カテゴリー「クラシック音楽」の記事

2009.12.16

【音楽】涙が溢れるほど懐かしい、山本直純さんが解説する「青少年のための管弦楽入門」with NHK交響楽団

◆昔、山本直純さんが、毎週このように音楽を教えて下さったのです。

1970年から10年以上、毎週日曜日に、TBSで「オーケストラがやってきた」という

わずか30分の「クラシック音楽入門番組」がありました。企画からなにから、山本直純さんが考えるのです。

それは、恐らく私が生涯で最も影響を受けたテレビ番組ではないか、と思います。

今、私がこの日記・ブログで、オーケストラに関して書いている知識の殆どは、

山本さんの「オーケストラがやってきた」から得たのです。


山本直純さんは、派手な振る舞いから半ば「芸能人」のように思われていましたが、

子供の頃から、音楽の本格的な訓練を受けた、プロ中のプロです。

岩城宏之さんが山本直純さんと芸大で過ごした青春時代を綴った、森のうた―山本直純との芸大青春記という本があります。

絶対に面白いのでご一読を勧めます。

岩城宏之さんは音楽の早期教育を全く受けていなかったのですが、前述の通り

山本直純さんは英才教育を受け、しかも天賦の才を持った天才でした。

芸大で岩城さんと山本さんが仲良くなり、岩城さんが、山本直純さんの少年時代の日記を

読ませて貰って、自分とのあまりの違いに驚嘆し、コンプレックスに陥る場面があります。

その山本直純さん、小学校2年の時の日記を引用します。(旧仮名遣いなので、新仮名遣いに改めて記載します)。

ぼくはきょうはおとうさまにつれられて、やまだかずおせんせいのおうちにいきました。

せんせいはベートーベンのだい一こうきょうきょくが、どうしてこのようなハーモニーではじまるかを

おしえてくださいました。らいしゅうはどうにゅうぶぜんぶのことをおしえてくださるとおっしゃいました。

そして、だい一がくしょうのおわりまで、ピアノでひけるようにしておいで、とおっしゃいました。

いっしょうけんめいべんきょうしよう・・・・

説明するまでもなく、小学校二年生の程度としては天才的ですし、山本さんと同じ年頃には音楽の「お」の字も

知らずにいた岩城さんが、あまりの差に打ちひしがれるのは、無理もありません。

しかし、何故かこの二人はとても気が合いました。

山本直純さんはやがて斎藤秀雄氏に指揮を教わり、弟弟子としてやってきたのが

小澤征爾さんです。山本さんが亡くなったとき、小澤さんははっきり、言っていました。
初めての指揮のレッスンは山本さんから、受けました。

と。山本直純さんは「師範代」だったのです。


山本さんは、しかし、子どもの頃からベートーベンのシンフォニーをピアノを弾けたから天才なのではありません。

それほどの天賦の才を持ち、高度に専門的な音楽の訓練を受けたにも関わらず、

山本さんは、
一般の大多数の日本人が、如何に音楽やオーケストラのことを何も知らないか、を正確に理解していた。

これが山本さんの偉大さ、山本直純さんを山本直純さんたらしめている、所以(ゆえん)です。


◆N響でブリテンの「青少年のための管弦楽入門」を用いて、オーケストラのことを丁寧に説明しています。

山本さんがN響を振ることは殆どなかったけれど、それよりも、

これこそ、「オーケストラがやってきた」なのです。

オーケストラのメンバーの様子を見ても分かるとおり、

山本さんの指示に忠実に従っています。ふざけた言葉も口にするけど、本当は大変な才能を持った作曲家、

指揮者、そして、音楽の楽しさを人々に教える才能に敬意を払っていたのでしょう。

一つ一つの楽器ないしパートを独立して演奏させ、最後のフーガで締めくくっています。

実に懐かしい。私にとっては涙が溢れるほど懐かしい、山本直純さんならでは、の世界です。

それでは、ご覧頂きましょう。私の解説は要りません。山本さん自身の解説で十分です。

4つのファイルに分かれています。Craving Explorerなどのソフトで保存しておく事をお薦めします。



青少年の管弦楽入門1/4

(http://www.youtube.com/watch?v=sH6lINJGnmk&feature=related)







青少年の管弦楽入門2/4

(http://www.youtube.com/watch?v=9uMGxlqlEvw&feature=related)







青少年の管弦楽入門3/4

(http://www.youtube.com/watch?v=Pb8i1htIpg0&feature=related)







青少年の管弦楽入門4/4

(http://www.youtube.com/watch?v=aYWOMyJnrRY&NR=1)







時間に制限があるようで、山本さん、必要最小限の説明にまとめていますが、

約40年前、「オーケストラがやってきた」では、一回の番組でオーケストラのある楽器1つを特集したり、

それはそれは楽しいものでした。当時は家庭用ビデオなどありません。見逃したら終わりだし、

再放送もありません。毎回、テレビ画面に食い入るように、見入っていたこと。山本さんや、

音楽家の皆さんの言葉を聞き漏らすまい、と必死だったのです。

だからこそ、今だに覚えているのでしょう。

これが、楽しいオーケストラの世界です。こういうものをおろそかにする国は、

恥ずかしい、と思います。

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2009.12.14

行政刷新会議「文科省事業」に対する意見。(実際にメールで送ったもの)

◆【背景】明日が締め切りだが、文科省は行政刷新会議の「文科省関連事業仕分け」に関する国民の意見を募っている。

文科省のサイトに

行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください(平成21年11月16日)

と言うページがある。

現在、政府の行政刷新会議は「事業仕分け」を行っており、文部科学省関係の事業についても以下の表のとおり対象となっております。

この事業仕分けを契機として、多くの国民の皆様の声を予算編成に生かしていく観点から、今回行政刷新会議の事業仕分けの対象となった事業について、

広く国民の皆様からご意見を募集いたします。予算編成にいたる12月15日までに下記のアドレスまでメールにてお送りください

(様式自由、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入してください。)。

なお、下記区分で宛先が不明な場合は大臣官房会計課(kaizen@mext.go.jp)までご送付願います。

いただきましたご意見や個人情報等につきましては、文部科学省ホームページプライバシーポリシー

(※「文部科学省ホームページプライバシーポリシー」へリンク)により取扱います。

なお、ご意見に対して個別には回答いたしかねますので、その旨ご了承願います。

今まで気が付かなかったのが迂闊だった。

しかし、締め切りは12月15日である。あと24時間も時間がある。

一人でも多くの方に勇気を出して意見を送っていただきたい。私も勿論書いた。

まず、行政刷新会議が「芸術」をどのように考えているか。

番号4。文化関係1-独立行政法人日本芸術文化振興会にかんして、事業仕分けの結果・評価コメントは
予算要求の縮減(圧倒的な縮減)

となっている。評価コメントの内容は次のとおり。


評価コメント 芸術家の国際交流:予算要求の縮減より抜萃。

●文化の振興という数値では図れない事業の必要性は否定しないが、効果説明が不足でばらまきの批判をおさえられるものではない。

●芸術・文化に国がどう税を投資するか明確な説明がなされない。縮減やむなし。

●芸術創造・地域文化振興事業は廃止。他は合理化すべき。

●国が子どものためだけに事業をすることは必然性に欠ける。中心は地域での取り組み。

●芸術創造・地域文化振興事業と子どものための優れた舞台芸術体験事業は地方へ。

●すべて地方へ集中。


◆意見:日本芸術文化振興会に対する評価コメントへの反論及び予算の圧倒的削減への圧倒的反対。

行政刷新会議の本件担当、中川正春・後藤斎両氏にまず伺いたい。

あなた方は、コンサートホールやオペラハウスに足を運んだことがあるか。

芸術に感動し、涙を流したことがあるか。それが人間にとって如何ほど貴重な経験か分かるか。

答は聴かなくても分かっている。


以上は感情論である。しかし、感情論を廃しても、なお、評価コメントは意味を為さない。その理由を申し述べる。

●文化の振興という数値では図れない事業の必要性は否定しないが、効果説明が不足で(後略)

文化の振興の効果を数値では図れない事業とみとめながら、効果説明が不足であるとは、どういう意味か。

文化の効果をどのように客観的に説明するというのか。音楽、演劇、舞踊、美術、凡そ芸術に「効果」と呼ぶに値するものがあるとすれば、

それは、受け手(観客、聴衆、鑑賞者)の主観である。感動である。感動の程度を数値で説明することはできない。また、その程度は文化の受け手により、

千差万別である。どのように説明すれば、「十分な説明」だというのか?


次。
●芸術・文化に国がどう税を投資するか明確な説明がなされない。縮減やむなし。

「投資」という概念が誤っている。文化や芸術は株や債券等の金融商品ではない。投資という言葉は「リターン」を期待している。

芸術に税金を投じて、経済的なリターンをもとめるものではない。ただひたすら与え、支える。欧米諸国の政府は、オペラハウスに税を投じて、

「儲かる」とは考えていない。優れた、文化・芸術に敬意を払うことが、その国家の教養を示すのである。

儲からないから、税金は出さないなどという無教養な先進国は世界で笑いものになるだろう。


次。
●国が子どものためだけに事業をすることは必然性に欠ける。中心は地域での取り組み。

なにも分かっていない。優れた芸術的才能は、子供に見出される。

大人になってから、見出しても遅い。よって、子供のために「事業」をすることは、芸術的観点からは必然である。

そして、子供の芸術的素養を磨くためには優れた指導者が必要である。

これこそ、国家の威信をもって注力すべきである。

音楽を例に取るならば、ヨーロッパ諸国では、国家が、子供に無料、もしくは極めて安価で楽器を貸与し、

一流の教師によるレッスンを受けることを可能ならしめている。それによって、秀でた才能を育成することが可能になる。

優れた芸術家は、経済的な効果とは無関係に、世界の教養ある人々の尊敬を集めるが故に尊い。小澤征爾氏を見よ。



次。
●芸術創造・地域文化振興事業と子どものための優れた舞台芸術体験事業は地方へ。

芸術を創造する人間は基礎的な訓練を必要とする。優れた教師は大都市、特に東京に集中している。地方に放り投げるのは無責任だ。
「子どものための優れた舞台芸術体験事業は地方へ。」

事業仕分け担当政務官は余程なにもご存じないようである。優れた舞台芸術体験をするためには、優れた芸術家の存在が不可欠である。

残念ながら、現在の日本で最も優れた舞台芸術家は、東京に集中している。子供達に優れた舞台芸術を体験させるためには、

優れた舞台芸術家を国が計画的に、地方の子供達に鑑賞させるプロジェクトを組むべきである(芸術家を地方に派遣するか、

地方の子供達を東京に招待するか、それはどちらでも良い。ロクにオーケストラを聴いたこともなく、オペラやバレエも見たことがない、

地方行政担当者に、このような仕事を丸投げして、成功する訳がない。


◆結論:芸術文化事業予算の圧倒的削減は、天下の愚策である。

かつて、旧西ドイツの首相を務めた、ヘルムート・シュミット氏は自ら玄人はだしのピアノを弾く音楽愛好家だが、

ニューズ・ウィーク誌に対して、次のような趣旨の発言をしたことがある。

現在、ドイツをはじめ、ヨーロッパ各地のオーケストラで、多くの日本人音楽家が活躍している。

彼らは、日本の如何なる政治家、外交官、財界人よりも、欧米人が日本人に対して抱くイメージを向上させることに貢献している。

少しはお分かり頂けるだろうか。予算を配分したところで、数値で効果を測定できない、対費用効果が計算できない。

芸術をそのような観点から軽んじるべきではない。

今一度繰り返すが、芸術の振興をおろそかにする国は、国際社会で、文化的な他国から嘲笑されるだろう。

芸術を振興すること、芸術家を育成することに、日本国はこれまで以上に注力するべきである。

そのためには予算の圧倒的削減どころか、圧倒的拡大が必要であると思料する。

以上。(東京都○○○区○○○○)

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2009.12.12

「モーツァルト「神童」の弾いたバイオリンで演奏披露」←先週に続きモーツァルト。

◆記事:モーツァルト「神童」の弾いたバイオリンで演奏披露(12月11日19時20分配信 毎日新聞)

モーツァルトがオーストリア・ザルツブルクで6、7歳ごろに弾いた子供用サイズのバイオリン(胴体26.2センチ)が11日、

東京・国立新美術館で公開された。オーストリア国外に持ち出されたのは初めて。

07年の全日本学生音楽コンクール小学校の部で全国1位になった松本紘佳さん(14)が“神童”のバイオリンで、

小林道夫・大分県立芸術文化短大客員教授のチェンバロと、モーツァルト初期のソナタ・ハ長調K6などを披露した。


◆コメント:まあ、それはどうでもいいんです。

モーツァルトが子供の頃に弾いていた楽器には、モーツァルトを研究する学者は興味があるかも知れません。

私は、全然興味が無い、とは言わないけれど、SF的発想ですが、タイム・トラベルが本当に可能で、

モーツァルトがどのようにピアノやヴァイオリンを弾いたのか

見られるならともかく、神童モーツァルトが弾いたヴァイオリンを「凡人」が弾くのを聴いても仕方がない。

記事は「ダミー」です。

一応これでニュースを取りあげる事になる。

「エンピツの時事・社会でどうして、音楽の話を連続して取りあげるのだ?」と言ってくる、

五月蠅い人がいるのです。ウェブ日記エンピツにはお世話になっているのですが、ジャンルを固定しなければ

ならないのが不便です(「音楽」ジャンルにアカウントを持つことは可能ですが、そうしたらアドレスが全く別になるので、

多分、普段の読者の方に見つけていただけなくなるのです)。


そんなことはさておき、モーツァルト12月5日が命日で、特集を組んだときに、

近いうちに続きを、と書きました。今日がその「続き」です。


◆我々は、モーツァルトのように純粋に書けなくなってしまった(ブラームス)

ブラームス自身、十分天才なんですが、天才であるが故にモーツァルトの「もっとすごい天才ぶり」がよく分かるのでしょう。

私は、分かったようなことを書いていますが、「観念的に」理解しているだけで、他の偉大な作曲家たちが恐らく経験したで

あろうように、「骨身に沁み」て分かってはいないのです。


「ダミー」と書いてしまいましたが、折角モーツァルトが弾いたヴァイオリンの記事を冒頭に転載したので、

モーツァルトのヴァイオリン協奏曲を。

日本でも海外でも、オーケストラのヴァイオリン奏者のオーディションでは、殆ど必ず、

モーツァルトが五曲書いたヴァイオリン協奏曲のうち、3番か4番か5番を弾くのですね。

ベルリン・フィルのコンサートマスターだった安永徹さんによると、オーケストラに入団するときの

最初のオーディションにも、コンサートマスターになるときのオーディションでも必ずモーツァルトを弾くそうです。

オーボエの宮本文昭さんも同じ事をおっしゃってますね。あちらではモーツァルトがきちんと弾けない人は、、いくら

他の作曲家の作品が上手く弾けても、音楽家として認めて貰えないそうです。


その、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番です。

私が気に入っているカナダのヴァイオリニスト、ジェームズ・エーネス氏の演奏。

CDは、Mozart: Violin Concerto No. 1-5; etc/ James Ehnes


モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216 より第一楽章






モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは沢山ありますが、協奏曲は5曲しかないですね。

その他、ソロ・ヴァイオリンと管弦楽の為の曲もありますけど、ピアノ協奏曲は27曲も

書いたのに。モーツァルトにとって、あまり協奏曲を書きたいと思わせる楽器ではなかったのかな。


◆「確かに、モオツァルトのかなしさは疾走する。涙は追いつけない。」(小林秀雄「モオツアルト」より)

小林秀雄は、文芸評論家。ややこしい文章が多く、頭の悪い私は、正直に書くと、

頭が追いつけない。

のですが、モオツァルト・無常という事 (新潮文庫) に収められた「モオツアルト」という

随筆に書かれている有名な言葉です。

私は、若い頃に一度読みましたが、そのときには、意味が分からなかった。今読むと、多少分かる「気」がします。

ここで小林秀雄が「疾走する悲しみ」と評したのは、弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516の第一楽章です。

弦楽器の室内楽で最も一般的な編成は弦楽四重奏で、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ですが、

弦楽五重奏曲は、第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、第1ヴィオラ、第2ヴィオラ、チェロ、で、ヴィオラが2本になります。

モーツァルトにとってト短調という調性は特別な感覚があったのか、交響曲40番、25番やこの弦楽五重奏曲4番のような、

名曲揃いです(因みに、モーツァルトの全作品では、長調の方がずっと多いのです)。

これ以上書くと知ったかぶりがバレるので、音楽にします。

この弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516は、昔から有名な弦楽四重奏団の名演が多く、

ウルサ方は、大抵、スメタナ弦楽四重奏団を勧めるでしょうが、

私は敢えてそれを止めまして、アルバン・ベルク四重奏団という比較的「新しい」四重奏団のCDを選びます。

これです。モーツァルト:弦楽五重奏曲第3K.515&第4番K.516 アルバンベルク四重奏団 十分に名演だと思います。

念のため繰り返しますが小林秀雄が「疾走する悲しみ」と書いたのは、弦楽五重奏曲第4番 ト短調の第一楽章です。


モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番 ト短調 K.516 第一楽章







「モーツァルトって、全部同じじゃん?」という方、結構いますけど、そうでもないんです。


◆モーツァルトの演奏をするときは、両壁がペンキ塗りたての細い廊下を、真っすぐすうーっと抜けるように演奏しろ(デニス・ブレイン)

今だに世界音楽史上、最高のホルン奏者だったのではないか、と言われるデニス・ブレインですが、

元N響首席ホルン奏者、故・千葉馨さんは短い間でしたが、デニス・ブレインに師事しています。

そのときにデニス・ブレインから言われた言葉だそうです。
「モーツァルトの演奏をするときは、両壁がペンキ塗りたての細い廊下を、真っすぐすうーっと抜けるように演奏しろ、止まっちゃだめだ。右にもよらず、左にもよらず…」

これも、鈍感で非才な私には、その意味が本当には、分かりません。但し、デニス・ブレインがモーツァルトのホルン協奏曲を

演奏した録音を聴くと、これも何となく分かるような「気」がします。

モーツァルト:ホルン協奏曲全集から。


モーツァルト:第4番変ホ長調 K.495 から、第一楽章。






◆「正直に言うと(アイネ・クライネが)どうしてこれほどもてはやされるのか、分かりません」(宮本文昭)

これは、引退なさったオーボエ奏者に宮本文昭さんが、疾風怒濤のクラシック案内 (アスキー新書 041) (新書)で、書いておられました。

誤解の無いように書き足しますが、宮本文昭さんは、

「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」も決して駄作ではないけれども、モーツァルトのセレナーデならば、

他にもっといい曲があると僕は思うからです」

と書いています。

そして、「他のもっといいセレナーデ」で挙げているものの一つに10番、

「グラン・パルティータ」があります。これはいつから、「グラン・パルティータ」が一般的になったか

分かりませんが、私が子供の頃は「13管楽器のためのセレナーデ」とレコード・ジャケットに印刷してありました。

この方が、「グラン・パルティータ」より地味ですけど、どういう曲なのか、はっきりして良いと思うのですが。


ま、しかし、今は「グラン・パルティータ」が定着しているようです。木管楽器のみによるセレナーデです。

これを聴いていただきましょう。

CDはセレナード集、クラリネット五重奏曲、他 ザビーネ・マイヤー管楽アンサンブルです。

ザビーネ・マイヤーという人はクラリネット奏者で、上手いのですが、この人をめぐって昔、カラヤンとベルリンフィルがケンカになったことで

知られています。カラヤンはベルリン・フィルに入団させたがったのですが、オーケストラのメンバーが無理だ、といったのです。

故・岩城宏之さんが全然別のオーケストラでソリストがザビーネ・マイヤーと共演したときの感想を書いていました。
決して下手ではない。それどころか天才的と言って良いほど、上手い。ベルリン・フィルが協奏曲のソリストとして迎えるなら、

全く問題はないだろうが、あの音量も世界一のオーケストラで長い間、団員として一緒にやっていくのは無理だということなのだろう。

ベルリン・フィルの連中の気持ちが分かるような気がした。

とのこと。

まあ、この人とザビーネ・マイヤー管楽アンサンブルが上手いことに、過去の事件は無関係です。


モーツァルト:セレナード第10番変ロ長調 K.361『グラン・パルティータ』第一楽章







木管楽器のハーモニーが美しく溶け合うと、あたかもオルガンのような響きになりますね。


◆「私は神に誓って申し上げますが、ご令息は、私の知る限り最も偉大な作曲家です。」(ハイドンがモーツァルトの父に言った言葉)

この言葉、過去にも引用したのですけど、好きなんです。正確には、

私は、正直な人間として神に誓って申し上げますが、私が見聞する限り、ご令息は

最も偉大な作曲家です。よい趣味をお持ちですし、しかも極めてすぐれた作曲技法をお持ちです。

ヨーゼフ・ハイドンが、モーツァルトの父、レオポルド・モーツァルトに向かって言った言葉です。

レオポルド・モーツァルトは、息子の天才を見抜いていたからこそ、ヨーロッパ各地を連れ歩いて「宣伝」してた訳で、

ハイドンから言われなくても分かってはいたでしょうけれど、改めて時の大作曲家に太鼓判を押され、

親として嬉しくなかった筈がありません。


この言葉と直接結びつく理由は無いのですが、今まで取りあげていない音楽から選びました。

交響曲第35番“ハフナー” ニ長調 です。

CDはオトマール・スウィトナー=ドレスデン・シュターツカペレがいいのですが

(リンクを貼らせていただいているKenさんから、だいぶ前に教えていただきました)、

CDだと、ボックスで買うしかないのです。すると、高い。


調べたら、iTunes Music Storeから個別に買えることが分かりました。

第一楽章のURLは、

http://itunes.apple.com/jp/album/symphony-no-35-in-d-major-kv-385-haffner/id99635790?i=99634383

です。このアドレスをブラウザのアドレス欄に貼り付けて、Enterキーを叩けば、iTunes Music Storeの該当箇所に

行くはずです。


モーツァルト:交響曲第35番“ハフナー” ニ長調 第一楽章






どこで読んだか忘れましたが、モーツァルト自身はこの楽章を「炎のように演奏すべきだ。」と言っています。

その期待に忠実な演奏ではないか、と思います。

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本日(12月12日(土))15時からNHK教育で毎コン本選ドキュメンタリーですから。ご覧下さい。

◆ショート・ノーティス(直前のお知らせ)で申し訳ないですが、毎年のことながら。

日本音楽コンクール、通称毎コンがどんなものか、は、過去何度も綴りました

ショート・ノーティス(Short notice、直前に(大事なことを)知らせること)で申し訳ありませんが、

今年の第78回日本音楽コンクールの本選会のドキュメンタリーが今日(12日(土))の15時から17時まで放送されます。

是非、ご覧下さい。コンクールが音楽ではない。音楽の全てなどでは決してないけれども、

本当に音楽を志す、プロの音楽家になることを志す、というのが如何に大変なことを、広く知っていただきたいのです。


◆作曲、ピアノ、バイオリン、声楽、クラリネット、トランペット部門があります。

作曲、ピアノ、バイオリン、声楽、は毎年必ずありますが、管楽器やチェロは毎年変わります。

そして年齢制限がありますから、一生に受けられる回数はピアノ、ヴァイオリンより少ない。

それだけに貴重です。

今週、NHK BSハイビジョンでは月曜から金曜まで、各部門の本選会の様子を朝6時から放送していました。

本選会は東京・初台のオペラシティで行われ、一般公開されます。

ピアノ、ヴァイオリン、声楽には、かなり熱心なクラシック・ファンが聴衆として入りますが、

クラリネット、トランペットはガラガラです。某掲示板で、日本音楽コンクールの話題を読んだら、

やはり関心の中心は、ピアノ、ヴァイオリンらしい。

トランペットなんて、誰が一位になっても、どうでもいいよ。

という一言が見られ、トランペットを愛する私は非常に傷つきました(いい年して女子高生みたいなことを書きますが)。

どうでも良くないっ!


◆トランペット部門・クラリネット部門を聴いて下さい。

クラリネットに関しては、ド素人なのですが、本選課題曲フランセ:クラリネット協奏曲 [トランス・アトランティック版] は、

リンクさせていただいている、プロのクラリネット奏者、Nべさんによると

最も演奏が困難なクラリネット協奏曲

と言われているそうです。既にとっくに審査結果は発表されているので書きますが、

クラリネット部門1位の田中香織さんはご自分のサイトをお持ちで、

そちらでフランセの第四楽章を(他の曲も)聴かせていただけます。



トランペット部門の本選課題曲のひとつは、ジョリヴェという20世紀のフランスの作曲家の

コンチェルティーノ(小協奏曲)技術的には困難を極めますが、聴いていて面白くも何ともありません。

ただ、プロのトランペット吹きになるためには、こういうのも吹けなければならないのでしょう。

ジョリヴェに関しては私はこれ以上書きません。


ハイドンのトランペット協奏曲はトランペット吹きにとって宝物で、あだやおろそかにはできません。

私は今までに何百回聴いたか分からない。色々な人の演奏で。

もう時間がありません。若い人、上手いです。私が子どもの頃、トランペットは日本人は永久にヘタクソなのではないか、

と思われましたが、今や、随分と上手いので驚きました。

ただ、本当に上手い演奏を予め知っておいていただく必要がある。



どうしても無視できないのは、神様、モーリスアンドレです。これは、全盛期の演奏ではないと思いますが、お聴き下さい。

ハイドンのスコアでは、オーケストラによる前奏が始まってまもなく、ソロ・トランペットが吹くことになっていますが、

楽譜の版が違うのか、モーリスアンドレが意図的に無視しているのか、ここは、アンドレは吹きません。

モーリス・アンドレ(Trp.)ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。








その弟子の一人に、アメリカ人のロルフ・スメドヴィック(ROLF SMEDVIG)という人がいる。

この人は、音が如何にも「アメリカのトランペット」ですが、見事です。

カデンツァは師匠のそれの応用というか発展というか、とにかく意識していることが分かります。

お聴き下さい。


ロルフ・スメドヴィックによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。







もう一人。今は指揮者ですが、元々NYフィルの副首席だった、ジェラード・シュワルツ(Gerard Schwarz)という人の演奏。

序奏部から派手に吹いていますが、音楽性とテクニックを併せ持つ人。指揮者になったのがもったいないように思います。


ジェラード・シュワルツによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。




最後に。これは貴重ですね。1948年から半世紀もシカゴ交響楽団の首席トランペットを務めた、

クラシック・オーケストラ・トランペット奏者の伝説的存在、ハドルフ・ハーセス氏が、アバド=シカゴ交響楽団の

伴奏で演奏したものです。1921(大正10)年生まれで、これを演奏したのは1985年ですから、64歳ということになります。

「絶対、間違えない」ので有名な人です。


アドルフ・ハーセスによる、ハイドン:トランペット協奏曲 変ホ長調 より、第一楽章。







うわ、あと30分か。昨夜無理にでもアップしておけば良かったのですが、

もう遅いですね。しかし、毎コンとは別に、これら名手による、「ハイドンのトランペット協奏曲」を聞きくらべて下さい。

音楽が続きますが、次回は、モーツァルト(12月5日が命日でした)第2弾の予定です。

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2009.12.10

【音楽】ジャーマン・ブラスによる、バッハ「クリスマス・オラトリオ」終曲、他。

◆German Brassという私が非常に好きな金管アンサンブルがありまして。

お馴染みの読者の方には申し訳ないけれども、このブログで度々書いているように、

音楽でも本でも、絵でも映画でも、優れた作品は何度載せても良い、と思うのです。

そろそろ、「第九」の季節だが、日本中のオーケストラが、何百回演奏したか、分からない。

それでもまた、聴きたくなる。名作とか、名演とはそういうものである。


とかなんとか、能書きを述べてしまったが、要するに私がこの金管アンサンブルを非常に好むので、

本当はもっとしょっちゅう取りあげたいぐらいなのだが、一時期、あまりにもまとめて既存のアルバムを

紹介してしまったので、暫く控えていた。がそろそろ忍耐の限界に近づいた。


◆この映像は新しい。バッハ「クリスマス・オラトリオ」より終曲。

バッハのクリスマス・オラトリオは6つのオラトリオから構成されていて、全曲演奏するのに、

約三時間を要する。私は今年の一月に、リンクを貼らせていただいている、ヴィオラ奏者、ふっこさまが

ステージに乗られるというので、拝聴したが、全然飽きなかった。

終曲とは、その、約3時間の全曲演奏の最後の曲である。

それをジャーマン・ブラスが演奏している(編曲は一番右でトランペットを吹いている、

マティアス・ヘフス氏である。


German Brass Christmas Oratorio BWV248_No 64



これは、どうやら、現地(ドイツ)のテレビ番組の一部らしい。ジャーマン・ブラスのDVDには載っていない。

こういう映像は保存しておくことをお薦めしたい。保存の方法は、若い方ならもっと良い方法を御存知なのかもしれないが、

私の場合、Craving Explorerというソフトを用いている。

私にすら使えるのだから、大抵のかたは簡単に使えると思う。


◆ジャーマン・ブラスのDVD、『バッハ・フォー・ブラス』 ジャーマン・ブラス から音声のみ。

以下の演奏は『バッハ・フォー・ブラス』に収録されている。

CDもあるが、演奏を見た方が絶対、面白いであろう。


1曲目。元々はヴィヴァルディのヴィオリン協奏曲を、バッハがチェンバロ独奏用に編曲した。

バッハの作品番号BWVではBWV972である。

それを、ジャーマン・ブラスのtめに、トランペットのマティアス・ヘフス氏(このアンサンブルの編曲者も兼ねている)が

編曲したものである。原曲よりもずっと華やかになっている。

Bach BWV 972 第一楽章







Bach BWV 972 第三楽章






カンタータ147番「主よ、人の望みの喜びよ」







コラール「目覚めよと呼ぶ声あり」







次はオルガン曲です。誰でも曲の冒頭だけは知っている。

トッカータとフーガ ニ短調 BWV565







最後は静かに、「G線上のアリア」です。

J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番 ニ長調 BWV.1068 「G線上のアリア」







DVDとほぼ、同じ曲を収録したCDもありますが、これは、見た方が面白いだろうと思います。

パイパーズ(PIPERS)という管楽器雑誌の2009年12月号に、マティアス・ヘフス氏へのインタビューが

載っていますが、かれは17種類のトランペット、トランペットと同じ(口径の)マウスピースで吹ける楽器を

曲によって、また、時にはある曲の演奏中に持ち替えることがあるそうです。

「ラッパなんて」という方も、騙されたと思って、ご覧になってお聴きになって下さい。

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2009.12.07

【音楽】毎年恒例。12月5日はモーツァルトの命日でした。

◆ここ数年、弊ブログの恒例です。

12月5日はヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756年1月27日 - 1791年12月5日)の命日です。

モーツァルトの音楽については今更、わたしごときがゴタクを並べるべきではない。

そこで毎年、モーツァルト頌という本から、先人達のモーツァルトへの賛辞を少しずつ拾って紹介して、曲を載せています。

モーツァルト頌には、ゲーテ、ハイドン、スタンダール、キルケゴール、ベートーヴェン、ブラームスなど、

自らが天才と呼ばれた人が、モーツァルトに最大級の賛辞を捧げています。天才が更に無条件に賞賛するモーツァルトが

如何に超弩級の天才であったか、素人で本当には分かっていない私にも観念的に理解できます。

私の言葉などどうでも良いので、以下は最小限に留めます。


◆どうも1回でおわりそうにない。今日は「第一弾」。

昨年まではモーツァルト特集、1日で終わりにしていたのですが、

今年は色々手持ちの音源を見たり、モーツァルト頌を読んだりしていたら、1回じゃ終わりそうにない。

そして、あんまり沢山曲を詰め込んでも、結局読者の皆さんにきいていただけないのですよ。経験で分かります。

別にモーツァルトの「命日」に固執する必要はないので、また来週でもやります。

それじゃ、早速、「モーツァルト頌」に載っている有名人の言葉と音楽を。

なお、言葉と音楽が直接関係しているわけではありません。


◆教室の窓を開け、太陽を指さし、「分かったろう、諸君。モーツァルトはあの太陽なのだ!」(ドヴォルザーク)

1曲目。フィガロの結婚序曲。

ムラヴィンスキー & レニングラード・フィル モスクワ公演(1965)


歌劇「フィガロの結婚」序曲







フィガロから、あまりにも有名なアリア、「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」。

ヘルマン・プライです。オペラ・アリア集 プライ、ヴァイル&モーツァルテウム管


「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」






歌は「ドミソ」を展開しているだけなのに、どうしてこれほど聴き手の胸に迫るのでしょう?

伴奏オーケストラのシンフォニックな厚い響きも好きです。最後にトランペットが、

「ミドミ・ソミソ・ドソミ・ソミド・・・」と吹きますけど、あれ、聴いて受ける印象より難しいです。


◆クララ・シューマンの言葉

クララ・シューマンは、かのロベルト・シューマンの奧さんですね。

ブラームスはこの人に一目惚れしてしまったのです。それはさておき、クララ・シューマンの言葉。

公衆が、この音楽の素晴らしさを全然感じないでいるのは、本当に悲しいことね。

私たちは、こんな人間(引用者注:勿論、モーツァルトのこと)がかつて生きていたというだけで

世界中を抱きしめたいぐらい夢中になっているのに。

迷いましたが、思い切って載せさせていただきます。ご依頼があれば直ぐに削除します。

森麻季/ピエ・イエス~祈りを込めてより、



モテット「喜べ躍れ,幸いなる魂よ」 アレルヤ






あまりにも美しい。「アレルヤ」のこれほど余裕のある、しかも正確で、美しく、優しい演奏を聴いたことがないのです。


◆チャイコフスキーの言葉。

友人でパトロンの、フォン・メック夫人宛の手紙より。

私は「ドン・ジョヴァンニ」の音楽にすっかり惚れこんでいるので、

今、あなたに書いているこの瞬間でも興奮で胸が一杯になって、泣きたくなるぐらいです。

チャイコフスキーが生まれて初めて、本当に感動した音楽は、「ドン・ジョヴァンニ」だったのです。


ネヴィル・マリナー「モーツァルト名序曲集」より、

「ドン・ジョヴァンニ」序曲。序奏部は重いですが、アレグロになってからは実に軽快です。



歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲







ドン・ジョヴァンニのアリアも楽しいのが多いです。再びヘルマン・プライ。

「酒で頭がかあっとなるまで」です。


ヘルマン・プライ「ドン・ジョヴァンニ」より「酒で頭がかあっとなるまで」





楽しいでしょ?他にもこのオペラには色々楽しいところがありますが、

キリがないので今日は割愛します。


◆ピアニスト・ヴァルター・ギーゼキングの言葉

ギーゼキングはドイツのピアニストで、他の作曲家の作品も、勿論弾きますが、20世紀有数の「モーツァルト弾き」です。

彼は何と言ったか?

逆説的に響くかも知れないが、モーツァルトのピアノ音楽に関する私の意見は、次のように言うしかない。

正しく演奏しようと思ったら、これほど易しく、しかも、難しい音楽はないのだ。

この後に延々と理由がかいてあるのですが、これも時間がないので、興味のある方は「モーツァルト頌」の492ページ以下を

お読み下さい。

モーツァルトのピアノソナタ10番 K.330 ハ長調 より第一楽章をどうぞ。

演奏は、イングリットヘブラーです。ピアノ・ソナタ全集 ヘブラー



イングリット・ヘブラー ピアノソナタ 10番 K.330 ハ長調 第1楽章






この曲などは、純粋にテクニック(メカニックというべきかも知れませんが)の水準で言えば、

上手い小学生でも弾けるんですよ。でも、指が回って、間違いなく弾いても全然聴き手の心の琴線に触れないのです。

誠に不思議です。

思い付くまま書いていたら4時過ぎになりました。

今日はこの辺で。また、モーツァルトは続きをやります。

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【中間報告】12月5日がモーツァルトの命日で、その特集を編集中。乞うご期待。

◆毎年、やらないと、気が済まないのです。

12月5日はモーツァルトの命日でした。

1日ずれても、今日は早くから準備を始めて、なるべく早い時間に更新する予定だったのですが、

私の週末の唯一の楽しみは思い切り夜更かしして、朝寝坊することなのです。

昨夜はさほど夜更かししなかったのですが、夜中の1時にPC前の椅子に座って午前6時までうたた寝してしまい。

もう一度ベッドで寝直して、目が覚めたら14時でした。暫く寝ぼけていて、

夜になって漸く調子が出てきました。


というわけで、これから音声をアップしたり、「モーツァルト頌」から文章を写したりするので、多分出来上がるのは4時か5時過ぎになると思います。


明日の朝、皆さんお目覚めの頃にはできていると思いますが、

お勤めの方は聴くことができないでしょうから、ご帰宅後、ゆっくりお聴き下さい

(昨年までとあまり変わり映えがしないかも知れませんが)。

できたら、差替ます、

それでは、失礼を致します。

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2009.12.05

【音楽】ソプラノ、森麻季さんの新譜、「麗しき瞳よ-ヘンデル・アリア集」素晴らしいです。

◆毎回素晴らしいけれども、今回も全く文句の付けようがありません。

いきなり、音楽家のプライベートな」ことを書いて恐縮ですが、

ソプラノの森麻季さんは、昨年9月にご長男を出産されました。

当然のこと乍ら、その前後は暫く演奏活動を休んでおられましたが、

女声声楽家の場合、出産の前後で声質や、演奏に変化が現れることもあるので、

ほんの少しだけ(ご出産は、無論おめでたいことなのですが)、森さんの演奏による

変化があるのか無いのか、音楽を聴くものとして、心配しておりました。


しかし、12月2日に2年ぶりに発売された新譜、

麗しき瞳よ~ヘンデル・アリア集を聴き、それが全くの杞憂であったことが分かりました。


森麻季さんは、より一層素晴らしい演奏を聴かせて下さいます。

全く「文句の付けようがない」とはこのことです。


◆テクニックと音楽性を兼ね備えた音楽家は、意外に少ない。森さんはそのお一人です。

森さんの演奏を聴くと、何故これほど、心を打たれるのでしょう。

それは、敢えて極めて単純化して述べるならば、

森さんが、高い演奏技術と、音楽性を兼ね備えた音楽家だからです。

森さんの非常に高度なテクニックを早く分かりたければ、

愛しい友よ~イタリア・オペラ・アリア集を聴くと良いでしょう。

声楽の中でも、特に器楽的な、早いパッセージを歌う。コロラトゥーラといいますが、

森さんのテクニックは、コロラトゥーラの中でも世界屈指だと思います


プロの音楽家になろうと思うのならば、歌であろうが、ピアノであろうが、

血の滲むような努力を重ねて高度なテクニックを習得しなければなりません。

テクニックは表現手段で、表現手段はないが、「心」があるから良いのだ、

というのは、プロではない。「NHKのど自慢」と替わらない。しかし、

ここが難しいところですが、テクニックは音楽家として大成するための必要条件ですが、

十分条件ではありません。作曲家が、その作品を通じて「何を表現したかったのか?」

を熟慮する「知性」「感受性」も必要です。

えてして(ピアニストなどに多いですが)、自分の演奏技術を誇示したい人がいます。

そういうのは聴いていてわかります。テクニックに「感心」はしますが、テクニックだけで聴衆「感動」

させることはできません。「作品への洞察」つまり知性が無いからです。

その意味において、森麻季さんは、その両者を併せ持つ、数少ない音楽家の一人です。

森さんの超絶技巧的演奏を聴いていても感動するのは、

森さんの知性が滲み出るからです。これは論理的に「証明する」ことはできませんが、

約35年間音楽を聴いてきた私の直感です。


◆最新CDには、ファースト・アルバムと同じ曲が収録されています。解釈の変化が興味深いです。

新譜、麗しき瞳よ~ヘンデル・アリア集の収録曲を見て直ぐに気が付きましたが、

森さんのデビュー・アルバム、あなたがそばにいたらと同じ曲が2曲あります。

いずれもお馴染み曲で、「オンブラ・マイ・フ」と歌劇「リナルド」から「涙の流れるままに」です。

こういうのは大変、興味深い。デビューアルバムは、2003年5月23日、カーネギー・ホールでのリサイタルライブですから

6年間の時間が経過している。その間に森さんはこれらの曲の解釈を変更したかどうか。変えたとしたらどのように変えたか。


最新のアルバムの面白いのは、古楽器の伴奏によるものだ、ということです。デビューアルバムはピアノ伴奏。

こういうことは本当はしてはいけないけど、まあ、エイベックスさん、森さん、見て見ぬフリをして下さい。

手元に最新アルバムのライナーノーツがあります。セルフライナーノーツのタイトルは、

大好きなヘンデルの作品をを収録して

です。前作、ピエ・イエス~祈りを込めては宗教曲集というか教会音楽のアリア集でした。

このときの、セルフ・ライナーノーツに
「念願の宗教曲の録音ができて」

という意味のことを、森さんは書いておられます。オペラで派手にコロラトゥーラで拍手喝采を浴びるだけではなく、

宗教云々に関わらず、「ピエ・イエス~祈りを込めて」や今回の「ヘンデル・アリア集」のように、穏やかな、

人々の心を優しく慰めるような歌を歌いたい、という音楽的欲求が森さんの大きな特徴です。


◆新・旧「オンブラ・マイ・フ」と「涙の流れるままに」の調性とテンポの変化。

話がそれましたが、前述の通り、デビューアルバムと「ヘンデル・アリア集」両方に収録されているのは、

有名な「オンブラ・マイ・フ」と、歌劇「リナルド」より「涙の流れるままに」ですが、

伴奏者(デビューアルバムはピアノ、今回は古楽器アンサンブル)の違いだけでなく、

調性とテンポが異なります。この2曲で調性とテンポ(メトロノーム速度)を比べました。

(テンポは前奏を含む)。

オンブラ・マイ・フ(旧) 調性:ト長調 テンポ 59~60

オンブラ・マイ・フ(新) 調性:ホ長調 テンポ 66~70

____________________________

涙の流れるままに (旧) 調性:ヘ長調 テンポ 56付近

涙の流れるままに (新) 調性:ホ長調 テンポ 52付近

これだけで、森さんの意図は分かる、とは私にはとても言えませんが、

「オンブラ・マイ・フ」も「涙の流れるままに」も調性を低くしていて、

特に、オンブラ・マイ・フは短三度(一音半)も下げている(涙の流れるままには半音ですが)。

音域が低くなると言うことは、明るさや派手さ(もともとそういう曲ではありませんけど)が

抑制されます。また、特に森さんはソプラノですから、オペラの難しいアリアで高音を出すときよりも

中音域から低音域での、声の豊かさが要求されます。派手が減ずる分、演奏者の表現力が問われます。

(オンブラ・マイ・フでは、前回よりも低い調性にしていますが、テンポは速くなっています)。

ソプラノのオペラ歌手なら、高音だけ出せれば良いのではなくて、高音を美しく響かせるためには

中低音をたっぷりと豊かな声で歌えるように、全身の無駄な力が抜けていなければならない。

中低音で美しい声を出せる、なるべくそのままの状態で喉には力を入れず、ブレス(呼吸)で高音を出す

ということを森麻季さんはずっと訓練なさっているのであろうと思います。


誤解の無いようにいっておきますが、森さんは高音が出なくなったわけではありません。

それどころか、アルバム第一曲目、「ロデリンダ 私の愛する人よ」では、以前と全くかわらない

見事なコロラトゥーラを聴かせて下さいます。完璧な音程。声(ブレス)のコントロール。最高音Cis(ドの♯)。

胸のすくようなテクニックです。


◆旋律の装飾

一般的にバロック音楽では、古典派以降よりも、演奏者の裁量による、即興的な演奏が

許容されています。ヘンデルで、森さんもそのことに触れておられます。

これは、森麻季さんのセルフライナーノーツにかいておられることです。

抜萃引用させて頂きますが、問題があったら、おっしゃって下さい。

・・・・ヘンデルのアリアは、A-B-A’のような3部形式になっている作品が多く、

同じ音型が戻ってきたA’で装飾をつけることが許されているので、和声と言葉の意味、

様式感を考慮しつつ、独創的な装飾を考えるのがとても楽しみになりました。

デビューアルバムや、テレビで、森さんがリナルド「涙の流れるままに」を演奏なさるとき、

私は、森さんの装飾の美しさにいつも感心するのですが、こればかりは、聴かないと分かりません。

デビューアルバムと、新譜で、装飾がどのようにことなるか、ホンの数秒だけ、載せさせて頂きます。



デビューアルバム「あなたがそばにいたら」における「涙の流れるままに」の装飾。






新譜「麗しき瞳よ-ヘンデル・アリア集」における「涙の流れるままに」の装飾。







いずれも、本来の旋律の美しさを損ねることなく、文字通り見事な音の「装飾」が施されています。

この辺が、バロックの面白いところです。実際のステージでは、毎回変えても構わない訳です。


以上、大変ながくなりましたが、2年ぶりの森麻季さんの新譜、多くの方にお聴き頂きたいと思います。

僭越ながら、私が以前森さんのアルバムに関して書いた文章を読んで下さった読者の方から、

薦められてCDを買って大変感激し、森麻季さんが出演なさるコンサートや、森麻季さんのリサイタルに

行き、一層感動した。涙が溢れた。というメールを、今まで何通も頂戴しています。

私の駄文は素人の知ったかぶりにすぎませんが、こういうお便りを頂くと、

お薦めした甲斐があった、と素人ながら物書き冥利に尽きます。


森麻季さん、今回も素晴らしい演奏を有り難うございました。

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2009.11.28

【音楽】ボレロ記念日(11月22日)、忘れていました。

◆ドバイショックでドル安ですが・・・。

今日(11月27日)は、東京の株式市場では日経平均株価が301円も下がり、

為替は、昨日よりも更に円高になりました。

アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ政府系不動産開発会社が

25日に債務の支払い猶予を申し出たのがきっかけです。

昨年のリーマンショックに比べれば、ドバイの会社の債務はずっとすくないのですが、

特にヨーロッパの金融機関はかなり、この会社に融資したり投資していたのです。

下手をすると、貸倒になりますから、資本を取り崩さなければならず、融資・投資していた、

金融機関の経営基盤を腐食します。どうしても去年のリーマンショックを連想するので、

株もドルも売られました。しかし、ドバイ・ショックが今日来るとは予想しませんでしたが、

昨日、円高・株安は続くだろう、と言う話を書いたので、これはもう少し様子を見ます。


◆【音楽】毎年11月22日は「ボレロ記念日」なのに、今年は忘れておりました。

11月22日の日記を見ると、恥ずかしながら「精神不安定なので」云々と書いております。

やはり、ちょっと不安定だったのでしょう。この日を忘れてしまうのですから。

11月22日は、モーリス・ラベルの代表作のひとつ「ボレロ」が1928(昭和3)年に初演された日です。

昨年が初演から80年、今年が81年目です。

もう飽きた、と仰有る方も多いでしょうが、それでも聴くと結構興奮してくるのが、

ボレロの魅力です。ボレロに限らず人間は同じリズムや音型の反復を聴いていると、

段々興奮してくるのですね(何故かは、脳科学者に訊いて下さい)。

毎年年末には皆さん第九を聴くのですから、11月22日には(ことしは遅れてしまいましたが)

モーリス・ラベルの「ボレロ」を聴きましょう。


◆4種類の演奏を用意しましたので、お好きなのを(勿論全部聴いて頂ければ嬉しいですが)どうぞ。

一つでは面白くないので、聴き比べると良いのですが、さすがに4回連続で

お聴きになったら飽きるでしょうから、お好きなのをお好きなようにお聴き下さい。


最初は、アバド=ロンドン交響楽団です。

クライマックスでオーケストラのメンバーが興奮のあまり叫び声をあげています。

スタジオ録音ですから取りなおしもできたのですが、

アバドは、自然と湧き上がった声だから構わない、と修正しませんでした。


クラウディオ・アバド=ロンドン交響楽団です。







次は、レコード屋さんの広告風に書くと、「蘇った伝説の名演」。

マルティノンというフランスの名指揮者で、この人がラベルを演るといったら、

パリ管弦楽団が普通なのですが、これは、アメリカのシカゴ交響楽団を指揮した録音です。

マルティノンはシカゴ交響楽団の音楽監督でした。それで「ボレロ」も録音したはずなのに、

何だか知りませんけど長いことその録音した音源がどこにしまったのかわからなくなってしまったのか

とにかく、去年初めてCD化されて、評判になったものです。


マルティノン=シカゴ交響楽団です。







次は、カラヤン=ベルリン・フィルです。来日公演で「ボレロ」を演ったときに、

ボレロの中でも難しいので有名なトロンボーンソロが完全に失敗し、最初の音を外すだけではなく、

その後も動揺のため、ヘロヘロになってしまったことがあります。試用期間のトロンボーン奏者で、

残念ながら、正式採用にならなかったようですが、話に尾ひれが付いておりまして、このトロンボーン奏者は、

その後自殺したとか、なんとか、まことしやかな噂がありますが、ウソです。

それはともかく、これは、勿論完璧です。


ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団です。






最後は、日本人指揮者西本智実さんが、2002年5月、ロシア・ボリショイ交響楽団"ミレニウム"の指揮者に就任し、

翌年、2003年1月に演奏したものです。何しろ美人なので、人気先行型指揮者と陰口をたたく人がいますが、

このCDを聴くと、ボレロに限らず、非常に上手にオーケストラの「弾く気」を引き出していると思います。

CDは、ボレロです。


西本智実 ロシア・ボリショイ交響楽団"ミレニウム"







ボレロのトロンボーンソロは大変難しいですが(最高音域からのソロで、

すこし加減を間違えると一音上か下の音が出てしまうのです)、

ボレロが名演になるかどうか、かなりの部分は、最初から最後まで2小節で一回のリズムパターンを171回繰り返す

打楽器(スネアドラム=小太鼓)奏者にかかっています。

あんなリズム簡単だと思う方は、この演奏を聴きながら、両手で自分のひざを小太鼓奏者に合わせて

叩いてみると、どれほど集中しなければ正確なリズムとテンポを維持できないか、良くお分かり頂けると思います。


というわけで、遅ればせながら、今年も「ボレロ記念日」でした。

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2009.11.26

【音楽】なんとなく、ヴィヴァルディを取りあげたくなりまして。

◆殆どヴィヴァルディなんですが。全て過去に一度ご紹介したものです。

新しいCDを次々に紹介したいのはやまやまなのですが。

のっけから、所帯じみた話で恐縮ですが、今年、愚息が大学受験でして、

色々とおカネが要ります。

また、せがれが一生懸命勉強しているのに(それでもまず、現役は無理だと思います)、

父親が、好き放題に手当たり次第新しいCDを買う、というのも気が咎めます。


と言うわけで恐縮ですが、今日は全て、かつて一度はご紹介したものばかりです。

悪しからず。


さて、CDがこの世に登場してから、マーラーやブルックナーが聴かれるようになりました。

それは勿論、構わないし、レコードの時代から好きな方はいたでしょうが、

何十年もの間、アナログレコードしか、無かった頃は、クラシックレコードの売上げランキングは、

毎年、イ・ムジチ室内合奏団の演奏による、ヴィヴァルディの「四季」だったんです。

今の方には信じられないかも知れませんが本当です。

CDや、最近ではパソコン、ネットやiPodのおかげで、随分と色々な音楽が聴かれるようになり、

いつしか、ヴィヴァルディは忘れられております。

実を言うと、私もあの「四季」は、耳にタコができておりまして、敢えて挙げるなら「冬」はいいのですが、

あまり取りあげる気に、なりません。

彼は非常な多作ですが、特に様々な楽器の為の協奏曲は、

同じ協奏曲を600回書いた

などと皮肉られています。確かにちょっと聴けばヴィヴァルディっぽいな、と分かる作品が多いのですが、

あまり皆さん「四季」以外はご存じないけれど、ヴィヴァルディを食わず嫌いという方が多いと思います。

果たしてそうなのか、お聴きになって下さい。


◆ヴァイオリン協奏曲

「四季」もヴァイオリン協奏曲と見なすことができますが、彼は他にも色々書いています。

「調和の霊感」とか「調和の幻想」と言われる協奏曲集があります。

その中から、ヴァイオリンを習ったら、必ず弾く(練習する)ことになる曲を、まず、どうぞ。


ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲 イ短調 Op. 3 No. 6 RV 356







これは、ヴィヴァルディ協奏曲傑作集に収録されています。


もう一曲。ヴァイオリン協奏曲ですが、ソリストが4人です。


4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 Op. 3 No. 10 RV 580







「好き」に理由は無いですが、何故か私はこの曲が大変好きなのです。

CDは、協奏曲集Op.3調和の霊感第1, 2, 4, 7, 8, 10, 11番 コペルマン / カペラ・イストロポリターナです。


◆管楽器の協奏曲

ヴィヴァルディはとにかく多作ですが、色々な楽器の為の協奏曲を書いていることは、

あまりしられていないのではないかと思います。まず、オーボエ協奏曲を。


オーボエ協奏曲 イ短調 RV 461







CDは、最初にご紹介したのと同じ、ヴィヴァルディ協奏曲傑作集です。

先日、アルビノーニやマルチェルロのオーボエ協奏曲をご紹介しましたが、ヴィヴァルディを含め、皆、ヴェニスの作曲家ですね。

今の不況では悠長なことはできませんが、いつかヴェニスに旅行なさることがあったら、是非これらをiPodでも何でもいいですから、

持って行かれることをお薦めします。キザですけど、ホテルの部屋にヴェニスの夕陽が差し込む中で、これらを聴くと、

格別に美しく、至福の時となります。


次はファゴット協奏曲です。モーツァルトが書いてますが、古典派以降、あんまり無いんですね。ありますよ。ニーノ・ロータの

ファゴット協奏曲とかありますけど。これは好みですが、私はバロックの方が好きです。ヴィヴァルディは大変多くのファゴット協奏曲を

書いています。


ファゴット協奏曲 ト短調 RV 495 第一楽章







CDは、ヴィヴァルディ:ファゴット協奏曲全集 3です。


オーボエもそうですが、このファゴット協奏曲も、現代の楽器で吹いても難しそうですね。


ヴィヴァルディの最後はトランペットです。

ジェラード・シュウォーツという、かつてニューヨーク・フィルハーモニックの副首席トランペットで、今は指揮者になった人が、

「吹き振り」(協奏曲で、ソロを演奏しながら指揮もすること。普通はピアノで「弾き振り」といいます)をしてます。


2つのトランペットのための協奏曲 ハ長調 RV 537 第一楽章







当時のトランペットには、今のように音程を変化させる「バルブ」という装置が無く、難しいので、

詳しいことは書きません(書けません)が、自然倍音を利用した、ナチュラル・トランペット、つまり、単なる真鍮の管でした

底知れぬ名人がいたのでしょう。CDは、トランペット協奏曲集 シュワルツ -vivaldi、Telemann他です。


◆あんまりヴィヴァルディが続いたので、最後はベネデット・マルチェルロを載せます。

「ヴェニスの愛」で使われて有名になった、オーボエ協奏曲を書いたのは、アレッサンドロ・マルチェルロで、

このベネデット・マルチェルロは、弟です。ベネデット・マルチェルロが書いた「チェロ・ソナタ」をテューバで演奏したもの。


ベネデット・マルチェルロ:チェロ・ソナタ(テューバ版) 第一楽章 ラルゴ







チェロ・ソナタ(テューバ版) 第二楽章 アレグロ







綺麗でしょ?低音というのは、気持がカリカリしているときに聴くといいですよ。落ちつきます。

CDは、ヴィヴァルディ/ウェーバー/マルチェッロ:トロンボーンとテューバです。

以上、勿論、一度に買えませんが、もしお気に召したら、少しずつ集められてはいかがでしょうか?

それでは、今日はこの辺で失礼を致します。

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