カテゴリー「社会福祉」の記事

2011.05.26

<年金記録漏れ>全件照合、断念へ…厚労省検討←こういう時、「どうせ駄目だろうと思った」と言ってはいけません。

◆記事:<年金記録漏れ>全件照合、断念へ…厚労省検討(毎日新聞 5月26日(木)2時34分配信)

厚生労働省は25日、年金記録漏れ問題をめぐり、

コンピューター上の記録と7億2000万件の紙台帳の全件照合を断念する方向で検討に入った。

費用対効果を踏まえた判断で、65歳以上の厚生年金受給者分のみ照合を続ける意向を民主党側に伝えた。

しかし、全件照合は同党マニフェスト(政権公約)の柱で、党内から反発も出ており、調整が難航する可能性もある。

日本年金機構は昨年10月、持ち主が判明している6億件(約8700万人分)の紙台帳から照合を始め、

今年3月末で約220万人分の作業を終えた。11年度予算は736億円。

13年度までに全件を終える目標だが、総額で3000億円程度かかるとされる。

しかし、同機構の抽出調査によると、65歳未満や国民年金のみの加入者の場合、

照合して記録訂正をしても、死亡までの平均の年金増加額が500~3000円にとどまり、

1人分の照合費用約3400円を下回った。

一方、65歳以上の厚生年金受給者は、平均で生涯2万2000~7万円増加する。

このため、厚労省は65歳以上の厚生年金受給者分(2000万人)に限り、照合を続ける意向だ。


◆コメント:安倍晋三が2007年5月30日、「1年で全件照合する」と言ったのです。

この話は地震があろうがなかろうが、いずれ言い出すだろうと思ってました。

話が逸れますが、現在の福島原発の問題でも初期対応が遅れたのは誰の責任か、と

野党が与党を追及し、ネット上においても一般人もそれに乗じています。

無論、そういう歴史的検証はいずれ必要でしょうが、今はそれどころじゃないでしょう。

原子炉1号機の核燃料は、圧力容器も格納容器も突き破り、原子炉建屋の床に「あんパン状」に

なって、そこに水が少しある状態なのでは無いかと「言われている」けれども目視できてません。

つまり、核燃料が大気に直接触れている可能性もある。これにどのように対処するのかを

まず考えるべきで、「こうなったのはだれの所為だ?」を「今」話しても、放射能は消えない。

その意味では無駄な議論で、原発事故を政争の具としている。


話を元に戻すと、年金台帳の記録・保管が問題外なほど滅茶苦茶だ、と指摘したのは当時野党だった

民主党の長妻昭衆議院議員でした。


私の2007年12月11日の日記に書きましたが、

2007年5月30日、当時の安倍内閣総理大臣と野党・民主党、小沢一郎代表との

党首討論で、安倍晋三内閣総理大臣(当時)は、

宙に浮いた年金記録5000万件(JIRO注:これが、名義不明の全てではないのだが)を1年で照合する。

といいました。その年の9月安倍首相は辞任し、福田首相となり、翌2008年5月、

「照合が困難で、まだ、終了していない。」と言い、福田首相も1年で首相を辞め、

麻生首相となったのが、ちょうどリーマン・ショックが起きた頃、2008年9月でした。

2009年5月になってもやはり、「まだ、終わっていない」といいました。


この年、2009年8月30日の衆議院選挙で民主党が政権を獲ったのです。

今までは与党で、文句を言っていれば良かったけれども、与党になってしまったので

年金照合作業は民主党政権の仕事になりました。


だから、元来は自民党時代の監督不行届で、旧社会保険庁がデタラメな事務処理を何十年も続けて、

何が何だか訳が分からない状態になってしまったのですが、それは、原発問題と同じく、

問題の「本質」ではない。

問題は、日本国政府が(どの政党であろうが国民にとっては知ったこっちゃないのです)、

国民から、税金を徴収するのは絶対に漏らさない癖に、預かる方の年金はドンブリ勘定だったということです。

問題発覚後、民間の感覚ならば、社会保険庁は年中無休、不眠不休で照合作業を続けるべきですが、

どうせ、チンタラ、45分働いては15分休憩をとり、大量のパートを雇い、毎日夕方5時には帰っていたのでしょう。

そして、ずるずると照合に時間をかけ、やがて国民が、
もう、いいや。どうせ、駄目だろうと思っていた。

というのを厚労省も政府も期待していたことでしょう。

私は、きっとこの「断念」を言い出すだろうと危惧していましたが、地震騒ぎで国民は年金騒ぎを

全くではないでしょうが、「過去のこと」としてわすれつつあります。それが日本人の悪い癖です。

そして、「どうせ・・・」という妙に大人しい所も日本人の悪いところです。

今年は電力が足りないから、エアコンを使わずに扇風機にしてくれ、というと、

素直に従い、今年の扇風機の売上げは、例年の何倍だとかいっているでしょ?


国家権力からみれば、これほど御しやすい国民はないのです。


だから、年金照合断念に対しては、全国民が首相官邸でも厚労省でも民主党本部でもいいですから、

「絶対に断念するな」と猛烈に抗議しなければいけません。暴力は無論いけませんが、

言論で冷静に抗議するのは、納税者として、また年金受給権者として当然の権利です。


今一度繰り返します。

絶対に、「どうせ、こうなるだろうと思っていた」と言ってはいけません。

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2011.01.13

「タイガーマスク 「社会現象」の様相 全都道府県で確認」←良いことですが、継続した方が良いですよね。

◆記事:タイガーマスク 「社会現象」の様相 全都道府県で確認(毎日新聞 1月12日(水)13時23分配信)

漫画タイガーマスクの主人公・伊達直人を名乗る贈り物が昨年末以降、全国の児童養護施設などに相次いで届けられ、

「社会現象」の様相を帯びてきた。今月に入り、漫画あしたのジョーの主人公・矢吹丈なども贈り主として登場。

贈り物もランドセルのほか現金などバリエーションが拡大している。

1日は男性から千葉県君津市の児童相談所にランドセル代100万円

▽桃太郎名で岡山市の施設にランドセルときびだんご

▽伊達直人名で熊本市の「赤ちゃんポスト」に紙おむつ約1000枚--などが届いた。

12日には全都道府県、約100カ所で贈り物が確認された。

これまでの贈り主にはテレビドラマから引用したとみられる

「肝っ玉かあさん」などの名も使われ、贈り物には米やネギ、白菜なども出てきた。

「第1号」は昨年のクリスマスの朝、群馬県中央児童相談所(前橋市)に届いた。

玄関前に、包装紙にくるまれたランドセル10個(計30万円相当)が積まれていた。

「伊達直人」という差出人名を聞き、「タイガーマスクでは」と気づいたのが職員の滝沢邦行さん(36)だ。

「小学生の頃、タイガーマスクのテレビアニメにくぎ付けだった。

素性を隠して孤児にファイトマネーを寄付する主人公がかっこ良く、憧れだった」と言う滝沢さんは、

「(善意を)一過性で終わらせず、困っている子どもたちに寄付する文化が根付いてほしい」と期待する。


◆コメント:金額が大きくなくてもいいから、1回ではなくて続けた方が良いですよね。

これは、多分私(1960年生まれ)と同じぐらいの大人が、

一番「ハッ」としたのではないだろうか。

今、試しにATOKで「だてなおと」を変換したら、出ない。「伊達な音」になってしまう。

このマンガが漫画雑誌に連載されたのは、1968年から1971年。

アニメ化されて放送されたのが、1969年から1971年である。

私と同い年の人なら、小学校2年から5年にかけてのことである。


若い人は、最初、このニュースを知っても「伊達直人?????」状態だったのではないか。


ネタバレになってしまうが、どういうストーリーか知りたかったら、ウィキペディアに書いてある。

今回の一連の「タイガーマスク」。最初は記事に書かれているとおり、

昨年のクリスマスの朝、群馬県中央児童相談所(前橋市)の玄関前に、包装紙にくるまれたランドセル10個(計30万円相当)が積まれていた。

のだそうだ。それがこれほど、連鎖反応を引き起こすとは意外であった。

良いことだが、懸念もある。

最初の「タイガーマスク」が全都道府県に同じ事をしたとは到底思えず、

多くの人が想像するとおり、多分、「善の連鎖」ということであろう。

行い自体は悪いことではないが、最初が「タイガーマスク」だったからと言って、

次から次へと「伊達直人」を名乗るとは・・・・。他の人と横並びなのが大好きな日本人特有の現象であろう。


たった今、テレビ朝日系列の「報道ステーション」を見たら、全国の養護施設で3万5千人を超える児童が生活している

という。今年学齢期を迎える子供が何人いるか知らないが、全員に「ランドセル」が行き渡るのであろうか?

「タイガーマスク」がプレゼントしなくても、ランドセルぐらいは支給されるのだろうか。


いずれにせよ、「タイガーマスク現象」が、もしも、一過性のブームで終わったら、今年、ランドセルを

タイガーマスクからプレゼントされた子は良いが、来年の子は貰えない。寂しいだろう。


◆「タイガーマスク」方式ではなくても、いくらでも方法はある。

誤解を避けるために断っておくが、私は、「タイガーマスク現象」自体、

つまり、「反対給付を求めない、匿名の善意の存在」を嬉しく思っている。

だが、こういうことは続いた方が良い。社会的慣習として根付いた方が良い。

毎年、ランドセル10個を今年と同じようにこの先ずっとプレゼントする人ばかりとは限らない。

何しろ、何でもすぐに熱し、すぐに冷める日本人である。

下手をすると、数週間後には、既に「タイガーマスク現象」のことはきれいさっぱりと忘れられている

かもしれない。


それに、伊達直人を名乗り、黙ってランドセルを置く、

というやり方を皆が皆、右へならえで実行するのも何だかおかしい。

善意が全体的に拡大しているのであれば、各種募金が急に増えてもよさそうだが、

赤い羽根共同募金(1年中、ネットから寄付が可能である)などで、特に変化は無いそうだ。

このようなことを書くと、

偉そうなことを書きやがって。テメエは何かしているのか?

と思う方がおられるかも知れないので、書くが、私は、国境なき医師団日本に、

クレジットカードを通じて、1日50円を寄付している(自分で書いても、私はどこの誰だかわからないから、

まあ、ご容赦くださいな)。

「50円ぐらいで、得意そうに書くな!」と言われそうだ。

そのとおり。タカが1日50円で偉そうなことは言えない。1ヶ月、1,500円だ。

しかし、仮に、1億人が実行したら1ヶ月で1500億円。1年で1兆8,000億円となる。


その他、募金先はいくらでもある。過去何度も書いたが、貴方もカードがあれば、今すぐに

目の前のパソコンや携帯から募金が可能である。


様々な募金やボランティアへのリンク集としては、

Yahoo!ボランティア募金はこちら

但し、私は、「ワンクリック募金」というのは、どうも気に入らない。自分が一円もカネを出さずに

他人に払わせて募金した気分になったのでは意味がない(私の考え方では、である)。

思い付くままに他に挙げるならば、国連のプラン・スポンサーシップ盲導犬協会

その他いくらでもある。逆に言うと、この「いくらでもある」のが困った所なのだ。

今の世界の募金のシステムは、あくまでも個人が募金先を選択するシステムなので、

募金額に偏りが生じているであろうこと。かといって、一箇所に一切の募金原資をプールして、

それを配分するとなると、「誰が一番困っているか」を誰が、どのように判断するのか。

揉め事になってしまう可能性が高い。


◆本来、政治家のやることではないのか。

「タイガーマスク現象」は心温まる出来事だ。

しかし、本来これは、民間人の善意に頼るべき事なのか。

菅直人内閣総理大臣が言っている。

◆記事:タイガーマスク現象に首相「本当に心温まる」(読売新聞 1月12日(水)19時5分配信)

菅首相は12日、漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗る人物などから児童養護施設などへのプレゼントが全国で相次いでいることについて、「本当に心温まる活動だな、と思って見ている。共助の精神を大切にしたいなと改めて思った」と述べた。

「心温まる」のは結構だが、民主党が政権を取った時に、当時の鳩山首相は

所信表明演説で次のように述べている。
(友愛政治の原点)

私もまた、この夏の選挙戦では、日本列島を北から南まで訪ね、多くの国民の皆様の期待と悲痛な叫びを耳にしてきました。

青森県に遊説に参った際、大勢の方々と握手させていただいた中で、私の手を離そうとしない、1人のおばあさんがいらっしゃいました。息子さんが職に就けず、自らの命を断つしか道がなかった、その悲しみを、そのおばあさんは私に対して切々と訴えられたのです。毎年3万人以上の方々の命が、絶望の中で断たれているのに、私も含め、政治にはその実感が乏しかったのではないか。おばあさんのその手の感触。その目の中の悲しみ。私には忘れることができませんし、断じて忘れてはならない。社会の中に自らのささやかな「居場所」すら見つけることができず、命を断つ人が後を絶たない、しかも政治も行政もそのことに全く鈍感になっている、そのことの異常を正し、支え合いという日本の伝統を現代にふさわしい形で立て直すことが、私の第一の任務です。

かつて、多くの政治家は、「政治は弱者のためにある」と断言してまいりました。大きな政府とか小さな政府とか申し上げるその前に、政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点として、ここに宣言させていただきます。今回の選挙の結果は、このような「最も大切なこと」をおろそかにし続けてきた政治と行政に対する痛烈な批判であり、私どもはその声に謙虚に耳を傾け、真摯(しんし)に取り組まなければならないと、決意を新たにしております。

そうでしたねえ。

民主党政権のモットーは「友愛政治」。弱者が尊重されるべきである、と。

本当は、だから、民主党政権が「タイガーマスク」になるべきところ、

官房長官をどうするとか、小沢一郎をどうするとか、そんなことばかりですったもんだの

大騒ぎ、が現状である。「友愛政治」はどうなったのだろうか。


2005年に無くなった、元・官房長官、故・後藤田正晴氏の、「日本への遺言」という本に

後藤田氏の次の言葉が載っている。
小泉政権は「強者の論理」が強すぎる。

やはりどんな時代になっても、立場の弱い人、気の毒な人は出ている。

ならば、そういう人に対して政治の光をどう当てるかということは、

政治を担当する者の、大きな責任だと思う。

全く同感である。これは、時の小泉政権を批判した言葉だが、

今、何か、変わっているだろうか。

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2010.07.05

「更正の場を…「千房」社長、刑務所に求人 元受刑者2人、晴れの正社員に 大阪」←いい話じゃないですか。

◆記事:更正の場を…「千房」社長、刑務所に求人 元受刑者2人、晴れの正社員に 大阪(7月1日15時7分配信 産経新聞)

過ちを犯し、罪を償って刑務所を仮釈放された後、約半年間にわたって大阪・ミナミのお好み焼き店で働いてきた男性2人が、

まじめな勤務ぶりが認められ、刑期満了となったのを機に1日、晴れて正社員となった。

不安を抱えながら踏み出した更生の道。2人は「社会人として成長し、まっとうに生きることが償いになる」と改めて心に誓った。



業界大手のお好み焼き店チェーン「千房」(本社・大阪市浪速区)の千日前本店(同市中央区)で働く日野顕正さん(29)と、

道頓堀店(同)の小柳拓哉さん(26)。1日午前、スーツに身を固め、引き締まった表情で中井政嗣社長(64)から辞令を受け取った。


日野さんは別の窃盗罪で執行猶予中にさらに窃盗事件を起こして懲役2年10月、

小柳さんは飲酒事故の執行猶予中に自動車盗を犯して懲役2年4月を科せられ、

民間が運営に参加する刑務所「美祢(みね)社会復帰促進センター」(山口県美祢市)で服役。

ともに、幼いころ親の愛情を十分受けずに育つなど、不幸な生い立ちを抱えていた。



一方、中井社長は平成20年末、同施設の運営に参画する企業の役員から、出所した元受刑者の雇用受け入れの打診を受けた。

元受刑者が出所し、社会生活に戻っても、定職に就けず再び罪を犯すという悪循環は、なかなか解消されない。

法務省によると、元受刑者の刑法犯再犯率は、16年以降の5年間で4割超。

元受刑者を積極的に雇用する「協力雇用主」は年々増えているものの、不況で採用数は減少している。



社内では反対もあり、不安もあったが、中井社長は「罪を償おうとする人にリセットの機会を与えてあげたい」と腹をくくった。


昨年5月、美祢社会復帰促進センターに求人を出した。

募集要項に「人生をやり直すくらいの気持ちを持って応募してください」と言葉を添えた。



面接では社長自身が向き合った。受刑者を対象に求人を出し、刑務所で面接を行った企業は全国で初めてだった。

両親の離婚と父親の死、崩壊した家庭…。

あまりにも不幸な2人の生い立ちを聞き、中井社長は「こんな人間に誰がした」と涙をこぼした。



 日野さんは昨年末、小柳さんは今年2月に仮釈放を許され、大阪での新生活を始めた。

身寄りのない2人に、会社では寮のほか新しい布団や衣服も用意した。



生まれて初めての定職。2人には戸惑うこともあったが、「強い気持ちが持てるようになった」。

中井社長にも「社会から犯罪を減らすためにも、この取り組みがこけるわけにはいかない」という思いがある。



6月までに相次いで刑期を終え、正社員となった2人。

小柳さんは「今までのように甘い考えでは行動できない。

大きな看板を背負っていることを頭に置いて、今まで以上にきっちりと生活したい」。



中井社長は、いつか2人が幹部となり、刑務所に採用面接に行く姿を夢見る。2人は「恩返しのため、社長の夢に報いたい」と話した。


◆コメント:全ての受刑者が同じようには行かないだろうが・・・・。

こういう話を取りあげると、早とちりをする人がいるから、最初に書いておく。

犯罪を犯して、服役した人間が、皆、日野さん、小柳さんのように、キチンと更正する、

或いは、更正しようとしている、と私は考えていない。


人間には根っからの悪党、生まれつきの嘘つき、人を殺しても平気な奴がいる。

こういう人間には、更正する機会を与える必要はない。

このまま生かせておいたら、何をしでかすか分からない、というのもいる。

だから死刑は存続するべきだと思っている。


但し、物事を一方の方向のみから考えるのは、正しくない。この産経新聞の記事は、最近のメディアの

記事で、滅多にお目にかからない良い話を取りあげている。


我々は一度罪を犯し、それを償った筈の人間が、また、同じような罪を犯した、

という記事を目にすることは多い。

しかし、本件に於ける日野さんや小柳さんのように(厳しいことを言うと数年間見守らないと結論は出せないが)

本気で、どん底から這い上がろうとしている人の話は知らない。他にもいるはずだ。

過去に過ちを犯した過去は消えず、仮釈放後も、日野さんと小柳さんは、偏見の目で

見られていただろうし、これからも見られるであろう。


しかしそれに耐えて頑張る人が確かに存在するという事実は記憶すべきだ。

「更正」は現実にある、という認識を持つべきである。


◆お好み焼きチェーン「千房」社長 中井政嗣さんは優しい人だ。

中井社長は、社内に反対があったにもかかわらず、元受刑者を正社員に任命した。

勇気が要ることだ。

どういう人かと思ってネットで調べた。中井社長ご自身は、無論まっとうな堅気の人だが、

子供の頃から貧しくて苦労している。しかし、とても優しい人だ。

受刑者の採用云々とは無関係に2009年11月、読売新聞関西版のインタビューを受けている。

お好み焼きチェーン「千房」社長 中井政嗣さん<上>

お好み焼きチェーン「千房」社長 中井政嗣さん<下>

そこを読めば略歴がある。次の通りだ。
なかい・まさつぐ 中学卒業後、乾物店で5年間、住み込みで働く。その後、レストランでコック修業をして、

1967年、大阪市住吉区でお好み焼き店を開業、73年に大阪・ミナミの千日前に「千房」1号店を出した。

現在、ハワイを含め62店舗。86年に40歳で高校を卒業した。青少年の教育にも熱心で、全国で講演を行う。(色太文字は引用者による)

「友愛」を理想とした政治とか言いながら、何もしなかった、比較的最近日本の内閣総理大臣を辞めた人がいた。

中井社長の爪の垢でも煎じて飲んでは如何だろうか?

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2010.04.09

「介護福祉士国試、合格者7万人超で過去最高―2回連続減から一転」←「介護」「福祉」は一見美しいが、地獄だからね?

◆介護福祉士国試、合格者7万人超で過去最高―2回連続減から一転(3月31日17時55分配信 医療介護CBニュース)

厚生労働省は3月31日、第22回介護福祉士国家試験の合格発表を行った。受験者数は前回比2万2981人増の15万3811人、

合格者数は同9258人増の7万7251人で、共に2年連続の減少から一転して過去最高を更新した。

2012年度から試験制度が変わって受験資格が厳しくなることから、“駆け込み受験”が大きな要因とみられる。

合格率は50.2%で、前回より1.8ポイント低かった。合格者の男女比率は男性が20.8%、女性が79.2%。

受験資格別では、老人福祉施設の介護職員などが47.8%で最も多く、

以下は訪問介護員が22.4%、介護老人保健施設の介護職員が9.7%など。

今後、合格者の9割以上が新規登録し、国内の介護福祉士登録者は88万人以上になる見通し。

試験関係者は「受験者数がピークに達して過去2回は減少したが、

12年度から受験資格として600時間以上の養成課程が義務付けられる試験制度に変わるため、

“駆け込み受験者”が多かったのではないか」と話している。


◆コメント:ボケ老人の世話って、地獄だからね?覚悟出来てるね?

私の父方の祖母は20年以上も前に、92歳で老衰で他界したが、最晩年、寝たきりになってからはまだ良いのであって、

頭が呆けているが、身体は動く間は自宅にいた。最初は些細な物忘れから始まり、

兎に角、加速度的に呆けていった。今の言葉でいうなら、認知症だった。

当時のことを思い出すのを、無意識に避けている自分がいる。

日記・ブログに書くのは、書き始めてからそろそろ8年になるが、これが初めてである。


精神分析の創始者フロイトによれば、人間には自我防御機構という心の働きがあり、

自分にとって、都合の悪いこと、思い出したくないことを、意識の領域から無意識に封印しようとするのである。


これを「抑圧」という。本来、この「抑圧」の過程自体が無意識のうちに行われる。


だから、私の場合は、フロイトの理論に従えば厳密には「抑圧」ではないかもしれないが、

認知症とか、介護とかケア・マネジャーなどという言葉をみて、ひどく苛立ちを感じるのは、

これらの言葉から想像されるほど、ボケ老人の世話(だけが介護福祉士の仕事ではないが)は

麗しい世界ではない。大袈裟に書くならば「地獄のような日々」である。

テレビの特別養護老人ホームの宣伝で見られるような、春の陽射しの中で、

笑顔のお年寄りの車椅子を押して「お散歩」しながら談笑するような生やさしい理想郷はない。

繰り返すが、介護は地獄である。


◆介護福祉士の定義は社会福祉士及び介護福祉士法に記されているが、表現が変わったらしい。

ウィキペディアで「介護福祉士国家試験 」介護福祉士とは には、

介護福祉士とは介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより

日常生活を営むのに支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して

介護に関する指導を行うことを業とする者をいう(社会福祉士及び介護福祉士法第二条二項)。

とある。ところが、法令データ提供システムで、社会福祉士及び介護福祉士法第二条二項を検索したら、文言(もんごん)が違った。

リンク先を確認すれば分かるとおもうが、次の通り。
(定義)

第二条 2 この法律において「介護福祉士」とは、第四十二条第一項の登録を受け、

介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより

日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、

並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うこと(以下「介護等」という。)を業とする者をいう。

ウィキペディアでは引用した部分には、具体的に書かれていた、
日常生活を営むのに支障がある者につき入浴、排せつ、食事その他の介護を行い

が消えている。これから需要が増えることが予想される介護福祉士になることを志望する若者が、

具体的な描写を読んで、「やっぱりやめた」ということになるのを避けるためではないか、

と勘ぐりたくなる。


◆私の経験。

私の祖母は1895(明治28)年に生まれ、1987年、最期は老衰で寝たきりとなり、約1年入院していた病院で

息を引き取った。それ以前は自宅にいた。小さく、華奢だったが、身体は丈夫であった。

何しろ91歳9ヶ月で死ぬまで、歯は全て自分の歯であった(入れ歯を生涯全く使用しなかった)。

歯を失うと呆けやすくなるという「研究結果」を新聞記事で読んだ記憶があるが、

あまり関係が無いように思う。祖母のようにいくら歯が丈夫でも、呆けるときは呆ける。

従って、家にいる間、我々家族は寝たきり老人の食事や排泄の世話をする必要はなく、

その意味では本当の「地獄」を見た、とは言えない。


しかし、ボケた脳が丈夫な首から下の身体をコントロールしているのであるから、たまったものではない。


医療の専門家ではないから、詳細は分からないが「認知症」が所謂「ボケ」のことであり、認知症にも色々な

パターンがあって、その一つがアルツハイマー型認知症である。恐らくその類であった。


◆真夜中に妄想が膨らみ騒ぎ出す。

祖母は認知症(であったことはほぼ間違いない)が進行するに伴い、

妄想を抱くようになった。自分の部屋で寝ていると、真夜中にリビングルームで

ドスン、ドスンとすごい音がする両親と私と兄、要するに家族全員が驚いて目を醒まし、

音のする方へ行くと、仁王立ちになった祖母が、頭がまともだった頃とは別人のように、

恐ろしい、鬼のような形相で腕組みをして、仁王立ちになって、地団駄を踏んで怒っている。

父が「何を怒っているのか」と尋ねると祖母は

(家族)皆が私を騙し、自分の知らない間にこの家も土地も売ろうとしているだろう?

というのである。同じ事が幾度も起きた。

無論、そんな計画は現実には全く無い。そのような仮定上の話をしたことすらない。

祖母の脳が勝手に作ったフィクション、つまり「妄想」である。父は精神疾患の知識などないので、

まともに祖母に向かって
だから、そんなことは考えていないといっているだろう!

と、怒鳴るのであるが、最早何を言っても無駄である。私や母は、祖母を精神科医に診て貰うべきである

と進言したが、大正14年生まれの父の頭の中では、「精神科」などと言う言葉を聞くのもいやで、まして、

実の母親を精神科に診せるなど以ての外、と譲らない。

父は、朝早く出勤し、夜遅く帰ってくるから、祖母に接しなくても済む。

最もストレスを受けたのは専業主婦の母である。その次が当時学生で、父よりはずっと早く帰宅する、私だった。


◆殺意を抱く気持は、経験者なら非常に良く分かると思う。

毎晩の真夜中地団駄だけではない。何せ、祖母の脳はまともに機能していないから、奇異な行動を取る。

当時済んでいた家は、二階建ての戸建てだった。別に大きな家ではないが、二階には私と兄の狭い部屋がある。

兄は、祖母が呆けていく過程を最期まで見ていない。私と兄は7歳違いである。兄は学校を卒業して就職し、

富山支店に配属となり、行ってしまった。ますます母と私が受けるストレスは高まる。

夜中、ふと気が付くとミシミシと誰かが階段を上がってくる。祖母である。何故そんなことをするのか、

自分でも説明が付かないのだろう。私は寝たふりをしているが、二階に上がってきた祖母が部屋のドアを少し開けて,

中で私が寝ているか隙間から覗いているのが分かる。ほとんど恐怖映画の世界である。暴れることはないので、

こちらも気が付かないフリをしたが、この奇妙な行動も何度も経験した。

ストレスはますます高まる。

あるときなど、私は半ば本気で、階段を下りて行く祖母の背中を思いっきり蹴飛ばしたら、転落して

祖母は頭を打って死に、母と私は、この毎日の煩わしさから解放される、と考えた。実行直前にふと我に返った。

そんなことをしたら一生を棒に振る、ということを考える程度の理性が残っていた。

ちょっと状況がことなるが、老々介護で疲れ果て、お年寄りが配偶者を殺してしまう、という

悲惨な事件が起きることがある。どのような状況でも殺人の違法性に変わりはない。歴とした犯罪だ。

しかし、そうせざるを得なくなるまで追い込まれることがある。その気持は私にはよく分かる。

今もあの頃のことは考えたくないのがホンネである。


◆オムツを取り替えたり、風呂に入れてやったりするのも大変だろうが・・・。

介護福祉士を目指す若い諸君にも色々いるだろう。高い理想と志を抱いている人。

高齢化社会の進展で介護福祉士の需要は増える一方。仕事がなくなることはないだろう、

という人。それぞれ構わないが、「介護」「福祉」という言葉から受ける印象と、

現場は全く違う。勿論オムツを取り替えたり、老人を風呂に入れてやる為には知識も技術も必要であろうが、

それさえあればボケ老人の相手が務まるわけではない。一番堪えるのは、本来の人格を失い、

何をしでかすか分からない老人から受ける精神的ストレスである。割り切ることを覚えないと,

絶対続かないばかりか、自分がうつ病になるか、殺意を抱くか、自殺したくなる危険がある。

それは覚悟されたい。

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2009.01.12

「元派遣、再就職に“心の壁”…「接客苦手」職種にこだわりも」←これはちょっと甘いね。

◆記事:元派遣、再就職に“心の壁”…「接客苦手」職種にこだわりも(1月12日3時9分配信 読売新聞)

「派遣切り」や「雇い止め」に遭った人たちの再就職先が、なかなか決まらない。

 年齢や資格が壁となっているだけでなく、慣れ親しんだ職種への「こだわり」や、新しい職種への「とまどい」もあるようだ。

3月までに職を失うと見込まれる派遣社員や期間従業員らは約8万5000人。求職と求人のミスマッチ克服が課題となっている。

「募集中の仕事はいっぱいあるんですが、今までやったことのない業種ばかりで……」。

昨年11月末、滋賀県の自動車工場の派遣契約を打ち切られ、東京・日比谷の「年越し派遣村」から都内の施設に移った男性は、

仕事が決まらずにいる理由をそう語る。

12月に上京。ネットカフェに寝泊まりしながらハローワークに週3~4回通ったが、運転免許を持たない身には、求人情報の多くが無縁に感じた。

求人情報誌に載っていた「年齢、経験不問」の職場に電話したこともあるが、まず聞かれたのは年齢だった。「43歳」と告げたとたんに断られた。

最近になって、ようやく長期間働けそうな警備会社を見つけた。「もう甘いことは言ってられない」と、覚悟を決めるつもりだ。

昨年8月末に大手自動車工場で「派遣切り」に遭い、派遣村で過ごしてきた男性(30)も、新たな仕事が見つかっていない。

9年間、愛知県や静岡県の自動車工場で働いてきたから、自動車関連の仕事ばかり約30社に応募してきたが、雇ってくれるところはなかった。

昨年末、ホテルの住み込み清掃員に採用が決まりかけたが、「給料が安く、将来につながらない」と断った。

「自分は人見知り。営業や居酒屋の店員などは難しい」と今も自動車関連の仕事を探し続けている。

厚生労働省によると、派遣村から移った都内4施設で実施しているハローワークの就職相談では、

建設、警備、旅館など、住み込みで働ける仕事を中心に約4000件に上る仕事が紹介されており、9日までに125人が求職の登録をした。

しかし、生活保護の手続きや住居探しに時間を取られているという事情もあり、再就職が決まったのは数人だけという。

厚労省東京労働局によると、求職者1人あたりの求人数を表す有効求人倍率(パート除く)は職種ごとに大きなばらつきがある。

都内の昨年11月の数値を見ると、「一般事務職」は0・27倍、「製造・土木」も0・55倍と極めて低い。

これに対し、資格や経験が重視されるIT技術関連、介護関連などは3倍以上となっている。

資格を持たない人には、再就職は難しいように見えるが、特段の資格が必要ない「接客・給仕職」で5・93倍、「警備職」も5・74倍の求人があるのだ。

現実には年齢や経験などの制約も受けるだろうが、同労働局の担当者は

「給与や勤務時間帯など、人によってそれぞれ譲れない一線があるようです。その一線を越える仕事を無理に紹介できませんから」と話す。

年明け以降、連日5~10人の元派遣社員が相談に訪れている東京・豊島区のハローワーク池袋の青木和夫・職業相談部長によると、

「相談にくる元派遣社員たちは素直でまじめな印象。就労意欲も高い」という。

それだけに、「今まで働いてきた仕事以外の職種に気持ちを切り替えて、就職活動をすることができない人もいるのでは」と見る。

トヨタ自動車の減産に揺れる愛知県では、昨年11月の製造業の新規求人数(パート除く)が前年同月の9646人から4120人へ半数以下に減った。

しかし、同県でも介護・福祉などの職種は人手不足となっており、資格不要の仕事もある。

同県内のハローワーク担当者は、「長年、モノを作ってきた人は、ヒト相手の仕事にとまどいがある」と分析。

別のハローワークの担当者は「派遣会社からの求人に対し『派遣はもうこりごり』と敬遠する人もいるのでは」と、ミスマッチの一因を推察した。


◆コメント:私も接客業が苦手でしたが、15年やりましたよ。

うーむ。非正規雇用労働者を簡単に解雇する企業の経営方針に反対である、と書いてきて、

その考え自体は変わらないが、元派遣で、仕事が決まらない人。そういうことだったのか。

「切られた」派遣労働者に同情してきたが、この記事を読む限り、同情出来ない例もありますねえ。

好きなこと、得意なことを仕事に出来る人は限られている。勤め人は特にそうだ。

仮に、「本が好きだから」という理由で出版社に入社し、純文学の編集担当などを希望しても、

女性週刊誌の編集部に配属になることもある。例を挙げればきりがない。


私ら正社員の総合職は、ハンコ一つで、何処の部署にでも転勤しなければならない。

全く未経験の仕事をさせられ、最初は、一般職の女の子にまで、コケにされることもある。

特別の理由が無い限り、海外勤務を命ぜられれば、拒否出来ない。勤め人とはそういうものだ。

私自身の「自慢」をするつもりはないけれども、私はどちらかと言えば一人で、黙々と作業をするのが向いている。

今はそういう仕事だけれども、若い頃は四の五の言っていられない。現場で接客をしろ、と言われたら、するしかない。


接客業は苦手だから、などと異動を拒否することなど許されないのだ。

店頭での接客は慣れたけれども、接待もしなければならず、酒飲みではなく、宴席が大嫌いな私には辛かった。

しかし、それは「仕事」であるから、飲めない酒も飲んだ。また、このブログをいつも読んで下さっている方は御存知の通り、

私はクラシック音楽が好きだが、酒の席でクラシックの話など出来ない。それどころか、二次会でカラオケに行って、さも楽しそうに

「演歌」を歌わなければならなかった。正直云って苦痛であった。が、繰り返すが、これは「仕事」である。

こういう事が15年続いた。だけど、私は耐えましたよ。何とか。


「石の上にも三年」というでしょう。最初は苦手な仕事も3年我慢すれば何とかなる。それでも苦手かも知れないが、

働くのは「食うため」であって、「楽しむため」ではない(楽しいに越したことは無いが)、と割り切るしか無いのだ。

今の状況に鑑み、「派遣切り」に遭った人は選り好みをしている場合ではない。

何処かに職を見つけて自分の苦手な仕事であっても、頑張ってみなければならないのではないだろうか。

景気の良いときなら、派遣に登録して好きな仕事ばかりを選んでいられたかもしれないが、今はそういう状況じゃない訳でしょ?

ちょっと、意識が甘い、というか状況を把握していないのではないか、と言わざるを得ない。

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2008.12.27

「非正規従業員 「野垂れ死にする」…年内限りに声震わせ」←半世紀近く生きているが、こんな悲惨な状況は初めてだ。

◆記事1:非正規従業員 「野垂れ死にする」…年内限りに声震わせ(12月26日12時24分配信 毎日新聞)

失業率は3.9%、来年3月までに職を失う非正規従業員は8万5000人。

仕事納めの26日、雇用情勢の悪化を示す二つの数字が公表され、師走の列島を覆う不況の影が一段と濃くなった。

「安心して正月を迎えられない」。派遣切りに遭った人からはそんな悲鳴が上がる。深刻な事態に対処するため、

特別に30日まで業務を続ける各地のハローワークには、この日も職を求める大勢の人の姿があった。

「もともと家がないのに、仕事までなくなれば生きていけない」。

東京都内の安いホテルを転々として暮らす派遣社員の女性(49)は不安そうに話す。

20年ほど前に故郷の鹿児島から上京。警備員などのアルバイトで生活費を稼いだ。2年前に派遣社員になり、

各地の工場で住み込みの仕事をした。富山県の薬品メーカーの工場に勤めていた今夏、仕事がなくなり、寮にも住めなくなった。

都内に移り、ホテルで寝起きしているうちに、50万円ほどあった貯金は底をついた。

夜間の日雇いの仕事を週数回こなして食いつなぐが、7000円前後の日当では1泊3000円の宿泊費を払うのがやっとだ。

実家の両親は帰郷を勧めるが、「田舎にはもっと仕事がない」。最近、住み込みのマンション管理人の採用面接を受けた。

年明けにでる結果が、唯一の希望だ。

2年間働いていた川崎市の部品工場で、年内の雇い止めを通告された派遣社員の男性(33)は、

有給休暇を使って仕事を探している。「正月明けまでは宿舎にいられる。今のうちに、アルバイトでもいいから仕事を見つけないと、野垂れ死にしてしまう」と声を震わせた。

「隠れた失業者も入れれば、雇い止めは10万人を超えるのではないか」。

全日本金属情報機器労働組合(JMIU)いすゞ自動車支部の委員長で期間従業員の松本浩利さん(46)はそう指摘し、

「日本の危機に行政は休んでいる場合か」と憤った。

今年最後の出勤日となった26日も、早朝から栃木工場前でビラを配った。いすゞはこの日で数百人の派遣従業員を解雇する。


記事2:ヤミ専従で社保庁職員ら40人を刑事告発(12月26日(金) 23時11分 日本テレビ)

社会保険庁の職員が給与を受け取りながら労働組合の活動に専従していた、いわゆる「ヤミ専従」問題で、

厚労省は26日、背任罪に当たるとして、実際にヤミ専従を行った職員16人と、

給与の支払いを担当した当時の社会保険事務所所長ら24人の計40人を東京地検に刑事告発した。

舛添厚労相が設置した調査委員会は、不正に支払われた給与の大半が返済されているとして、

刑事告発に慎重な姿勢を見せていたが、公務員の犯罪にあたることを重視し、刑事告発に踏み切ったという。


記事3:年金問題:年金記録と台帳、全件照合の方針--舛添厚労相(2008.07.10 毎日新聞)

舛添要一厚生労働相は9日、年金記録漏れ問題への対応で、社会保険庁のコンピューター内の年金記録と

8億5000万件の手書き台帳との全件照合をする方針を示した。自民党の塩崎恭久元官房長官らの申し入れに応じた。

政府は先月の関係閣僚会議で、手書き台帳の全件照合には慎重ともとれる方針を確認した。

しかし、舛添氏は「ステップを置いて完ぺきにやると申し上げたつもりだ」と述べ、理解を求めた。

また、休職せずに組合活動に専念する「ヤミ専従」をしていた社保庁職員の調査に関し、

弁護士や元検察官らをメンバーとする第三者委員会を今週中に設置する考えを示した。


◆コメント:年末にカネも住居もない人が溢れる日本など、想像だにしたことが無かった。

私が子どもの頃、「景気」や「株価」に関心は無かった。普通の子どもはそんなことに興味を持たない。

しかし、私が生まれる前、昭和31年の経済白書に、「最早、戦後ではない」という記述があり、有名になったことを後年知った。

この頃から、高度経済成長期に入って、止まるところを知らないのではないか、と思われるほどの発展を続ける時代に私は育ったのである。

だから、新聞の経済欄など読んだこともなかったが、生まれてこの方、これほど、景気が悪化し、失業者があふれ、年末だというのに、

突如解雇を言い渡され、社宅からも出て行かねばならず、途方に暮れる人が、大勢いる日本、など見たこともなければ、想像だにしたことがない。

今は、自分は幸い職に就いているが、社会全体を見回すと、あたかも悪夢を見ているようである。

今日(26日)発表された、雇用統計は、眩暈がするほどひどい状況を示している。

完全失業率が3.9%で前月より0.2%悪化、と言われるとピンと来ないが、総務省統計局のサイトをご覧頂きたい。

ポイントが書いてある。それによれば、

今月の動き

○11月の完全失業率は季節調整値で3.9%となり,前月に比べ0.2ポイント上昇

○11月の完全失業者数は256万人と1年前に比べ10万人増加

○就業者数は6391万人と1年前に比べ42万人減少

○非労働力人口は4403万人と1年前に比べ38万人増加

失業「率」ではピンとこなくても、完全失業者数が256万人、という数字を見ると慄然とする。

本当に、このままでは、おカネも住むところもなくて、凍死する人、自殺する人が出るだろう。

とりあえず、住居に関しては、厚労省と財務省が、緊急対策を発表している。
◆記事:雇用促進住宅のあっせん拡大=厚労相(12月26日12時37分配信 時事通信)

舛添要一厚生労働相は26日の閣議後の記者会見で、失業で住居を失った非正規労働者に入居をあっせんする

雇用促進住宅の供給戸数の拡大を表明した。廃止が決まっていない約1万3000戸の提供を15日に始めたが、

これに加え、廃止決定済みの約3万1000戸のうち、使用可能な物件への入居を進める。

雇用促進住宅は2021年度までの廃止が閣議決定されているが、当面は活用が可能と判断した。


財務省は、空いている官舎を開放するらしい。
◆公務員宿舎を初めて貸し出し=失業者の住宅対策で775戸-財務省 (12月26日16時41分配信 時事通信)

財務省は26日、景気悪化に伴う解雇で寮などから退去させられる派遣労働者らが急増している事態に対応するため、

同省所管の国家公務員合同宿舎775戸を最大1年間貸し出すと発表した。貸し出しは地方自治体に対して行い、

市町村が失業者に住宅として提供する。公務員宿舎は1995年の阪神・淡路大震災など災害時に貸し出した例はあるが、

失業者の住宅支援は初めてという。 財務省所管の公務員宿舎は通常、主に財務局など各地の出先機関の職員が利用している。

全国に約8万8000戸あり、現在未入居で当面利用予定のない宿舎を活用することにした。

他省庁所管まで含めれば、全国の公務員宿舎は22万戸に上る。同省はこれらについても同様の取り組みを行うよう各省庁に要請した。

記事の最後に書いてあるとおり、財務省所管の公務員宿舎だけではなく、各官庁も同様の「空き部屋」をもっているなら、

さっさと開放すればいい。この寒さでホームレスになったら、本当に死んでしまう。官舎は元々、我々の収めた税金で建てたのである。

ケチケチせずに早くやれば良かったのに、役所は今日(26日)が仕事納めである。遅いんだよ。バカ。


◆官舎に住まわせて家賃を取るらしい。なら仕事を作れ。

財務省所管の公務員宿舎については、家賃を取るつもりらしいが、役人もわかっているだろうに、

住居が無い人は、職も失ったのである。従って、仕事を見つけねば、家賃どころか、食うことも出来ない。


そこで私は考えたのである。多少、無茶苦茶だが、これぐらいしないとどうしようもない、と思ったのだ。

例の「宙に浮いた年金」の照合作業、一体何件、何パーセント済んだのだろうか。

記事3によれば、舛添厚労相は7月にコンピューター内の記録と紙の年金台帳8億5千万件を照合する、とものすごいことを約束した。

社会保険庁の役人は、記事2のように狡猾で、どう考えても、順調に作業が進んでいるとは思えない。舛添厚労相から国民に説明もない。

真面目に仕事をするどころか、前述の「ヤミ専従」で不正に給料を横領し、厚生年金に関しては組織ぐるみで厚生年金保険料の算定基準となる標準報酬月額を

改竄していた、という話もあった。この連中に任せておいては、8億5千万件の照合など、絶対に、永遠に終わらないだろう。

あまりにもひどいので、社会保険庁改革法案が可決し、社保庁の解体が決まった。2010年1月から「日本年金機構」になるそうだ。

しかし、名前だけ変えても仕方がない。同じ奴らに作業をやらせても、そもそも真面目にやる気がないことは、

これまでの経緯を見れば明らか。


日本年金機構の設立を早めて、今回の不況で突如仕事を失った人を優先的に採用する。

解雇された人は製造業が多いというが、民間で真面目に働いていた日本人労働者の能力は、

社保庁の木っ端役人とは比べものにならないほど高いだろう。最初は勝手が違っても、照合作業など直ぐに慣れ、

猛烈なスピードで照合作業が進むのではないか。

今の社保庁職員は、散々年金掛け金を流用し、肝心の年金勘定の管理をまともにやっていなかったのだから、税金泥棒である。クビ。

民間の失業者256万人に比べれば、たかが知れている(ただ、資料の在処などを知っている奴だけほんの少し残し、全て吐かせる)。

失業者には仕事が出来る。国民は年金をうやむやにされる可能性が低くなる。良いことずくめ。

クビになった社保庁職員は、本来刑事責任を問われても仕方がないようなことをしていたのだから、

後は、知ったことではない。仕事を探す苦労を味わうが良かろう。

良いアイディアだと思うのだが。どうでしょう?

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2008.09.05

「<社会保障世論調査>「不満」75%」←社保庁でバイトしません?「時給1050円以上 年齢不問。仕事はカンタン!」だそうです。

◆記事:<社会保障世論調査>「不満」75%…年金が7割で最多(9月3日20時32分配信 毎日新聞)

年金や医療、介護など現在の社会保障制度に「不満」な人が75.7%に上ることが、

内閣府が3日発表した「社会保障制度に関する特別世論調査」で明らかになった。

「満足」と答えた人は20.3%にとどまった。

調査は7~8月、全国の20歳以上の男女3000人を対象に個別面接方式で実施し、

1822人から回答を得た。この種の調査は、今回が初めて。

満足していない分野を複数回答で尋ねたところ、年金制度が69.7%で最も多く、

▽医療制度56.4%

▽介護制度53.3%

▽少子化関連42.4%

▽雇用支援策41.3%--と続いた。

「緊急に改革に取り組むべき分野」も年金制度が63.9%と最多で、年金記録漏れや将来の給付に対する不安の高さを示した。

給付と負担のバランスについては「給付水準を保つために、ある程度の負担増はやむを得ない」が42.7%。

「給付水準をある程度下げても従来通りの負担を」は20.0%、「負担を減らすことを優先すべきだ」は17・2%だった。

社会保障制度に関する負担増を担うべき世代については、「高齢者と現役世代の双方が引き受けるべきだ」と答えた人が50.8%を占めた。

「現役世代の負担増やむなし」は27.2%、「高齢者の負担増やむなし」は8.8%で、

社会保障はすべての世代で支えるべきだという国民意識がうかがえる結果となった。


◆コメント:あのさあ、世論調査しないと分からないのかね?下らんことに税金を使うな。

この記事の原資料は、内閣府のサイトの中にある。平成20年度特別世論調査

そこに、「社会保障制度に関する特別世論調査(平成20年 7月)」が載っているでしょう? 更新日 2008/09/03、一番上。

公表資料を見ると、正に、記事が要約した通りの調査結果が載っている。



こんな、下らん世論調査は無い。いくら何事もすぐに忘れてしまう日本人とはいえ、

社会保険庁の仕事の杜撰さに、「満足」な訳がないだろう

(「満足」と回答した人が20パーセントもいるのが、信じられない)。

こういう、実施する前から結果が容易に予想できる世論調査をする内閣府の見識を疑う。

世論調査に必要な費用は税金で賄っている。無駄遣いするな。


◆照合作業、社保庁職員だけじゃ出来ないらしい。リクルート会社に委託して、バイトを募集している。

私の自宅から、さほど遠くない所に、社会保険業務センターがある。

異常なほど、立派な建物だ。この中で連中は、45分「作業」をしたら、15分休み、定時になると帰る訳だ。

ところで週末など、新聞には、多くの折り込み広告が挟まれている。中には求人情報がある。

先日、何気なくそれを眺めていたら(私がバイトをするわけではありませんが)、

会社名が書いて無いが、年齢:70歳ぐらいまで。時給1300円。そして業種が

「簡単な照合作業」

というのがあった。住所を見ると、「高井戸西」とある、ピンときた。

社会保険庁がパートを募集しているのだ。ネットでも見つかった。ちょっと見ただけだと分からないが、

株式会社マックスコム (三井物産グループ)の求人情報の詳細を見て下さい。
[契]社会保険庁でのお仕事!書類の確認・つき合せ

時給1050円以上(週5日勤務)


勤務地 : 社会保険業務センター中央年金相談室

勤務時間 : 9:00~18:00(実働8時間)

◎「週3日」「週4日」「週5日」勤務のどれかからお選び下さい。

◎週3日、週4日勤務の方は時給950円以上。曜日も選べるので、働きやすいです!

資 格 : 年齢一切不問!高卒以上 ◎フリーター、主婦(主夫)大歓迎!◎幅広い年代の方が活躍できます!

仕事はカンタン!書類と書類のつき合せ

年金の給付に関する照合・確認つき合せのお仕事です。といっても、書類同士を見つめ違いを発見するもの。

けっして難しくありません!!書類の仕分け作業もカンタン

パソコンも使用しません。お問合せの電話もありますが、全体で1日に数件程度ですので、安心して下さいね。

「仕事はカンタン!」なんだそうだ。デタラメな年金記録管理をして、国家的大問題になっている。

間違えたり、紙の資料を紛失したのは社保庁である。

45分作業したら15分休まなければならない職場である。国民の年金を「横領」しておきながら、

社保庁職員の年金は公務員だから共済年金でしっかり管理している。

ボーナスも、退職金も返上しない。

その連中が、照合作業を「被害者」たる一般国民からパートで手伝わせようとしているのだ。


まあ、ものは考えようだから、社保庁にむしり取られたカネを少しでも取り返すために、

社保庁でバイトでもするか、という皮肉もいえないことはない。時給1050円以上。8時間勤務。

一日、8,400円。月20日で168,000円。どうせ、何も仕事らしい仕事はない。バイト代は、

大方、年金掛け金を流用しているのだろう。

少しでも取り戻すか(真面目な方もおられるのでお断りしておくが、これは「皮肉」で書いている)。


◆衆議院の解散総選挙が何時になるか分からないが、「麻生さーん」のご祝儀投票は止めて下さい。

22日に自民党総裁選の投開票が行われ、どうせ、麻生太郎内閣総理大臣が誕生するのだろうが、

その直後に解散があったとしても、「麻生さんで何か期待出来そうだ」といって自民党に投票するべきではない。

次の選挙は2005年9月の「郵政民営化選挙」以来の自民党の政治に対する評価、と政治屋どもは解釈する。

自民党、または自公連立与党が過半数を獲得したら、奴らは、

「所詮、国民は、年金問題も、増税も、景気の後退も、後期高齢者医療制度も、認めてくれているのだな」

と、解釈する。

選挙は、有権者が政治的意思を反映させる唯一の機会なのだから、当然そうなる。

確かに、民主党に何が出来るかは、分からない。がとりあえず、自民党は敗北させねばならない。

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2008.07.11

「<年金記録漏れ>コンピューターと手書き台帳の全件照合へ」←5千万件で手こずっているのに8億件照合するの?

記事1:<年金記録漏れ>コンピューターと手書き台帳の全件照合へ(毎日新聞 - 07月09日 20:41)

舛添要一厚生労働相は9日、年金記録漏れ問題への対応で、社会保険庁のコンピューター内の年金記録と

8億5000万件の手書き台帳との全件照合をする方針を示した。自民党の塩崎恭久元官房長官らの申し入れに応じた。

政府は先月の関係閣僚会議で、手書き台帳の全件照合には慎重ともとれる方針を確認した。

しかし、舛添氏は「ステップを置いて完ぺきにやると申し上げたつもりだ。

誤解を招くことがあれば、照合計画作成の段階できちんとしたい」と述べ、理解を求めた。

また、休職せずに組合活動に専念する「ヤミ専従」をしていた社保庁職員の調査に関し、

弁護士や元検察官らをメンバーとする第三者委員会を今週中に設置する考えを示した。


◆記事2:年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査(NIKKEI NET)(6月27日 10:51)

社会保険庁は27日、厚生年金のコンピューター上の記録と、基になった紙台帳記録を照合するサンプル調査をしたところ、

1.4%が不一致となったと発表した。厚生年金の紙台帳は全部で約4億件あるため、単純計算で560万件の記録にミスがある可能性がある。

紙の記録をコンピューターに入力する際のミスとみられ、本来の年金額が受け取れない可能性がある。

政府が27日午前に開いた「年金記録問題に関する関係閣僚会議」で明らかにした。

これを受け、国民年金と厚生年金の紙台帳にある8億2000万件の記録を電子化した「電子画像データ検索システム」を2009年度までに整備する。

手書きの台帳やその台帳を撮影して印画したマイクロフィルムを電子データとして再入力し、データベースをつくる。


◆コメント:インプット・ミスした奴ら(社保庁職員)が照合しても、見落とすだけだろう。

記事1の背景が記事2なのです。

これは、既にコンピューターに入力されているけれど誰の年金記録か分からない「宙に浮いた5000万件」とは別の話です。

6月27日に厚労相が発表したのは、昔、紙だった年金台帳をコンピューターに入力する際、入力ミスがどれほどあるか、

厚生年金だけでサンプル調査したら、1.4%だった。厚生年金の紙台帳は総件数が約4億件。

だから、その1.4%、すなわち、560万人分が間違えてインプットされている可能性がある、と言ったわけです。

そしたら、自民党が、このままじゃ選挙に負ける(次は負けるのは分かってるがますます負ける)から全部、最初から

紙とコンピュータ入力内容を照合しろ、と舛添さんに要求して、舛添さんも断れない。

そして、先ほどのサンプル調査は厚生年金の約4億件からサンプル抽出して調べたのですが、

国民年金においても、当然、同様のインプットミスをしているだろうから、

国民年金も紙台帳とコンピューターの入力内容を調べる。こう、宣言した、というのが、記事1ですね。

そうすると、件数が8億5千万件になるのだそうです。これを全件照合する、と。

照合するのは良いのですが、誰が照合するのか。

今のままだと、社保庁の職員、あの無能な、いい加減な社保庁職員が照合するのでしょ?

45分パソコンで作業したら15分休憩する人たち。自分の年金は共済年金でしっかり確保している人たち。


彼らが、責任感・使命感を持ってこの膨大な作業に取り組むとは思えない。

今までだって、宙に浮いた5000万件について、去年の暮れ辺りから、「全件照合するのは無理のようだ」とか

「出来ない言い訳」ばかりをしている。


こんなことなら、いっそ民間に委託したら?

いくらシステムトラブルを起こすとはいっても、民間の銀行や信託銀行や証券会社だって、膨大な数の口座を持っているけど、

誰の口座かわからなくなっちゃった、などという金融機関は無い。そんな仕事をしていたら潰れる。

金融機関だけじゃなくてもいいよ。流通業でもメーカーでも、経理や財務はものすごい量の伝票を毎日きちんと処理している訳ですよ。

はっきり言って、社保庁の連中には想像もつかないほど、整然と管理されているんだよ。


年金は国民の個人情報を含んでいるから、と政府や渋い顔をするだろうが、どの企業だって、顧客の個人情報を漏れないように管理してるんだから。

機密情報保持誓約書でも書けばいいでしょ?そうすれば、政府は「責任から逃れる」ことができる。

民間も不景気で、それどころじゃないと言うかも知れないけど、何とか少しずつ来て貰って(かなりの人数が必要でしょうけど)、

照合作業をしてもらう。それぐらい思い切った例外的なことをしないと、8億5千万件も、ぜったい、

やっぱり、多すぎてわかりませんでした。

という結果になるのは、火を見るよりも明らかだ。

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2008.06.28

「年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査」←よくぞここまでいい加減な日本人の組織があったものだ。

◆記事1:年金記録入力ミス「560万件」、受給額減る恐れ 社保庁調査(NIKKEI NET)(10:51)

社会保険庁は27日、厚生年金のコンピューター上の記録と、基になった紙台帳記録を照合するサンプル調査をしたところ、

1.4%が不一致となったと発表した。厚生年金の紙台帳は全部で約4億件あるため、単純計算で560万件の記録にミスがある可能性がある。

紙の記録をコンピューターに入力する際のミスとみられ、本来の年金額が受け取れない可能性がある。

政府が27日午前に開いた「年金記録問題に関する関係閣僚会議」で明らかにした。

これを受け、国民年金と厚生年金の紙台帳にある8億2000万件の記録を電子化した「電子画像データ検索システム」を2009年度までに整備する。

手書きの台帳やその台帳を撮影して印画したマイクロフィルムを電子データとして再入力し、データベースをつくる。(10:51)


◆記事2:厚生年金 入力ミス1.4% 560万件支給漏れも (東京新聞)(6月27日 夕刊)

社会保険庁は二十七日、厚生年金の古い紙台帳を撮影・保存したマイクロフィルムの記録約四億件について、

一万九千九百七十九件を抽出し、コンピューターへの移行入力がきちんと行われているかサンプル調査したところ、

1・4%の二百七十七件で入力ミスがあったと明らかにした。

全体では約五百六十万件に相当し、これらの記録の持ち主には、本来の年金額が支払われない可能性がある。

調査結果は、年金記録不備問題の関係閣僚会議に報告した。今回のミスは、持ち主特定が難航する宙に浮いた年金記録五千万件とは別の問題。

二百七十七件の内訳は、入力なし四十八件、標準報酬月額の間違い二百十五件など。十一件は破損や汚れにより、記録内容が判読不能だった。

紙台帳とマイクロフィルムの記録は、国民年金も合わせると約八億五千万件。

社保庁はこれらのデータを電子画像化し検索しやすくするシステムを二〇〇九年度に開発し、

一〇、一一年度の二年間に受給者からの申し出を受け付け、重点的に記録を補正する。

補正作業に必要な経費は百四十億-百八十億円で、これ以外にシステム開発に百億円程度かかる見通しだ。

一方、宙に浮いた年金記録五千万件に関しては、三月末時点で二千二十五万件の持ち主が特定できていないとしていたが、

今回も千九百三十四万件は依然として誰のものか分からず、解明が進んでいないことも報告された。


◆コメント:社保庁のミスが原因なのだから、「本来の年金額が受け取れない可能性がある」では、済まない。

記事1と記事2は、ほぼ同じ問題を取りあげています。記事1は日本経済新聞、記事2は東京新聞の記事です。

記事2の方が詳しく書いています。

昨年から騒がれている5000万件の「宙に浮いた年金」は昨年、5月末の党首討論で安倍晋三元首相が、

「1年間で5,000万件照合する」と言っていました。これは、記事2にありますが、まだ1934万件は誰のものか分からない。

これは、コンピューターに明細はインプットされているが、誰の名義の年金なのか分からない、という問題です。

これは、これで大問題です。自民党は1年で照合する(とは言っていない、と町村官房長官は屁理屈をいっていましたが)という約束を破りました。

これが、認識して頂きたい点のひとつめ。
話題が前後して恐縮ですが、記事1と記事2の主題は、この5,000万件とは別の話。

年金台帳はそもそも紙だったのをコンピューターに入力する作業をしたわけです。ずっと前に。

そのときに、国民一人一人の年金記録を正しくコンピューターに入力していなければ、国民の手許の記録と合いませんよね。

だから、誰の年金か特定出来ませんよね?そういう状態にあるのが、サンプル調査から推定して560万件ある。ミス入力率は1.4パーセントだ、

というのです。

まあ、ウソでしょうね。本当はもっと多いに違い無い。しかし、新聞は平然と、

本来の年金額が受け取れない可能性がある。

と書いています。論説記事ではないから、論評を加えないのは仕方ないのですが、読んでいると無性に腹が立ちます。

社会保険庁職員の仕事は、正確を尊しとする日本人のものと思えません。

彼らには、最初から、紙の年金台帳を正確にコンピューターに入力しよう、という「責任感」が無かったのです。

だから、こういうぶったるんだ、仕事とも言えない「仕事もどき」をして、45分に一回15分の休憩を取る、などということが可能なのです。

間違えて、推定560万人の年金台帳を誤インプットしたのは社会保険庁の責任なのですから、

それによって、国民が、「本来の年金額を受け取れない可能性」など有ってはなりません。

あくまで、正しくインプットし直し、本来の年金額を国民に支払うべきでしょう。


今の状態では、日本政府は泥棒です。

あなたが毎月1万円ずつ、銀行に預金したとしましょう。一年で12万円。

10年で120万円になりますね。

10年経って、いくらかお金を引き出そうかと思ったら、銀行のコンピューターにあなたの預金記録はありませんでした。

銀行員は、「手前共の記録では、お客様の預金はお預かりしていないので、お支払い出来ません」といいました。

実は、そのお金は銀行員が流用していました(社保庁は年金掛け金を5兆6千億円流用しています)。

あなた、怒りませんか?怒るなんてもんじゃないでしょう。

日本人はおとなしすぎます。


全く問題は異なるけれども韓国では、政府が米国産牛肉の輸入を再開しようとしたら大規模デモが起きましたね。

暴力はいかんけれど、抗議することは暴力ではない。国会議事堂まで行っていられないというひとは、

首相の個人事務所、厚労省の個人事務所、自民党本部、与党国会議員に抗議メールを送りましょう。

そんなことをしても無駄さ。どうせこうなるだろうと思っていた。

と、さっさと諦めるのが「大人のすることだ」という感覚は間違っています。

それこそ、政府・社会保険庁が最も望んでいることなのです。

彼らは、このように、全件照合するのはとても無理そうだ、という情報をマスコミを利用して、

繰り返し流すのです。日本人はすぐに何でも忘れてしまうことを、彼らは良く知っているのです。

正に、国家権力の「思うツボ」です。

また、間違ったことが行われているのに、大人が黙っていることを子供に見せるのは、

教育上も良くない、と私は思います。

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2008.04.08

「首相 新医療制度の周知徹底を」←4月から、後期高齢者医療制度というひどいことが始まっているのです。

◆記事:首相 新医療制度の周知徹底を(NHK)(4月7日 19時23分)

福田総理大臣は、参議院予算委員会の集中審議で、75歳以上の高齢者を対象に今月から始まった新しい医療制度について

「政府として、説明がまだ不十分だ」として、今後、制度の趣旨の周知徹底に努める考えを示しました。

この中で、福田総理大臣は「制度について、皆さんに周知徹底し、よさを実感してもらうには、まだ説明が足りない。

政府としても実施本部をつくっており、市町村も含め、よく説明していかなければならない」と述べ、

制度の趣旨の周知徹底に努める考えを示しました。

また、舛添厚生労働大臣は、新しい制度では、原則として保険料が年金から天引きされることに批判が出ていることについて、

「天引きは利便性や効率性が高い。天引きしなくても、法律に基づき保険料は払わないといけないのであり、情緒に訴えて述べるのは、いかがなものか」

と反論しました。


◆コメント:ひどい制度でして・・・。

先週、4月1日から医療制度改革が色々行われましたが、その中の一つに、「後期高齢者医療制度」があります。

尤も、あまりに評判が悪いので、福田さんの指示により、「後期」を「長寿」として「長寿高齢者医療制度」と言い直してますが、

そんなのは、言い回しの問題であって、実体は変わらない。

4月から75歳以上の人は、「後期高齢者」として区分されます。

後期高齢者は今まで入っていた、国保や健保を無理矢理脱退させられ、後期高齢者だけの独立した保険に加入させられました。

今までと違うのは、家族に扶養されていた人を含め、75歳以上の人全員が保険料を納めなければならなくなったことです。

75歳以上だけではないのです。生活保護世帯を除き、65歳から74歳でも障害認定を受けた人も、後期高齢者医療制度の対象となります。

保険料は、年金から天引きされます。天引き対象となる人は、年額18万円(月額1万5千円)以上の年金受給者です。

で、その保険料が滅茶苦茶高いのです。このページに載っている表を見て下さい。

保険料は各都道府県の「後期高齢者医療広域連合」という、何だか訳の分からない組織が決定するのです。

だから、各県で違うでしょ?福岡が一番高い。年額10万円を超える。

今まで扶養家族で払わなくて良かった人たちも急に(本当は急じゃないのですが)払うことになります。

そして、医療費を使えば使うほど、保険料が高くなる仕組みです。

つまり、お年寄りで病気でお金かかる人は、死んで下さい、という制度です。


◆2005年9月「郵政民営化選挙」の時、自民党の公約に書いてあったのです(今でも見られます)。

ひどいのですけどね。これは、2005年9月の、あの小泉が「郵政民営化の是非だけを問う」と云っていた選挙の際、

公約に書いてあるのです。ここまで具体的じゃないけど。

トップページ。自民党 政権公約2005とありますね。

その中に、120の約束がありますね?

テーマ1 【日本の改革】改革の流れに、勢いを。を 見ると、

医療制度改革の断行(安心で質の高い医療提供体制、持続可能な医療保険制度の確立)と、確かに書いてある。

国民皆保険制度を堅持しつつ、効率が良く、質の高い適切な医療の提供を確保するため、医療制度の改革を断行する。

新たな高齢者医療制度の創設、地域の医療機能の適切な分化・連携を進めるための医療計画制度の見直し、

小児救急をはじめとする救急医療体制の確保等について、年内に改革案をまとめ、次期通常国会に法案を提出する。

だから、自民党に云わせりゃ、「議会制民主主義でしょ?、あの時この公約に賛成したから自民党に投票したんでしょ?」となるわけです。

実際理屈から云えばそうなのですよ。あの時に小泉を勝たせてしまった(小泉は、医療費の国庫負担を減らすのに異常に熱心だからね)のが、

そもそもの間違いです。

結果論じゃないですよ。私はあの選挙の投票日の4日前に、【衆院選】自民党が勝利すると、こういうことが起きる。ココログ

という記事を書きました。増税が2007年にある、というのは当たっているでしょう。医療費は後期高齢者まで具体的には言及できませんでしたが、

本人負担が増える、と書きました。小泉はこれが大好きなのだ。と。


だから、有権者にも責任はあるのですよ。但し、あの時は余りにも、小泉に順風が吹いていたからね。「郵政民営化の是非だけ」といって、

国民を煙に巻いて、誤魔化した感があります。こんな「120の公約」など、おくびにも出さなかったでしょう。狡い。

早く解散総選挙した方が良いのではないでしょうか。

余りにも、国民のことを考えない人たちばかりが政治をやっている。与野党両方ね。

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