにかんしては、

「分からない」のが唯一確かに「分かっていること」だと思います。

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2015.03.28

「副操縦士 待遇への強い不満などもらす」←何が原因か「まだ、分からない」ことだけが真実です。

◆記事1:副操縦士 待遇への強い不満などもらす(NHK 3月28日 19時08分)

旅客機を故意に墜落させた疑いが強まっているドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士について、

ドイツの大衆紙「ビルト」は28日、副操縦士と去年交際していたという客室乗務員の女性のインタビュー記事を掲載しました。

それによりますと、ルビッツ副操縦士はふだんは心のやさしい人物だったということですが、

仕事の話になると別人のようになり、待遇への強い不満や将来に対する不安をあらわにしていたということです。

また、副操縦士はこの女性に対して、

「自分はいつかシステムを大きく変えることをする。それによってすべての人が自分の名前を知り、記憶することになるだろう」と、

今回の墜落を示唆するような発言をしたということです。ルビッツ副操縦士が長時間浴室に閉じこもったり、

悪夢を見て「墜落する」と叫んだりする行動も見られたとしています。

デュッセルドルフの地元の新聞は、副操縦士が精神的な病気を隠すため、

複数の医師から治療を受けたり薬をもらったりしていて、かかりつけの医師からは、

病院で長期間の治療を受けるように勧められていたと伝えています。


◆記事2:副操縦士が病気隠して勤務か 事故との関係捜査(NHK 3月28日 4時58分)

フランス南東部で起きたドイツの旅客機の墜落で、ドイツの検察は、旅客機を故意に墜落させた疑いがある副操縦士について、

病気のため墜落の当日に勤務しないよう求める医師の診断書などが見つかったと発表し、

今後、病気と事故の因果関係について調べを進めるものとみられます。

フランス南東部で起きた乗客乗員150人を乗せたドイツの旅客機の墜落についてドイツの検察は、27日、

アンドレアス・ルビッツ副操縦士の関係先から、病気で医師の治療を受けていたことを示す文書が見つかったと発表しました。

ただ、検察は具体的な病名については明らかにしていません。

自宅などから見つかった文書には病気のため墜落当日に勤務しないよう求める医師の診断書が含まれているということです。

ドイツでは、こうした診断書が出た場合には、会社に提出し、医師の指示に従って休暇をとることになっていますが、

航空会社は「会社に診断書などは提出されていない」と話しています。副操縦士は、文書を破り捨てるなどしていたということで、

検察は、副操縦士が病気を会社に隠して勤務していた疑いがあるとしています。

ドイツの捜査当局は、文書の詳細な分析には数日かかるとしており、関係者から話を聞くとともに

病気と事故の因果関係について調べを進めるものと見られます。


◆コメント:病気と事故の因果関係をこれから調べるというのに、病気のことを強調し過ぎです。

昨日書いたとおり、事故・事件の調査・捜査において、まず行うべきことは、

「本当は何があったのか」を特定する事実認定です。

いま、明らかなのは、飛行機が墜落したため、乗員・乗客全員が亡くなったことと、

CVRの音声からして、墜落前の約10分から墜落まで、コクピットにはパイロットが一人、

ドイツ人のアンドレアス・ルビッツ副操縦士しかいなかったらしいこと、であります。

副操縦士の自宅を捜査した結果、病名は明らかではないが、医師から勤務は無理であることを示唆する

診断書が見つかったことも事実のようです。


そこまで、メディアの報道を信じ、事実であるとしても、まだ、色々なことを断定するのは、

早計だとおもいます。

一見、事実を忠実に伝えているような報道に見えますが、明らかに恣意的であります。

つまり、

副操縦士が故意に旅客機を墜落させたのは明らかで、それは彼の精神的疾患が原因だ。

と決めつけているのですが、

厳密に、真実に近づく為には、ボイスレコーダーだけではなく、飛行機の飛行経路、高度、コクピットでの操作などを記録した

「フライト・レコーダー」のデータを解析し、ボイス・レコーダーと突合しなければならないはずです。

今まで得られた情報からは、本当は、「副操縦士が故意に墜落させた」かどうか断言出来ないはずです。

そう思われる状況だ、というだけで、もしかすると高度を下げる操作を行ったのに航空機の技術的な問題で元に戻らなくなった、

つまり再上昇できなくなったのかもしれないし、

仮に操縦士の操作が墜落の原因だとしても、「キチガイだったから」ではなく、

たとえば、急に心臓発作を起こしたり、脳血管障害(脳梗塞か脳出血です)がおきたのかもしれないし、

精神科領域で稀に起きる「ナルコレプシー」という、突然、瞬間的に眠ってしまう病気であった可能性も考慮しなければなりません。

他の精神科領域の診断名も、私は想像できますけれども、それは昨日書いたとおり、精神疾患への偏見を助長することになるので

ここでは書くことは、控えます。


ただ、昨日までは6年前の「抑うつ状態」と「故意の墜落」で既にきまりのような報道でしたが、

記事1に載っている「副操縦士と去年交際していたという客室乗務員の女性のインタビュー」で述べられていることが

本当だ、と仮定するならば、まず、
待遇への強い不満や将来に対する不安をあらわにしていた

のであるならば、「うつ病」患者に特有の自責的な思考とは真逆です。また、

副操縦士の言葉
自分はいつかシステムを大きく変えることをする。それによってすべての人が自分の名前を知り、記憶することになるだろう。

という、自己陶酔的表現は、うつ病の思考パターンの一典型である「自己の過小評価」

(逆の場合もあるのですが、それに言及するとややこしくなるので、本稿では省略します)とはやはり正反対です。

要するに、現段階で言えることは、
まだ、何が究極的な墜落原因なのか、分からない。

ということです。

「分からない」という状態が現在の「真実」なのですから、それをはっきりとメディアは示すべきであって、

類推、予断を招くような不要な情報を徒に拡散するべきではない、と思料します。

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2015.03.27

「独機墜落、当日『勤務不可』=家宅捜索で診断書押収―抑うつ症状で受診か・副操縦士」←こういう書き方は間違っています。

◆記事:独機墜落、当日「勤務不可」=家宅捜索で診断書押収―抑うつ症状で受診か・副操縦士(時事通信 3月27日(金)21時18分配信)

ドイツ西部デュッセルドルフの検察は27日、独旅客機を意図的にフランス南東部のアルプス山中に墜落させたとみられる

アンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)の関係先を捜索した結果、

病気のため、墜落日の勤務は不可能とする内容の診断書が見つかったと発表した。

病名には言及しなかったが、深刻な心身の状態にありながら、操縦に当たっていたことが判明した。

南ドイツ新聞は、診断書は精神科医によって発行されたもようだと報道した。

独紙ビルトは副操縦士が抑うつ症状のため、最近も医師のサポートを定期的に受けていたと指摘。

恋人との関係で悩んでいた可能性も伝えており、動機も徐々に浮かび上がってきている。

独捜査当局は26日、西部モンタバウアーやデュッセルドルフの関係先で捜索に着手。

副操縦士の病状や通院の事実を示す書類のほか、破られた状態の診断書が押収された。

検察は声明で「副操縦士が病気について勤務先に隠していたと考えられる」と述べた。


◆コメント:まず「本当は何が起きたのか」を明らかにすべきで、「原因」は、その後です。

私が、うつ病(正確には今は、うつ病というよりそれこそ「抑うつ状態」ですが)患者なので、

このような報道は、病気への偏見を助長する、ミス・リーディング(誤解を招きがち)な行為であり、憤りを覚えます。


事故にしろ、事件(犯罪)にしろ、まず調査・捜査で明らかにすべきなのは、事実認定、つまり、

本当は何が起きたのか。

ということです。

本件について、コクピット・ボイス・レコーダー(以下、CVR)から明らかなのは2人のパイロットの1人がコクピットの外に出て、

戻ろうとしたところ、ドアがロックされていて(911テロの後、みだりにひとがコクピットに入れないように、

デフォルト(初期設定)でコクピットのドアはオートロックになり、中から解錠しないと、ドアが開かないそうですが)、

入れない。機長がドアをノックしたが、中から応答がない。段々ノックの音が激しくなり、最後はドアを蹴破ろうとしたが

開かず、墜落の瞬間、コクピットにはルビッツ副操縦士(27)しかいなかった。

CVRには、副操縦士の呼吸が最後まで冷静であったことがわかるような音が含まれている。

状況からして、副操縦士が「故意に飛行機を墜落させた」と推測できる。

ということです。


しかし、副操縦士の故意であるとしても、その原因がなにかは、全く憶測であります。

家宅捜索の結果、フライト当日の勤務は不可、とのドクターの診断書があったけれども

その理由となる診断名は明らかにされていない。

ただし、6年前にうつ病で治療を受けていたことがある。

恋人との関係で、悩んでいた「可能性がある」

それが、本当だとしても、報道は、副操縦士の6年前の「うつ病」と乗客を道連れにした「自殺」を

誰もが想起するような書き方になっていますが、これは、非常に誤解を招き易いとおもいます。


こういう書かれ方をしたら、うつ病の患者は、約150人の乗客と無理心中を図りかねない、とんでもなく危険な

「キチガイ」だ、と、世の中の大部分、メンタルヘルスに無知か、偏見のある人々は考えることでしょう。

昨今、マスコミは企業に於けるメンタルヘルスケアの重要性などといいながら、他方でこのように

精神科関連の何らかの障害、疾患への偏見を徒に、助長する。


そもそも、事故の全貌の調査が明らかになっていないのに、最も慎重に扱うべきである

個人(副操縦士)の病歴を明らかにした仏検察もそれをそのまま伝えるドイツの新聞も、

そのウラを取らずに、あたかも「事故の原因はほぼ明らか」とでも言いたげに書いたり、ニュースで伝える

メディアの報道方針は正しくありません。


「希死念慮」(自殺願望)は、うつ病の典型的な「症状」の一つで、それはうつ病が殆ど寛解しても

残るのです。私もそうです。

しかし、同時にうつ病患者の思考は、過度に自責的になるのです。

つまり、現実の認知が過度にマイナス方向に向かい、極端な場合、
世の中でおきる悪いことは、全て自分の所為だ

という発想さえ出てくるのです。悪いのは「自分」だと。とても他人を道連れに自殺することは

出来ないのです。

とにかく副操縦士が死んでしまったので、事故を起こした際に、本当は何を考えていたか

独り言でも発して、CVRに録音されてなければ、永遠に分からないでしょう。

厳密に言うと、そういうことになります。


結論的に繰り返すならば、

副操縦士が故意に墜落させた、ということも「証明」は出来ていないし、まして、故意だったとしても、

過去の病歴を安易に公開したり、精神医学に素人であるマス・メディアが、病気と行為の因果関係を

ほのめかすようなことを、書くのは、あまりにも拙速、と言わざるを得ません。

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2014.08.26

「被災者にマンション無償貸し出し」←章栄不動産は立派ですが、本来、国がいち早くやることです。

◆記事:被災者にマンション無償貸し出し(NHK 8月26日 14時37分)

広島市の土砂災害で自宅に住めなくなった人に、不動産会社が賃貸マンションを無償で貸し出すことになり、

空き部屋にテレビや冷蔵庫などが運び込まれました。

広島市の安佐北区と安佐南区では、土砂災害で多くの住宅が被害を受け、1500人余りが避難所での生活を余儀なくされています。

これを受けて、広島市の不動産会社が安佐南区を中心におよそ100世帯分の賃貸マンションを3か月間無償で貸し出すことになりました。

安佐南区中須のマンションでは、26日、空き部屋に不動産会社が用意したテレビや冷蔵庫などが運び込まれました。

不動産会社によりますと、家賃だけでなく、敷金や礼金も無償にするほか、光熱費の負担も免除するということです。

「章栄不動産」の高橋若衛法務部長は、「緊急の避難場所として住んでもらい、次の住居を探していただきたい」と話していました。

広島市によりますと、こうした民間の支援の動きが広がっていて、24日までに、マンションや戸建ての住宅など

このほか81世帯分が無償や安い価格で提供されることが決まっているということです。


◆コメント:2つ言いたい。1.日本人の褒め下手。2.被災者対策のノウハウが蓄積されない。

1つめ。

何度も書いています。日本人は何か不祥事をやらかしたり、とにかく何か「悪いこと」をした人や会社を叩くのは大好きですが、

この「100世帯分の賃貸マンションを3ヶ月無償で貸し出すことを決めた」広島県の

章栄不動産は、良いことをしたのですから、もっと大々的に、NHKと言えども記事の冒頭に固有名詞を掲げて賞賛するべきです。

私はこのニュースをTwitterでとっくにツイートしましたが、だれもRT(リツイート)しません。

日本人は誰かを非難したり、叩いたり、いじめるのは大好きですが、

善いことをした人や会社や団体を「褒める」ということを本当にしません。悪い癖です。

あたかも人を褒めたり、人に感謝すると「損をする」とおもっているかのようで、人間的に矮小にみえます。


2つ目。

被災者は住居を失ったのであり、その状況をもたらしたのが地震でも大雨でも、

現在の被災者の困っている状況、それ自体は同じで、国なり地方自治体なり公の機関のすべきことは

あきらかです。

民間の善意に甘えていないで、国が不動産会社から賃貸なり分譲マンションなり何なり、

住むところを借りるなり、買うなり、税金を使っていいから、早く被災者に提供するべきです。

避難所生活にはプライバシーがない、とか、いくら雨風が凌げても堅い、体育館などの床に何日も寝ていたら、

疲れるばかり、とかそういう状況が生じること。また、その状況がもたらす問題に関して、

直近では、東日本大震災で、日本人は散々、見たのです。


311の後には、あまりのストレスに、心室細動などの致死性不整脈や、ストレスにより胸部の動脈が裂けて失血死したり、

ストレスからくる高血圧で脳出血を起こしたりして亡くなる、など「震災関連死」が非常に多く、

福島県に限っていえば、直接死者数を震災関連死が上回った、と2013年12月17日福島県のまとめで分かりました。

前述のとおり、今回は大雨と土砂崩れであって、地震ではありませんが、そのストレスは

地震であろうが土石流であろうが、ものすごいレベルであろうことは容易に想像できる、と思いますが、

少なくとも国(政府)の動きを見ていると、僅か3年前の大災害から何も学んでいないようです。

ノウハウが蓄積されていません。あの時はたまたま、民主党政権であり、自民党は野党として、

政府・民主党の「対応の遅さ」を仕切りに国会で批判していた、と記憶していますが、自分達が政権を取り返したら

どうするか。全然考えていなかったようです。確か安倍首相は「日本を取り戻す」とか、舌足らずな日本語で

訴えていましたが、こんなことで、それができるのでしょうか。

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2014.08.11

「米大統領:イラク空爆を承認-人道的支援で物資投下開始」←そもそも、イラクが今のように混乱したのはアメリカの所為です。

◆記事:米大統領:イラク空爆を承認-人道的支援で物資投下開始(ブルームバーグ)(2014/08/08 12:27)

オバマ米大統領は7日、イラクのイスラム過激派に対する空爆を承認した。

イラクに駐在する米当局者の安全が脅かされた場合に空爆は実行される。

大統領はまた、過激派に包囲され「ジェノサイド(大量虐殺)」の恐れがある民間人への食料と飲料の投下のために

米軍機を派遣したとホワイトハウスでの演説で発表した。

同大統領は武装組織「イスラム国」がクルド人自治区の主要都市であるアルビルに侵攻すれば、

過激派を攻撃すると述べた。アルビルには米国の外交当局者が駐在している。

米軍機はこの日、シリア国境近くのイラク北部シンジャル近郊で、過激派に脅かされている市民に対して、

食料や飲料を投下した。米軍機は全て無事に同空域を離れた。

過激派のシンジャル侵攻により、少数派のヤジディ教徒約5万人が山間部へと逃れた。

その半数が子供だ。武装集団はキリスト教徒もターゲットにしているとオバマ大統領は語った。

オバマ大統領は過激派が「ヤジディ教徒全体の組織な殺害を求めており、これは大量虐殺になろう」と発言。

「米国は見て見ぬふりはできない」と述べた。またイラクへの地上軍派遣は計画していないと説明した。

同大統領は「わが国の軍隊の力を再び借りるよう求める声に対し、私は慎重に抵抗してきた」と指摘した上で、

しかし米国市民の生命が脅かされれば、われわれは行動する」と述べた。

米当局者が匿名で記者団に明らかにしたところによれば、山間部の包囲網を破る必要が生じた場合も空爆が承認される見込み。

またオバマ大統領の演説後、別の当局者は匿名を条件に電話インタビューで、これまでに空爆は行われていないと語った。


◆コメント:盗人猛々しいとはこのことです。

アメリカに関しては、呆れてものが言えない、ということが多すぎますが、またか?という気持ちです。

イラクが現在のような内戦状態、混沌として収拾が付かなくなった理由を新聞などで学者先生が

「スンニー派とシーア派」などとカビの生えたような話をしてお茶を濁そうとしてますが、正しくない。


イラクが現在のように収拾が付かない状況になったのは、アメリカが2003年に一方的に仕掛けたイラク戦争が原因です。

あの頃、大統領は、ブッシュ・ジュニア、つまり「アホ・ブッシュ」でした。

とにかく開戦の理由が無茶苦茶でした。元来、国連憲章を読むとわかりますが、国際法も

日本国憲法と同じで原則的には、「戦争放棄」なのです。「武力による国際紛争の解決は排除せよ」と書いてある。

第7章「平和への脅威」で他国に襲われた場合は、国連平和維持軍か多国籍軍が助けにいくまで、自衛権を発動していい、

とそれが唯一の例外です。


アメリカが2003年3月にイラク戦争を始めたのは、

イラクが大量破壊兵器を保有している確証を得ている。

この大量破壊兵器がアルカイダなど、テロリストの手に渡れば、アメリカは、

明日にでも2001年9月11日のような攻撃を受ける「かもしれない」からその前に叩き潰すのだ

という「口実」でした。

繰り返しますが、どのような国際法もそのような理由で自国を攻撃していない他国に先制攻撃を仕掛けて良いと定めていません。

アメリカは本当はイラクの油田が欲しかっただけなのに、無理矢理、因縁をつけてイラクに攻め込んだ。

ヤクザが因縁をつけているのと同じです。

それまで独裁者サダム・フセインは悪者ということになっていましたが、

今にして考えれば、サダム・フセイン統治下のイラクでこのような血で血を洗うような内戦は起きなかった。

今日のように毎日、無辜の女子供が殺されることも無かったのです。


どのような国も、一見、ひどそうでも外力で無理矢理変えようとすると、このようなことになります。

私は大学生の頃に国際法の教授が、
どのような民族・国家であれ、現在の状況が出来るまでには歴史的必然がある。それを他国が無理に変えたら必ず問題が起きる。

と、講義でおっしゃったのを大変印象深く覚えていますが、その当時はもちろんイラク戦争など予想だにしませんでした。

しかし、アメリカがしたことはまさに、私の国際法の教授がおっしゃった、「してはいけないこと」そのものです。

無理に他国の統治体制を壊すから、このような混乱が続くのです。

因みに、前述のとおり、仮に、アメリカがイラクの大量破壊兵器保有の確証を持っていたとしても、

イラクへの武力攻撃は正当化されませんが、ひどい話なので書きそえます。

イラク戦争が始まったのが2003年3月20日ですが、7月9日の上院軍事委員会で当時のラムズフェルド米国防長官は、
イラクの大量破壊兵器について「決定的な新証拠が見つかったから行動(開戦)したのではない」と証言した

のです。このころは、タグとか知らないので読み難くて恐縮ですが、11年前、私は日記に記録してます。
2003年07月11日(金) 「決定的証拠ないまま開戦 イラク戦争、米国防長官が証言」ふざけんじゃねえぞ、この野郎。

ですから、今のオバマの正義漢ぶった言葉を読むと反吐を吐きそうになります。

アメリカというのは、他の民族・国家、集団を簡単にテロリスト呼ばわりしますが、実は、

アメリカ合衆国自体が、世界で最も凶悪なテロリストであることを、認識するべきです。

アメリカ自身も、世界も、です。

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2014.08.02

「国際化学五輪で高3が金=日本代表、銀2銅1も」←「科学五輪」続報です。

◆記事:国際化学五輪で高3が金=日本代表、銀2銅1も(時事通信 7月29日(火)11時31分配信)

文部科学省は29日、ベトナムで開かれた国際化学オリンピックに日本代表の高校生4人が参加し、

白陵高(兵庫)3年福永隼也さん(17)が金メダルを獲得したと発表した。

同3年正田浩一朗さん(17)と筑波大付属駒場高(東京)3年森田峻平さん(17)は銀メダル、

豊島岡女子学園高(東京)3年林杏果さん(17)は銅メダルを得た。

福永さんと正田さんは昨年の同五輪で銀メダルを獲得しており、2年連続の快挙。


◆コメント:何故「良いこと」を「小さく」報じるのか。

先日、科学五輪について書きました。

2014.07.20 「科学五輪、日本の高校生がメダルラッシュ」←数学、生物学、情報、物理が終わりました。

そこにも書きましたし、毎年同じことを書きますが、

「良いことを小さく取り上げる」のはよくありません。

日本のメディアや世論は、「最近の若者の基礎学力の低下が目に余る」とか色々いいますし、

スポーツでは「メダル」が大好きなくせに、毎年、このように科学五輪で日本の若者が

「金メダル」を獲っていることなど、知りません。ひじょうに僭越な物言いですが、日本広しといえど、

教育関係者や、科学五輪の出場者の身内以外で毎年この結果を意識して、しかも文章にしているのは、

私だけではないか、と思います。

中には非常に驚き、
こんな催しがあるとは知らなかった。もっと(JIROは)、このことを大々的に喧伝すべきだ。

という趣旨のコメントを頂戴したことがありますが、そう思うのならば、ご自分がブログを開設して記事にして

更に広めれば良いと思います。そうはしないで、私に「やれ」と。


私は、言われなくてもこのように書きますけど、本当はこんな一般人のブログでは、世の中に、このニュースは広まらないのですから、

本当は、マス・メディアがもっと大きく取り上げるべきです。

女子校生による「友人死体解体」殺人事件ばかり大きく取り上げたり、

悪い話ばかりを大きく取り上げるから、世の中では悪いことしか、おきていないような錯覚におちいりますが、

実際には、良いことも起きている筈です。


ただ、認識するべきなのは、マス・メディアがどうして他人の「不幸」ばかりを大きく取り上げるか?というと

その方が数字がとれるからです。テレビなら視聴率。新聞や週刊誌なら、部数でしょう。

そして、何故彼らがそうするかというと、情報の受け手、すなわち我々が「他人の不幸」により興味を持つからだと思います。

他人の幸福は妬ましく、他人の不幸は密の味、という邪悪な人間の本性、心の反映なのでしょう。

残念ながら。

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