カテゴリー「共謀罪」の記事

2015.11.17

「高村氏 テロ対策で「共謀罪」新設など法整備を」←これこそ猛反対しなければいけません。

◆記事:高村氏 テロ対策で「共謀罪」新設など法整備を(NHK 11月17日 13時48分)

自民党の高村副総裁は党の役員連絡会で、フランス・パリで起きた同時テロ事件を受け、

テロなどの計画の謀議に加わった場合に処罰の対象となる

「共謀罪」を新設するなどの法整備を急ぐ必要があるという認識を示しました。

この中で自民党の高村副総裁は、「トルコで開かれたG20サミットでテロの撲滅に向けて

連帯していく声明が出されたことはよかった。

わが国としては、当面、人道支援や周辺国への支援をしっかりとしていく」と述べました。

そのうえで、高村氏は「テロの資金源対策を含む国際条約ができているにもかかわらず、

日本は、国内法が整備されていないことから批准できておらず、そうしたこともしっかりやっていかなければいけない」と述べ、

テロなどの計画の謀議に加わった場合に処罰の対象となる

「共謀罪」を新設するなどの法整備を急ぐ必要があるという認識を示しました。

また、谷垣幹事長は記者会見で「来年、主要国首脳会議『伊勢志摩サミット』が開かれるので、

テロ対策には意を用いていかなければならず、そうした法整備は前から必要だと思っている」と述べました。


◆コメント:とんでもない悪法で、過去何度も廃案になっています。これこそ猛反対するべきです。

安保法案は集団的自衛権の行使を認める飛んでもない憲法違反ですが、

以前から、繰り返し書いているように、安倍晋三という人は、総理になる前から

自分の政治家としての最終的な目標は憲法を変えることだといい、

2012年衆院選、2013年参院選、2014年衆院選全てにおいて自民党の「公約」に含まれていました。

その自民党を3回の選挙で大勝させておいて、いざ法案審議可決になってから、

憲法を守れ。安保法案反対デモ。

などとマヌケなことをいうから私は、今更何を言ってんだよ。選挙のときに

騒がなければ遅いんだよ。と思いました。


しかし。

共謀罪は違います。3回の選挙で「共謀罪」は公約に含まれていません。

そして過去10年何度も法案審議しかけて、廃案になっています。あまりにも悪法だからです。


共謀罪とは、
「犯罪の相談(冗談でも)をしただけで、犯罪と見なす」

と言うことです。

元来は、国連が2000年に採択した、「越境組織犯罪防止条約」の批准の為に必要とされる立法だ、と法務省は言います。

つまり、マフィアとか、アルカイーダとか国境を越えて縦横無尽活動する「組織的犯罪集団」による犯罪を未然に防ぐために、

怪しい奴は見張っておけるような法律(というか、罪名ですね)を作る、という大義名分なのです。


しかし、恐ろしいことに日本の法務省が過去に挙げようとした「共謀罪法案」は、

「国際的・組織的」犯罪ではなくても、
「懲役4年以上の刑に相当する犯罪を、団体で遂行することを共謀した者」

に適用範囲が広がっているのです。

懲役4年以上の刑が科せられる構成要件は、500件を遙かに超えます。

専門家の説明は次のようになっています。
新たに導入されようとしている「共謀罪」は、長期四年以上の刑期を定めるあらゆる犯罪(合計では500を超える)について、

「団体性」があれば(「二人以上で」と読め!)、犯罪の合意だけで共謀罪が成立するというものだ。 

犯罪の「合意」とは二人以上の者が犯罪を行なうことを意思一致することだけである。

それ以上の行為、たとえば「誰かに電話をかける」「凶器を買う」といった犯罪の準備行為に取りかかることは処罰の要件となっていない。



共謀罪ができるとどんな事態が起こるのだろうか。Aと知り合いのBがCをやっつけようと合意したとする。AとBにはこの段階で傷害の共謀罪が成立する。

Bがこの会話の録音テープを持って警察に出頭すればBは刑を減免され、Aは、何の準備も始めていなくても逮捕され、

三年以下の懲役刑に処せられることとなる。

犯罪には既遂のみが罰せられるもの(窃盗とか)と未遂でも罰せられる「殺人」などがありますが、

共謀罪が導入されると、無茶苦茶で、未遂ですら罰せられない行為を考えて、合意しただけで、準備に取りかからなくても、

2人以上が「合意」さえすれば、それ自体が犯罪だ、というのです。


そして、非常に嫌らしいのは、人をおとしめることにつかえるのです。

自分に犯罪をやるつもりがなくても、気にくわない誰かにわざと刑罰が懲役4年以上になる行為(著作権法違反ですらそうなります)

をもちかけ。相手が「おう、やろう」と言ったらそれを録音し、警察に自首し、密告すれば、自分は罪を免れ、

自分の気に入らない、この合意の相手方だけが罰せられる。殆ど治安維持法。旧ソ連とか今の北朝鮮を笑えません。

ものすごく陰湿な社会になります。


安保法案反対デモなんて騒いでいた人。

今日は静かです。共謀罪の意味が分かっていないのだとおもいます。

分からなかったら調べて下さい。


僭越ながら、私もこの日記やブログで、過去10年間に少なくとも28回、共謀罪について書いています。

リンク先の記事を読んで下さい。

本当に反対するのはこういう法案です。公約に入っていなかったのにどさくさ紛れ。

今回、どういう内容で法案を提出してくるか。そもそも法案を審議することになるのかどうか。

まだ、わかりませんが、「テロ防止のため」だけに使うとは安倍政権のファッショ性に鑑み、

あり得ないとおもいます。これに乗じて、より一層全体主義的、専制的な政治を可能ならしめようと

するでしょう。

もう一度、繰り返します。

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2014.02.19

「邦人救出で武器使用可能に…政府、法整備検討」←武力行使の既成事実化を目論んでいます。

◆記事:邦人救出で武器使用可能に…政府、法整備検討(読売新聞 2月19日(水)3時10分配信)

政府は、在外邦人救出のための自衛隊派遣に関する新たな法整備の検討に着手した。

武装勢力による人質被害や、無政府状態の国で邦人が孤立した場合の救出活動に

武器使用を可能にすることが柱で、秋の臨時国会に自衛隊法改正案か新たな法案の提出を目指す。

邦人救出を巡っては、昨年1月のアルジェリアでの人質事件を受けて昨年11月に成立した

改正自衛隊法により、在外邦人を救出するための陸上輸送が可能となった。

しかし、武器使用基準は改まらず、輸送中に車両が狙撃されるような事態では

「正当防衛」として小銃などで反撃できるが、自衛隊が保護した状態にない邦人が危険な状況でも、

武器を使って救出できない。

そもそも、自衛隊の派遣基準が「輸送を安全に実施できると認めるとき」に限られている。

そこで、自衛隊の保護下にない邦人の救出でも、現地国の同意があり、

生命を守るためにやむを得ない場合は武器使用を認める。ゲリラなど武装勢力に邦人が人質に取られた際、

小銃などを使って奪還する事例を想定している。派遣基準も見直し、内乱で無政府状態となった国で

邦人が孤立した際には、安全が確保されない場合でも、自衛隊を派遣できるとする方向だ。


◆コメント:邦人救出のため、の大義名分のもと、自衛隊の武力行使を既成事実化しようとする姑息な目論見です。


この話が前回、新聞記事になったのは、「現代のベートーヴェン」、佐村河内守氏の問題で世間が騒いでいたときです。

今度は、大雪騒ぎとその時に首相が天麩羅食っててけしからん、いや、官邸で弁当食ったからと言って何かかわるのか。

というアホな「議論」が日本で起きています。こういう下らない話が白熱しているときには、

ドサクサ紛れに、国民に反対されそうなことを話し合っている。気を付けなければなりません。


アルジェリアで日揮社員の方々が、悲惨な目に遭ったことは事実ですが、

「邦人救出のために」、まだ襲われていなくても、武力を使ってもよいことにしようと。

日本国憲法第九条第一項は、

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、

武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

ですから、安倍政権は、きっと
邦人救出が目的なのだから、『国際紛争を解決する手段としての武力の行使』ではない。

ということでしょうが、兎にも角にも日本は、戦後70年間、実は世界有数の実質的には武力をもちながら、

ただの一度も海外で弾を撃って、他国の人を殺したことはない、ということは日本人が考えるよりも、

遙かに高く評価されていることが、英語の新聞雑誌を読むとわかります。

それを、安倍首相は「悪いこと」「恥ずかしいこと」と思っているようですが、人を殺さないことが、

恥ずかしいこととは到底思えません。


とにかく、安倍氏は海外での武力行使という既成事実を「演出し」てでも創りだして、
実際に海外で武力を使ってしまったのだから、これが憲法違反にならない為には、解釈改憲か新憲法にするしかない

という方向に持っていきたいのです。


安倍首相が実は、国民の生命など重視していないのは、今日もなお、首相官邸がある東京都の西の外れ、

檜原村と奥多摩町では、137世帯、244人が孤立しているのをはじめ、

関東甲信全体では、2,000世帯余が孤立しているというのに、安倍氏に切迫感が見えません。

本当は国民の命など余り関心が無いクセに、憲法改悪(私には「改正」にみえません)の為には、

なんでも使える「材料」は使うつもりでいるのでしょう。憲法を変えた宰相として、

歴史に名を残すのが、彼の人生の最大の目的のようです。

残念ながら、衆参両院ともに与党が過半数ですから、強行採決も簡単です。

また、メディアが報道する法案は、全体に比べれば本の一部です。

内閣法制局のサイトに、

第186回国会での内閣提出法律案(件名)

が、あります。その一番上、
183回国会からの継続案件 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律

が、所謂「共謀罪」です。こういう所を国民がウォッチしていないから、

「いつの間に?」というように、あたかも突然法律が成立したような印象を受けるのです。

皆、こういうことを知らなさすぎます。

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2014.01.18

「政府、共謀罪新設方針を伝達 国際機関にテロ対策で」(共同通信)←都知事選で自民党推薦候補を勝たせると、現実になりますよ?

◆政府、共謀罪新設方針を伝達 国際機関にテロ対策で(共同通信 2014/01/19 02:00)

政府が、昨年夏に来日した国際機関の関係者に対し、殺人など重大犯罪の謀議に加わっただけで処罰対象となる

「共謀罪」新設を含めたテロ対策の法整備を進めると伝えていたことが18日、分かった。


日本政府は2000年12月、テロ対策強化を目指す国連の国際組織犯罪防止条約に署名。

経済協力開発機構(OECD)加盟国を中心に構成しテロ資金の根絶を目指す「金融活動作業部会」

(FATF)の使節団が昨年8月に訪日し、条約批准の前提となる共謀罪新設を重ねて要請した。

日本側は改正組織犯罪処罰法の成立など法整備に前向きな対応を約束したという。


◆コメント:来る都知事選挙で安倍に「勝った」と思わせてはいけないのです。

今では、ネット上で、人々の意見が、このようなブログよりもTwitterで発せられることが多いので、

有権者の関心がどこを向いているか。、分かり難いのですが、「脱原発」やら「消費税」はしばしば見かけますが、

「共謀罪」が刑法に組み込まれるかも知れない、ということを、誰も心配していない様子なのが、

非常に気になります。小泉政権時代から何度も、審議され、決まらず、廃案になりかけますが、

何しろ、安倍政権を衆院選、参院選両方で「勝たせてしまった」(国民の責任です)所為で、「ねじれ」がなくなり、


先日、目の当たりにしたように、特定秘密後法案などという、国家権力の恣意的行使、濫用を

可能ならしめる法律が、強行採決されました。


その後、流石に安倍政権支持率が、「大本営発表」の宣伝機関、大手マスコミですら、

隠しきれないほど急落しました。10%程度、安倍内閣支持率が低下した、というのですが

大手メディアの権力擦り寄りの傾向を勘案すると、本当はもっとさがっているのではないかと思います。


しかし、安倍晋三氏は前回2006年秋からちょうど1年間だけ政権を取ったときにも、

憲法の附属法とよばれるほど大事な「教育基本法」の改正(私の見解では「改悪」)や、

憲法改正に必要と憲法にさだめられてはいるものの、具体的な方法は決まっていなかったので、

その手続きの一つを定める「国民投票法」。いずれも、やはり「強行採決」しました。


まだ、気がつかない人が大勢いますが、安倍氏は憲法改正が目標だという、その為には手段選ばない

とても、危険な、強い独裁志向性を感じます。


この共謀罪はかつて散々説明しました。要するに、

実際には何もしなくても、団体が「犯罪」の相談をしただけで罪に問うという法案

です。さらに前回の法案では自首を促す規定があり、犯罪の相談を持ちかけておいて、自分が警察に出頭すると、

自分は罪を免れ、誘いにのった相手だけが逮捕される。こんな、陰湿な法律があるか、と言うぐらいです。

あなたが仕掛けるだけでなく、他人に貶められる可能性がある。気に入らない奴を社会的に葬る為に「密告」が

横行する、とんでもない世の中になります。一つだけ。これが全てと思わずにご自分で勉強して頂きたいですが、
キョウボウザイ(共謀罪)ってなんだ?

というサイトと、これは必ずしも全てが詳しい説明ではありませんが、
私の日記を「共謀罪」で検索した結果

です。私の説明は「受け売りですが」記事によっては、詳細なサイトや本の紹介を、

日記本文に書いたので、もっと利用価値が高い情報源へのリンク集として、

多少はお役に立つかもしれません。

自民党が推薦を決めた舛添候補が仮に都知事に選ばれたら、安倍晋三は、

有権者が、特定秘密保護法案も、憲法改正も集団的自衛権の政府公式見解変更も、全て認めてくれた

と、自己正当化の理由付けにするのです。

2005年9月の「郵政民営化選挙」、2012年12月の衆議院選挙、昨年夏の参議院選挙、

私は、本当に一生懸命書いているつもりなのですが、こんな一個人の力ではどうにもならない。

東京都知事選に投票する有権者は、気分で投票したり、「何だか分からない」まま

「とりあえず、自民党」ってのは、絶対にに止めて下さい。

嫌になったら、直ぐに放りだす、細川の殿様と、政界を引退した筈の稀代のペテン師、小泉純一郎など、

問題外です。論ずる必要を、認めません。

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2013.09.24

「五輪テロ警戒 「共謀罪」創設、再提出を検討 政府、来年通常国会」←とんでもない法律です。

◆記事:五輪テロ警戒 「共謀罪」創設、再提出を検討 政府、来年通常国会で(産経新聞 9月24日(火)7時55分配信)

政府は23日、暴力団やマフィア、テロリスト集団による組織犯罪の未然防止に向けた「共謀罪」を創設するため、

組織犯罪処罰法の改正案を来年の通常国会に再提出する検討に入った。

国際テロ組織が重大犯罪を実行する前の計画・準備に加担した段階で共謀罪に問えるようにする。

国際犯罪を防止するための条約に日本は署名、承認していることや、2020年夏季五輪の東京開催が決定し

国際テロ対策の必要性が強まったことなどから、法整備を急ぐことにした。

共謀罪をめぐっては、平成12年の国連総会で、国際テロや麻薬・武器の密輸など国境を越えた犯罪を取り締まることを目指した

「国際組織犯罪防止条約」が採択された。

ただ日本国内には「組織的な犯罪集団が関与する重大犯罪の共謀行為を処罰する罪がない」(法務省)ため、

政府は15年、組織的犯罪に加わったときの処罰規定を新設する組織犯罪処罰法改正案を国会に提出した。

改正案は「死刑、無期、4年以上の自由を剥奪する懲役、あるいは禁錮の刑にあたる犯罪」を共謀罪適用の対象にしている。


しかし、計画段階で摘発されることについて、民主党など当時の野党が「捜査当局の運用次第では、『集まった』という理由だけで

罪のない一般人まで罪に問われ、人権侵害につながる恐れがある」などと激しく反発した。

日弁連なども反対し、改正案は廃案となった。16年と17年にも提出したが、いずれも廃案となっている。

民主党政権では改正案の提出はなかった。


◆コメント:犯罪の相談を(冗談でも)しただけで、それ自体が犯罪となります。

これは、恐ろしい法律というか無茶苦茶なのです、

記事にもありますが、本来は、国連が2000年に採択した、「越境組織犯罪防止条約」の批准の為に必要とされる立法だ、

と法務省は言い訳しています。

つまり、マフィアとか、アルカイーダとか国境を越えて縦横無尽活動する「組織的犯罪集団」による犯罪を未然に防ぐために、

怪しい奴は見張っておけるような法律(というか、罪名ですね)を作る、というのが、「大義名分」なのです。

しかし、国家権力とは、誠に恐ろしいもので、法務省案では「国際的・組織的」犯罪ではなくても、

「死刑、無期、4年以上の刑に相当する犯罪を、団体で遂行することを共謀した者」

を共謀罪の適用範囲とする、というのですが、懲役4年以上ならば、600以上に及ぶのです。

しかも、それを既遂・未遂は愚か、準備すらしていない、共謀、つまり「相談した」だけで、それ自体が犯罪と見なされるのです。

例えば、CDやDVDの違法コピーによる著作権侵害は「五年以下の懲役」ですから、

実際にコピーしなくても「しようか?」と誰かに持ちかけ相手が、その計画に乗ってきたら、その時点で共謀罪の既遂となるのです。

この法律でおかしいのは、犯罪行為の計画・計画までして、しかし、未遂に終わったことは、罰せられない行為まで、

共謀すると罰せられる例が多数生じるということです。


さらに嫌らしいのは、共謀罪は他人を貶めることに使えるのです。つまり、

誰かに、「CDコピーしようか?」と話しを持ちかけて相手が乗ってきた。これで共謀罪なんですが、

その時点で、貴方が、こんなことを共謀している奴がいますよ?と警察に密告すると貴方は罪を免れ

後から話に乗って来た人が捕まるのです。

こんなこと、いくらでも悪意を以て、人の人生をぶっ壊す為に悪用出来ます。


少し興奮気味で説明が上手くありません。すみません。

私は今までに18回、共謀罪に関する記事を書いてます。このリンクでご覧下さい。


安倍首相は、実に独裁的、専制的な嗜好、危険な思想の持ち主だと思います。

この調子でいくと、治安維持法とか、国家総動員法などと言い出すのでは無いか、心配です。

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2012.01.05

「『共謀罪』を国際公約…法相・民主に慎重論 5月創設に難航必至」←冗談じゃないよ。

◆記事:「共謀罪」を国際公約…法相・民主に慎重論 5月創設に難航必至(産経新聞 1月4日(水)7時55分配信)

国際テロなど組織犯罪を防止するため、政府が5月末までに「共謀罪」を創設する方針を国際機関などに伝達したことが3日、分かった。

中国によるサイバー攻撃やアルカーイダなどテロリスト集団の重大犯罪の実行前に、共謀段階で処罰するのが狙い。

だが、民主党内には共謀罪に対する慎重・反対論が根強く、国内での調整難航は必至だ。

共謀罪の創設は、平成12年11月に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」が求める法整備の一環。

15年9月に発効した条約は「長期4年以上の自由を剥奪する刑またはこれより重い刑を科すことができる犯罪」

を共謀罪の対象犯罪とするよう義務付けている。

日本は12年に条約に署名したが共謀罪を創設していないため主要国(G8)で唯一、条約を締結できていない。

政府が法整備を急ぐのは、米国や英国など34カ国・地域と欧州委員会など2国際機関でテロ対策を検討している政府間機関

「金融活動作業部会」(FATF)から昨年春、「早期改善」を要求されたためだ。

FATFは資金洗浄・テロ資金供与対策に協力しない国を「非協力国」として公表しており、

日本にはテロ組織などに対する拠点・物資の提供といった「現物供与」の罰則規定や共謀罪の創設を要求している。

このため、政府は具体的な法整備として、12年に施行された組織犯罪処罰法を改正し

「組織的な犯罪の共謀行為」の処罰規定を設ける方針。昨年秋には5月末までに必要な法整備を終え、

条約の早期締結を目指す考えを米国や国際機関に伝達している。

政府は、条約に基づき「死刑または無期、長期4年以上の懲役または禁錮の刑に当たる罪」を

共謀罪適用の対象にすることを想定している。法改正が実現すれば、国際テロ組織などが犯行を計画し、

実際には実行されなくても謀議に加担した段階で罪に問われる。

だが、民主党内には共謀罪への慎重論が根強い。

組織犯罪処罰法改正案は15年3月と16年2月、17年10月に国会に提出されたが、

当時野党だった民主党は「拡大適用の恐れがある」などと反対し、いずれも廃案となった経緯がある。

特に法務行政トップとなった平岡秀夫法相は、17年10月31日提出の質問主意書で、共謀罪に関し

「未遂や予備にいたらない共謀をより広範に犯罪の対象とすることは刑事法の体系として矛盾している」と指摘。

18年11月22日の質問主意書では「国民の自由、権利を著しく狭め、侵害する懸念がある」との持論を展開している。

現在も「共謀罪創設には法相が反対している」(政府高官)とされ、

政府が無理に法案作成を急げば、閣内不一致の事態に陥る可能性もある。

加えて、24日召集予定の通常国会は野田佳彦首相が強い意欲を示す消費税増税関連法案など

重要法案が山積しており、国会日程上も5月末までの「国際公約」実現は困難視されている。


◆コメント:条約締結できなくても構わん。共謀罪は無茶です。

共謀罪は、自公連立政権の時代に何度も継続審議になったけど、

記事にあるとおり、当時の野党、民主党の反対で何とか食い止めたようなものだが、

自分が与党になったら(民主党は、こればっかりですな)、国際公約など、冗談ではない。


共謀罪に関しては過去、何度も書いているのでそちらをお読み下さい。

2005.09.21 特別国会で共謀罪成立期す 反対論依然根強く ←犯罪を計画(冗談でも)しただけで、逮捕されるのです。

2005.10.17「共謀罪:新設法案が14日審議入り 日弁連など廃案求める」 ←共謀罪は違憲だと思います。

2006.04.23 「共謀罪 野党反発、大荒れ審議入り 衆院法務委」←DVDをコピーすることを相談しただけで、逮捕されるんですよ

2006.05.20 <共謀罪>与党と民主党の修正協議、主張にはなお隔たり←密告者は罪を免れることをしっていますか?

2006.05.23 「共謀罪、採決先送り 改正案の今国会成立は不透明に」←油断できないが、とりあえずホッとして、疲れた。

これらの繰り返しになるが、もう一回説明すると、

共謀罪とは、「犯罪の相談(冗談でも)をしただけで、犯罪と見なす」、と言うことである。

犯罪の実行はおろか、犯罪の準備をしてもいないのに、(冗談でも)犯罪の「相談」をしただけでもそれ自体が「犯罪」となる。

元来は、国連が2000年に採択した、「越境組織犯罪防止条約」の批准の為に必要とされる法律だから、成立させなくてはいけない、

と、当時の与党自民党が主張し、民主党はこれに対し恐慌に反対したのである。


以前の法務省案では「懲役4年以上の刑に相当する犯罪を、団体で遂行することを共謀した者」が適用範囲で、

それに該当する構成要件は500を超える。


例えば、著作権を侵すCDやDVDの違法コピーは、著作権法で罰則が定められており、「五年以下の懲役」となっているから、共謀罪に含まれる。

実際にコピーしなくても、貴方が誰かからコピーしてくれと頼まれて、「いいよ」と同意したら、共謀罪成立である。

そして、この法律の嫌らしい所は、相手が貴方を裏切って、「あいつは違法なことをしようとしてますよ」と警察に密告すると、

その者は罪を免れる。いくらでも他人を貶めることに応用できる。誰かを違法行為に誘っておき、相手がOKという。

その会話を録音し、自分が警察に行く。自分は罰せられず、うっかり騙された先方は「共謀罪該当」で三年以下の懲役となる

(以前の法務省案による)。


◆もう少し学問的(刑法学的)に。

イタリアの啓蒙思想家、チェザーレ・ベッカリーアという人物が今から約240年も前に書いた「犯罪と刑罰」という本がある。

この中で、ベッカリーアは「犯罪の尺度は社会に対して与えた損害である」と書いている。

「考えただけ、話し合っただけでは犯罪にならない」、という近代刑法の原則である。

犯罪に至る過程は、一般的に次のようなステップと踏む。

犯罪を行おうとする者は、まず、どのような犯罪をどのような方法で行うかについて考え、決意する。

この段階ではアイデアだけだから、社会に損害は与えておらず、処罰されることはない。当たり前である。



次に、犯罪を行う決意に基づいて、犯罪実行の準備を行う。「予備」とはこのことである。

この段階でも社会的損害は発生していない。したがって、処罰しないのが原則である。

刑法は全部で264条あり、第1条から第72条までを刑法総則といい、

犯罪とそれに対する刑罰に関する一般的なことが定められているが、現行刑法の総則では、「予備」に関する規定は存在しない。

現行刑法は、個別犯罪に対して各則(刑法第73条から第264条)で例外的に、

殺人罪、強盗罪などの重大な犯罪の予備についてだけ、処罰することとしている。



予備の次の段階として、犯罪の実行に着手したが、結果が発生しなかった場合を「未遂」という。

これは、犯罪の実行行為を行っているので、損害発生の危険が高くなる。

そこで、刑法総則でには、明文に規定がある場合には未遂も処罰の対象となる、と定めている。

73条以降を読むと、具体的な犯罪についての規定があり、未遂を罰する犯罪に関しては、

必ずその項目(条)の最後の項に「未遂は、罰する」と書かれている。

書かれていないものは、未遂を罰しないことを意味している。


犯罪行為を実行して結果が発生すれば、「既遂」となる。

犯罪と定められている行為の既遂は社会的損害を発生させたのだから、全ての既遂は処罰される。これは、当たり前である。


◆犯罪の3つの型。

以上を前提とすると、犯罪は3つのタイプに分類することが出来る。


  • 第一のタイプ。予備、未遂は処罰されず、既遂だけが成立する犯罪。

  • 第二のタイプ。未遂と既遂が処罰の対象となる犯罪。

  • 第三のタイプ。予備、未遂、既遂の全てが処罰の対象となる犯罪。


である。

共謀罪が成立すると法論理的に矛盾を生ずる。

第一のタイプは、既遂のみが処罰の対象であり、未遂、予備(準備)すら処罰の対象でないのに、

何故、共謀(相談して、合意し、まだ準備もしていない)を罰することが可能なのか?

例を挙げるなら、刑法260条の「建造物損壊罪」は5年以下の懲役だから、その共謀は共謀罪の処罰対象となる。

たとえば、労働組合や何らかの団体が、会社の建物にペンキで抗議文を書き付けようと相談したら、

文字を書くペンキの準備もしておらず、ましてやまだ何も書いていないのに、共謀罪による処罰対象となる。



第二のタイプも同じ事である。既遂と未遂だけが処罰の対象で、予備は処罰の対象でないのに、

相談して合意したら共謀罪の適用を免れず、罰せられることに正当性が無い。



第三のタイプはもともと予備でも罰せられるのだから、共謀罪の適用は比較的説明しやすい。

具体例として興味深いのは、公職選挙法222条「多人数買収罪」である。5年以下の懲役なので共謀罪の適用対象となる。

国会議員が選挙の際に、形勢が不利だというので、選挙事務所の事務長が選挙人を多数接待供応する相談をしたら、

共謀罪により逮捕されるべきである。センセー方は分かっているのだろうか?


◆結論:他国に言われたからといって、こんな治安維持法のような法律を成立させてはならぬ。

記事で書いているように、以前に比べれば、何しろ、民主党は共謀罪の制定に顔色を変えて反対していたのである。

今度「国際公約だから」といっても、数年前には全く逆の立場から「そんなのは理由にならぬ」といって反対した

民主党である。ゴリ押しはできないだろう。

しかし、野田内閣はどさくさ紛れにTPP参加を決めたり、武器輸出三原則の緩和を決めたり、

まるで節操がない。だから、注視することは必要である。

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2011.07.22

「原発、当面維持=集団的自衛権行使を明記-自民報告書」←どさくさ紛れに憲法改正の話なんかするな。

◆記事:原発、当面維持=集団的自衛権行使を明記-自民報告書(時事通信 7月20日(水)11時9分配信)

自民党の国家戦略本部(本部長・谷垣禎一総裁)は20日午前、

今後の中長期的な政策立案の柱となる報告書を発表した。

既存の原発を当面稼働させつつ、太陽光など再生可能エネルギーの普及を進める方針を明記。

安全保障では、政府が憲法解釈で禁じている集団的自衛権の行使を「認める」ことを打ち出した。

報告書は、今後のエネルギー政策について「再生可能エネルギーが新たな柱になる。

しかし、直ちに原子力による発電量分をカバーすることは極めて難しい」と指摘。

当面の危機対応として

(1)節電などの推進

(2)安全対策を強化した上で既存原発の稼働維持

(3)火力発電などの増強

(4)再生可能エネルギーの普及促進―を掲げた。

集団的自衛権に関し、「公海における米艦防護、弾道ミサイル防衛を可能とする」と明記し、

行使の範囲を法律で規定するとした。

また非核三原則については「陸上への核配備は認めないが、核兵器を積んだ艦船の寄港などについては容認する

『非核二・五原則』への転換を図る」と強調した。

社会保障に充てるため、消費税率の当面10%への引き上げも盛り込んだ。


◆コメント:どうして原発維持と「集団的自衛権」が同時に出てくるのだ?

危ないと思ったのです。

先月、原発や菅総理辞めろ、辞めない。節電をどうするとかでゴタゴタしているときに、

国民の大多数は知らないと思うのですけど、日米の外務、国防担当大臣らは、

非常に重大な確認文書を取り交わしてます。


西日本新聞の7月4日付社説。

ミサイル防衛(MD)で日米が共同開発した海上配備型迎撃ミサイルを米国が第三国に移転(輸出)する場合、日本はそれを容認する。

先月、ワシントンで開かれた日米の外務、防衛担当相による安全保障協議委員会(2プラス2)で、両国政府はそんな確認文書も取り交わした。

沖縄の米軍普天間飛行場移設問題や、対中国を意識した日米の「共通戦略目標」確認の陰に隠れたかたちで、大きく報道はされなかった。

しかし、米国との共同開発であっても日本が開発・製造に携わった迎撃ミサイルの輸出の容認である。「武器輸出はしない」ことを原則としてきた日本の安全保障政策の大きな転換を意味する。

同盟国・米国による第三国への供与とはいえ、日本が平和国家の証しとして、長く掲げてきた「武器輸出三原則」を空洞化させるものだ。

武器輸出三原則は、非核三原則とともに日本の平和外交を支えてきた理念であり、外交・安全保障の根幹をなしてきた政策でもある。憲法の平和主義に基づく「国是」と言っていい。

無論、安全保障政策を国際情勢の変化を考慮して修正することは必要であり、適切に見直すのは政治の役割である。しかし、国の根幹をなす政策を転換する決定には、国民への丁寧な説明と国会での十分な議論が不可欠だ。

それを後回しにして、米国が求めるミサイルの第三国への輸出を容認した民主党政権の外交には、危うさを感じる。

輸出の容認は「日本の安全保障や国際平和と世界の安定に資する」場合で、なおかつ「第三国が輸入したミサイルの他国移転を防ぐ手だてを有している」場合に限る、という条件は付けている。

5年前には、共同開発ミサイルを「日本の事前同意なしに第三国には供与しない」とする交換公文(確認文書)も日米間で取り交わしている。

しかし、これらの約束が厳格に守られる保証はない。約束や条件は日本の要請に米政府が応じたものではあるが、国際情勢が動けば、米側がなし崩し的に輸出を拡大する恐れがつきまとう。

当面は欧州の同盟国ミサイル防衛網への配備が想定されている。だが、米側から新たな供与要請があった場合、日本政府はそれを拒否できるのか。歴代政権の対米姿勢を見る限り、怪しい。

イスラエルや台湾など、日本のアラブ政策や対中政策に影響を及ぼす国や地域に輸出されることはないのか。

「三原則」の例外としてきた対米武器技術供与を、さらに進めて共同開発兵器の第三国輸出まで解禁するというのなら、輸出先の基準や日本側の拒否権を明文化するなど、政府は厳格な「歯止め」を求めるべきである。

米国の要請に応じるだけなら、菅直人政権は武器輸出に道を開いた政権として、戦後史に名を刻むことになる。

冒頭に転載した7月20日付の時事通信の記事によれば、

今は野党だが自民党は、憲法を改正し、集団的自衛権の行使を可能にしようとしていて、

また、非核三原則も一部改変(改悪)するつもりなのです。


現与党の民主党も、西日本新聞がよくぞ取りあげてくれたと思うけど、

非核三原則を実質改変するような確認文書なんて冗談じゃ無いですよ。

被災地では、がれきが場所によってはまだ3割しか片付いていなかったり、

津波で打ち上げられた魚の死骸の腐敗臭がものすごかったり、

それらにたかった巨大なハエが大量に飛んでいて、不潔なことこの上ないし、

避難所から仮設住宅に移ったお年寄りが孤独死していたという類の話には枚挙に暇がない。


そして、福島原発。工程表第一ステップほぼ予定通り達成。「核燃料冷却安定しつつある」

なんて、ウソですよ。

福島原発1号機は、圧力容器にも、その外側の格納容器にも底に穴があいて、核燃料は

原子炉建屋の床のコンクリートも溶かして、地面にめり込んでるんですよ?

ほっとくとどんどん地面を下がっていって地下水脈に達したら、地下水が汚染されて、

繋がっているところ、どんな遠くでも汚染されるかも知れないのですよ。


だから、小出裕章京都大学原子炉実験所助教は、地下に巨大な板を入れて、囲いを作り

放射性物質が、一定の範囲から地下水を通って外に拡がらないようにしろ、と、5月から

言ってるのですが、政府は、その計画はあるけれど、「早ければ秋にも工事に着工」だと

言っているのです。日本中の土壌が放射性物質で汚染されるかどうかというときに、

民主党も自民党も他のこと、しかも、地震や原発事故が起きていないとしても、

非核三原則の変更とか集団的自衛権の行使を認めるとか憲法改正の話じゃないですか。

どうしてそんな話をする必要があるのですか。


国民の関心が被災地や福島第一原発や、節電計画に向いている間にどさくさ紛れに

いろいろ既成事実化してしまおうと。

このように、いろいろ国が落ちついていないときなら、国民もどうでも良くて、

案外簡単に憲法改正が出来てしまうのではないか、と考えているように見えて

仕方がありません。日本国民の様子をみた、アメリカの方から話を持ちかけて

きたのかも知れませんが、


現在のように、日本国が極めて異例な状況にあり、混乱しているときに、

日本国の最高法規に関する重大な話をアメリカとこっそり行うなど、姑息です。

とんでもないことです。絶対に認められません。

大メディアは、何故大きく報道しないのでしょうか。

この他、同じどさくさ紛れで、一旦断念した「共謀罪」の法案を持ち出すかも知れませんし、

ほら。旧社会保険庁の宙に浮いた年金の話なんかまったくわからないじゃないですか。

これもどさくさ紛れに、「すいません、やはり全件突合は無理です」とか言いそうです。


私も含めて、こういうのは政治面のベタ記事で載ることが多いですが、

注意していないといけません。狡い連中ですからね。政治家は。

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2007.01.24

「ホワイトカラー・エグゼンプション 国民の理解得られていない」「共謀罪成立指示」→「トーンダウン」安倍首相大丈夫?

◆記事1:ホワイトカラー・エグゼンプション:安倍首相、法案提出断念(毎日新聞 1.17)

安倍晋三首相は16日、残業の概念をなくす「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度を導入する労働基準法改正案について

「働く人たち、国民の理解が不可欠だ。今の段階では理解を得られていない」と述べ、

25日召集の通常国会への提出を断念することを明らかにした。首相官邸で記者団に語った。

首相は11日には記者団に「私の内閣では、仕事と生活のバランスを見直していこうと考えていく」

と話し、提出を目指す考えを示していた。

しかし、同法案をめぐっては「残業代がなくなる」など、労働側から批判が噴出し、

民主党は導入に徹底抗戦する構えを見せている。与党内でも慎重論が強まり、提出見送りで最終調整していた。


◆記事2:首相、共謀罪成立を指示(産経新聞 1月20日8時1分)

安倍晋三首相は19日、長勢甚遠法相と外務省の谷内正太郎事務次官と会談し、

テロ対策のための「共謀罪」の創設を柱とする組織犯罪処罰法改正案について、

「日本が組織犯罪に対応する役割を果たす上で大事だ。早期に(国際組織犯罪防止条約を)批准する必要がある」として、

与野党と相談の上で、25日召集の通常国会で成立を図るよう指示した。

改正案は人権侵害を誘発するおそれがあるなどという野党の反発で法案提出を3回繰り返したが成立していないことや、

参院選への影響を懸念して、与党が通常国会での取り扱いを慎重に見極めている段階。

このため、首相が成立を指示したという情報は与党側で波紋を呼び、

慌てた公明党幹部が首相の真意を問い合わせ、成立に向けた動きを弱めようと図る動きもあった。

また、この法案をめぐっては昨年の通常国会の会期末には、与党側が民主党案を「丸のみ」することで成立を模索したが、

民主党が一転して採決を拒否したこともある。

参院選を前に、対決姿勢を強める野党と修正協議などで合意できるかどうかは不透明なままだ。


◆記事3:共謀罪法案、首相トーンダウン=通常国会成立にこだわらず(1月22日21時1分配信 時事通信)

安倍晋三首相は22日夜、共謀罪を創設する組織犯罪処罰法改正案について、

最優先課題と位置付ける教育改革関連法案などの審議状況によっては、通常国会での成立に必ずしもこだわらない考えを示した。

夏の参院選への影響を懸念する与党内の慎重論を踏まえ、先に指示した通常国会成立方針をトーンダウンさせた。


◆コメント:この人は一体何なんだ?

手短に書きます。納豆に3回も費やしてしまった・・・。



記事1で安倍晋三内閣総理大臣は「ホワイトカラー・エグゼンプション」法案提出を断念するとあります。

ホワイトカラー・エグゼンプションそのものの是非を書くと長くなるので省きますが、断念する理由として、安倍首相は、

「国民の理解が得られていない」

ことを挙げています。

今更何をいっているのだ、と云いたくなります。国民の理解?

教育基本法を強行採決したときも、防衛庁を省へ格上げしたときも、

郵政民営化造反組の復党を許可する際に誓約書・反省文を書かせたことに関しても

「国民の理解」など、得られていません。

「何故、今、教基法を改正しなければいけなかったのか」

「何故、国家機密情報を不注意でネットにばらまいたり、北朝鮮に自衛官が無断渡航していた防衛庁を格上げするのか」

「郵政民営化に反対し、自民党から除名された議員の復党を許可する際に、郵政民営化に賛成だと云わせたのは、『思想・良心の自由』を侵害していないのか」

どの質問にも、多分、安倍首相からは論理的・合理的な答えは得られないでしょう。



ホワイトカラー・エグゼンプションに関して「国民の理解」などと言い出した理由は明らかで、

あまりにも支持率が下がってゆくなか、国会開会を前に、さらに参院選を前に、

ホワイトカラー・エグゼンプションを言い出したら、どうなるか目に見えているからです。


◆ところが共謀罪の成立を突如指示した謎。

これは、マスコミもまだ分からないみたいです。

1月始め、自民党はやはり選挙を睨んで、過去7回も廃案になった(ただし継続審議)共謀罪の今国会提出は難しいと、いっていたのです。



それなのに、先週19日(金)、安倍首相が記事3、「共謀罪成立を指示」といい出したのは、

自民党幹部にとっても、「寝耳に水」だったらしくて大いに狼狽したと、色々な新聞が書いています。



大体これは、論理的にはもう無理なことが目に見えています。

どういうことかというと、昨年九月日弁連が、現行法のままで、

つまり共謀罪を新設しなくても「国連越境組織犯罪防止条約」(=国際組織犯罪防止条約)の批准は可能であることを、

完璧に論破してしまっているのです。自民党もどうしようもない。

それに、そもそも条約締結の時に、法務省が国際会議の場で、

「日本の法制度に鑑み、共謀罪は無理だ」

と主張して自民党も同じ意見だったことまでばれてしまっているのですから。


◆19日に成立を指示して、そのまんま知事が当選したら、トーンダウンですか。

そういうことでしょう。

自民党が(民主党もだけど)推していた候補に、たけし軍団が勝ってしまった。

既成政党への不信感ということでしょうけど、安倍政権への風当たりの強さを端的に表しています。



そうしたら、「共謀罪はやっぱり、いいや」となって、それ自体は結構なことですが、

それならば最初から言い出さなければいいのですよ。安倍さん。

コロコロ云うことが変るのは政治家、特に首相のあるべき姿ではない。というか、もっとも信頼されない行動様式です(一般人も同じですけど)。

何だか、安倍さん、あまり首相の座に固執していないようですね(固執しすぎた前総理も困った人ですが)。

親父さん(安倍晋太郎)が就けなかった宰相の座に就いた、ということ自体で、既に達成感があるのではないでしょうか。

だったら、憲法改正とか余計なことを言わないでいただきたいですね。

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2007.01.19

金正日、小沢征爾に平壌交響楽団の指揮を依頼していた」←金正日の行動に関する一考察。

◆記事:金正日、小沢征爾に平壌交響楽団の指揮を依頼していた(17日付中央日報)

北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)国防委員長が昨年、日本の世界的な指揮者小沢征爾(ウィーン国立歌劇場音楽監督)を

平壌(ピョンヤン)国立交響楽団の指揮者に招こうとしたが霧散していた事実が明らかになった。

日本のある消息筋によると金委員長は昨年5月ごろ持病で日本東京で療養中だった小澤氏に朝鮮総連関係者を送って

「あなたの指揮に胸を打たれた。是非平壌国立交響楽団の指揮者に来ていただきたい」というメッセージを伝えた。

これに小澤氏は「2009年までオーストリアウィーン国立歌劇場音楽監督として契約している」と丁寧に断ったが、

その後も金委員長は朝鮮総連幹部を通じて「両方で働いてもらっても構わない」と重ねて招へいしたい意を伝えていたというものだ。

大部分の音楽監督は特定楽団に専属されずに複数の仕事を引き受けることができる。

これに小澤氏が昨年8月ごろ朝鮮総連幹部に

「考えてみたが北朝鮮の政治的環境は音楽に集中することができる環境とはいえないようだ」

と拒絶の意を表して北朝鮮の『小澤氏招へい』は霧散したという。

小澤氏は生存している全世界指揮者のうち10本の指に入るマエストロ(巨匠)指揮者として評価を受けている。

昨年末にはタイムズ紙が「過去60年間のアジアの英雄」の1人に選んだ。 (以下略)


◆解説・コメント:ウィーン国立歌劇場音楽監督という地位。

ウィーンは古来、音楽の都と称されるけれども、全くその通りです。

モーツァルトも、ハイドンも、ベートーベンも、シューベルトも、ブラームスも、シューマンも、ブルックナーも、

マーラーも、そして、ニューイヤーコンサートでまとめて演奏されるシュトラウス一家も、

皆、この地で音楽を勉強したり、演奏を披露して名を広めたり、何か関係しています。

「音楽の都・ウィーン」の象徴的存在がヴィーナー シュターツオーパー。ウィーンのオペラハウスです。

これを日本語で「ウィーン国立歌劇場」といいます。

ヨーロッパで最高峰のオペラハウス、ということは、世界一の由緒と伝統を誇るオペラハウス(歌劇場)と言って良いです。

何しろ、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョバンニ」でこけら落としをした歌劇場です。

この歌劇場のオーケストラ、ウィーン国立歌劇場管弦楽団の有志で結成されているのが、おなじみの

「ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」です。彼らの本職はオペラの伴奏なのです。

しかし、オペラばかりだと常に、オーケストラピットにいて、スポットライトを浴びるのは専ら歌手です。

たまには、歌抜きで、シンフォニーなど、オーケストラだけの音楽を弾きたいということで、できたのです。



さて、それはさておき、ウィーン国立歌劇の音楽監督になる、ということは、正真正銘、世界の超一流ということです。

今は、日本人の小澤征爾さんが音楽監督です。目が眩むほどの名誉です。


◆音楽監督は指揮だけしていればよいというものではないのです

歌劇場の音楽監督になると言うことは、オーケストラの指揮をするのみならず、歌劇場の運営にも責任があります。

演目をきめること、オペラですから、キャスティング、つまり歌手を誰にするか決めること、

演出、大道具、照明、ありとあらゆる事に関わります。勿論独りで全部やるわけではないけれど、

「あらゆる事に口をだす権限がある」、ということです。ですから、とにかく、忙しい。



したがって、ウィーン国立歌劇場音楽監督に「うちのオーケストラの指揮者になってくれ」と頼むのは、非常識なのです。

小澤さんは、相手が金正日だろうが、誰だろうが、断ったと思います。

但し客演、つまり、ゲスト指揮者として、よそのオーケストラを指揮することはあります

(ウィーン国立歌劇場の全てのオペラを小澤さんが振るわけではないので。)

他のオケの常任指揮者とウィーン国立歌劇場音楽監督掛け持ちというのは、無理な相談です。


◆金正日が芸術好きだとしてもさほど不思議はありません。

金正日は「寅さん」シリーズが好きだと云うことはかなり有名な話です。

最近の若い人はあまり「寅さん」を見たことが無いようですが、見ることを薦めます。

コメディの要素もありますが、それは、あの映画の本質ではない。

一連の「寅さん」は、山田洋次という、東大法学部を出て松竹に入った監督が、

自分で全部脚本を書いているのです(勿論、アシスタントはいますが)。



東大法学部を出るほどのインテリが、よくぞ「寅さん」という現実には到底あり得ない、

しかし映画で見ると決して不自然ではないキャラクターを考えたと思います。



「寅さん」シリーズ40数作で描かれていることは何でしょうか。

非常に単純化するならば、「人間の善意を信じる」という山田洋次監督の理想だと思います。


◆フロイトがいうところの、自我の防衛機制の一種、反動形成ではないかと思います。

金正日が芸術を好むとしたら、意外と狂っていない証拠ではないか、と思います。

寅さんと音楽は、一見、関係無いようですが、

いずれも人間の精神の美しい面が表出している、という点において共通しています。



ちょっと考えると、悪の権化で、他国国民を拉致したり、覚醒剤を密輸して外貨を得たり、

国内ですこしでも自分に逆らいそうな奴を強制収容所に入れてしまったり、悪魔のようなことをする金正日が、

人間の善意を描いた映画や、美しい音楽を愛好するのは矛盾しています。

ところがそうではないのです。



金正日までひどくなくても、我々の周囲でも日常、学校や職場では意地悪だったり、部下を散々いじめている人が、

プライベートでは毎週教会で祈りを捧げたり、ボランティアをしている、という例はそれほど珍しくありません。


◆防衛機制

精神分析ということを始めたのはフロイトですが、フロイトの説によると、

人間には自分が持っている、意識したくない邪悪な面を「無意識」という領域に「抑圧」する傾向があります。

抑圧の過程自体も無意識的に行われます。こういう作用を自我の「防衛機制」といいます。



抑圧されても、邪悪な心は消えることはなく、無意識から意識に戻ろうとします。

これを何とか誤魔化さなければなりません。防衛機制とはこの「誤魔化し方」の様々な形態です。

「抑圧」が防御規制の基本ですが、他にも色々あります。



自分が意識したくない自分の感情や衝動が意識に戻ってきそうなとき、

それを他人のものであるかのように感じるのを「投影」といいます。

例えば、自分が「浮気をしたい」という衝動を持っている人が、

これは自分で容認しがたいので、配偶者に押しつけて、相手に「浮気しているだろう」などというわけです。


◆結論

全部の防衛機制を説明していると、きりがないので、ここで、結論に持っていきます。

他の「防衛機制」の一つに「反動形成」があります。

例えばAさんがBさんにやたらと親切なのは、実は、AさんがBさんが嫌いで、

Bさんに対する攻撃心を持っており、これを何とか誤魔化すため、という場合です。



金正日が意外と正気だろうと書いたのは、こういうことです。

彼は自分がしていることが、極悪非道であることを知っていますが、認めたくないので無意識下に抑圧しています。

それでも、自分に対するマイナスの評価は無意識の領域で常にくすぶっています。



そこで、金正日は全くの逆の傾向を持つもの、即ち「善意の象徴」寅さんを見てアハハ、と笑ったり、

「美しい音楽」を聴いて感動する自分を見いだし、「自分は実は、『いい人』で、美しいものに感動する心を持った人間なのだ」

と感ずることによって、自我を保っているのではないかと思われます。



私は、精神科医でも心理学者でもない素人ですから、全然見当違いかも知れませんが、

以上が私の金正日の「矛盾的行動」に関して立てた「仮説」です。

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2006.10.23

自民党に共謀罪を成立させてはいけません。/森麻季さんの新譜今週発売。

◆記事:『共謀罪』法案 今週審議入りか(2006年10月23日 東京新聞)

国民の猛反発を買い、二〇〇三年三月の国会提出以来、成立が見送られ続けてきた「共謀罪」法案。

来年七月の参院選を見据え、現在の臨時国会で成立させたいはずの与党だが、なぜか「重要五法案」からはずしている。

野党は「死んだふり」と断定するが、早期審議入りはあるのか。外務・法務両省が反対派の日本弁護士連合会に激しく反論しているのも「アリバイづくり」なのか。 (市川隆太)



今月五日に開かれた自民・公明両党の幹事長、政調会長、国対委員長会談で、共謀罪は臨時国会の「重要五法案」からもれた。

ちなみに重要五法案に入ったのは

▽教育基本法改正案

▽テロ対策特別措置法改正案

▽防衛省昇格法案

▽国民投票法案

▽北海道道州制特区推進法案-だ。

政界関係者らは「重要法案入りしなかった以上、今国会成立の目は少ないとみるのが永田町の常識」と解説する。



ただ、不人気な共謀罪の審議が次の通常国会にずれ込めば、与党にとっては次期参院選で苦戦する要因にもなりかねない。

それだけに野党側は、重要法案からはずしたのはあくまで“死んだふり”で、実は間もなく審議入りし、

一気に強行採決してくる可能性もあるとみている。(後略)



(記事URL:http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061022/mng_____tokuho__000.shtml)

(念のため、ウェブ魚拓(ウェブサイトのキャッシュを保存するサービス)で保存しておきました。それは、↓です)

http://megalodon.jp/?url=http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20061022/mng_____tokuho__000.shtml&date=20061022190007


◆共謀罪とは何か。(復習)

国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約を実施するために新設される犯罪(2005年通常国会で法案は廃案)。

法定刑の上限が4年以上の犯罪を組織の活動として組織的に実行することを共謀した者は、原則と異なり犯罪実行前に処罰できる。

組織の不正権益獲得等の目的で同じ犯罪を共謀した者も同様。2人以上の者が共同して犯罪を実行すれば共同正犯として処罰され(刑法60条)、

犯罪の全体について責任を問われる。共謀に基づき犯罪が実行されれば、共謀のみに加わった者も共同正犯となりうる(共謀共同正犯)。


◆過去ログより、共謀罪に関する項目

私が、この日記(ブログ)で「共謀罪」について取り上げた記事をいくつか。

2005年09月22日(木) 特別国会で共謀罪成立期す

「共謀罪 野党反発、大荒れ審議入り 衆院法務委」←DVDをコピーすることを相談しただけで、逮捕されるんですよ。

<共謀罪>密告者は罪を免れることをしっていますか?


◆コメント:衆院補選勝利に勢いづいて、共謀罪を成立させてはいけません。

こういう問題は、如何にも面倒くさい。私だって、そうなんです。

今日は、一日体調が悪い。できれば、こういうことを考えたり、書いたりしたくないです。



しかし、こういうことから目を逸らすのは、「無思考」を「プラス思考」を称する欺瞞だと思います。

共謀罪とは何かについては、上の説明や私が過去に書いた記事を読んでいただければ大体分かると思います。

要するに、

「懲役4年以上の刑に相当する犯罪を、団体で遂行することを共謀した者」

はそれだけで、何の準備をしていなくても(犯罪の実行はおろか、その準備すらしていなくても、相談して合意したら)、

「合意したこと自体」が犯罪とされてしまうのです。


◆隠謀社会、密告社会を作り、うっかり冗談も言えなくなりますよ。

この法案の嫌らしいところは、「共謀罪」を利用して、他人を貶めることが可能な点です。

つまり、だれか貴方を「気に入らない」と思っている人物が、貴方に冗談で4年以上の犯罪(著作権法違反でもいいのです)の実行を仄めかすようなことを言って、

貴方が(冗談でも)同意したところを録音し、その人が録音した証拠を持って警察に自首すれば、その「密告者」は罪を免れ、貴方が犯罪者になるのです。


◆しかし、共謀罪反対者に有利なスクープがありました。

全国紙は根性がなくて、この問題に真っ正面から反対を唱えませんが、東京新聞が熱心なのです。

既に、読んだ人はいるでしょうが、

「実は、以前、自民党も、共謀罪は日本に馴染まないと力説していた」ことが明らかになりました。

◆記事:政府、国連で『共謀罪』批判(10月2日付 東京新聞)

(記事:http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20061002/mng_____sei_____001.shtml)

(同記事キャッシュ:http://megalodon.jp/?url=http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20061002/mng_____sei_____001.shtml&date=20061023204514)

「国際組織犯罪防止条約を批准するには、共謀罪創設が不可欠」とする政府が、実は、国連で「共謀罪は日本の法体系になじまない」と主張し、

共謀罪を導入せず条約に加わろうとしていたことが、一日、民主党や日本弁護士連合会の調査で明らかになった。

共謀罪必要論を根底から揺さぶる事実だけに、臨時国会で野党の厳しい追及を受けるのは必至の情勢だ。

国連審議を伝える外務省公電の分析で分かった。国連条約は第五条(原案当時の三条)で共謀罪や参加罪の導入に触れている。

導入は義務づけではないとの条文解釈もあるが、政府は「同条で義務づけられた」と解釈している。

共謀罪は英米法、参加罪は独仏などの大陸法になじむといわれ、最も狭義の参加罪は「犯罪を行わなくとも、単に犯罪組織に加入すれば罪になる」結社罪を指す。

条約原案は共謀罪や結社罪の導入を促していた。

公電によると、一九九九年三月の国連審議で、日本政府が条約原案を「日本の法体系になじまない。英米法、大陸法以外の法体系の国々が受け入れられるようにしなければならない」と批判、

「国内法の基本原則に従って」「組織犯罪集団の関与」などの文言挿入を要求し認められた。

さらに、結社罪ではなく「犯罪組織に参加し、犯罪に貢献することを認識して行為する」ことを罰する「広義の参加罪」に変更するよう求めた。

こうした日本側主張の一部が受け入れられ、条約最終案は米国などとの協議を経て、日本政府が提案した。

日本には共謀共同正犯理論や教唆罪、ほう助罪があるため「広義の参加罪」なら、ほぼ現行法のまま条約批准可能とされる。

日弁連関係者らは「政府が、日本の法体系を壊さずに批准しようと条約原案を変更させたことがはっきりした。共謀罪必要論の虚偽を示す重要証拠だ」としている。

導入に前のめりな安倍晋三首相らは民主党などの厳しい追及を受けそうだ。

解説するまでもありませんが、東京新聞の記事が意味するのは、

現在の政府の主張、すなわち、「国際組織犯罪防止条約を批准するには、共謀罪創設が不可欠」というのは、一貫した主張ではない、ということです。

いい加減です。



そもそも、一般的に、ある国が条約に署名・承認しても、各国に持ち帰って賛成が得られず批准しないということは、別に国際法違反ではない。珍しいことではない。

京都議定書なんか、アメリカも署名しているのですよ。しかし、批准しない。

共謀罪が成立せず、批准しなかったとしても、国際法違反とは言わない。

以前、武部元自民党幹事長のバカが、「これ以上、引き延ばすと条約違反になる。」と言っていましたが、そういうことはありません。

このような、治安維持法みたいな時代錯誤的な法律は、安倍晋三君は好きそうです

(実際、記者会見で「共謀罪の成立は必要だ」と言っています)が、ダメですよ。見た目の柔和さに欺されては。

すごく危険な思想の持ち主ですから。


◆今週は森麻季さんの新しいCDが出ます。

以前、「ソプラノの 森麻季という人、日本音楽史上最高の声楽家ではないかと思います」という記事で御紹介し、

(これに対してご本人からコメントを頂戴して大変感激、かつ、恐縮しました)、丁度その頃、NHKの「トップランナー」に出演なさって、

一躍人々に知られるところとなった、ソプラノの森麻季さんの新譜(2枚目)、

愛しい友よ~イタリア・オペラ・アリア集が10月25日に発売になります。

私は、今までCDの紹介、お薦めをするとき、聴く前に書くことは無かったのですが、前回のCDがあまりに素晴らしかったので、お知らせします。

聴いたら、また書きます。


【読者の皆様に御願い】

恐縮ですが、駄文を読んでお気に召した場合、原サイト「エンピツ」の投票ボタンをクリックして頂けると、幸甚です。JIROの独断的日記の右下にボタンがあります。

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2006.06.02

<共謀罪>与党が民主修正案に賛成2日にも委員会可決か←「考えなければ楽だ」そういうのを「オストリッチ・コンプレックス」という。

◆記事:与党が修正案丸のみ 共謀罪、一転成立も

「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法などの改正案をめぐり与党は1日午後の衆院法務委員会理事会で、

民主党が提出した共謀罪の適用範囲を限定する修正案を全面的に受け入れる考えを表明、2日午後の委員会採決を提案した。

民主党は採決に先立つ質疑で政府側の見解をただし「納得できる答弁」が得られれば採決に応じる方向。

同改正案は一転、今国会で成立する可能性が出てきた。 

ただ民主党の小沢一郎代表は鳩山由紀夫幹事長に「(修正案を)通しても一文の得にもならない」と慎重に対応するよう指示、

最終決着には流動的な要素が残されている。(共同通信) - 6月1日23時51分更新


◆コメント:無思考という現実逃避。オストリッチ・コンプレックス

ダチョウ(ostrich)は危険が迫ると頭だけを隠す。

もう危険から逃れられないというときに、頭だけを茂みに突っ込んで、何も視界に入らないようにする。

それによって「束の間」だけ、危険が存在しないと考えようとする。現実逃避である。



人間にも似た習性がある。ダチョウのように、頭を茂みに突っ込むわけでもないし、避ける対象は狭義の「危険」よりもずっと広い。。心理的な習性だ。

つまり、「考えたくない面倒なこと」、「よく調べると知りたくないことを知ってしまいそうな状況」を目の前にしたときに、

それらをわざと避けて、目の前の享楽に没頭し、或いは、何も考えないことにより、都合の悪い現実を忘れようとするのである。

それが、「オストリッチ・コンプレックス」である。


◆コメント:誰にでも現実逃避したいときがあるが、いつも逃避するのはどんなものか。

私も、逃避することがある。

時事問題について毎日書いているが、楽しい訳ではない。嫌なことをじっと観察しなければならないからである。

今日など、思い切り不愉快だ。共謀罪が可決するような国ならば、ブログなどもうやめようかとさえ思う。



若い頃にインターネットやブログがあったら、もっと元気だったから、嫌だとは思わず、闘志満々で、一層、過激かつ「独断的」な文章を書いていただろう

年を取って(と言っても私などよりも目上の方で元気な方も大勢おられるが)、ちょっと気力がもたなくなる。

音楽の話を書くときは私が現実逃避をしているわけである。誰にでもそれは必要なのだ。



ところが、巷に溢れるブログを拝読すると私より遙かに若くて、私よりも遙かに優れた知能を持ちながら、

どういうわけか、アクセス数を増やす事がブログの目的になっていて、そのため、失礼ながら、どうでも良い(難しくない、ウケる)ことばかり書いている人を見かける。

そんなときに、私は「これでは、万年オストリッチ・コンプレックス」ではないか、と思う。



非難するというわけではない。何を書くのも自由だ(とは言っても正直に書くと多少は非難している)。

しかし、折角それほど秀でた頭脳をもっているならば、少しは天下国家を論じてくれよと御願いしたい。

共謀罪のような悪法が可決されるかも知れないのに、無関心なのは、典型的な「オストリッチ・コンプレックス」だと思う。


◆コメント:共謀罪与党案の問題点

共謀罪の概要と問題点に関しては、先日書いたばかりなので、お読み頂きたい。

民主党の修正案も感心しない。

小沢代表はこの法案にあまり賛成でない様子だが、それなら、はっきり「修正案」など出すな、と云って欲しい。



それはさておき、絶対与党案で認められないのは、次の各点(これで全部ではない)である。

◆【合意】

「犯罪計画の合意」が「犯罪」になるという点。何をもって「合意」と解釈するのか。刑法の大原則に「罪刑法定主義」がある。

「どういう行為が犯罪なのか」が予めはっきりと定められなければならないのだ。「罪刑法定主義」の一要素として、「拡大解釈の禁止」があるが、

与党案だと、「合意」の定義がないから、いくらでも拡大解釈が可能となる。

犯罪行為の相談をしているところにたまたま居合わせて、その犯罪をとめなかったら、または、警察に密航しなかったら、貴方も捕まるのだ。

一番説得力があるのは、東京新聞に載ったある刑事の言葉。

ある刑事は、捜査現場での共謀という概念の“使い勝手の良さ”を、こう語る。「あなたが『新型テレビが欲しいな』と言ったら、聞いていた仲間たちが、どっかから盗んできてしまった。『盗んでくれよ』『盗もうか』、そんなやりとりがなくたって、実行犯だけでなく、あなたも共謀共同正犯で捜査対象にできますよ」

だから、民主党案はこの点については、「合意」ではなく「予備」(犯罪の準備)を構成要件としている。

◆【人をおとしめる手段として利用できてしまう。】

「自首減免規定」である。

計画に加わっていても、密告すると罪を減免されるということ。



これを「悪用」すれば、自分から計画を持ち込み、相手が合意した後に、自分が自首すれば罪を免れ、相手がつかまる。

陰湿な人間なら本当にやりそうで、恐ろしい。

◆【適用範囲】「国際的・組織的犯罪防止条約」が原案なのに、統治強化の手段にすり替えようとしている。

「国際的・組織的犯罪防止条約」が元なのに、どうして、
■下水道法(昭和33法79)公共下水道等の施設の損壊等による下水の排除の妨害

■競馬法 日本中央競馬会等の以外の者による競馬等 調教師等の加重収賄、

■公職選挙法(昭25法100)公職の候補者等による多数人買収及び多数人利害誘導罪
が処罰対象になるのか?最後の公職選挙法など、これを厳密に適用したらかなりの立候補者が共謀罪になる。

議員達は理解しているのだろうか?


◆参考:東京新聞が一番熱心に報じていた。

済みません。疲れて文章が書けなくなってきました。東京新聞を参考にしてください。

共謀罪、私はこう考える

共謀罪 刑事が反対する理由 などです。

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