【音楽】ムラヴィンスキー=レニングラード・フィル。特集したことがありませんでした。
◆特に日付とは関係ありません。たまたま、気がついたのです。
灯台下暗しというか。あまりにも定番でして、クラシックファンでこのコンビを知らなかったらモグリです。
昔は、チャイコフスキーやショスタコーヴィッチの交響曲その他「ロシアもの」といえば、
この巨匠とスゴ腕ばかりを集めた名門オーケストラ、と相場が決まっていて、
今でも、他に名演は無数にありますが、迷ったら、これをまず、聴いておく、ということです。
一昨日、静かなギターソロでしたから、今日は賑やかなのを中心に。
非常に有名な曲ばかりなので、なるべくゴタクは並べないようにします。
世界中のオーケストラが演奏しますが、ロシアのオケがチャイコフスキーなどを演ると「馬力」が違います。
楽器は、決して無駄な力を用いてはいけないし、徒に大きい音を出せばいい、というものではありませんが、
「ここぞ!」という所は、思いきり、フォルティッシモが炸裂しないと、本物の感じがしません。
お聴き頂くにはロシアのオケなら皆、「十八番」ですが、その頂点が、ムラヴィンスキー=レニングラード・フィルでした。
早速曲にします。
◆グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
ライブ録音。ものすごいテンポで弾くので有名です。乱れない所がすごいです。
音源は、ルスランとリュドミーラ/ムラヴィンスキー管弦楽名品集
これだけ速く弾いた人、私が知る限りもう一組ぐらいしかいません。
これ、ライブでブラボーが飛んでますね?
日本ですと、この曲をオーケストラの演奏会で演るとしたら、前プロ、つまりメインの前の
「オードブル」みたいな位置づけで、日本のクラシックの聴衆は、前プロで、しかも、
「ルスランとリュドミラ」なんて「ポピュラー名曲」でブラボーなんていうのは、
素人(良く知らない人)がやることだ、と、気取りたがる悪い癖がありますが、
本来前プロだろうが何だろうが、素晴らしいと思ったらブラボーでいいのです。
予め、メインプログラムの、例えば「展覧会の絵」、最後「キエフの大門」が終わった瞬間に
ブラボーと叫ぶぞ、と予め決めて置く方が、不自然です。蛇足ながら、申し上げました。
◆チャイコフスキー:交響曲第4番から6番
これは、チャイコフスキー:交響曲第4-6番 ムラヴィンスキー レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団が
1度に買えていいのではないか、と思います。
◆交響曲 第4番 ヘ短調 作品36 第4楽章:Finale.Allegro con fuoco
素晴らしいですね。速い音型を一糸乱れずに合わせる弦楽器群。高音で繰り返されるトランペットのファンファーレ。
咆哮する他の金管群。彩り鮮やかな木管群。炸裂するパーカッション!
これぞ「オーケストラ」。
◆交響曲 第5番 ホ短調 作品64 第4楽章:Finale.Andante maestoso-Allegrro vivace
このシンフォニーはとにかく「カッコイイ」のであります。5番に限りませんけど、出来れば通して(全曲)
そして、よく、プログラムにのりますから、出来れば生でお聴きになると、「たまらん!」という気持ちになると
思います。トランペット、カッコイイですが、最後のクライマックスでフォルティッシモで最高音域が続きます。
チャイコフスキーに限らず、曲の終盤に盛り上げようとすれば、そうなることが多い。聴いている分にはいいですが、
トランペット奏者は相当キツいです。そりゃ、プロだしね。吹きますよ。吹きますけど、かなりキツイ。
だから、餅は餅屋でして、ロシアのオケっていうと馬力が違うんですな。最後までものすごい強奏をして平気です。
◆交響曲 第6番 ロ短調 作品74≪悲愴≫ 第3楽章:Allegro molto vivace
最後は静かに終わってもいいですが、「悲愴」の終楽章は本当に悲愴ですからね。
まあ、堅苦しいことを言わずに景気のいいまま、終わらせて下さい。
とまあ、やはり血湧き肉躍る曲で終わります。
実は、ムラヴィンスキー=レニングラード・フィルはこういうフォルティッシモのかたまり、みたいなのも、
醍醐味のひとつですが、他方、繊細なモーツァルトも弾きます。弦楽器が非常に上手いです。
それは勿体無いので、別の機会にします。
みなさん、どうぞ、良い日曜日をお過ごし下さい。
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